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胸キュンが止まらない!恋愛映画 厳選30作品【おすすめ】


今回は、胸キュンが止まらない!おすすめの恋愛映画をご紹介していきたいと思います。

はじめに

胸キュンしていますか?心を満たしたくて『キュンキュン』を求め、映画館やDVDをレンタルしに行く方も多いと思います。そんなあなたにおすすめの恋愛映画を新作・名作から厳選して、あらすじや感想と合わせてご紹介していきますので是非参考にしてみて下さいね。

胸キュン!おすすめ恋愛映画

  • 掲載の順番はランキング形式ではなく公開年順、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・公開年・あらすじ・感想の順です。

それでは胸キュンが止まらない!おすすめの恋愛映画をどうぞごゆっくりお楽しみください。

2019年公開 おすすめ恋愛映画

まず2019年度に公開された恋愛映画の中からおすすめ作品をご紹介していきますよ。

君は月夜に光り輝く


出典: 君は月夜に光り輝く

キャスト: 北村匠海・永野芽郁
映画配給: 東宝
上映時間:101分
公開年月:2019年3月15日

みどころ

余命僅かな(正確には余命ゼロ)ヒロイン、そして北村匠海さんが主演…ということで気づく方もいるかもしれませんが「君の膵臓をたべたい」の月川監督による作品。ラストに向けてジンワリと泣けるラブストーリーとなっています。


ヒロインは不治の病で余命宣告の時期を過ぎた女子高生。叶えたい願いを同級生の主人公に代行してもらい共有する事で生きる喜びを感じます。彼の方も代行をしているうちに徐々に彼女に惹かれていって…という話。


ストーリー的にどうしてもキミスイを意識してしまいましたが、永野芽郁さんの繊細な表情の変化や透明感に引き込まれながら最後は普通に感動。キミスイを観ている方の中には物足りないというレビューも多く見かけましたがこれはこれで良かったですよ。

九月の恋と出会うまで


出典: 九月の恋と出会うまで

キャスト: 高橋一生・川口春奈
映画配給: ワーナー・ブラザース映画
上映時間:105分
公開年月:2019年3月1日

みどころ

主演が高橋一生さんと川口春奈さんという爽やかなキャスティングの「九月の恋と出会うまで」。原作は「書店員が選ぶもう一度読みたい恋愛小説」で堂々の1位となった松尾由美さんの同タイトル小説です。


内容は、美人OL・志織と小説家志望の変わり者隣人・平野の、時空を超えて描く大人のラブストーリー。タイムパラドックスものは設定に無理を感じてしまったり、混乱してしまって苦手という方も多いのですが、個人的には、若干の無理矢理感こそありましたが結構スッキリとまとまっていた印象なので、それ程抵抗を感じることはないかと思います。


そんなファンタジー要素を含みつつ、描かれる2人の穏やかな恋愛は、クスッと笑えて可愛くて純粋に羨ましくなりました。高橋一生さん、このタイプの役が良くハマってるなあ…そして春奈ちゃん可愛いすぎる。

フォルトゥナの瞳


出典: フォルトゥナの瞳

キャスト: 神木隆之介・有村架純
映画配給: 東宝
上映時間:110分
公開年月:2019年2月15日

みどころ

「フォルトゥナの瞳」とは、死が近づいている人が透けて見えてしまう能力の事。この力を持つ慎一郎(神木隆之介)は、葵(有村架純)と出会い幸せな毎日を送っていたのですが、ある日、葵の身体が透け始めて…という話。


まず、神木さんにとっては、これが初めてのラブストーリーとゆうことなのでファンの方にはたまりませんよね。作中の2人で過ごす幸せそうな時間、デートシーンなんかは本当に可愛いくて、キュンとしながらずーっと見ていられるレベルでした。


ストーリーの展開としては、伏線っぽいシーンから先が想像しやすい、というか読めてしまってちょっと残念な気もしますし、これはこれで良かった気もします…そしてラストは感動。切なくて温かい素敵な作品ですよ。

おすすめの恋愛映画(洋画版)


次に恋愛映画のおすすめ作品を洋画からご紹介していきたいと思います。

ジュリエットからの手紙

出典: ©︎ ジュリエットからの手紙 (2011年)

ロンドンに暮らすクレア(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)のもとに1通の手紙が届く。その内容は、50年前に彼女がイタリアで恋に落ちた男性との愛を貫けなかった苦悩を、ジュリエット宛につづった手紙への返事だった。その男性と再会することを決めたクレアはイタリアへ向かい、返事を書いたソフィー(アマンダ・セイフライド)と共に初恋の人を捜す旅に出る。


偶然手にした50年前のラブレター、その送り主である老婆と一緒にその初恋の人を探す旅に出て…時を越えて恋を叶える物語。主人公をこんなにも幸せになってほしいっ!と応援したくなる映画はなかなかありません。作品を包み込むゆったりとした雰囲気が心地よくて、幸せな気持ちになれるおすすめの作品です。

ラ・ラ・ランド

出典: ©︎ ラ・ラ・ランド (2017年)

何度もオーディションに落ちてすっかりへこんでいた女優志望の卵ミア(エマ・ストーン)は、ピアノの音色に導かれるようにジャズバーに入る。そこでピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)と出会うが、そのいきさつは最悪なものだった。ある日、ミアはプールサイドで不機嫌そうに1980年代のポップスを演奏をするセバスチャンと再会し……。


かなり話題になったのでもう観てるという方も多いと思いますがやっぱり名作と言われる作品は良い!美しい映像と音楽に鮮やかな色彩の衣装が映える素敵なミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』は、挫折しながらも夢を追いかける男女の物語。シンプルなラブストーリーながら心踊るミュージカルシーンとともにストーリーが進むにつれて2人のやりとりの布石が徐々に回収され、ラストシーンでは胸が締め付けられるような感覚に…えっ…切なっっ!!

アバウト・タイム

出典: ©︎アバウト・タイム (2014年)

自分に自信がなく恋人のいないティム(ドーナル・グリーソン)は21歳の誕生日に、父親(ビル・ナイ)から一家の男たちにはタイムトラベル能力があることを告げられる。恋人を得るため張り切ってタイムトラベルを繰り返すティムは、やがて魅力的な女性メアリー(レイチェル・マクアダムス)と恋をする。しかしタイムトラベルによって生じたアクシデントにより、そもそもメアリーと出会っていなかったということになってしまい……。


こちらも結構話題になりましたね。『アバウト・タイム』は、過去に戻るタイムトラベルの能力を持った、不器用で自分に自信のない男性の話。タイムトラベル?と思うかもしれませんが、日常のささやかな幸せに気付かせてくれるものすごく穏やかで優しいラブストーリーです。恋人だけではなく家族との絆も温かく描かれていて、『キュンキュン』と『ジーン』が両方とも味わえる傑作ですよ。

あと1センチの恋

出典: ©︎ あと1センチの恋 (2014年)

ロージー(リリー・コリンズ)とアレックス(サム・クラフリン)は6歳のころからの友達同士。自分たちの住むイギリスの田舎町を出て、アメリカのボストンの大学へ進学しようと約束し、二人とも合格。ところがロージーは、クラスの人気者クレッグと軽い気持ちで関係を持ち、身ごもってしまう。アレックスはボストンへ移り、ロージーは一人で子育てに奮闘するが……。


幼馴染とのもどかしすぎる恋。こんなにもどかしくて胸がキュウッとする映画はなかなかありません。すれ違ってお互いに傷ついて、心にあいた大きな穴を埋めようとしてまたすれ違って…主人公のカラッとした明るい性格や素敵なBGMのおかげでそこまで落ち込む事もありませんしラストは…。それにしてもリリー・コリンズ可愛いすぎです!

きみに読む物語

出典: ©︎ きみに読む物語 (2005年)

家族とひと夏を過ごすためにノース・カロライナにやって来た良家の子女アリー(レイチェル・マクアダムス)は、地元の青年ノア(ライアン・ゴズリング)から熱烈なアプローチを受け、やがて愛し合うようになる。涙なしには見られない、珠玉のラブストーリー。


認知症の為、自分の事さえもわからなくなってしまった妻を愛し続ける夫。家の格差がありながら恋に落ち夫婦となったた2人を描いた『きみに読む物語』は、胸キュン要素の詰まった傑作!!夫が妻に読み聞かせる「物語」とは?…愛の深さを感じずにはいられません。そしてラストはほぼ間違いなく涙。まだ観ていないという方は取り敢えず観ましょう!

世界一キライなあなたに

出典: ©︎ 世界一キライなあなたに (2016年)

イギリスの田舎町で、ルーことルイーザ・クラーク(エミリア・クラーク)は失職を機に、交通事故で車いすの状態になってしまった青年実業家ウィル・トレイナー(サム・クラフリン)の介護と話し相手をする期間限定の職に就く。活力を失っていた当初は冷たい態度を取るウィルだったが、彼女の明るさに徐々に心を開き、二人は惹(ひ)かれ合う。そんなある日、ルーはウィルの秘密を知ってしまい……。


事故により車椅子の生活を送るウィルと仕事として彼の介護をすることなったルーの心の交流を描いたラブストーリー。素直で笑顔の素敵なルーが心を閉ざしていたウィルをあんなにも素敵な男性に変身させるなんて‼︎…決してハッピーエンドとは言えない切ないラストですがそこには愛が溢れています。

(500)日のサマー

出典: ©︎ (500)日のサマー (2010年)

グリーティングカード会社で働くトム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、新入りのサマー(ゾーイ・デシャネル)に一目ぼれしてしまう。ある日、好きな音楽をきっかけに意気投合し、いいムードになった二人。そんな中トムは、サマーに対して「彼氏はいるの?」と聞くと……。


運命を信じる主人公トムと、運命を信じない自由奔放でキュートな恋人サマーの過ごした500日を描く、ひたすら切なくてリアルなラブストーリー。男女それぞれの視点からの恋愛観がとても上手く描けていて感情移入しまくり、こんな恋あるある!という気持ちになりつつラストも最高!

パターソン

出典: ©︎ パターソン (2017年)

ニュージャージー州パターソンでバスの運転手をしているパターソン(アダム・ドライヴァー)は、朝、妻のローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)にキスをすることから始まる、変化のない毎日を過ごしている。そんな日々の中でパターソンは、周囲の会話やマッチ箱といった何げない物事に着想を得た詩をノートに書き留めていた。


バスの運転手パターソンさんとその奥さん、そして愛犬マーヴィンの1週間にわたる何気ない日常が描かれた『パターソン』。もう本当にただの日常。それが面白いの?と思うかもしれませんがそんな日常の中での小さな優しさや幸せ、発見がこの映画の醍醐味!途中で飽きてしまうようなことは全くありません。ラストまで優しさに包まれたとても心地の良い作品です。

ミッドナイト・サン

出典: ©︎ ミッドナイト・サン (2018年)

太陽の光線に過剰反応する“XP(色素性乾皮症)”という難病を患う17歳のケイティ(ベラ・ソーン)は、幼いころから日中は父親と二人でずっと家にこもっていた。夜しか外出できない彼女のたった一つの楽しみは、毎晩駅前でギターを手に歌うことだった。ある日、ケイティはチャーリー(パトリック・シュワルツェネッガー)と出会い……。


太陽に当たることの出来ない難病を患うケイティとその恋人チャーリー…彼女の不器用な可愛さと、チャーリーの包み込むような優しさが素敵すぎて開始早々からキュンキュン!最後まで胸キュンが止まりません。まさに王道のストーリーなのですが予想以上の良作です‼︎あともう一つ、シュワちゃんの息子(チャーリー)がイケメン過ぎ。

ティム・バートンのコープスブライド

出典: ©︎ ティム・バートンのコープスブライド (2005年)

恋人のビクトリアと結婚間近のビクターは、間違って別の女性と結婚の誓いをしてしまう。しかもその女性はすでに死んでいて……。


主人公は、結婚を控えたビクター。深夜、森の中で結婚式の誓いの練習をしていると、いつのまにか死体の花嫁と結婚の誓いを立ててしまったことに…。ちょっと切ないティムバートンワールド全開!ストップモーション・アニメのラブストーリーです。白黒と青い肌のキャラクターしか登場しないのに、その世界はとても美しく素敵で引き込まれます。ラストは切なくも感動の涙。

フランシス・ハ

出典: ©︎ フランシス・ハ (2014年)

バレエカンパニーの研究生で27歳のフランシス(グレタ・ガーウィグ)は、大学在籍時の親友ソフィー(ミッキー・サムナー)とニューヨークのブルックリンで共同生活をしていた。ある日、彼女は恋人に一緒に暮らそうと誘われるが断り、その後別れることに。ところがソフィーがアパートの契約更新を行わず、引っ越しすると言ったことで……。


特別感もない、ある非モテ女子の日常を描いた映画。決して大きなドラマがあるわけでもないのですが観ているうちにポジティブになれる作品。それは等身大の主人公フランシス思い切り共感できるから!そういった意味ではどこか地に足のついていない彼女に共感できる部分の少ない方にはあまり合わないかも…。最後に気になるタイトル『フランシス・ハ』の意味も分かって、観終わった後にジワジワくる良作です。

ナタリー

出典: ©︎ ナタリー (2011年)

チャーミングな女性と垢抜けない男性が繰り広げる恋愛物語。最愛の夫フランソワを亡くして3年。悲しみを乗り越えて仕事一筋に生きていたナタリーは、ある日同僚のマーカスに突然キスをしてしまう。密かにナタリーを狙っていた社長や、周囲の人々は困惑するばかり。それもそのはず、マーカスは存在感の薄い、女性にモテそうにないダサい風貌の男性だったのだ。


大人の男女ですがとても可愛い恋愛模様の描かれたフランス映画。交通事故で愛する人を亡くしたナタリーが、数年後に冴えないスウェーデン人マーカスと出会う話。彼の不器用な暖かさが優しくナタリーを包み込みます。そしてラストの庭のシーンは…素敵が度を過ぎてます。

ポルト

出典: ©︎ ポルト (2017年)

ポルトガル北部にある港湾都市・ポルト。家族に見放されてしまった26歳のアメリカ人ジェイク(アントン・イェルチン)と、恋人と一緒にこの地にやってきた32歳のフランス人留学生マティ(リュシー・リュカ)は、考古学調査の現場でお互いの存在を意識する。カフェでマティを見つけたジェイクは彼女に声を掛け、その後一夜を共にする。


舞台はポルトガル。異国の地になかなか馴染めず、放浪中のアメリカ人青年ジェイクと、考古学を学ぶ魅惑的なフランス人女性マティ。一夜の思い出がジェイク視点、マティ視点、2人の視点からそれぞれ描かれていてその目線の先がしっかりと交わります。同じ出来事でも男性と女性でこんなにも違うのか…雰囲気最高のラブストーリー。

一枚のめぐり逢い

出典: ©︎ 一枚のめぐり逢い (2012年)

アメリカ海軍軍曹のローガン(ザック・エフロン)は、イラクで3度目となる職務を無事に終了し、ついに祖国の土を踏む。そのとき彼が手にしていたのは、イラクで彼の支えとなった一度も会ったことのないベス(テイラー・シリング)という女性の写真だった。やがて彼女の所在を知ったローガンは家まで会いに行き、ベスと共に働き始め……。


先におすすめした『きみに読む物語』と同じ原作者の作品で、もちろんこちらも美しいラブストーリー。1枚の写真が巡り合わせる運命の物語です。美しすぎる映像ですがストーリーは王道中の王道でいたってシンプル!悪い意味ではなくて王道だから良いんです!

