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イヤミス作家の代表格『真梨幸子』のおすすめ小説 10選!

湊かなえさんなどと共に大人気女性作家として活躍する『真梨幸子さん』は食前に読むべきでない作家ナンバーワン(褒め言葉)!イヤミス作家の代表格です。今回は、ミステリー作家『真梨幸子さん』の魅力を存分に味わえるおすすめの作品をご紹介していきたいと思います。

真梨幸子さんプロフィール

まずはプロフィールのご紹介から。

1964年生まれ。宮崎県出身。2005年、「弧虫症」で第32回メフィスト賞を受賞してデビュー。『殺人鬼フジコの衝動』はベストセラーとなり、イヤミスの旗手として注目されている。2015年、『人生相談。』で第28回山本周五郎賞候補。最新刊は『私が失敗した理由は』。 引用:真梨幸子 | 著者プロフィール | 新潮社


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真梨幸子さんのおすすめ小説

  • 表記はタイトル、出版日/出版社、あらすじ、感想の順になっています。
  • タイトル横の数字は、ランキング形式ではなく出版日順になっています。

読みながら襲ってくる嫌な気分・気持ち悪さ・不快感を楽しみたい人には特におすすめ!真梨さんの描くイヤミスの魅力とゾワゾワを思う存分堪能してくださいね!

1.孤虫症

2008.10.15 /講談社文庫

「週に三度、他の男と逢うことを習慣にして」いる主婦・麻美。彼女の不倫相手が、次々と身体全体に瘤のようなものを作って原因不明の死を遂げる。彼女自身の肉体にも異変が起こる。女同士の憎悪や嫉妬、母娘で繰り返される愛憎劇。一見幸せな主婦の誰にも言えない秘密とは…。(講談社より引用)


真梨さんのデビュー作、元祖イヤミス作品ですね。なんかもう正視できない文章の連続ですが好奇心から読むのを止めることのできない小説。でもまあはっきり言うとグロい!気持ち悪くて身体がゾワゾワ、『読みたい人だけどうぞ』と言われているような感じです。解説の最後も本作より後味悪い気がするんですが…。


2.殺人鬼フジコの衝動

2011.05.07/徳間書店

一家惨殺事件のただひとりの生き残りとして新たな人生を歩み始めた十一歳の少女。だが彼女の人生はいつしか狂い始めた。「人生は、薔薇色のお菓子のよう」。呟きながら、またひとり彼女は殺す。何がいたいけな少女を伝説の殺人鬼にしてしまったのか?精緻に織り上げられた謎のタペストリ。最後の一行を読んだ時、あなたは著者が仕掛けたたくらみに戦慄し、その哀しみに慟哭する…。(徳間書店より引用)


ベストセラーとなった本作は、小学生の女の子の命がけの苦悩から物語がはじまり、殺人鬼フジコと呼ばれた彼女の生涯が残酷に描かれています。次は誰が殺されるんだろう的な面白さもありましたし、ドロドロした人間関係を描いた部分にも面白さがありました…。でもやっぱりなんかスッキリしないんですよね。続編『インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実』もおすすめです。


3.深く深く、砂に埋めて

2011.08.12/講談社文庫

かつて一世を風靡した美貌の女優・野崎有利子。彼女に魅せられたエリートサラリーマンが、殺人と詐欺の容疑で逮捕された。やがて明らかになる男の転落と女の性。奔放に生きる有利子は悪女か、それとも聖女なのか?悪女文学の傑作『マノン・レスコー』を下敷きに、女のあくなき愛と欲望を描く長編ロマンス。(講談社文庫より引用)


目先の欲望しか考えられず、贅沢が大好きな浪費家で男を狂わす魔性の女性『神崎有利子』を巡るお話。真梨作品の中でもシンプルなストーリーで、それほどエグくなくヘビーユーザーの方々には少し物足りないかもしれません。真梨さん初心者向け小説。


4.ふたり狂い

2011.11.10/ハヤカワ文庫

「自分のことが書かれてる」小説の主人公と同姓同名の男が妄想に囚われ、作家を刺した。それに端を発し起こるデパ地下総菜売場異物混入騒ぎ、企業中傷ネット祭り、郊外マンション連続殺人。事件の陰には意外な“ふたり"の存在が。クレーマー、ストーカー、ヒステリー。私は違うと信じる人を震撼させる、一瞬で狂気に転じた人々の「あるある」ミステリ。(ハヤカワ文庫より引用)


人間が精神的に追い詰められたり歪んだりしていくホラーミステリー。短編集という形を取りながら全ての話が繋がっているので、各編が終わるごとに休憩する間も無く次のページに進めてしまいます。イヤミス感は少ないのですが人間の怖さがとてもよく分かる作品です。


5.みんな邪魔

2011.12.06/幻冬舎文庫

少女漫画『青い瞳のジャンヌ』をこよなく愛する“青い六人会”。噂話と妄想を楽しむ中年女性たちだったが、あるメンバーの失踪を機に正体を露にし始める。飛び交う嘘、姑息な罠、そして起こった惨殺事件―。辛い現実から目を背け、ヒロインを夢見る彼女たち。その熱狂が加速する時、新たな犠牲者が…。殺人鬼より怖い平凡な女たちの暴走ミステリ。(幻冬舎文庫より引用)


模範的な真梨作品、少女時代に夢中になった漫画の世界に更年期世代を迎えて一層のめり込む女性たち…少女漫画ファンクラブ6人の幹部をめぐるドロドロ劇です。1人1人が最高に嫌な女性で、グロさと不快感で挫折しそうになるほどでしたが、やっぱり続きが気になってイライラどんよりしながら読み進めました。誰も幸せにならないイタ過ぎるイヤミス作品です。


6.女ともだち

2012.01.17/講談社文庫

同日に同じマンションで、二人の独身キャリアウーマンが殺された。一流企業のOLだった被害者の“裏の顔”とは?二つの殺人をつなぐ接点とは?新人ルポライターの楢本野江が辿り着いた真相は、驚くべきものだった…。衝撃の結末が女たちの心の闇をえぐり出す、ドロドロ濃度200%の長編ミステリー。(講談社文庫より引用)


タワーマンションで、2人の独身OLが殺され犯人は逮捕されるのですが、その事件の真相を調べる新人ルポライターのお話。またもやイヤミスの模範的作品。中盤まで割と淡々としているかなって印象でしたが、そこから徐々に露わになる粘着ドロドロな真相。最後に気持ち悪い話を畳み掛けてこないでー!


7.四〇一二号室

2012.10.12/幻冬舎

タワーマンションの最上階、四〇一二号室に暮らす人気作家、三芳珠美は、人生の絶頂にいながら満たされずにいた。ある日、古本屋の老婆に「あなたに」と古い写真を見せられるが、そこには見知らぬ赤ん坊の姿が写っていて…。一方、根岸桜子は同時期にデビューした珠美の成功を安マンションで妬ましく思う日々。そして、1999年11月22日、大停電の日。珠美がマンションから転落。その日から女たちの運命が逆転した―のは悲劇の始まりに過ぎなかった。“人間は、あっという間に地獄の底に転落するのよ”四〇一二号室からはじまる“不幸”の連鎖。(幻冬舎より引用)


高層マンションの最上階、四〇一二号室に関わる人たちに降りかかる不幸の連続。全般にわたって不穏な雰囲気に満ちあふれていますが、真梨さん作品では穏やかな部類ですね。夢か現実か分からないような部分が多くて少し混乱しましたが、ラストでそう来たか!とまたしても騙されてしまいました。


8.人生相談。

2014.04.15/講談社文庫

昔のあの出来事、セクハラにあたるのでしょうか?…西城秀樹が好きでたまりません!占いは当たるのでしょうか…すべては“あなたの悩み”から始まった―。何の関係性もなさそうな「人生相談」。その裏にあるものは?!ラスト1ページまで、目が離せない!!(講談社より引用)


連作短編、9つのお悩み相談から広がる話ですが全て繋がっていく様子はぞくぞくします。ただ登場人物がとにかく多い!誰が誰だかこんがらがってしまいますのでメモなんか取りながら読むのがおすすめかも知れません。時系列とあわせて複雑に入り組んでいるんですが文章は読みやすいですよ。


9.鸚鵡楼の惨劇

2015.07.07/小学館文庫

一九六二年、西新宿。十二社の花街に建つ洋館「鸚鵡楼」で惨殺事件が発生する。しかし、その記録は闇に葬られた。時は流れて、バブル全盛の一九九一年。鸚鵡楼の跡地に建った高級マンションでセレブライフを送る人気エッセイストの蜂塚沙保里は、強い恐怖にとらわれていた。「私は将来、息子に殺される」―それは、沙保里の人生唯一の汚点とも言える男の呪縛だった。二〇一三年まで半世にわたり、因縁の地で繰り返し起きる忌まわしき事件。その全貌が明らかになる時、驚愕と戦慄に襲われる!!(小学館より引用)


鸚鵡楼での殺人事件から始まる因縁のお話でこれはかなりなミステリー作品、最後に真実が一気に明かされていく感じも真梨さんならではで最高!ここまでの『本格推理もの』は珍しい気がします。もちろんドロドロとした空気は終始漂っていますけどね!


10.私が失敗した理由は

2016.07.20/講談社文庫

落合美緒は、順風満帆な人生から一転、鬱々とした生活を送っていた。ある日、パート先の同僚のイチハラが、大量殺人事件を起こしたと聞く。彼女とコンビニで会った夜に事件を起こしたらしい。イチハラが言っていた言葉「…成功したかったら、失敗するなってこと。…」を思い出し、かつてないほどの興奮を感じた美緒はあることを思いつき、昔の恋人で編集者である土谷謙也に連絡を取るが―。失敗の種類は人それぞれ、結婚、家族、会社―様々な人間の失敗談から導き出される真理。美緒は一体何を思いついたのか、そして事件の真相は?(講談社より引用)


失敗しない事が成功に繋がるのではないか?!そんな事をテーマに書かれたミステリー。こちらも簡単な人物相関図を作るコトをオススメします!自分の作品を登場させたり、自分が登場したりかなり愉快、最初にご紹介した『孤虫症』を先に読んでおくと、より楽しめる作品だと思いますよ。


あとがき

いかがでしたか?真梨幸子さんの魅力を味わえるおすすめの小説をご紹介してきました。


軽いものからドロッドロのものまで、嫌なんだけどやめられない…一度ハマれば抜け出せなくなること間違いなし!気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。


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米澤穂信の魅力を味わいつくすおすすめ小説 10選!

今回は、アニメや映画化はもちろん数々の賞を受賞されている超人気ミステリー作家『米澤穂信さん』の魅力が詰まったおすすめの作品をご紹介していきたいと思います。

米澤穂信さんプロフィール

まずはプロフィールのご紹介から。

1978(昭和53)年岐阜県生れ。2001(平成13)年、『氷菓』で角川学園小説大賞奨励賞(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞しデビュー。2011年、『折れた竜骨』で日本推理作家協会賞を受賞。2014年『満願』で山本周五郎賞を受賞。同作は、「このミステリーがすごい!」「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」の国内部門ランキングにて1位に輝き、史上初の三冠を達成する。 引用:米澤穂信 | 著者プロフィール | 新潮社


米澤穂信さんのおすすめ小説

  • 表記はタイトル、出版日/出版社、あらすじ、感想の順になっています。

それではサクサクよめるライトなミステリーから、後味の悪いイヤミス、そして本格ミステリーまで、米澤さんの描く魅力たっぷりの世界を思う存分堪能してくださいね!

1.満願

2014.3.20/新潮社

人を殺め、静かに刑期を終えた妻の本当の動機とは――。 驚愕の結末で唸らせる表題作はじめ、交番勤務の警官や 在外ビジネスマン、フリーライターなど、切実に生きる 人々が遭遇する6つの奇妙な事件。入念に磨き上げられた 流麗な文章と精緻なロジック。「日常の謎」の名手が描く、 王道的ミステリの新たな傑作誕生!(新潮社より引用)


ご存じの通り、このミステリーがすごい!2015年度国内第1位の作品です。心がザワザワするような、背中にじっとり汗が流れるような粒揃いの6作品が収められていて何とも言えない読後感を6回も楽しめます。どの話もおおよその予想はつくのに真実を知ると『ああ、やっぱり…』と薄ら寒さを感じます。ミステリーでもありホラーでもあり、淡々とした文章に気がついたらどっぷり浸っているはずですよ!


