いろはにほへど

朝起きて本を読んで寝てます。

心温まる小説、おすすめの感動作10選!心にじんわりと染みる読み心地。

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読みながら心のデトックスができる、読んだ後、回りの人に優しい気持ちになれる、おすすめの心温まる小説をご紹介していきたいと思います。簡単な感想を添えていますので、気になる小説があれば是非読んでみて下さい。

心温まる小説、おすすめの感動作

それではおすすめの心温まる小説をご紹介していきたいと思います。読後はとても優しい気持ちになれる作品ばかりです。ごゆっくりとお楽しみくださいね。

そして、バトンは渡された

血の繋がらない親の間をリレーされ、四回も名字が変わった森宮優子、十七歳。だが、彼女はいつも愛されていた。身近な人が愛おしくなる、著者会心の感動作。( 文藝春秋 より引用)


あー良かった。家族小説の名手、瀬尾まいこさんの新作で心温まるファンタジー作品。2人の母と3人の父…そうそう有り得ない設定なのに読めてしまうのは、人の繋がりが淡々としているようで温かいから。主人公に対する血の繋がらない「両親」の大きな愛に感動、そして世の中の人がみんな優しい人ばかりなんだって気になって、幸せな気持ちになれる一冊です。最初のページをまた最後に読むと更に胸があたたかくなりました。おすすめします。

流浪の月

愛ではない。けれどそばにいたい−。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。新しい人間関係への旅立ちを描いた長編小説。 (東京創元社より引用)


2020年本屋大賞受賞作。十九歳の大学生が両親を失った九歳の少女と2か月間生活を共にし、お互いに深く信じあえる関係性を築きあげていく姿を描いた作品。しかしながら保護者には連絡もなく、少女は行方不明扱い、、、

理不尽な状況に置かれていく様子が巧みに描かれていますが、決して暗い気持ちにはならず、あたたかさに包まれる不思議な作品。秀逸です。

ライオンのおやつ

人生の最後に食べたいおやつは何ですか――
若くして余命を告げられた主人公の雫は、瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決め、穏やかな景色のなか、本当にしたかったことを考える。ホスピスでは、毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫はなかなか選べずにいた――食べて、生きて、この世から旅立つ。すべての人にいつか訪れることをあたたかく描き出す、今が愛おしくなる物語。( ポプラ社より引用)


その優しい文章が個人的にも大好きな小川糸さんの本。ホスピスに入ると決めた日から、生活の中で移りゆく心の変化をそっと見守る感じの作品。週に一回リクエストできる『おやつの時間』がなんとも魅力的、私もこういう最期を迎えたいなとさえ感じさせてくれました。素敵です。

おまじない

少女、ファッションモデル、キャバ嬢、レズビアン、妊婦……女子の人生はさまざまだけど、いつになってもいくつになっても、そのこころはやっぱりやわらかくこわれやすいもの。 彼女たちの落ちこんだ穴から救いだしてくれる「魔法のひとこと」。悩んだり傷つきながらも、他者との関わりのなかで生きていく姿を描いたキラメキの8編。 (筑摩書房より引用)


西加奈子さんによる『炎上する君』以来8年ぶりの短編集。主人公は、それぞれに切実な悩みを抱えた境遇の違う8人の女性たち。そんな彼女たちが、ふとしたきっかけで知り合うおじさんたちの「魔法のひとこと」で、光を見いだしていきます。「女子はそのひとことで生き返る」というテーマ通り、許されるというか、励まされるというか、少しだけ肯定と同意と安心をもらえる胸に響くお話。

物語のおわり

病の宣告、就職内定後の不安、子どもの反発…様々な悩みを抱え、彼らは北海道へひとり旅をする。その旅の途中で手渡された紙の束、それは「空の彼方」という結末の書かれていない小説だった。そして本当の結末とは。あなたの「今」を動かす、力強い物語。( 朝日文庫 より引用)


本当に湊かなえさんの作品?と思うくらい、イヤミスの女王らしからぬ読後感の爽やかな優しいお話。8編からなる連作短編集。


物語の舞台は北海道、『空の彼方』という名もなき少女による書きかけの小説が次々と心にぽっかりと穴を持つ人達に渡り、読み手じわりじわりと好影響を波及させていきます。そして、最後に手にするのは‥という素敵な奇跡の物語。イヤなことを昇華させたときに人は前を向いて進めると気づかせてくれる作品です。こんなタイプの湊さんの作品も好きだなと思わせてもらえました。

おすすめの湊かなえ小説 10選!


キャロリング

クリスマスに倒産が決まった子供服メーカーの社員・大和俊介。同僚で元恋人の柊子に秘かな思いを残していた。そんな二人を頼ってきたのは、会社に併設された学童に通う小学生の航平。両親の離婚を止めたいという航平の願いを叶えるため、彼らは別居中の航平の父親を訪ねることに――。逆境でもたらされる、ささやかな奇跡の連鎖を描く感動の物語。
(幻冬舎文庫より引用)


ハッピーエンドの王道、有川浩さんの作品ながら途中読むのが辛くなる程重い…といっても基本的に良い人ばかりですし、全てが上手くいくわけじゃなく、ほんの少し切ない余韻も残しつつも読了後には優しさが広がるようなお話ですので安心して読み進められます。お子さんを育てている方や子供と接する機会のある方には特におすすめです。

百貨の魔法

時代の波に抗しきれず、「閉店が近いのでは?」と噂が飛び交う星野百貨店。エレベーターガール、新人コンシェルジュ、宝飾品売り場のフロアマネージャー、テナントのスタッフ、創業者の一族らが、それぞれの立場で街の人びとに愛されてきたデパートを守ろうと、今日も売り場に立ちつづける―。百貨店で働く人たちと館内に住むと噂される「白い猫」が織りなす、魔法のような物語! ( ポプラ社 より引用)


2018年本屋大賞ノミネート作、とにかく癒されたい時にお勧めの一冊。風早の街で50年目の歴史を迎える星野百貨店、そんな老舗百貨店を舞台にしたファンタジー作品です。街の人から愛されている星野百貨店で働く人たちの百貨店での思い出と今抱えている問題が優しく書かれています。デパートのキラキラ感だけをすくい取った優しい優しいお話です。心が疲れている時に読みましょう。

崩れる脳を抱きしめて

広島から神奈川の病院に実習に来た研修医の碓氷は、脳腫瘍を患う女性・ユカリと出会う。外の世界に怯えるユカリと、過去に苛まれる碓氷。心に傷をもつふたりは次第に心を通わせていく。実習を終え広島に帰った碓氷に、ユカリの死の知らせが届く――。彼女はなぜ死んだのか? 幻だったのか? ユカリの足跡を追い、碓氷は横浜山手を彷徨う。そして、明かされる衝撃の真実!?( 実業之日本社 より引用)


父親に捨てられ借金を背負い、金の亡者となった研修医の主人公と、脳腫瘍で余命短い資産家の患者との物語。心に傷を持つ2人がお互いの傷を癒す謎解きをして距離を縮めていくのですが…。前半は、心理的な描写の多い恋愛小説、後半からは隠された謎を追うミステリーといった感じでとても楽しめました。謎を解いていきながら心も温かくなる素敵な作品です。

海の見える理髪店

伝えられなかった言葉。忘れられない後悔。もしも「あの時」に戻ることができたら…。母と娘、夫と妻、父と息子。近くて遠く、永遠のようで儚い家族の日々を描く物語六編。誰の人生にも必ず訪れる、喪失の痛みとその先に灯る小さな光が胸に染みる家族小説集。( 集英社 より引用)


第155回直木賞受賞作、ささいなことで意地をはったりするのが『日常』ですが、ちょっと違う角度から見るだけで、優しくなれると気付かせてくれる6編からなる短編集。全てが家族に関係する話でどの話も切なさの中に温かさを感じる直木賞受賞作に相応しい珠玉の逸品。いい話だったなあ。

虹の岬の喫茶店

小さな岬の先端にある喫茶店。そこでは美味しいコーヒーとともに、お客さんの人生に寄り添う音楽を選曲してくれる。その店に引き寄せられるように集まる、心に傷を抱えた人人―彼らの人生は、その店との出逢いと女主人の言葉で、大きく変化し始める。疲れた心にやさしさが染み入り、温かな感動で満たされる。癒しの傑作感涙小説。(幻冬舎文庫より引用)


岬から見える海や夕日の情景が浮かんでくる素敵な連続短編集。心に傷を負ったお客さんが店主の悦子さんと心かよわせます。お客さんの心情を読み取りBGMを選曲、そして美味しいコーヒーを淹れ優しく沁みる言葉をかけてくれます。温かい気持ちで読み進めたら、次から次へと温かいエピソード、何度も読み返したくなる素敵な本ですよ!

ナミヤ雑貨店の奇蹟

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。廃業しているはずの店内に、突然シャッターの郵便口から悩み相談の手紙が落ちてきた。時空を超えて過去から投函されたのか?3人は戸惑いながらも当時の店主・浪矢雄治に代わって返事を書くが…。次第に明らかになる雑貨店の秘密と、ある児童養護施設との関係。悩める人々を救ってきた雑貨店は、最後に再び奇蹟を起こせるか!?(角川文庫より引用)


ナミヤ雑貨店のポストに悩み事を書いた手紙を入れておくと翌日、返事が返ってくる…。ポストを通じて、過去と現在がつながる素敵なファンタジー。雑貨店の悩み相談と養護施設にまつわるパズルのピースが時空を超えて結びついていく様子は爽快!読書初心者さんにもおすすめしたいとても読みやすい感動作です。

おすすめの東野圭吾小説 15選!


ウズタマ

周作(28歳)は、シングルマザーの紫織との結婚を控えたある日、唯一の肉親である父親から、謎の通帳を渡される。“誰か”が自分のために振込を続けてくれていたことはわかったが全く心当たりがない。唯一の真相を知る父は、脳梗塞で昏睡状態に。そうなって初めて、父の過去や自分の過去も詳しく知らないことに気づく。その“誰か”を探し始めた周作は、25年前のある傷害致死事件に行く着くのだが…。(小学館より引用)


28歳の結婚を控えた青年が主人公。そして唯一の肉親である父との別れが迫り自分のルーツにつながるものを手繰り寄せていくお話。ミステリーが隠し味となっている幸せとはなにかを問う家族小説です。不穏な始まりと重たい内容から少しずつ明らかになる隠されていた出来事と、合間に語られる過去の生活。すごく優しくて素敵な読後感でした。読み終えた後で表紙を見ると再び温かい気持ちになれますよ。

樽とタタン

あの店に来ていた人たちは、誰もがどことなく孤独だった。小さな喫茶店でタタンと呼ばれた私が、常連客の大人たちから学んだのは、愛の不平等やしもやけの治し方、物語の作り方や別れについて。甘酸っぱくてほろ苦いお菓子のように幸せの詰まったものがたり。(新潮社より引用)


どことなく漂うノスタルジック感。小さな町の小さな喫茶店にある赤い樽の中にいることがお気に入りだった女の子のタタン、そこから喫茶店で繰り広げられる大人の世界を垣間みます。大人になったタタンがマスターや喫茶店に訪れる風変わりな客との思い出を淡々と語っていく構成。いい具合にのんびりしていて、読後感もとても良い一冊です。

ツバキ文具店

ラブレター、絶縁状、天国からの手紙…。鎌倉で代書屋を営む鳩子の元には、今日も風変わりな依頼が舞い込む。伝えられなかった大切な人への想い。あなたに代わって、お届けします。( 幻冬舎より引用)


