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ミステリー・サスペンス映画おすすめ14作品!【邦画・洋画】


二転三転する展開、見事な伏線の回収、そして衝撃のラスト…今回は、ドキドキハラハラを堪能できるおすすめのミステリー・サスペンス映画をご紹介していきたいと思います。

はじめに

今回は、おすすめのミステリー・サスペンス映画を洋画・邦画から厳選して、あらすじや感想と合わせてご紹介していきますので是非参考にしてみて下さいね。

おすすめのミステリー・サスペンス映画【洋画・邦画】

  • 掲載の順番はランキング形式ではなく公開年順、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・公開年・上映時間・あらすじ・感想の順です。

ゴッホ~最期の手紙~


2017年【96分】

ある日、郵便配達員ジョゼフ・ルーラン(クリス・オダウド)の息子アルマン(ダグラス・ブース)に、パリへ送付する1通の手紙が委ねられる。その手紙は父の友人であり、自ら死を選んだ画家ゴッホが弟のテオに宛てたものだった。ところがテオの居所を探しているうちに、彼がすでにこの世にいないことが判明する。


まず最初は、125人の画家が62450枚ものゴッホ風の絵を描いて作られたゴッホの死の真相を解き明かすミステリー。もう美術館にいるような感覚!ゴッホの死に迫っていく展開とともに画風も変わっていって、どんどんゴッホの世界に引き込まれていきます。見たこともないような世界が観られますよ。



出典:©︎ ゴッホ~最期の手紙~

ブリッジ・オブ・スパイ


2016年【142分】

アメリカとソ連の冷戦のさなか、保険関連の敏腕弁護士ドノヴァン(トム・ハンクス)は、ソ連のスパイであるアベル(マーク・ライランス)の弁護を引き受ける。その後ドノヴァンの弁護により、アベルは死刑を免れ懲役刑となった。5年後、アメリカがソ連に送り込んだ偵察機が撃墜され、乗組員が捕獲される。ジェームズは、CIAから自分が弁護したアベルとアメリカ人乗組員のパワーズ(オースティン・ストウェル)の交換という任務を任され……。


トムハンクスとスピルバーグの強力タッグ作「ブリッジ・オブ・スパイ」は、冷戦時代に国と国の取引を請け負った弁護士のこちらも実話を基にしたサスペンス映画。題材は地味で派手な撮り方もほとんど無いのですが、交渉の様子には手に汗を握らされますし、結末には静かな感動が込み上げてきますよ。



出典:©︎ ブリッジ・オブ・スパイ

ゴーン・ガール


2014年【149分】

ニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)は誰もがうらやむ夫婦のはずだったが、結婚5周年の記念日に突然エイミーが行方をくらましてしまう。警察に嫌疑を掛けられ、日々続報を流すため取材を続けるメディアによって、ニックが話す幸せに満ちあふれた結婚生活にほころびが生じていく。うそをつき理解不能な行動を続けるニックに、次第に世間はエイミー殺害疑惑の目を向け……。


観た人の人間観を一変させてしまう様な衝撃に満ちたミステリー映画。妻の失踪で悲劇の夫となった主人公が、報道と捜査で徐々に妻殺しの疑いをかけられるのですが…真相がある程度わかる中盤からも二転三転とあって見応えたっぷり。そしてなんといっても不気味さと狂気に溢れていて怖い…ショッキングなシーンがあるので、苦手な方にはおすすめしにくいのですが、一度は怖いもの見たさに鑑賞してみるのも良いと思います。



出典:©︎ ゴーン・ガール

マーシュランド


2015年【105分】

1980年、スペインのアンダルシア。湿地帯にある小さな町で、2人の少女の行方がわからなくなる。やがて彼女らは激しい拷問を加えられた果てに殺される。ベテラン刑事のフアン(ハビエル・グティエレス)とマドリードから左遷されてきたペドロ(ラウール・アレバロ)は、これまでにも似た事件が起きていたことを知る。調べを進めていくうちに、貧困、汚職、密売といった町と住人が抱える闇を目の当たりにするフアンたち。そんな中、新たな少女失踪事件が起きてしまう。


終始暗くて湿った雰囲気で猟奇殺人を描いたミステリー。意味深な伏線だらけで、どれが最後に繋がるのかと思えば、見る人に委ねる系のラストは個人的には少しモヤモヤ。ですが好きな人はかなり好きだと思います。1980年当時の時代背景を軽く頭に入れて観賞するとより楽しめると思います。



出典:©︎ マーシュランド

ナイトクローラー


2015年【118分】

人脈も学歴もないために、仕事にありつけないルイス(ジェイク・ギレンホール)。たまたま事故現場に出くわした彼は、そこで衝撃的な映像を撮ってはマスコミに売るナイトクローラーと呼ばれるパパラッチの姿を目にする。ルイスもビデオカメラを手に入れ、警察無線を傍受しては、事件現場、事故現場に駆け付ける。その後、過激さを誇る彼の映像は、高値でテレビ局に買い取られるように。やがて局の要望はエスカレートし、それに応えようとルイスもとんでもない行動を取る。


向上心溢れる青年が知恵と工夫で成り上がるサクセスストーリー。ネタの為なら人を人とも思わない行動をとる主人公は狂気の一言ですが、事故現場のパパラッチとしてどんどんのし上がっていきます。後味は悪いのですが何か爽快感みたいなものもあるおすすめのサスペンス映画です。最悪の展開になればなるほど、良い感じの音楽が流れるのも面白い!



出典:©︎ ナイトクローラー

偽りなき者


2012年【115分】

親友の娘クララの作り話が原因で、変質者のレッテルを貼られてしまったルーカス(マッツ・ミケルセン)。クララの証言以外に無実を証明できる手段がない彼は、身の潔白を説明しようとするが誰にも話を聞いてもらえず、仕事も信用も失うことになる。周囲から向けられる憎悪と敵意が日ごとに増していく中、ルーカスは自らの無実を訴え続けるが……。


「子供は嘘は付かない」子供の嘘を発端に仕事も信用も全て失ってしまう救いのない話。誘導尋問と憶測のみで進んでゆく怖さ。後味は悪いのですがとても面白いミステリー映画。北欧の映画ですが、静かに少進行していく物語の構成は日本映画のようです。色々なことを考えさせられる傑作。



出典:©︎ 偽りなき者

アルゴ


2012年【120分】

1979年11月4日、テヘラン。イラン革命が激しさを募らせ、その果てにアメリカ大使館を過激派グループが占拠し、52人もの人質を取るという事件が起きる。パニックの中、アメリカ人6名が大使館から逃げ出してカナダ大使の自宅に潜伏。救出作戦のエキスパートとして名をはせるCIAエージェントのトニー・メンデス(ベン・アフレック)は、6名が過激派たちに発見され、殺害されるのも時間の問題だと判断。彼らを混乱するテヘランから救出する作戦を立案する。しかし、それは前代未聞で大胆不敵、そして無数の危険が伴うものだった……。


リアリティがあって、強い緊張感を感じるのは、この作品が実際にあったイランアメリカ大使館人質事件に基づいたものだから。こんな作戦が実際にあったとは本当に凄い!一見、馬鹿げているような作戦ですが、いろいろと張り巡らせていた策略がしっかりと功を奏していて、小気味の良い伏線回収になっています。



出典:©︎ アルゴ

シャッターアイランド


2010年【138分】

精神を病んだ犯罪者の収容施設がある孤島、シャッター アイランド。厳重に管理された施設から、一人の女性患者が謎のメッセージを残して姿を消す。孤島で起きた不可解な失踪(しっそう)事件の担当になった連邦保安官のテディ・ダニエルズ(レオナルド・ディカプリオ)は、この孤島の怪しさに気付き始める……。


精神を病んだ犯罪者達を収容する島で女性が失踪する事から始まるミステリー。事件の担当になった連邦保安官達は捜査を進めていくうちにこの孤島の怪しさに気付き始めます…。とにかく細部まで計算し尽くされた伏線を主人公の視点から読み解いていく作品。そして色々な解釈が出来そうなラストは一度目と二度目でまるで別の映画を見ているかのように思える程です。ミステリー映画好きな方に是非鑑賞して欲しい傑作です。



出典:©︎ シャッターアイランド

去年の冬、きみと別れ


2018年【119分】

松田百合子(山本美月)と婚約しているルポライター耶雲恭介(岩田剛典)は、猟奇殺人事件の容疑者である天才カメラマン木原坂雄大(斎藤工)のスクープを狙っている。この事件は世間を大きく騒がせたが、真相はわかっていなかった。耶雲は事件を解明しようと奔走するが、百合子が木原坂の標的になり……。


映画ですが2時間の小説を読んでいるような不思議な感覚。時系列も人物関係も凝っていて、テンポも良くしっかりとストーリーに浸れます。「全ての人が騙される」というキャッチコピーに構えていたのですが、予想のはるか上を行く展開でとても面白い!人は愛する人の為ならこんなにも恐ろしくなれるのかとも感じたおすすめの良作サスペンスです。



出典:©︎ 去年の冬、きみと別れ

望郷


2017年【112分】

都会から離れた島で窮屈さを感じながら育った夢都子(貫地谷しほり)は、大人になり幸せな家庭を築いていた。ある日、幼いころからの自由の象徴で、本土の憧れの場所「ドリームランド」が閉園することを知り、彼女は長年思い続けてきたことを語る。一方、本土から9年ぶりに帰郷した航(大東駿介)のもとに亡き父の教え子だという人物がやってきて、航は確執を抱えたまま死別した父の真意を知る。


瀬戸内海の離島を舞台に、夢都子とその母、航とその父、2組の親子の物語。湊かなえさん原作の作品ですが、ミステリー要素は少なめで、それ程ドロドロもしていません。イヤミスを期待して鑑賞すると期待はずれかもしれませんが、随所にある人の愚かさや感情の揺らぎの描写は、さすが湊かなえさん!終始、暗さと切なさの漂いますが、最後には一筋の光が見えるような作品です。



出典:©︎ 望郷

ラストレシピ 麒麟の舌の記憶


2017年 【125分】

1930年代の満州で、天皇の料理番が考案した、幻のフルコース。 歴史に消えたレシピの謎を追うのは、どんな味でも再現できる、絶対味覚=麒麟の舌を持つ料理人。最後の一皿に隠された、壮大な愛とは?


戦時中、どんな味でも再現する絶対味覚「麒麟の舌」を持つ料理人・直太郎の考案した「大日本帝国食菜全席」。70年後、お金の為には何でもする孤高の天才料理人・充が依頼を受けて直太朗の作ったレシピ探しの旅へと向かいます。現代と戦時中という時間軸の離れた物語が、だんだんと結実していく凄さ…家族や友人の愛に溢れる人間ドラマに、探すという謎解き要素が加わった良作です。



出典:©︎ ラストレシピ 麒麟の舌の記憶

怒り


2016年【141分】

八王子で起きた凄惨(せいさん)な殺人事件の現場には「怒」の血文字が残され、事件から1年が経過しても未解決のままだった。洋平(渡辺謙)と娘の愛子(宮崎あおい)が暮らす千葉の漁港で田代(松山ケンイチ)と名乗る青年が働き始め、やがて彼は愛子と恋仲になる。洋平は娘の幸せを願うも前歴不詳の田代の素性に不安を抱いていた折り、ニュースで報じられる八王子の殺人事件の続報に目が留まり……。

八王子で夫婦が殺害され現場には「怒」の血文字が残された。犯人が顔を変えて逃走し1年、東京、千葉、沖縄に素性の知れない男が現れる…。怒りや悲しみなど色々な感情の詰まっています。そして観終わった後に込み上げてくるなんとも言えない感情。サスペンスとしてすごくハラハラ出来ますし、なんといっても役者さん達の魅せる迫真の演技はもう鳥肌もので心を鷲掴みにされます。



出典:©︎ 怒り

凶悪


2013年【128分】

ある日、ジャーナリストの藤井(山田孝之)は、死刑囚の須藤(ピエール瀧)が書いた手紙を持って刑務所に面会に訪れる。須藤の話の内容は、自らの余罪を告白すると同時に、仲間内では先生と呼ばれていた全ての事件の首謀者である男(リリー・フランキー)の罪を告発する衝撃的なものだった。藤井は上司の忠告も無視して事件にのめり込み始め……。


人間の汚い部分がたくさん!胸糞の悪いエピソードがオンパレードな『凶悪』は、死刑囚がジャーナリストに、露見していない殺人事件を打ち明けた事から始まるノンフィクション。どこまでが実話なのかわかりませんが、これが本当に起こった事件なんて怖すぎる…。多少グロシーンがありますので苦手な方は注意。



出典:©︎ 凶悪

告白


2010年 【106分】

とある中学校の1年B組、終業式後の雑然としたホームルームで、教壇に立つ担任の森口悠子(松たか子)が静かに語り出す。「わたしの娘が死にました。警察は事故死と判断しましたが、娘は事故で死んだのではなくこのクラスの生徒に殺されたのです」教室内は一瞬にして静まりかえり、この衝撃的な告白から物語は始まっていく……。


こちらも湊かなえさん原作、狂気的でものすごく不安な気持ちになる学園ミステリー映画『告白』は、娘を自分の生徒に殺されてしまった女教師の復讐劇です。加害者を追い込んでいく過程には鳥肌の立つ怖さがあり、ラストには復讐が成し遂げられスカッとしつつも、その救いのない終わり方には、何とも言えない気持ちが残ります。



出典:©︎ 告白

あとがき

おすすめのSF・ファンタジー映画を洋画・邦画より厳選してご紹介してきました。どの作品もハラハラドキドキを楽しめるおすすめの映画ばかりです。気になる作品が見つかれば是非一度鑑賞してみて下さいね。

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はじめに


素敵な映像やBGMを楽しみたい、ワクワクする世界観を堪能したい、そんなあなたにおすすめのSF・ファンタジー映画を新作・名作から厳選して、あらすじや感想と合わせてご紹介していきますので是非参考にしてみて下さいね。

おすすめSF・ファンタジー映画

  • 掲載の順番はランキング形式ではなく公開年順、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・公開年・上映時間・あらすじ・感想の順です。

それではおすすめのSF・ファンタジー映画をどうぞごゆっくりお楽しみください。

レディ・プレイヤー 1


2018年【140分】

2045年、人類は思い浮かんだ夢が実現するVRワールド「オアシス」で生活していた。ある日、オアシスの創設者の遺言が発表される。その内容は、オアシスの三つの謎を解いた者に全財産の56兆円とこの世界を与えるというものだった。これを受けて、全世界を巻き込む争奪戦が起こり……。


面白いものを詰め込んだらそれはやっぱり面白い!あんなキャラやこんなキャラが勢揃いで、純粋に楽しいアトラクションの様な映画でした。キャラクターの元ネタをどれくらい知っているかで楽しさが+αされていくと思います。色彩に細部にセットに全てに力をかけているからこそできる大作SF。



出典:©︎ レディ・プレイヤー 1

美女と野獣


2017年【130分】

進歩的な考え方が原因で、閉鎖的な村人たちとなじめないことに悩む美女ベル(エマ・ワトソン)。ある日、彼女は野獣(ダン・スティーヴンス)と遭遇する。彼は魔女の呪いによって変身させられた王子で、魔女が置いていったバラの花びらが散ってしまう前に誰かを愛し、愛されなければ元の姿に戻ることができない身であった。その恐ろしい外見にたじろぎながらも、野獣に心惹(ひ)かれていくベル。一方の野獣は……。


ベルと野獣が次第に心を打ち解けあい、互いを愛し合う様子は本当に美しい。ミュージカル風の造りですが、素敵な光景と心を揺さぶられる音楽で、ミュージカルが苦手な方でも十分堪能できます。観ているだけで幸せになる超良質のディズニー映画です。



出典:©︎ 美女と野獣

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅


2016年 【133分】

不思議な生き物たちが詰まったトランクを手にイギリスからニューヨークに渡った魔法動物学者が、そのうち数匹を逃がしたことから始まる大騒動を描く。『スティーブ・ジョブズ』などのキャサリン・ウォーターストンらが出演。アメリカを舞台に魔法動物学者と仲間たちが巻き起こす旋風に興奮する。魔法動物学者ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)は、魔法動物の調査と保護のためニューヨークを訪問する。ある日、彼の魔法のトランクが人間のものと取り違えられ、魔法動物たちが人間の世界に逃亡してしまう。街中がパニックに陥る中、ニュートはティナ(キャサリン・ウォーターストン)らと共に追跡を開始するが……。


ハリーポッター好きな方には嬉しいスピンオフ作品で、ハリーポッターの70年前の話。またあの魔法の世界に惹かれる嬉しさを味わえる映画です。本編とはそこまで密接に設定が持ち越されていないので、シリーズを知らない人でもしっかりと楽しめます。映像も最高に綺麗でファンタジー映画の良さが詰っていますよ。



出典:©︎ ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち


2016年【128分】

少年ジェイクは、現実と幻想が交錯する中で、奇妙な子供たちが暮らす“ミス・ペレグリンの家”を見つけ出す。子供たちが不思議な能力を持ち、ひたすら同じ一日を繰り返す理由を知る一方で、彼らに忍び寄ろうとしている危険に気付くジェイク。さらに、ミス・ペレグリンの家へと導かれた理由と自身の役割を知る。やがて、真実が明らかになるとともに、子供たちに思わぬ変化が起こるが……。


古い屋敷に住む個性的で奇妙な子供たちと、祖父を殺された孤独な少年が織りなすダークファンタジー。頭が追いつかない部分もありましたが、奇妙な世界観にどっぷりと浸れる映画。ファンタジーの中にもきっちりと一服の毒を盛り込んで爽快さと不快さを織り交ぜた作風はティム・バートンの真骨頂!