永遠の僕たち

出典: ©︎ 永遠の僕たち (2011年)

交通事故によって両親を失い、臨死体験をした少年イーノック(ヘンリー・ホッパー)のただ一人の友人は、彼だけにしか見えない死の世界から来た青年ヒロシだけであった。他人の葬式に参列するのが日常的なイーノックは、ある日、病によって余命いくばくもない少女アナベル(ミア・ワシコウスカ)と出会う。


脳腫瘍のため余命短いアナベルと、事故で3分間の死を味わったイーラックの短くて儚いラブストーリー。2人がお互いを見つめる眼差しが愛おしくて可愛いくて悲しい最後に近づいてるのに何故かどんどん穏やかな気持ちになっていきます。死をテーマにしていますが笑顔で締めくくる素敵な恋愛映画。

おすすめの恋愛映画(邦画版)


ここからは、恋愛映画のおすすめ作品を邦画からご紹介していきたいと思います。

今夜、ロマンス劇場で


2018年【100分】

映画監督志望の健司(坂口健太郎)は、映画館「ロマンス劇場」に通い詰めていた。彼はそこで一人の女性と出会うが、彼女こそ健司がずっと恋い焦がれてきたスクリーンの中のお姫さま・美雪(綾瀬はるか)だった。美雪はモノクロの世界から抜け出して、色にあふれた現実の世界を満喫するが……。


カラーとモノクロの融合、古い映画を愛する青年と、そんな映画の世界から飛び出してきた女性の恋愛ストーリー。大好きな映画のヒロインが実際にとびだしてきて出会う事ができたのに、想いは深まっていっても超えることの出来ない秘密が...ピュアな涙を流したい方におすすめの恋愛映画です。

君が君で君だ


2018年【104分】

恋する女性ソン(キム・コッピ)の好きな人物に成り切って自分の名前を捨て、10年間彼女を見つめ続けてきた男3人(池松壮亮、満島真之介、大倉孝二)。彼らは、彼女を尾行して写真を撮り、彼女と同じ時間に同じものを食べ、向かいのアパートの一室から気付かれないようにその動向を見守ってきた。ある日、ソンへの借金取りが彼らの前に現れる。


ド直球な恋愛映画。確実にストーカーで異常な男子3人ですが、それは確かに愛だった!すこしいきすぎてる感はあるものの3人を見てるとニヤニヤがとまりません…。そして予想外のせつなさ。愛と狂気が入り混じったとても好みの分かれそうな作品です。笑

キスできる餃子


2018年【100分】

人気バンドCRUDE PLAYのメンバーだったものの、デビューする前に抜けた小笠原秋(佐藤健)。サウンドクリエイターとしてバンドに楽曲を作ってきたが、ビジネス優先な音楽業界にうんざりしていた。そんなある日、CRUDE PLAYのファンだという女子高生・小枝理子(大原櫻子)と出会い、彼女に正体を明かさず恋人同士になる。理子との日々に安らぎを覚える秋だったが、類いまれな歌声を持つ彼女を音楽プロデューサーの高樹(反町隆史)がスカウトしたことで……。


シングルマザーのヒロインが、故郷に帰って、休業している実家の餃子店を再興ととイケメンゴルファーとの恋に奮闘する話。なにかと失敗ばかりのヒロインですが一所懸命頑張って最後には… ほのぼのとして元気になれる作品。

カノジョは嘘を愛しすぎてる


2013年【117分】

人気バンドCRUDE PLAYのメンバーだったものの、デビューする前に抜けた小笠原秋(佐藤健)。サウンドクリエイターとしてバンドに楽曲を作ってきたが、ビジネス優先な音楽業界にうんざりしていた。そんなある日、CRUDE PLAYのファンだという女子高生・小枝理子(大原櫻子)と出会い、彼女に正体を明かさず恋人同士になる。理子との日々に安らぎを覚える秋だったが、類いまれな歌声を持つ彼女を音楽プロデューサーの高樹(反町隆史)がスカウトしたことで……。


現実に起こりそうな淡いラブストーリーにキュンキュン、才能と才能が重なり合うのも素敵ですがそれ以外の部分でも惹かれあっていて本当に素敵。この作品でデビューした大原櫻子さんがもう初々しくて◎歌唱力も抜群です!


一週間フレンズ。


2017年【120分】

クラスメートの藤宮香織(川口春奈)にひそかに思いを寄せる、高校2年生の長谷祐樹(山崎賢人)。彼女との距離を縮めようと友達になってほしいと声を掛けるが、香織はどんなに仲良くなってもその相手を毎週月曜日には忘れてしまうという記憶障害を抱えていた。それでも彼女の記憶がリセットされる1週間ごとに声を掛け、交換日記もスタートさせる祐樹。ところがある日、香織の過去を知っている生徒が転校してきて……。


こんなにも素直に語られる青春があるでしょうか。王道ですが嫌味はありません。素直に心が洗われる映画です。男性が一途に想うタイプの恋愛ものはあまりないのですごく新鮮!それから、健気な山崎賢人さんすごく需要あるのでまたお願いします!

ひるなかの流星


2017年【119分】

田舎育ちの高校生・与謝野すずめ(永野芽郁)は、両親の転勤がきっかけで、東京の高校に転校する。面倒見のいいイケメン担任教師・獅子尾五月(三浦翔平)に、生まれて初めて恋心を抱く。獅子尾も彼女の真っすぐな性格に同じ思いを抱くが、自分の立場を考えるとなかなか素直になれなかった。一方、不愛想なクラスメートの馬村大輝(白濱亜嵐)は、すずめのことをうっとうしいと思うが、いつしか彼女に惹かれていき……。


ピュアで切ない三角関係恋物語。上手いこと原作の最後まで映画に詰め込まれていて、最後のシーンは特にキュンキュン!主役の永野芽郁さんが普通ぽくて好感が持てますし、赤面する亜嵐さんには心臓持ってかれました。

溺れるナイフ


2016年【111分】

東京で雑誌モデルを務める望月夏芽(小松菜奈)は、急に父親の郷里である浮雲町に転居することになる。彼女は都会とはかけ離れた田舎での地味な生活に幻滅してしまうが、長谷川航一朗(菅田将暉)と出会ったことで人生が一変する。彼は田舎町で有名な神主の一族の出身で、夏芽はひねくれ者で一風変わった航一朗に強く惹き付けられる。


まるで写真集のような映画で雰囲気が抜群に良いです、内容が少し分かりにくいといった声も多くあった作品ですが、子供だからこその周りが見えてない感じや、エネルギッシュな姿がとても魅力的でした。

ストロボ・エッジ


2015年【115分】

高校1年生の木下仁菜子(有村架純)は、学校から帰る電車で女子生徒に人気の同級生・一ノ瀬蓮(福士蒼汰)と出会う。それを機に言葉を交わすようになり、冷たそうに見える彼の秘めた優しさに、これまで感じたことのない気持ちを抱く。恋愛経験ゼロの仁菜子は、これが恋であると悟る。蓮に年上の恋人・麻由香(佐藤ありさ)がいると知りながらも、自分の思いを懸命に伝える仁菜子。彼女を振った蓮だが、その真っすぐな感情に触れ、気持ちに変化が生じ……。


福士蒼汰さん、有村架純さん主演のハイスクール青春ラブストーリー。一途な恋、自分よがりじゃなくて相手の事を想える恋は素敵ですね。純粋で切なくてもどかしくてきゅんきゅんしますよ!

ピース オブ ケイク


2015年 The Visit【121分】

一人きりよりはいいという安易な理由で男性と付き合ってきた梅宮志乃(多部未華子)は、アルバイト仲間との浮気が発覚しDV体質の恋人からフラれ、バイト先から去ることに。状況を変えるべく引っ越した先で出会った隣に住む人は、新しい職場の店長・菅原京志郎(綾野剛)だった。京志郎に強く惹(ひ)かれる志乃だったが、彼には一緒に住んでいる恋人がいて……。


恋愛の綺麗なばかりではない部分もちゃんと映し出していて、青春時代の恋というよりすこし大人の恋が描かれた作品。会話や雰囲気、インテリアまですごく身近に感じて妙にリアル、日常にも転がっていそうなストーリーだからこそキュンとします!

ホットロード


2014年【119分】

母から愛されず、自分が誰からも必要とされていないと心を痛める14歳の宮市和希(能年玲奈)は、学校で周囲と打ち解けられず孤独を抱えていた。そんなある日、不良の春山洋志(登坂広臣)と出会い、彼らの世界に自らのよりどころを見いだすようになる。少しずつ洋志に惹かれていく和希だったが、Nightsのリーダーとなった洋志は反目し合うチームとの激しい争いにしのぎを削ることとなり……。


独特の雰囲気と透明感がありますが、暴走族の日常を覗く感じの内容ですので人によって好き嫌いがはっきり分かれそうな映画。ラストの綺麗なまとめ方や風景、曲、映像の美しさが印象的。

近キョリ恋愛


2014年【118分】

苦手科目は英語のみで、それ以外はパーフェクトという天才でクールな女子高生・枢木ゆに(小松菜奈)。そんな彼女が通う学校に、あり得ないほどかっこよくてプライドの高い英語教師・櫻井ハルカ(山下智久)が赴任し、彼から特別補習を受けることになる。毒舌なハルカに振り回されながらも、今まで体験したことのない感情が沸き上がってくるゆに。それが恋だと知った彼女は、困惑しながらもハルカに思いを告白。やがて二人は、教師と生徒という関係にありながらも心の距離が縮まっていき……。


表情をあまり顔に出さない女の子と、自分の気持ちに正直になれない教師の恋愛物語、禁断の恋だけどそれほど重くはありません。非現実的感が結構ありますが…。

陽だまりの彼女


2013年【128分】

取引相手を訪ねた新人営業マンの浩介(松本潤)は、そこで同じ中学校に通っていた幼なじみの真緒(上野樹里)と10年ぶりの再会を果たす。学年有数のバカとして名をはせ、何かといじめられていた彼女が、当時の姿から想像がつかないほど魅力的な女性になったことに驚く浩介。再会に運命めいたもの感じた二人は惹(ひ)かれ合うようになり、結婚を決意するまでに。だが、真緒は誰にも知られてはならない、とんでもない秘密を持っていて……。


ほっこりするシーンも泣けるシーンも、見るたびに江ノ島に行きたくなる恋愛ファンタジー。乙女心が揺さぶられます!それからビーチボーイズの主題歌がとにかくマッチしていますよ。

モテキ


2011年【118分】

金もなく恋人もいない藤本幸世(森山未來)に、怒とうのように恋のチャンスが訪れた“モテキ”から1年後。4人の女の子たちとの関係は終わってしまったが、再び新たな女の子たちが幸世に接近し始め、“セカンド・モテキ”がやって来ようとしていた。


『男って単純』を地でいく映画!サブカルクソ野郎な主人公のウジウジした性格に多少イライラしながらも、セリフの言い回しとか音楽がかかるタイミングが絶妙でどっぷりのめり込めます。最後の2人のシーンはたまりません!ところでモテ期は3回くるらしいですよ。

ソラニン


2010年【126分】

OL2年目で会社を辞めた芽衣子(宮崎あおい)と、音楽の夢をあきらめられないフリーターの種田(高良健吾)は不透明な未来に確信が持てず、互いに寄り添いながら東京の片隅で暮らしていた。ある日、芽衣子の一言で仲間たちと「ソラニン」という曲を書き上げた種田は、芽衣子と一緒にその曲をレコード会社に持ち込むが……。


こちらも宮崎あおいさん主演、涙無しには見れない映画。ストーリーは、生き方迷走中のバンドだいすき『種田』とそれを支える『芽衣子』ふたりのお話。最後のライブシーンが最高で、このシーンを熱く描くためにこの映画を撮ったんじゃないかと思うほどです。


君に届け


2010年 【128分】

見た目が暗く周りから「貞子」と呼ばれる黒沼爽子(多部未華子)は、クラスになじめないでいた。しかし、その外見とは裏腹にけなげで純粋な彼女に、誰からも好かれるクラスの中心的存在の風早翔太(三浦春馬)はひそかに好意を抱いていた。風早の言葉を励みに、爽子は徐々にほかのクラスメートたちと打ち解けるようになっていく。


売上1000万部、少女漫画の金字塔『君に届け』の実写版。爽やかすぎて怖い映画です。相手のことを思いやり、気持ちを伝える難しさを若々しく伝えています。三浦春馬さんがちゃんと風早くんでキュンとします!

僕の初恋をキミに捧ぐ


2009年【122分】

医師の孝仁(仲村トオル)を父に持つ少女・繭(井上真央)は、父の病院で入院生活を送る少年・逞(岡田将生)と出会う。逞に恋心を抱き始めた繭は、逞が重い病気により20歳まで生きられないと知りつつも「大人になったら結婚しよう」と約束。しかし、時が経って自らの余命を自覚した逞は恋心を封印し、繭を遠ざけようとする。


胸が苦しくなるほど切ないのですが、胸が苦しくなるほどキュンキュンする映画。学園ラブストーリーに多いありえない展開や、くさすぎる台詞もない甘酸っぱい作品です。

ハチミツとクローバー


2006年【116分】

浜美大に通う竹本(櫻井翔)は、ある日、一心不乱に絵を描く少女・はぐみ(蒼井優)に恋心を抱く。彼女は大学の教授・花本(堺雅人)の親戚で、天才少女とうわさされる転入生だった。はぐみのことが頭から離れない竹本だったが、彼と同様にはぐみを気にかける非凡な先輩・森田(伊勢谷友介)の存在が竹本の恋心をかき乱し……。


原作はかなり無視されていますけど、とてもみずみずしい青春映画。キャンパスライフと青春と夢と苦悩…わたしの目のフィルターもこんな風にキラキラ見えてたときがあったな。甘酸っぱい!

ただ、君を愛してる


2006年【116分】

何も言わずに自分の前から姿を消した静流(宮崎あおい)に会うため、誠人(玉木宏)はクリスマスでにぎわうNYへとやってきた。6年前、誠人は個性的な静流と出会い、静流は一目で彼に恋をした。写真が趣味の誠人と一緒にいたい一心で、静流もカメラを扱い始めるが、誠人は別の女性みゆき(黒木メイサ)に片思いをしていた。


ストーリーやシチュエーションはベタかもしれませんが恋の美しさや儚さ、残酷さが2人の恋に詰まっていて、クライマックスはしっかり泣かされます。号泣ですね。リアルでも無いしフィクションでも無い…浮遊感が素敵な作品。そしてラストの写真にはきっと心奪われます。

あとがき

いか胸キュンが止まらない!恋愛映画を洋画・邦画から厳選してご紹介してきました。どの作品もしっかりキュンキュンを楽しめるおすすめの映画ばかりですので気になる作品が見つかれば是非一度鑑賞してしっかり潤って下さいね。

東野圭吾おすすめの15作品!読みやすくて最高に面白い!


ミステリーに興味のない方でも著者の名前を御存知ない方は少ないでしょうね。今回は『東野圭吾』さんの魅力を思う存分味わえるおすすめの作品をご紹介していきたいと思います。

東野圭吾さんプロフィール

まずはプロフィールのご紹介から。

1958年大阪府生まれ。1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。1999年『秘密』で、第52回日本推理作家協会賞を受賞。2006年には『容疑者Xの献身』で、第134回直木賞を受賞した。 引用: 東野圭吾 | 著者プロフィール | 新潮社


東野圭吾さんのおすすめ小説

表記はタイトル、あらすじ、感想の順になっています。

それでは東野圭吾さんの傑作、名作の数々を思う存分堪能してくださいね!