鎌倉を舞台に古い文具店を営みながら人の手紙を代筆する代書屋を営む鳩子さんと、代書の依頼に来た人や個性的なご近所の方々との交流が柔らかく描かれています。実際の肉筆の手紙が挿し絵のように挿入されていて、受け取った人はどんな気持ちになるだろうと想像せずにはいられませんでした。読後とても優しい気持ちになれる一冊。続編となる『キラキラ共和国』もおすすめですよ。

昨夜のカレー、明日のパン

7年前、25歳で死んでしまった一樹。遺された嫁・テツコと今も一緒に暮らす一樹の父・ギフが、テツコの恋人・岩井さんや一樹の幼馴染みなど、周囲の人物と関わりながらゆるゆるとその死を受け入れていく感動作。( 河出文庫 より引用)


毎日の何気ない生活の中にある普通の幸せ。怒りや不安など醜いものが取り除かれて人間関係の暖かくて美しい部分だけを取り出したような物語で、全体にとりとめのない日常の会話で語られていきます。心がほんわり温かく、時には涙するさり気ない描写が秀逸な良作。

癒し屋キリコの約束

「昭和堂」には裏稼業が…。町の人々の悩みを解決する「癒し屋」だ。噂が噂を呼び、癒しの依頼はひっきりなしだが、依頼者が持ちかける無理難題に、カッキーと常連客たち「アシスタント」はいつも大わらわ。しかも、霧子の奇想天外なアイディアで、結果は必ず予想外の展開へ!そんなある日、店に霧子への殺人予告が届く…。明日への希望が、心をやさしくほぐす、爽快エンタメ小説。( 幻冬舎より引用)


喫茶店での裏稼業、癒し屋を営む女主人・キリコの物語。キリコさんの喫茶店には色々な悩みを抱えた人達が癒しと答えを求めにやってきます。普段は荒くがめつく常に呑んだくれなキリコさんですが、癒し屋の時には穏やかで人情深く、問題解決のしかたも、突拍子のない様に見えても温かくまとまるのが素敵。癒されます。


あとがき

心温まる小説、おすすめの感動作10選をご紹介しました。心がほんわり温かく、時には涙する素敵な良作ばかりです。少しでも気になる作品が見つかれば気軽にゆったりと読んでみて下さいね!絶対に癒されると思いますよ。

胸キュンが止まらなくなるおすすめの少女漫画 神キュン20選

はじめに

心ときめく少女漫画のご紹介。いじらしい、もどかしい、カッコいい、可愛い…など様々な胸キュン要素の詰まった少女漫画を厳選しました。ストーリー展開や絵柄の好みもあると思いますが、個人的にはかなり満足できた作品ばかりです。1冊でも好みに合いそうな作品が見つかればと思います。

おすすめ度の評価方法

胸キュン漫画をご紹介していくにあたって、各タイトル毎の文末に「個人的おすすめ度」を記載しました。

評価の基準

評価基準はキャラクター・ストーリー・胸キュン度の3点のみ。それぞれ◎・◯・△の三段階で評価しています。総合評価として全て◎ならSランク、ABC…と続いて全て△ならFランク。

胸キュンが止まらない!おすすめの少女漫画 厳選20作品 (随時更新)

『胸キュンが止まらなくなる神キュン少女漫画 おすすめの20冊』と題して、最新作から話題作、名作まで幅広くご紹介しているつもりです。ではどうぞ〜

花野井くんと恋の病


©︎ 花野井くんと恋の病

高校1年生の冬、隣のクラスの花野井くんに何気なく傘を貸したのがきっかけで、「僕と付き合ってください」と告白されてしまった日生ほたる。好きな子のためならなんでもしてあげたい花野井くんに戸惑ってばかりだけど、恋する気持ちを知りたいほたるは期間限定の「お試し」で付き合うことになって……!?

(『花野井くんと恋の病』あらすじ:KC デザートより引用)


[みどころ]
少女漫画にはよくある設定ですよね、美男子が普通の女の子を好きになるっていうのは。よくあるんだけど、ちょっと違うのが花野井くんの愛が重いっ、異常に 重過ぎるんですがこれが読んでいて嫌じゃない。というかむしろ良いんです。


さらにこれが普通なのかな?とか思っちゃう恋を知らない女の子ほたるちゃん。戸惑いながらもしっかりと彼の素敵な部分を見つけていくなんて可愛いすぎですよね。こんな可愛くていじらしい2人が少しずつ恋を知っていくなんてキュンキュンしますよねこれは。おまけに絵も可愛いしで大満足です。

おすすめ度:【S】
( キャラ ◎・ストーリー ◎・胸キュン ◎ )

まいりました、先輩


©︎ まいりました、先輩

ある日、世里奈の机に書いてあったラブソングの歌詞のラクガキ。それを書いたのは1コ上の水川先輩。なんとか先輩に近づきたい世里奈だけど、めちゃめちゃ冷たいし明らかに脈ゼロ。でも先輩の不器用だけど優しいところをしって思わず先輩に告白しちゃって…毎日がドキドキ!!先輩彼氏との憧れスクールラブ!

(『まいりました、先輩』あらすじ:KC デザートより引用)


[みどころ]
正直なこの作品の第一印象は「え?この感じで大丈夫?」でした。それはヒーローの水川先輩。少女漫画といえば普通キラキラのイケメンを思い浮かべますよね?水川先輩はこんな感じなんです。



©︎ まいりました、先輩

整った顔はしてるんですけど、妙にリアルというか本当にいそうですよね近所に。まあ結局それが凄く良いんですけどね。本当にいそうな平凡な2人のふつーーの恋愛。サクサクと進む軽めの展開もこの年代の勢いみたいなものを感じてリアリティ上乗せ。学生時代に感じていた恋のドキドキを思い出してニマニマ・キュンキュンしっぱなしでした。

おすすめ度:【A】
( キャラ ◎・ストーリー ◯・胸キュン ◎ )

放課後、恋した。


©︎ 放課後、恋した。

個性もなくて学校で打ち込むこともない女子高生の夏生(かお)。ある日、男子バレー部の監督をやっている兄に、「久世渚を入部させる」までマネージャーをやるように命令される。でも、久世くんは夏生の勧誘を完全無視!? そんなある日、真剣な顔でたったひとり自主練する久世くんの姿を目撃してしまって…!

(『放課後、恋した。』あらすじ:KC デザートより引用)


[みどころ]
一転して、ザ・少女漫画なイケメンヒーローの久世くんと、イケメンな上に性格まで良い当て馬キャラ(多分)の桐生くん。この2人のバレー部員と彼らに好かれる女子マネのラブストーリーなんですが、バレーボール部が舞台とあって青春感強めの爽やかな仕立てになってます。


胸キュンポイントは、久世くんがヒロインにだけ見せる一面と桐生くんのナチュラルな優しさ。これは読者の人気が分かれそうですよ。それから絵柄が少しだけ昔の少女漫画を思わせるタイプなのでこのあたりも好みが分かれそう。

おすすめ度:【B】
( キャラ ◯・ストーリー ◯・胸キュン ◎ )

テリトリーMの住人


©︎ テリトリーMの住人

ここから始まる、ぼくらの青春&恋。 親の離婚で、母の地元・銀鼠町にやってきた高校1年生の瑛茉。そこにいたのは、個性的すぎるご近所さんたち。目つきの悪~い男の子、人懐っこい中学生男子、クールで堂々とした女の子、寝てばかりいるふわふわ男子─。クセ者だらけのこの町で瑛茉の新生活始まります。

(『テリトリーMの住人』あらすじ:別冊マーガレットより引用)


[みどころ]
五角関係でいいのかな?この作品、男子3人と女子2人が同じマンションの幼馴染設定。それぞれの個性が強いと言うかタイプが幅広いのでどんなタイプの子がいるのかザッとご紹介しておきますね。



©︎ 別冊マーガレット

友達思いだけど感情の振幅が少なくて冷たい雰囲気のヒロイン(良い子)とクールで可愛い女の子(良い子)。目つきの悪い男子(視力が悪い)に、周りから天使と呼ばれてるけど実は自己中な男子(屈折してる)、そしてグイグイくる年下男子(素直)。


読む人によって捉え方が違うかも知れませんが大体こんな感じ。個人的にヒロインがかなり可愛いくて好きなので結構入り込めてます。誰と誰がどうなるのかドキドキしながら楽しめますよ。

おすすめ度:【A】
( キャラ ◎・ストーリー ◎・胸キュン ◯ )

高嶺の蘭さん


©︎ 高嶺の蘭さん

勉強もスポーツもできてその上クールビューティーな蘭(らん)は、周りから”高嶺の花”と呼ばれ、一目置かれている。だけど同じクラスの晃(あきら)だけは、普通に明るく接してくれて…!? 高嶺女子×お花屋男子のピュアラブストーリー。

(『高嶺の蘭さん』あらすじ:別冊フレンドより引用)


[みどころ]
今まで読んできた少女漫画の中でも一、二を争うピュアなラブストーリー。ヒロインは設定上『才色兼備で孤高の存在』なのですが、どう見ても天然で内気、そしてピュアな女の子。ヒーローもイケメンでやっぱりピュア。2人の可愛いさには本気で悶えます。


性格が良すぎるこの2人、お互いに相手のことをとても大切に想っていて、優しい言葉を掛け合いながら、相手の事を想うが為に時にはすれ違いながら、ゆっくりジンワリと距離を縮めていきます…もうたまりません。特に純愛モノが好きな方には是非読んで欲しい作品です。

おすすめ度:【A】
( キャラ ◎・ストーリー ◯・胸キュン ◎ )

ふしぎの国の有栖川さん


©︎ ふしぎの国の有栖川さん

和風ピュア女子×完全男子のやんごとなき恋物語。 お祖父さんに大切に育てられた有栖川鈴は、趣味は落語で門限6時。恋愛には超鈍感という古風な女の子に。鈴は電車の中で男女問わず人気のある野宮くんと出会います。いつもやさしく接してくれる野宮くんに終始アタフタ気味の鈴。ずっと見ていたいふたりの物語をお楽しみあれ。

(『ふしぎの国の有栖川さん』あらすじ:マーガレットコミックスより引用)


[みどころ]
刺激が少なめな優しすぎる純愛の世界。なのに全く飽きもせず、ずーっとニヤニヤ見てられるんですよねこれ。で、紹介する段階で気が付いたんですがキャラとか雰囲気とかすごく似てるんですよね、さっき紹介したちょっと天然で純粋な女子、蘭ちゃんの話と。


だけどどちらも甲乙つけがたい!ピュアな2人のちょっと焦れったくてゆっくりとした恋愛にはやっぱり胸キュンせざるを得ませんもの。そして、この漫画が大好きな理由がもう一つ、周囲の友達が凄く温かくて2人のことを全力で応援してくれているところ。これは和みますよ〜

おすすめ度:【S】
( キャラ ◎・ストーリー ◎・胸キュン ◎ )

モブ子の恋


©︎ モブ子の恋

「脇役だって、恋をする。」 20年間、世界の隅で脇役(モブ)として過ごしてきた田中信子(通称「モブ子」)に、初めての恋心が芽生える。好きになった相手は同じバイト先の入江くん。積極的な行動なんて一つもとったことのないモブ子だが、勇気を振り絞って一歩ずつ距離を縮めようと努力する。 ドキドキの大きさに、主役も脇役も関係ない。

(『モブ子の恋』あらすじ:ゼノンコミックスより引用)


[みどころ]
上のワンシーン、今にもキスしそうですよね。うたた寝してしまった入江くんの眼鏡を外してあげているだけです。そんな訳でヒロインのモブ子ちゃんは超人見知りな女の子。なんて事の無い出来事でも彼女にとっては一大事なんです。


ずっと脇役として過ごしてきたモブ子ちゃんの初めての恋。入江くん(こちらも奥手)との微妙な距離感や空回りしている様子を2人を優しく見守る周囲の人達と一緒にニヤニヤ、キュンキュンしながら読む漫画。余談ですが、こうゆうニヤニヤ系の恋愛漫画はノンストレスだから無限に読んじゃいますよね。

おすすめ度:【A】
( キャラ ◎・ストーリー ◯・胸キュン ◎ )

ツン甘な彼氏


©︎ ツン甘な彼氏

ツンツンしつつ甘やかすのプロ。 ツンツンしつつ甘やかしてくる、それがツン甘な彼氏。 素直じゃない私の彼氏はいつも少しの毒舌と、大量の甘やかしをしてくるのです。 そんな彼氏との同棲生活は、いつも驚きと嬉しさに満ちあふれていて…!