出典:©︎ ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち

PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~


2015年【115分】

ロンドンの児童養護施設で生活している少年ピーター(リーヴァイ・ミラー)は、ある日生き別れた母(アマンダ・セイフライド)が残した手紙を見つける。その後、冷酷な海賊・黒ひげ(ヒュー・ジャックマン)が立ちふさがる異世界ネバーランドにたどり着く。そしてピーターは、若いころのフック船長(ギャレット・ヘドランド)や女戦士タイガー・リリー(ルーニー・マーラ)と出会い……。


まだ空を飛ぶ事を知らないピーターと、義手になっていないフック船長の登場する、ピーターパン誕生の物語として描かれるファンタジー。ピーターパンの話に直結しない感じがあってもどかしくもありましたが、一見普通の少年が、選ばれし者だったという設定はやっぱりワクワクします。大人と子供が一緒に楽しめる夢にあふれた映画です。



出典:©︎ PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~

インターステラー


2014年【169分】

近未来、地球規模の食糧難と環境変化によって人類の滅亡のカウントダウンが進んでいた。そんな状況で、あるミッションの遂行者に元エンジニアの男が大抜てきされる。そのミッションとは、宇宙で新たに発見された未開地へ旅立つというものだった。地球に残さねばならない家族と人類滅亡の回避、二つの間で葛藤する男。悩み抜いた果てに、彼は家族に帰還を約束し、前人未到の新天地を目指すことを決意して宇宙船へと乗り込む。


家族愛を壮大なスケールで描いた傑作SF。こんなにも引き込まれる作品は中々ないと思います。舞台は未来の地球。人類滅亡の危機を救うため愛する家族を残し、人類が住める星を探し宇宙へ旅立つ男が主人公です。


息を飲む程の映像美はもちろんの事、人類存続の危機を訴えるテーマは妙にリアルで怖さを感じる程。展開においても伏線を伏線と感じさせず、その回収の仕方がまた最高。さらにラストは鳥肌と涙が止まりません!SF映画の最高峰とも言えるおすすめ作品です。



出典:©︎ インターステラー

マレフィセント


2014年【97分】

とある王国のプリンセス、オーロラ姫(エル・ファニング)の誕生祝賀パーティー。幸せな雰囲気があふれるその会場に、招かれざる邪悪な妖精マレフィセント(アンジェリーナ・ジョリー)が出現する。オーロラ姫に永遠の眠りにつく呪いをかけたマレフィセント。それは、なぜなのか。答えは、謎に包まれたマレフィセントの過去にあった。


みんなが知っている『眠れる森の美女』を悪役視点というのにはとても興味があったのですが、ハッピーエンドで終わらせるなんて流石のディズニー!愛する人に裏切られる憎しみと悲しみの物語で切なくて苦しくもなるのですが、とても温かい作品です。もちろん映像も一つ一つが丁寧で繊細。



出典:©︎ マレフィセント

パシフィック・リム


2013年【131分】

2013年、突然未知の巨大生命体が太平洋の深海から現われる。それは世界各国の都市を次々と破壊して回り、瞬く間に人類は破滅寸前へと追い込まれてしまう。人類は一致団結して科学や軍事のテクノロジーを結集し、生命体に対抗可能な人型巨大兵器イェーガーの開発に成功する。パイロットとして選ばれた精鋭たちはイェーガーに乗り込んで生命体に立ち向かっていくが、その底知れぬパワーに苦戦を強いられていく。


2人で操縦するロボット「イェーガー」に乗って怪獣を退治する話。ロボットvs怪獣のSF映画もマニアが集まって全力で作ればここまで面白くなるんですね。すべてに監督の好きが詰まっていて、観ていてとても楽しい作品。万人受けはしないかもしれませんが特撮好きな方には絶対におすすめです。



出典:©︎ パシフィック・リム

オズ はじまりの戦い


2013年【130分】

傲慢(ごうまん)ながらも、どこか憎めない奇術師のオズ(ジェームズ・フランコ)。ある日、気球に乗り込んだ彼は竜巻に遭遇し、カンザスから魔法の国オズへとたどり着く。そこは邪悪な魔女に支配されており、人々は予言書に記された魔法使いオズが国を救ってくれると信じていた。その魔法使いと同じ名前だったことから救世主だと思われたオズは、西の魔女セオドラ(ミラ・クニス)に引き合わされた東の魔女エヴァノラ(レイチェル・ワイズ)から、南の魔女グリンダ(ミシェル・ウィリアムズ)の退治を頼まれる。


オズの魔法使いの前日譚としてオズがどのようにこの世界にやってきて、うさん臭いマジシャンからいかに大魔法使いになったかの話。世界観は素晴らしくて、現実と幻想が入り混じったような不思議な空気。色彩豊かで幻想的な映像もしっかりと楽しめます。



出典:©︎ オズ はじまりの戦い

ジャックと天空の巨人


2013年【114分】

何百年も前に、地球には巨人が存在しており、地上で生活していた。ある日、一人の青年が人間界と巨人界を隔てる扉を開けてしまい、巨人たちは地球を取り戻そうと人間を襲撃。王国を守るべく、ジャック(ニコラス・ホルト)は巨人を相手に戦うことを決意。果たして、300人の人間たちで100人の巨人の猛攻撃を抑え切れるのか……。


ジャックと豆の木が元の話になっているので身近で入り込みやすい内容。原作での巨人に対する恐怖感が強く描写されている感じにスリル満点。ディズニー的な冒険感やワクワク感が常にあって心地良く楽しめますよ。



出典:©︎ ジャックと天空の巨人

ホビット 思いがけない冒険


2012年【170分】

ホビット族のビルボ・バギンズ(マーティン・フリーマン)は、魔法使いのガンダルフ(イアン・マッケラン)から思わぬ旅の誘いを受ける。それは、ドラゴンに乗っ取られたドワーフの王国を奪取するというものだった。ドワーフの戦士トーリン(リチャード・アーミティッジ)が率いる13人のドワーフたちと、最初の目的地“はなれ山”を目指してワーグ、オークといった怪物や魔術師がひしめく荒野を進んでいくビルボ。そんな中、ゴブリンが巣食うトンネルに入っていった彼は、そこでゴラム(アンディ・サーキス)という醜悪な化け物と出会う。


壮大なファンタジー映画「ロードオブザリング」の始まりの物語。雄大な自然や風景、実在しない建築物や生き物達がこれでもかと見られる、物凄く濃厚なファンタジー。ロードオブザリングファンの方ならよりワクワク感を堪能できると思います。BGMも神秘的で素敵!



出典:©︎ ホビット 思いがけない冒険

アリス・イン・ワンダーランド


2010年【109分】

白ウサギと遭遇したことによって不思議の国へと迷い込んだアリス。そこは、美しくもグロテスクなファンタジーワールドで、トゥィードルダムとトゥィードルディーや、赤の女王とその妹で慈悲深い白い女王たちに出会う。


不思議体験に終わった6歳の時とは違って、今作の冒険は現実の19歳になったアリスの人生にフィードバックしていきます。へんてこりんな世界が忠実に美しく実写化されていて感動!ファンタジーなアリスではなく、ダークファンタジーなアリスを見たいならとてもオススメしたい映画です。



出典:©︎ アリス・イン・ワンダーランド

ベンジャミン・バトン 数奇な人生


2009年【167分】

80代の男性として誕生し、そこから徐々に若返っていく運命のもとに生まれた男ベンジャミン・バトン(ブラッド・ピット)。時間の流れを止められず、誰とも違う数奇な人生を歩まなくてはならない彼は、愛する人との出会いと別れを経験し、人生の喜びや死の悲しみを知りながら、時間を刻んでいくが……。


生まれた時は老人の姿で歳を重ねるごとに体が若くなっていく…普通ではない1人の男性の、普通らしく過ごした一生を通して、人生とは、夢とは、愛とは、など様々な問いに真摯に向き合っている名作。奇抜な設定とは裏腹に、淡々と描かれるとても文学的な作品です。



出典:©︎ ベンジャミン・バトン 数奇な人生

魔法にかけられて


2008年【108分】

“アニメーションの世界”に暮らす心優しいプリンセスのジゼル(エイミー・アダムス)は、夢にまで見た王子様との結婚式の当日、意地悪な魔女に騙されて魔法をかけられてしまい、世にも恐ろしい世界へ追放されてしまう。そこは“おとぎの国”とは正反対の刺激的な“現代のニューヨーク”で、ジゼルはパニックに陥ってしまう。

童話の世界からそのまま飛び出してきた登場人物たち。子供の頃に憧れた物語のプリンセスが、実際に現実世界にいたらこんな感じなんだろうなと思えるアニメと現実世界の交わるファンタジー。笑いとハッピーでほっこりさせるラストがとても心地良い!



出典:©︎ 魔法にかけられて

アーサーとミニモイの不思議な国


2007年【104分】

好奇心旺盛な10歳の少年アーサー(フレディ・ハイモア)は、祖母(ミア・ファロー)の語る冒険家の祖父の昔話が大好きだった。ある日、4年前に突然疾走した祖父の屋敷が人手に渡ることになる。アーサーは祖父が昔、庭のどこかに埋めたルビーを借金の返済にあてようと、古い地図を頼りに宝探しを始めるが……。

実写とアニメの融合の仕方がとても斬新な、楽しくて夢の溢れる冒険ファンタジー。小人になって自分の家の庭を大冒険する話です。主人公の好奇心には小さい頃を思い出すようなワクワク感がありますし、小さなことも発想の転換で強みに変える戦略は痛快!ミニマムな世界を堪能できる楽しい映画です。



出典:©︎ アーサーとミニモイの不思議な国

パンズ・ラビリンス


2006年【119分】

モーグリは、生まれて間もなくジャングルに取り残されてしまう。黒ヒョウのバギーラから母オオカミのラクシャに託された彼は、愛情に包まれながら自然の厳しさと生き抜くための知恵と術を学んでいく。やがて少年となって動物たちと幸せな日々を過ごしていたモーグリ(ニール・セティ)は、人間に恨みを抱くトラのシア・カーンと出会う。シア・カーンから人間である自分の存在が、ジャングルやそこに住む動物たちの脅威になると言われ……。


空想好きの少女が逃げ込んだ恐ろしい迷宮と、そこで課せられた過酷な試練。想像以上に救いがなく、ファンタジーでありながら現実的でメッセージ性も高い作品。少女の現実はどんどん過酷になっていくのですが、幻想的な世界は美しさを増していくという映像と物語のギャップが凄い映画です。



出典:©︎ パンズ・ラビリンス

ビッグ・フィッシュ


2004年【125分】

ジャーナリストのウィル(ビリー・クラダップ)とジョセフィーン(マリオン・コティヤール)の結婚式で、ウィルの父親エドワード(アルバート・フィニー)がウィルの生まれた日に釣った巨大魚の話を始めるのだが……。


こちらもティム・バートンらしい雰囲気で、どこか不気味さも残しつつあたたかい色彩の作品。何回も何回も聞かされてうんざりした父親の誇張が過ぎる話を嘘ばっかりだと思っていたけれど、それは周囲の人たちへの愛情でふくれあがった物語。ファンタジーが現実になるラストは何度見てもボロボロと泣いてしまいます。おすすめの傑作ファンタジー映画。



出典:©︎ ビッグ・フィッシュ

アイアン・ジャイアント


1999年 【86分】

小さな村に飛来してきた、全身が鉄で出来た謎の巨人。赤ん坊同様に記憶の無い鉄人はやがて1人の少年と出会い、暖かい友情を育んでいく。だが彼の正体は異星人が戦争のために作り出した戦闘ロボットだった。


最後は大好きなアニメファンタジー映画。空から降ってきた鉄人と小さな港町に住む少年の友情を描いた超おすすめの感動作。鉄人の切なくて可愛い目が終始心にグサグサきます。観た人誰もがアイアン・ジャイアントに惚れるはず。



出典:©︎ アイアン・ジャイアント

あとがき

おすすめのSF・ファンタジー映画を厳選してご紹介してきました。どの作品もしっかりとワクワク感を楽しめるおすすめの映画ばかりです。きっと何度も観返したくなるはずですよ!気になる作品が見つかれば是非一度鑑賞してみて下さいね。

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はじめに

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おすすめの『ミステリー小説』

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碆霊の如き祀るもの

断崖に閉ざされた海辺の村に古くから伝わる、海の怪と山の怪の話。その伝説をたどるように起こる連続殺人事件。どこかつじつまが合わないもどかしさのなかで、刀城言耶がたどり着いた「解釈」とは……。( 原書房 より引用)


怪談をなぞらえたかのような連続殺人事件…岩礁に覆われ閉ざされた村に残る身の毛のよだつ4つの怪談とそこに伝わる儀式の謎解き。終盤で70項目もの手付かずの謎が列挙され一気に解決していく展開はもう圧巻です。そしてラストシーンの謎は刀城言耶シリーズ最強!その光景を想像するともの凄くゾッします!

火のないところに煙は

「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の「私」は、かつての凄惨な体験を振り返る。解けない謎、救えなかった友人、そこから逃げ出した自分。「私」は、事件を小説として発表することで情報を集めようとするが―。予測不可能な展開とどんでん返しの波状攻撃にあなたも必ず騙される。一気読み不可避、寝不足必至!!読み始めたら引き返せない、戦慄の暗黒ミステリ!( 新潮社 より引用)


取材レポ風の短編小説。日常に潜むぞわぞわとするような薄気味の悪さ、ひたひたと迫ってくるような怖さの中で、語り部が起こった怪異を論理的に読み解こうとするミステリー要素も含まれた怪談話となっています。


書き方が実話なのかフィクションなのかわからないのが無性に怖くて、作者さんに確認したい程。もの凄く怖いのですが、その怖さがとんでもなく面白い!各章毎のラストにはゾクゾクと鳥肌が立ち、それがラストでとんでもなく…おすすめです。

黙過

移植手術、安楽死、動物愛護…「生命」の現場を舞台にしたミステリー。意識不明の患者が病室から消えた!?(『優先順位』)。なぜ父はパーキンソン病を演じているのか(『詐病』)。母豚の胎内から全ての子豚が消えた謎(『命の天秤』)。真面目な学術調査団が犯した罪(『不正疑惑』)。この手術は希望か、それとも絶望か―(『究極の選択』)(徳間書店 より引用)


読み終えた後もしばらく考え込んでしまうような、ズッシリとしたおすすめの医療ミステリー。臓器移植や安楽死など医療問題をテーマにした登場人物も舞台も全く違う4章の短編と思っていたら、第5章の究極の選択ですべての話が繋がり、解決したはずの4つの謎がまた違う側面を見せてくれます。これはかなりの驚き!一気読み必至の傑作です。

彼女は戻らない

彼/彼女らの人生は重なり、つながる。隠された“因果律”の鍵を握るのは、一体誰なのか―章を追うごとに出来事の“意味”が反転しながら結ばれていく。数十年にわたる歳月をミステリーに結晶化した長編小説。(宝島社文庫 より引用)


雑誌編集社で勤める女性が 人気ブロガーに批判的なコメントを入れた事がきっかけで、自分の過去のブログを匿名掲示板に晒され、追い詰められて行く羽目に…匿名で誰かに悪意を向けることの怖さと軽い気持ちが人を追い詰める皮肉が描かれています。


お互いにエスカレートしてどうなることかと思っていたら、後半は震える程のどんでん返しの連続!しかも天地がひっくり返っても、前半の生活感あふれるサスペンスが台無しにならないところが凄い!とても怖くて、とても面白い作品でした。

虚像のアラベスク

創立十五周年記念公演を目前とした名門バレエ団に公演中止を要求する脅迫状が届いた。海外の要人が鑑賞を予定していることが判明し、海埜警部補が専従班として警護に当たることに。芸術知識と推理力で数々の事件を解決してきた甥の“芸術探偵”瞬一郎と通し稽古に向かうと、演目の『ドン・キホーテ』は危険なシーンばかり。万全の警備態勢を整えるが、海埜はある絶対的な不安の原因に気づいてしまった―。緊張の中、幕があがる!(「ドンキホーテ・アラベスク」)舞台で渦巻く疑念があなたを幻惑する書き下ろしミステリ中篇集。( KADOKAWA より引用)


中編2作と超短編1作からなる作品。1章では、バレエがテーマの優美なミステリを楽しんでいたのに、2章目の途中から雰囲気も様子もガラッと変わります。


読み終えた頃にはバレエの事は忘れてしまいそうな感じ。とにかく何も考えずに最初から順序通り読み切りましょう。一生懸命読めば読むほどその後とっても楽しめますよ!おすすめします!

祈りのカルテ

諏訪野良太は、純正会医科大学附属病院の研修医。初期臨床研修中で、内科、外科、小児科、産婦人科など、様々な科を回っている。ある夜、睡眠薬を大量にのんだ女性が救急搬送されてきた。その腕には、別れた夫の名前が火傷で刻まれていた。離婚して以来、睡眠薬の過剰摂取を繰り返しているという。しかし良太は、女性の態度に違和感を覚える。彼女はなぜ、毎月5日に退院できるよう入院するのか…。(「彼女が瞳を閉じる理由」)初期の胃がんの内視鏡手術を拒否する老人、循環器内科に入院中の我が侭な女優…。驚くほど個性に満ちた患者たちとその心の謎を、新米医師、良太はどう解き明かすのか。ふと気づけば泣いていた。連作医療ミステリ。( KADOKAWA より引用)


刺激は控えめで優しく緩やかに進むストーリーなので好みは分かれそうな連作短編医療ミステリー。


「人の心に寄り添い過ぎる」研修医・諏訪野良太が患者の病と心を看つつどこの科で医師として働いていくのかを決める過程にちりばめられたミステリー要素で、ぐいぐいと読ませます。根底にある人の優しさを「病気」を通じて紐解いていくようなお話です。

屍人荘の殺人

神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究部の夏合宿に加わるため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子と共にペンション紫湛荘を訪ねた。合宿一日目の夜、映研のメンバーたちと肝試しに出かけるが、想像しえなかった事態に遭遇し紫湛荘に立て籠もりを余儀なくされる。緊張と混乱の一夜が明け―。部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。しかしそれは連続殺人の幕開けに過ぎなかった…!!究極の絶望の淵で、葉村は、明智は、そして比留子は、生き残り謎を解き明かせるか?!(東京創元社より引用)


このミス1位、文春ミステリー1位、そして、本屋大賞3位とデビュー作にして堂々の評価を受けてる本作品。夏合宿の夜、ありえないことが起こる…ミステリーの王道、クローズドサークルとホラーサスペンスの王道のアレを融合させた傑作です。


今までになかったクローズドサークルの展開に、本格ミステリーファンはのめり込むこと間違いありません。前半の明るくて楽しい展開からの、途中からは気味悪さや気持ち悪さはあるものの、文句なしに面白いですよ。

このミステリーがすごい!2018年版【国内編】ベスト10作品


名探偵は嘘をつかない

「ただいまより、本邦初の探偵弾劾裁判を開廷する!」彼が本当に嘘をついていないのか、それは死者を含めた関係者の証言によって、あきらかにされる!名探偵・阿久津透。その性格、傲岸不遜にして冷酷非情。妥協を許さず、徹底的に犯人を追い詰める。しかし、重大な疑惑が持ちあがった。それは、彼が証拠を捏造し、自らの犯罪を隠蔽したというものだった――。(光文社より引用)


探偵の弾劾裁判を舞台に未解決事件の真相に迫っていく筆者デビュー作の本格ミステリー。語り口はライトで読みやすい作品です。


伏線を溜めに溜めて一気に真相を放出する『屍人荘の殺人』に対して、こちらの作品は一つの謎が明かされることで、事件の様相が一変し、また新たな謎が湧きあがるとても複雑な構成。これを見事に描ききり、トリックも満載で最後まで飽きさせませんでした。

アルバトロスは羽ばたかない

児童養護施設・七海学園に勤めて三年目の保育士・北沢春菜は、仕事に追われながらも、学園の日常に起きる不可思議な事件の解明に励んでいる。そんな慌ただしい日々に、学園の少年少女が通う高校の文化祭の日に起きた、校舎屋上からの転落事件が影を落とす。これは単なる「不慮の事故」なのか? だが、この件に先立つ春から晩秋にかけて春菜が奔走した、学園の子どもたちに関わる四つの事件に、意外な真相に繋がる重要な手掛かりが隠されていた。( 創元推理文庫 より引用)


児童養護施設が舞台の連作ミステリー『七つの海を照らす星』の続編。児童養護施設の保育士が謎解きをする春、夏、秋、晩秋の話と、その学園の生徒が通う高校で起きた冬の転落事故。


連作短編集という形式をとり、一話一話がミステリーとして完成度が高いのはもちろんのこと、物語全体を貫く事件の真相が明らかにされたときの、世界が覆されたような感覚といったら衝撃的です。こちらの作品、前作から順番に続けて読むことを強くおすすめします。

かがみの孤城

学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた―― なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 (ポプラ社より引用)


登場する子供たちと一緒に心を痛めたり、心温まったりできる素敵な一冊。各々登校拒否や家庭の事情で孤独を抱える中学生たちがあるお城に呼ばれることから始まります。


ファンタジーとミステリーが程良く織り混ざっていて、ラストに向かっては一気に伏線回収される心地の良い展開。最後の100ページくらいからは鳥肌がたちっぱなしでした。あらゆる世代の、居場所を無くしている人にとって、希望を与え味方になってくれるおすすめの作品です。

辻村深月さんのおすすめ作品


希望が死んだ夜に

14歳の女子中学生が、同級生を殺害した容疑で逮捕された。少女は犯行を認めたけれど、動機は語らない。果たして真相は…。メフィスト賞作家が描く、社会派青春ミステリ。( 文藝春秋 より引用)


天祢さんの新境地とも言える社会派ミステリー。14歳の2人の少女。一人の少女が遺体で発見され、もう一人は「私が殺しました」と主張しますが、動機については口を閉ざす…2人に何があったのか?