秘密

みどころ

男性側の目線なのか、女性側からの目線で見るのかによって大きく感想は変わると思いますが、賛否両論の激しくわかれる作品。ミステリーの要素はあまりないように感じますが、その分とても温かで切ない物語。


バスの事故で無傷だった娘の体に、亡くなった妻の心が宿り夫と暮らすという設定。構成もストーリーも、そして言葉遣いもシンプルなのに、笑いも涙もしっかりとあって、それ以上に色々と考えさせられました。ラストシーンでの『秘密』の意味が分かった時の衝撃は、個人的にこれまで読んだ本のなかでも一番かもしれません。

白夜行

みどころ

東野圭吾さんの作品の中でも最上位の人気を誇り、200万部以上売れた大長編ミステリー作品。とある廃墟ビルで男の他殺体が見つかります。それは過酷な運命を背負わされた少年と少女の19年に及ぶ悲劇のはじまり…。


この2人の心情や直接描写はほとんどなくて、周囲を取り巻く人間たちの視点を通してのみ描写されて物語が解き明かされていくというスタイル。それでもここまで人物像が浮かび上がるって…ただただ凄い。


800ページ以上と文字通り大長編なのですが、それをを苦ともさせずに世界にズンズンと読者をのめり込ませてくれます!タイトルもこれしかないと思うほど秀逸ですし、どうみても傑作です。

容疑者Xの献身

みどころ

ガリレオシリーズ第3弾、直木賞受賞作。天才・湯川をもって「天才」と称される数学者・石神が計画した、驚嘆すべき完全犯罪とは…。誰もが知ってる名作ですよね。


天才によって仕掛けられた驚くべきトリックが、もう一人の天才によって暴かれた時、あの人への想いがこんなにも真剣で、重かったのかとその想いの強さに気付かされ胸が締めつけられます。そしてこの作品の醍醐味はメイントリックひとつが解かれたその瞬間!それまで見てきたものが鮮やかに一変するんです!是非体感してみて下さい。

悪意

みどころ

加賀恭一郎シリーズ第4弾『悪意』、このシリーズは巻を重ねれば重ねる程、凄まじくレベルアップしている気がします。犯人のトリックは割と早い段階で見破ることができるのですが、そこから加賀が炙り出していく犯人の『動機』はとてもスリリングで衝撃的。


人の『悪意』とは恐ろしく、犯人の淡々としてる様子が終始不気味。そんな中での加賀の論理的な推理には爽快感がありますし、次々にひっくり返されるトリックの複雑さには驚かされました。

麒麟の翼

みどころ

そしてこちらは加賀恭一郎シリーズ第9弾、人形町界隈を舞台とした作品。


胸を刺された男性が、日本橋の欄干にもたれかかるようにして息絶えた。そして同じ日に事故に遭った青年は男性の鞄や財布を所持していた。この青年が犯人なのでしょうか?…父と息子の再生のお話です。


単純に事実を追うのではなくて、そこに隠された背景や人々の心情を読み解くような事件へのこだわった姿勢!加賀刑事の粘り強さが光る1冊。爽快感がありながらも少し含みを持たせたラストも良かったですよ。


それから『麒麟の翼』は、珍しく加賀シリーズ過去作品と明確にリンクしていて、シリーズに付き合ってきた読者に対するサービス精神も感じられました。

仮面山荘殺人事件

みどころ

東野圭吾さん初期の傑作で『クローズドサークル』『どんでん返し』ミステリーでほぼ必ずと言っていいほどおすすめされている一冊ですね。 わりと何を言ってもネタバレになると思うので紹介の仕方が難しいんですが。


シンプルな構成の上に物語が山荘内、300ページ程度で綺麗に収まっていてさくさく読めるのですが、突飛なアイデア抜きで読者を何重にも騙しきり、あげく想像以上の結末に驚かされます。あまりにも鮮やかですっきり爽快の読後感!この本をこれから読める人はある意味幸せだと本気で思える作品です。東野さんの作品の中で、ミステリー初心者の方におすすめするとしたら個人的にはダントツでこの本ですね。

宿命

みどころ

東野圭吾さんの初期ミステリー。主要な登場人物である2人の男性が数奇な運命の糸に縛られ翻弄されるまさに『宿命』を描いた作品です。


登場人物が多くて、章ごとで中心となる登場人物が変わりますし、時間軸やシチュエーションがかなり激しく移り変わるにも関わらず、すごく読みやすい作品です。ラストで明らかになる『宿命』に、そうだったのかとホッとする気持ちとこんな事が起きたら怖いという気持ちで複雑な読後感を楽しめますよ。

放課後

みどころ

東野圭吾さんのデビュー作で乱歩賞受賞作品です。何者かに命を狙われている教師が連続殺人事件の謎に挑む物語なんですが、犯人候補全員がもう怪し過ぎて事件解決まで飽きることなく読めました。


30年以上も前の作品なのに全く古さを感じないですし、トリック、動機、ラストも斬新!動機に関しては賛否ありますが、ハラハラ感が生々しくて大好きな一冊。初々しさもありますが、これがデビュー作とは恐ろしいですね。

むかし僕が死んだ家

みどころ

登場人物は、主人公と幼い頃の記憶を失っている元カノの二人だけ!元カノの記憶を探るために、2人は幻の家を訪れます。時が止まったようなその家で見つけたある少年の日記…。


徐々に掘り起こされる彼女の記憶。 たった2日間の山奥の家の中、薄気味悪さを漂わせながらも、謎を発見する毎に推理し真実が明らかになってゆく様に終始ハラハラドキドキ。登場人物2人だけと不思議な家一つでここまでのミステリーが出来るなんて!東野作品の隠れた名作だと思います。

分身

みどころ

タブーの領域、クローンのお話です。想像をはるかに超える複雑なストーリー展開で、鞠子と双葉ふたりの話が同時進行で章ごとで交互に展開します。


もしも自分と全く同じ人間がいたら…。まったく同じ姿かたちをしている北海道の鞠子と東京の双葉。それぞれがひょんなことから同じ時期に自らの不思議な出生に疑問を持ち、調べていきます。


クローンと言われると同年齢で考えがちなテーマですが、そこにオリジナルとの年齢差を持ってきたところが面白い。そして最後のシーンでは、それまでの重い雰囲気から一転、サッパリしたような、切ないような何とも言えない気分に。

殺人の門

みどころ

人の愚かさが詰まった作品。 主人公の田島は友人である倉持に、常にその人生を振り回されてきました。平気で人を騙す倉持に対して憎しみを抱きながらも、縁を切れない田島。少し順調に動き始めると 何故かいつも倉持が現れ、どうしても幸せになれません…。


文庫本で600ページを超える長編。暗くて救いようのない内容で、途中で何度もくじけそうになりました。はっきりいって東野圭吾さんの作品で、これほど途中で読むのを止めようと思った本は他にありません。だけど最後まで読めてしまう…そして時が経つと不意にまた読みたくなってしまう。不思議な一冊です。

ナミヤ雑貨店の奇蹟

みどころ

33年前と1日間だけ繋がっているナミヤ雑貨店を舞台に、過去と現在を繋ぐ不思議なストーリー。強盗に入ったはずの雑貨店でひょんなことから数々の人々の悩み相談に答えることになった若者3人組のお話です。


人の役に立たないと思っていた3人が、ナミヤの店主に変わり過去からの悩みを相談する手紙に返答をすることで、自分達も人の役に立つことが出来るのだと気づいていきます。愛にあふれた奇跡は気持ちよく、悩みを相談した人達全てのストーリーに涙しながら読みました。しばらく余韻に浸っていたいと思える最良の読後感!おすすめの一冊です。

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手紙

みどころ

弟の大学進学のために、兄は強盗殺人に手を染めた。毎月獄中から届く兄からの手紙。弟が幸せになろうとするたびにその手紙が、強盗殺人犯の弟は幸せになれないという事実を突きつけます。たったひとりの肉親が犯した罪により人生を狂わされた青年の物語。


心理描写が秀逸で、静かにそして力強く心に訴えかけてきます。兄からの手紙は無神経で腹立たしいとずっと感じていたはずなのに、最後の手紙を読んだ後は…涙が止まりませんでした。

パラレルワールド・ラブストーリー

みどころ

パラレルワールドとは、私たちの現行世界と並行して存在すると考えられているもう一つの世界。タイトルからはファンタジーのような印象を受けますが、実際は本格ミステリー。


描かれているのは、塗り替えられた記憶をもつ自分と、忘れられた本物の記憶をもつ自分との、ある意味でのパラレルワールド。親友から紹介された彼女と付き合っている記憶と、親友の彼女なのに好きになってしまい悲しい三角関係になってしまった記憶のどちらが正しいのか、脳科学を交えながら真実を探っていくミステリー。『変身』や『分身』に並び、科学の発達の危うさや科学と倫理の境界について考えさせられる作品です。

魔球

みどころ

東野圭吾さんの作品の中ではあまり有名ではないほうだと思いますがおすすめしたい一冊。高校野球を舞台にした青春推理小説『魔球』は、冒頭の爽やかな野球のシーンからは想像のできない哀しい想いが交錯します。


野球部のエースが見せた魔球の正体とは何か、なぜ彼は殺されたのか…。高校球児の殺人事件、それとは関係のない場所で起きた爆弾の爆破未遂事件、無関係かと思われていた2つの事件が見事に繋がっていきます。そうする他になかったのだろうかと思わずにはいられない結末と家族への想いが切なく悲しいお話、東野さん初期の名作です。

流星の絆

みどころ

幼い頃に両親を殺害された三兄妹は、児童養護施設を出た後、詐欺師としてお金を貯めながら、犯人を捜して復讐しようとしていた…。ふとした偶然から時効直前に犯人の手がかりを見つけだし奮闘する長編。


兄妹たちがテンポよく詐欺をやってのける場面から、殺された両親の復讐のために試行錯誤するシリアスな場面まで、畳み掛けるような展開で600頁を感じさせません。ラストは、相応の報いはあるものの、美しい瞬間を見せてくれる粋な締め方。読み進めている時は辛いのに、読後に少し幸せな気分になれる素敵な一冊です。

変身

みどころ

強盗事件で頭を撃ち抜かれた脳の一部に移植手術を受けた青年の人格がドナーの脳に乗っ取られていく悲劇を描いた医療サスペンス。


変わりゆく主人公の描写があまりにもなめらかにスライドしていくので、ついつい現在のページと冒頭を比べたくなりました。理不尽だらけの物語ですが、最後の1ページまでどう結末を迎えるのかとドキドキしながら読める1冊です。

使命と魂のリミット

みどころ

医療ミステリー。タイトルから受けるなんとなく難しそうなイメージは読み始めればすぐに吹き飛びます。帝都大学病院を舞台にした事件と、研修医・夕紀の西園教授に対するある疑念が絡み合いながら進むストーリー展開。


勤務先の病院で起こる事件の2つが解き明かされる過程はもうお見事。命に関わるストーリーなので、後半の緊迫感がすごいです。ラスト数ページでタイトルの意味が分かり、ラスト1行で気持ちよく読み終われました。読み終えた後の爽快感は群を抜いてますよ!

夢幻花

みどころ

追い求めると身を滅ぼす夢幻花__黄色い朝顔にまつわる宿命と責任の物語。こちらの作品は、連載で一度書き上げた話を、現在の科学考証に合わせて書き直したとのことです。


通り魔に襲われた夫婦の話と中学生のひと夏の思い出の話、何の関係もなさそうな2編のプロローグ。それが本編で綴られる青年の自殺とその祖父が殺された事件へと繋がっていきます。


キーとなるのは絶滅したはずの黄色の朝顔。一見何の関係もなさそうな事件がやっぱり安心の東野圭吾さん!次々と繋がっていっちゃいます。

あとがき

東野圭吾さんのおすすめ作品をご紹介してきました。もれなく傑作とよべる作品ばかり!本当に面白くて読後感も最高の作品ばかりです。気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。


ピュアすぎるラブストーリーを描いた恋愛漫画を厳選しておすすめ


ピュアなラブストーリーを読んでいると心が癒されませんか?少しじれったく感じてしまうこともありますが、そのまっすぐな恋、不器用な恋に惹きつけられて、いつのまにかニヤニヤしっぱなしみたいなこともよくあります。今回は読後感最高のピュアすぎるラブストーリーを描いた恋愛漫画を厳選してご紹介していきます。

厳選!ピュアラブ恋愛漫画

『ピュアすぎるラブストーリーを描いた恋愛漫画を厳選しておすすめ』と題して、個人的な評価を添えてご紹介していきます。ではどうぞ〜

恋するレイジー

作家名: 星森ゆきも
出版社: 小学館
出版年月:2018年3月〜

あらすじ

主人公桃沢かのは、マジメで几帳面だけど不器用すぎるポンコツ女子・・・ヒーローの宮野玲次は、頭脳明晰で長身なんでもできちゃう完璧王子だけど、究極の面倒くさがり屋・・・そんな2人が出会い、2人の世界が大きく動き出して・・・!?

みどころ

まっすぐ真面目だけどポンコツめな主人公、この手のキャラは下手するとあざとさを感じてイライラしてしまいがちですけどね。すごくバランスの良い性格で可愛いくて仕方ないんですよ。


そして、無気力ヒーローの格好良さにもわざとらしさをあまり感じない。登場キャラを好きになれるかどうかって重要ですね。ということで素直にピュアラブを楽しめる作品。

個人的おすすめ度:【A】

近キョリ恋愛

作家名: みきもと凜
出版社: 別冊フレンド
出版年月:2008年3月〜2011年6月
全10巻完結済み

あらすじ

ひょんなことから、つきあいはじめた学年トップの超天才にてクールな少女・枢木(くるるぎ)ゆにと臨時担任の櫻井(さくらい)ハルカ。担任じゃなくなったら正式にラブラブになるはずが、元担任2回目のご懐妊でハルカは引き続き担任に。絶対ナイショなこの関係には、キケンがいっぱいなのです――。

みどころ

2014年の実写化でも好評を得たこちらの作品。作者さんは『きょうのキラ君』や『午前0時、キスしに来てよ』など、最近もヒット作を連発しているみきもと凜さんですね。


チャラめな高校教師と超個性的でツンデレな生徒の禁断ラブストーリーですが、その中身はとにかくピュア!キャラに似合わないまっすぐな恋愛にキュンとくるはず。ただ、主人公の強烈キャラに馴染めないというレビューもよく見かけるのでまずは試し読みから。

個人的おすすめ度:【A】

高嶺の蘭さん

作家名: 餡蜜
出版社: 別冊フレンド
出版年月:2017年11月〜

あらすじ

勉強もスポーツもできてその上クールビューティーな蘭(らん)は、周りから“高嶺の花”と呼ばれ、一目置かれている。だけど同じクラスの晃(あきら)だけは、普通に明るく接してくれて…!?

みどころ

ヒロインは、周囲から高嶺の花と言われているけど中身はいたって普通の女の子。そしてヒーローは、心優しい花屋の息子。


この2人、めちゃくちゃ爽やかでピュア!可愛い2人をみているとずっとニヤニヤしてしまいます。花言葉なんかの花にまつわるエピソードと一緒にほのぼの楽しめる作品。

個人的おすすめ度:【A】

花君と恋する私

作家名: 熊岡冬夕
出版社: 別冊フレンド
出版年月:2011年8月〜

あらすじ

委員長×停学男=ハナマルの恋!?心にきゅんきゅん響く初恋ストーリー始まりです!――花(はな)君のなんてことない言葉にいちいち胸がぎゅってなるのは、なんでなのかな――優等生で委員長だけど、ちょっと抜けてる七世(ななせ)。暴力事件を起こして停学中の花君の意外な落とし物を拾ってから、花君の優しさと笑顔に気づいて……!?