2.氷菓

2001.10.28 /角川文庫

いつのまにか密室になった教室。毎週必ず借り出される本。あるはずの文集をないと言い張る少年。そして『氷菓』という題名の文集に秘められた三十三年前の真実―。何事にも積極的には関わろうとしない“省エネ”少年・折木奉太郎は、なりゆきで入部した古典部の仲間に依頼され、日常に潜む不思議な謎を次々と解き明かしていくことに。(文藝春秋より引用)


こちらは第五回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞受賞、古典部シリーズ1作目ですね。特別なトリックや大きな事件はどこにもないけれど、なんとなく心に何かが残るようなすこしラノベっぽい『青春×謎解き』作品。かつて姉が所属した古典部を廃部の危機から救うため入部した奉太郎、そんな彼が解き明かす日常の中の小さな謎…すでにアニメ化もされていますし、どうやら実写の映画にもなるようですよ!人気の高いシリーズ作品です。

3.インシテミル

2010.06.10/文春文庫

「ある人文科学的実験の被験者」になるだけで時給十一万二千円がもらえるという破格の仕事に応募した十二人の男女。とある施設に閉じ込められた彼らは、実験の内容を知り驚愕する。それはより多くの報酬を巡って参加者同士が殺し合う犯人当てゲームだった―。(文藝春秋より引用)


2008年本格ミステリ大賞候補作、だいぶん前に映画もやってましたね。高額バイトに惹かれた者同士が集められて行われる密室での殺人ミステリー、閉鎖空間での命の奪い合いです。一人二人と惨たらしい被害者が発生するなかで冷静でいられなくなっていく様子がリアルで怖いですが、終盤の勢いある謎解きは爽快!


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4.愚者のエンドロール

2002.07.31/角川文庫

「折木さん、わたしとても気になります」文化祭に出展するクラス製作の自主映画を観て千反田えるが呟いた。その映画のラストでは、廃屋の鍵のかかった密室で少年が腕を切り落とされ死んでいた。誰が彼を殺したのか?その方法は?だが、全てが明かされぬまま映画は尻切れとんぼで終わっていた。続きが気になる千反田は、仲間の折木奉太郎たちと共に結末探しに乗り出した!(角川文庫より引用)


古典部シリーズ2作目、先程の『氷菓』の続きかるーい感じでサクサク読めます。文化祭の準備に追われる古典部のメンバーが、先輩から見せられた自主映画。廃屋で起きたショッキングな殺人シーンで途切れたその映像に隠された真意を探るお話、未完成のミステリー映画の真相を推理するミステリーといった感じです。『氷菓』よりも謎解き要素が強め。


5.春期限定いちごタルト事件

2004.12.18/東京創元社

小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。きょうも二人は手に手を取って清く慎ましい小市民を目指す。それなのに、二人の前には頻繁に謎が現れる。名探偵面などして目立ちたくないのに、なぜか謎を解く必要に迫られてしまう小鳩君は、果たしてあの小市民の星を掴み取ることができるのか?(東京創元社より引用)


古典部の方が好きだけどこれもおもしろい。小市民を目指す高校生 『小鳩君』と『小山内さん』2人は果たして立派な小市民になれるのか、というのを日常に起こる謎を解きながら進んでいく物語。どうしてこの人が描く人物はこんなにもかっこよくそしてかわいいのっ!?夏→秋とさらに面白くなりますよ!



6.クドリャフカの順番

2008.05.24/角川文庫

待望の文化祭が始まった。だが折木奉太郎が所属する古典部で大問題が発生。手違いで文集「氷菓」を作りすぎたのだ。部員が頭を抱えるそのとき、学内では奇妙な連続盗難事件が起きていた。盗まれたものは碁石、タロットカード、水鉄砲―。この事件を解決して古典部の知名度を上げよう!目指すは文集の完売だ!!盛り上がる仲間たちに後押しされて、奉太郎は事件の謎に挑むはめに…。(角川文庫より引用)


そして古典部シリーズ第三弾『クドリャフカの順番』学園祭で起きた事件と、古典部で起こった困った問題を解決していく、『手塚・萩尾・藤子F』の作品がちりばめられたサスペンスドラマ。古典部4人の視点で交互に語られて、彼らの考え方や悩みがよく分かるのがこの本の醍醐味ですね。奇妙な学内の連続盗難事件と作りすぎた文集「氷菓」の行方はいかに…。


7.遠まわりする雛

2010.07.24/角川文庫

神山高校で噂される怪談話、放課後の教室に流れてきた奇妙な校内放送、摩耶花が里志のために作ったチョコの消失事件―“省エネ少年”折木奉太郎たち古典部のメンバーが遭遇する数々の謎。入部直後から春休みまで、古典部を過ぎゆく一年間を描いた短編集。(角川文庫より引用)


古典部シリーズ4作目にして7つの時間軸が全て異なる短編集、『氷菓』から順番に読んでますが、油断していたら思いの外甘酸っぱくてちょっと切ないど真ん中の青春もの。巡る季節と彼らの距離感の変化が描かれていて面白く読めました。シリーズものは読みはじめからすんなり入っていけるから楽ですね!


8.儚い羊たちの祝宴

2011.06.26/新潮文庫

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリの真骨頂。(新潮文庫より引用)


ゾクッとする上流階級のお屋敷が舞台の5話短編集…ですが実は最終話に繋がっているという素敵な構成です。怖いのが好きな方にはお薦めの一冊。知性的な語り口で、残酷で悲しく背筋が凍る結末が導かれるのがゾッとしましたが、あまりに華麗で癖になります。それにしても国内外ジャンル問わずたくさんの作品が物語のいたるところに引用されていて作者の読書量に驚かされます。


9.王とサーカス

2015.07.29/東京創元社

二〇〇一年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、知人の雑誌編集者から海外旅行特集の仕事を受け、事前取材のためネパールに向かった。現地で知り合った少年にガイドを頼み、穏やかな時間を過ごそうとしていた矢先、王宮で国王をはじめとする王族殺害事件が勃発する。太刀洗はジャーナリストとして早速取材を開始したが、そんな彼女を嘲笑うかのように、彼女の前にはひとつの死体が転がり…。「この男は、わたしのために殺されたのか?あるいは―」疑問と苦悩の果てに、太刀洗が辿り着いた痛切な真実とは?『さよなら妖精』の出来事から十年の時を経て、太刀洗万智は異邦でふたたび、自らの人生をも左右するような大事件に遭遇する。(Amazonより引用)


こちらはこのミステリーがすごい!2016年度国内第1位の作品、かつてネパールで起こった王族殺人事件を題材に、偶然ネパールに居合わせたジャーナリスト太刀洗万智を主人公に描かれたミステリー。事件の真相も伏線の回収も見事、全然気にしないで読み飛ばしていた小さな変化がことごとく謎の解決に繋がります。そして単なるミステリーに留まらず、ジャーナリズムについても考えさせられる作品、王とサーカスという題名の意味がわかったときはすこしぞっとしました。


ネパール在住ブロガーのKeiさんが詳しく書かれていたのでご紹介しておきます。

10.折れた竜骨

2013.07.11/東京創元社

ロンドンから出帆し、北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナは、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた…。(東京創元社より引用)


こちらはかなりテイストが違って中世ヨーロッパ、魔法が使える世界が舞台のミステリー、孤島での殺人、謎の密室、個性的な容疑者たち…そこにワクワクするようなファンタジー要素が見事に絡まっていて面白い!世界観が壮大になり過ぎていなくて良かったです。RPG好きにはたまらない作品だと思いますよ!


あとがき

いかがでしたか?米澤穂信さんの魅力を味わいつくすおすすめ小説をご紹介してきました。


テイストは様々ですがこれだけは言えます、どの作品も抜群に面白いです!気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。


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背徳感にぞくぞく、不倫をテーマにしたおすすめの小説10選!

【更新情報】2017.7.23作品追加

今回は、不倫をテーマにしたおすすめの小説をご紹介していきます。発覚してしまえば様々な代償の求められる『不倫』、現実ではありえないけれど、ドラマや小説の世界で擬似体験をしてみたいって方は多いはず、フィクションだからこそ覗いてみたい!人間の心理をくすぐる『不倫』その背徳感を感じ思い切りぞくぞくしてくださいね。




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不倫がテーマのおすすめ小説

  • 掲載の順番はランキング形式ではありません、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・出版・作者・あらすじ・感想の順です。

  • 一部軽いネタバレが含まれます。


紙の月

ハルキ文庫
角田光代

ただ好きで、ただ会いたいだけだった―――わかば銀行の支店から一億円が横領された。容疑者は、梅澤梨花四十一歳。二十五歳で結婚し専業主婦になったが、子どもには恵まれず、銀行でパート勤めを始めた。真面目な働きぶりで契約社員になった梨花。そんなある日、顧客の孫である大学生の光太に出会うのだった・・・・・・。(ハルキ文庫より引用)


銀行契約社員の女が若い男に貢ぐために不正を繰り返す話、見栄やプライドに対するリアルな描写に圧倒されます。映画化もされたこの作品、スリル満点で楽しめましたよ!


不機嫌な果実

文春文庫
林真理子

三十二歳のヒロイン、水越麻也子は、結婚六年目の夫に不満を抱き、昔の恋人野村と不倫の逢瀬を重ねていた。だが歳下の情熱的な音楽評論家、通彦との恋愛で、麻也子は大きな決断を迫られることになる…。「不倫」という男女の愛情の虚実を醒めた視点で描いて一大社会現象を巻き起こし、TV・映画化された、恋愛小説の最高峰。(Amazonより引用)


女の欲深さオンパレードな内容だったけど、今の時代なら間違いなく一番目の夫のような優良物件を手放す女なんてそうそういないと思いながら読みました、美人も色々と苦労が絶えないんだな〜、ラストはゾッとしますよ。


僕の好きな人が、よく眠れますように

角川文庫
中村航

「こんなに人を好きになったのは生まれて初めて」。東京の理系大学で研究を続ける大学院生の僕の前に、運命の人が現れた。春、北海道からゲスト研究員でやって来た斉藤恵―めぐ。だが直後の懇親会で、彼女はある事情から誰ともつきあえないことを知る。やがて日夜研究を続けて一緒に過ごすうちに、僕はめぐへの思いを募らせ、遂に許されない関係に踏み出してしまった。お互いに幸福と不安を噛みしめる2人の恋の行方は。(角川文庫より引用)


大学院生2人の不倫なのですが純愛というか清々しい恋愛話。こんなに誰かを好きになることって現実にあるの?と思うくらいの恋に落ちてしまう話です。あくまで不倫ですので好みはあると思いますが、お腹いっぱいになれる作品です。

夏に読みたい!おすすめの恋愛小説


ダブル・ファンタジー

文春文庫
村山由佳

奈津・三十五歳、脚本家。尊敬する男に誘われ、家を飛び出す。“外の世界”に出て初めてわかった男の嘘、夫の支配欲、そして抑圧されていた自らの性欲の強さ―。もう後戻りはしない。女としてまだ間に合う間に、この先どれだけ身も心も燃やし尽くせる相手に出会えるだろう。そのためなら―そのためだけにでも、誰を裏切ろうが、傷つけようがかまわない。「そのかわり、結果はすべて自分で引き受けてみせる」。(Amazonより引用)


内気でお人好しで感受性が強い女性の恋の物語、オトナの読む恋愛小説。結婚生活に不満はなく、夫は優しいが、それが苛立つし束縛されているみたいに感じる。刺激的な大人の男は、こっちが本気になるとすぐ邪険にしてくる…。背徳感にゾクゾクしながら読めます。


夜明けの街で

角川文庫
東野圭吾

この恋は甘い地獄。彼女が天使とは限らない。 不倫する奴なんてバカだと思っていた。でもどうしようもない時もある――。建設会社に勤める渡部は、派遣社員の秋葉と不倫の恋に墜ちる。しかし、秋葉は誰にも明かせない事情を抱えていた……。(角川書店より引用)


不倫相手が時効間近の殺人事件の容疑者かもしれない、というようなお話。不倫の臨場感が凄くて殺人事件の真相よりもそっちの結末の方が気になってしまいました。最後までハラハラ楽しめますよ!