ミステリー小説というジャンルを超えて、現在の日本が直面している社会問題に鋭く切り込んだ特に貧困問題について考えさせられる良作です。もちろんミステリーとしても一級品で、特に終盤のどんでん返しの連続技はお見事!

13・67

現在(2013年)から1967年へ、1人の名刑事の警察人生を遡りながら、香港社会の変化(アイデンティティ、生活・風景、警察=権力)をたどる逆年代記(リバース・クロノロジー)形式の本格ミステリー。どの作品も結末に意外性があり、犯人との論戦やアクションもスピーディで迫力満点。本格ミステリーとしても傑作だが、雨傘革命(14年)を経た今、67年の左派勢力(中国側)による反英暴動から中国返還など、香港社会の節目ごとに物語を配する構成により、市民と権力のあいだで揺れ動く香港警察のアイデェンティティを問う社会派ミステリーとしても読み応え十分。 (文藝春秋より引用)


大傑作との呼び声も高い香港を舞台にした全6編からなる本格ミステリ連作短編集『13・67』。読み始めると冒頭作の一捻りを効かせた安楽椅子探偵的な趣向にまず驚かされます。


その後も、香港の歴史や社会を背景にマフィア物や誘拐物、本格ミステリーらしく鮮やかな解決に至る面白さや、アクションもありとバラエティに富んでいます。しかもどの短編もそれだけで長編になり得るような秀逸さ。あらゆるミステリージャンルの垣根を越えた大傑作『13・67』についてはこちらで詳しくご紹介しています。

おすすめ!『13・67』は読みごたえ抜群の大傑作!


仮面の君に告ぐ

涌井和沙は、気がつくと病院のベッドにいた。戸惑ううちに、「モリさん、目が覚めたんですね」と看護師から声をかけられる。鏡をのぞいた和沙は驚愕する。そこに映っていたのは赤の他人―森千鶴だった。パニックになった和沙は、恋人の早田慎介を頼ろうとするも、彼は自分に気づいてくれない…。胸が押し潰される中、追い打ちをかけるように新たな事実が判明する。一年前、和沙は何者かに殺害されたというのだ。千鶴の弟・潤の力を借り、少しずつ事態を把握していく和沙だったが、慎介が不穏な動きを見せ始め…。カップルに訪れた奇跡の十日間。真相に思わず“震える”再読必至のミステリー!( 講談社 より引用)


どんでん返しとはまた違ったラスト…殺された女性の意識が、一年後に昏睡状態から目覚めた別の女性の肉体に宿りかつての婚約者に会いに行くというファンタジーミステリー。


婚約者に近づくもなかなか彼に真相を告げられない女性と、彼女を殺した犯人への復讐を目論む婚約者という二つの視点で交互に物語が進みます。そして!このラストは賛否分かれる気がします…。

海よ、やすらかに

湘南の海岸に打ち上げられた大量の白ギスの屍骸。原因を明らかにするため、藤沢市はハワイから1人の海洋研究員を招聘する。彼女の持つ“魚類保護官”という肩書きに群がるマスコミたち。それにまったく動じない浩美は、調査を開始するものの、嫌がらせの手紙が届いたり、夜中に襲われたりと、執拗な妨害に遭う。真相を追い求めた先に見えてきたものは…。魚の大量死に隠された、謎と陰謀を暴く!著者渾身の海洋ミステリ。(角川文庫より引用)


環境問題をベースにした、本格海洋ミステリー。魚の大量死、自然によるものか、環境汚染であってもそれが故意によるものか、それとも悪意によるものか…。


故郷の海を守るため、ハワイの海洋生物研究所で働く浩美は日本へと戻ってきて行政とは別に独自の切り口から「真相」に迫っていきます。結末は怖く、こんなことが現実の世界でもいつかは起こるかも知れないと感じました。サラリと読みやすいので是非読んでみて下さい。

わざわざゾンビを殺す人間なんていない。

全人類がウイルスに侵され、死ねば誰もが活性化遺体になる世界。家畜ゾンビが施設で管理され、野良ゾンビが徘徊する日常のなか、とある細胞活性化研究者が、密室の中で突然ゾンビ化してしまう。彼はいつ死んだのか?どうやってゾンビになったのか?生者と死者の境目はどこだったのか?騒然とする現場にあらわれたのは、謎の探偵・八つ頭瑠璃。彼女とともに、物語は衝撃の真相が待ち受けるラストへと加速していく。世界もキャラクターもトリックも真相も予測不可!極上のゾンビ×ミステリー、開幕。(一迅社より引用)


死んだ人間が活性化遺体になる世界で起こる殺人事件に女探偵が挑むミステリー。設定の奇抜さを除けば結構王道な作品でした。


作中の描写はゾンビ物なのでそこそこグロめで全然爽やかじゃないんですがコミカルな文章に中和されていて読みやすいですし、後味もとても良い作品です。

ホワイトラビット

楽しさを追求したら、こういう小説になりました。最新書き下ろし長編は、予測不能の籠城ミステリーです! 仙台の住宅街で発生した人質立てこもり事件。SITが出動するも、逃亡不可能な状況下、予想外の要求が炸裂する。息子への、妻への、娘への、オリオン座への(?)愛が交錯し、事態は思わぬ方向に転がっていく――。(新潮社より引用)


立てこもり事件と誘拐事件とが複雑に絡み合った話。相変わらず素敵な伊坂ワールドです。序盤は、時系列が前後したり最初から登場人物が次々と出て来て追いかけるのが大変ではあるものの、作者目線で語られる会話中心の物語で案外サクサクと読めます。


そして途中からは、怒涛の展開!主要人物の殆どが法を犯しているのですが徹底的に悪い人だけ滅びる爽快感も最高!ワクワク・ニマニマの止まらない傑作です。

Y駅発深夜バス

運行しているはずのない深夜バスに乗った男は、摩訶不思議な光景に遭遇した―奇妙な謎とその鮮やかな解決を描く表題作、女子中学生の淡い恋と不安の日々が意外な展開を辿る「猫矢来」、“読者への挑戦”を付したストレートな犯人当て「ミッシング・リング」、怪奇小説と謎解きを融合させた圧巻の一編「九人病」、アリバイ・トリックを用意して殺人を実行したミステリ作家の涙ぐましい奮闘劇「特急富士」。(東京創元社より引用)


軽く読める5話の短編集。でも、中身は粒揃い!怪奇系、読者への挑戦状、学園もの、倒叙もの、アリバイものなど幅広いジャンルで、本格ミステリー的なしっかりとした推理が土台にある作品が揃っています。


作者さんは、本当にミステリーに深い愛情を抱いているのだなと感じさせる作品揃いで、個人的には時刻表にない深夜バスに乗った主人公の体験した不気味な話『Y駅発深夜バス』と、手足が取れる謎の奇病を描いた『九人病』の怪奇系2作が特にお気に入りです。

盤上の向日葵

埼玉県天木山山中で発見された白骨死体。遺留品である初代菊水月作の名駒を頼りに、叩き上げの刑事・石破と、かつてプロ棋士を志していた新米刑事・佐野のコンビが捜査を開始した。それから四か月、二人は厳冬の山形県天童市に降り立つ。向かう先は、将棋界のみならず、日本中から注目を浴びる竜昇戦の会場だ。世紀の対局の先に待っていた、壮絶な結末とは―!?(中央公論新社より引用)


将棋を絡めて、人間模様を描くミステリー。時価600万円は下らない初代菊水月の将棋駒と共に埋められた遺体の遺棄事件を追う刑事と異例の天才棋士の幼少期、2つの時間軸を交互に描きどう交わるのかを楽しむ作品。


将棋に関してほとんど素人の私でも盤上に命を賭ける真剣師の戦いに高揚し、棋譜なんか分からなくてもドキドキ。そして段々と犯人に近付いていく感覚にワクワク。最後まで凄く楽しめましたし、題名の意味の切なさも心に残る作品でした。エンディングはまるで映画の様で味がありましたよ!

護られなかった者たちへ

仙台市の福祉保健事務所課長・三雲忠勝が、手足や口の自由を奪われた状態の餓死死体で発見された。三雲は公私ともに人格者として知られ怨恨が理由とは考えにくい。一方、物盗りによる犯行の可能性も低く、捜査は暗礁に乗り上げる。三雲の死体発見から遡ること数日、一人の模範囚が出所していた。男は過去に起きたある出来事の関係者を追っている。男の目的は何か?なぜ、三雲はこんな無残な殺され方をしたのか?罪と罰、正義が交錯した先に導き出されるのは、切なすぎる真実―。(NHK出版より引用)


刑務所出所者の社会復帰の難しさ、東北震災復興現場の現実など貧困問題を絡めながら描くミステリー。


法律の矛盾を突いて、その先に起きた哀しい犯罪で、私たちに世の不条理を訴える作品。とても重いテーマですが読みやすく一気読み。メッセージの深さと重さに加えて、最後に放たれる真実には言葉を失いました。

崩れる脳を抱きしめて

広島から神奈川の病院に実習に来た研修医の碓氷は、脳腫瘍を患う女性・ユカリと出会う。外の世界に怯えるユカリと、過去に苛まれる碓氷。心に傷をもつふたりは次第に心を通わせていく。実習を終え広島に帰った碓氷に、ユカリの死の知らせが届く――。彼女はなぜ死んだのか? 幻だったのか? ユカリの足跡を追い、碓氷は横浜山手を彷徨う。そして、明かされる衝撃の真実!?( 実業之日本社 より引用)


父親に捨てられ借金を背負い、金の亡者となった研修医の主人公と、脳腫瘍で余命短い資産家の患者との物語。心に傷を持つ2人がお互いの傷を癒す為、謎解きをして距離を縮めていくのですが…。


温かい雰囲気でちょっと切ない展開の前半、それが後半に入ってからは、ミステリー要素満載で2転3転の展開となりとても楽しめました。私も本の帯に書いてある通り、しっかり3回騙されました!謎を解いていきながら心も温かくなる素敵な作品ですよ。

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神の値段

マスコミはおろか関係者すら姿を知らない現代芸術家、川田無名。ある日、唯一無名の正体を知り、世界中で評価される彼の作品を発表してきた画廊経営者の唯子が何者かに殺されてしまう。犯人もわからず、無名の居所も知らない唯子のアシスタントの佐和子は、六億円を超えるとされる無名の傑作を守れるのか―。( 宝島社文庫 より引用)


「このミス大賞」受賞、謎多き芸術家の絵と、それに魅せられた人達を描く芸術ミステリー。メディアどころか関係者の前にすら姿を表さない有名人気画家「川田無名」の専属画廊で働く主人公が、上司である画廊オーナーの殺された事件の手がかりを辿っていく物語。


美術市場の表と裏の世界も描かれていて、絵とは無縁な私でもどこかハラハラドキドキさせられました。ラスト直前まで謎が明かされないまま終わるのではという不安もよぎりましたが、怒涛の謎解きでフィニッシュ。一気に読んでしまいますよ!

風神の手

彼/彼女らの人生は重なり、つながる。隠された“因果律”の鍵を握るのは、一体誰なのか―章を追うごとに出来事の“意味”が反転しながら結ばれていく。数十年にわたる歳月をミステリーに結晶化した長編小説。( 朝日新聞出版 より引用)


1つの嘘が未来の誰かの運命を変え得ることがある。遺影写真専門の写真館を舞台に数十年にわたる過去と現在の物語。 写真館で見つけた1人のお年寄りの遺影写真から話は広がっていきます。本作では、もちろんミステリー要素はあるのですが、人の内面や心の動きに重きが置かれています。


ほんの少しの繋がりが、奇跡のように絡み合っていく連作短編集となっていて、各短編にさり気なく配された伏線が、最後に巧に回収され1つの物語となる時の爽快感とホッと温かい感覚はとても心地好くて余韻の残る作品でした。

未必のマクベス

IT企業Jプロトコルの中井優一は、東南アジアを中心に交通系ICカードの販売に携わっていた。同僚の伴浩輔とともにバンコクでの商談を成功させた優一は、帰国の途上、澳門の娼婦から予言めいた言葉を告げられる―「あなたは、王として旅を続けなくてはならない」。やがて香港の子会社の代表取締役として出向を命じられた優一だったが、そこには底知れぬ陥穽が待ち受けていた。異色の犯罪小説にして、痛切なる恋愛小説。( ハヤカワ文庫JA より引用)


エリートサラリーマンが海外赴任先で企業の陰謀に巻き込まれる話。企業、殺人、裏社会、恋愛、紀行小説と入り乱れていてかなり難解、さらに600ページという厚さに圧倒されながらも、語り口は穏やかでむしろ読みやすい。 読み始めるとぐいぐい引き込まれる傑作です。マクベスを知らなくても楽しめますよ。

ラプラスの魔女

角川文庫
東野 圭吾

ある地方の温泉地で硫化水素中毒による死亡事故が発生した。地球化学の研究者・青江が警察の依頼で事故現場に赴くと若い女の姿があった。彼女はひとりの青年の行方を追っているようだった。2か月後、遠く離れた別の温泉地でも同じような中毒事故が起こる。ふたりの被害者に共通点はあるのか。調査のため青江が現地を訪れると、またも例の彼女がそこにいた。困惑する青江の前で、彼女は次々と不思議な“力”を発揮し始める。( 角川文庫 より引用)


未来を予測できる能力を身につけた少年と少女のお話。テーマは『脳』。序盤に色々な人たちの視点が行き交い徐々に話が見えてくると一気に盛り上がり目が離せなくなりました。


人智を越えた力の話なので普通のミステリー小説とは一味違います。また、ラプラスの悪魔という有名な理論を下敷きに書かれていて、少し難しいところもありますがそこはさすがの東野圭吾さん、グイグイ引き込まれて一気に読み終えましたよ!

マツリカ・マトリョシカ

KADOKAWA
相沢 沙呼

校内にある「開かずの扉」で事件が発生!現場は密室の上、過去にも似たような事件が起きていて…二つの謎を、マツリカさんはどう解く!?男子高校生・柴山と、廃墟に住む妖艶な美女が織り成す、青春学園ミステリ!!(KADOKAWAより引用)


マツリカシリーズ3作目。今作は死体こそ出てこないものの、密室、アリバイ、過去の事件とミステリーのお約束がふんだんに盛り込まれ、これまでのシリーズの中で最も本格ミステリー度が高い印象を受けました。密室の美術室で起きた事件、そして過去の出来事をめぐるもう一つの謎…。過去と現在のダブル密室モノとしてトリック、ロジックを楽しめました。マツリカさんの出番は少なめな気がしましたが、最後はシリーズとして驚きのシーンが!

狩人の悪夢

KADOKAWA
有栖川 有栖

人気ホラー作家・白布施に誘われ、ミステリ作家の有栖川有栖は、京都・亀岡にある彼の家、「夢守荘」を訪問することに。そこには、「眠ると必ず悪夢を見る部屋」があるという。しかしアリスがその部屋に泊まった翌日、白布施のアシスタントが住んでいた「獏ハウス」と呼ばれる家で、右手首のない女性の死体が発見されて…。臨床犯罪学者・火村と、相棒のミステリ作家・アリスが、悪夢のような事件の謎を解き明かす!(KADOKAWAより引用)


25年も続く安定の火村・アリスシリーズ長編。今回のテーマは悪夢、ベストセラー作家の近くでおこった殺人事件に火村とアリスが挑みます。手首の切り取られた遺体、夜な夜な徘徊する夢遊病者、必ず悪夢を見ると云われている部屋…怪奇ムードの漂う設定、凄惨な事件を扱っているのに読後は柔らかい気持ちになる一冊。シリアスな現場でのところどころにある火村とアリスの小ボケにも癒されます!派手さや意外さは少ないですが、安心して読めるミステリー。とはいえ、最後の章で全部明らかになる爽快感は最高ですよ!

絶叫

光文社
葉真中 顕

マンションで孤独死体となって発見された女性の名は、鈴木陽子。刑事の綾乃は彼女の足跡を追うほどにその壮絶な半生を知る。平凡な人生を送るはずが、無縁社会、ブラック企業、そしてより深い闇の世界へ…。辿り着いた先に待ち受ける予測不能の真実とは!?ミステリー、社会派サスペンス、エンタテインメント。(光文社文庫より引用)


保険金殺人や貧困ビジネスなど、様々な社会の暗部と、絵に書いたような一人の女性の転落劇を気持ちいいほどに絡ませた壮絶なストーリー。ラストは題名通りの『絶叫』したくなる衝撃!!壮絶なのに爽快という複雑な読後感の一冊です。

ジェリーフィッシュは凍らない

東京創元社
市川憂人

特殊技術で開発され、航空機の歴史を変えた小型飛行船“ジェリーフィッシュ”。その発明者であるファイファー教授を中心とした技術開発メンバー六人は、新型ジェリーフィッシュの長距離航行性能の最終確認試験に臨んでいた。ところが航行試験中に、閉鎖状況の艇内でメンバーの一人が死体となって発見される。さらに、自動航行システムが暴走し、彼らは試験機ごと雪山に閉じ込められてしまう。脱出する術もない中、次々と犠牲者が…。(東京創元社より引用)


くらげの形の飛行船が舞台、断崖絶壁雪山に不時着し、全乗組員6人全てが他殺体で発見されます。なんとなく犯人が予想できるものの、それを裏切られ、最後の方でまた裏切られました。そして、理系苦手なマリア警部のコミカルなキャラクターがとてもいい味を出しています。楽しめる要素が沢山有りましたよ!