みどころ

問題児と優等生、王道ですね。だけど王道だから面白い!ヒロインの一途さや高校生らしいピュアな2人の関係にキュンキュンしながら青春時代を思い返させてくれる作品です。


ただ、作者さんの体調不良の為、2015年から長らく休載中…それでも是非読んでみてほしい良作。残り3話で完結予定との事なのでその日を楽しみに待ちましょう。

個人的おすすめ度:【A】

モブ子の恋

作家名: 田村茜
出版社: コミックタタン
出版年月:2017年10月〜

あらすじ

20年間、ずっと片隅で“脇役”として過ごしてきた田中信子に芽生えた、初めての恋心。積極的な行動が苦手な彼女だが、勇気を振り絞って一歩ずつ距離を縮めようと努力する。ドキドキの大きさに、主役も脇役も関係ない。“主役”の恋に飽きたあなたに贈る、ささやかで爽やかな恋物語。

みどころ

いじらし〜。とてもピュアでゆっくりな2人の恋愛が絶妙に描かれていて、いじいじ、ニヤニヤしながら読みました。


内容は、タイトルの通り脇役として生きてきたネガティブ女子・モブ子と真面目男子の純愛ストーリー。心温まる、優しすぎる世界に浸らせてくれる良作だと思います。

個人的おすすめ度:【A】

富士山さんは思春期

作家名: オジロマコト
出版社:アクションコミックス
出版年月:2013年5月〜2016年2月
全8巻完結済み

あらすじ

女子バレー部のエース・富士山牧央(ふじやま・まきお)は身長181センチ。けれど心は思春期の女の子。ひょんなことから幼なじみの上場優一と付き合うことになって、思春期が大暴走!?

みどころ

高身長で優しい性格の中学生・富士山さんと、身長低めの幼なじみ・上場くんの青春ラブストーリーです。


描かれているのは中学生の恋愛そのものでその初々しさときたらもう可愛すぎ。何をするにもドキドキしている2人をながめているうちに自分の中学生時代を思い返して、どんどん引き込まれていきますよ〜!

個人的おすすめ度:【S】

大正処女御伽話

作家名: 桐丘さな
出版社: ジャンプコミックス
出版年月:2016年2月〜2017年10月
全5巻完結済み

あらすじ

時は大正――。事故がもとで母と右手の自由、父の期待を失い田舎に養生という名目で家を追われた青年・珠彦。世の中の全てに嫌気がさし、引き籠もりの厭世家となり果てていた珠彦のもとに、夕月という少女がやってきた。彼女は父が珠彦の世話をさせるため買ってきた嫁で…。

みどころ

完結してしまいましたが、個人的にはもっともっと読み続けたい作品です。まっすぐな愛でかたくなな珠彦の心を少しずつ溶かしていく夕月…なんて微笑ましいんだろう。


時代が大正ということもあって多少重めな展開もありますが、そんな閉ざされた世界で2人が紡ぎ出す物語は上質そのもの、読後感も最高。浸れます。ということで続編となる『昭和オトメ御伽話』も気になるわ〜。

個人的おすすめ度:【S】

I Love you Baby


©︎ I Love you Baby

作家名: 小森みっこ
出版社: マーガレットコミックス
出版年月:2014年5月〜2015年5月
全4巻完結済み

あらすじ

美少女の美玲は、その可愛さゆえ放課後は外出禁止。毎日、家、通学路、学校の繰り返し。でも、ある日、約束を破って初めて1人で乗った電車で痴漢にあってしまった美玲を助けてくれたのは、美玲よりも、小さくて、初めて怖くないと思えた男の子・智だった──。

みどころ

同作者連載中の人気作『僕に花のメランコリー』も青春ピュアラブですが今回はピュア度高めのこちらをおすすめ。


中学生どうしの恋愛ということもあってとにかく純粋!!ドロドロ展開なんて皆無です。可愛いすぎる2人の成長と、ゆっくりと進んでいく恋愛はニヤニヤすること間違いありませんよ。まったりと見守りましょう。

個人的おすすめ度:【A】

僕の初恋をキミに捧ぐ


©︎ 僕の初恋をキミに捧ぐ

作家名: 青木琴美
出版社: フラワーコミックス
出版年月:2005年12月〜2008年8月
全12巻完結済み

あらすじ

心臓病で入院している逞(たくま)と逞の主治医の娘・繭(まゆ)はとても仲がよく、いつも逞の病室で遊んでいた。ある日、繭は逞が「二十歳まで生きられない」と両親が話しているのを耳にしてしまう。逞の運命を知った繭は、なんとか逞の病気を治そうとする。そして、逞は自分の運命を知らないまま、繭に「大人になったら結婚してくれる?」と告げるのだが…!?

みどころ

20歳までしか生きることのできない男の子と、その幼馴染の純愛物語。ドラマ化でも話題になっていますよね。


ラストで賛否の分かれている作品ですが、ストーリー的には涙なしには読めない感動作品。同じ作者さんの他作品のキャラクターも登場するので、知っている方ならより楽しめるかも。

個人的おすすめ度:【B】

日々蝶々

作家名: 森下Suu
出版社: マーガレットコミックス
出版年月:2012年7月〜2015年5月
全12巻完結済み

あらすじ

学校一の美少女・すいれんが気になるのは硬派な空手男子・川澄。お互い気になるけどお互い異性が苦手な2人。純粋すぎて恋心にもまだ気づけない。ひらり、ふわりの恋物語がはじまります。

みどころ

波瀾の少ない穏やかな展開、そしてヒロインがあまり喋らない作品はチョット…という方以外ならまず大満足できると思える傑作。


理由あってほとんど他人と喋れないヒロインが、恋をした相手のために頑張る健気な姿にキュンとしながら、ゆっくりと距離を縮めていく2人の心の動きを楽しみましょう。


個人的おすすめ度:【S】

あとがき

こうしてみると、ピュアな恋愛を描いた作品って登場するキャラクターたちを全力で応援したくなりますね。読んでいると癒されるし優しい気持ちになれます。どの作品も本当に面白いので読みたくなるような作品が見つかれば是非お試し下さいね。


作品は徐々に追加していこうと考えていますよ。それでは最後まで読んでくださってありがとうございました!

おすすめの映画35作品!面白くて心に響く、記憶に残る洋画・邦画を厳選!

面白いのはもちろんのこと心に響いたり記憶に残るような素敵な映画に出逢えていますか?ジャンルを問わず良い映画に出会えると人生観まで変わってしまうことも。今回は年代別に特におすすめしたい良質な映画を洋画・邦画を織り交ぜ厳選してご紹介していきたいと思います。

はじめに



感動、笑い、切なさ、高揚感や緊張感など様々な感情を揺さぶるおすすめの映画を新作・名作から厳選して、あらすじや感想と合わせてご紹介していきます。


とにかく面白い映画を探している方、何をレンタルしようか悩んでいる方、間違いなくおすすめできる良作ばかりですので是非参考にしてみて下さいね。

面白くて心に響く!おすすめの映画【洋画・邦画】

掲載の順番はランキング形式ではなく公開年順、また作品は随時追加予定。

表記はタイトル・公開年・上映時間・あらすじ・感想の順です。

それでは面白くて心に響く、記憶に残る!おすすめの映画35作品【洋画・邦画】をどうぞごゆっくりお楽しみください。

しあわせの絵の具


出典:©︎ しあわせの絵の具/2018年/116分

あらすじ

カナダ東部の田舎町で叔母と暮らし、絵を描くことが生きがいのモード(サリー・ホーキンス)は、魚の行商をしているエベレット(イーサン・ホーク)の家で住み込みの家政婦として働き始める。


幼少期にリウマチを患い身内に冷たくされてきたモードと、養護施設で育ったエベレットは互いを認め合い、やがて夫婦になる。ある日、モードの絵の才能を見いだす女性が現われ……。

みどころ

カナダで有名な女性画家、モード・ルイス夫妻の実話をもとにした映画。不器用な愛にまっすぐな愛…表現の仕方こそ違いますがとても素敵な2人の物語です。


人の温もりを知らない2人が、度々衝突しながらも徐々に心を開き、愛情がじんわり深まっていく様子にはもの凄く癒されます。夫が少しずつモードに歩み寄っていく姿には思わずニヤニヤ、目はじんわりと熱くなるはず。強くおすすめしたい良質なラブストーリー!

グレイテスト・ショーマン


出典:©︎ The Greatest Showman/2018年/104分

あらすじ

P・T・バーナム(ヒュー・ジャックマン)は妻(ミシェル・ウィリアムズ)と娘たちを幸せにすることを願い、これまでにないゴージャスなショーを作ろうと考える。


イギリスから奇跡の声を持つオペラ歌手ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)を連れてアメリカに戻った彼は、各地でショーを開催し、大成功を収めるが……。

みどころ

実在した人の半生を描いたストーリー展開は明るくて軽快で驚く程シンプルなのでとても分かりやすくなっています。そしてなんといっても音楽とダンス、鳥肌がたちっぱなしの圧倒的なパフォーマンスであっという間に世界に引き込まれます!


普通の映画では感じることの出来ない高揚感を楽しめるミュージカル映画。ミュージカルが苦手という方にも是非観て欲しいおすすめの作品です。個人的にも大好きで何度も観返してしまいました。

ドリス・ヴァン・ノッテン


出典:©︎ ドリス・ヴァン・ノッテン/ 2018年/93分

あらすじ

世界的ファッションデザイナー、ドリス・ヴァン・ノッテンの2015春夏レディースコレクションから、2016 / 2017秋冬メンズコレクションに密着。


ショーの舞台裏からアトリエなど創作の現場だけでなく、妥協のない創作活動を支えるベルギー・アントワープ近郊の邸宅にも初めて潜入し、菜園で育てた採れたての野菜を調理するドリスの素顔も映し出される。

みどころ

孤高のファッションデザイナーとも呼ばれるドリス・ヴァン・ノッテンの生活を覗くことのできる作品。


優しい完璧主義者な彼の生活は細部まで美しくてみずみずしい。作りだす事への姿勢がとても勉強になりますし、映像に写る全てが芸術的で見惚れます。創作意欲をかきたててくれる素敵な映画。


5パーセントの奇跡


出典:©︎ 5パーセントの奇跡/ 2018年/130分

あらすじ

ドイツ人の母とスリランカ人の父を持つサリヤの夢は、一流のホテルマンになることだった。だがある日、先天性の病が原因の網膜剥離と診断され、手術後の彼の視力は、それまでの5パーセントしかなかった。


それでもサリヤは夢を諦めずに必死で勉学に励み、ミュンヘンにある5つ星ホテルで研修生になるが、視力のことは隠しており……。

みどころ

心温まるドイツの実話に基づく映画。95%の視覚を先天性の病気で失ってしまったサリー。五ツ星ホテルで働くという夢を実現させる為、目が見えない事を隠して一流ホテルでの研修に参加します。しかし、完璧かに思えた偽装計画に徐々にほころびが出始めて…。


何度も壁にぶつかりながらも優しい仲間達に支えられながら、諦めず人一倍の努力を続ける主人公の姿は素敵すぎます!設定の割に悲壮感もなくて、最後まで笑いながら楽しめて元気を貰えますよ。


パディントン 2


出典:©︎ 5パーセントの奇跡/2018年/104分

あらすじ

ブラウン家の一員として、幸せに生活しているクマのパディントン。もうすぐ100歳になるルーシーおばさんへの誕生日プレゼントを探していた彼は、骨董品屋ですてきな絵本を見つける。


絵本代を稼ごうと窓ふきのアルバイトを始めるが、洗剤を頭からかぶるなど失敗しては騒動を起こす。そんな中、絵本が盗まれ、一家と共に絵本の行方を追うパディントンだが。

みどころ

イギリスのハートフルコメディ映画『パディントン 2』。どじっ子ですが、ロンドン中の人から愛される熊のパディントン。おばさんの誕生日に一冊の飛び出す絵本をプレゼントしようと仕事をしてお金を貯めていたのですが、絵本を盗まれる事件が発生して…。


可愛いすぎるパディントンと可愛いすぎるストーリーに気持ちがほっこり満たされます。1作目を観ていなくても全然問題なし、しっかり楽しめますよ!かなりオススメしたい映画です。


デトロイト


出典:©︎ デトロイト/ 2018年/142分

あらすじ

1967年の夏、アメリカ・ミシガン州デトロイトで大規模な暴動が発生し、街が騒乱状態となる。2日目の夜、州兵集結地の付近で銃声が鳴り響いたという通報が入る。


デトロイト警察、ミシガン州警察、ミシガン陸軍州兵、地元警備隊は、捜査のためにアルジェ・モーテルの別館に入る。数人の警官が、モーテルの宿泊客相手に捜査手順を無視した尋問を開始。自白を強要された宿泊客たちは…。

みどころ

計り知れない恐怖や、理不尽で埋め尽くされていて緊張感が物凄い作品。1967年に発生したデトロイト暴動で、白人警官による殺人事件をまるで現場に居合わせた様なリアルなタッチで描いた衝撃的な社会派映画。


独特のカメラワークやリアリティ溢れる演出、演技が凄すぎて目が離せませんでした。それにしてもこんな出来事が事実だと思うと本当にゾッとします…。


スリー・ビルボード


出典:©︎ スリー・ビルボード/2018年/116分

あらすじ

ミズーリ州の田舎町。7か月ほど前に娘を殺されたミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)は、犯人を逮捕できない警察に苛立ち、警察を批判する3枚の広告看板を設置する。彼女は、警察署長(ウディ・ハレルソン)を尊敬する彼の部下や町の人々に脅されても、決して屈しなかった。やがて事態は思わぬ方へ動き始め……。

みどころ

娘を殺された母親によって出された警察を非難する巨大広告…これを取り巻く人々の怒りや後悔、悲しみ、無関心など様々な負の感情が交錯している作品。


ただ、そんな中に見え隠れする人の温かさや許し、愛がすごく綺麗。心理描写がメインとなっていて分かりやすい内容とは言えないのですが、自身を襲う不幸や怒りについて見つめ直すきっかけともなる素敵なおすすめの映画です。

gifted


出典:©︎ gifted/2017年/101分

あらすじ

めいで7歳のメアリーと片目の猫フレッドと共に、フロリダの小さな町で生活している独り身のフランク。平穏に過ごしていた彼らだったが、メアリーにある天才的な能力があることが判明する。


フランクは彼女に普通の子供と同じように育ってほしいと願っていたが、彼の母エブリン(リンゼイ・ダンカン)は二人を引き離してメアリーに英才教育を受けさせようとする。

みどころ

とても温かくて優しいハートフルなストーリー。母親を亡くした少女メアリーに備わった天才的な才能の育て方で割れる大人。普通に子供らしくいてほしいフランクと才能をのばしたい祖母…どちらの言い分にも愛はあるのですが正反対、かといってドロドロとはしていません。


子どもの育て方には色々な考え方があって正解は分かりませんが、とてもほっこりする素敵な作品です。

ダンケルク


出典:©︎ ダンケルク/2017年/106分

あらすじ

1940年、連合軍の兵士40万人が、ドイツ軍によってドーバー海峡に面したフランス北端の港町ダンケルクに追い詰められる。ドイツ軍の猛攻にさらされる中、トミー(フィオン・ホワイトヘッド)ら若い兵士たちは生き延びようとさまざまな策を講じる。


一方のイギリスでは民間船も動員した救出作戦が始動し、民間船の船長ミスター・ドーソン(マーク・ライランス)は息子らと一緒にダンケルクへ向かうことを決意。さらにイギリス空軍パイロットのファリア(トム・ハーディ)が、数的に不利ながらも出撃する。

みどころ

戦争のリアルを美しい映像とBGMで緻密に描いたクリストファー・ノーラン節炸裂の大作。


第二次大戦ドイツ軍侵攻時、フランスの沿岸地帯ダンケルクからの撤退作戦に翻弄された若者達を陸海空の視点から描く群像劇です。セリフが少なく内容もシンプルなのに、凄まじい緊張感に息が詰まり、気が付くと作品に没入させられていました。

キングス・オブ・サマー


出典:©︎ キングス・オブ・サマー/2017年/95分

あらすじ

高校生のジョーとパトリックは、親に対する不満から家出を計画する。彼らはちょっと風変りな少年ビアジオと一緒に森に隠れ家を作り、自然の中で生活しようとする。


しかし、そこへジョーが恋しているクラスメートの女の子ケリー(エリン・モリアーティ)がやってきたことから、少年たちの友情に暗雲が立ち込め……。

みどころ

子供扱いしてくる親への不満から友達と家出、劇的なことが起こるわけではないのですが青春が詰まった映画。


森の中に秘密基地を建てることを計画した3人の少年たちの自由で瑞々しい時間を音楽と、深い緑と絶妙の光で描写しています。1コマ1コマがすごく印象的で記憶に残る良作です。

ラ・ラ・ランド


出典:©︎ ラ・ラ・ランド /2017年/128分

あらすじ

何度もオーディションに落ちてすっかりへこんでいた女優志望の卵ミア(エマ・ストーン)は、ピアノの音色に導かれるようにジャズバーに入る。


そこでピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)と出会うが、そのいきさつは最悪なものだった。ある日、ミアはプールサイドで不機嫌そうに1980年代のポップスを演奏をするセバスチャンと再会し……。

みどころ

映像がポップで色彩豊か、夢を追う男女の話がミュージカル調になっているので、目だけではなく耳と心で楽しめる映画。恋心を刺激させられること間違いなしの作品です。夢と現実が交差する切ないラストもとても素敵ですよ!