(『ツン甘な彼氏』あらすじ:ガンガンコミックスpixivより引用)


[みどころ]
Twitterで話題となったこの作品、1話1話は短いんですが詰まっていますよ、キュンが。タイトルの通り確かにツン甘だけれど、もはや無理矢理ツンツンしてますよねこの彼氏、もう彼女にベタ惚れしています。


そんな彼氏が短いページの中、全力でツンツンして甘えさせてデレてます。ひたすら甘えさせられている彼女の方もちゃんと彼氏のことを考えているのも良いですし、素直にこの甘さを楽しめます。

おすすめ度:【C】
( キャラ ◯・ストーリー ◯・胸キュン ◯ )

椿町ロンリープラネット


©︎ 椿町ロンリープラネット

和風ピュア女子×完全男子のやんごとなき恋物語。 お祖父さんに大切に育てられた有栖川鈴は、趣味は落語で門限6時。恋愛には超鈍感という古風な女の子に。鈴は電車の中で男女問わず人気のある野宮くんと出会います。いつもやさしく接してくれる野宮くんに終始アタフタ気味の鈴。ずっと見ていたいふたりの物語をお楽しみあれ。

(『椿町ロンリープラネット』あらすじ:マーガレットコミックスより引用)


[みどころ]
ひと回り歳上のイケメン小説家・暁先生と住み込み家政婦・ふみの年の差の恋なんですが中身は反対。天然で不器用な男性と主婦力高めなしっかり者の女子高生で年齢の差を感じません。そんな2人がお互いを必要としながら少しずつ心を通わせていく様子をニンマリしながら見る人気少女漫画。


それにしてもですが、やまもり先生の描くキャラクター!どれも本当に素敵なのでその魅力に引き込まれる読者さんが多いんですよね。そんな私ももちろん好みのど真ん中、大好きです。

おすすめ度:【S】
( キャラ ◎・ストーリー ◎・胸キュン ◎ )

恋を知らない僕たちは


©︎ 恋を知らない僕たちは

中学2年の2学期。英二と直彦の学校に転校生がやってきた。それは、英二が小学校の時に仲良しだった泉。3人で過ごすうちに新たな関係が芽生え…。そして、時が経ち英二たちは高校生になり──。

(『恋を知らない僕たちは』あらすじ:マーガレットコミックスより引用)


[みどころ]
作者さんの代表作でもある『虹色デイズ』と同様に男子目線で描かれていて、友情と恋愛の間で悩み苦しむ男子2・女子1のこじらせ展開。ちょっと切なさの漂う三角関係…(話が進むとさらにキャラは増えて複雑になっていきます)


といってもキャラクターの性格が明るめなので今のところそんなにドロドロとした感じはありません。それにしてもこの漫画、話が進めば進むごとにどんどん面白くなっていってる気がする。

おすすめ度:【B】
( キャラ ◯・ストーリー ◎・胸キュン ◯ )

恋は続くよどこまでも


©︎ 恋は続くよどこまでも

ドSドクターとド根性ナースの最高ラブコメ。運命の王子様に会いたい――そのために、がんばったのに、こんなのって、アリ? 夢を追い、看護師になった七瀬(ななせ)。憧れの医師・浬(かいり)に再会して、超ハッピーな日々が始まる…!! そう思ってたのに、彼との出会いが…波乱を呼ぶ?

(『恋は続くよどこまでも』あらすじ: フラワーコミックスアルファ より引用)


[みどころ]
安定の円城寺マキ先生作品。どの作品もテンポが良くて読みやすいですよね。ドジだけど頑張り屋で素直な新人ナースとクールで毒舌な俺様医師、ようするに正反対な性格の2人が喧嘩ばっかりしながら少しずつ惹かれあっていく話。


あまりにも俺様なので周りに「魔王」と呼ばれるヒーロー、そこに突っ込んでいくヒロインは「勇者」と呼ばれるように(このセンス好きです)。最初は素っ気ない魔王の付き合い始めてからの甘さとか優しさ…やっぱり良いですね。

おすすめ度:【S】
( キャラ ◎・ストーリー ◎・胸キュン ◎ )

ドラマティック・アイロニー


©︎ ドラマティック・アイロニー

高校2年生の小松理紗は、幼なじみの佐野千紘に片想い中。だが、ある日千紘から「彼女ができた」と告白され、理紗は呆気なく失恋してしまう。そんな彼女を励ましたのは、厳しくカタブツで有名な教師・夏生。婚約者がいるのに、“恋をしたことがない”という夏生に、理紗は、「本気の恋を見せる」と宣言。千紘を振り向かせることを決意するのだった。この恋が、思ってもみない結末へと向かうことも知らずに――。

(『ドラマティック・アイロニー』あらすじ:シルフコミックスより引用)


[みどころ]
ヒロインがずっと片想いをしていたイケメン幼馴染、それから婚約者のいる教師との拗れ気味の三角関係で、出だしから切ない展開が続きます。この幼馴染が結構な曲者で何を考えているのかわかりにくい!曖昧な態度でヒロインを苦しめ続けます。そうこうしているうち徐々に惹かれあうヒロインと教師(婚約者あり)…。


男性陣がはっきりとしないドロドロ・モヤモヤとした話なので好き嫌いが分かれそうな作品。これ、この先どうなっていくんでしょう?なんとかハッピーエンドに持って行って欲しいな〜

おすすめ度:【C】
( キャラ ◯・ストーリー ◯・胸キュン ◯ )

高嶺と花


©︎ 高嶺と花

姉が拒否した父の勤め先の御曹司・才原高嶺とのお見合いに身代わりとして出席した女子高生・野々村花。高嶺の横柄な態度にブチ切れ、当然破談と思いきや、高嶺が「お前を気に入った」と言い出し連れ回されるように…! 大人げない高嶺の態度にムカついたり、笑ったり、惹かれたり!? このお見合い、良きご縁となるや否や…??

(『高嶺と花』あらすじ: 花とゆめCOMICS より引用)


[みどころ]
コメディ色強めのラブコメ。とりあえず1話だけでも読んでみてもらえば分かると思いますがギャグセンス抜群でかなり面白いです。高慢な御曹司とツッコミまくりの女子高生、お互い両想いなのに全然キュンキュンな展開にならないのもまた面白い。


それでもヒロインの事をとても大切にしているというのは充分伝わってきますしゆっくり確実に愛を深めていってます。ラブ展開が遅くても大丈夫という方ならかなり楽しめると思いますよ〜

おすすめ度:【B】
( キャラ ◎・ストーリー ◎・胸キュン △ )

執事たちの沈黙


©︎ 執事たちの沈黙

クズ執事×箱入りお嬢様!? お嬢様、お気をつけて…この男、人間のクズにつき。 箱入りお嬢様の椿に仕える、品行方正な執事・和巳。しかし、それはあくまでも彼の"表”の顔でしかない。素顔は女遊びとパチンコをこよなく愛するクズだった。そんな折、数奇な偶然から和巳は椿に"裏"の顔を見初められてしまう。恋に盲目となったお嬢様から繰り出される、執拗なまでのラブアタック…。

(『執事たちの沈黙』あらすじ: フラワーコミックス より引用)


[みどころ]
2つの顔をもつ執事とお嬢様、年の差、禁断の恋…なかなかのよくばりな設定。そしてこちらもコメディ要素強め、ですがしっかりキュンとさせてくれます。


執事の表と裏のギャップや、ツンデレなヒロインに振り回され、抵抗しながらもいつの間にか彼女の事を凄く好きになってしまっている様子なんかキュンとして良いですね。絵柄は少し特徴的で好き嫌いありそうです。

おすすめ度:【A】
( キャラ ◎・ストーリー ◯・胸キュン ◎ )

きっと愛してしまうんだ


©︎ きっと愛してしまうんだ

美人だけど近寄りがたいと言われている歩(あゆむ)と、イケメンで有能、みんなの人気者の谷地(やち)。特に接点のない同期の二人だったけど、失恋してボロボロになった歩に、そっと手を差し伸べてくれたのは彼だった。おかげで、ほんの少し前を向くことができた…と思ったら、まさか今日から彼とひとつ屋根の下――!?

(『きっと愛してしまうんだ』あらすじ: フラワーコミックスアルファ より引用


[みどころ]
これはオフィスラブ好きならほぼハマるんじゃないですかね。クールビューティー(だと思われている)な歩と社内で人気者の谷地くんの大人なラブストーリーとなっています。


とは言ってもドロドロとした感じは全然なくて、ゆったりと進む穏やかな展開。会社とは違う一面を見て徐々にお互いに惹かれ合っていきます。特にヒロインの会社での顔と、プライベートでの顔は違いすぎてもの凄く可愛くみえますよ。

おすすめ度:【A】
( キャラ ◯・ストーリー ◎・胸キュン ◎ )

天堂家物語


©︎ 天堂家物語

天堂家令息・天堂雅人に嫁いだ伯爵令嬢・鳳城蘭は偽者だった。生きては出られぬという天堂家を恐れる蘭の身代わりを自ら申し出たという娘は「人を助けて死にたい」と言う───。

(『天堂家物語』あらすじ: 花とゆめCOMICS より引用)


[みどころ]
同作者の『かわいいひと』も異常にほんわかニヤニヤできて大好きなんですが、その真逆の内容のこの作品もまた良いんですよね〜。いつも続きが気になってる漫画。俺様タイプのヒーローと戦闘能力激高だけど天然無垢なヒロイン。


物語としてはシリアスよりで恋愛要素も少なめな感じなんですけどね。お互いに振り回されあってる様子やヒロインが女性として少しずつ成長していく様子には笑わせられたりキュンできるポイントがたくさんあります。

おすすめ度:【A】
( キャラ ◎・ストーリー ◎・胸キュン ◯ )

ショートケーキケーキ


©︎ ショートケーキケーキ

芹沢天、高校1年生、女子。通学はバスで片道2時間。特に不満は、なし。だったけど…。友達の下宿先にこっそり泊まった日。そこに住む男の子の言葉に背中を押され、家を出て下宿をすることに。新しい出会いが呼び起こす、この気持ちはいったい何――?

(『ショートケーキケーキ』あらすじ: マーガレットコミックス より引用)


[みどころ]
同居ラブコメ、男の子2、女の子1の三角関係。作者森下suuさんの大人気作『日々蝶々』のヒロインとは正反対の性格でスバズバとものを言うタイプの主人公。このヒロインが読み進めるとどんどん可愛くなっていくんですよ〜。


それぞれの登場人物について心の描写がゆっくりと丁寧に描かれていて独特な間がある作品なのでレビューなんかをみると評価が割れていますね。好みがあえば相当ハマると思いますよ。

おすすめ度:【B】
( キャラ ◯・ストーリー ◎・胸キュン ◯ )

思い、思われ、ふり、ふられ


©︎ 思い、思われ、ふり、ふられ

夢みがちな由奈と、現実的に恋する朱里。正反対のふたりだけど、友達になりました。モテる理央と、天然な和臣のふたりの男子も加わり、きらめく青春と本音をぶつけあう恋がスタートします!