ブルーローズは眠らない

東京創元社
市川 憂人

両親の虐待に耐えかね逃亡した少年エリックは、遺伝子研究を行うテニエル博士の一家に保護される。彼は助手として暮らし始めるが、屋敷内に潜む「実験体七十二号」の不気味な影に怯えていた。一方、“ジェリーフィッシュ”事件後、閑職に回されたマリアと漣は、不可能と言われた青いバラを同時期に作出した、テニエル博士とクリーヴランド牧師を捜査してほしいという依頼を受ける。ところが両者との面談の後、旋錠された温室内で切断された首が発見される。扉には血文字が書かれ、バラの蔓が壁と窓を覆った堅固な密室状態の温室には、縛られた生存者が残されていた。(東京創元社より引用)


『ジェリーフィッシュは凍らない』のマリアと漣のシリーズ2作目で前作同様、特殊な舞台に本格ミステリのガジェットを詰め込んだ作品。こちらも面白い!不可能と言われた青いバラを作り出した2人の人物を捜査するマリアと漣。2人を面談した後、温室で切断した首が発見されます…。青いバラのギミックとしての使い方や、蔦に覆われた密室のトリックは巧みで雰囲気にあっていて美しい!読み応えのある本格ミステリーです。

体育館の殺人

東京創元社
青崎 有吾

風ヶ丘高校の旧体育館で、放課後、放送部の少年が刺殺された。密室状態の体育館にいた唯一の人物、女子卓球部部長の犯行だと警察は決めてかかる。卓球部員・柚乃は、部長を救うために、学内一の天才と呼ばれている裏染天馬に真相の解明を頼んだ。アニメオタクの駄目人間に―。(創元推理文庫より引用)


学校に住んでいるオタク探偵が謎を解決する裏染シリーズ1作目。高校の体育館という舞台で繰り広げられる殺人劇。その謎を解くのは部室に住み着く天才で変人。状況証拠を積み上げて犯人をあぶり出す過程は読んでいてとても面白い!軽いノリの学園ものの体裁をとっていても、中身は本格的な謎が仕掛けられている良作で、ミステリ初心者の人もガチ勢の人も楽しめます。こちらの作品は(2017.9.10現在)Kindle Unlimitedでも配信されています。


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王とサーカス

東京創元社
米澤穂信

二〇〇一年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、知人の雑誌編集者から海外旅行特集の仕事を受け、事前取材のためネパールに向かった。現地で知り合った少年にガイドを頼み、穏やかな時間を過ごそうとしていた矢先、王宮で国王をはじめとする王族殺害事件が勃発する。太刀洗はジャーナリストとして早速取材を開始したが、そんな彼女を嘲笑うかのように、彼女の前にはひとつの死体が転がり…。「この男は、わたしのために殺されたのか?あるいは―」疑問と苦悩の果てに、太刀洗が辿り着いた痛切な真実とは?『さよなら妖精』の出来事から十年の時を経て、太刀洗万智は異邦でふたたび、自らの人生をも左右するような大事件に遭遇する。(東京創元社より引用)

かつてネパールで起こった王族殺人事件を題材に、偶然ネパールに居合わせたジャーナリスト太刀洗万智を主人公に描かれたミステリー。事件の真相も伏線の回収も見事、全然気にしないで読み飛ばしていた小さな変化がことごとく謎の解決に繋がります。そして単なるミステリーに留まらず、ジャーナリズムについても考えさせられる作品、王とサーカスという題名の意味がわかったときはすこしぞっとしました。

米澤穂信さんのおすすめ作品


マリアビートル

角川文庫
伊坂幸太郎

幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。闇社会の大物から密命を受けた、腕利き二人組「蜜柑」と「檸檬」。とにかく運が悪く、気弱な殺し屋「天道虫」。疾走する東北新幹線の車内で、狙う者と狙われる者が交錯する――。 (角川文庫より引用)


凄腕の殺し屋、復讐者、運び屋やサイコパスな中学生…物騒な人間がわんさか出てきて一個のトランクを巡って新幹線の中で駆け引きを繰り広げる物語。殺人事件が起こるのにすごく楽しくて面白い作品です!これだけでももちろん楽しめますが、前作の『グラスホッパー』読んでいると更に面白いですよ。

槐(エンジュ)

光文社
月村 了衛

弓原公一が部長を務める水楢中学校野外活動部は、夏休み恒例のキャンプに出かけた。しかしその夜、キャンプ場は武装した半グレ集団・関帝連合に占拠されてしまう。彼らの狙いは場内のどこかに隠された四十億円―振り込め詐欺で騙し取ったものだ。関帝連合内部の派閥争いもあり、現金回収を急ぐリーダー・溝淵はキャンプ場の宿泊客を皆殺しにし、公一たちは囚われの身に…。そのとき、何者かが関帝連合に逆襲を始めた!圧倒的不利な状況で、罪なき少年少女は生き残ることができるのか!?(光文社文庫より引用)


バイオレンスサスペンス?振り込め詐欺集団をチートな戦闘力を持った主人公が一方的に虐殺してゆくスリリングで痛快爽快な作品。漫画かな?絶対にあり得ないのに無茶苦茶面白いです。

怒り

中公文庫
吉田 修一

若い夫婦が自宅で惨殺され、現場には「怒」という血文字が残されていた。犯人は山神一也、二十七歳と判明するが、その行方は杳として知れず捜査は難航していた。そして事件から一年後の夏―。房総の港町で働く槇洋平・愛子親子、大手企業に勤めるゲイの藤田優馬、沖縄の離島で母と暮らす小宮山泉の前に、身元不詳の三人の男が現れた。(中公文庫より引用)


いきなり若い夫婦が惨殺されるところから始まる物語、千葉、東京、沖縄、3組の訳ありの悲しい話が同時に進みます。どの怒りが本当の『怒り』に繋がるのか気になり、どんどん読み進められます!

チルドレン

講談社文庫
伊坂 幸太郎

「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。彼を中心にして起こる不思議な事件の数々―。何気ない日常に起こった五つの物語が、一つになったとき、予想もしない奇跡が降り注ぐ。ちょっとファニーで、心温まる連作短編の傑作。(講談社文庫より引用)


根拠のない自信を持って生きる不思議な男、『陣内』のまわりで起こる事件の短編集。どの物語も共通した登場人物で話は繋がっています。陣内ではない他の誰かが主観になっているのですが、誰から見ても彼はかなり魅力的な人、前向きに生きていこうという気にさせてくれる一冊です。

追憶の夜想曲

講談社文庫
中山 七里

少年時代に凶悪事件を犯し、弁護は素性の悪い金持ち専門、懲戒請求が後を絶たない不良弁護士・御子柴。彼は誰も見向きもしない、身勝手な主婦の夫殺し控訴審の弁護を奪い取る。御子柴が金目のない事件に関わる目的とは?因縁の検事・岬恭平との対決は逆転に次ぐ逆転。法廷ミステリーの最先端を行く衝撃作。(講談社文庫より引用)


いつも資産家を弁護する御子柴礼二。今回もお金にならない旦那殺しの弁護を他の弁護士から奪ってまで弁護をします、その理由は…。法廷ミステリーと言われると難しい感じがしますがすごく分かりやすくて読みやすい!真犯人は想像の範囲だったのですが、その斜め上をいく驚きの展開に唖然!面白いですよ。

青の炎

角川文庫
貴志祐介

櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。その平和な家庭の一家団欒を踏みにじる闖入者が現れた。母が十年前、再婚しすぐに別れた男、曾根だった。曾根は秀一の家に居座って傍若無人に振る舞い、母の体のみならず妹にまで手を出そうとしていた。警察も法律も家族の幸せを取り返してはくれないことを知った秀一は決意する。自らの手で曾根を葬り去ることを…。完全犯罪に挑む少年の孤独な戦い。(角川文庫より引用)


大切な家族を守るために完全犯罪について色々と考えて実行する…犯人の強い意志や殺した後の恐怖などの心理描写が凄い倒叙ミステリ、最後まで救いがなくとても切なくなる作品です。江ノ島に行くとこの本を思い出しそう。

おすすめの青春ミステリー 10選


夜よ鼠たちのために

宝島社文庫
連城 三紀彦

脅迫電話に呼び出された医師とその娘婿が、白衣を着せられ、首に針金を巻きつけられた奇妙な姿で遺体となって発見された。なぜこんな姿で殺されたのか、犯人の目的は一体何なのか…?深い情念と、超絶技巧。意外な真相が胸を打つ、サスペンス・ミステリーの傑作9編を収録。(宝島社文庫より引用)


分かりやすい言葉で書いてあるのに、ゆっくり読み直したくなるような不思議なトリックばかりを集めた素敵すぎる9つの短編集、復刊希望も頷けます。最初の『二つの顔』で思いっきり引き込まれ、次の『過去からの声』に強い衝撃を受けこのトリッキーな仕掛けにどんどんハマってしまいます。謎解きに加えて文章でも魅せてくれる本当に面白い一冊!おすすめです。

折れた竜骨

東京創元社
米澤穂信

ロンドンから出帆し、北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナは、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた…。(東京創元社より引用)


魔法が使える世界が舞台のミステリー、孤島での殺人、謎の密室、個性的な容疑者たち…そこにワクワクするようなファンタジー要素が見事に絡まっていて面白い!RPG好きにはたまらない作品だと思います。

ナオミとカナコ

幻冬舎
奥田 英朗

ナオミとカナコの祈りにも似た決断に、やがて読者も二人の“共犯者”になる。望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美。夫の酷い暴力に耐える専業主婦の加奈子。三十歳を目前にして、受け入れがたい現実に追いつめられた二人が下した究極の選択…。「いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那」復讐か、サバイバルか、自己実現か―。前代未聞の殺人劇が、今、動き始める。(幻冬舎より引用)


DV夫を計画的に殺害する妻と友人、何とか二人逃げ切ってと思わず応援してしまうようなストーリー。心理描写もジェットコースターのようなスピード感!追い詰められていくシーンにはたまらなくハラハラします。それにしても奥田さんの文章はいつも綺麗で洗練されていて読みやすいですね。

殺人鬼フジコの衝動

徳間文庫
真梨幸子

一家惨殺事件のただひとりの生き残りとして新たな人生を歩み始めた11歳の少女。だが、彼女の人生はいつしか狂い始めた。「人生は、薔薇色のお菓子のよう」。呟きながら、またひとり彼女は殺す。何がいたいけな少女を伝説の殺人鬼にしてしまったのか?最後の1ページがもたらす衝撃に話題騒然。(徳間文庫より引用)


幸せを求め続ける女、フジコの悲惨な半生を描いたお話。全体的に絶望感が漂っています。 終盤で見事に序盤のストーリーと繋がり一気に読んでしまいました。騙されまいと身構えて読んだのに、まんまと騙されてしまいました。

真梨幸子さんのおすすめ作品


向日葵の咲かない夏

新潮文庫
道尾秀介

夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。(新潮文庫より引用)


好き嫌いが別れると思いますがファンタジーとミステリーとちょっとグロな作品、清々しいまでに異常な人しか出てきません。前情報無しに読むのがおすすめで、最後まで驚きの連続でした!ちなみに私は好きです。

テミスの剣

幻冬舎
奥田 英朗

豪雨の夜の不動産業者殺し。強引な取調べで自白した青年は死刑判決を受け、自殺を遂げた。だが5年後、刑事・渡瀬は真犯人がいたことを知る。隠蔽を図る警察組織の妨害の中、渡瀬はひとり事件を追うが、最後に待ち受ける真相は予想を超えるものだった!どんでん返しの帝王が司法の闇に挑む渾身の驚愕ミステリ。(文春文庫より引用)


冤罪問題を正面から扱った社会派ミステリー。強引な取り調べで生まれてしまった冤罪事件の始まりから終わりまでが『渡瀬警部』の目線で表現されてます重いテーマを扱っていますが、テンポも良くて読みやすく、どんでん返しもあってかなり面白い作品です!

さよなら神様

文藝春秋
麻耶雄嵩

隣の小学校の先生が殺された。容疑者のひとりが担任の美旗先生と知った俺、桑町淳は、クラスメイトの鈴木太郎に真犯人は誰かと尋ねてみた。殺人犯の名前を小学生に聞くなんてと思うかもしれないが、鈴木の情報は絶対に正しい。鈴木は神様なのだから―(「少年探偵団と神様」)。衝撃的な展開と後味の悪さでミステリ界を震撼させた神様探偵が帰ってきた。(文春文庫より引用)

冒頭で毎回犯人が『神様』によって名指しされるところから始まる異色のミステリーで、いかに犯行が可能だったかと小学生の探偵団が推理していくお話。短編集ですけど全て苦味の残るものばかりです。それから小学生のくせに恋愛がドロドロしすぎ!

僕の光輝く世界

講談社文庫
山本弘

気弱なオタク男子、光輝は進学先の高校でもいじめられ、あげくに橋から突き落とされる。搬送先の病院で絶世の美少女と運命の出会いを遂げた、と思いきや、実は既に失明してしまっていた。美少女は果たして妄想なのか実在なのか…視覚を失った少年が、想像力を駆使して奇妙な謎と格闘する不思議ミステリー。(講談社文庫より引用)

主人公がSFチックな障害を持っている特殊設定ですがサクッと読めるミステリー。ほんとは相当胸糞の登場人物達も、文体がライトなので許せる感じになっています。いじめや障害を扱いながらも前向きな物語が好印象な作品。

黒龍荘の惨劇

光文社
岡田秀文

山縣有朋の別邸・黒龍荘に、山縣の影の金庫番・漆原安之丞に対して恨みを晴らす、という脅迫文が届き、数日後、漆原は謎の死をとげた。調査依頼を受けた「月輪萬相談所」の探偵・月輪は、かつて伊藤博文邸でともに書生として過ごした杉山を連れて黒龍荘に住み込むことに。広大なお邸には四人の妾を含む住人七人と使用人たちが暮らしていたが、警察と月輪たちの監視をあざ笑うかのごとく、彼らは次々と遺体となって発見されていく―史上屈指の残虐事件の裏には、国家をも揺るがしかねないおそるべき謀略があった!!(光文社文庫より引用)

明治期のある良家で発生した不気味なわらべ唄に見立てられた連続殺人事件のお話。物語全体の90%まで差し掛かっても、まだ連続殺人の続く大盤振る舞い、最終章で一気に怒涛の伏線回収はお見事の一言です。

冷たい太陽

光文社
鯨統一郎

「子供を預かった」高村家に突如もたらされた誘拐犯からの凶報。身代金は五千万。父親の謙二は、倒産の危機に瀕する自社の専務や、前妻にも頼むなど金策に奔走。警察も介入し、事態はさらなる混乱の渦に呑み込まれていく。捜査線上に浮かぶ無数の容疑者の中で、人々を翻弄するのは誰だ!?(光文社文庫より引用)

誘拐事件を扱った作品集。ある一つの『騙し』のために全体が組み立てられてるのがいい。展開もスピーディなので、あっさり読めてあっさり騙されるといった感じで楽しい!

死と砂時計

東京創元社
鳥飼否宇

死刑執行前夜に密室で殺された囚人、満月の夜を選んで脱獄を決行した囚人、自ら埋めた死体を掘り返して解体する囚人―世界各国から集められた死刑囚を収容する特殊な監獄で次々に起きる不可思議な犯罪。外界から隔絶された監獄内の事件を、老囚シュルツと助手の青年アランが解き明かす。(東京創元社より引用)

終末監獄という囲われた世界の中で起こる事件を解くミステリー、それぞれは独立した短編ですが、最後は繋がった物語になっています。舞台が監獄ということもあり、なかなか事件が気持ち悪いです。最後の一文には思わず『そっちかいっ!』

模倣の殺意

創元推理文庫
中町信

七月七日の午後七時、新進作家、坂井正夫が服毒死を遂げた。遺書はなかったが、世を儚んでの自殺として処理された。坂井に編集雑務を頼んでいた医学書系の出版社に勤める中田秋子は、彼の部屋で偶然行きあわせた遠賀野律子の存在が気になり、独自に調査を始める。一方、ルポライターの津久見伸助は、同人誌仲間だった坂井の死を記事にするよう雑誌社から依頼され、調べを進める内に、坂井がようやくの思いで発表にこぎつけた受賞後第一作が、さる有名作家の短編の盗作である疑惑が持ち上がり、坂井と確執のあった編集者、柳沢邦夫を追及していく。(東京創元社より引用)


ある男が自殺をしてその真相を別々の男女が調べていくお話。驚くことに書かれたのは昭和46年、今でこそトリック作品が数多くありますが、その先駆けでしかもこの完成度となると傑作としか言いようがありません!真犯人が判明したときには背筋がスッと冷たくなるような感覚がありました。

儚い羊たちの祝宴

新潮文庫
米澤穂信

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリの真骨頂。(新潮文庫より引用)

米澤穂信さんの作品をもう一つ、ゾクッとする上流階級のお屋敷が舞台の短編集、怖いのが好きな方にはお薦めの一冊です。知性的な語り口で、残酷で悲しく背筋が凍る結末が導かれるのがゾッとしましたが、あまりに華麗で癖になります。

放課後に死者は戻る

双葉社
秋吉理香子

病院で目が覚めると、冴えないオタクだった僕の見た目は、イケメンの姿に変わっていた。そうだ、教室の机に入れられた手紙で呼び出され、僕は誰かに崖から突き落とされたのだった…… 助けに入ったイケメンと一緒に。 退院した僕は、元いたクラスに転校生として潜入した。
一体、誰が僕を殺したのか? 僕は、僕を殺したクラスメイト探しを始める――。切なさと驚きに満ちたラストが待ち受ける、傑作長編ミステリー。(双葉社より引用)

他人と体が入れ替わった少年が主人公の物語。ストーリーはとても読みやすくて分かりやすい上に、設定もとても面白かったです。ある程度オチは予想できると思ったけどちょっと予想外な終わりでした。若干ファンタジーで楽しく読めましたよ!

スノーホワイト

講談社文庫
森川智喜

「真実を映し出す鏡」をもつ反則の名探偵・襟音ママエは、舞い込む事件の真相は分かるが、推理は大の苦手。ある事件が縁で顔を合わせた探偵・三途川理が、窮地に陥れようと策を練っていることも知らず―。(講談社文庫より引用)


極悪非道でゲスすぎる、でも憎めない探偵『三途川 理』、真実を映し出す鏡を持つお付きの小人とともに異世界からやってきた中学生探偵『ママエ』を窮地に陥れようとする三途川との攻防戦が楽しすぎます!鏡が最強すぎた感はありますが…。

教場

小学館文庫
長岡弘樹

希望に燃え、警察学校初任科第九十八期短期過程に入校した生徒たち。彼らを待ち受けていたのは、冷厳な白髪教官・風間公親だった。半年にわたり続く過酷な訓練と授業、厳格な規律、外出不可という環境のなかで、わずかなミスもすべて見抜いてしまう風間に睨まれれば最後、即日退校という結果が待っている。必要な人材を育てる前に、不要な人材をはじきだすための篩。それが、警察学校だ。(小学館文庫より引用)


警察学校の生徒達が挫折を乗り越えて精神的に強くなって行く過程を描く短編もの、緊張感溢れるストーリーです。種明かしの後の嫌ーな後味を楽しむタイプの小説でこういうミステリーもいいなと思いました。

がん消滅の罠

宝島社
岩木一麻

治るはずのないがんは、なぜ消滅したのか―余命半年の宣告を受けたがん患者が、生命保険の生前給付金を受け取ると、その直後、病巣がきれいに消え去ってしまう。連続して起きるがん消失事件は奇跡か、陰謀か。医師・夏目とがん研究者・羽島が謎に挑む医療本格ミステリー!(宝島社より引用)


2017年『このミステリーがすごい! 』大賞受賞作、余命6ヶ月のガン患者が保険金をもらった後にガンが消えてしまった…その謎を解くため医師と保険会社の社員とが奮闘するお話。ラストの急な展開には驚くばかりでした。

【参考:anpo39さんのレビュー】

占星術殺人事件

講談社
島田荘司

密室で殺された画家が遺した手記には、六人の処女の肉体から完璧な女=アゾートを創る計画が書かれていた。その後、彼の六人の娘たちが行方不明となり、一部を切り取られた惨殺遺体となって発見された。事件から四十数年、迷宮入りした猟奇殺人のトリックとは!?(講談社文庫より引用)


言わずと知れた名作、事件のトリック・真相はわかってみれば、とてもシンプルなのにそれらを恐ろしく複雑怪奇な物語に仕立て上げる手腕はさすがとしか言いようがありません。

初心者にも読みやすいミステリー


天使のナイフ

講談社文庫
薬丸岳

生後五ヵ月の娘の目の前で妻は殺された。だが、犯行に及んだ三人は、十三歳の少年だったため、罪に問われることはなかった。四年後、犯人の一人が殺され、檜山貴志は疑惑の人となる。「殺してやりたかった。でも俺は殺していない」裁かれなかった真実と必死に向き合う男を描いた、江戸川乱歩賞受賞作。(講談社文庫より引用)


少年犯罪加害者と被害者のお話で、どちらからの立場からもその視点に立って深く考えさせられる作品です。読み進めるにつれて単純な事件が全く別の容貌にどんどん変わっていく様が気になって一気読みでした!