真昼なのに昏い部屋

講談社文庫
江國香織

軍艦のような広い家に夫・浩さんと暮らす美弥子さんは、「きちんとしていると思えることが好き」な主婦。アメリカ人のジョーンズさんは、純粋な彼女に惹かれ、近所の散歩に誘う。気づくと美弥子さんはジョーンズさんのことばかり考えていた―。(講談社より引用)


絵本のような優しい語り口ですが、描かれていることは不倫のあからさまな姿なのかも。会話も成り立たないような夫との鳥かご生活から羽ばたいた美弥子さんは、幸せになれるのかな?そして…最後のページでいきなりホラーになります!


孤独で優しい夜

集英社文庫
唯川恵

ずっと好きだった会社の先輩・入江と親友・美帆の結婚披露パーティの後、痛飲する粧子。苦しい思いに区切りをつけ、素知らぬふりで仕事を続けてはいたが、ふとしたことから入江も実は粧子を好きだったと知る。そして間を取り持ったはずの美帆が二人を騙していたことを…。許せない!粧子にとってこれは「不倫」ではなかった。本来は自分のものであった「愛」を取り返すだけのこと。略奪愛の行方は。(集英社より引用)


恋する力のすごさを感じました。不倫だから余計に力が増すのでしょうね、怖いな…。想像してたより丸く収まってハッピーエンドの部類に入る結末ですが、唯川さんの本は不倫が普通のことのように思えてたまに怖くなります!


恋愛中毒

角川文庫
山本文緒

もう神様にお願いするのはやめよう。―どうか、どうか、私。これから先の人生、他人を愛しすぎないように。他人を愛するぐらいなら、自分自身を愛するように。哀しい祈りを貫きとおそうとする水無月。彼女の堅く閉ざされた心に、小説家創路は強引に踏み込んできた。人を愛することがなければこれほど苦しむ事もなかったのに。世界の一部にすぎないはずの恋が私のすべてをしばりつけるのはどうしてなんだろう。(Amazonより引用)


主人公のやっていることは完全におかしくて我慢することや耐えることが相手を愛していることと等価だと勘違いしていますし、ストーキング行為なんかも行います、でも読んでいるときには主人公のやっていることは『ありなんじゃないのかな』と思ってしまうほど思い切り感情移入しています。苦しい、辛い、痛々しい…なのにもう一度最初から読み返したくなる作品。


あなたには帰る家がある

角川文庫
山本文緒

家を建て直そうか。新しい書斎、広い台所。そうすれば家族はもっと幸福になるに違いない。学校教師の茄子田太郎は、住宅展示場で営業マン・秀明と出会う。一方、秀明の妻・真弓ががむしゃらに手に入れた家庭は、天国ではなかった。子供は好きだけど、もし自分が夫と同じくらい稼げたら?“たまには憂さ晴らしをする権利”だってほしい。そうだ、働こう。二組の家族の、運命の歯車が動き出す!家族の幸福を問う、極上小説。(Amazonより引用)


こちらも山本さんの作品です、2つの家庭の幸せ探しと崩壊を描く物語、こういう人いる!と思わされる人物設定ばかりで、作者の観察力の鋭さがすごいなと感じます。ちょっと隣の家を覗いている感じ。


サヨナラいつか

幻冬舎文庫
辻仁成

「人間は死ぬとき、愛されたことを思い出すヒトと愛したことを思い出すヒトとにわかれる。私はきっと愛したことを思い出す」。“好青年”とよばれる豊は結婚を控えるなか、謎の美女・沓子と出会う。そこから始まる激しくくるおしい愛の日々。二人は別れを選択するが二十五年後の再会で…。(幻冬舎より引用)


『人は死ぬとき、愛したことを思い出すのか、愛されたことを思い出すのか…』落ちてはいけない純愛の物語、読み終わった後にいつまでも物語の余韻が残る、胸が熱くなる小説でした。こんな恋愛がしてみたいと思える作品です。


コントレール

小学館文庫
大石静・松平知子

6年前、不幸な無差別殺人に巻き込まれ夫を失った青木文(45歳)は、幸せを諦めきった乾いた日々を送っていた。海沿いのカレー食堂「ドライブイン・コントレール」を、息子の友樹(5歳)と生きるために営んでいる。そんなある日、長部瞭司という暗い影を抱えた失声症のトラックドライバーと出会う。会った瞬間から、どうしようもなく惹かれ合う二人。それまで無彩色だった文の毎日は恋に堕ちることで彩りを取り戻していく。(集英社より引用)


愛した人が、夫を殺した人物だったら…大石静さんのドラマ用の脚本をノベライズした作品、人間の弱さや寂しさが伝わって共感できます。不幸と幸せの起伏の激しいラブサスペンスを望むなら是非!


まとめ

いかがでしたか?不倫をテーマにしたおすすめの小説をご紹介してきました。決してあってはならない禁断の愛、なのにどこか共感できたり、感情移入してしまう部分もあって…今回ご紹介した作品の中で気になるものが見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

最高に怖いおすすめのホラー小説 20選!


【更新情報】2017.7.19『ししりばの家』追加

今回は、とにかく怖くて面白いおすすめの『ホラー小説』をご紹介していきたいと思います。すごく怖いのにページをめくる手が止まらない…そんな小説として面白い作品ばかりですので、ホラーはちょっと…という方も是非チャレンジしてみて下さい。



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おすすめの『ホラー小説』

  • 掲載の順番はランキング形式ではありません、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・出版・作者・あらすじ・書評の順です。

  • 一部軽いネタバレが含まれます。


夜行/森見 登美彦

僕らは誰も彼女のことを忘れられなかった。 私たち六人は、京都で学生時代を過ごした仲間だった。 十年前、鞍馬の火祭りを訪れた私たちの前から、長谷川さんは突然姿を消した。 十年ぶりに鞍馬に集まったのは、おそらく皆、もう一度彼女に会いたかったからだ。 夜が更けるなか、それぞれが旅先で出会った不思議な体験を語り出す。 私たちは全員、岸田道生という画家が描いた「夜行」という絵と出会っていた。 旅の夜の怪談に、青春小説、ファンタジーの要素を織り込んだ最高傑作! 「夜はどこにでも通じているの。世界はつねに夜なのよ」(小学館より引用)


10年前、鞍馬の火祭で起きた失踪事件と、再び集まった仲間たちが語る不思議な体験を描いたホラーファンタジー作品です。森見ワールドというべきなのか、何処までが現実なのか理解出来ずちょっと戸惑いましたが凄く引き込まれました。曖昧なまま終わるのが嫌いな人にはあわないかもしれません。


玩具修理者/小林 泰三

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。壊れたものを一旦すべてバラバラにして、一瞬の掛け声とともに。ある日、私は弟を過って死なせてしまう。親に知られぬうちにどうにかしなければ。私は弟を玩具修理者の所へ持って行く…。現実なのか妄想なのか、生きているのか死んでいるのか―その狭間に奇妙な世界を紡ぎ上げ、全選考委員の圧倒的支持を得た第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作品。(角川ホラー文庫より引用)


『玩具修理者』と『酔歩する男』の二本立て。玩具修理者に直せないモノは無い、玩具修理者が直したモノのその後は...所々グロが入るホラー作品でジワジワした怖さがあります。ラストでは背筋が冷えるような感じを味わうことが出来ますよ!『酔歩する男』はSFホラー、過去に死んだ女性を助けるためにタイムトラベルを試みるおすすめの小長編です。寝て起きたら過去未来どこにタイムトラベルするのかわからないまさに酔歩する男、読後当たり前のように時間が過ぎていくことが有り難く思うようになるはず!


ぼぎわんが、来る/澤村 伊智

幸せな新婚生活をおくっていた田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。取り次いだ後輩の伝言に戦慄する。それは生誕を目前にした娘・知紗の名前であった。原因不明の噛み傷を負った後輩は、入院先で憔悴してゆく。その後も秀樹の周囲に不審な電話やメールが届く。一連の怪異は、今は亡き祖父が恐れていた“ぼぎわん”という化け物の仕業なのか?愛する家族を守るため秀樹は伝手をたどり、比嘉真琴という女性霊媒師に出会う。真琴は田原家に通いはじめるが、迫り来る存在が極めて凶暴なものだと知る。第22回日本ホラー小説大賞大賞受賞作。(KADOKAWAより引用)


『ぼぎわん』と呼ばれる怪異のものに憑かれた家族と、その周辺の人たちの話。章を進めるにつれておどろおどろしいホラーから、だんだんアクションへと読む方としては飽きずにすごく楽しめました。家にピンポンされても絶対に出ないぞ!!


鬼談/京極 夏彦

鬼とは見えぬもの。鬼とは隠れたるもの。魅入られる人の裡に、鬼はいる。愛とは情欲である。執着に溺れ、永遠に煩悩の虜になる。それを――鬼と云うのだ。(KADOKAWAより引用)


人の内にある得体の知れない鬼を描く短編集です。終始不気味な雰囲気で後味の悪い物語ばかりですが…嫌いじゃないです、むしろちょっと癖になるおすすめ作品。どの話もラスト1行で恐怖のどん底に落とされます!


祝山/加門 七海

ホラー作家・鹿角南のもとに、旧友からメールが届く。ある廃墟で「肝試し」をしてから、奇妙な事が続いているというのだ。ネタが拾えれば、と軽い思いで肝試しのメンバーに会った鹿角。それが彼女自身をも巻き込む戦慄の日々の始まりだった。一人は突然の死を迎え、他の者も狂気へと駆り立てられてゆく―。著者の実体験を下敷きにした究極のリアルホラー。(光文社文庫より引用)


山の禁忌に触れた人たちが、少しずつ狂っていく様が描かれています。派手なシーンはないのですが、奇妙で薄気味悪い出来事が重なり静かに日常を侵していく描写がリアルホラーと書いてあるとおり、なんだか本当にありそうで怖かったです。


かにみそ/倉狩 聡

全てに無気力な私が拾った小さな蟹。何でも食べるそれは、頭が良く、人語も解する。食事を与え、蟹と喋る日常。そんなある日、私は恋人の女を殺してしまうが……。私と不思議な蟹との、奇妙で切ない泣けるホラー。(角川ホラー文庫より引用)


無気力ニートの主人公が海辺で蟹を拾い、家で育ててたらその蟹が何と人間と意志疎通できるという設定。蟹がやけに可愛くて、憎めないやつで、最後の蟹の覚悟には涙せずにはいられません!グロテスクなところもあるホラー小説ですけど謎の切なさがある凄い小説です。書き下ろし『百合の火葬』も収録されています。


残穢(ざんえ)/小野 不由美

この家は、どこか可怪(おか)しい。転居したばかりの部屋で、何かが畳を擦る音が聞こえ、背後には気配が……。だから、人が居着かないのか。何の変哲もないマンションで起きる怪異現象を調べるうち、ある因縁が浮かび上がる。かつて、ここでむかえた最期とは。怨みを伴う死は「穢(けが)れ」となり、感染は拡大するというのだが──山本周五郎賞受賞、戦慄の傑作ドキュメンタリー・ホラー長編!(新潮文庫より引用)


怪異現象が続くマンションの過去の因縁を探るドキュメンタリー風ホラー小説。主人公である作家と情報提供者が調べてみると、マンションの部屋のみならず、付近一帯の忌まわしい過去が明らかになっていきます。話の構成も、起きる事象の描写もリアルに自分にも『穢れ』が忍び寄ってくるような感じがして怖い!おすすめです。


私の骨/高橋 克彦

実家の床下から見つかった骨壷には、なぜか私の生年月日が記されていた…。旧家に残る因習と悲しい親心を描いた表題作をはじめ、心の奥に潜む恐怖を通して人間の本質に迫る七編を収録したホラー短編集。 (角川ホラー文庫より引用)


東北を主に舞台としたホラー七編の短編集、古い宿や、山、大木など、雰囲気が恐ろしくオチが怖くてざわつく感じ、得体の知れないものの怖さと、生きた人間の怖さを堪能できます。ゾクゾクとくる不気味で現実味のある怖さがたまらなく面白いですよ!