(『思い、思われ、ふり、ふられ』あらすじ: マーガレットコミックス より引用)


[みどころ]
朱里と由奈、性格も恋愛感も正反対のダブルヒロインと男子2人でタイトルの通り思い思われふりふられする話。爽やかな青春恋愛漫画ですね。


この作品、思春期の複雑な感情がかなり細かく丁寧に描かれているのであの頃の甘酸っぱい気持ちをじんわりと思い出させてくれるんです。こうなると中々進まないもどかしい展開にさえもリアリティを感じて逆にキュンキュンしながら楽しめます。なかなか進展しないのはどうしても無理!って方にはちょっとおすすめしにくいかも。

おすすめ度:【S】
( キャラ ◎・ストーリー ◎・胸キュン ◎ )

スパイスとカスタード


©︎ スパイスとカスタード

タマは10年間、片想いしてた幼なじみの
チカくんとつきあえることに。ニヤけ顔が止まらないタマはHAPPYモード全開~~!!!と思いきや、チカくんの入ってる剣道部は恋愛禁止!もしつきあってることがみんなにバレたら「即刻別れる」とチカくんにいわれてしまいー・・・!? ツンデレメガネ男子と一途なあまかわ女子のドキドキいっぱいのナイショのおつきあいスタートです!!

(『スパイスとカスタード』あらすじ: フラワーコミックス より引用)


[みどころ]
このラブストーリーは可愛い!恋愛禁止の剣道部にいるツンデレ眼鏡男子と天然女子が隠れながら付き合う話。


内緒にしないといけないのに、気持ちが隠しきれない彼女にニヤニヤ。そんな彼女をフォローするツンデレ彼氏にニヤニヤ。この作品も展開は超スローペースですが優しい絵柄とあいまってほのぼのしながら楽しめますよ。

おすすめ度:【B】
( キャラ ◎・ストーリー ◯・胸キュン ◎ )

コレットは死ぬことにした


©︎ コレットは死ぬことにした

薬師コレットと冥王ハデス様との神話級ロマンス☆ 薬師コレットは毎日大忙し。 食事してるときも、寝てるときも、朝から夜までお構いなしで休む暇がない。逃げ場がない……。 疲れたコレットがとびこんだのは井戸の底! 目が覚めるとそこは冥府で!?

(『コレットは死ぬことにした』あらすじ: 花とゆめCOMICS より引用)


[みどころ]
『死ぬことにした』とか過激なタイトルなんですけどね、内容はとても優しくてほっこり心温まります。薬師コレットと冥王ハデス様の身分を超えたラブコメで、このハデス様が良い(色っぽい・可愛い・カッコ良い)。


さらに仕事に誠実なヒロインも、その他のキャラも皆んな可愛いんです。キャラクターが魅力的な漫画は大体ハマりますね。タイトルで敬遠している方はもったいないのですぐ読んでみましょう。

おすすめ度:【S】
( キャラ ◎・ストーリー ◎・胸キュン ◎ )


あとがき

胸キュンが止まらなくなるおすすめの神キュン少女漫画をご紹介しました。あくまでも「個人的」な評価をもとに、シチュエーションも出来るだけ幅広くピックアップしてみました。読みたくなるような作品は見つかりましたか?


作品は徐々に追加していこうと考えています!心に潤いが欲しくなったら、胸キュンしたくなったら、是非またお越しくださいね。それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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絶対にときめいてはいけない!


出典:©︎ 絶対にときめいてはいけない!

「俺の姉ちゃん泣かすなよ。」…って、こんな弟に守られたら絶対ときめいちゃう!? 累計120万部突破(電子含む)『私たちには壁がある。』の築島治、待望の最新作は義理のきょうだいの一つ屋根の下ラブストーリー! 親の再婚で「弟」ができると喜んでいた高1の西山さくら。でも弟は同い年の男の子・楓だった。最初はぶっきらぼうな態度の楓を苦手に感じたけど、いつも自分を助けてくれる楓の優しさに気づいていき……!?( KC デザート より引用)


自爆体質ヒロイン・さくらとイケメンクールな弟・楓。同じ屋根の下、義姉弟の恋愛を描いたラブコメディ。さくらの自爆ハプニング多めで笑いをとって、そこへすかさず楓が完璧なフォロー。この展開に読者はキュンとくるもさくらは絶対ときめいてはいけないと自制するのですが…。ツッコミ所も胸キュンも盛りだくさんのおすすめ作品です。


新戸ちゃんとお兄ちゃん


出典:©︎ 新戸ちゃんとお兄ちゃん

インドアな毎日を送る・のの。そんなある日、ののの前に義理の兄・八千代が現れて……? 「きみが俺の妹だね、初めまして兄です!」 残念ながら、この兄超ド級に愛が重い人でした。溺愛という名の病を患った兄と、対人スキルゼロな妹のわくわく同居生活! 兄vs.妹、かまいすぎ同居コメディ!(ポラリスCOMICSより引用)


超絶イケメンの義理の兄がひきこもりの対人スキルゼロ妹を溺愛する話。あらすじだけを見れば義理兄妹の王道ストーリーですが、この兄がかなりぶっ飛んでいて、ウザがる妹への溺愛具合がヤバい。なのに見た目イケメンなので気持ち悪く感じるどころかちょっとキュンとしてしまうところまであったり…面白いです!


スミカスミレ


出典:©︎ スミカスミレ

女子高生の中身は還暦!? 如月澄は、祖母・父・母を介護し続け、気がつけば恋もしないまま60歳になっていた。母の葬儀を済ませ独りきりになったある日、澄のもとに黎と名乗る猫が現れ「青春をやりなおしたい」という望みを叶えてやると言う。17歳の少女・すみれとして若返った澄は高校に通うことに!?( マーガレットコミックス より引用)


高校中退でずっと親の介護、恋もせずに生きて来た60歳の主人公が17歳に戻って生き直すという設定が面白い『スミカスミレ』。ジェネレーションギャップをものともせず一生懸命な主人公の、青春を謳歌しながらの恋愛模様には胸キュン間違いなし。抜けきれないおばあちゃん臭さが最高に可愛いですよ。11巻完結済みです。


伊藤くんは恋を知らない。


出典:©︎ 伊藤くんは恋を知らない。

「伊藤…お前、恥ずかしいんだよっ!!」見た目ギャル系だが、実は寂しがり屋の吉内さんは、ひょんな事から好奇心旺盛な人外男子・伊藤くんと付き合う事に。「恋を知りたい」伊藤くんの、ピュアでちょっぴりエッチな言動に吉内さんは毎回ドキドキ!! 少しずつ、好きを積み重ね、お互いを知っていく……。顔がなくてもイケメン男子×恋愛ベタなヤンキー女子の胸キュン人外ラブコメ!(ポラリスCOMICSより引用)


人間の感情を学ぶため転入して来たのっぺらぼうの伊藤くんと、ツンデレギャルの吉内さん。伊藤くんが人間の感情を学んでいくうちに、躊躇いながらも恋人として一歩ずつ近づいてゆく2人にキュンキュン。種族の違いからすれ違いの多い 2人の仲はじれったいけどストーリーはぐんぐん進みます。恥ずかしいくらいに甘いラブストーリーです。


センセイ君主


出典:©︎ センセイ君主

告白7連敗中の佐丸あゆはが出会ったのは、超イケメンだけどメチャ横暴なヒネクレ教師!! でも(超微妙に)優しい所もあったりして、あゆはの心はグングン恋愛モードに突入。難攻不落の弘光先生相手に、あゆはの恋は実るのか!?( マーガレットコミックスより引用)


恋をしたいから誰でも彼でも告白しては振られる女子高生さまるん…失恋のたびに牛丼をたらふく食べて痛手を癒しますが…お財布を忘れてしまい、そこで知り合った男性に支払ってもらいます。良い人だと恋に落ちそうになるのですがそれが新しく来た先生だったとは…。


13巻完結済み『センセイ君主』は、お馬鹿だけど一所懸命さだけは伝わってくるヒロインと黒淵眼鏡の口悪教師のお話。好きになって追いかけちゃう系です。王道ストーリーですがさまるんが可愛すぎて先生大変!ピュアで可愛くて、恋してるからこその変顔多発にギャグの混ぜ方も絶妙で笑えてキュンとしてもう大満足の一冊です。


まいりました、先輩


出典:©︎ まいりました、先輩

ある日、世里奈の机に書いてあったラブソングの歌詞のラクガキ。それを書いたのは1コ上の水川先輩。なんとか先輩に近づきたい世里奈だけど、めちゃめちゃ冷たいし、明らかに脈ゼロ…。でも先輩の不器用だけど優しいところをしって、思わず先輩に告白しちゃって…!? 毎日がドキドキ!! 先輩彼氏との憧れスクールラブ!(KC デザートより引用)


青春ていいなあ。『まいりました、先輩』は、机の落書きから始まる、まったく接点のなかった先輩とのスクールラブ。普通〜の高校生カップルを描いただけなんですがその描き方が…もう絶妙!最高なんです。


先輩は別にイケメンなどという設定でもないのに、主人公にとって世界一かっこいいということが全ページから伝わってきます。恋を描くセンスがすごくてキュンの嵐でした。きゅんきゅんしたいならもっていこいの一冊です。


椿町ロンリープラネット


出典:©︎椿町ロンリープラネット

大野ふみ、高校2年生。父親の借金返済のため住み込み家政婦をすることに。家主は…目つきも態度も悪い小説家・木曳野暁。新しい町での同居生活一体どうなるの──!?(マーガレットコミックスより引用)


ひるなかの流星』の頃から絵が好み、今作でもほんとに絵が綺麗で個人的にドストライク!時代小説家と家政婦という地味な組み合わせなのに、これだけスタイリッシュに仕立てるのは、やまもり三香さんの画力のなせる技ですね。『椿町ロンリープラネット』の内容は、もともと貧困気味だったのに、さらに父親が借金を作り遠洋漁業へ…ヒロインは家を追われて住み込みで作家宅の家政婦になるというお話。


10代なのにすで主婦みたいに生活感漂うヒロインがじわじわっと恋に落ちてく様に引き込まれてドキドキしてきます。死んだ魚の目をしている小説家、暁先生もカッコ良い。華奢でやるき無しに見えるけど、やるときはやる男感の先生。どうやったってときめくにきまってます。


ふしぎの国の有栖川さん


出典:©︎ ふしぎの国の有栖川さん

和風ピュア女子×完全男子のやんごとなき恋物語。お祖父さんに大切に育てられた有栖川鈴は、趣味は落語で門限6時。恋愛には超鈍感という古風な女の子に。鈴は電車の中で男女問わず人気のある野宮くんと出会います。いつもやさしく接してくれる野宮くんに終始アタフタ気味の鈴。ずっと見ていたいふたりの物語をお楽しみあれ。(マーガレットコミックスより引用)


個人的に今年一番のおすすめなのがこちらの『ふしぎの国の有栖川さん』。古風な有栖川さんがイケメン野宮くんと運命的な出会いをするも、恋愛のれの字も知らない有栖川さん。周囲の後押しもあり少しずつ進展させる、と思いきやあまり進展しません。


初めての出来事に右往左往しちゃう有栖川さんが、すごく可愛いくてずっとニヤニヤ。キュンのさせどころも押し付けがましさがなく自然な感じでとてもいい!さらに脇の友だちもいいキャラでてて安心して読めますよ!かなりおすすめです!