生ける屍の死

創元推理文庫
山口雅也

ニューイングランドの片田舎で死者が相次いで甦った。この怪現象の中、霊園経営者一族の上に殺人者の魔手が伸びる。死んだ筈の人間が生き還ってくる状況下で展開される殺人劇の必然性とは何なのか。自らも死者となったことを隠しつつ事件を追うパンク探偵グリンは、肉体が崩壊するまでに真相を手に入れることができるか。 (東京創元社より引用)


タイトルから受けるイメージと違って実はコミカルミステリー、死者が蘇るという世界観ながら、ファンタジーではなくガチガチの本格物、なぜ殺す意味があるのか?が重要なテーマになっています。次々に起こる殺人事件と次々に生き返る被害者たち!中々お目にかかれない推理小説です。

火車

新潮文庫
宮部みゆき

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して――なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか? いったい彼女は何者なのか? 謎を解く鍵は、カード社会の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。(新潮文庫より引用)


20年近く前の作品なので時代背景はちょっと古いのですが、本当に面白かったです。クレジットカード社会の闇をミステリーによってうまく浮き彫りにしている重厚なミステリー作品。全ての辻褄が合ってスッキリする感じで素晴らしいです。

スマホを落としただけなのに

宝島社
志駕晃

麻美の彼氏の富田がタクシーの中でスマホを落としたことが、すべての始まりだった。拾い主の男はスマホを返却するが、男の正体は狡猾なハッカー。麻美を気に入った男は、麻美の人間関係を監視し始める。セキュリティを丸裸にされた富田のスマホが、身近なSNSを介して麻美を陥れる凶器へと変わっていく。一方、神奈川の山中では身元不明の女性の死体が次々と発見され…。(宝島社より引用)


個人情報の詰まったスマホを落とすということがいかに恐ろしい事なのかわかるお話。あの手この手で迫ってくる犯人、現実味があるだけにホラーより怖い…背筋が寒くなりました。

慈雨

集英社
柚月裕子

警察官を定年退職した神場智則は、妻の香代子とお遍路の旅に出た。42年の警察官人生を振り返る旅の途中で、神場は幼女殺害事件の発生を知り、動揺する。16年前、自らも捜査に加わり、犯人逮捕に至った事件に酷似していたのだ。神場の心に深い傷と悔恨を残した、あの事件に―。元警察官が真実を追う、慟哭のミステリー。 (集英社より引用)


元刑事が妻と四国巡礼をしながら過去の苦悩と向き合っていくお話。頑固で無口な元刑事の姿は、まさに『漢』で泣かせてくれますし、お遍路の情景や雰囲気、四国の人たちの温かさなどが他の警察小説とは一味違う空気を作っています。テーマが重くて、とても読み応えのある物語。

私が殺した少女

ハヤカワ文庫
原りょう

まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。私立探偵沢崎の事務所に電話をしてきた依頼人は、面会場所に目白の自宅を指定していた。沢崎はブルーバードを走らせ、依頼人の邸宅へ向かう。だが、そこで彼は、自分が思いもかけぬ誘拐事件に巻き込まれていることを知る…。(早川書房より引用)


傑作と評されていることに納得のハードボイルド小説、昭和の香りが漂う大都会でやられたらやり返す探偵の姿や、続々登場する強面の人たち、誘拐事件の謎、好き嫌いは出ると思いますが、ハマる人には堪らない作品だと思います!あと、タバコをどこでも吸いすぎ!

涙香迷宮

講談社
竹本健治

明治の傑物・黒岩涙香が残した最高難度の暗号に挑むのはIQ208の天才囲碁棋士・牧場智久!いろは四十八文字を一度ずつ、すべて使って作る日本語の技巧と遊戯性を極めた「いろは歌」四十八首が挑戦状。(講談社文庫より引用)


このミスやら本ミス大賞などの賞をかっさらっていった『涙香迷宮』、トリックの解明はほぼ蚊帳の外になっていますが、50首もの『いろは歌』が凄いし、いろは歌に隠された暗号も面白い、暗号ミステリ物がこんなに面白いとは!そして日本語の美しさも味わうことが出来ますよ!

罪の声

講談社文庫
塩田武士

京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだった―。(講談社文庫より引用)


昔あったグリコ森永事件の史実に基づいてのフィクション、キツネ目の男の真相や警察の内部の事、本当にこうだったのでは?と思わせる内容で、読み応え抜群!とても面白かったです。

おやすみ人面瘡

角川書店
白井智之

全身に“脳瘤”と呼ばれる“顔”が発症する奇病“人瘤病”が蔓延した日本。人瘤病患者は「間引かれる人」を意味する「人間」という蔑称で呼ばれ、その処遇は日本全土で大きな問題となっていた。そんな中、かつて人瘤病の感染爆発があった海晴市で殺人事件が起きる。墓地の管理施設で人瘤病患者の顔が潰され、地下室では少女が全身を殴打され殺されていたのだ。容疑者は4人の中学生。さらに、事件の真相を見抜いた男は、逆上した容疑者のひとりに突き飛ばされ、机の角で頭を打って死亡してしまった……かと思いきや、死んだはずの探偵の身体に発症した、いくつもの“顔”が喋り始め――。(角川書店より引用)


2017『このミス』『本ミス』ともにベストテンに入っている作品、読む度ドン引き白井さん。体中に『顔』が発症する奇病が蔓延しているという特殊な世界観のグロミステリー。万人にはおすすめ出来ないかも…。

黒祠の島

新潮社
小野不由美

「そう―ここは黒祠なのですよ」近代国家が存在を許さなかった“邪教”が伝わる、夜叉島。式部剛は失踪した作家・葛木志保の姿を追い求め、その地に足を踏み入れた。だが余所者を忌み嫌う住民は口を閉ざし、調査を妨害するのだった。惨事の名残を留める廃屋。神域で磔にされていた女。島は、死の匂いに満ちていた。闇を統べるのは何者なのか?式部が最後に辿り着いた真実とは。(新潮文庫より引用)


因習が残る閉ざされた島×民俗学×ミステリ×ホラー作品でお好きな方にはたまらないと思います。登場人物が多くて混乱しかけますが、とにかく続きが気になってずんずん読んでしまいます。ドンヨリじめっとした印象の作品です(褒めてます)。

オイディプス症候群

光文社文庫
笠井潔

中央アフリカで発見された奇病。その奇病に冒されたウイルス学者である友人に頼まれ、ナディア・モガールと矢吹駆は、アテネに向かう。目的は、ある資料を友人の師・マドック博士に届けるためだったが、博士は、なぜかアテネを離れ、クレタ島南岸に浮かぶ孤島「牛首島」に渡っていた…。(光文社文庫より引用)


孤島にある豪奢な館が舞台のクローズドサークル作品、全編に散りばめられたギリシャ神話や哲学的な内容が多くを占めていて読みづらさもありましたが、ミステリーとしては魅力的な作品です。

葉桜の季節に君を想うということ

文藝春秋
歌野晶午

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして―。(文春文庫より引用)


世の中に横行する悪徳商法がテーマの作品、冒頭の表現によるイメージの植え付けが見事などんでん返しミステリー、180度印象の変わる逆転の鮮やかさはトップクラスだと思います。

幻冬舎
麻耶雄嵩

オカルトスポット探険サークルの学生六人は京都山間部の黒いレンガ屋敷ファイアフライ館に肝試しに来た。ここは十年前、作曲家の加賀螢司が演奏家六人を殺した場所だ。そして半年前、一人の女子メンバーが未逮捕の殺人鬼ジョージに惨殺されている。そんな中での四日間の合宿。ふざけ合う仲間たち。嵐の山荘での第一の殺人は、すぐに起こった。(幻冬舎より引用)


過去に一人の音楽家が発狂、八重奏団のメンバーを惨殺したいわく付きの館『ファイアフライ館』に集まったオカルト研究のサークルメンバー内で起こった殺人。広大な敷地の暗鬱な館、そこに閉じ込められた学生たち…王道的なクローズドサークルもの、作者による大きな仕掛けでダブルパンチをうける作品です。

扉は閉ざされたまま

祥伝社
石持浅海

大学の同窓会で七人の旧友が館に集まった。“あそこなら完璧な密室をつくることができる…”伏見亮輔は客室で事故を装って後輩の新山を殺害、外部からは入室できないよう現場を閉ざした。自殺説も浮上し、犯行は成功したかにみえた。しかし、碓氷優佳だけは疑問を抱く。開かない扉を前に、息詰まる頭脳戦が始まった…。(祥伝社より引用)


石持浅海さんの倒叙ミステリー3部作の第1弾です。大学の同窓会で成城の館に集まった7人の旧友たち、そこで起こった密室殺人。頭脳明晰かつ冷静な『碓氷優佳』と犯人との息詰まる頭脳戦が繰り広げられます。犯人視点で進むのでどうしても犯人側の気持ちで読んでしまいます。鋭い感覚で人から見聞きした情報のみでじりじり迫ってくる優佳が怖い。

シャドウ

創元推理文庫
道尾秀介

人は、死んだらどうなるの?―いなくなって、それだけなの―。その会話から三年後、凰介の母は病死した。父と二人だけの生活が始まって数日後、幼馴染みの母親が自殺したのを皮切りに、次々と不幸が…。父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは?(東京創元社より引用)


大学病院の職員とその家族にまつわる事件の話。どんでん返しを食らうミステリーとしても勿論ですが、それ以上に2つの家族の物語に引き込まれて一気に読み終えてしまいました。全体としては爽やかな印象が残る作品です。

密室キングダム

光文社
柄刀一

昭和最後の夏に、札幌で起きた密室連続殺人事件。それは、伝説的な奇術師・吝一郎の復帰公演が発端だった。吝家を覆う殺意の霧の中に浮かぶ忌まわしき宿縁―。妖艶にして華麗、絢爛という言葉さえ似合う不可能犯罪の連鎖に、若き推理の天才・南美希風が挑む。(光文社文庫より引用)


マジシャンの屋敷を舞台に5つの密室が次々と襲いかかります。タイトル通りこれでもかと言わんばかりの密室殺人。密室モノ好きさんには全力でオススメ!1240ページの長編ですが人物紹介などが本編前についていないので、時間を置かずに読み切らないと誰が誰だかわからなくなりますよ。

インシテミル

文藝春秋
米澤穂信

「ある人文科学的実験の被験者」になるだけで時給十一万二千円がもらえるという破格の仕事に応募した十二人の男女。とある施設に閉じ込められた彼らは、実験の内容を知り驚愕する。それはより多くの報酬を巡って参加者同士が殺し合う犯人当てゲームだった―。(文春文庫より引用)


高額バイトに惹かれた者同士が集められて行われる密室での殺人ミステリー。一人二人と惨たらしい被害者が発生するなかで冷静でいられなくなっていく様子がリアルで怖い、人の本性が表れていくので面白いですよ!

完全恋愛

小学館
牧薩次

第二次大戦末期の福島県の温泉地、東京からやってきた少年・本庄究は、同じく戦火を逃れてこの地に暮らしていた画家の娘・小仏朋音に強い恋心を抱く。やがて終戦となり、この地方で進駐軍のアメリカ兵が殺されるという事件が起こる。しかし現場からは凶器が忽然と消えてしまう。昭和四十三年、福島の山村にあるはずのナイフが、時空を超え、瞬時にして西表島にいる少女の胸に突き刺さる。昭和六十二年、東京にいるはずの犯人が福島にも現れる。三つの謎の事件を結ぶのは、画壇の巨匠である男の秘められた恋であった。(小学館文庫より引用)


内容は一途な男性の恋を軸に、殺人事件が起こって…彼が亡くなる頃、解明というお話。激動の時代を生きた主人公たちの家族愛・恋愛で心温まる物語です。ミステリーであると同時に静かで濃い恋愛小説です。

Another

角川文庫
綾辻行人

奇妙な「二人だけの孤独と自由」を過ごす中で、恒一と鳴、二人の距離は徐々に縮まっていく。第二図書室の司書・千曳の協力を得つつ、“現象”の謎を探りはじめるが、核心に迫ることができないままに残酷な“死”の連鎖はつづく…。夏休みに入ったある日、発見させる一本の古いカセットテープ。そこに記録されていた恐ろしき事実とは!?(角川文庫より引用)


主人公が転校してきた学校で起こる、ある怪奇現象を解決するまでのお話。 ヒロインのキャラクターが魅力的で大分不思議な女の子『三崎鳴』。物語は主人公『恒一』と彼女の2人を中心に進んでいきます。ミステリーとホラーの二重構造で行ったり来たりする感覚のとても面白い作品です!

夏の王国で目覚めない

早川書房
彩坂美月

父が再婚し、新しい家族になじめない高校生の美咲。だから、幻想的なミステリ作家、三島加深のファンサイトで加深が好きな仲間を知ったことは大きな喜びだった。だが“ジョーカー”という人物から【架空遊戯】に誘われ、すべてが一変した。役を演じながらミステリツアーに参加し、劇中の謎を解けば、加深の未発表作がもらえる。集まったのは7人の参加者。しかし架空のはずの推理劇で次々と人が消え…。(早川書房より引用)


ミステリーツアー参加中に実際の事件に巻き込まれていくお話。登場人物みんなが特定の作家にのめり込んでいるという設定にちょっと狂気さえ感じてしまいましたが、予想以上に爽やかで青春的な最後になるのは驚きました。

密室蒐集家

文春文庫
大山誠一郎

鍵のかかった教室から消え失せた射殺犯、警察監視下の家で発見された男女の死体、誰もいない部屋から落下する女。名探偵・密室蒐集家の鮮やかな論理が密室の扉を開く。これぞ本格ミステリの醍醐味!物理トリック、心理トリック、二度読み必至の大技…あの手この手で読者をだます本格ミステリ!(文春文庫より引用)


5つの短編集です。密室殺人が発生し、密室蒐集家と名のる探偵役が現れて密室の謎を解いていく流れはどれも同じですが、密室の種類から事件の内容まで様々でどれも面白い!蒐集家のキャラは弱く、シンプルな謎解きミステリーに徹しています。

衣更月家の一族

講談社文庫
深木章子

別居している妻の潜伏先を察知した男が、応対に出た姉のほうを撲殺―一一〇番通報の時点では単純な事件と思われた。だが犯行が直接目撃されていないうえ、被害者の夫には別の家庭があった。強欲と憤怒に目がくらんだ人間たちが堕ちていく凄まじい罪の地獄。因業に満ちた世界を描ききった傑作ミステリー。(講談社文庫より引用)


3つの一見関係なさそうに思える事件が実は繋がっていたというお話。どんな形で一つの物語として結実するのか楽しみながら読み進めることが出来ます。ただ家系図が出てきて整理してくれるからなんとか理解できますけど、人間関係がなかなかややこしい…。

水族館の殺人

東京創元社
青崎有吾

夏休みも中盤に突入し、風ヶ丘高校新聞部の面々は、「風ヶ丘タイムズ」の取材で市内の穴場水族館に繰り出した。館内を館長の案内で取材していると、サメの巨大水槽の前で、驚愕のシーンを目撃。な、なんとサメが飼育員に喰いついている!駆けつけた神奈川県警の仙堂と袴田が関係者に事情聴取していくと、すべての容疑者に強固なアリバイが…。仙堂と袴田は、仕方なく柚乃へと連絡を取った。あのアニメオタクの駄目人間・裏染天馬を呼び出してもらうために。(東京創元社より引用)


新聞部『向坂香織』らが取材に訪れた水族館で飼育員がサメに喰われるというショッキングな殺人が発生し…『裏染天馬』が超絶推理とオタクな検証で事件の真相に迫るというお話。シリーズものですので前作の『体育館の殺人』を読んでおくとより楽しめます。もちろん謎の解明はびっくりするものですよ!

あとがき

いかがでしたか?おすすめのミステリー小説をご紹介してきました。


どの作品もドキドキハラハラの展開が楽しめるミステリー小説ばかりとなっていますので気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

おすすめの胸キュン少女漫画 シチュエーション別厳選40作品!


おすすめの胸キュン少女漫画をシチュエーション別・タイプ別に厳選してご紹介していきたいと思います。好みの人物タイプやシチュエーションから探せるようにしていますのであなたにピッタリの胸キュン少女漫画を見つけられると思いますよ。

シチュエーション別!おすすめの胸キュン少女漫画

それではおすすめの胸キュン少女漫画をシチュエーション別・タイプ別に人気作、新作から厳選してご紹介していきたいと思います!完結済みの作品には完結巻数を記載していますので参考にして下さい。(掲載の順番はランキング形式ではありません)それではどうぞごゆっくりお楽しみ下さい。



S彼・俺様男子の登場するおすすめ少女漫画


まず最初にS彼・俺様男子の登場する少女漫画をご紹介していきたいと思います。キツい・冷たい彼が時々みせる優しさみたいなキュンキュンできるポイントがたくさんありますよ。

イケメン二人に振り回されるふわふわな主人公が可愛くてキュンキュン!

松本ヒツジは「着ぐるみちゃん」のあだ名で親しまれ、学校中の人気者。
でもその人気はあくまで“キャラ”としての人気であって、男子からも女子からも“女の子扱い”されていないことに気づいてショック!そんな時、生徒会長の藤原くんから「女子扱いされたいなら、そうされるように振る舞え」とキツーいお説教をくらう。藤原くんの教えの下、脱キャラを目指すヒツジは、果たして恋愛対象女子になれるの--!?( Betsucomiフラワーコミックス より引用)


『藤原くんはだいたい正しい 』は、髪の毛がフワフワで、学校中から動く着ぐるみと言われているヒツジと、校内一のモテ男だけどクールな藤原くんの話。何故かヒツジの考えている事をズバズバ当てる藤原くん、キツイけど何だかんだヒツジを助けてくれて…。冷たそうで優しいとか最高です!


※ヒナチなおさんの作品では、驚いたら思わず攻撃しちゃうけど、実はとても優しいハリネズミ男子が可愛い『恋するハリネズミ』もニヤニヤできておすすめですよ。(5巻完結済み)

そばにいて欲しいと思っているのに素直に慣れない男子とのすれ違いラブ。

高校2年の新学期、雨宮花は街で不良少年のケンカに巻き込まれる。乱暴で荒んだ様子の男の子には幼なじみ・弓弦の面影が…。 初恋の相手との予期せぬ再会に花の心は揺れて──(マーガレットコミックスより引用)


『僕に花のメランコリー』は、久しぶりにあった幼なじみが不良少年になっていた話。闇を抱えた男子×純粋で優しい女の子、2人の成長とともにどんどん関係が深くなっていく様子は素敵すぎです。

塩対応な先生の時々見せる優しさがかっこよすぎてキュンキュン!

告白7連敗中の佐丸あゆはが出会ったのは、超イケメンだけどメチャ横暴なヒネクレ教師!! でも(超微妙に)優しい所もあったりして、あゆはの心はグングン恋愛モードに突入。難攻不落の弘光先生相手に、あゆはの恋は実るのか!? (マーガレットコミックスより引用)


お馬鹿なヒロインとツンデレな先生『センセイ君主』は、先生を振り向かせようと一所懸命な女子高生の話。先生は始終冷たい態度をとりますが、ヒロインの情熱的なアタックにしだいに心開いていって…2人の掛け合いにニヤニヤがとまりませんよ!

仮面を被ってる主人公が、好きな人と好きな事で成長する過程が素敵すぎる。

みんなに好かれるため「仮面」をかぶって生きてきた女子高生の千歳(ちとせ)。ある日、痴漢から助けてもらった少年・樹(いつき)の瞳が忘れられず、後をつけていった先は、美術予備校だった!! 流れで予備校を樹に案内してもらう千歳だったけど、彼には嘘の顔を見抜かれてしまい……。仮面かぶり女子×自由すぎ男子の甘くてドSな放課後ラブストーリー!( KC デザート より引用)


『セキララにキス 』は、美術予備校に通う高校生で、自分の素が出せない仮面女子の千歳とその仮面が通用しない樹の青春ラブストーリー。樹のドSっぷりも良いですが手のひらを返したように優しくなるのがクセになりますよ。それにしても樹くん、本当に心にグサグサ突き刺さる事を言う…。



出典:©︎ セキララにキス

艶やかで切ない物語。必ずヒロインを一途に守ってくれるなんて最高です!