タレンタイム〜優しい歌


出典:©︎ タレンタイム〜優しい歌 /2017年/115分

あらすじ

マレーシアのとある高校で、毎年恒例の“タレンタイム”という芸能コンテストが開催される。裕福な家庭に育ったムルー(パメラ・チョン)はピアノの弾き語りで参加することに。耳の不自由なマヘシュ(マヘシュ・ジュガル・キショール)は、練習期間中バイクで彼女の送り迎えをすることになり……。

みどころ

平凡な日常に涙が止まらないのに、笑いがくすっと出てしまう優しい気持ちになれる青春群像劇。


多民族国家マレーシアで、国も宗教も異なる4人を巡って、現代の多民族国家での風習や宗教、考え方のすれ違いを、ユーモアたっぷりな物語と、美しい映像や歌で飾る傑作。優しさに満ちたおすすめの映画です。

美女と野獣


出典:©︎ タレンタイム〜優しい歌 / 2017年/130分

あらすじ

進歩的な考え方が原因で、閉鎖的な村人たちとなじめないことに悩む美女ベル(エマ・ワトソン)。ある日、彼女は野獣(ダン・スティーヴンス)と遭遇する。彼は魔女の呪いによって変身させられた王子で、魔女が置いていったバラの花びらが散ってしまう前に誰かを愛し、愛されなければ元の姿に戻ることができない身であった。その恐ろしい外見にたじろぎながらも、野獣に心惹(ひ)かれていくベル。一方の野獣は……。

みどころ

映像も音楽も世界観も、そしてエマワトソン演じるベルもただただ美しいディズニー映画。


ベルと野獣が徐々に仲を深めていく過程がミュージカルに乗せてうまく伝わってきます。アニメ版には無かったシーンや歌もあって、初めて美女と野獣を見る人はもちろん、アニメ版を見た事のある人も凄く楽しめると思います。

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散歩する侵略者


出典:©︎ 散歩する侵略者/2017年/129分

あらすじ

鳴海の夫・真治が、数日間行方をくらまし、別人のようになって帰ってくる。これまでの態度が一変した夫に疑念を抱く鳴海は、突然真治から「地球を侵略しに来た」と告白され戸惑う。一方、町ではある一家の惨殺事件が起こったのを機に、さまざまな現象が発生し、不穏な空気が漂い始める。

みどころ

ある日突然、夫の人格が別人に変わってしまったら…。人間から概念を奪ってしまう宇宙からの侵略者とその恋人の物語。概念を奪われた人間は意味不明な行動を取り人間らしさを奪われていきます。これまでの、普通に宇宙人が侵略してくる映画とは違った不思議な面白さがあってすごく魅力的な作品。

シング・ストリート


出典:©︎ シング・ストリート/2016年/106分

あらすじ

1985年、ダブリン。両親の離婚やいじめで暗い日々を過ごすコナーは、音楽好きな兄と一緒にロンドンのミュージックビデオを見ることが唯一の楽しみという14歳。ある日、ラフィナを見掛け瞬く間に恋に落ちた彼は、思わず「僕のバンドのPVに出ない?」と口走ってしまう。慌ててバンドを組んだコナーは彼女を振り向かせようと、クールなPVを撮るため音楽活動に奔走する。

みどころ

80年代イギリス、片思いをした女の子に、歌でしか思いを伝えられない不器用で純真な高校生の青春物語。見た目はみんな垢抜けない少年達ですが、いざバンドで歌い出すと格好良く見えてしまうから不思議。キラキラして爽やかなおすすめの映画です。

サウルの息子


出典:©︎ サウルの息子/2016年/107分

あらすじ

1944年10月、ハンガリー系ユダヤ人のサウル(ルーリグ・ゲーザ)は、アウシュビッツ=ビルケナウ収容所でナチスから特殊部隊“ゾンダーコマンド”に選抜され、次々と到着する同胞たちの死体処理の仕事に就いていた。ある日、ガス室で息子らしき少年を発見した彼は、直後に殺されてしまったその少年の弔いをしようとするが……。

みどころ

アウシュヴィッツ強制収容所での死体処理や掃除など、大虐殺の裏方を描いた絶望で満ちた世界の映画。


基本的に主人公サウルをカメラフレームの中心に据えて撮っていて、ピントがサウルのみに当てられています。この独特な映像の効果に臨場感がありすぎて、自分もゾンダーコマンドになってしまったかのような絶望を感じました。恐がらせようとも感動させようともしていない、考えさせられる映画です。

ヒトラーの忘れもの


出典:©︎ ヒトラーの忘れもの/2016年/101分

あらすじ

ナチスドイツが降伏した後の1945年5月、デンマークの海岸にドイツ軍が埋めた地雷を撤去するため、ドイツ兵の捕虜が投入される。まだ幼さの残る10代の少年兵たちを監督するデンマーク軍軍曹ラスムスン(ローランド・ムーラー)は、徹底して彼らをこき使おうとする。だが、少年兵たちは誤爆や撤去作業の失敗で次々と命を落とし……。

みどころ

ドイツが敗戦し、占領していたデンマークの防衛線に大量に埋められていた地雷をドイツの少年兵だけで構成された部隊に撤去させたという実話。


それを監督するデンマーク軍曹の葛藤、苦悩や行動の変化がとても丁寧でリアルに描かれていてラストのかすかな希望、その感動を深くしています。語り継がれていくべき良作。

FAKE


出典:©︎ FAKE/2016年/131分

あらすじ

2014年、聴覚障害を抱えながら「鬼武者」などのゲーム音楽や「交響曲第1番“HIROSHIMA”」といった作品により「現代のベートーベン」と呼ばれた佐村河内守が、実は耳は聞こえており、作品はゴーストライターの作曲だったと報道される。騒然とする状況で、自宅での撮影に応じた佐村河内は……。

みどころ

事実とは何か?なにが本当でなにが嘘なのか。ゴーストライター騒動で話題となった、佐村河内守さんの事件後とその真実に迫るドキュメンタリー映画。


彼を善人に仕立て上げようとするわけではなく、彼を告発した側の人々を悪人だと主張するわけでもなく、とにかく中立に徹している作品。ものすごく面白いなかで物事を1つだけの視点で見てしまうことの恐怖を感じました。

湯を沸かすほどの熱い愛


出典:©︎ 湯を沸かすほどの熱い愛/2016年/125分

あらすじ

1年前、あるじの一浩が家を出て行って以来銭湯・幸の湯は閉まったままだったが、双葉と安澄母娘は二人で頑張ってきた。だがある日、いつも元気な双葉がパート先で急に倒れ、精密検査の結果末期ガンを告知される。気丈な彼女は残された時間を使い、生きているうちにやるべきことを着実にやり遂げようとする。

みどころ

人間の温かさと強さを感じられる愛の詰まった映画。残り2ヶ月しか生きられないとわかってからのお母ちゃん、強くて生き生きとしていてとても綺麗でした。複雑だし悲しいのにすごく前向きで、最初から最後まで泣きっぱなしになるので心して観てくださいね。

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はじまりのうた


出典:©︎ はじまりのうた/2015年/104分

あらすじ

ミュージシャンの恋人デイヴと共作した曲が映画の主題歌に採用されたのを機に、彼とニューヨークで暮らすことにしたグレタ。瞬く間にデイヴはスターとなり、二人の関係の歯車に狂いが生じ始め、さらにデイヴの浮気が発覚。


部屋を飛び出したグレタは旧友の売れないミュージシャンの家に居候し、彼の勧めでこぢんまりとしたバーで歌うことに。歌い終わると、音楽プロデューサーを名乗るダンにアルバムを作ろうと持ち掛けられるが……。

みどころ

ニューヨークを舞台に、お互い落ち込んでいる時に出会った無名のミュージシャンと元プロデューサーがアルバムを作る話。


音楽を作りながら、時には友人や家族を巻き込んで、前向きなっていく。ただひたすらに音楽の素晴らしさを感じる事の出来る映画です。曲も凄く良いのできっとサントラも聴きたくなるはず。

セッション


出典:©︎ セッション/2015年/107分

あらすじ

名門音楽学校へと入学し、世界に通用するジャズドラマーになろうと決意するニーマン。そんな彼を待ち受けていたのは、鬼教師として名をはせるフレッチャーだった。


ひたすら罵声を浴びせ、完璧な演奏を引き出すためには暴力をも辞さない彼におののきながらも、その指導に必死に食らい付いていくニーマン。だが、フレッチャーのレッスンは次第に狂気じみたものへと変化していく。

みどころ

異様な熱気と狂気、手に汗握る鬼教官と若者の音楽スポ根映画。息が詰まるほどの緊張感で、心が和らぐのは演奏シーンのみ。そして見終わった瞬間に、全身に鳥肌がたつほどの感動!厳しさや逆境が人を強くすると信じたくなります。目にも耳にも記憶に残るおすすめの名作。

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Mommy マミー


出典:©︎ Mommy/2015年/139分

あらすじ

ギリギリの生活を送るシングルマザーのダイアン(アンヌ・ドルヴァル)は、15歳のスティーヴ(アントワーヌ・オリヴィエ・ピロン)と二人で生活している。


彼女は最近矯正施設から退所したばかりの注意欠陥多動性障害の息子の扱いに手を焼いていた。やがて母子は隣の家に住む、今は休職中の高校教師カイラと親しくなっていき。

みどころ

ADHDの少年とシングルマザー、そして近所に住む吃音症で休職中の女性教師3人の交流を描いた映画。


テーマも内容も重たいものなのに、映像と音の美しさで物語は優雅に進んでいるように感じます。観ていると、途中辛くなるのですが最後は心が満たされる素敵な映画。映像の構成も圧巻です。

あん


出典:©︎ あん/2015年/113分

あらすじ

刑務所から出所したのち、どら焼き屋「どら春」の雇われ店長となった千太郎の店に、徳江(樹木希林)という女性がやって来る。その店で働くことを強く希望した徳江を千太郎は採用。


徳江が作る粒あんが評判となり、店は大繁盛。そんな中徳江は、つぶれたどら焼きをもらいに来ていた女子中学生のワカナと親しくなる。ところがある日、かつて徳江がハンセン病を患っていたことが近所に知れ渡り……。

みどころ

人生に落胆しているどら焼き屋の店長と店で働きたいと訪ねてきたハンセン病患者の話。人間の生き方や生きる意味に焦点をあてたとても美しいおすすめの映画です。樹木希林さんの演技があまりにも自然すぎて、途中から映画だということを忘れてしまう程です。

くちびるに歌を


出典:©︎ くちびるに歌を/2015年/132分

あらすじ

産休を取ることになった親友の音楽教師ハルコ(木村文乃)の代理として、生まれ故郷の五島列島にある中学の臨時教師となった柏木(新垣結衣)。天賦の才能を持つピアニストとして活躍したうわさのある美女だが、その性格はがさつで乗り回す車もボロいトラック。


住民たちの注目を浴びる中、彼女はコンクール出場を目標に日々奮闘している合唱部の顧問に。そして部員たちに、課題として15年後の自分に宛てた手紙を書かせる。やがて、部員たちがつづった手紙から、それぞれが抱える苦悩や秘密が浮き上がってくるが……。

みどころ

美しい風景と学生時代の純粋な心がマッチした五島列島が舞台の青春映画。ストーリーとしてはとてもシンプルでスローテンポ、一人ひとりの思い、苦悩や葛藤がとても丁寧に描かれていて自然と心にくるものがあります。一歩を踏み出す勇気をもらえる素敵な映画。

ゴーン・ガール


出典:©︎ ゴーン・ガール/2014年/149分

あらすじ

ニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)は誰もがうらやむ夫婦のはずだったが、結婚5周年の記念日に突然エイミーが行方をくらましてしまう。


警察に嫌疑を掛けられ、日々続報を流すため取材を続けるメディアによって、ニックが話す幸せに満ちあふれた結婚生活にほころびが生じていく。うそをつき理解不能な行動を続けるニックに、次第に世間はエイミー殺害疑惑の目を向け…。

みどころ

突然、失踪した妻を捜索する夫。しかしマスメディアは夫が妻を手にかけたのではと、次第に疑いの目を向け始め…。最後まで何が起こるのか分からなくて、安心する隙を与えない展開、実際にありそうな異常性に強烈なインパクトのある作品。シナリオや伏線の回収もすごく凝っていてとても楽しめますよ。

オール・ユー・ニード・イズ・キル


出典:©︎ オール・ユー・ニード・イズ・キル /2014年/113分

あらすじ

近未来の地球。侵略者の激しい攻撃に、人類の軍事力ではもはや太刀打ちできなくなっていた。対侵略者の任務に就いたウィリアム・ケイジ少佐(トム・クルーズ)は、戦闘によって亡くなる。


しかし、タイムループの世界にとらわれ、戦闘と死を繰り返す。そんな中、特殊部隊の軍人リタ・ヴラタスキ(エミリー・ブラント)と出会ったケイジは、彼女と一緒に何度も戦闘と死を繰り返しながら戦闘技術を向上させ……。

みどころ

最初は頼りない主人公が、未知の生命体と戦って死ぬたびに同じ1日を繰り返し、少しずつ学習しながらレベルアップしていく様が爽快なアクション×タイムリープもの。何度も同じシーンをしますがテンポよく進むので飽きることはありません。戦闘シーンも単純に迫力があってとてもおすすめなSF映画です。

ブルージャスミン


出典:©︎ ブルージャスミン /2014年/98分

あらすじ

ジャスミン(ケイト・ブランシェット)は夫ハル(アレック・ボールドウィン)とニューヨークでぜいたくな生活を送っていたが、全てを失い、サンフランシスコに暮らす妹ジンジャー(サリー・ホーキンス)のアパートに身を寄せる。


過去のセレブ生活にとらわれ、神経をすり減らしていたジャスミンだったが、ある日お金持ちの男性ドワイト(ピーター・サースガード)と出会い、自分の身の上についてうそをついてしまう。

みどころ

セレブからの転落、お金で繋がっていたものは全て失い残ったものはくだらないプライドとブランド物の服だけ…。見ていられないほど痛々しい主人公の転落劇を見続けるのは辛いけれど…面白い。落ちぶれた状況ながらセレブらしさを感じさせる女優の演技力も圧巻です。