僕に花のメランコリー


出典:©︎ 僕に花のメランコリー

高校2年の新学期、雨宮花は街で不良少年のケンカに巻き込まれる。乱暴で荒んだ様子の男の子には幼なじみ・弓弦の面影が…。初恋の相手との予期せぬ再会に花の心は揺れて──(マーガレットコミックスより引用)


幼馴染もの、高校生になって久々の再会。久しぶりに会った彼は喧嘩ばかりしてるやさぐれ者になっていた!『僕に花のメランコリー』は、闇を抱えた男子×純粋で優しい女の子のお話。


ヒロイン花の敬語が気になって入り込めないという方も多いようですが慣れてしまえばどっぷりハマること間違いなし!花のおかげでどんどん人の気持ちを考えるようになって、柔らかくなる弓弦。花もだんだん「いい子」な感じから、自分の気持ちを相手にぶつけられるようになっていきます。そんな2人の変化にキュンキュンしすぎてリアルに心臓がいたくなる一冊。


素敵な彼氏


出典:©︎ 素敵な彼氏

小桜ののかは小さい頃みた年末のカウントダウンでのカップルの姿に憧れている。高校生になれば、自然と彼氏ができると思っていたが、できないまま12月を迎える。あせって彼氏作りのため出かけた合コンで桐山直也と出会う。冷静で何を考えてるかわからないけど、さりげない気遣いができる直也。直也は、彼氏作りにがんばるけれど少しずれているののかのことを面白がって、カウントダウンまで見守ることに。ののかに「素敵な彼氏」ができる日はやってくるの──!?( マーガレットコミックスより引用)


彼氏が欲しい憧れが強すぎて現実の男子をあまり見ていなかったののかに「カレシできなさそう」と言う桐山くん。


最初に桐山くんを見た時、少女漫画でこういう顔立ちをヒーローにするのは冒険したなと思ったんですが読んでみたら何だかんだでいい人だしののかと同じような気持ちで読めました。そんな2人のやりとりがもう本当に可愛い『素敵な彼氏』、可愛いってこういうこと!キュンキュンです!


年下の男の子


出典:©︎ 年下の男の子

5人姉弟の長女・美幌は通学路で1歳下の宮尾君を助ける。以来、彼に懐かれるように。慕ってくれる彼が可愛い! と思っていたんだけど、宮尾君に「年下だけど弟じゃないから」と言われて!?(マーガレットコミックスより引用)


『年下の男の子』は、しっかり者の長女ヒロインと人懐こい年下男子のお話。ストーリーは、年下くん系の中でも王道な感じですが…シンプルイズベスト!好きになる過程がしっかりと描かれていてトキメキがぎゅっとつまっている作品です。


絵も綺麗で、智英くんの年下の男の子感が絶妙!美幌のほわほわしてる割にしっかりお姉ちゃんキャラなのも良い。とにかく可愛いカップルですごくキュンキュンしますよ!3巻で完結していますが作者さん初連載初コミックとのことでこれからの作品にも期待大!


なまいきざかり。


出典:©︎なまいきざかり。

バスケ部マネージャーの由希は、キャプテンにひそかな片想い中。ところが、生意気な後輩男子・成瀬に弱みを握られて大ピンチ!強引な成瀬に振り回されるうちに、由希はいつの間にか…? ド直球★バスケ部青春ラブコメ!(花とゆめCOMICSより引用)


高校2年生のバスケ部マネージャー由希はキャプテンにひそかに片想い中。『なまいきざかり。』は、その想いに気付いた生意気な後輩男子・成瀬との関係を描いたおすすめのラブコメディー。


とにかく強引な成瀬にタジタジな由希が可愛い!そんな由希ちゃんのツンデレを楽しむ漫画です。それから、成瀬はマイペースで生意気なんですが、イラッとさせない不思議な魅力があります。共にクールな2人のやり取りが絶妙でニマニマする事間違いなし!


思い、思われ、ふり、ふられ


出典:©︎ 思い、思われ、ふり、ふられ

夢みがちな由奈と、現実的に恋する朱里。正反対のふたりだけど、友達になりました。モテる理央と、天然な和臣のふたりの男子も加わり、きらめく青春と本音をぶつけあう恋がスタートします!(マーガレットコミックスより引用)


『ストロボ・エッジ』『アオハライド』でお馴染み、咲坂伊緒さんの『思い、思われ、ふり、ふられ』は、咲坂さん作品らしくムズムズ・切ない系。夢見がちな由奈と、現実的に恋する朱里…2人の女の子が主人公の作品です。ダブルヒロインなんてなかなかないので新鮮!


2人の恋愛観は真逆な感じですがそれでギスギスしたりはしないですし基本的にみんないい子で安心して読めます。絵も文句なしに綺麗で感情表現も読む側にわかりやすくて、キュンキュンさせられっぱなしですよ!


私たちには壁がある。


出典:©︎ 私たちには壁がある。

「そんなに彼氏欲しいならさ 俺が付き合ってやってもいいけど?」菊池怜太(きくち・れいた)と桜井真琴(さくらい・まこと)は、家が隣で親どうしが仲が良い、いわゆる「幼なじみ」。女の子にはモテるけどナルシストで俺様な怜太が、ある日突然真琴の「彼氏」になって……!? 俺様幼なじみと山あり谷あり壁ドンあり、ときめき青春ラブコメ!(KC デザートより引用)


7巻完結済で読みやすい『私たちには壁がある。』は、俺様幼馴染(憎めない)×普通女子(サバサバ系)のワケありラブコメ。まさにタイトルの通り『壁ドン』を楽しむ漫画です。


阿保だけどかっこいい幼馴染の相手に迫られてドキドキするという少女漫画の王道。真琴を好きな怜太が壁ドンしたり、いきなりキスしたりなかなかキュンな展開なんですが、父親が浮気で離婚したことから、形あるものはいつか終わってしまうと思っている真琴の『このままずっと幼馴染でいたい』って気持ちもわかります。


ふつうの恋子ちゃん


出典:©︎ ふつうの恋子ちゃん

ふつうが一番幸せに決まってる!…と思う。恋多き母親と、恋無き姉を見て育った主人公・恋子。恋におぼれて辛いのも、恋がなくて可哀そうなのも嫌で、平均的な彼と、平均的な恋を実行している高校生。その「ふつう」な幸せが、学校一のモテ男・剣と関わりだしてから、どんどん崩れていく!?( マーガレットコミックスより引用)


母親が恋多き女性で苦労しているのをみていて普通が一番だと恋愛は普通を貫いていた恋子ちゃん。見た目も普通の佐藤君と付き合っていましたが校内一モテ男の剣くんがたまたま佐藤君の浮気現場をみたことを教えてくれます。


『ふつうの恋子ちゃん』は、剣くんとの出会いで、恋子の恋愛が大きく変化していく過程を描いたアップテンポなラブストーリー。素直で自然体な剣くんに良い意味で恋子が振り回されて行くのが面白い!剣くんにときめかないようにしてるのについときめいちゃうところではニヤニヤ。


それでも君が


出典:©︎それでも君が

小悪魔男子にご用心!地味っこ女子・なずなは追試でリア充男子・葛西くんと出会う。彼のことが好きになったなずなは、告白をするも返事がもらえず!幾度となく葛西くんの笑顔や言動に振り回されるなずな。果たして彼女の想いは小悪魔男子・葛西くんに届くのか!?( マーガレットコミックスより引用)


きらきら男子と地味系女子の恋愛を描いた『それでも君が』、追試で知り合いになったなずなと葛西君。きらきら男子が苦手ななずなでしたが葛西君の人見知りしない所や誰に対してもフランクな所、人が大好きな部分を知れば知るほど好きになっていきます。


イケメンなのに、誰にでも気さくに話しかけるし、思わせ振りな態度をとっておいて、気持ちに気づくと突き放す。それでもめげずに頑張ってみたら、やっぱり何を考えているかわからない…。好きになったらいちばん面倒なタイプの葛西君に見事なくらい振り回されてます。


じわじわと沸き起こる劣等感と闘いながら彼に近づこうと頑張るなずな、思ってることもちゃんとはっきり発言していて好感持てます。頑張れー!3巻完結済みなので読みやすいですよ。


ハコイリのムスメ


出典:©︎ ハコイリのムスメ

箱入り娘のお嬢様・珠子。家を出て、東京暮らしに憧れるように。偶然出会った紀之にも後押しされ、夢が膨らんでいく。猛反対していた祖父だが、珠子と紀之が許婚同士となり、2人が同じ大学に合格すれば、東京行きを認めると!! まさかの提案に珠子と紀之は、なんと偽装婚約を!?(マーガレットコミックスより引用)


『ハコイリのムスメ』は、タイトル通り、箱入り娘の珠子が主人公。借金を抱える仕出し屋の息子の紀之との偽装結婚から始まるお話。


天真爛漫、行動力があって、元気のいい女の子が主人公の漫画は、見ていてとても楽しいですし、スッパリサッパリ気持ちよく自分の道を進んでいるのが見ていて爽快。それに振り回される紀之もなんだか楽しそう。やっぱり、池谷理香子さんの漫画はおもしろいですね!


ばいばいリバティー


出典:©︎ ばいばいリバティー

恋愛興味0女子×デリカシー0男子のドタバタラブコメディー!恋愛に全く興味が無い理奈は家の隣に引っ越してきた匠から、ストーカーに追われているから彼女のフリをしてほしいと頼まれます。引き受けた理奈はいきなりキスをされて激怒!ふたりは犬猿の仲になってしまいます。マイナスからスタートしたふたりの関係は!?( マーガレットコミックスより引用)


あらすじでもわかる通り『恋愛興味0女子×デリカシー0男子』ていうのを全面に押し出してるのに、1話でもう速攻理奈が恋愛したい!ってなってて、設定崩れるのはやっ!って突っ込んでしまいましたがもうこの作者さんなら仕方がないのかな…。


ヒロインは前作の『オオカミ少女と黒王子』のように恋愛至上主義ではなくむしろ正反対だと思ってたんですが、羨ましかったと素直に打ち明けて、自分のダメなとこもしっかり認めて改めようとしてるのは好感。ヒーロー匠も、チャラいけどなんだか憎めないキャラでこちらも好き。『ばいばいリバティー』は、そんな2人がこれからどうなっていくのかとても楽しみな作品です。


アナグラアメリ


出典:©︎アナグラアメリ

ボサボサ髪にキツい目つき。「もののけ」と陰口たたかれようがおかまいなし。恋愛なんてするヤツはバカだ! 部屋に閉じこもって独りで映画観るのが幸せ!!な“おひとりさま生活”満喫中の主人公あめり。しかし!! 昔、恋心を踏みにじられた相手・帝斗(=今や学校一のモテ男!)が、本当はずっと自分のことを好きだったと知って、あめりはとんでもない行動に!?(マーガレットコミックスより引用)


アナグラ=インドアで恋愛には興味のない残念女子が学校1のイケメンに好かれるお話。ずっと好きだった幼馴染でイケメンの帝斗に中学2年の時に告白されていたのですが、冗談だと思い込んでいたヒロイン・あめり。でもその告白は本気だったみたいで、自分もあの時ちゃんと向き合っていたらと思い、みんなの前でその時の気持ちを打ち明けます…。


恋愛経験豊富な彼と苦手なあめりはお試しで付き合うことに。不器用ながらもちゃんと自分の気持ちを伝えようとするあめり、そして帝斗は一途な想いがどんな形でも届いて嬉しくて仕方ない感じ。2人共本当にかわいい!帝斗の愛であめりはあなぐらから出てこれるのかな?『アナグラアメリ』おすすめです!