ダイナー/平山 夢明

ほんの出来心から携帯闇サイトのバイトに手を出したオオバカナコは、凄惨な拷問に遭遇したあげく、会員制のダイナーに使い捨てのウェイトレスとして売られてしまう。そこは、プロの殺し屋たちが束の間の憩いを求めて集う食堂だった―ある日突然落ちた、奈落でのお話。(ポプラ文庫より引用)


この作品はマトモな登場人物が1人もいないですしグロいです。でも冒頭の拷問シーンで挫折せずに読み続けると…止まらない…物凄く面白い!たまに描写される料理もすごく美味しそう、これは読むべきです。何故か爽やかな読了感がありますよ。


ついてくるもの/三津田 信三

高校二年生の私が、学校の帰り道にちらっと目にした、えも言われぬほど鮮やかな朱色。それは廃屋の裏庭に飾られたお雛様だった。どれも同じ箇所が傷付けられていた人形たちの中で、一体だけ無傷だったお姫様を助けなければと思った私は……(「ついてくるもの」)。正視に堪えない恐怖の、最新ホラー短篇集。表題作ほか6編を収録!(講談社文庫より引用)


うわあああ、まず表紙が怖い、そして中身も怖いです。表題作の『ついてくるもの』は廃屋にお雛様が置いてあるだけで怖すぎ、その後の展開も想像を越えていて、振り向くとあの人形がいそうでゾクゾクしました。全ての短編ともハズレなしで楽しめますよ!おすすめです!


天使の囀り/貴志 祐介

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。恋人で作家の高梨は、病的な死恐怖症だったが、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加してからは、人格が異様な変容を見せ、あれほど怖れていた『死』に魅せられたように、自殺してしまう。さらに、調査隊の他のメンバーも、次々と異常な方法で自殺を遂げていることがわかる。アマゾンで、いったい何が起きたのか?高梨が死の直前に残した「天使の囀りが聞こえる」という言葉は、何を意味するのか?前人未到の恐怖が、あなたを襲う。(角川ホラー文庫より引用)


あるものの影響で怖いと思っていたものへの感覚が180度変わってしまいそれが行き過ぎて自殺してしまう、壊れて行く人間の表現が秀逸でゾッとします。半ばぐらいまでは『ホラー?』と首をかしげるほどですがが以降はグロいのと、怖いのと…ゾッとする場面も多々…涙目間違いなしの作品です!


黒い家/貴志 祐介

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。ある日、顧客の家に呼び出され、期せずして子供の首吊り死体の第一発見者になってしまう。ほどなく死亡保険金が請求されるが、顧客の不審な態度から他殺を確信していた若槻は、独自調査に乗り出す。信じられない悪夢が待ち受けていることも知らずに…。恐怖の連続、桁外れのサスペンス。読者を未だ曾てない戦慄の境地へと導く衝撃のノンストップ長編。第4回日本ホラー小説大賞大賞受賞作。(角川ホラー文庫より引用)


こちらも貴志祐介作100万部突破の最恐ホラー小説、生命保険会社で働く若槻が、保険金詐欺?に巻き込まれ、調べていくうちにどんどん危険な闇に飲み込まれていく話。貴志先生の作品は人間が怖すぎて面白いのでおすすめ。心拍数が急上昇する場面もありますので注意してくださいね!


夜市/恒川 光太郎

妖怪たちが様々な品物を売る不思議な市場「夜市」。ここでは望むものが何でも手に入る。小学生の時に夜市に迷い込んだ裕司は、自分の弟と引き換えに「野球の才能」を買った。野球部のヒーローとして成長した裕司だったが、弟を売ったことに罪悪感を抱き続けてきた。そして今夜、弟を買い戻すため、裕司は再び夜市を訪れた―。奇跡的な美しさに満ちた感動のエンディング!魂を揺さぶる、日本ホラー小説大賞受賞作。 (角川ホラー文庫より引用)


『今宵は夜市が開かれる。』子供の頃異世界の夜市で自分の望みと引き換えに幼い弟を売った主人公は大人になり弟を買戻しに再びその場所へ…ホラーというか、和風ダークファンタジーという印象、不思議な世界が描かれています。『千と千尋の神隠し』の雰囲気が好きな人にオススメです!


秋の牢獄/恒川 光太郎

十一月七日水曜日。女子大生の藍は秋のその一日を何度も繰り返している。何をしても、どこに行っても、朝になれば全てがリセットされ、再び十一月七日が始まる。悪夢のような日々の中、藍は自分と同じ「リプレイヤー」の隆一に出会うが…。世界は確実に変質した。この繰り返しに終わりは来るのか。表題作他二編を収録。(角川ホラー文庫より引用)


こちらも恒川光太郎さんの作品で、牢獄のようなところから出られない話が3つ、全て外れがないのがすごい。ホラーというほどの怖さは感じられないのですが、どれも何故か浸っていたくなるクセになる不気味さがあります。


夜は一緒に散歩しよ/黒史郎

作家の横田卓郎は妻を亡くし、娘の千秋と一緒に暮らしていた。妻の死後、千秋は奇妙な絵を描くようになる。人ではない異形のものを。そして、ある日をきっかけに「青い顔の女」ばかりを描くようになった。千秋はその絵を「ママ」と呼び、絵を描くことに執着するようになる。もうひとつの執着。それは夜の散歩だった。(MF文庫ダ・ヴィンチより引用)


妻に先立たれた作家と幼稚園に通う娘。娘は人を恐怖に陥れるような絵を毎日描いている。その中にいつも青い顔の女がいた…ものすごくビックリしたりする場面は無いけど、常に不気味でジワジワ怖い。お風呂に入れなくなるっ!


怪談のテープ起こし/三津田 信三

恐怖は全て、日常にひそむ。「自殺する間際に、家族や友人や世間に向けて、カセットテープにメッセージを吹き込む人が、たまにいる。それを集めて原稿に起こせればと、俺は考えている」。作家になる前の編集者時代、三津田信三は、ライターの吉柳から面白い企画を提案された。ところが突然、吉柳は失踪し、三津田のもとに三人分のテープ起こし原稿が届く。死ぬ間際の人間の声が聞こえる――。 (集英社より引用)


いわゆる実話系怪談の短編集、著者本人が見聞した話を小説風にまとめたという体裁の6編で、幕間に編集者との打合せシーンが挿入されるのもまたリアリティを高めています。ミステリ要素や人間ドラマなどは一切入る余地のない混じり気のないまさに『怪談』本当に怖かったです。おすすめです。


鼻/曽根 圭介

人間たちは、テングとブタに二分されている。鼻を持つテングはブタに迫害され、殺され続けている。外科医の「私」は、テングたちを救うべく、違法とされるブタへの転換手術を決意する。一方、自己臭症に悩む刑事の「俺」は、二人の少女の行方不明事件を捜査している。そのさなか、因縁の男と再会することになるが…。日本ホラー小説大賞短編賞受賞作「鼻」他二編を収録。(角川ホラー文庫より引用)


ホラー小説大賞短編作を受賞した『鼻』と、人間の価値が株式になっている『暴落』、気づいたらビルの隙間のパイプに手錠で繋がれている『受難』の3編。3つとも系統が違うホラーでクセになる後味の悪さが楽しめます。えげつなさが心に響きます。


火の粉/雫井 脩介

元裁判官で、現在は大学教授を務める梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内真伍が越してきた。愛嬌ある笑顔、気の利いた贈り物、老人介護の手伝い…武内は溢れんばかりの善意で梶間家の人々の心を掴んでいく。(幻冬舎文庫より引用)


粘着質な異常性を持った人物に狙われるってやっぱり恐ろしい。平穏な日々の中にじわじわ、じわじわと侵食していく恐怖を感じながらも、つい次の展開が気になってどんどん読み進めてました。心情描写にリアリティがあり過ぎて、すぐにのめり込んでしまう作品です。


ぼっけぇ、きょうてえ/岩井 志麻子

―教えたら旦那さんほんまに寝られんようになる。…この先ずっとな。時は明治。岡山の遊郭で醜い女郎が寝つかれぬ客にぽつり、ぽつりと語り始めた身の上話。残酷で孤独な彼女の人生には、ある秘密が隠されていた…。岡山地方の方言で「とても、怖い」という意の表題作ほか三篇。文学界に新境地を切り拓き、日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞を受賞した怪奇文学の新古典。(角川ホラー文庫より引用)


幽霊などのホラーではなく人間の怖さがつまった短編集、冒頭から言葉に馴染めず挫折しそうになる頃に、盛り上がり始めるストーリー展開、恐怖と悲哀のバランスが絶妙。田舎の暮らしや人間関係に怖さを感じました。それにしてもホラー小説大賞受賞作にハズレなしですね!


再生ボタン/福澤 徹三

教師と学生たちがキャンプ地で、とっておきの怪談話を披露しあった末に起きた悲劇を綴る「怪の再生」。さえない中年男が帰宅途中に美女と出会い、夜な夜な夢現の狭間で情事に耽る「幻日」。得体の知れない黒い影にすがり、期限付きの命を手に入れた男の”生への執着”を描く「お迎え」ほか、全十編。深夜、ひとりで読んでほしい恐怖小説の傑作!(幻冬舎文庫より引用)


怪談短編集、ジワジワきます。最初はこんなものかと平気で読んでいたのに、夜中にカタッとか音がすると、『ひいっ』となってる自分がいました。ただちょっと落ちが似たりよったりな印象もありますが、怪談の雰囲気を味わいたいときに読みたいおすすめの本。


ししりばの家/澤村 伊智

夫の転勤に伴う東京生活に馴染めずにいた笹倉果歩は、ある日幼馴染の平岩敏明と再会する。彼の家に招かれ平岩の妻や祖母と交流をしていく中で果歩の心は癒されていくが、平岩家にはおかしなことがあった。さあああという不快な音、部屋に散る不気味な砂。怪異の存在を訴える果歩に対して、平岩は異常はないと断言する。一方、平岩家を監視する一人の男。彼はこの家に関わったせいで、砂が「ザリザリ」といいながら脳を侵蝕する感覚に悩まされていた。果たして本当に、平岩家に怪異は存在するのか―。 (KADOKAWAより引用)


家にとりつき頭の中に働きかける魔物ししりば。家が怖いのか、そこにいるものが怖いのか、それとも人間が怖いのか。怪異を引き寄せる人間の歪みも気持ち悪いと感じる作品。読んでる最中に物音がしてビクッとなりました。読みやすいけどしっかりと後味の悪いホラーです。


あとがき

最高に怖いおすすめのホラー小説をご紹介してきました。


一言にホラーといっても怖いと感じる対象は様々、今回ご紹介した作品には人間の怖さが描かれたものが多くなっています、やっぱり人間が一番怖いのかも…ともあれ気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて色んなゾクゾクを楽しんで下さいね!最後まで読んで頂いてありがとうございました!


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今回は、胸キュンの嵐!おすすめのラブコメアニメをご紹介していきます。笑いあり、涙あり、そしてもちろんキュンキュンありの良質アニメばかりです!是非お気に入り作品を見つけだして『胸キュン』して下さいね。

はじめに

出典:©︎虹色デイズ
ジャンルはラブコメを中心にファンタジー要素の含まれる作品や学園・青春ものまで紹介しています。あらすじや感想を参考に気になる作品があれば是非一度視聴してみて下さい。



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おすすめの胸キュンアニメ

  • 掲載の順番はランキング形式ではありません、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・放送開始・全話数・あらすじ・感想の順です。
  • 作品は随時追加予定です。



1.たまこラブストーリー


出典:©︎たまこラブストーリー
制作年 : 2014年 全話数 : 1話

高校3年生に進級しても北白川たまこの頭の中は相変わらず商店街とおもちのことでいっぱい。何となく家業を継いで、ずっとこの場所でこのままであればいいと思っていた。しかし、みどりたち仲良し4人組は進路のことで話が持ちきり。みんな不安を抱えながら将来を考えているようで、たまこの心も少しずつ揺れ始める…。


『たまこまーけっと』の続編ストーリーが映画化された作品、ただ男の子がヒロインに告白するというだけの話なのですが、その告白を巡ってたまこ、みどり少しずつ変わっていく姿がとても愛おしく、切ないです。TVシリーズは見てなくても全然大丈夫な内容です。



2.冴えない彼女の育てかた


出典:©︎冴えない彼女の育てかた
放送 : 2015年 全話数 : 13話 ※第2期:2017年4月 -

桜舞い散る坂道で、ある少女と運命的に出会ったオタク高校生の安芸倫也。影響を受けた彼はその少女をメインにしたギャルゲー制作を思いつき、学園の美女2人をスタッフに勧誘。やがてその少女の正体は、目立たない普通のクラスメイト・加藤恵だったことを知り、愕然とするも、彼女を絶対的ヒロインへ育て上げる事を決意する…。


メインヒロインの加藤は卓越したものがない普通っ子というキャラが立っていない設定、でも周りの圧倒的個性のおかげで存在感をみせます。オタク要素がかなり強いのですが不思議と涼やかな印象を残すハーレムラブコメ。



3.魔法科高校の劣等生


出典:©︎魔法科高校の劣等生
放送 : 2014年 全話数 : 26話

第3次世界大戦が終わってから35年後の西暦2095年。「超能力」と呼ばれていた力は「魔法」という名で体系化され、国の力となっていた。魔法技能師を養成する学校の1つ、国立魔法大学付属第一高校、通称『魔法科高校』に一組の血の繋がった兄妹が入学する。妹は、家系の次期当主候補として将来を嘱望される完全無欠な優等生(ブルーム)。その妹を守護する兄は、劣等生(ウィード)。2人の入学で波乱の日々が幕開く…。


容姿良し、能力ありのタイトルとは真逆のチート設定な主人公、無双です。純粋に『俺TUEEE!』を楽しめる恋愛要素ありのファンタジーラブコメアニメです。



4.四月は君の嘘


出典:©︎四月は君の嘘
放送 : 2014年 全話数 : 22話+OAD1話

母の死をきっかけにピアノが弾けなくなった元天才少年・有馬公正。モノクロームだった彼の日常は、一人のヴァイオリニストとの出逢いから色付き始める…。傍若無人、喧嘩上等、でも個性あふれる演奏家・宮園かをり。少女に魅せられた公正は自分の足で14歳の今を走り始めるのだった。


神童と呼ばれたピアニストの少年と、自由奔放な演奏をするバイオリニストの少女の邂逅。音楽と恋愛を絡めた切なくて温かくて美しいアニメです。私は鳥肌と涙が止まりませんでした。



5.とらドラ!