江戸時代、遊郭吉原――――。 親を亡くした武家出身の朱音(あかね)が自ら身を沈めたのは、大見世・曙楼。 高利貸しの若旦那で頭の切れる色男・近江屋惣右助(おうみやそうすけ)との出会いが、朱音の運命を突き動かす!! ここは地獄か極楽か・・・艶やかな吉原物語が今、動き始める・・・――――!!!! ( Betsucomiフラワーコミックス より引用)


『青楼オペラ』は、江戸の吉原を舞台に描かれた話。素直で芯があってとても素敵なヒロイン・朱音。そんな朱音に振り回されようが、身分が違おうが揺るぎなく一途に気持ちを伝える若旦那にはキュンキュンです。メインの恋愛だけではない、別の話の道筋もあるので凄く先が気になりますよ。


※ 自分だけを愛してくれるイケメン天狗と生死をかけた困難を一緒に乗り越えて愛を深めていく…桜小路かのこさんの傑作『BLACK BIRD』も是非読んでみてください。ドキドキ・キュンキュンしっぱなしですよ。(18巻完結済み)

黒王子・黒崎くんのドSっぷりと、たまに見せる優しさが堪らない!

高校2年の新学期、雨宮花は街で不良少年のケンカに巻き込まれる。乱暴で荒んだ様子の男の子には幼なじみ・弓弦の面影が…。 初恋の相手との予期せぬ再会に花の心は揺れて──(マーガレットコミックスより引用)


『黒崎くんの言いなりになんてならない』は、久しぶりにあった幼なじみが不良少年になっていた話。闇を抱えた俺様男子×純粋で優しい女の子、2人の成長とともにどんどん関係が深くなっていく様子に胸キュンです。

Sっぷりが半端なさすぎて本当に好きなのか疑うレベル…でも甘い!

紳士で仕事ができる男・葉山の本性は、超がつくほどのドS!!標的にされてしまった彩は!?絶対に恋したくなる5つのラブストーリー。( Betsucomiフラワーコミックス より引用)


『Sだけじゃたりない 』は、5作品の短編集でオフィスラブもの。どの作品もドキドキ感あり、胸キュンもあり!ドSなチャラ男が実は一途なパターンが好きならかなり楽しめる作品。この作者さんの描くチャラ男はどこか憎めないんですよね。

1巻完結


※如月ひいろさんの作品はおすすめしたい漫画が多くあって、鬼上司とのヒミツの恋愛を描いた『溺れる吐息に甘いキス』や、イケメンだし意地悪だけどめちゃくちゃ愛してくれてる黒王子にキュンキュンな『お願い、それをやめないで』など優しさや好きが隠れてる良質なラブストーリーばかりです。

三角関係を描いたおすすめ少女漫画


三角関係を描いた恋愛漫画は、結構好き嫌いがはっきと分かれますよね。ドロドロした話が苦手な人はもちろん、当て馬男子に入れ込むとひたすら切ないですからね。その分、色々なタイプのキャラを楽しめたり、ドキドキ・ハラハラできたりと特別な魅力があるのもこのジャンル!そんな三角関係を描いたおすすめの少女漫画を厳選してご紹介していきたいと思います。

2人の男子がが主人公の事をお互い違う角度から守ってる感じに胸キュン。

女子校育ちで男子が大の苦手! なひな子。でも、入った高校は女子が4人しかいない元・男子校だった! 隣の席の瑞希にはからかわれ、委員長の駿には冷たい目を向けられ、散々な目に遭う。ひな子が恋する日はくるのか!? どうなるスクールライフ!!?(マーガレットコミックスより引用)


男の子が苦手なのに、入った高校が女の子4人の元男子校。『雛鳥のワルツ』は、そんな環境でドタバタと頑張るひな子のお話。やんちゃだけど人当たりの良い和久井くんと女子が苦手で、クールだけどたまに見せる優しさに思わずキュンとさせられる椎名くん。この2人がひな子に関わります。男子苦手ヒロインが好きになりかけているのが女子苦手男子という珍しい設定を楽しめますよ。

9巻完結


展開は早めなのに感情描写は人をおいてかない良質なラブストーリー。

東京の学校でハブられ3人目の継父とはうまくいかず、札幌の実父のもとへ引っ越した糸真。そこで出会ったのは、和央と弦。2人に近づくとハブられるらしいけど、恋に落ちてしまったら仕方ありませんね。 (マーガレットコミックスより引用)


いくえみ綾さんっていい漫画を描き続けていてすごいって思わせてくれる名作『プリンシパル』。東京での生活でうまくいかず北海道の実の父と暮らすことになった糸真は近所に住んでいる癒し系男子の和央とオレ様男子の弦と出会います。ほっこり穏やかな日常と、少し危うい空気感がまさにいくえみワールド。それ程ドロドロとならずさらりと読みやすい作品です。

7巻完結



出典:©︎ プリンシパル

3人の思いが交錯している秘密の恋、ただの三角関係ではありません。

キミは僕の、親友の彼女。「お前、虹のこと好きなんだろ?」アイツにそう言われた時、素直に「うん」と言えば良かった。「好きだ」「絶対、俺の方が好きだ」もしも、あの時そう言ってたら、神様は僕らにもっと違う運命をくれたのかな…?高3の春、“あの放課後”が僕らの恋を狂わせた…!ラブストーリーの名手・青木琴美が描く恋と秘密と…危険。( フラワーコミックス より引用)


親友同士の男の子が、一人の女の子を好きになって三角関係になるのかと思ったら…いきなりビックリな展開続きの『虹、甘えてよ。』個々に事情があって重いし、切ない。それでもヒロインは、程よく明るくて素直で可愛いし、周りの男の子も不器用だけど優男で暗くなりすぎていないのが良い。


※青木琴美さんの作品で『カノジョは嘘を愛しすぎてる』もおすすめ。音楽業界にどっぷり漬かる作曲者のアキと、純粋に音楽が好きな女子高生リコの嘘から始まる恋物語。ゾクゾクする展開の少女漫画です。

序盤はほのぼのしてるけど、話が進むにつれて凄くドキドキ!

楠小豆&大豆は有栖野団地に住む仲良し姉弟です。お隣には幼なじみでモテモテの橘千花。お互いに両親が仕事で忙しいので協力しながら成長してきました。ある日、反対隣に柊美月&流星兄弟が引っ越してきました。小豆たちとは対照的に兄・美月に反抗的な弟・流星。兄らしくなれず悩む美月ですが…。(マーガレットコミックスより引用)


天然な優しさをもつ小豆をめぐって幼馴染の千花と引っ越してきたばかりの美月との三角関係を描いた『てをつなごうよ』。目黒あむさんらしく雰囲気がふわふわしていて可愛い作品。不思議ちゃんの小豆の心が全く読めなくて最終的にどっちエンドなのか全然予想がつきません。


※ 見た目は怖いのに、とても優しくて恥ずかしがり屋な鬼瀬くんのギャップにキュンキュン!目黒あむさんの前作『ハニー』もピュアでほのぼのしていてとても癒されますよ。

年下に告白され不倫疑惑の男子に心揺れ、主人公の恋は多難!

両親が宝くじで1億円当て、ビックリの円。しかも二人は、そのお金で医者になると言い出した! 渋々認めた円は、麻木家の離れで一人暮らしすることになったのだが…!?(りぼんマスコットコミックス クッキーより引用)


根が真面目な常識人の円、モラ母を持つ中学生の知世、何か裏がありそうな小野、クセのあるキャラクター達の登場する『微糖ロリポップ』は、3人の微妙な思いが交錯して、ハラハラしながら楽しめます。個人的に終わり方には少し欲求不満を感じましたが、そのおかげか何度も読みたい作品、続編が読みたくて仕方のない作品です。

7巻完結


※絵柄が独特でとっつきにくいという方もいると思いますが、一度読み始めると確実にハマってしまうのが池谷理香子さんの作品。記憶をなくし突っ走るだけの恋から相手を思いやる愛に変わる『シックスハーフ』など大絶賛されていますよね。(11巻完結済み)

父子の間でゆれる主人公の恋が切なくも、爽やかでほのぼのとした三角関係。

充希が好きになったのは、18歳年上・婚暦あり・子持ちのカフェ店長、隆聖。一途な片想いに、息子の玲於や充希の友だちもからんできて──。 切なく揺れる恋心のゆくえはいかに…!?(マーガレットコミックスより引用)


恋したのはバツイチ子持ちのカフェ店長。高校生の時に一度フラれて、3年後にまた再会。店長の息子は高校生になっていて、そちらもイケメンに。『三日月と流れ星 』は、三角関係が苦手な方でもストーリーが丁寧ですし、甘酸っぱくてドロドロしていないのでかなり楽しめる作品だと思います。

双子との等身大の青春物語、展開が読めずドキドキしっぱなし!

「似てない双子」と有名な2人の星上(ほしがみ)くん。兄・望(のぞむ)はぼっちで、弟・求(もとむ)は学校の人気者。三毛野(みけの)いさりは「友達の作り方を教えてほしい」と望に頼まれたのをきっかけに、正反対な2人に振り回されることになって……!? この三角関係はどうかしている!? 八方美人女子×似てない双子のトライアングルラブコメ!( KC デザート より引用)


かたや王子様でかたやはボッチ。似ているようで似ていない双子と主人公の関係がかなり面白い『星上くんはどうかしている』は、主人公のいさりの必死な立ち回りで物事を解決しながら人間関係を築いていくストーリーが見物ですよ。

5巻完結



出典:©︎ 星上くんはどうかしている (ハズレの)星上くん

年の差恋愛を描いた少女漫画


続いては、一般的な恋愛に比べても障壁の高い気がする年の差恋愛を描いた少女漫画です。キャラクターに共感しやすい良作ばかりをおすすめしていますので年の離れた2人の恋を心から応援してしまうはず!年上男性、年上女性の魅力をたっぷりと味わって下さいね!

夢の世界にどっぷりと浸ってキュンキュンできる年下男子との恋。

花笑は33歳の誕生日を彼氏いない歴33年&処女歴33年のまま迎えてしまった。大学1年のときに、1度だけあったチャンスを逃してしまったことを未だに悔やみながら、処女をヴィンテージレベルまでこじらせた花笑に、誕生日の奇跡が起きる!?( マーガレットコミックス より引用)


30代で恋愛経験ゼロの地味OLが12歳年下イケメン大学生と洗練されたイケメンCEOから惚れられる『きょうは会社休みます。』ヒロインが30代とはいえ全く恋愛経験無しのため初々しい!素敵な恋をしてみたい気分の時にお勧めです。

13巻完結


主人公がとにかくカッコ可愛い大人の女性で全てを応援したくなる!

春見順子、31歳。親の期待に添い、中学高校では成績トップだった彼女だが、大学受験に失敗してからは自信を失い就職活動もパッとせず、今に至るまでぼんやり生きてきた。そんな順子が出会ったのは厳しい父親にろくでなしの烙印を押された不良の高校生。 彼との出会いは順子をどう変えていくのか?( マーガレットコミックス より引用)


『初めて恋をした日に読む話』は、アラサー予備校講師の順子と不良生徒の匡平が東大を目指して奮闘する話。 その年齢差はなんと14歳ですが読み進めるうちにそれもありかもと思えてきました。心に響くような名言がたくさんありますし、もちろん胸キュンシーンもきちんとある共感者続出の大人気作品。

ピュアな女子高生に翻弄される変態ちっくな年上漫画家が可愛い!

女子高生×漫画家の年の差ラブコメディ!漫画が大好きな高校生の夏希は、怪しげな男・桐谷に声をかけられるが、変質者と早とちりして、思わず上段蹴りを繰り出し骨折させてしまう。実は漫画家の桐谷、夏希は結局仕事の手伝いをするハメに。一緒に過ごすうちに次第に桐谷に惹かれていくけど、そんな夏希の前に中学時代の同級生・瀬戸が現れて…!?( マーガレットコミックス より引用)


『放課後×ポニーテール』は、漫画大好きな女子高生と漫画家の恋。少女漫画の主人公のお相手として、変態っぽくて怪しいおっさんはどうなのかなと思っていたら…髪を切ったらイケメンでした。しかもピュアな変態。展開は王道ながらピュアな2人が可愛いすぎてキュンキュンします。

1巻完結



出典:©︎ 放課後×ポニーテール

恋愛に不慣れな2人のやりとりが最高に心地よくて、キュンとする傑作。

大野ふみ、高校2年生。父親の借金返済のため住み込み家政婦をすることに。家主は…目つきも態度も悪い小説家・木曳野暁。新しい町での同居生活一体どうなるの──!?(マーガレットコミックスより引用)


『椿町ロンリープラネット』は、28歳小説家のお家で住み込み家政婦をすることになった女子高生の話。10代なのにすで主婦みたいに生活感漂うヒロインがじわじわと恋に落ちてく様に引き込まれてもうドキドキ!こういう漫画がサラっと出てくるあたりマーガレット凄いって思えます。


※ 最後までどういう結末なのかドキドキが続くやまもり三香さんの『ひるなかの流星』もやっぱり傑作!ハッピーエンドなのになぜか切ない作品として大人気でしたよね。先生と生徒の恋話はいっぱいありますがその中でも断トツにおすすめしたい恋愛漫画です!

可愛いすぎる2人のほのぼの年の差婚萌え 。ニヤニヤがとまりません。

16歳の小雪が嫁ぐことになったのは、とある理由で顔を隠している20も年上の清。 なんとか年の差を埋めたい小雪だけど、なかなか大人扱いしてもらえなくて…? 恋を知らない小雪と、40手前で実は童貞の清、ねんねな二人がおくるちょっと不思議でだいぶ可愛い新婚譚!( ガンガンコミックス より引用)


『ねねね』は、不思議なものが見えるせいで終始お面を着けているアラフォーの清さんと16歳・小雪の年の離れた新婚夫婦生活が描かれています。ピュアな恋愛そのものでとにかくニヤニヤが止まりませんでした。1巻で完結していますが、また続きが読める事を強く願ってる一冊です。




ドロドロした恋愛に疲れた女性のための癒し系ラブストーリー。

大学デビューをしたものの、いつの間にか高嶺の花になっていたリサ、そんなリサのピンチを救ってくれたイケメンスーツ男子・深見さん!レンアイ超初心者なリサに彼がくれるのは・・・!?(Cheeseフラワーコミックスより引用)


『コーヒー&バニラ』は、年上イケメン社長に溺愛される可愛い女の子の話。あまりにもシンデレラストーリー過ぎてなにか裏でもあるのかなとさえ思いましたが…全くなくて順調そのもの、そしてただひたすらに甘い。全てが愛されてる感にキュンキュンがとまりませんよ。

冴えないおっさんがどんどん素敵に思えてくるピュアラブストーリー。

橘あきら。17歳。高校2年生。感情表現が少ないクールな彼女が、胸に秘めし恋。その相手はバイト先のファミレス店長。ちょっと寝ぐせがついてて、たまにチャックが開いてて、後頭部には10円ハゲのあるそんな冴えないおじさん。海辺の街を舞台に青春の交差点で立ち止まったままの彼女と人生の折り返し地点にさしかかった彼が織りなす小さな恋のものがたり。(ビッグコミックより引用)


『恋は雨上がりのように』は、感情表現が不器用で一見クールな女子高生と、バイト先の冴えないバツイチ店長45歳との恋物語。こんな組み合わせの割にドロドロ感はなく思ってた以上にラブストーリー!!クール女子のあきらちゃんがもだもだする姿は可愛いすぎて胸キュン間違いなしです!



出典:©︎ 恋は雨上がりのように

地味女子の恋を描いたおすすめ少女漫画


地味女子たちの隠しもった魅力的な雰囲気は時にイケメンたちを虜に…。このタイプの作品は、若干コメディ要素の強めなものが多いような気もしますが恋をして可愛いくなっていく地味女子たちを見ているとキュンキュンせずにはいられません!ここからは、シンデレラストーリーを楽しめる地味女子の恋愛を描いたおすすめの少女漫画をご紹介していきます。

恋愛こじらせ女子が恋をしてどんどん変わっていく様子が可愛いすぎる!

ボサボサ髪にキツい目つき。「もののけ」と陰口たたかれようがおかまいなし。恋愛なんてするヤツはバカだ! 部屋に閉じこもって独りで映画観るのが幸せ!! な“おひとりさま生活"満喫中の主人公あめり。しかし!! 昔、恋心を踏みにじられた相手・帝斗(=今や学校一のモテ男!)が、本当はずっと自分のことを好きだったと知って、あめりはとんでもない行動に!? (マーガレットコミックスより引用)


『アナグラアメリ』は、女子力の低い主人公・あめりがハイスペックなイケメン幼なじみに片想いされている所からスタートします。それまでアナグラ生活をしていたあめりが恋をしてどんどん変わっていく様子が凄く可愛い!愛されて愛されて、こちらまで幸せな気持ちになれますよ。



出典:©︎ アナグラアメリ

サクサク読めて笑えて、たまにキュンッとくる!文句なしに面白い傑作。

クラゲ大好きの女の子・倉下月海(くらした・つきみ)が暮らすアパートは男子禁制・オタク女子オンリーの天水館(あまみずかん)。ある日、月海が溺愛するクラゲ・クララのピンチを救ってくれたおしゃれ女子を部屋に泊めたら……!?( KC KISS より引用)


オシャレな女の子とは縁遠い女子達の日常生活を描いた『海月姫』は、再現度の高かったドラマも大人気でしたよね。男子禁制の共同アパートに突如転がり込んだ女装男子が、多種多様なオタク女子たちのぬるま湯のように平穏な日々を掻き乱します。笑いもキュンキュンもたっぷりの傑作です。

17巻完結


毎話大爆笑を誘ってくれて、キュンとくるシーンもあるストレス解消ラブコメ

地味で目立たない高校生活を送る女子高生の市村恵莉子。唯一の楽しみは、かっこよくて爽やかなオミくんこと近江章を眺めつつ、日々の妄想を”恋わずらいのエリー”の名前でつぶやくこと。でもある日、オミくんの裏の顔をうっかり知ってしまったうえに、恥ずかしいつぶやきまでが彼にバレてしまって……。変態地味女子×ウラオモテ男子のアブノーマルLOVE!( KC デザートより引用)


『恋わずらいのエリー』は、妄想好きの地味女子・エリーとそれを受け入れてくれるオミくんの話。エリーの妄想がとにかく面白いし、それを受け止めたり、受け止めきれなかったりするオミ君も可愛い。読めば読むほど絶対にエリーとオミくんが可愛くて仕方なくなりますよ!