春待つ僕ら


出典:©︎春待つ僕ら

本当の友達が欲しかっただけなのに……高校こそ脱ぼっちを目指して意気込んでいた美月(みつき)。だけど、突然出会ったバスケ部イケメン四天王にかまわれ振り回され、新生活は思わぬ方向に……!? イケメン4人とのハチャメチャ青春DAYS始まる!!? あなしんが描く、イケメンたちとのキラめく青春ラブストーリー!( KC デザートより引用)


高校に入って一ヶ月経っても友達の出来ない美月、唯一のオアシスはバイト先。そんなある日人気のバスケ部の人から告白されて…と思ったら相手を間違えたらしい。そこから仲良くなるバスケの四天王イケメン君たち。特に同じクラスの永久君が気になる美月ですが…。


『春待つ僕ら』は、主人公が複数の男の子に言い寄られる系。四天王イケメン君たちはちょっといじわるな所もあるけれどいい所もいっぱい、それぞれ個性もあって良い!逆ハーレムながらドロドロした所がなくとても爽やかな読み心地、キャラクターの心情も丁寧に描かれていて学生時代に戻った気分を味あわせてくれる、ほっこり胸キュン作品です。


ショートケーキケーキ


出典:©︎ ショートケーキケーキ

芹沢天、高校1年生、女子。通学はバスで片道2時間。特に不満は、なし。だったけど…。友達の下宿先にこっそり泊まった日。そこに住む男の子の言葉に背中を押され、家を出て下宿をすることに。新しい出会いが呼び起こす、この気持ちはいったい何――?(マーガレットコミックスより引用)


『年下の男の子』は、バスで片道2時間の通学で高校に通っていた芹沢天が友人に誘われて学校近くで下宿を決めた事から始まる、大人気作『日々蝶々』の森下suuさんが描く男女混在下宿もの。スローで優しい雰囲気の作品です。


竹を割ったような性格の天と一緒に下宿するのは、学年で人気の千秋や違う学校で女子にモテモテの理久など、楽しい寮生活になりそうですが…。天と千秋と理久の関係性が少しずつ、少しずつ変わっていく様子にドキドキしたり、切なくなったりします。ほのぼのした雰囲気が好きな人には特におすすめですよ!


夢みる太陽


出典:©︎ 夢みる太陽

母親の死と父親の再婚、そして弟が生まれたのをきっかけに、自分の家には居場所がないと感じ始め、家出をした女子高生の亀戸しま奈。公園で出会った着物姿の男から住む所を紹介してやると言われ、即答で入居を決めたしま奈だったが、それには「3つの条件」をクリアしなくてはいけなくて…!?( アクションコミックスより引用)


もう一冊同居もの。10巻完結済み『夢みる太陽』は、大人気作『orange』の高野苺さんが描く一軒家同居ラブコメ。ヒロインしま奈は、父親の再婚で新しい母親と生まれたばかりの赤ちゃんとの4人家族ですが居場所がありません。家出をしようとした所である男性に出会い、その家に居候する事に。


その家には同じ学校に通っている同学年の善と1つ上の朝陽がいて…。感動や考えさせられる場面、もちろんキュンポイントが随所に散りばめられてる良作。テンポも良いのでサクサク読めますよ!


王子様には毒がある。


出典:©︎ 王子様には毒がある。

とってもかわいいけれどちょっぴり頼りない、幼なじみの颯太くんをお世話している、りず。……だけど、それは颯太くんの仮の姿!自分以外の男を好きにならないように、華麗に暗躍しており――!? ( 講談社コミックス別冊フレンドより引用)


そこそこ美少女なのに彼氏ができないりず。何故なら可愛い幼馴染が…設定だけ見たらいつもの柚月さんですが、男のほうがベタぼれてるってのがイイ!りずのことが大好きな幼馴染の颯太くん。自分の魅力を充分に活かしてりずの彼氏候補たちを撃退していきます。『王子様には毒がある。』は、颯太くんの表と裏のギャップを楽しみながら読めました。


少女漫画っていえば女の子が可愛いはずなのに、りずのキャラや時折見せるビジュアルがぶっ飛んでいて面白い!颯太くんも、ありきたりなイケメンじゃなくて、むしろ主人公よりかわいい子ぶっこんでくるのでもう何て言うかごちそうさまです!おすすめですよ。


菜の花の彼―ナノカノカレ―


出典:©︎ 菜の花の彼―ナノカノカレ―

中学時代のトラウマがもとで素直に恋ができない菜乃花。でも街で男の子のやさしい言葉を耳にした菜乃花は思わず告白してしまいます。顔を見る前に―。恋に傷つき、恋に癒される、これは、そんな物語。(マーガレットコミックスより引用)


控えめな女子高校生が勢いで出身中学の男子に告白して…。過去の失恋から恋に後ろ向きだった菜乃花が、隼太に恋をして必死に繋ぎ止めようとする姿は素直に応援したくなります。


恋愛だけでなく女子の友情も入ってくるのが良かった!14巻完結済み『菜の花の彼』は、初々しくて純粋であどけない学生の恋愛が描かれていてキュンキュンしつつも、話が進むといろいろな所でどんどんドロドロ展開になるので苦手な方はちょっと注意して下さいね。


棘にくちづけ


出典:©︎ 棘にくちづけ

社長×秘書にして秘密の婚約者!?「俺の子供を産めばいい」小山内桜は大学四年生。家の決めた婚約から逃れたい姉の代わりに、自分が婚約すると約束してしまう。婚約者の名は柊蒼介。彼はなんと、桜の就職先「柊コーポレーション」の社長だった…!?社長と秘書。そしてもうひとつの関係は「婚約者」。突然の口づけで、運命は甘く絡まりだす――。(マーガレットコミックスより引用)


イケメン社長と秘書モノ、それに加えて2人はお家事情絡みの婚約者!安定のオフィスラブ+政略結婚という王道ですが、主人公が応援したくなる可愛い子なので素直に楽しめます。


そして相変わらず如月ひいろさんの描く男性はちょっとヘンクツ入ってるのがウリですね。イケメンで仕事が出来てツンデレな男性が好きな人なら間違いなく満足出来る一冊!少しずつ近づいていく2人にキュンキュンしましょう!


これは愛じゃないので、よろしく


出典:©︎ これは愛じゃないので、よろしく

映画にでてくるみたいなドラマチックな恋をしたい──映画好きの泉さら(高1)は、物語みたいなほんとの愛に憧れている。だから好きな人もできたことがないし、現実の恋には興味ない。何でも持ってるイケメン・九条翼が彼女と別れる場面に遭遇したさら。九条の思いやりに、「彼こそが真実の愛を知っている!」と感動するが、実は九条は──!? ちょっとずれててピュアなさらと、ひねくれイケメン九条のラブゲームが開幕です!(フラワーコミックスアルファより引用)


映画のような綺麗な愛を信じるちょっと夢見がちなさら。最近は、周りの綺麗じゃない恋愛事情を聞いてガッカリ…。そんな時お金持ちでイケメンの九条君と親しくなりますが、爽やかなイケメンが実は性格悪いパターン。


まんまと乗せられたさらは、意地で九条君を振り向かせようとしますがそこからさらに思わぬ展開に!どっちもどっちでひどいなオイと思いながらもとても面白い!『これは愛じゃないので、よろしく』は、話が進むに連れてキュン度もどんどん増していきますよ!


コーヒー&バニラ


出典:©︎コーヒー&バニラ

大学デビューをしたものの、いつの間にか高嶺の花になっていたリサ、そんなリサのピンチを救ってくれたイケメンスーツ男子・深見さん!レンアイ超初心者なリサに彼がくれるのは・・・!?(Cheeseフラワーコミックスより引用)


ドロドロした恋愛に疲れた女性のための癒し系ラブストーリー『コーヒー&バニラ』。ストーリーも設定もすごーく甘い、ライバルが何人出てこようとも、これでもかってくらい甘い。ずっと甘々の漫画。全てが愛されてる感がとてもキュンキュンです。


まず、大人なハイスペックイケメン深見とウブなリサのイチャイチャが甘くて楽しい。大学の講師として現れた深見はリサを狙っていそうな男の子に牽制。年上の溺愛&束縛も楽しい…ただし、イケメンにかぎる。特に溺愛ものが好きな方なら多分ニヤニヤが止まりません。


お願い、それをやめないで


出典:©︎ お願い、それをやめないで

私の会社には「王子」がいる。お金持ちでイケメン、その上、仕事はできて次期社長候補!「神王子」こと北大路篤人。当然、女子たちへの対応もスマート…かと思いきや、この王子、実はとんでもなくブラックだった!?偶然王子の裏の顔を知った一花は、彼と同じ部署に異動を命じられ――!?( フラワーコミックスアルファより引用)


『お願い、それをやめないで』は、表紙から想像するような激しさはないけどニヤニヤできる王道のオフィスラブ。神王子と呼ばれるイケメン篤人の裏の顔を知ってしまったせいで彼に振り回される地味目で純粋な女子社員・一花。


キスシーンが満載でドSイケメン王子に強引にキスされるのはキュンと来るのかな?強引なのが好きな方は特に萌えそうです!そんな神王子に翻弄されっぱなしの一花…かわいいです。ただどんな言動も相手の事を想ってが大前提、された直後はムカッと感じても、その裏を理解するとキュンとする、という素敵なお約束付きなのでニヤニヤしながら楽しみましょう!


婚約生


出典:©︎ 婚約生

高校生同士で結婚…!?両親が他界し、ひとりぼっちになってしまった紗愛。そんな時、高校生ながら大家の西園寺幸一に突然「プロポーズ」される!! お試しで同居をするうち、2人でいる心地良さを知っていく…。まだ恋人未満の2人だけど、結婚を決意し!? キュンの連続。紗愛と大家さんの結婚生活!(マーガレットコミックスより引用)


3巻完結済み『婚約生』は、親を亡くして明日どうする?な少女と、縁談をなくしたくてとりあえず結婚しない? な少年のいきなり結婚から始まるラブストーリー。


設定はあり得ませんが2人が可愛すぎてニヤニヤが止まりませんでした…なんだこの可愛い話は!特に人の暖かさを知って懐いていく仕事人間の大家さんの表情の変化がたまりません!ヒロインの作ったクッキーを犬にまで見せびらかす大家さん…可愛い。


突然ですが、明日結婚します


出典:©︎突然ですが、明日結婚します

高梨あすかは「結婚したい女」。しかし、結婚直前と思われた矢先、つきあっていた彼氏に振られてしまう。そんな時に出会ったのは、PTVの人気アナウンサーの名波竜だった。竜に慰められ、少し前向きになれたものの、実は彼は「死んでも結婚なんてしたくない男」で!?正反対の価値観を持つ二人が、恋に落ちることはあるのか…!?終わりなき平行線のラブ・バトル開幕!(フラワーコミックスアルファより引用)


結婚直前と思われた矢先、つきあっていた彼氏に振られてしまう『結婚したい女』高梨あすか。そんな彼女が正反対の『死んでも結婚なんてしたくない』価値観を持つ人気アナウンサーの名波竜と出会う物語。まあベタといえばベタですがこの時点で面白そうじゃないですか?


需要と供給が合致してるのに、結婚への意識だけが全く逆な2人。この甘さとお互いの主張を曲げないやりとりは凄く楽しいです!個人的にはあすかの隙がある所が好き。そしてその隙をつく名波さんにドキドキ。上手くいけば最高の2人なんですがこの先どんな展開に?