出典:©︎とらドラ!
放送 : 2008年 全話数 : 25話

生まれつきの鋭い目つきが災いして、まわりには不良だと勘違いされている不憫な高校2年生・高須竜児は、高校2年に進級した春、新しいクラスで1人の少女に出会う。 彼女は超ミニマムサイズな身長の美少女でありながら、ワガママで短気・暴れ始めたら誰にも手がつけられない通称“手乗りタイガー”と呼ばれる逢坂大河であった。 そして放課後、竜児は誰もいない教室に1人残っていた“手乗りタイガー”のある一面を知ってしまう…


目つきの悪い家庭的な主人公と行動が野生的で暴力的なヒロインの繰り広げる、破天荒な展開に始まり、後半は結構シリアスな方向に向かいます。個性的な登場人物たちの心と心の交流、それぞれの抱えた想いやすれ違い、突っ走る行動が面白くてせつなくて感動!眩しい青春時代が描かれたアニメです。



6.オオカミさんと七人の仲間たち


出典:©︎オオカミさんと七人の仲間たち
放送 : 2010年 全話数 : 12話

電撃文庫の大人気ライトノベル、沖田雅原作の「オオカミさんと」シリーズがアニメ化!私立御伽学園の部活・御伽銀行を舞台に、新型ツンデレ女子高生のオオカミさんと仲間たちが大暴れ!誰もが知っている童話を、独自の解釈を織り交ぜ描いた新感覚の学園ラブコメディ!!


ヒロイン『涼子』がツンデレで主人公はヘタレ、恩を貸し借りする部活の話です。時々見せる主人公の男らしさに涼子は少しづつ惚れていきます。ラブコメに童話ネタを盛り込んだ感じの作品。



7.中二病でも恋がしたい!


出典:©︎中二病でも恋がしたい!
放送 : 2012年 全話数 : 13話 ※第2期:全13話

富樫勇太は“元中二病”。中学の卒業と共に中ニ病を卒業はしたものの、彼にとって闇に葬りたいほどの忌まわしい記憶となった。高校入学初日、順風満帆な生活が送れるように中二病との決別を誓ったその矢先、一人の少女と出会ってしまう。その少女とは“現在中ニ病”真っ只中の小鳥遊六花だった…。


中二病の子が恋をする話を、コメディ時々シリアスに描く学園ラブコメ作品。中二病全開の六花がどのようにして恋をし、想いを伝えられるのかが見どころ。『闇の炎に抱かれて消えろ!』



8.さくら荘のペットな彼女


出典:©︎さくら荘のペットな彼女
放送 : 2012年 全話数 : 24話

可愛くて天才的な絵の才能を持っているが、自分ではぱんつもはけない生活破綻少女ましろと、彼女の“飼い主”をすることになってしまった少年・神田空太を中心に、2人が暮らす変人だらけの学生寮“さくら荘”の住人たちが織りなす、ちょっぴり甘酸っぱい青春学園ラブコメ。


特別な能力があるわけでは無い主人公と、その周りにいる天才という設定。ギャグ、恋愛、シリアスがバランス良く組み込まれていて飽きずに見られる作品、特にラスト近辺では号泣必死です。




9.君に届け


出典:©︎君に届け
放送 : 2009年 全話数 : 25話 ※第2期:全13話

陰気な容姿のせいで霊感があると恐れられ、「貞子」というあだながついている黒沼爽子。周囲に避けられることに慣れてしまっていた爽子は、わけへだてなく接してくれる風早翔太に憧れている。自分を変えたいという爽子の背中を押してくれる風早や、矢野あやね、吉田千鶴、真田龍といったクラスメイトたちとの関わりの中で、爽子は少しずつだが自分の殻を破っていく・・・。


原作の雰囲気を全く損なわずにアニメ化されています、と言うよりキャラが喋って動くことによってより一層感情移入できますよ。胸にジーンとくる温かい感動物語。感受性豊な人はたぶん大泣きしてしまうと思うので注意して下さいね。




10.僕等がいた


出典:©︎僕等がいた
放送 : 2006年 全話数 : 26話

高橋七美は高校生活の始まりに期待をふくらませ、友達をいっぱい作ろうとしていた。しかし、女の子たちはクラスの3分の2が一度は好きになるという、矢野元晴という男の子の話題で持ちきりだった。七美には、意地悪でむかつく男の子にしか見えなかったが…。


高校に入学したばかりの『高橋七美』と
中学の頃から女子に好かれていた人気男子『矢野元晴』の青春ラブストーリー、キャラ全員が深く物事を考えて行動する人たちばかりで『キュン』とするキューピットの矢ではなく、グサッとくる槍のように心に突き刺さります。




11.神様はじめました


出典:©︎神様はじめました
放送 : 2012年 全話数 : 13話 + OVA ※第2期:全12話

父親が家出して若い身空でホームレスとなってしまった女子高生・桃園奈々生。困っている奈々生の前に怪しい男が現れる。男の正体は土地神ミカゲ。奈々生は家として提供された廃神社と引き換えに神様の仕事を任されてしまう。しかも社には性格最悪で凶暴な妖狐・巴衛が神使として居座っていた…。


お社の神様になってしまった女子高生の話。奈々生と巴、初めは全く合わない二人なのに、段々いい感じになっていきます、奈々生が神様として成長していく姿もいいですね。強がりすぎずに、落ち込んだりしちゃう素直さも高感度が高くてつい応援したくなっちゃいます。




12.アオハライド


出典:©︎アオハライド
放送 : 2014年 全話数 : 14話

高校1年生の終わり、双葉は運命の再会を果たす。その相手は、中学時代に転校し、忽然と姿を消してしまった初恋の人・田中洸。その洸が3年ぶりに双葉の前に現れた。しかし洸の苗字は「馬渕」に変わり、性格もクールな別人になっていた…。徐々に明らかになっていく、空白の3年間。二人の恋は再び動き出す。


主人公の『双葉』と性格が変わってしまった初恋の人『田中洸』の青春ラブストーリーです。お互いにひかれ合っているのになぜか微妙なすれ違いや素直になれないもどかしさがあって胸キュン、とても癒されますよ。




13.となりの怪物くん


出典:©︎となりの怪物くん
放送 : 2012年 全話数 : 13話

冷血女子×超問題児!不器用な少年少女が織りなす、新感覚ラブストーリー!となりの席の吉田くんは入学初日の流血事件以来、一度も学校に来ない…。自分の成績と将来にしか興味がなかった水谷雫は、たまたまプリントを届けたため、その吉田春に勝手に友達認定されてしまう。しかも、春の純粋さを知って優しくすると今度は告白までされちゃって…!?


恋愛脳って感じではなく、ギャグ要素も高く随所に織り交ぜられていてテンポよく楽しめるまさにラブコメ!どこまでも『我が道』を行く2人の清々しさは最高です。アニメーションもとても綺麗!




14.一週間フレンズ。


出典:©︎一週間フレンズ。
放送 : 2014年 全話数 : 12話

高校二年生の長谷祐樹は、普段から人と関わろうとせず、いつもひとりでいるクラスメイト、藤宮香織と友達になりたいと思い、彼女に話しかける。だが、彼女は「私、友達の記憶…、一週間で消えちゃうの…。」とそれを拒む。少年との想い出を失い続ける少女と、その思い出ひとつひとつを紡ぎあげていく少年――。たくさんの“切なさ”と“ひたむきさ”が詰まった、珠玉のストーリー。


1話1週間のちょっと変わったループ物。1週間で記憶がリセットされる女の子『香織』と友達になりたい男の子『祐樹』の、胸が『ギュッ』と締め付けられる思いになるお話。なんともいえないふんわりした背景やキャラクターが雰囲気を際立たせています。




15.凪のあすから


出典:©︎凪のあすから
放送 : 2013年 全話数 : 26話

その昔、人間は皆、海に住んでいた。でも、陸に憧れた人たちは海を捨てた。海で暮らせるように海神様がくれた、特別な羽衣を脱ぎ捨てて…。海と大地のあいだで揺れる、青の御伽話(ファンタジー)。


おすすめ!恋愛+ファンタジー、P.A.WORKSはこういう雰囲気の作品が多いですよね。人魚がいる独特な世界界、ファンタジー要素を取り入れながらも、友情や恋愛などの青春には欠かせない思い出が詰まっているとても良作です、音楽も異常なまでの凝りようです!




16.ソードアート・オンライン


出典:©︎ソードアート・オンライン
放送 : 2012年 全話数 : 25話 ※第2期:全24話

2022年。人類はついに完全なる仮想空間を実現した。 VRMMORPG (仮想大規模オンラインロールプレイングゲーム)「ソードアート・オンライン」のプレイヤーの一人であるキリト。 SAOの世界を満喫していた彼は、ログインした他の1万人のプレイヤーと共にゲームマスターから恐るべき託宣を聞かされる。 それは、ゲームをクリアすることだけが、この世界から脱出する唯一の方法であること。 キリトは、いち早くこのMMOの“真実"を受け入れ、パーティーを組まないソロプレイヤーとして、終わりの見えない死闘に身を投じていく。


実際に自分がゲームに参加しているかのような魅力的な設定、作画も安定していて特に戦闘シーンの動き方は尋常ではありません。主人公の圧倒的強さ、関わった女の子は即落ち!主人公最強アニメとして有名なのでそう言うのが好きなら是非観て下さい。



17.WHITE ALBUM2


出典:©︎WHITE ALBUM2
放送 : 2013年 全話数 : 13話

学園祭まであと1ヵ月と迫った秋の日の夕暮れ。崩壊した軽音楽同好会の最後のひとり・北原春希は、学園祭のステージを目指してギターを弾いていたが…。


主人公がヘタレではないけど優柔不断、人間ぽさがイイ!ボーイ・ミーツ・ガールから始まってスリーピースバンドが結成され、学園祭ライブという物語の核となるイベントがあって、そこから…。ストーリーが明快なドロドロ恋愛アニメ




18.狼と香辛料


出典:©︎狼と香辛料
放送 : 2008年 全話数 : 13話

パスロエの村では豊作の神“ホロ”を祀る収穫祭が行われようとしていた。行商人ロレンスは麦の売買で村を訪れたが、取引きを担っているクロエと交渉する機会を逸してしまい村を後にする。床に就くため荷馬車に入ろうとしたロレンスだが、そこには見知らぬ少女が忍び込んでいた…。


ファンタジーなんですが登場人物は英雄でもお姫さまでもなく、どちらかというと普通の人と神様っぽくない神様。童話的な世界が好きな人も、人間ドラマが好きな人も、ケモノミミ好きな人たちもきっと楽しめる世界ですよ。




19.ココロコネクト


出典:©︎ココロコネクト
放送 : 2012年 全話数 : 17話

文化研究部に所属する部員たちの“異常な日常”を描く学園コメディ第1巻。いつものように他愛のない会話で時間が過ぎていくはずだった文研部。しかし前日の夜、桐山唯と青木義文の間で人格が入れ替わっていた…。


突然謎の意識が人に乗り移ってやってきて、文化研究部の5人にいろいろと仕掛けます。心と身体が入れ替わったり、欲望解放状態になったり、心の声が聴こえたり…不可思議な体験をしながら友情や恋愛する話です。ほのぼの系かと思ってたら結構シリアス。




20.俺物語!!