※『恋わずらいのエリー』を読んで、藤ももさんのファンになる方も多くいると思います。そんな方におすすめしたい色々なキュンを楽しめる短編集『発恋にキス 』。どの短編もハズレなしで初々しい恋が詰まってます!(全2巻)

ギャグと胸キュンのメリハリが素晴らしい身長差カップルラブコメ。

身長180cmの「心優しき巨人」宮本小春と身長15?cmの「上からメガネ」峯田清志郎。そんな2人の恋の行方は? 超ヘタレで恋とは無縁の女・宮本小春。しかし、ある日、学園のプリンス・氷川くんとなぜか付き合うことになります。それを知った高飛車メガネの峯田くんに、小春はある忠告を受けるのですが…!? 注目のネガティブ系ラブコメ! (マーガレットコミックスより引用)


かっこ可愛いヒーローに愛すべきヒロイン。『ハル×キヨ』は、心優しき巨人の小春ちゃんと、小さいのに何故かカッコいい峯田くんの話。小春ちゃん目線の峯田くんがたまらなく可愛い!キュンキュンはもちろんギャグ要素強めで楽しんで読めますよ。

9巻完結



出典:©︎ ハル×キヨ


※ オザキアキラさんの作品で、古風・奥手・世間知らずで天然な主人公が男子校のイケメンと恋に落ちる『ふしぎの国の有栖川さん』も大笑いしながらドキドキ!かなりおすすめです。

体重激減で可愛くなっても中身が全く変わっていないオタク女子全開ラブコメ

私は芹沼花依。男の子同士が仲よくしているのを見たり妄想するのが大好きないわゆる腐女子♪ある日、愛するアニメキャラが死んだショックで体重が激減。すると、校内の4人の美男子からデートの誘いを受けちゃった!私とじゃ萌えないのに!! まさかのモテ期でどうすんだーー!!? ( 講談社コミックス別冊フレンド より引用)


『私がモテてどうすんだ』は、大好きだったアニメキャラが死んだショックで激痩せして美少女になった主人公が突然イケメンにモテモテになる話。嘘だろって話なんですが面白い!ここまで態度が変わると清々しいです。設定上ありのままで好き合う話が好きな方には向かないかも知れません。

14巻完結



出典:©︎ 私がモテてどうすんだ

ヒーローの本心が分からずに、もやもやと悩んだり努力するヒロインにキュン。

小悪魔男子にご用心! 地味っこ女子・なずなは追試でリア充男子・葛西くんと出会う。彼のことが好きになったなずなは、告白をするも返事がもらえず! 幾度となく葛西くんの笑顔や言動に振り回されるなずな。果たして彼女の想いは小悪魔男子・葛西くんに届くのか!?(マーガレットコミックスより引用)


『それでも君が』は、キラキラグループの男子・葛西くんと彼を好きになった地味系女子のなずなの恋愛。告白するも葛西くんの返事はあいまいで、振り回されるなずな。 この掴めない小悪魔男子は好き嫌い分かれそうですが、好きだという方は主人公と一緒に振り回されましょう。

3巻完結


2つの恋が同時進行、不器用な主人公4人を絶対応援したくなるラブストーリー

夢みがちな由奈と、現実的に恋する朱里。正反対のふたりだけど、友達になりました。モテる理央と、天然な和臣のふたりの男子も加わり、きらめく青春と本音をぶつけあう恋がスタートします!(マーガレットコミックスより引用)


夢見がちな由奈と、現実的に恋する朱里の恋愛感が正反対なダブルヒロインもの『思い、思われ、ふり、ふられ』。ダブルヒロインなのはどちらかに感情移入できて良いかも!色々な境遇と性格が絡み合ってちょっと複雑ですが、それぞれの葛藤や行動に青春を感じることができてキュンキュンしますよ!


※ 『思い、思われ、ふり、ふられ』は、初恋の甘酸っぱさが詰まった『ストロボ・エッジ』や、青春まっしぐらな話『アオハライド』などでおなじみの大人気作者、咲坂伊緒さんの作品です。どの作品も繊細な心理描写と、しっかりとしたストーリーで感情移入しやすくてあっという間に引き込まれる傑作ばかり。ピュア系のラブストーリーが好きな方には強くおすすめしたい作品です。

学園ラブを描いたおすすめ少女漫画


少女漫画での学園ラブを描いた作品でおすすめしたい作品はやまのようにありますし、ここまでもいくつもありました。ですのでここではピュアで爽やかな青春ものを中心にご紹介したいと思います。高校生たちの甘酸っぱい恋愛をニヤニヤ・キュンキュン・ドキドキしながら楽しみましょう。

大人の恋にはまだ程遠い感じが良すぎる高校生同士の純愛漫画。

ある日、世里奈の机に書いてあったラブソングの歌詞のラクガキ。それを書いたのは1コ上の水川先輩。なんとか先輩に近づきたい世里奈だけど、めちゃめちゃ冷たいし、明らかに脈ゼロ…。でも先輩の不器用だけど優しいところをしって、思わず先輩に告白しちゃって…!? 毎日がドキドキ!! 先輩彼氏との憧れスクールラブ!(KC デザートより引用)


机の落書きから始まる学園恋愛を描いた『まいりました、先輩』。甘さ控えめで特別キラキラしているわけでもないのに、こんなにもキュンキュンするなんて少女漫画力が高すぎる!1話試し読みすればまずそのまんまハマると思います。先輩の行動に主人公と一緒にドキドキしながら楽しめますよ。



出典:©︎ まいりました、先輩

ヒロイン以外には冷たい塩イケメン男子との恋にキュンを超えてギュンギュン。

如月真綾、16歳。人生初の告白は見事に玉砕…。「もう絶対、告白なんかしない」と誓ったばかりのある日、図書当番が一緒で学校一モテる千輝(ちぎら)くんに、失恋の傷を癒やすために「片想いごっこをしよう」と提案される! 毎日、あまーい千輝くんに癒やされて、もっと近づきたいと思い始める真綾…。でも、これは“片想いこっご”をしているだけ。絶対に千輝くんのことを好きになっちゃいけないのに―――!!?(KC デザートより引用)


キュンキュンの宝庫『なのに、千輝くんが甘すぎる。』は、片想いごっこから本気の好きになる話。ヒロイン以外にはブレない塩対応の千輝くん。もうタイトル通りで千輝くん甘すぎます!毎話、大きめのコマで発せられる決めゼリフに胸キュンがとまりません。

完璧女子とイケメン男子、さわやかでピュアな2人に癒されながらキュン!

勉強もスポーツもできてその上クールビューティーな蘭(らん)は、周りから“高嶺の花”と呼ばれ、一目置かれている。だけど同じクラスの晃(あきら)だけは、普通に明るく接してくれて…!? 高嶺女子×お花屋男子のピュアラブストーリー。( 講談社コミックス別冊フレンド より引用)


『高嶺の蘭さんは』は、なんでも出来すぎて高嶺の花っぽくなってしまっている蘭ちゃんと同級生で花屋の息子の佐伯くんの話。蘭ちゃんの清純な可愛らしさと佐伯くんの自然な優しさにすごく好感が持てます。2人の距離感の縮まり方が青春していてキュンとしますよ!


※ 餡蜜さんの作品で、親方には本物の大工になるまで恋愛禁止だと言われるけれど…見習い大工と、その親方の娘との甘酸っぱい恋『カンナとでっち』もピュアな2人を応援しながら胸キュンを楽しめておすすめです!

2つの恋が同時進行、不器用な主人公4人を絶対応援したくなるラブストーリー

個性もなくて学校で打ち込むこともない女子高生の夏生(かお)。ある日、男子バレー部の監督をやっている兄に、「久世渚を入部させる」までマネージャーをやるように命令される。でも、久世くんは夏生の勧誘を完全無視!? そんなある日、真剣な顔でたったひとり自主練する久世くんの姿を目撃してしまって…! 大ヒット作品「あたし、キスした。」の満井春香 初&大型連載!! まぶしすぎる恋と放課後、始まります!(KC デザートより引用)


『放課後、恋した。』は、ひとくせある男バレ部員と、そのマネージャーをする頑張り屋な女の子の話。頑張りすぎるヒロイン・夏生を気にかけて、色々とちょっかいをかけてくる久世くんがチャラいようでいざというときには優しい!甘過ぎず、青春たっぷりなラブストーリーです。

逆ハーレム状態ながらもチャラチャラした雰囲気のない爽やかな青春もの。

本当の友達が欲しかっただけなのに……高校こそ脱ぼっちを目指して意気込んでいた美月。だけど、突然出会ったバスケ部イケメン四天王にかまわれ振り回され、新生活は思わぬ方向に…!? イケメン4人とのハチャメチャ青春DAYS始まる!!?(KC デザートより引用)


『春待つ僕ら』は、脱ぼっちを目指す女子高生がアイドル並みに人気なバスケ部4人組とふとした事から仲良くなっていく話。この状況は、ファンの子達と拗れそうですがしっかり回避されていて、とても快適にキュンキュン出来ます。

柔らかくて和やかに進むラブストーリーでホンワカしたい人におすすめ。

ときにおバカでときに眩しい生徒会青春グラフィティ!!「他人と向き合えない奴が人の上に立つ資格はない」家は極貧。将来の目標は年収1千万円。豆野木あんずは、他の事には目もくれずドライに目標へ一直線。内申目的で高1にして生徒会長に立候補するのですが結果は副会長…。会長に当選したのは上から目線の意地悪男子!?(マーガレットコミックスより引用)


『ほしとくず』は、エリートコースまっしぐらの経歴を得る為に生徒会長を目指すヒロインとたちはだかる上から目線のイケメン会長とのラブコメ。反発しながらも仲良くなっていくツンデレ同士の2人は見ていてニヤニヤできますよ。

4巻完結




出典:©︎ ほしとくずーDon’t worry,Be happy!-

すれ違いながらも青春時にあるあるな恋愛が描かれていて甘酸っぱさが良い!

勉強もスポーツもできてその上クールビューティーな蘭(らん)は、周りから“高嶺の花”と呼ばれ、一目置かれている。だけど同じクラスの晃(あきら)だけは、普通に明るく接してくれて…!? 高嶺女子×お花屋男子のピュアラブストーリー。( Betsucomiフラワーコミックス より引用)


ヒロイン・つかさは有馬くんのことが好きだけどでも有馬くんはつかさとは友達みたい。『胸が鳴るのは君のせい』は、片思いの話ですがつかさがとにかく前向き。気持ちが積もっていく描写にキュンキュンします。ちょっとしたことでドキドキしたり、ささいなことで落ち込んだりする青春時の甘酸っぱい恋愛が描かれていますよ!

5巻完結


幼なじみとの恋を描いたおすすめ少女漫画


幼なじみから恋人への転換期、これまでの関係が壊れてしまうかもしれない分、慎重になりがち…そんな幼なじみならではのじれったさやもだもだ感を楽しみたい方におすすめですよ。

幼馴染みから恋人になるまでのじれったさが魅力のラブコメ。

「そんなに彼氏欲しいならさ 俺が付き合ってやってもいいけど?」菊池怜太と桜井真琴は、家が隣で親どうしが仲が良い、いわゆる「幼なじみ」。女の子にはモテるけどナルシストで俺様な怜太が、ある日突然真琴の「彼氏」になって……!? 俺様幼なじみと山あり谷あり壁ドンあり、ときめき青春ラブコメ(KC デザートより引用)


イケメンなのにおとぼけな怜太、可愛いのに、女子っぽくない真琴。『私たちには壁がある。』は、幼なじみのイケメンがヒロインを追いかける話。いままで築いて来た関係が壊れてしまうこともあり得る分、幼なじみから恋人への転換期に勇気がいるのは確かですよね。2人のもだもだ感がもどかしくも楽しい作品です。

7巻完結


可愛い系幼なじみ男子が、実は強引でカッコいいというギャップに萌える。

とってもかわいいけれどちょっぴり頼りない、幼なじみの颯太くんをお世話している、りず。……だけど、それは颯太くんの仮の姿! 自分以外の男を好きにならないように、華麗に暗躍しており――!?あざとかわいい幼なじみラブ!!( 講談社コミックス別冊フレンド より引用)


『王子様には毒がある。』は、表向きはひ弱で繊細キャラを装っているイケメン王子と彼に溺愛されるヒロイン・りずの話。彼の一途な恋心が可愛くもあり怖くもあり…ギャップ好きな方は絶対ハマると思いますよ。

一途に彼女を溺愛する年上幼なじみ、かなり変態ぽいのも美形だから許せます。

レンアイ経験0、彼氏いない歴16年のなつめ。…それもこれも、お隣さんで高校教師の三神先生が、ちょー過保護なせい!! 家でも学校でも、溺愛っぷりが過剰に異常で、なつめは振り回されまくり! 兄妹みたいな「すき」だと思ってたのに、2人のカンケイは思わぬ方向へ…!? 新感覚☆溺愛系・年の差ラブ( 講談社コミックス別冊フレンド より引用)


先生からの愛が強すぎる『三神先生の愛し方』。養護教諭の三神先生は幼馴染の女子高生・なつめを溺愛しています。先生の溺愛っぷりのせいでなつめは毎日ドタバタしながらも、その想いをだんだん素直に受け入れるようになり…内容は少しぶっとんだところがありますがかなり甘々です。



出典:©︎ 三神先生の愛し方

幼馴染でずっとそばにいる2人、絵柄も恋模様も可愛いので気軽に癒される!

「スキ」って気持ちには色々あるらしい 友達へのスキ 家族へのスキ 恋人へのスキ じゃあ 友達以上で恋人未満 家族みたいだけど家族じゃない 幼なじみのスキってどんなスキなんだろう?( 少コミフラワーコミックス より引用)


甘くて純粋な少女漫画『ハチミツにはつこい』は、とても仲の良い幼なじみの夏生と小春の話。高校生になって意識し始める2人…読んでいて少しくすぐったくなる感じのするほどピュアピュアな純愛作品です。

12巻完結


幼なじみへの切ない片想いが伝わってきて、胸がキュッとなります。

奈結(なゆ)は、1つ年下の近海(おうみ)と小さい頃からの幼なじみ。いつものように家でいっしょに勉強をしているとき、近海にすきなひとがいることを知る。ちょっぴりもやもやした翌日、彼のすきなひと・晶(あきら)の存在を知った奈結は、近海に対するキモチを自覚すると同時に失恋してしまい――!? せつなくてもどかしい、幼なじみラブストーリー!( 講談社コミックス別冊フレンド より引用)


年下幼馴染みくんとの恋を描いた『君がいなきゃダメって言って』。幼馴染の近海のことを好きだと自覚した奈結ですが、近海には好きな人がいて失恋…彼を思う切ない気持ちが丁寧に描かれています。そこからは、色々な人の恋が絡まってもどかしい展開ですがラストは…。

2巻完結


まとめ

おすすめの胸キュン少女漫画をシチュエーション別・タイプ別に厳選してご紹介してきました。どの作品も読めばキュンキュン、ニヤニヤのとまらないおすすめの良作・傑作ばかりですが好みのシチュエーションならさらにキュン度がアップするはず!気になる作品があれば是非手に取ってみて下さいね。

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どこか余裕があって、包容力もあって…そんな年上の男性と、そんな彼の前で見せる年下女性の可愛いらしさにはキュンキュン、ニヤニヤせずにはいられませんよね。


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椿町ロンリープラネット


出典:©︎ 椿町ロンリープラネット

大野ふみ、高校2年生。父親の借金返済のため住み込み家政婦をすることに。家主は…目つきも態度も悪い小説家・木曳野暁。新しい町での同居生活一体どうなるの──!?(マーガレットコミックスより引用)


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そんなメインの2人と家が古風なせいで昭和の香りが強いのですがラブコメ的な要素とリリカルな要素のバランスがもう絶妙で、人気があるのも納得の恋愛漫画です。ツンデレ男性が多く登場するので、そちらの趣向の方にもピッタリですよ。


ラブファントム


出典:©︎ラブファントム

ホテルのカフェ店員の百々子は、恋愛経験値ゼロのオクテ娘。…のはずが、ある夜ホテルの空中展望台で出会った見知らぬ男とキスを…!しかもその男はホテルスタッフの長谷彗、ひと回り以上も歳上の40男だった! 戸惑いながらも最初に感じた引力には逆らえず、つきあい始める二人。だけど、何もかもが初めての百々子には、長谷の全てが眩暈がするほど甘く、どんどん溺れていく。ギリギリまで煽っておきながらいつも「お預け」な長谷に、百々子は焦れてついに…!? こんな私、知らない…生まれて初めての「恋」が、ピュアな乙女を知らなかった自分に変えていく… (フラワーコミックスアルファより引用)


続いては、ぐんと年齢差がはなれて17歳年の差カップルの甘すぎる展開がたまらない『ラブファントム』。ホテル内のカフェで働く23歳女の子と、怪人と呼ばれるホテルの凄腕男性社員との話。


包容力があって格好いい年上の男性が、若いけれど天然ちゃんしっかり者にベタ甘になります。甘々な気分になりたい時におすすめ。この先生は、他作品でも年の差恋愛を描いていますよ。


Bread&Butter


出典:©︎Bread&Butter

柚季は、ある事件をきっかけに教師を辞め婚活をはじめるがうまくいかない。自信をなくしかけた矢先、文具店の片隅でパンを焼く風変わりな洋一と出会う。少しずつ優しく分かり合っていく、大人の恋の行方は?(マーガレットコミックスより引用)


『Bread&Butter』は、婚活中の34歳元教師と39歳わけありパン屋さんのお話。文房具店なのにパンも売っているお店に買い物へいったら、なぜか店主と婚約することに。出会いや展開は若干ファンタジーですが、緩やかな気持ちの変化は自然でリアル。絵とか話の展開とかとてもゆったりとしていて大好きな雰囲気。



出典:©︎Bread&Butter


甘酸っぱい恋愛話ではないですが、挫折とか大人の事情なんかを含めつつ少しずつ寄り添っていく2人の間に流れる穏やかで優しい時間が、読んでいていいなーと思います。かなりおすすめですよ!