スミカスミレ


出典:©︎ スミカスミレ

女子高生の中身は還暦!?如月澄は、祖母・父・母を介護し続け、気がつけば恋もしないまま60歳になっていた。母の葬儀を済ませ独りきりになったある日、澄のもとに黎と名乗る猫が現れ「青春をやりなおしたい」という望みを叶えてやると言う。17歳の少女・すみれとして若返った澄は高校に通うことに!?(マーガレットコミックスより引用)


60歳のヒロインが17歳になり、もう一度青春をやり直すストーリー。学校に途中から行けず親の仕事や親の介護で60年生きてきた澄。ある日、家の屏風から出てきた黒猫が澄の願いを叶えて17歳になります。


これまで、清く正しく生きてきたのだから、ちょっとくらいはいい目を見ても良さそうですもん。中身はおばあさんだから、やることなすことが古くさいんですが、それがプラスにになっているのが素敵です!恋に友情に青春を満喫してほしいですよね。


青楼オペラ


出典:©︎ 青楼オペラ

江戸時代、遊郭吉原――――。親を亡くした武家出身の朱音(あかね)が自ら身を沈めたのは、大見世・曙楼。高利貸しの若旦那で頭の切れる色男・近江屋惣右助(おうみやそうすけ)との出会いが、朱音の運命を突き動かす!!ここは地獄か極楽か・・・艶やかな吉原物語が今、動き始める・・・――――!!!!( Betsucomiフラワーコミックスより引用)


『青楼オペラ』は、江戸の吉原を舞台に描かれたお話。華やかさと、悲劇性のバランスがとてもいい花魁モノです。両親を殺した犯人を探すため、自ら吉原に入った武家出身のヒロイン、そんなヒロインを早速買うと言い出す若旦那の『嫌い』から始まる恋が描かれています。


この作者さんが書く男性は色気があってかっこ良いですし、必ずヒロインを一途に守ってくれます…最高ですね!ヒロインも、ただ守られるだけではなくて筋の通った強さで自分の足で立っているので、応援したくなります。そして謎を匂わせて話に引き込む手法とかキャラの魅せ方がとっても上手い!キュンキュン要素も盛りだくさんで本当に面白くて艶やかな一冊です。


大正ロマンチカ


出典:©︎ 大正ロマンチカ

時は大正。父の形見を取り戻すために公爵邸を訪れた明。そんな明を出迎えたのは、金髪碧眼で超美形な異国の公爵様!明は、形見を譲ってもらうかわりに、公爵がアンティーク貿易の取引で日本にいる間、お嫁さん役をすることになって――!?(KC デザートより引用)


若く綺麗な公爵と稀代の贋作作家である最愛の父に先立たれ天涯孤独の女の子。『大正ロマンチカ』は、架空の大正時代を舞台に父親の形見を取り戻すためにアンティーク貿易をする公爵の花嫁役になるお話です。


こういう交わるはずのないふたりが出会って恋をして、みたいな話はベタだけど結構好き。お互い想いあっていてドキドキ幸せな気分にもなりつつ身分の違いで甘々ばっかりとはいかず、切ない感じもあって良いものですよ!王道ラブストーリーに、アンティーク家具の知識がプラスされてるのが新しくていい!


アシガール


出典:©︎ アシガール

速川唯は、遅刻・忘れ物・居眠りの常習犯で恋愛にもオシャレにも関心がないぐうたら女子高生。何の目標もなくなんとなく過ごしていたある日弟の尊がつくったタイムマシンでうっかり戦国の世へ。そして人類史上初の足軽女子高生が誕生した──!( マーガレットコミックスより引用)


遅刻・忘れ物・居眠りの常習犯で恋愛にもオシャレにも関心がないぐうたらの唯が、弟のつくったタイムマシンでうっかり戦国の世にタイムスリップ。そこで出会った若君に一目惚れし、彼を守る足軽として奮闘する物語です。


唯之助のどんな状況でも生き延びる底力、そして花の女子高生とは思えない表情の数々。天真爛漫な性格といい、出会った戦国の人々の気持ちの良さといい、ものすごく面白いラブコメ、声出して笑います!戦さの緊迫感がスパイスになって、甘々になりすぎないところが大人でも読みやすいと思いますよ!


まとめ

【2018年版】胸キュン間違いなし!おすすめ少女漫画を人気作品、新作から厳選して30作品ご紹介してきました。現在連載中のものから完結作品まで、ジャンルも様々ですがどの作品もニヤニヤ・キュンキュンが止まらなくなる素敵な少女漫画ばかり!最高な恋愛模様を楽しめると思います。気になる作品があれば是非手に取ってみて『胸キュン』下さいね。

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最新版!おすすめの面白すぎる文庫本【随時更新】

お手頃な価格で購入できて尚且つ面白いなんてお得過ぎ!今回は、数ある文庫本のなかでも特におすすめの面白すぎる小説をご紹介していきたいと思います。素敵な本を気軽に持ち歩いてお気に入りの場所で読む…至福ですね。文庫化されるのを待っていてそのまま忘れている方も参考にして下さいね!

絶対に読んで欲しい!おすすめの文庫本

表記はタイトル、筆者、あらすじ、書評の順になっています。新しく文庫化された小説の中からおすすめの作品を随時追加して行く予定ですので是非お気に入りの一冊を見つけて下さいね!それではおすすめの文庫本、思う存分堪能してくださいね!

わたし、定時で帰ります。

絶対に定時で帰ると心に決めている会社員の東山結衣。非難されることもあるが、彼女にはどうしても残業したくない理由があった。仕事中毒の元婚約者、風邪をひいても休まない同僚、すぐに辞めると言い出す新人……。様々な社員と格闘しながら自分を貫く彼女だが、無茶な仕事を振って部下を潰すと噂のブラック上司が現れて!?( 新潮文庫 より引用)


なんとしてでも定時で帰ることをモットーとした女性を描いた新感覚なお仕事小説。チームリーダーとして全員を定時に帰らせる為、無理難題な案件をどんどんとこなしていく様子はもう爽快!仕事中毒の元婚約者、やり手の社長や無能な上司など、登場するどのキャラも個性があって楽しめました。テンポもよくてかなり面白かったおすすめ作品。

アンと青春

アンちゃんがデパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めて八ヶ月。販売の仕事には慣れてきたけど、和菓子についてはまだまだ知らないことばかりだ。でも、だからこそ学べることもたくさんある。みつ屋の個性的な仲間に囲まれながら、つまずいたり悩んだりの成長の日々は続きます。今回もふんだんのあんことたっぷりの謎をご用意。( 光文社文庫 より引用)


「和菓子のアン」シリーズ2作目で、和菓子にまつわる人の死なないミステリー。主人公は、デパ地下の和菓子屋でバイトをする、食べる事が大好きなアンちゃん。そんなアンちゃんが男の子に振り回されるまさに青春が描かれています。甘酸っぱさに加えて心がほんわかとする素敵な読後感。そして和菓子の魅力にハマる一冊です。

武士道ジェネレーション

あれから六年、大学を卒業した早苗は結婚。香織は、道場で指導しながら変わらぬ日々を過ごすが、玄明先生が倒れ、桐谷道場に後継者問題が―。剣道女子を描く傑作エンタメ!( 文春文庫 より引用)


武士道シリーズ完結作。これまでの作品を読んでいる方にとってはとても楽しい余韻を味わえますし、初めての方でもきっと最初から読みたくなる気持ちの良い一冊。今作では剣道に青春をかけてきた女子2人が大学生から社会人に。ある日、道場の存続にも関わる大事件が起こります…。大学卒業後、少し大人になった2人の友情と「武士道」とは何かがしっかりと描かれていますよ。

きのうの影踏み

小学生のころにはやった嫌いな人を消せるおまじない、電車の中であの女の子に出会ってから次々と奇妙な現象が始まり…、虫だと思って殺したら虫ではなかった!?幼い息子が繰り返し口にする謎のことば「だまだまマーク」って?横断歩道で事故が続くのはそこにいる女の子の霊が原因?日常に忍び寄る少しの違和感や背筋の凍る恐怖譚から、温かさが残る救済の物語まで、著者の“怖くて好きなもの”を詰め込んだ多彩な魂の怪異集。( 角川文庫 より引用)


可愛らしい装丁に反して日常の中に恐怖が蔓延っているような気味の悪さを感じ、確実に背筋がゾワっとするホラー13編が収められた短編集。1話ごとに雰囲気が全く違い、中にはやけにリアリティのある辻村深月さんの体験談のような話もありました。とにかく恐いのに、とても読みやすくてページをめくる手が止まりませんでしたよ。

ポイズンドーター・ホーリーマザー

女優の弓香の元に、かつての同級生・理穂から届いた故郷での同窓会の誘い。欠席を表明したのは、今も変わらず抑圧的な母親に会いたくなかったからだ。だが、理穂とメールで連絡を取るうちに思いがけぬ訃報を聞き…。(「ポイズンドーター」)母と娘、姉と妹、友だち、男と女。善意と正しさの掛け違いが、眼前の光景を鮮やかに反転させる。( 光文社文庫 より引用)


毒親に苦しめられる主人公たち。子供から見れば悪い親でも実際の親の思いはこんなにも違うもの?ひとつの事柄でもこまで捉え方が違うものかと感じました。嫉妬と視野の狭さから引き起こされる6つの悲惨な物語は、嫌な感じの話のオンパレード、さすが湊かなえさん!本当に恐ろしくて面白い短編集です。

ツバキ文具店

鎌倉で小さな文具店を営むかたわら、手紙の代書を請け負う鳩子。今日も風変わりな依頼が舞い込みます。友人への絶縁状、借金のお断り、天国からの手紙…。身近だからこそ伝えられない依頼者の心に寄り添ううち、仲違いしたまま逝ってしまった祖母への想いに気づいていく。大切な人への想い、「ツバキ文具店」があなたに代わってお届けします。( 幻冬舎文庫 より引用)


依頼者の希望を丁寧に聴いて文章にし、使用する紙や筆記具、ペンの色や切手までを吟味して手紙を書き上げる『代書屋』を営む鳩子さんのほっこりとした日常が描かれています。淡々と綴られているのに、穏やかでとても心地良く感じる素敵な一冊。鎌倉という舞台も堪らなくいい感じです。

水曜日の凱歌

昭和20年8月15日水曜日。戦争が終わったその日は、女たちの戦いが幕を開けた日。世界のすべてが反転してしまった日―。14歳の鈴子は、進駐軍相手の特殊慰安施設で通訳として働くことになった母とともに各地を転々とする。苦しみながら春を売る女たち。したたかに女の生を生き直す母。変わり果てた姿で再会するお友だち。多感な少女が見つめる、もうひとつの戦後を描いた感動の長編小説。( 新潮文庫 より引用)


終戦直後からの1年間、それまで強制的に叩き込まれてきた価値観が一瞬でガラリと変わった時代。14歳の少女の多感な目を通して描かれる、生活の為になりふりかまわず生き抜く母の姿。敗戦の現実と女性の強さやしたたかさ、そして切なさが胸に迫る良作です。

サイレント・ブレス

大学病院の総合診療科から、「むさし訪問クリニック」への“左遷"を命じられた37歳の水戸倫子。そこは、在宅で「最期」を迎える患者専門の訪問診療クリニックだった。命を助けるために医師になった倫子は、そこで様々な患者と出会い、治らない、死を待つだけの患者と向き合うことの無力感に苛まれる。けれども、いくつもの死と、その死に秘められた切なすぎる“謎"を通して、人生の最期の日々を穏やかに送れるよう手助けすることも、大切な医療ではないかと気づいていく。そして、脳梗塞の後遺症で、もう意志の疎通がはかれない父の最期について考え、苦しみ、逡巡しながらも、大きな決断を下す。その「時」を、倫子と母親は、どう迎えるのか?( 幻冬舎文庫 より引用)


終末期医療について深く考える機会を与えてくれて、温かみもある良作。大学病院から在宅医療専門クリニックへの異動となり、最初は屈辱さえ感じていた主人公・倫子。彼女が在宅医として寄り添い看取ったいくつもの命を通して成長していく姿を描いた短編集で、それぞれにミステリー要素が含まれています。とても読みやすいのにズシリとくる、そして読み進めていく程に心が穏やかになっていく感覚が新鮮なおすすめの医療ミステリー。