ウルフ・オブ・ウォールストリート


出典:©︎ ウルフ・オブ・ウォールストリート/2014年/179分

あらすじ

学歴や人脈もないまま、22歳でウォール街の投資銀行で働きだしたジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)。巧みな話術で人々の心を瞬く間につかみ、斬新なアイデアを次々と繰り出しては業績を上げ、猛烈なスピードで成り上がっていく。


そして26歳で証券会社を設立し、約49億円もの年収を得るまでに。富と名声を一気に手に入れ、ウォール街のウルフという異名で呼ばれるようになった彼は、浪費の限りを尽くして世間の話題を集めていく。しかし、その先には思いがけない転落が待ち受けていた。

みどころ

ウォール街で平凡な庶民が頭を使い成り上がっていく話。主人公はすごく下品な最低男ですが、人を惹きつけ焚きつける言葉遣いは見ていて気持ち良い!なんといってもこれが事実に基づいているというのが衝撃的。落ち着くことなく、最後まで突き抜けていくような作品です。

アバウト・タイム


出典:©︎ アバウト・タイム/2014年/124分

あらすじ

自分に自信がなく恋人のいないティム(ドーナル・グリーソン)は21歳の誕生日に、父親(ビル・ナイ)から一家の男たちにはタイムトラベル能力があることを告げられる。


恋人を得るため張り切ってタイムトラベルを繰り返すティムは、やがて魅力的な女性メアリー(レイチェル・マクアダムス)と恋をする。しかしタイムトラベルによって生じたアクシデントにより、そもそもメアリーと出会っていなかったということになってしまい……。

みどころ

過去に遡れる力を持つ家系に生まれた主人公の日常を追ったヒューマンドラマ。時間の大切さを気付かせてくれて、自分の人生も周りの人も愛おしくなるとても素敵な映画。きっとこれがタイムトラベルの正しい使い方、ただただ幸せな気分で満たされます。

そこのみにて光輝く


出典:©︎ そこのみにて光輝く/2014年/120分

あらすじ

仕事を辞めて何もせずに生活していた達夫(綾野剛)は、パチンコ屋で気が荒いもののフレンドリーな青年、拓児(菅田将暉)と出会う。


拓児の住むバラックには、寝たきりの父親、かいがいしく世話をする母親、そして姉の千夏(池脇千鶴)がいた。達夫と千夏は互いに思い合うようになり、ついに二人は結ばれる。ところがある日、達夫は千夏の衝撃的な事実を知り…。

みどころ

重たくて暗くて観るのに結構な体力をつかう映画。負の連鎖から抜け出そうとする3人の男女が足掻いて足掻いて、やっと光が見えた瞬間にまた連鎖の中に引き摺り込まれていく…。


主要メンバーの演技がとにかく凄くて、底辺でもがく辛さや悲哀、それでも捨てられない希望みたいなものがヒシヒシと伝わってきます。暗い場所だからこそ輝けるものを見せてくれる傑作。

ゼロ・グラビティ


出典:©︎ ゼロ・グラビティ/2013年/91分

あらすじ

地表から600キロメートルも離れた宇宙で、ミッションを遂行していたメディカルエンジニアのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)とベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)。


すると、スペースシャトルが大破するという想定外の事故が発生し、二人は一本のロープでつながれたまま漆黒の無重力空間へと放り出される。地球に戻る交通手段であったスペースシャトルを失い、残された酸素も2時間分しかない絶望的な状況で、彼らは懸命に生還する方法を探っていく。

みどころ

カメラワークや無音効果などのテクニカルな見せ方で宇宙の壮大さと怖さをリアルに表現した映画。宇宙空間の映像は息を飲む美しさで圧巻!


ですがキャストはほぼ2人、ストーリーも単調なので退屈に感じる方も多いかもしれません、自身の疑似体験と感じられればドキドキハラハラ感を楽しめる作品だと思います。

キャプテン・フィリップス


出典:©︎ キャプテン・フィリップス/2013年/134分

あらすじ

2009年4月、ソマリア海域を航海中のコンテナ船、マークス・アラバマ号を海賊が襲撃。武器を所持していた4人の海賊に、武装していなかったアラバマ号はあっという間に占拠されてしまう。船長のリチャード・フィリップス(トム・ハンクス)は、20人の乗組員を自由にしてもらう代わりに自らが海賊の人質となり……。

みどころ

大型貨物船が、たった4人の海賊に乗っ取られ…2009年に実際起こった、アメリカ船籍の輸送船がソマリア沖で海賊に襲われた事件をモデルにした映画。輸送船と海賊船の生死をかけた頭脳戦が繰り広げられ最初から最後まで耐えられない程の緊迫感。ラストの展開も凄い!

そして父になる


出典:©︎ そして父になる/2013年/120分

あらすじ

申し分のない学歴や仕事、良き家庭を、自分の力で勝ち取ってきた良多(福山雅治)。順風満帆な人生を歩んできたが、ある日、6年間大切に育ててきた息子が病院内で他人の子どもと取り違えられていたことが判明する。血縁か、これまで過ごしてきた時間かという葛藤の中で、それぞれの家族が苦悩し……。

みどころ

是枝監督作品。子供が病院で取り違えられていた事を知った2組の家族、血の繋がりをとるのか、6年間という育てた時間をとるのか。


誰もがなかなか経験しないような出来事をとても自然に描いた映画。親になるということはどういうことなのか?それを丁寧にあたたかく、少しずつ見せてくれます。じんわりと心揺さぶるおすすめの名作です!

奇跡のリンゴ


出典:©︎ 奇跡のリンゴ/2013年/129分

あらすじ

1975年、秋則(阿部サダヲ)は青森県弘前市で妻の美栄子(菅野美穂)と共にリンゴを栽培していた。彼は、年に十数回にわたり散布する農薬が原因で皮膚に異常をきたしてしまい、寝込むこともある妻の体を心配して無農薬でリンゴを育てることを心に誓う。


だが、農薬を使わないリンゴ栽培はその当時「神の領域」ともいわれ、実現するのは絶対無理だと思われており……。

みどころ

農薬アレルギーの妻の為、絶対に不可能と言われた無農薬リンゴの栽培に奮闘する話。周りから反対されても、罵声を浴びせられても信念を曲げずに挑戦し続ける姿には素直に感動。実話だからこそ努力はいつかきっと報われると思わせてくれる始終泣かされる映画です。

言の葉の庭


出典:©︎ 言の葉の庭/2013年/45分

あらすじ

靴職人を志す15歳の高校生タカオは、雨が降るといつも学校をさぼって公園で靴のスケッチに熱中していた。そんなある日、彼は27歳のユキノと出会い、雨の日だけの再会を繰り返しながらお互いに少しずつ打ち解けていく。


タカオは心のよりどころを失ってしまったユキノのために、彼女がもっと歩きたくなるような靴を作ろうと決心する。

みどころ

梅雨になると観たくなる映画。靴職人を目指す15歳の少年と27歳女性教師、雨の日の新宿御苑で、雨宿りをしていて出会った2人が次第に心を通わせていく物語。透明感のある絵や心地のいい音の美しさ、空気感、世界観どれも美しくて癒される映画。特に雨の描写は本当に美しいですよ!

レ・ミゼラブル


出典:©︎ レ・ミゼラブル/2012年/158分

あらすじ

1815年、ジャン・バルジャン(ヒュー・ジャックマン)は、19年も刑務所にいたが仮釈放されることに。老司教の銀食器を盗むが、司教の慈悲に触れ改心する。1823年、工場主として成功を収め市長になった彼は、以前自分の工場で働いていて、娘を養うため極貧生活を送るファンテーヌ(アン・ハサウェイ)と知り合い、幼い娘の面倒を見ると約束。


そんなある日、バルジャン逮捕の知らせを耳にした彼は、法廷で自分の正体を明かし再び追われることになってしまい…。

みどころ

激動の時代に力一杯生きぬこうとする全員が主人公。どのキャストに注目して観るかで印象の変わるミュージカル映画で、ほぼ全ての台詞が歌になっていて驚きます。圧巻の音楽、俳優たちの演技力と歌唱力、映像美とミュージカルやオペラの苦手な人にも是非観てほしい号泣必至の名作です。

ミッドナイト・イン・パリ


出典:©︎ ミッドナイト・イン・パリ/2012年/94分

あらすじ

ギル(オーウェン・ウィルソン)は婚約者(レイチェル・マクアダムス)と共に、彼女の両親の出張に便乗してパリを訪れる。


彼はハリウッドで売れっ子脚本家として成功していたが、作家への夢も捨て切れずにいた。ロマンチストのギルは、あこがれの作家ヘミングウェイや画家のピカソらが暮らした1920年代の黄金期のパリに郷愁を抱いており……。

みどころ

パリを旅行しているかのような感覚を味わえる映画。タイムトラベルでヘミングウェイやピカソなど沢山の芸術家に会える設定と、彼らのイキイキとした姿にワクワクしながら、色彩豊かでとにかく綺麗なパリの街並みと心地のいいBGMを楽しめます。心を落ち着かせたい時におすすめの作品。

アルゴ


出典:©︎ アルゴ/2012年/120分

あらすじ

1979年11月4日、テヘラン。イラン革命が激しさを募らせ、その果てにアメリカ大使館を過激派グループが占拠し、52人もの人質を取るという事件が起きる。


パニックの中、アメリカ人6名が大使館から逃げ出してカナダ大使の自宅に潜伏。救出作戦のエキスパートとして名をはせるCIAエージェントのトニー・メンデスは、6名が過激派たちに発見され、殺害されるのも時間の問題だと判断。彼らを混乱するテヘランから救出する作戦を立案する。しかし、それは前代未聞で大胆不敵、そして無数の危険が伴うものだった……。

みどころ

映画製作を装って、窮地に陥ったアメリカ大使館員達を救出する驚きの実話ベースのサスペンス。大げさなアクションや派手な見栄えが無く素朴な雰囲気なのですが、これがよりリアリティーを感じさせてくれます。ずっとドキドキハラハラしっぱなしの心臓に悪い映画。

ドラゴン・タトゥーの女


出典:©︎ ドラゴン・タトゥーの女/2012年/158分

あらすじ

月刊誌「ミレニアム」で大物実業家の不正行為を暴いたジャーナリストのミカエル(ダニエル・クレイグ)。そんな彼のもとに、ある大財閥会長から40年前に起こった兄の孫娘失踪(しっそう)事件の調査依頼が舞い込む。


連続猟奇殺人事件が失踪(しっそう)にかかわっていると察知したミカエルは、天才ハッカー、リスベット(ルーニー・マーラ)にリサーチ協力を求める。

みどころ

記者である主人公とドラゴンタトゥーの女が40年前に起きた富豪令嬢失踪事件の解決に挑む…グロ描写や痛い描写がちらほらありますしストーリーも結構衝撃的なのですが面白い!


顔面ピアスに刺青、異常者というレッテルを貼られながらも仕事は完璧にこなす天才ハッカー「ドラゴンタトゥーの女」。凄く可愛いのにあんな雰囲気を醸し出せるルーニー・マーラを堪能しましょう。

鍵泥棒のメソッド


出典:©︎ 鍵泥棒のメソッド/2012年/128分

あらすじ

35歳にして定職もなく、売れない役者稼業にもほとほと嫌気がさした桜井は自殺にまで失敗してしまう。その後、出掛けた銭湯で見るからに勝ち組男のコンドウが彼の目の前でひっくり返り、頭を強打したせいで記憶を失ってしまった。桜井は衝動的に彼の荷物をくすねてコンドウに成り済ましたのだが、実はコンドウの職業は殺し屋で……。

みどころ

役者を目指すも志半ばで挫折した冴えない男と敏腕殺し屋が、銭湯での事故を境に入れ替わるシリアスコメディ映画。緊迫した状況のはずなのに、落ち着いた雰囲気で淡々と話は進み、その中でのしっとりとした笑いが心地いい。ラストも秀逸で最初から最後まで一貫して面白いおすすめの傑作です。

あとがき

面白くて心に響く、記憶に残るおすすめの映画を厳選して年代毎にご紹介してきました。どの作品も自信を持っておすすめできる良作ばかりです。何をレンタルしようか悩んでいる方も、気になる作品が見つかれば是非一度鑑賞してみて下さいね。きっと満足できると思います!

このミステリーがすごい!2019年版【国内編】ベスト10作品の紹介

このミステリーがすごい!2019年版が発売されましたね。毎年、宝島社から出版されている、国内・海外の今もっとも面白いミステリーを読書のプロが選んだ年末恒例『このミス』。今年はどんな作品がランクインしているのでしょうか?


それから、今年はこのミス創刊30周年ということで、歴代1位作品の中から『キング・オブ・キングス』を選定したランキングブックも付いてますよ!それでは早速、2019年版このミス 国内編の上位10作品についてご紹介していきたいと思います。

このミステリーがすごい 2019年版ベスト10作品の紹介


それではこのミステリーがすごい!2019年版で発表されたベスト10作品をご紹介していきます。表記はタイトル、あらすじ、感想の順になっています。2018年版の作品についてはこちら。

10位 火のないところに煙は

「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の「私」は、かつての凄惨な体験を振り返る。解けない謎、救えなかった友人、そこから逃げ出した自分。「私」は、事件を小説として発表することで情報を集めようとするが―。( 新潮社 より引用)


第10位は、芦沢 央さんの短編怪談集『火のないところに煙は』です。テレビ等で取り上げられて話題にもなっていましたよね。


書き出しは実話に感じてしまう程のリアリティ。……え?これ怖すぎません?ゾクゾクとする怪談としての恐怖が常につきまといますが、ミステリーとしてのワクワク感もあるのでグングン読み進めてしまいます。そして連作らしい最終話はお見事の一言。とても綺麗なラストですが恐怖はそのまんま残るという斬新な読後感でした。

10位 グラスバードは還らない

隠れる場所がないガラス張りの迷宮で、連続殺人犯はどこへ消えたのか?犯人と凶器が消えた不可能犯罪の謎に、マリアと漣が挑む!( 東京創元社 より引用)


同率の第10位、市川 憂人さんによる『グラスバードは還らない』は、ジェリーフィッシュは凍らない、ブルーローズは眠らないに続く『らない』シリーズの3作目ですね。


緊迫感ある爆破されたビルからの脱出劇、そしてすべての壁が透明で隠れる場所のない閉鎖空間での連続殺人。この同時平行で描かれるシチュエーションにハラハラ・ワクワクしながら引き込まれていきました。今作のトリックには賛否ありそうな気もしますがこのシリーズはやっぱり面白い!

9位 凍てつく太陽


第9位は、葉真中 顕さんの『凍てつく太陽』。まずはあらすじから。

昭和二十年―終戦間際の北海道・室蘭。逼迫した戦況を一変させるという陸軍の軍事機密「カンナカムイ」をめぐり、軍需工場の関係者が次々と毒殺される。アイヌ出身の特高刑事・日崎八尋は、「拷問王」の異名を持つ先輩刑事の三影らとともに捜査に加わることになるが、事件の背後で暗躍する者たちに翻弄されてゆく。陰謀渦巻く北の大地で、八尋は特高刑事としての「己の使命」を全うできるのか―。( 東京創元社より引用)


終戦間際と時代背景は重ため。舞台は北海道室蘭、そして主人公は特高警察官。


こちらの作品、序盤こそ確かに重苦しい空気がながれていますが、その先は予想外の展開の連続で500ページ以上もあるのにスラスラと読む手が止まりませんでした。民族を超えたふれあいに胸が熱くなりつつ、ラストはいくつかのどんでん返しも決まって、読み終わってみればスッキリ大満足の一冊でした。個人的にはもう少し上位を予想していたんですけどね。納得のランクインです!