放送 : 2012年 全話数 : 13話

剛田猛男は高校1年生。身長2m・体重120kg(いずれも推定)。真っ直ぐで不器用で鈍感な猛男は、女子からはモテないけど、男子からは超モテモテ!今まで好きになった子は、いつも幼馴染みで超イケメンの親友・砂川誠を好きになってしまう。ある朝、猛男と砂川は通学電車の中で、痴漢に遭っていた女子高生・大和凛子を救う。猛男は大和に一目惚れするのだが…。


主人公の造形に『俺物語!!』のタイトル…飛び込みさえすれば一気に引き込まれること間違いなし、1話完結型で見やすいですし、辛い想いをする場面が少ないので気楽に観られます。あーイケメンではない主人公もいい!




21.WORKING!!!


出典:©︎WORKING!!!
放送 : 2010年 全話数 : 13話 2期:全13話 3期:全14話

北海道某所に存在するファミリーレストラン「ワグナリア」。小鳥遊宗太がひょんなことからバイトとして働くことになったこの店は、個性的すぎる店員たちばかりが働くファミレスだった。そんな小鳥遊と店員達が元気に危険に活躍(!?)するファミレスバイトコメディー!


女子高生の勧誘で北海道にあるファミレスのバイトをやることになった主人公の『たかなし』くん、彼の周りの店員はかなりやばいです。テンポもよく各キャラも立っていて普通に良作。1~3期+特別編の『ロード・オブ・ザ・小鳥遊』まであるギャグ要素多めの青春ラブコメ、見ていて和みます。




22.STEINS;GATE


出典:©︎STEINS;GATE
放送 : 2011年 全話数 : 24話

発明サークル“未来ガジェット研究所”を主宰する大学生・岡部倫太郎が偶然にも過去へとメールを送れるタイムマシンを発明したことから、全世界を巻き込み大きな悲劇に襲われる。果たして、この繰り返される絶望の世界から抜け出せるのか!?


国家権力の暴走による秋葉原崩壊から2年、ニュージェネレーションの狂気による渋谷崩壊から1年、2010年の秋葉原を舞台として、終盤になるにつれての熱い展開、どんどん加速していく物語、とにかく大興奮できる作品なのですが恋愛要素は薄め…リアルな秋葉原が舞台の伏線がすばらしいおすすめアニメです。




23.神のみぞ知るセカイ


出典:©︎神のみぞ知るセカイ
放送 :2010年 全話数 :12話 第2期:全12話 第3期:全12話

恋愛シミュレーションゲームで“落とし神”と呼ばれる少年・桂木桂馬は、冥界からやってきた悪魔・エルシィの協力者(バディー)として、人の心のスキマに巣くう“駆け魂”狩りをすることに…。


自他共に認めるギャルゲーマーが新悪魔にその能力を見込まれて現実の女子を恋に落とし、攻略する羽目になるというストーリーです。主人公の攻略っぷり、最高ですので是非観てみてください!『リアルなんて、クソゲーだ!』




24.やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。


出典:©︎やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
放送 : 2013年 全話数 : 13話 + OVA1話

青春とは嘘であり、悪である。“ひねくれぼっち”の主人公が繰り広げる青春ラブ(!?)コメディをアニメ化!「奉仕部」に入部させられた比企谷八幡。奉仕部では、息を呑むほどの美少女・雪ノ下雪乃、クラスの上位カーストに属するギャル・由比ヶ浜結衣に出会い、ラブコメに展開…するはずが、八幡の残念な性格がそれを許さない!八幡の高校生活、いったいどうなる!?


自分から嫌われ役を買って出て周りを結束させたり、誰かを救ったりと実はすごくイイことをしているものの誰からも褒められず、ただただ嫌われ者として周りから疎まれる主人公。この主人公の素晴らしいまでの卑屈っぷりが素晴らしい!最初はギャグアニメ、中盤あたりからグサッと心抉られるような展開です。




25.はたらく魔王さま!


出典:©︎はたらく魔王さま!
放送 : 2013年 全話数 : 13話

「はたらく魔王さま! 」は、勇者に敗れ、異世界エンテ・イスラから現代日本の東京にやってきた魔王サタンが、日本経済の荒波にもまれながらフリーターとして働く庶民派ファンタジー。 魔王を追って日本にやってきた勇者エミリアもまた、テレアポとして生計を立てている。魔王と勇者でありながら、額に汗して働く二人が東京で再会することになり――?


なんとなくダメダメ魔王のコメディかと思ってたら、超絶格好いい魔王でした。要は主人公TUEEEE系なのですが、バイトをしながら狭い部屋で生活しているというギャップも面白い設定。コメディー要素の強いラブコメ作品です。




26.俺の妹がこんなに可愛いわけがない


出典:©︎俺の妹がこんなに可愛いわけがない
放送 : 2010年 全話数 : 15話

ごく普通の男子高校生・高坂京介は、妹・桐乃と数年前からろくに挨拶もかわさない冷え切った関係。しかし、京介が萌えアニメのDVDケースを発見したことから、妹が隠していた趣味が発覚し…。妹は成績優秀で陸上部のエース、読者モデルもつとめる完璧な中学生!しかし実は、アニメやゲームなどをこよなく愛するオタクだった!?


無個性な主人公が、ひたすら世話焼きをしていく話。世話焼きをする相手はどんどん増えていきますが相手は基本女の子、1~3話程度で完結する話が続き、物語も無くはないのですがキャラの掛け合いを楽しむ作品だと思います。好きなキャラができると楽しめますよ!




27.アマガミSS


出典:©︎アマガミSS
放送 : 2012年 全話数 : 13話

とある過去の経験からクリスマスに苦手意識を持っている高校2年生の橘純一は、彼女を作ろうともしないで寂しい学園生活を送っていたが、このまま何もしないで高校生活を終えて本当にいいのか?と思い、今年のクリスマスは女の子と過ごせるようにと一念発起する。6人の個性豊かなヒロイン達それぞれと織りなす青春恋愛劇。


一見、ハーレム恋愛もの感がありますが、一人の男が、一人の女を好きになり最後までぶれない純愛アニメ(変態度高め)なんです。ヒロインごとに純愛エピソードが用意されているオムニバス形式、ニヤニヤが止まらなくなる作品です。




28.ニセコイ


出典:©︎ニセコイ
放送 :2014年 全話数:20話+OVA3話 第2期:全12話

極道一家「集英組」のひとり息子だが、ごく普通の高校生・一条楽。彼は、10年前、仲良くなった女の子と「再会したら結婚する」という約束をし、その時に貰ったペンダントを肌身離さずに持っていた。そんなある日、 楽のクラスにやって来た転校生の美少女・桐崎千棘。最初の出会いから相性最悪で、事ある毎にケンカを繰り返す楽と千棘だが、とある事情から二人は恋人を演じることに。恋心を抱く、クラスメイトの小野寺小咲の事を気にしつつも、恋人のフリを続ける楽。「偽恋物語」の行く末やいかに!?


ギャング同士の鎮静化のためお互いの息子と娘を付き合うことになってしまうお話、ニヤニヤせずにはいられない展開ばかりです。キャラクターの個性とかわいさがすごく現れてい穏やかな気持ちになれる王道ラブコメ。




29.月刊少女野崎くん


出典:©︎月刊少女野崎くん
放送 :2014年 全話数:12話

無骨な男子高校生、野崎梅太郎に恋する美術部の佐倉千代。勇気を出して告白したものの、何故かサインをもらい、気づけばアシスタントとして彼の仕事のお手伝いしていた…。男子高校生にして乙女な人気少女マンガ家!ちょっとズレている野崎くんと個性派揃いのキャラクターたちが織り成す読めない日常。


少女漫画家である男の子を中心とした学園ラブコメディです。恋愛要素もあるのですがキャラの濃さにかき消されています。コメディ色の方が強い作品ですが最終回は 結構いい感じで終わりますよ!




30.僕らはみんな河合荘


出典:©︎僕らはみんな河合荘
放送 : 2014年 全話数 : 12話+OVA1話

親の転勤で念願の一人暮らしを始めることになった高校一年男子・宇佐和成。住むことになった今時珍しいまかない付き下宿「河合荘」にはあこがれの先輩・律も住んでいて、楽しい高校生活を夢見る宇佐だったが…。強烈な個性を持った残念な「河合荘」の住人たちに振り回される宇佐は理想の高校生活が送れるのか!?


画風からは落ち着いた感じのアニメを思わせますが、全然違って逆に賑やかなコメディアニメです。『宇佐』と『律』の進まないようでちょっとずつ前進していく甘い恋愛模様が、重すぎない適度な下ネタを絡めながら楽しめます



31.虹色デイズ


出典:©︎虹色デイズ
放送 : 2016年 全話数 : 24話

夏樹・智也・恵一・剛の男子高校生4人組は、4人揃って部活動もなし、勉強もそこそこに、楽しい毎日を過ごす。そんな4人の目下の関心事は、やっぱり恋愛。違うクラスの杏奈に、夏樹が片想いをする所から物語がスタートする青春学園ストーリー。


純情バカ、彼女持ちオタ、一途なチャラ男、 さわやかドSと結構濃い男子高校生4人組が主人公、日常生活と恋模様を描いた作品、性格の違う4人の甘酸っぱい恋愛を見られて楽しいですよ。



32.オオカミ少女と黒王子


出典:©︎オオカミ少女と黒王子
放送 : 2014年 全話数 : 12話

見栄っ張りなエリカは、友達相手に彼氏とラブラブ話を語るが、実は彼氏いない歴16年。そろそろ嘘も限界と思ったそのとき、街で見かけたイケメンを盗撮し、彼氏だと自慢したが、なんと同じ学校に通う佐田恭也だった。事情を打ち明け彼氏のフリをしてもらったが、彼は、超腹黒ドS男子。弱みを握られてしまったエリカは…。


見栄っ張り少女と実は腹黒い学園の王子様の恋愛を描いたラブコメ、最初は彼氏がドSで大変なヒロイン『エリカ』ですが、山を乗り越えると安定しか見えてきません、ドSの黒王子からツンデレ王子へって感じです。鬼畜だけどなぜか胸がキュンとする作品です。


まとめ

いかがでしたか?おすすめのラブコメアニメをご紹介してきました。


恋愛要素の強いものから、お笑い要素の強いものまで幅広くなってしまいましたがどれも超おすすめの面白いアニメばかりです!気になる作品があれば是非一度視聴してみて下さい。

甘くて切ない大人の恋愛小説!おすすめの13作品!