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コーヒー&バニラ


出典:©︎コーヒー&バニラ

大学デビューをしたものの、いつの間にか高嶺の花になっていたリサ、そんなリサのピンチを救ってくれたイケメンスーツ男子・深見さん!レンアイ超初心者なリサに彼がくれるのは・・・!?(Cheeseフラワーコミックスより引用)


こちらの『コーヒー&バニラ』は、ドロドロした恋愛に疲れた女性のための癒し系ラブストーリー。あまりにもシンデレラ過ぎてなにか裏でもあるのかなとも思いましたが全くなくてひたすら順調、そしてひたすら甘い。全てが愛されてる感がとてもキュンキュン。


大人なハイスペックイケメン深見とウブなリサのイチャイチャが甘くて楽しいですし、さらに大学の講師として現れた深見はリサを狙っていそうな男の子に牽制。年上の溺愛&束縛も楽しい。特に溺愛ものが好きな方なら多分ニヤニヤが止まりませんよ。


隣人は蝶


出典:©︎ 隣人は蝶

隣の男は、キスが上手い。隣の男は、私のこと、「よしよし」って子供扱いする。オトせない男なんていないと思ってた。だけど、隣に住む男・高月だけは思い通りにいかなくて。これが恋か、分からない。アラサーだし、煙草くさいし、それに、それに…。ヤバイ、私、ハマってゆく--。女子の本音がぎゅぎゅっと詰まった等身大の恋、4編収録。(Cheeseフラワーコミックスより引用)


こちらも朱神宝さんの短編4作品。そのうち表題作と「息を切らして会いにきて」の2作品が大学生×社会人の年上男性ものとなっています。


表題作では結構派手目なヒロインが13歳年上の社会人を好きになる…というあまりない設定も楽しめます。読み切りなので流れは早いのですがかなりキュンキュンできますよ。


恋は雨上がりのように


出典:©︎ 恋は雨上がりのように

橘あきら。17歳。高校2年生。感情表現が少ないクールな彼女が、胸に秘めし恋。その相手はバイト先のファミレス店長。ちょっと寝ぐせがついてて、たまにチャックが開いてて、後頭部には10円ハゲのあるそんな冴えないおじさん。海辺の街を舞台に青春の交差点で立ち止まったままの彼女と人生の折り返し地点にさしかかった彼が織りなす小さな恋のものがたり。(ビッグコミックより引用)


良作ですね。感情表現が不器用で一見クールな女子高生と、バイト先の店長で冴えないバツイチおっさん45歳との恋物語、こんな組み合わせですが今時のドロドロ系ではなく思ってた以上にラブストーリーでした。


見た目はクール女子のあきらちゃんがもだもだする姿はもう可愛いすぎます。おっさんの方も応援したくなる良い人だし、もやもやキュンキュンすること間違いなし。一度読み始めるとあっという間に引き込まれますよ。


たいようのいえ


出典:©︎たいようのいえ

「今、この家に帰ってこなきゃいけないのが、すごくすごくうれしい--」……子供の頃、むかいの基(ひろ)の家に入りびたっていた真魚(まお)。その家に行くと必ず元気になれたから。数年後……父の再婚で家に居場所がなくなった真魚は、両親を亡くして以来、独りで家を守る基の家に住まわせてもらうことになったけれど……!?年の差幼なじみ2人の、明るく切ないラブストーリー!(KC デザートより引用)


家庭に問題ありの真魚と幸せいっぱいだった家庭に育った基。ちょっと歳の離れた幼なじみですが基の家庭も両親の死をきっかけにバラバラに…お互いの悲しい理由から同居する事になった2人。結構重たい設定なのに、アットホームな空気感を出していて、2人の何気ないやりとりに心温まります。


どちらも家族というものに飢えていて、お互いに欠けたものを埋めあっているのかな。まだ自分の気持ちを自覚していない2人の距離感がもどかしくて大好きな作品。少女漫画特有のもだもだ感が好きな人におすすめです。


これは恋のはなし


出典:©︎ これは恋のはなし

31歳の小説家と10歳の少女の恋 年の差・純愛ストーリー……。孤独な少女・森本遥は21歳も年の離れた内海真一に淡い恋心を芽生えさていく。しかし、真一は遥のことを面倒でかわいそうな少女としてしか扱わない。最初はそれだけの関係だった。恋と呼ぶには幼い感情と恋とは呼べない同情の気持ち。一緒の時間を過ごすうちにふたりの気持ちは少しずつ変わってゆく。一人の少女の成長とそれを見守る男、ふたりが結ばれても結ばれなくても、これは恋のはなし。 (講談社より引用)


今回ご紹介している作品の中でも圧倒的な年齢差!『これは恋のはなし』は、ツンデレな31歳の小説家さんと少女の恋のお話。ヒロインの遥はなんと10歳、この設定に嫌悪感を抱く人ももちろんいると思いますが、少しずつ大人になるまでの成長が描かれていて好感。


お互いに惹かれ合いながら距離が縮まっていく様子もとても丁寧に描かれています。暗い背景とほほえましさの加減が絶妙な良作。


センセイ君主


出典:©︎ センセイ君主

告白7連敗中の佐丸あゆはが出会ったのは、超イケメンだけどメチャ横暴なヒネクレ教師!! でも(超微妙に)優しい所もあったりして、あゆはの心はグングン恋愛モードに突入。難攻不落の弘光先生相手に、あゆはの恋は実るのか!? ( マーガレットコミックス より引用)


イケメン高校教師×女子高生という王道設定。恋をしたいから誰でも彼でも告白してはフラレル女子高生さまるん。そんな恋に憧れる女子高生がツンデレな先生を落としにかかる物語です。


胸キュンもさることながら、ギャグの混ぜ方が絶妙すぎて面白い。さまるんがかわいすぎて、先生がずるすぎてニヤニヤがとまりませんよ!


塩田先生と雨井ちゃん


出典:©︎ 塩田先生と雨井ちゃん

女子高生の雨井ちゃんと、担任の塩田先生は、実は付き合っているのです!ということを大前提とした、日常ラブコメ短編集。 (イースト・プレスより引用)


ぼさっとした塩田先生と女子高生の雨井ちゃんカップルの話。猪突猛進と言うには少し捻くれた雨井ちゃんの塩田先生への愛情表現の数々に笑ってしまいます。


先生の方もそんな彼女に振り回されながらも満更でもない様子。純粋だからなのか不思議と応援したくなる2人、ずっと見てられる感じの良作です。昔懐かしいレトロさも良い味を出していて素敵です。


まとめ

年上男子、大人の男性、おっさんとの恋を描いた恋愛漫画をご紹介してきました。年齢差のある恋愛漫画は、ドロドロした展開が少なくてどこか安心して読める作品が多いですね。さすが包容力のある年上男性!


どの作品もニヤニヤ・キュンキュンが止まらなくなる素敵な恋愛漫画ばかりで最高な恋愛模様を楽しめると思います。気になる作品があれば是非手に取ってみて下さいね。

おすすめの胸キュン少女漫画30作品!

悶絶!おすすめ青春ラブコメ漫画・からかい系漫画でニヤニヤが止まらない!


読み始めるとニヤニヤしてしまうシーンが満載の青春ラブコメ、からかい系漫画。からかい上手の高木さんなど今や大人気となっていますよね。今回は、ニヤニヤ出来るおすすめの漫画を厳選してご紹介していきたいと思います。随時追加・更新もしていく予定ですので是非お気に入りの1冊を見つけて下さい。

おすすめの青春ラブコメ漫画・からかい系漫画

それではここから悶絶間違いなし!おすすめの青春ラブコメ漫画、からかい系漫画を厳選してご紹介していきたいと思います!あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にして頂ければ幸いです。どうぞごゆっくりとお楽しみ下さい。

やんちゃギャルの安城さん

からかい系の基本フォーマットにギャルとお色気を混ぜた新基軸ラブコメ。


出典:©︎ やんちゃギャルの安城さん

真面目でクラスの中でも目立たない瀬戸くんには、なぜかいつもイケてるギャルの安城さんがいちいちエロく絡んでくる。 いつもギリギリでドキドキする思春期ぴちぴちラブコメディ!( ヤングキングコミックス より引用)


クラスの隅にいる真面目で不器用な瀬戸君が誘惑上手ギャルの安城さんに絡まれてからかわれて迫られてドキドキしまくる日常を描いた正統派のラブコメ。


なんといっても安城さんの距離感の詰め方が良い!もうニヤニヤしちゃいます。巻末で瀬戸くんにはちゃんとした「かまわれる」深い理由があることもわかりますし、安城さんも本質がしっかりしてたりと意外な面が多くある魅力的なおすすめ作品です。


からかい上手の高木さん

高木さんのからかいにとても愛情を感じてついついニヤニヤ。


出典:©︎ からかい上手の高木さん

照れたら負けの全力青春バトル! いっつもオレをからかってくる 隣の席の高木さん。 だけど見ていろ、今日こそは必ず 高木さんをからかって 恥ずかしがらせてやる!!( ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル より引用)


隣の席の高木さんにいつもからかわれている西片くん。 なんとか高木さんに仕返ししようと頑張るのですが、いつも高木さんが一歩上回っていて…。


高木さんの掌で慌てふためく男子の日常。 コマ割りとか間合いの取り方とか表情とかが素晴らしくて心に染みます。ニヤニヤしてしまうシーンがあまりに多いので、人前で読むときには注意が必要ですよ!


イジらないで、長瀞さん

隠さないし誤魔化さない、そして逃がさない!イジりからのラブラブ関係。


出典:©︎ イジらないで、長瀞さん

「後輩の女子に泣かされた……!!」ある日の放課後、たまに立ち寄る図書室で、スーパー“ドS”な後輩に目をつけられた! 先輩を、イジって、ナジって、はしゃぐ彼女の名前は──『長瀞さん』! 憎たらしいけど愛おしい。苦しいのに傍にいたい。あなたの中の何かが目覚める、“Sデレ少女”の物語。( 講談社コミックス より引用)


女性慣れしてない先輩を後輩女子の長瀞さんがいじり倒す漫画。主人公が無抵抗な超ドM体質な分、振り幅が大きすぎていじめてるようにも見えるので、好き嫌い分かれそう。


からかい上手の高木さんに影響された人がこの作品を買うと多分凹まされると思います。…が、一部の人はどっぷりハマりそう。 読み進めて、実は長瀞さんも恥ずかしがってるという背景が分かってくると、とってもフェチ色の強いイチャイチャ漫画に!


五等分の花嫁

借金返済のため五つ子の家庭教師になった主人公ですが、どの女の子もやる気が無いため一人一人解決していくラブコメ。


出典:©︎ 五等分の花嫁

貧乏な生活を送る高校2年生・上杉風太郎のもとに、好条件の家庭教師アルバイトの話が舞い込む。ところが教え子はなんと同級生!! しかも五つ子だった!! 全員美少女、だけど「落第寸前」「勉強嫌い」の問題児! 最初の課題は姉妹からの信頼を勝ち取ること…!? 毎日がお祭り騒ぎ! 中野家の五つ子が贈る、かわいさ500%の五人五色ラブコメ開演!!( 講談社コミックス より引用)


経済的苦境の主人公が五つ子の家庭教師をするラブコメ。話題になってただけあってかなり面白い!自然体な長女、お嬢様でツンデレな次女、不思議で寡黙な三女、天真爛漫な四女、生真面目な五女。どの子もいいキャラクターでなんですが揃いも揃って勉強嫌い。彼女たちに振り回される主人公も面白い!


なんといっても安城さんの距離感の詰め方が良い!もうニヤニヤしちゃいます。巻末で瀬戸くんにはちゃんとした「かまわれる」深い理由があることもわかりますし、安城さんも本質がしっかりしてたりと意外な面が多くある魅力的なおすすめ作品です。


渡くんの××が崩壊寸前

さまざまな秘密を持った男女が織りなす日常崩壊ラブコメ。


出典:©︎ 渡くんの××が崩壊寸前

年前に両親を亡くし、叔母の家で妹とともに暮らすシスコンの高校生・渡直人。恋愛も部活もバイトもせず、妹のことを最優先に考えて行動をする生活を送っていたが、かつて恋心を抱いていた幼なじみの紗月が隣のクラスに転校してきて、直人の平穏な日常が一変する。( カドカワコミックス・エース より引用)


ヤンデレ幼なじみの出てくるラブコメ…そういう括りだけでは語れない、異様さや不穏さが作品を貫いています。


いい具合にみんな歪んでいて、危うく繋がっていて、ほんの少し踏み外すだけで崩壊しそう…続きがかなり気になる不安定さです。


まとめ

おすすめの青春ラブコメ漫画、からかい系漫画を厳選してご紹介してきました。どの作品も面白くてニヤニヤ・ドキドキできる素敵な作品ばかりです!気になる作品があれば是非手に取ってみて下さいね。

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ドキドキ、ゾクゾク、恐怖感を楽しみたい時はやっぱりホラー漫画ですよね。今回はおすすめのホラー漫画を完結済みの作品の中から厳選してご紹介していきたいと思います。

おすすめの完結済みホラー漫画

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戦慄!おすすめの怖すぎるホラー漫画 厳選20作品!

真昼の百鬼夜行

妖怪と人とが共存する世界を優しく切なく時にもどかしく描いたお話。現実に居たらこんな感じなのかなとニヤニヤ出来るホラー作品!

2巻完結 比嘉 史果


出典:©︎ 真昼の百鬼夜行

人の心を読むさとり。不吉な予言をするくだん。人真似をして追いかけてくる河童――。山が人里に変わり、夜の闇が払われた現代。妖怪たちは日中堂々、街中に現れる! 悪気はないけど、はた迷惑な彼らと、私たち人間はどうやって共存すればいいのだろう? 新鋭・比嘉史果が情感たっぷりに描く、現代妖怪奇譚!( ハルタコミックス より引用)


普通に妖怪が存在する世界。わかりあえたり、わかりあえなかったりしながらお互いの存在を当たり前のように受け入れている世界観がとても暖かくて心地良い。見た目がちょっと…な妖怪もだんだん可愛くて愛おしい存在に!1話毎に綺麗にまとめられた短編はどれも読みやすくて面白いですよ。


最底辺の男

ちょっと気持ち悪い部分が多いので読むのに注意は必要かなと思いますが、周りから侵略されていく怖さや油断できない状況にハラハラ!

3巻完結 山口 ミコト


出典:©︎ 最底辺の男

クラスの底辺をさまよう臭いフェチ・村井雅彦(16)。ある日、転校してきた美少女・水沢遥と付き合うことになった、彼の口からこぼれた言葉は「水沢遥は5年前に死んでいる」という事実だった…。彼女はいったい何者なのか!? その目的は!? 心揺るがす最底辺サスペンスホラー開幕!( ガンガンコミックスJOKER より引用)


表紙の印象と全然違います。底辺にいることを自覚しているけど、最底辺ではないことを自負している男の日常とみせかけて、人に擬態した化け物の出てくるサスペンスホラー。主人公がときどき格好よくみえるのが悔しい。


マッシュルーム

自分のクローンが…良い具合いのグロさと登場人物の表情の描き方がとても魅力的で惹き込まれます。

4巻完結 小池 ノクト


出典:©︎ マッシュルーム

「人間なんざ単なる獲物にすぎないんだよ」 20世紀末、南太平洋某所で製薬会社の資源調査チームが遭遇した、奇妙で凄惨な殺戮劇。時は流れ現代・東京。高校生・橘倫は、一家心中の舞台となったアパートを訪れた帰り、死んだはずの男とすれ違う……!! ノンストップ侵食ホラー、開幕――!!!( バーズコミックス より引用)


キノコっぽい細菌が引き起こすパニックホラー。20年前、南太平洋の某島で製薬会社の調査チームが遭遇した恐るべき事件…。時は流れて高校生が無理心中の在ったアパートの部屋を訪れた事から、自分と「自分であって自分ではない何か」との凄惨な殺し合いの幕が上がります。作画の不気味さによる底上げもあって面白いのですが打ち切りのような終わり方が残念でなりません。


6000 ロクセン

閉所恐怖症や暗所恐怖症を持ってる人は絶対に読まないで!な深海サスペンスホラー。

4巻完結 小池 ノクト


出典:©︎ 6000 ロクセン

巨大海底プラントで起こった作業員全滅事故。ここには絶対に何かがいる…。暗闇と狂気に窒息する深海6000メートルの世界。異能の新鋭・小池ノクトが描く、人類最新ホラー!!( バーズコミックス より引用)


もう一冊小池ノクトさんの作品。深海6000mの施設の中で起きる奇妙な出来事の数々。考えただけで息が苦しい!気が狂ってしまいそうなほどの恐怖が、読んでいるだけで伝わってきます。逃げ場のない場所でのパニック物はやっぱり怖いですね。グロ描写も多めなので苦手な方は注意しましょう。


カラダ探し

全体的にサバイバルホラーですが、そこかしこに愛があります。ただ残酷だったり非道だったりと言う内容では無くて読みやすい。

17巻完結 村瀬 克俊


出典:©︎ カラダ探し

友人の遥から「私のカラダを探して」と依頼された明日香たち。それは、学校に伝わる“赤い人”の怪談を予感させるものだった――。早くすべてのカラダを見つけなければ、永遠に同じ日が繰り返され、何度も“赤い人”に殺されると言うが…。(ジャンプコミックスより引用)


バラバラにされているカラダを探しながら、赤い人から逃げるという「カラダ探し」にいきなり巻き込まれた数名。もしも赤い人に出くわしたら、決して振り返ってはいけない…読者どころかキャラたちすら状況をつかめていないので臨場感がでて不気味に感じます。死が迫ってくる感じが凄く怖い!


フロイトシュテインの双子

ややコミカルなホラーというか、過剰さが笑いにつながるホラー。兎に角主人公を不幸にするのが好きな作者さんです。

1巻完結 うぐいす 祥子


出典:©︎ フロイトシュテインの双子

教師を目指す冴えない大学生・桜井は、古めかしい洋館に住まう可愛らしい双子の家庭教師をすることに。しかし、その双子の正体は、黒魔術に傾倒する邪悪な子どもたちであった。双子の“玩具”として弄ばれる、桜井の悪夢のような毎日が始まる…!( ヤングジャンプコミックスより引用)


グロくてブラックユーモアの効いたホラー短編集。ホラーとギャグは紙一重とよく言いますが、これは完全な融合。悪魔的な双子と家庭教師のお話で、かわいらしい絵柄とギャップの大きい残酷な黒魔術を使った悪戯を家庭教師に繰り返す双子たちのお話。こんなに可愛いのにしっかり怖い!


座敷女

追い詰められる恐怖…もう最初からずっと怖い。都市伝説を描いたようなありそうでない怖さがあって面白い!

1巻完結 望月 峯太郎


出典:©︎ 座敷女

雷のなる深夜、森ヒロシはドンドンという音で目が覚めた。外を覗(のぞ)いてみると、隣の部屋の前に、ロングコートにロングヘアー、紙袋とバッグを提げた異様な大女が立っていた。翌日から、突如その大女に付きまとわれるようになった森。サチコと名乗る女の行動は次第に異常さを増してきた。彼女の目的は何? そして彼女は何者!? ひたひたと迫りくる恐怖に、あなたは耐えられるか? 望月峯太郎の傑作ホラー!( KCデラックス ヤングマガジン より引用)


定番の感がありますがやっぱり面白い!そして理不尽。ただ隣人を訪ねてきた長身の女性と目があっただけで、異常な執着を受ける大学生…。徐々に追い詰められる焦燥感や意味がわからないけれど怖い!を味わいたい人におすすめです。


サユリ

ただ単純に怖い!じゃなくて、精神面までやられる怖さ。その怖さが知らない間に胸を絞るような哀しみにかわる良作ホラー。

2巻完結 うぐいす 祥子


出典:©︎ サユリ

この家に住んでた人って…どんな人だったの…? 夢の一戸建てマイホームへと引っ越した神木家。しかし、家族7人揃ってのありふれた幸せを満喫する間もなく次々と不幸で不気味な出来事がこの一家にふりかかる…。鬼才・押切蓮介の超絶ホラー、開幕――。( バーズコミックス より引用)


精神的な恐怖がメインの話。一戸建ての中古住宅を購入し、これからは祖父母も一緒に皆で住めると喜ぶ家庭に容赦なくふりそそぐ不幸と恐怖。1巻だけだと救いようの無い話になってしまいますので、是非2巻と合わせてお読み下さい!圧倒的な理不尽に己の力で立ち向かう押切さんらしい作品です。


恐之本

何も悪い事をしていない人間が不幸になる理不尽さが面白くて恐ろしい。寒気がする程の怖さがあります。

10巻完結 高港 基資


出典:©︎ 恐之本

高港基資ホラー傑作選集。あなたを恐怖の世界に誘います…。( SGコミックス より引用)


短編集ですがどの話もはずれが無くて、どれも怖い直球ど真ん中のガチホラー。心霊的恐怖も扱いながら、人間的恐怖も題材としていて、恐怖を楽しみたい方にはうってつけの一冊です。


BOX〜箱の中に何かいる〜

こう見えて異世界転生ものではありません、ただ主人公が勇者よりも魔王よりも強いLv最強の村人という斬新な設定がかなり面白い!

3巻完結 諸星 大二郎


出典:©︎ BOX〜箱の中に何かいる〜

差出人不明で届いた「パズル」とチケットに導かれるように、奇妙な四角い館に集まった7人。興味本位で来たという謎の女も加わり、中に入った彼らを待ち受けていたのは人形のような美少女と、想像を絶する迷宮だった。パズルを解かなければ出られない。解けば、体の一部が消える! 彼らは脱出できるのか? そして「招待主」は何者なのか? 幻想漫画の巨匠が仕掛ける状況限定(ソリッド・シチュエーション)型サバイバルホラー!( モーニング KC より引用)


主人公のもとに届いた伝統工芸品のパズル。それを解いた途端、まわりで不可解な出来事が起こり始めます。そして何かに誘われるようにしてある建物に誘い込まれることに。閉じ込められた他の人たちと一緒に、パズルを解き明かしながら脱出を模索していきます。パズル系なので無機質かと思いきや、さすがドロドロの作家さんだけあって十分に有機的。異様な描写や異形が突然現れる不気味な雰囲気がとにかく印象的な作品てす。


まとめ

おすすめの完結済みホラー漫画をご紹介してきました。ゾクゾクする不気味さや恐怖を感じる事の出来る良作・傑作ばかりです!気になる作品があれば是非手に取ってみて下さいね。

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