8位 東京輪舞

かつて田中角栄邸を警備していた警察官・砂田修作は、公安へと異動し、時代を賑わす数々の事件と関わっていくことになる。ロッキード、東芝COCOM、ソ連崩壊、地下鉄サリン、長官狙撃…。それらの事件には、警察内の様々な思惑、腐敗、外部からの圧力などが複雑に絡み合っていた――。(小学館より引用)


そして8位の『東京輪舞』は、昭和・平成に実際に起きた事件をモチーフに、事件の裏側を公安警察官の視点から描いた連作短編集。


歴史的な重大事件を実名を挙げて題材にしているので、まるでノンフィクションかのような感覚。事件をリアルタイムでみている読者なら、より興味深く読めると思います。いつもの月村さんらしいスカッとする感じこそなかったのですが、史実とフィクションが交錯する面白さに大満足でした。

7位 雪の階

昭和十年、春。数えで二十歳、女子学習院に通う笹宮惟佐子は、遺体で見つかった親友・寿子の死の真相を追い始める。調査を頼まれた新米カメラマンの牧村千代子は、寿子の足取りを辿り、東北本線に乗り込んだ―。( 中央公論新社 より引用)


第7位は、奥泉 光さんの『雪の階』。慣れてくると癖になる、かなり独特な文体での大長編ミステリーです。


二・二六事件前夜に起きた無理心中の謎解きを中心にストーリーは進んでいきますが、当時の上流階級の生活ぶりや、千代子とその恋人のコミカルなやり取り、魅力的な登場人物たちなど読みどころがたくさん!時代背景をよく知らない方でもしっかり満足できると思いますよ。

6位 碆霊の如き祀るもの

刀城言耶が祖父江偲らとやって来たのは海と断崖に閉ざされた犢幽村。そこで次々と起こる不可解な殺人事件は、村に伝わる「怪談」をなぞるかのような様相だった。刀城言耶は「怪談」の解釈の奥にある事件の真相に迫るのだが……(原書房より引用)


第6位は、三津田 信三さんの6年ぶりとなる刀城言耶シリーズ『碆霊の如き祀るもの 』こちらもホラー仕立てのミステリーです。


舞台は4つの不気味な怪談が残る村。閉ざされた村で、その怪談を連想させるような連続殺人事件が起こります。クオリティの高いホラー部分と、主人公が仮説の推理を組み立てては壊しを繰り返し、畳み掛けるように真相に迫っていくのがこのシリーズの見どころ。ミステリーとホラーの融合はなかなか癖になりますよ。

5位 宝島

英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。固い絆で結ばれた三人の幼馴染み、グスク、レイ、ヤマコ。生きるとは走ること、抗うこと、そして想い続けることだった。少年少女は警官になり、教師になり、テロリストになり―同じ夢に向かった。( KADOKAWAより引用)


第5位『宝島』は、戦後沖縄の話。幼なじみの3人を中心に、沖縄が日本に返還されるまでのそれぞれが語られます。


全てのページから沖縄の人々の痛みが生々しく感じられるとてつもなく重い話なのですが、魅力的な登場人物たちの熱量に引き込まれ、さらに、やさしくユーモラスな語り口で綴られているのでとても読みやすい!心に刺さる傑作です。

4位 沈黙のパレード

突然行方不明になった町の人気娘が、数年後に遺体となって発見された。容疑者は、かつて草薙が担当した少女殺害事件で無罪となった男。だが今回も証拠不十分で釈放されてしまう。さらにその男が堂々と遺族たちの前に現れたことで、町全体を憎悪と義憤の空気が覆う。秋祭りのパレード当日、復讐劇はいかにして遂げられたのか。殺害方法は?アリバイトリックは?超難問に突き当たった草薙は、アメリカ帰りの湯川に助けを求める。( 文藝春秋 より引用)


第4位は、東野 圭吾さんの『沈黙のパレード』ガリレオシリーズの最新作ですね。今作もさすが東野圭吾さんだと思える仕上がりでした。


歌手を目指していた少女が失踪→3年後に遺体で発見されます。犯人と思われる男は、何もしゃべらず証拠不十分となり釈放されて…。真相は徐々に明かされていくのですが、これでもか、これでもかと期待を裏切らないどんでん返しの連続…いやー面白かったなぁ。それから、これまで不思議な現象の解明にしか興味のなかった湯川先生のキャラにも変化が…必読です!

3位 錆びた滑車

女探偵・葉村晶は尾行していた老女・石和梅子と青沼ミツエの喧嘩に巻き込まれる。ミツエの持つ古い木造アパートに移り住むことになった晶に、交通事故で重傷を負い、記憶を失ったミツエの孫ヒロトは、なぜ自分がその場所にいたのか調べてほしいと依頼する―。大人気、タフで不運な女探偵・葉村晶シリーズ。( 文藝春秋 より引用)


第3位は、不運な女探偵・葉村シリーズの最新刊『錆びた滑車』。トラブル引き寄せ体質の葉村。不運にも次から次へと巻き込まれていく厄介ごとを、嫌々ながらも辛抱強く片付けていくとても面白い作品。


シリーズを通していつも怪我ばかりしている主人公ですが、最後には全ての謎を気持ち良く解き明かしてくれますよ。 彼女にはこれからも体がもつかぎり頑張ってもらいたいです!

2位 ベルリンは晴れているか

1945年7月。ナチス・ドイツが戦争に敗れ米ソ英仏の4ヵ国統治下におかれたベルリン。ソ連と西側諸国が対立しつつある状況下で、ドイツ人少女アウグステの恩人にあたる男が、ソ連領域で米国製の歯磨き粉に含まれた毒により不審な死を遂げる。米国の兵員食堂で働くアウグステは疑いの目を向けられつつ、彼の甥に訃報を伝えるべく旅立つ。しかしなぜか陽気な泥棒を道連れにする羽目になり――ふたりはそれぞれの思惑を胸に、荒廃した街を歩きはじめる。( 筑摩書房 より引用)


第2位は、深緑 野分さんの『ベルリンは晴れているか』。第二次世界大戦直後のドイツが舞台。少女・アウグステが恩人の死を伝える為、その甥の行方を探すたった2日間の話です。


当時のベルリンの様子や空気感がとてつもなく丁寧に描かれていて、まるで自分がそこにいるような臨場感。重厚な内容の物語なんですがミステリー仕立てになっているのもあり読みやすい作品。翻訳モノなのかな?と錯覚させる文体も良いですね。

1位 それまでの明日

渡辺探偵事務所の沢崎のもとに望月皓一と名乗る金融会社の支店長が現われ、赤坂の料亭の女将の身辺調査をしてくれという。沢崎が調べると女将は去年亡くなっていた。顔立ちの似た妹が跡を継いでいるというが、調査の対象は女将なのか、それとも妹か? しかし当の依頼人が忽然と姿を消し、沢崎はいつしか金融絡みの事件の渦中に。( 早川書房 より引用)


そして堂々の第1位は原 りょうさん14年ぶりの新作『それまでの明日』。先日の「ミステリが読みたい!」でも1位でしたのでファンの方には嬉しい結果となりましたね。


シリーズものですが単独でもしっかり楽しめるハードボイルドな探偵小説。携帯を持たず、タバコを吸いながらかっこ良過ぎる会話で捜査する探偵。今の時代から見ると違和感もありますが、これが読み進めていくうち病みつきに。ドキドキハラハラ感は少なめですが、癖のある登場人物達による独特な雰囲気を楽しめる作品です。

あとがき

このミステリーがすごい!2019年版【国内編】のベスト10作品をご紹介しました。国内12位以降は、

12位 漂砂の塔 大沢在昌
13位 スケルトン・キー 道尾秀介
14位 インド倶楽部の謎 有栖川有栖
15位 ネクスト・ギグ 鵜林伸也
15位 アリバイ崩し承ります 大山誠一郎
15位 叙述トリック短編集 似鳥鶏
18位 蒼き山嶺 馳星周
19位 探偵AIのリアル・ディープラーニング 早坂吝
19位 破滅の王 上田早夕里

となっていましたよ。今回は、謎解きそのものより、ミステリーをスパイスとして物語を楽しむタイプの作品が多くラインナップされている気がしました。とはいえやっぱり面白い作品ばかり!気になる作品が見つかれば是非読んでみて下さいね。

おすすめのアクション映画!圧倒的な爽快感、緊迫感のある厳選10作!


緊迫したハラハラドキドキ展開、見事なアクションシーンでのスカッとする爽快感。今回は、おすすめのアクション映画をご紹介していきたいと思います。

はじめに

おすすめのアクション映画を新作、話題作、名作から厳選して、あらすじや感想と合わせてご紹介していきますので是非参考にしてみて下さいね。

おすすめのアクション映画

  • 掲載の順番はランキング形式ではなく公開年順、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・公開年・上映時間・あらすじ・感想の順です。

キングスマン


2015年【129分】

ロンドンにある高級スーツ店「キングスマン」は、実はいかなる国の干渉も受けない屈指のエリートスパイ集団だった。ブリティッシュスーツを小粋に着こなす紳士ハリー(コリン・ファース)もその一人で、日々極秘任務の遂行に務めていた。そんなある日、仲間が何者かに暗殺され、彼は街で不良少年エグジー(タロン・エガートン)をスカウトする。


とにかく格好良いスパイアクション映画。物腰の柔らかい英国紳士がスーツで戦うなんて…格好いいに決まってます。実は秘密組織のあるお店や武器に変化する秘密道具などロマンありすぎて最高にテンションがあがります。


もちろんアクション演出も半端ありません!少しグロい場面もあるので苦手な方は注意してもらいつつもスッキリ爽快ハッピーエンドで気持ちの良い作品ですのでかなりおすすめです。



出典:©︎ キングスマン


ベイビー・ドライバー


2017年【113分】

幼い時の事故の後遺症によって耳鳴りに悩まされながら、完璧なプレイリストをセットしたiPodで音楽を聴くことで驚異のドライビングテクニックを発揮するベイビー(アンセル・エルゴート)。その腕を買われて犯罪組織の逃がし屋として活躍するが、デボラ(リリー・ジェームズ)という女性と恋に落ちる。それを機に裏社会の仕事から手を引こうと考えるが、ベイビーを手放したくない組織のボス(ケヴィン・スペイシー)は、デボラを脅しの材料にして強盗に協力するように迫る。

ベイビーがiPodで音楽をかけると物語が動き始める…冒頭、WRXのカーチェイスで始まるシーンから一気に引き込まれて、これは絶対に面白いと確信した映画。BGMと劇中アクションの連動が最高で全ての組み合わせが素晴らしくカッコいい!全ての感覚を刺激してくる爽快感抜群のカーアクション映画です。



出典:©︎ ベイビー・ドライバー


アルティメット


2006年【85分】

パリ郊外の危険地区バンリュー13に暮らす青年レイト(ダヴィッド・ベル)は、街からのドラッグ一掃を目指すが、ギャングの逆襲により妹を人質に取られてしまう。同じころ、エリート潜入捜査官のダミアン(シリル・ラファエリ)は、ギャングに強奪され、バンリュー13に持ち込まれた時限爆弾の解除を上層部から命じられる。


フランスを舞台に敏腕刑事と、ギャングの頭としてカリスマだった男が結託して爆弾の起爆を解除するミッションに取り組む『アルティメット』の見所はなんといってもそのアクション場面!CGやスタント、ワイヤーを一切使用しない「パルクールアクション」が本当にカッコ良すぎます! 一味も二味も違う、突き抜けるような疾走感が絶対癖になるおすすめの作品です。



出典:©︎ アルティメット


インセプション


2010年 【148分】

コブ(レオナルド・ディカプリオ)は人が夢を見ている最中に、その潜在意識の奥深くにもぐり込んで相手のアイデアを盗むことのできる優秀な人材だった。彼は、企業スパイの世界でトップの腕前を誇っていたが、やがて国際指名手配犯となってしまう。そんなある日、コブの元に“インセプション”と呼ばれるほぼ不可能に近い仕事が舞い込む。


主人公は夢を見ている間に、人の意識下に入ってアイデアを盗むスゴ腕企業スパイ。彼は逆に、アイデアを人に植え付けるという困難な依頼を受けます…。


少し難しいストーリー構成ですが、考えるひまもないくらい終始圧巻の展開でアクションシーンもド派手、観ているうちに謎も自然と解けていきます。そして余韻を残す衝撃のラストシーンも味わい深くて最高!何度か観返すことで話が理解できてくるとてさらに何倍も面白くなる傑作だと思います。



出典:©︎ インセプション


ボーン・アイデンティティ


2002年【119分】

ある嵐の夜、イタリアの漁船が洋上に漂う意識不明の若い男を発見する。引き上げられたその男の背中には弾痕があり、皮下にはマイクロカプセルが埋め込まれ、それにはスイスの銀行の口座番号が印されていた。男はなんとか息を吹き返すが、記憶を失っており、自分の名前も分からない状態だった。数週間後、彼は身元の唯一の手掛かりであるスイスの銀行に向かう。その貸金庫にはジェイソン・ボーン名義を含め6ヵ国のパスポートや大金、そして拳銃が入っていた。やがて暗殺者たちに狙われ始めた彼は、偶然出会ったマリーの協力を得てパリへと向かうのだったが…。


ボーン・アイデンティティは、記憶をなくしたスパイの話。戦闘能力、危険察知能力、瞬発力や判断力とすべてにおいてズバ抜けて優れた主人公、近接戦闘の無敵感が凄い!現実的で派手すぎないアクションなのに緊張感を感じる演出も最高。テンポのよさやスピード感もあってかなり爽快感の強い作品です。



出典:©︎ ボーン・アイデンティティ

ジョン・ウィック


2015年【101分】

伝説的な暗殺者として裏社会にその名をとどろかせるも、殺しの仕事から手を引いたジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)。暴力から遠く慣れた毎日に安らぎを覚えていた彼だったが、それをロシアン・マフィアによって奪われる。怒りと憎しみに支配された彼は、封印していた殺しのスキルをよみがえらせ、ロシアン・マフィアへのリベンジを果たすことを決意し……。


引退した殺し屋の復讐劇。101分間ほぼガンアクションで無駄なシーンがありません。スマートなアクションで流れるように大勢の敵を薙ぎ倒す無双はもう圧巻!ストーリーとしては大味ですが、純粋にアクションを楽しめる爽快映画。といことで評価は割れそうですが個人的にはおすすめしたい映画です。



出典:©︎ ジョン・ウィック

ミッション:インポッシブル/フォールアウト


2018年【147分】

盗まれたプルトニウムを用いて、三つの都市を標的にした同時核爆発の計画が進められていることが判明する。核爆発阻止のミッションを下されたイーサン・ハント(トム・クルーズ)率いるIMFチームは、犯人の手掛かりが名前だけという困難を強いられる。タイムリミットが刻一刻と迫る中、イーサンの行動に不信感を抱くCIAが放った敏腕エージェントのウォーカー(ヘンリー・カヴィル)が現れる。


M:Iシリーズ第6弾は、パリの美しい景色をバックにアイデア満載のアクションがこれでもかというくらい詰め込まれた最高傑作。スタントマンを使わないトム・クルーズだからこそ出せる迫力(本気で心配させられる)にハラハラドキドキ圧倒されっぱなしです。ストーリー的には突っ込みどころもありましたがそんな事関係なく、観ているだけで元気がもらえますよ!