今回は、甘くて切ない『大人の恋愛小説』をご紹介していきます。甘いだけではない、苦しくて、切なくて、情熱的でどこか危なげ…様々な恋愛模様を描いたおすすめの恋愛小説13作品をお勧めしていきたいと思います。




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おすすめの『大人の恋愛小説』

  • 掲載の順番はランキング形式ではありません、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・出版・作者・あらすじ・感想の順です。

  • 一部軽いネタバレが含まれます。



ウエハースの椅子

新潮文庫
江國香織

「私の恋人は完璧なかたちをしている。そして、彼の体は、私を信じられないほど幸福にすることができる。すべてのあと、私たちの体はくたりと馴染んでくっついてしまう」―三十八歳の私は、画家。恋愛にどっぷり浸かっている。一人暮らしの私を訪ねてくるのは、やさしい恋人(妻と息子と娘がいる)とのら猫、そして記憶と絶望。完璧な恋のゆく果ては…。(Amazonより引用)


『私』にとって幸せの象徴はウエハースの椅子でした。とても素敵だけれど決して座ることのできない椅子。恋人といる時の私は、満ち足りて完璧だけれど、それはウエハースの幸せなのです。


恋人と過ごす甘やかな時間、みちたりた気持ち、ふいに訪れる絶望。画家の女性の恋愛を、幻想的で影のある書きぶりで描いた小説。主人公の生活は絶望と隣り合わせなはずなのに、共感するし憧れる、静かで甘い不思議な世界です。


言い寄る

講談社文庫
田辺聖子

乃里子、31歳。フリーのデザイナー、画家。自由な一人暮らし。金持ちの色男・剛、趣味人の渋い中年男・水野など、いい男たちに言い寄られ、恋も仕事も楽しんでいる。しかし、痛いくらい愛してる五郎にだけは、どうしても言い寄れない…。(Amazonより引用)


『男には2種類ある。言い寄れる男と、そうでない男である』勝ち気な主人公が恋焦がれている男は、手をつくして言い寄ってもらおうしてもとダメだったのに、親友には会ってすぐに言い寄っていた…苦味が残るラブストーリー。なんと30年も前の作品ですが現代と全くずれていません!主人公のその後は、出版社は別ですが2作品で追いかけられます。


白いしるし

新潮文庫
西加奈子

女32歳、独身。誰かにのめりこんで傷つくことを恐れ、恋を遠ざけていた夏目。間島の絵を一目見た瞬間、心は波立ち、持っていかれてしまう。走り出した恋に夢中の夏目と裏腹に、けして彼女だけのものにならない間島。触れるたび、募る想いに痛みは増して、夏目は笑えなくなった――。恋の終わりを知ることは、人を強くしてくれるのだろうか? ひりつく記憶が身体を貫く、超全身恋愛小説。(Amazonより引用)


独身女性32才の夏目はアルバイトをしながら絵を描いている…対照的な作品を描く2人の画家と、共通の友人の3人を軸に話が進みます。それぞれの愛が深くて深すぎて、途中で『怖っ』と思ったところも…裏表紙の解説にもあったように、まさしく超全身恋愛小説。


エイ・トゥ・ズィ

講談社文庫
山田詠美

文芸編集者・夏美は、年下の郵便局員・成生(なるお)と恋に落ちた。同業者の夫・一浩は、恋人の存在を打ち明ける。恋と結婚、仕事への情熱。あるべき男女関係をぶち壊しているように思われるかもしれないが、今の私たちには、これが形――。AからZまでの26文字にこめられた、大人の恋のすべて。読売文学賞受賞作。(Amazonより引用)


編集者である夏美はある日、夫・一宏から『ほかの女性に恋している』という事実を告白されます。しかし動揺収まらぬなか、夏美も郵便局員の成生と恋に落ちてしまって…。どうしようもなく恋に落ちてしまう切なさを知りながら、大事なものを失わないための努力を忘れない『大人の恋愛小説』。甘くて苦くて胸が『ぎゅっ』となりますよ。


ナラタージュ

角川文庫
島本理生

壊れるまでに張りつめた気持ち。そらすこともできない――二十歳の恋

大学二年の春、片思いし続けていた葉山先生から電話がかかってくる。泉はときめくと同時に、卒業前に打ち明けられた先生の過去の秘密を思い出す。(Amazonより引用)


映画化されたということで手に取ってみました。過去に封印した筈の想いが再会によって溢れ出すことから始まるお話。教師と生徒だった最後の日、垣根を越えたキスで終わったはずの恋が再び動き始めます。ハッピーエンドにならない、ずるい、じれったい…『だけどクセになる』作品。静かで洗練された文章で激しい内面が描かれていて、これを20歳の時に書いたのだと思うと…脱帽。

2017年映画化される小説まとめ


恋愛中毒

角川文庫
山本文緒

もう神様にお願いするのはやめよう。―どうか、どうか、私。これから先の人生、他人を愛しすぎないように。他人を愛するぐらいなら、自分自身を愛するように。哀しい祈りを貫きとおそうとする水無月。彼女の堅く閉ざされた心に、小説家創路は強引に踏み込んできた。人を愛することがなければこれほど苦しむ事もなかったのに。世界の一部にすぎないはずの恋が私のすべてをしばりつけるのはどうしてなんだろう。吉川英治文学新人賞を受賞した恋愛小説の最高傑作。(Amazonより引用)


主人公のやっていることは完全におかしくて我慢することや耐えることが相手を愛していることと等価だと勘違いしていますし、ストーキング行為なんかも行います。犯罪ですよね。でも読んでいるときには、主人公のやっていることは『ありなんじゃないのかな』と思ってしまうほど思い切り感情移入しています。苦しい、辛い、痛々しい…なのにもう一度最初から読み返したくなる作品。


マチネの終わりに

毎日新聞出版
平野啓一郎

天才ギタリストの蒔野(38)と通信社記者の洋子(40)。深く愛し合いながら一緒になることが許されない二人が、再び巡り逢う日はやってくるのか――。
出会った瞬間から強く惹かれ合った蒔野と洋子。しかし、洋子には婚約者がいた。スランプに陥りもがく蒔野。人知れず体の不調に苦しむ洋子。やがて、蒔野と洋子の間にすれ違いが生じ、ついに二人の関係は途絶えてしまうが……。
芥川賞作家が描く、恋の仕方を忘れた大人たちに贈る恋愛小説。(Amazonより引用)


天才クラシックギタリストと、クロアチア人の映画監督を父に持つ美貌のジャーナリストの恋を描いた上質な『大人のラブストーリー』です。この作品、実際にモデルがいるとのことですので、すれ違いに複雑な気持ちになったり、相手のことを考えて行動するところに感心したり…お互いを想う気持ち、切なさの余韻が続く素晴らしい作品でした。


肩ごしの恋人

集英社文庫
唯川恵

気に入ってしまいそうなものを見つけた時、必ずいちゃもんをつけたがる、萌。私を好きにならない男がこの世にいるなんて、どうしても信じられない、るり子。きっとあなたの中にいる、ふたりの女の恋の物語。 (Amazonより引用)


竹を割ったようなさっぱりした性格の『萌』と、美しくなければ女性でないとお高くとまる『るり子』。そんな二人と世間知らずな美男子の3人が、共同生活をはじめます…性格も考え方も正反対の幼なじみふたりが、女の本音をぶつけ合いながらひたむきに生きる姿が印象的、最後まで読み終わると『るり子』も『萌』も最初の印象と全く違う輝き方をしています。とても素敵で読みやすい作品。


タイニー・タイニー・ハッピー

角川文庫
鳥井千砂

東京郊外の大型ショッピングセンター「タイニー・タイニー・ハッピー」、略して「タニハピ」。商品管理の事務を務める徹は、同じくタニハピのメガネ屋で働く実咲と2年前に結婚。ケンカもなく仲良くやってきたつもりだったが、少しずつズレが生じてきて…(「ドッグイヤー」より)。今日も「タニハピ」のどこかで交錯する人間模様。結婚、恋愛、仕事に葛藤する8人の男女をリアルに描いた、甘くも胸焦がれる、傑作恋愛ストーリー。(Amazonより引用)


『タイニータイニーハッピー』というショッピングセンターで働く男女、その兄弟や友達など範囲を広げて、それぞれが主人公になり話が繋がっていくオムニバス形式。ドロドロしていないし、激しくもない、ありきたりな恋愛模様が丁寧に描かれていて、付き合ったり別れたり不安になったり他の人に目移りしちゃったり…『わかるわ〜』と言いたくなるシーンが沢山あります。サラっと読める明るい余韻の残る作品です。


きみはポラリス

新潮文庫
三浦しをん

どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。三角関係、同性愛、片想い、禁断の愛…言葉でいくら定義しても、この地球上にどれひとつとして同じ関係性はない。けれど、人は生まれながらにして、恋を恋だと知っている―。誰かをとても大切に思うとき放たれる、ただひとつの特別な光。カタチに囚われずその光を見出し、感情の宇宙を限りなく広げる、最強の恋愛小説集。(Amazonより引用)


恋愛をテーマに短編を、という依頼から書かれた『三浦しをん的』恋愛短編集、11編の短編が収められていて、テーマが一つ一つまるで違うため読んでいて飽きません。いろんなカップルの間にある『普通に変な世界』をさらりと描き出していて、自分の中にもこんな願望や妄想があったりするんだと気づかせてくれる作品です。


薬指の標本

新潮文庫
小川洋子

楽譜に書かれた音、愛鳥の骨、火傷の傷跡…。人々が思い出の品々を持ち込む「標本室」で働いているわたしは、ある日標本技術士に素敵な靴をプレゼントされた。「毎日その靴をはいてほしい。とにかくずっとだ。いいね」靴はあまりにも足にぴったりで、そしてわたしは…。奇妙な、そしてあまりにもひそやかなふたりの愛。恋愛の痛みと恍惚を透明感漂う文章で描いた珠玉の二篇。(Amazonより引用)


この本には『薬指の標本』『六角形の小部屋』の二作品が収められています。


『薬指の標本』は、思い出の品を標本にする仕事をする小さな作業所が舞台、そこで受付をする女性が主人公です。彼女は標本室で働くにつれ、標本技術士の弟子丸氏に次第に惹かれてゆきます。全体を通してふんわりとあたたかい『おとぎ話』のような雰囲気がただよっているのですが、突然背筋がゾッとなるような場面が当たり前のように入り込んでくる不思議な感覚の小説。そして最後に標本となるものは……。


八日目の蝉

中公文庫
角田光代

逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか…。東京から名古屋へ、女たちにかくまわれながら、小豆島へ。偽りの母子の先が見えない逃亡生活、そしてその後のふたりに光はきざすのか。心ゆさぶるラストまで息もつがせぬ傑作長編。第二回中央公論文芸賞受賞作。(Amazonより引用)


物語は、不倫の末に堕胎し子どもができなくなった女性『希和子』が、不倫相手の子どもを衝動的に誘拐するところから始まります。はじめの1ページ目から希和子に感情移入してしまい一気に引き込まれました。誘拐犯に思わず共感してしまうなんて…凄い小説です。『八日目の蝉』というタイトルが示す意味にも胸がつまりました。


センセイの鞄

文春文庫
川上弘美

駅前の居酒屋で高校の恩師と十数年ぶりに再会したツキコさんは、以来、憎まれ口をたたき合いながらセンセイと肴をつつき、酒をたしなみ、キノコ狩や花見、あるいは島へと出かけた。歳の差を超え、せつない心をたがいにかかえつつ流れてゆく、センセイと私の、ゆったりとした日々。(Amazonより引用)


70代の『センセイ』と、38歳の『ツキコ』二人に共通するのは『孤独』一人で生きて、ひとりで食べて、一人で旅してきた二人。


行きつけの居酒屋で、約束もせず会うようになってから、いつの間にか互いがなくてはならない存在になっていきます。特別なことが書かれているわけではないのに、何気ない居酒屋でのほのぼのとしたやりとりだけでなぜか泣けてくる。ゆったりとした幸せな『恋』の話を読んだという満足感が得られる本です。


あとがき

いかがでしたか?甘くて切ない大人の恋愛小説をご紹介してきました。


決して甘くて綺麗な恋ばかりではありませんが、どこか共感できたり、感情移入してしまう部分もあって、どっぷり世界にハマってしまうと思いますよ!気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

とにかく泣けるおすすめの漫画 12選!【号泣注意】

今回は、とにかく泣けるおすすめの漫画をご紹介していきます。少女漫画・少年漫画中心に涙腺崩壊間違いなしの作品ばかりです、年齢性別関係なくきっと涙が溢れてくるはず、恥ずかしがらず思い切り泣いてストレス解消してみては?