出典:©︎ ミッション:インポッシブル/フォールアウト

デッドプール


2016年【108分】

ウェイド・ウィルソン(ライアン・レイノルズ)は、以前は優秀な特殊部隊の傭兵(ようへい)として活躍していたが、今は悪者を気まぐれに痛めつけては金を稼いでいる。すっかり正義のヒーロー気取りの彼は恋人との結婚も決まり幸福の絶頂にあったが、いきなり末期ガンだと診断される。とある組織にガンを根治できると聞いたウェイドは、彼らに同行して人体実験を受ける。


不死身にされたヒーローらしくないヒーロー・デッドプールの頭がおかしいアクション映画。脱力系のコミカルヒーローものかと思いながら鑑賞すると、やたらとリアルなグロさや下ネタが満載で驚かされます。笑いでエグさを中和している感もありますが、強めのアメリカンジョーク連発についてゆけないときも…。そんなこんなで全部含めてかなり面白い作品!



出典:©︎ デッドプール

ブラッド・ダイヤモンド


2007年【143分】

ダイヤの密売人であるダニー・アーチャー(レオナルド・ディカプリオ)は、巨大なピンク・ダイヤを隠し持つソロモン(ジャイモン・フンスー)という男の存在を知る。一方、ジャーナリストのマディー(ジェニファー・コネリ)は、反政府組織“RUF”の資金源となっている“ブラッド・ダイヤモンド”の真相を探っていた……。


ダイヤモンド発掘の悲惨な背景を描いたアクション映画『ブラッド・ダイヤモンド』。先進国では普通に売買されているダイヤモンド、採取されているアフリカの目を覆いたくなるような壮絶な実情がリアルに描かれています。白熱した緊張感あるシーンも感動もある社会派アクション映画です。



出典:©︎ ブラッド・ダイヤモンド

クーデター


2015年【103分】

仕事の関係で東南アジアの某国に家族と一緒に移り住むためにやって来たジャック(オーウェン・ウィルソン)だったが、到着した翌朝にクーデターが発生。暴徒により外国人が次々と殺害されていく中、滞在先を襲撃されたジャックは妻子を守るため、安全な場所を求めて逃げ回る。現地で知り合った旅行者ハモンド(ピアース・ブロスナン)の助けで何とか命拾いしたものの、思いも寄らない現実が彼らを待ち受けていた。


東南アジアのある国でクーデターが勃発。標的にされた主人公とその家族を連れての決死の逃亡を描く『クーデター』。その国に着いたばかりで何ひとつとして「分からない」状況に追い込まれる恐怖が凄じい勢いで描かれていて終始ハラハラしっぱなし。リアリティある描写も良かったです。



出典:©︎ クーデター

ボーダーライン


2016年【121分】

優秀なFBI捜査官のケイト(エミリー・ブラント)は、メキシコ麻薬カルテルの全滅を目的とした部隊に入り、特別捜査官(ジョシュ・ブローリン)のもとで極秘任務に就く。ケイトは早速、謎めいたコロンビア人(ベニチオ・デル・トロ)と共に国境付近の捜査を開始。人が次々と亡くなる現実を突きつけられたケイトは……。


メキシコ麻薬組織との攻防という現実にある問題を題材とした作品『ボーダーライン』。大げさな演出をすべて排除した作風が妙にリアルさを醸し出していて終始淡々とした緊張感があります。何が起こるのか分からない恐さが常にあるので覚悟して観て下さい。



出典:©︎ ボーダーライン

レオン/完全版


1994年【133分】

ニューヨークの片隅に立つアパートに暮らす、寡黙で孤独な男レオン(ジャン・レノ)。その正体はすご腕の殺し屋で、トニー(ダニー・アイエロ)という男の仲介を経て暗殺を行っていた。そんなある日、彼の隣室に暮らす一家をスタンフィールド(ゲイリー・オールドマン)とその部下たちが惨殺する。たまたま外出していた12歳になる一家の娘マチルダ(ナタリー・ポートマン)は、異変を感じてレオンの部屋へ向かって救いを求める。彼女をかくまったレオンは、そのまま一緒に生活を送ることになり……。


生きる意味を失っていた殺し屋・レオンが、複雑な年頃を迎えた少女・マチルダと出会い人間味を取り戻していく名作。生死をかけた危険な生活の中で、2人の間で育っていく愛情は微笑ましくもとても切ない…じんわりと心に染み込んでくる本当に最高の映画、是非観て欲しい名作中の名作です!



出典:©︎ レオン

あとがき

圧倒的な爽快感とハラハラドキドキの緊迫感のあるおすすめのアクション映画を厳選してご紹介してきました。どの作品も一気に引き込まれる良作ばかりです。気になる作品が見つかれば是非一度鑑賞してみて下さいね。

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深く感銘を受け心を動かされる…これが感動するという事!これからご紹介するおすすめの映画はまさに心を動かされる良作ばかり、素敵な作品に触れて悲しい時や辛い時にながす涙とはまた違う温かい涙をながして心のケアをしてみませんか?

はじめに

心揺さぶるおすすめの感動映画を厳選して、あらすじや感想と合わせてご紹介していきますので是非参考にしてみて下さいね。随所更新していきます。

感動の映画おすすめ10選!

掲載の順番はランキング形式ではありません。表記はタイトル・公開年・上映時間・あらすじ・感想の順です。

アイ・アム・サム


2001年【133分】

 知的障害のために7歳の知能しか持たない父親サムは、スターバックスで働きながら一人で愛娘ルーシーを育てていた。母親はルーシーを生むとすぐに姿を消してしまったが、二人は理解ある人々に囲まれ幸せに暮らしている。しかし、ルーシーが7歳になる頃にはその知能は父親を超えようとしていた。そんなある日、サムは家庭訪問に来たソーシャルワーカーによって養育能力なしと判断され、ルーシーを奪われてしまう。どうしてもルーシーを取り戻したいサムは、敏腕で知られる女性弁護士リタのもとを訪ねるが、サムにリタを雇うお金などあるわけもなくあっさり断られてしまう……。


障害のため7歳児程度のIQしかもたない父親に子供を育てることはできるのか…。客観的に見れば確かに父親として未熟なのかも知れませんが、親として誰よりも子供を愛している主人公。その気持ちが徐々に周りを変えていきます。優しい眼差しや、拙い言葉に秘められた強い想いから子供の事を第一に考えていることがヒシヒシと感じられ心が締め付けられました。愛の詰まった感動作です。



出典:©︎ アイ・アム・サム

グラン・トリノ


2009年【117分】

妻に先立たれ、息子たちとも疎遠な元軍人のウォルト(クリント・イーストウッド)は、自動車工の仕事を引退して以来単調な生活を送っていた。そんなある日、愛車グラン・トリノが盗まれそうになったことをきっかけに、アジア系移民の少年タオ(ビー・ヴァン)と知り合う。やがて二人の間に芽生えた友情は、それぞれの人生を大きく変えていく。


妻を亡くした孤独な老人の不器用な愛に溢れた物語で舞台は隣あった2軒の家だけ。最初は何をするにも古い考えを貫き通すだけの頑固な老人だと思っていましたが、アジア系隣人との交流を通してその壁を越え、素朴な愛情と友情を生み出していきます。ずっとアメリカと生きてきた男の出した結論と終焉…最高にカッコいい人生の終わり方に自然と涙が溢れる傑作です。



出典:©︎ グラン・トリノ

しあわせの隠れ場所


2010年【128分】

家族と共に車で帰路に着くリー・アン(サンドラ・ブロック)は、雨に濡れながら夜道を歩くマイケル・オーア(クィントン・アーロン)に目を留める。自宅に連れ帰ったマイケルの境遇を知り、一家に迎え入れることにしたリー・アン。アメリカン・フットボールを始めたマイケルの適性をリー・アンが見いだしたことから、マイケルの才能は一気に開花する。


しあわせの隠れ場所は、NFLマイケル・オアー選手の半生が描かれた、終始温かい気持ちで鑑賞できる実話ベースのサクセスストーリー。どんな問題もテキパキと解決していく最高にクールな母親と最高な家族…差別問題もありながら、それを上回る温かい家族の感動物語。ホッコリしたい方におすすめです。



出典:©︎ しあわせの隠れ場所

ぼくとアールと彼女のさよなら


2015年【106分】

男子高校生のグレッグは友達と呼べる相手もおらず、なぜか気が合うアールと共に名作のパロディー映画を作る冴えない日々を送っていた。そんなある日、幼馴染みだが疎遠になっていた女の子のレイチェルが白血病になり、グレッグの母親は彼にレイチェルの話し相手になるよう強制する。最初は無理やり付き合っていたグレッグとレイチェルだったが、次第に打ち解けていく。しかし、レイチェルの病状は次第に悪化していき、グレッグは彼女を励ますためにアールとオリジナルの映画を作ろうとするが……。


不器用だけど優しい主人公、お母さんに「人助けしなさい。」と言われイヤイヤながら同じ学校で難病の女の子を元気付けにいく話。死を扱っていますがお涙頂戴映画ではなく、男女の話ですが恋愛ものでもありません。重い話ですがポップな展開でバランスも良く、笑えて、泣けて、爽やかになれるおすすめ映画です。



出典:©︎ ぼくとアールと彼女のさよなら

ショート・ターム


2014年【97分】

問題を抱える子供のためのグループホーム「ショートターム12」で働くグレイス(ブリー・ラーソン)。グレイスは、新入りのジェイデン(ケイトリン・デヴァー)という少女を担当することになる。グレイスは施設の同僚メイソン(ジョン・ギャラガー・Jr)と付き合っていたが、ある日、妊娠していることが判明する。そんな中、グレイスはジェイデンが父親に虐待されていたことに気付き……。


短期保護施設で働く若者とそこに暮らす心に傷を抱えた少年や少女達の話。劇的な解決があるという訳ではないのですが、みんなが一歩ずつ確実に前に進んでいく様子がとても丁寧に描かれています。テーマこそ重たいのですが傷ついた心をまるごと包み込むような優しさに溢れた映画です。



出典:©︎ ショート・ターム

Mommy


2015年【139分】

ギリギリの生活を送るシングルマザーのダイアン(アンヌ・ドルヴァル)は、15歳のスティーヴ(アントワーヌ・オリヴィエ・ピロン)と二人で生活している。彼女は最近矯正施設から退所したばかりの注意欠陥多動性障害の息子の扱いに手を焼いていた。やがて母子は隣の家に住む、今は休職中の高校教師カイラ(スザンヌ・クレマン)と親しくなっていき……。


家族も友情も脆く儚くて、でもそこには確かな愛のある希望の物語。この親子の強い愛情のぶつけ合いにただただ感動。Mommyは、登場人物の感情をを音楽とスクリーンの比率で表現していて通常1:1の正方形の画面に映し出される映像の数々は、どこを切り取っても写実的であると同時に幻想的で美しいですし、この閉鎖的な正方形のスクリーンを主人公がこじ開ける演出は自由を手にできる可能性の広がりを感じて鳥肌もの、ここだけでも観る価値あり!



出典:©︎ Mommy

チョコレートドーナツ


2012年 【97分】

1979年カリフォルニア、歌手を目指しているショーダンサーのルディ(アラン・カミング)と弁護士のポール(ギャレット・ディラハント)はゲイカップル。 母親に見捨てられたダウン症の少年マルコ(アイザック・レイヴァ)と出会った二人は彼を保護し、一緒に暮らすうちに家族のような愛情が芽生えていく。 しかし、ルディとポールがゲイカップルだということで法律と世間の偏見に阻まれ、マルコと引き離されてしまう。


同性愛者のカップルが、ダウン症の男の子と出会い家族になろうとする話で、血の繋がりや性別を超えた家族愛が描かれています。97分と比較的短い映画なのですが、差別や偏見について深く考えさせられる作品。つらい場面もありますが優しくて愛情に溢れた3人が凄く凄く素敵でした。



出典:©︎ チョコレートドーナツ

セッション


2015年 【107分】

名門音楽学校へと入学し、世界に通用するジャズドラマーになろうと決意するニーマン(マイルズ・テラー)。そんな彼を待ち受けていたのは、鬼教師として名をはせるフレッチャー(J・K・シモンズ)だった。ひたすら罵声を浴びせ、完璧な演奏を引き出すためには暴力をも辞さない彼におののきながらも、その指導に必死に食らい付いていくニーマン。だが、フレッチャーのレッスンは次第に狂気じみたものへと変化していく。


セッションは、狂気的な教授と1人のドラマーの物語。狂気じみた指導に追い詰められながらもがむしゃらに食らいつく主人公。2人の音楽に対する熱量が凄すぎてドン引き、疲労感も凄いのですがある意味感動。圧巻のセッションで2人の心が一瞬繋がるラストシーンはもう鳥肌モノです。



出典:©︎ セッション

きみに読む物語


2005年【123分】

家族とひと夏を過ごすためにノース・カロライナにやって来た良家の子女アリー(レイチェル・マクアダムス)は、地元の青年ノア(ライアン・ゴズリング)から熱烈なアプローチを受け、やがて愛し合うようになる。


認知症の女性にある物語を朗読する男性…それは2人の若かりし頃の物語。きみに読む物語は、1人の女性を生涯に渡って一途に愛し続けた男性の淡くて切ない純愛ストーリー。愛する人が自分の事を忘れてしまっても、2人の物語は永遠に2人を繋いでくれる。切なくて素敵なラストは涙なくして語れません。



出典:©︎ きみに読む物語

グリーンマイル


1999年【188分】

アメリカ南部の死刑囚舎房を舞台に、不思議な力を持つ死刑囚と看守たちとの心の交流を描く。トム・ハンクス主演。1935年、死刑囚舎房で看守を務めていたポールのもとに、ある死刑囚が送られてくる。彼との交流を深めていった看守たちは、やがて彼の罪を疑問視するようになるが・・・。


グリーンマイルは、刑務所の看守と死刑囚達の話。死を待つ囚人とその死を見届ける看守、決して繋がるはずのない両者が心を通わしていく過程には心を打たれます。そこにはもちろん感動もあるのですが、生や死について強烈なメッセージを持つ作品ですので、同時にすごく陰鬱な気持ちにもさせられその点では賛否が分かれそう。



出典:©︎ グリーンマイル

レナードの朝


1990年【120分】

オリヴァー・サックスの実話を基に、治療不能の難病に挑む医師の奮闘を、一人の重症患者との交流を軸に描いた感動のヒューマン・ドラマ。30年間昏睡状態だった男レナードが、奇跡的に意識を回復した。セイヤー博士の治療が功を奏したのだ。博士はその治療を、他の患者にも適用してめざましい効果をあげるが……。


レナードの朝は、ロビン・ウィリアムズが演じる人付き合いの苦手な医師が神経障害の患者にひたむきに寄り添い不治の難病に挑む感動の実話をもとにした映画。もの凄く切ないけれど心の温まる名作です。ロバート・デ・ニーロの演じる患者が食堂で心惹かれる女性とダンスするシーンは映画史に残る美しさですよ。



出典:©︎ レナードの朝

ニュー・シネマ・パラダイス


1989年【124分】

映画監督のサルヴァトーレ(ジャック・ペラン)は、映写技師のアルフレード(フィリップ・ノワレ)という老人が死んだという知らせを受け、故郷のシチリアに帰郷する。


ニュー・シネマ・パラダイスは、映画技師と映画に魅せられた少年の固い絆が温かいタッチで綴られた、映画への愛に満ちあふれた感動作です。作った人も出演者もこの作品を観ている人も皆んな映画が大好き!改めて映画は最高の娯楽だと感じさせてくれる作品。かなり昔の作品ですが色褪せない感動があります。



出典:©︎ ニュー・シネマ・パラダイス

あとがき

おすすめの感動映画を洋画より厳選してご紹介してきました。どの作品も心を動かされ自然と涙の溢れる感動作ばかりです。気になる作品が見つかれば是非一度鑑賞してみて下さいね。

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