ジャンルは自叙伝からファンタジー、ラブコメまで幅広くなっています。あらすじや感想を参考に気になる作品があれば是非一度読んでみて下さいね。



出典:©講談社コミックス『四月は君の嘘』



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間違いなく『胸キュン』できるおすすめ少女マンガ厳選30作! - いろはにほへど



泣ける少女漫画・女性漫画

  • 連載中は2017年4月30日現在の表記です。
  • 同一作者の作品は除外しています。
  • 掲載の順番はランキング形式ではありません、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・完結巻数・作者・あらすじ・感想の順です。


それではまずおすすめの泣ける少女漫画からご紹介していきたいと思います。


かくかくしかじか

全5巻完結
東村アキコ

自分は絵がうまい。本気でうぬぼれていた林明子(高3)は竹刀を持った絵画教師・日高先生に罵られ…!? 少女まんが家を夢みたあの頃を描くドラマチック・メモリーズ!(集英社より引用)


笑いあり、涙あり、感動ありの名作、美術系の大学生のリアルも楽しかったし漫画家になってからのリアルも面白い!先生に素直になれなかったエピソードもすごくよく分かる気がしました。


実はこの作品『東村アキコ先生』の自叙伝、実話なんです。かなりセキララに描かれていてびっくりするほどですが、改めて東村先生の凄さに驚かされます。


最後は涙がボロボロボロボロとこぼれて止まりませんでした。性別年齢関係なく読めると思いますよ。



出典:©マーガレットコミックス


となりの怪物くん

全13巻完結
ろびこ

となりの席の吉田くんは入学初日の流血事件以来、一度も学校に来ない…。自分の成績と将来にしか興味がなかった水谷雫は、たまたまプリントを届けたため、その吉田春に勝手に友達認定されてしまう。しかも、春の純粋さを知って優しくすると今度は告白までされちゃって…!? となりの席の超問題児・吉田春への恋心を封印した水谷雫。ギクシャクしたままの日々が続いたけれど、ハルの友達・ヤマケンのアドバイスもあって次第に雫はちゃんと人と向き合おうと変わり始める。しかし、ハルがそのヤマケンを意識しすぎて…!?(となりの怪物くん・KC デザートより引用)


成績にしか興味のない冷徹人間『水谷雫』と友達がほしくてたまらない超問題児、怪物くんこと『吉田春』、一巻の冒頭でこの主人公カップルはいきなり相思相愛になってしまいます。頭の良いふたりなのに、なんでこう…ああっ!てゆうシーンが沢山あります。



出典:©KCデザート


恋愛・友情・家族といろんな経験を積んで登場人物が成長していく様がとても面白く描かれていて、単なる恋愛話だけではなく、もっと奥にある感情に触れている作品だと思います。2人の成長を感じてウルウルしてしまう場面も


そして、登場人物みんながそれぞれ個性的なキャラクターですが、なぜそうなったのか過去を追ってしっかり物語が作られています。途中、中だるみもなく、ギャグも面白いし、恋愛模様も可愛いし読みながら一緒に泣いたり笑ったりドキドキできるオススメ作品です。


潔く柔く

全13巻完結
いくえみ綾

由麻は通学電車で痴漢に悩まされている。同級生のスワは由麻を守るため一緒に通学し、2人は付き合い始めることに。だが、由麻は毎朝同じ電車に乗る生物教師の梶間が妙に気にかかり…。(潔く柔く・マーガレットコミックスより引用)


短編ですが、過去・現在・未来…様々なところに伏線がありすべての物語が繋がっています。話が繋がってわかりだすとどんどんと面白くなってきます。


美人で異性からの人気が高い『カンナ』と、その幼馴染み『ハルタ』を中心にオムニバス形式で時間軸を飛び交いながら物語は進みます。話を読み進めると『あの人がここにも出てる!』とか『こちら側の人からしたらこうだったのか!』など登場人物が重なります。


そんな登場人物の1人が突然の事故死。当たり前のようにいた男の子がいなくなったことで今までの関係が崩れていって…そういった雰囲気が切なく丁寧に描写されているので胸が詰まります



出典:©マーガレットコミックス


ハチミツとクローバー

全10巻完結
羽海野チカ

6畳+台所3畳フロなしというアパートで貧乏ながら、結構楽しい生活を送る美大生・森田、真山、竹本の3人。そんな彼らが、少女のように小さく可憐な女の子・花本はぐみと出会い…!?(ハチミツとクローバー・クイーンズコミックス―ヤングユーより引用)


とある美術学校に通う人たちの日常が描かれていて、吹き出しちゃうような楽しいネタがつまってるのに、切ない思いもいっぱいあってそのバランスが絶妙、何度も読み直したくなる作品です。



出典:©クイーンズコミックス


登場人物はみな個性的なのですが、相手を思いやる温かい心の持ち主ばかり。それゆえにそれぞれが悩む様子もなんだか微笑ましくて、物語の根底を流れる温かくてやさしい世界観が大好きです。


夢見る太陽

連載中
高野苺

母親の死と父親の再婚、そして弟が生まれたのをきっかけに、自分の家には居場所がないと感じ始め、家出をした女子高生の亀戸しま奈。公園で出会った着物姿の男から住む所を紹介してやると言われ、即答で入居を決めたしま奈だったが、それには「3つの条件」をクリアしなくてはいけなくて…!?(夢みる太陽・アクションコミックスより引用)


ふわふわした女の子とイケメン男子がいっぱい出てくるお話なのですが、所々すごく感動します


素直で可愛い高校生の『しま奈』がルームシェアをすることになり、同級生だったり大家さんだったりと大人な恋やピュアな恋等色んなストーリーを楽しめますし、『しま奈』の家族に対する思いには切なくて泣けてきます。



出典:©漫画アクション


僕らがいた

全16巻完結
小畑友紀

高校生活の始まり、それは女の子にとって恋の始まり。高1高橋七美(たかはしななみ)、にとってもそれは同じこと…。ナナと同じクラスの矢野元晴(やのもとはる)。女のコの3分の2は必ず恋に落ちるという彼をどちらかというとキライな彼女は!?(僕等がいた・フラワーコミックスより引用)


高校から社会人になるまで続く長編のお話。絵が可愛いけど内容はかなり深い。


クラスの女のコの3分の2が好きになるというモテ男の『矢野』しかし、元カノ・奈々を亡くした過去がありました。同じクラスの『七美』はまっすぐに育ったほのぼの女子。色々あって付き合うことになった二人はいい感じだったのですが…矢野の引っ越しで離れ離れになってしまいます。その後、様々な不幸にみまわれる矢野…後半からかなりドロドロしだ話になっていくのですが、七美の真っすぐさに救われ続けます



出典:©フラワーコミックス


登場人物の心理描写がよく描かれていて共感でき、そしてしんみり泣ける作品。


海街diary

連載中
吉田秋生

男の部屋で朝を迎えた三姉妹の次女・佳乃(よしの)に父の訃報(ふほう)が届いた。母との離婚で長い間会っていない父の死に、なんの感慨もわかない佳乃は…。鎌倉(かまくら)を舞台に家族の「絆(きずな)」を描いた限りなく切なく、限りなく優しい吉田秋生の新シリーズ!!(小学館より引用)


父親の死により一緒に住むことになった異母四姉妹のお話。複雑な家庭ならでは中学生、20代30代の姉達の恋愛や仕事での気持ちなど色々な世代の色々な面からの心理描写が描かれています。


昼ドラ並にドロドロした題材ですが、とても爽やかにまとめられていてサラッとした清潔で誠実な世界観。いろんな出来事のたびに心情が伝わって感動


ドラマチックな話でも、スリリングな話でもなくありきたりな日常を描いた作品ですが、そこにさりげない優しさやメッセージが含まれていて読んでいて気持ちがほっこりします。映画化もされているのでそちらも是非観てみたい良作です。




出典:©フラワーズコミックス


昭和元禄落語心中

全10巻完結
雲田はるこ

満期で出所の模範囚。だれが呼んだか名は与太郎(よたろう)。娑婆に放たれ向かった先は、人生うずまく町の寄席。昭和最後の大名人・八雲(やくも)がムショで演った「死神」が忘れられず、生きる道は噺家と心に決めておりました。弟子など取らぬ八雲師匠。惚れて泣きつく与太郎やいかに……!?(Amazonより引用)


こちらは女性漫画になりますね、落語のことは何も知らなくてもこの世界観にとてもハマります。登場人物もみんなそれぞれ重い生い立ちで葛藤を抱えていて、哀しげで魅力的。


落語だけでなく、2人の人間の生き様にグッとくるシーンもたくさんあります。悲しいこともたくさんあったけど、最後にみんなが笑ってて、それだけで幸せな気持ちになるお話でした。


アニメ化もされているので、ぜひ漫画の独特なタッチとアニメの声優さんの本気を楽しんでください。



出典:©講談社コミックプラス


泣ける少年漫画・青年漫画


ここからは、おすすめの泣ける少年漫画のご紹介になります。


四月は君の嘘

全11巻完結
新川直司

「あの日、僕はピアノが弾けなくなった‥‥」仄暗い青春を過ごす元・天才少年、有馬公生。夢も恋もない世界に佇む、彼に差し伸べられた手は名も知れぬ少女のものだった!! 少女の名は宮園かをり。性格最低・暴力上等の彼女はしかし、まぎれもなく最高のヴァイオリニストだった!公生は、かつて住んでいた音楽の世界に、強引に引きずり戻される。カラフルに色づく、音楽の世界に! 完結後の今もなお、各界からの絶賛の声が鳴り止まない音楽コミックの金字塔!「音が聴こえる」その描写から、目が離せない! (四月は君の嘘・講談社コミックス月刊マガジンより引用)


こちらは題材がクラシック音楽の少年マンガ、ある事情でピアノを辞めてしまった天才ピアニスト少年と、自由気ままなバイオリニスト美少女のお話です。



出典:©講談社コミックス


この出会いから少年は再び音楽の世界に舞い戻ります。 葛藤や苦悩、そして喜びなど感情が丁寧に書かれていてラストに向かってピアノと共に加速し盛り上がっていくストーリーは圧巻!涙が止まりませんでした。


音なんか聞こえないのに、ページをめくる度に本当にホールでピアノを聞いているような錯覚を覚えてしまう演奏シーンは本当にゾクゾク、涙がでてしまうほど。とても面白いので是非読んで欲しい作品、音のあるアニメもお勧めですよ!



出典:©講談社コミックス


あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。

全3巻完結
超平和バスターズ/泉光

あの日、ここで止まった時間が、動きだす。小学生の時に友達と“超平和バスターズ”というグループを作り、“じんたん”と呼ばれていた少年・宿海仁太。“めんま”の死をきっかけにグループはバラバラになってしまっていたが、彼の前に突然めんまが現われて――!?(ジャンプコミックスより引用)


主人公が子どもの頃好きだった女の子が突然幽霊になって現れるところから物語は始まります。疎遠になっていた仲の良かったメンバーが集まってゆき、幽霊になった女の子がどのようにすれば成仏をするのか考えていきます。


アニメ原作の漫画です、アニメの紹介で 『誰もが泣いた』とあったのですが、泣けるのは多感な子だけだろうと思いながら読んだら涙腺崩壊しました



出典:©講談社コミックス


普段、アニメに慣れ親しんでいない人も是非読んでみてください!


死役所

連載中
あずみきし

お客様は仏様です。此岸と彼岸の境界に存在する、死役所。ここには、自殺、他殺、病死、事故死……すべての死者が訪れる。罪無き者は、天国へ。罪深き者は、地獄へ。あるいは――。“助けたこと、後悔してるんです。…こんなことを考えてる、自分が嫌で…”命を棄ててまで、守りたいものはありますか?(死役所・BUNCH COMICSより引用)


こちらは青年漫画ですね、死後は死役所にて成仏申請書を提出しましょう…死役所職員をストーリーテーラーとして構成されている短編集なのでとても読みやすい作品です。


1話1話が悲しかったり、切なかったり、最後の結末に驚いたりと色々な話があり、引きこまれます。当然ですが死について描いてあるので読んでいるとツラくなってしまうこともあります。


すみれファンファーレ

全6巻完結
松島直子

川畑菫(かわばた・すみれ)。10歳。小学4年生。両親が離婚しており、今はお母さんと二人暮らし。人の幸せを願い、人の不幸を悲しむ女の子。 そんなすみれちゃんが、お母さんとか友達の笑顔を見たくてお弁当を作ったり、福引きでプレゼント当てようとしたり…にっこりがんばる姿がぎゅっと詰まった一冊です。(すみれファンファーレ・IKKI COMIXより引用)


小学四年生ながら、シングルマザーのお母さんに気をつかってたり寂しさを我慢してたり…健気で泣けるんだけど、全然不幸じゃなくてお母さんとお父さんとお友達と大切な人の笑顔のために一生懸命なだけなんです。


絵のかわいらしさにひかれて読みましたが、登場人物の細やかな描写や、思わず涙が出るようなシーンばかりでとても優しい気持ちになれる漫画でした。



出典:©小学館コミックス


人間関係のゴタゴタで疲れている時におすすめの一冊、いい涙が流せるはず!


まとめ

いかがでしたか?おすすめの泣ける漫画をご紹介してきました。


ひとことに泣けるといっても悲しい、つらい、感動、切ない…色々な感情があるものだなあと感じました、なかにはどうして涙がでているのかわからないものも…とにかく、気になる作品があれば是非一度読んでみて下さい。



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