あの家に暮らす四人の女

ここは女たちの地上の楽園?! シングルだけど、〝一人〟じゃない。女たちの本音と夢があふれ出す、阿佐ヶ谷の古びた洋館・牧田家。家の平和を守る老人、「開かずの間」の秘密、ストーカー男の闖入など、今日も牧田家の暮らしは豊かでかしましい。( 中公文庫 より引用)


ある古い家で暮らす母と娘とその友達2人、この4人の女性のありふれた日常が淡々と描かれた作品。日常の中で小さなトラブルは起こるのですが、お互い支え合って良いバランスでいる4人の関係性が、くすっと笑えるポイントを散りばめながら軽妙な文章で描かれています。気負わずに読めてほのぼのとした読後感を味わえる一冊です。

ユートピア

太平洋を望む美しい景観の港町・鼻崎町。先祖代々からの住人と新たな入居者が混在するその町で生まれ育った久美香は、幼稚園の頃に交通事故に遭い、小学生になっても車椅子生活を送っている。一方、陶芸家のすみれは、久美香を広告塔に車椅子利用者を支援するブランドの立ち上げを思いつく。出だしは上々だったが、ある噂がネット上で流れ、徐々に歯車が狂い始め―。緊迫の心理ミステリー。( 集英社文庫 より引用)


自然豊かな海辺の町、鼻崎町に暮らす3人の女性の物語。湊かなえさんの作品ながら、ラストの衝撃をあまり感じることはなく、なんとなく希望の感じられるような雰囲気。といっても狭いコミュニティでの女性達の妬みや僻みなど、負の感情の描き方はいかにも湊さん!とても読み応えがあります。全体的に暗い作品ですが、先が読みたくてたまらないと思えてしまうのはさすがです。

リアルフェイス

美を創り出す芸術家のように、依頼者の顔を変える天才美容外科医・柊貴之。金さえ積めばどんな要望にも応える彼のもとに、奇妙な依頼が舞い込む。いまの妻の顔を前妻の顔に変えろ、ある男を別人にしてほしいなど。さらに、整形美女連続殺人事件の謎が…。予測不能の一気読み医療サスペンス×ミステリー!( 実業之日本社文庫 より引用)


シリアスさと軽妙さが程よくミックスされていて楽しく読める美容外科医ミステリーなんですが、医療ミステリーにありがちな小難しさは一切ありません。主人公は、自分の腕に自信があって、お金次第でどんな手術も引き受ける天才美容外科医のもとで働く麻酔科医。4年前に起きた殺人事件の謎を追ううち、クリニックの過去まで探ることになり…。登場人物たちのやりとりは癖になるほど楽しいですし、少ない残りページからのどんでん返しも爽快!かなりおすすめの一冊です。

人魚の眠る家

「娘の小学校受験が終わったら離婚する」。そう約束していた播磨和昌と薫子に突然の悲報が届く。娘がプールで溺れた―。病院で彼等を待っていたのは、“おそらく脳死”という残酷な現実。一旦は受け入れた二人だったが、娘との別れの直前に翻意。医師も驚く方法で娘との生活を続けることを決意する。狂気とも言える薫子の愛に周囲は翻弄されていく。( 幻冬舎文庫 より引用)


脳死・臓器移植がテーマの重い話ですが展開が面白くてスラスラと読めるのは流石、東野圭吾さん。脳死や臓器移植について、立ち位置の違う登場人物たちがそれぞれどのように受け止め生きていくのかという物語です。色々と考えさせらえる作品ですがラストは美しくまとめられてとても良かったですよ。

dele

「死後、誰にも見られたくないデータを、その人に代わってデジタルデバイスから削除する」。それが『dele.LIFE』の仕事だ。淡々と依頼をこなす圭司に対し、新入りの祐太郎はどこか疑問を感じていた。詐欺の証拠、謎の写真、隠し金―。依頼人の秘密のデータを覗いてしまった2人は、思わぬ真相や事件に直面してゆく。死にゆく者が依頼に込めた想い。遺された者の胸に残る記憶。生と死、記録と記憶をめぐる、心震わすミステリ。( 角川文庫 より引用)


ドライな所長とすぐに感情移入してしまう祐太郎のコンビで、依頼人の死亡を確認したらPCやスマホからデータを削除するお仕事の話。削除するデータや事情の異なる5つのストーリーが楽しめるます。データ1つで依頼人の人生の見え方がガラッと変わって面白い!

グレイ

情報こそが金を生む時代が、すぐそこに迫る1983年東京。貧乏に苦しむ大学生の波田は、経済評論家北川のシンクタンクで働き始めるが……。悪に染まっていく青年が見た世界とは!( 集英社文庫 より引用)


バブル前後の東京が舞台、苦学生にスポットを当てて、アルバイトを通じて少し怪しい世界に入ってのめり込んでいく様子を描いた作品。そこでの出会いや出来事の中で成長していく姿にワクワクしてきます。好みは分かれそうですが個人的には面白かった!

逢魔が時に会いましょう

民俗学者布目准教授と助手の真矢。座敷わらしを探す旅で、子供が8人いる家族を訪問。いつしか子供が9人になり……。座敷わらし、河童、天狗と怪しいもの探しの笑って泣ける珍道中。( 集英社文庫 より引用)


実在するのかどうかわからない不思議な生き物を追い求める…妖怪オタクな名物教授とアシスタントの金欠女子大生コンビによるもののけ探しのお話。『座敷わらしの右手』『河童沼の水底から』『天狗の来た道』の3話からなる、笑って泣けてゆったりとした気分で楽しめるユーモア短編集です。とても面白いので、できればシリーズ化して欲しい!

家族シアター

真面目な姉を鬱陶しく思う妹。趣味で反発し合う姉と弟。うまく息子と話せない父。娘の考えていることが理解できない母……あなたの家族もこの中に。家族を描く、心温まる全7編。( 講談社文庫 より引用)


家族のあまり上手くいっていない関係が描かれているのですが、ほんのちょっとしたきっかけでほっこりと関係を見直していきます。家族だから憎いけど、家族だから分かるみたいな感じがとても上手くて共感しまくり、どの章も最後には温もりが残ります。心理描写が素晴らしくて、作品の順番も抜群な良作揃いの超おすすめ短編集です。

火星に住むつもりかい?

住人が相互に監視し、密告する。危険人物とされた人間はギロチンにかけられる―身に覚えがなくとも。交代制の「安全地区」と、そこに配置される「平和警察」。この制度が出来て以降、犯罪件数が減っているというが…。今年安全地区に選ばれた仙台でも、危険人物とされた人間が、ついに刑に処された。こんな暴挙が許されるのか?そのとき!全身黒ずくめで、謎の武器を操る「正義の味方」が、平和警察の前に立ちはだかる! (光文社文庫より引用)


正義とは何か…立場が違えば正義の形も変わる。ネットやSNSのフェイク情報が蔓延する中で行われる魔女狩り。登場人物全員が悪人に思えてくるような不安を味わいながらも、緊張しながら読み進められる面白さがあります。拷問の描写などが結構キツめですが、最後には伊坂さんらしくスッキリと爽快感をもってまとめられています。

真実の10メートル手前

高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。週刊深層編集部の都留は、フリージャーナリストの太刀洗と合流して取材を開始するが、徐々に事件の有り様に違和感を覚え始める…。太刀洗はなにを考えているのか?滑稽な悲劇、あるいはグロテスクな妄執―己の身に痛みを引き受けながら、それらを直視するジャーナリスト、太刀洗万智の活動記録。日本推理作家協会賞受賞後第一作「名を刻む死」、本書のために書き下ろされた「綱渡りの成功例」など。優れた技倆を示す粒揃いの六編。 (創元推理文庫より引用)


クールなフリージャーナリスト・大刀洗万智。第3者の視点で彼女の寡黙な推理の凄さを物語る短編集。警察視点ではないので、証拠が見つかっても手を出さなかったり、終わり方があっけなかったりもしますが、彼女の洞察力によって真実が2回も3回も開いていくのがいい!その結果が残酷で切なかったとしても、それを明らかにしようとする主人公に惹き付けられます。ピリッとビターな感じがたまらない秀作です!

米澤 穂信さんのおすすめ作品


ラプラスの魔女

ある地方の温泉地で硫化水素中毒による死亡事故が発生した。地球化学の研究者・青江が警察の依頼で事故現場に赴くと若い女の姿があった。彼女はひとりの青年の行方を追っているようだった。2か月後、遠く離れた別の温泉地でも同じような中毒事故が起こる。ふたりの被害者に共通点はあるのか。調査のため青江が現地を訪れると、またも例の彼女がそこにいた。困惑する青江の前で、彼女は次々と不思議な“力”を発揮し始める。( 角川文庫 より引用)


未来を予測できる能力を身につけた少年と少女のお話。テーマは『脳』。序盤に色々な人たちの視点が行き交い徐々に話が見えてくると一気に盛り上がり目が離せなくなりました。人智を越えた力の話なので普通のミステリー小説とは一味違います。また、ラプラスの悪魔という有名な理論を下敷きに書かれていて、少し難しいところもありますがそこはさすがの東野圭吾さん、グイグイ引き込まれて一気に読み終えましたよ!

羊と鋼の森

ゆるされている。世界と調和している。それがどんなに素晴らしいことか。言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。ピアノの調律に魅せられた一人の青年。彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った、祝福に満ちた長編小説。( 文春文庫 より引用)


調律師の男の子の平凡だけど優しい成長物語。ピアノと真摯に向き合う主人公の穏やかながらも情熱溢れる懸命な姿が繊細で豊かな文章で綴られていて吸い込まれます。そしてピアノの音色をこんなにも美しい言葉で表現できるってすごい!静かで深い森にいるようなとても美しい小説でした。おすすめします。

透明カメレオン

ラジオパーソナリティの恭太郎は、素敵な声と冴えない容姿の持ち主。バー「if」に集まる仲間たちの話を面白おかしくつくり変え、リスナーに届けていた。大雨の夜、びしょ濡れの美女がバーに迷い込み、彼らは「ある殺害計画」を手伝わされることに。意図不明の指示に振り回され、一緒の時間を過ごすうち、恭太郎は彼女に心惹かれていく。「僕はこの人が大好きなのだ」。秘められた想いが胸を打つ、感涙必至のエンタメ小説。(角川文庫より引用)


声イケメン顔ブサイクなラジオDJが、バー「if」の常連達とついたある嘘を発端に謎多き女性の企てた事件に巻き込まれていくお話。 中盤あたりまでは軽快な描写で、時折吹き出してしまう程なのに後半から一気に圧倒されラストには涙…。ドタバタのネタ振りが凄かったので、どんでん返しも気持ち良かったですよ!

Killers/堂場瞬一

2014年、渋谷。東京五輪にむけ再開発が進む中、古いアパートで老人の他殺体が発見された。老人の額には“十字の傷”が付けられていた。新聞記者の河東怜司、捜査一課の生沢薫は、その傷痕より1961年から続く連続殺人事件を思い出す。この老人は何者なのか?半世紀にわたる殺人者の系譜と追う者たち。(講談社文庫より引用)


渋谷で起こった殺人事件。被害者の老人は、戦後に起こった連続殺人事件の容疑者と目されていた男だったー。渋谷周辺で起こる殺人事件を犯人側視線と刑事視線で交互に語られ、約50年に渡る殺人者と警察の攻防がリアル過ぎる街の描写とともに描かれています。殺人者に共感はできないものの50年間逃げきったストーリーが面白くて一気読み。ラストはかなりゾクッとしました…。

がん消滅の罠/岩木一麻

呼吸器内科の夏目医師は生命保険会社勤務の友人からある指摘を受ける。夏目が余命半年の宣告をした肺腺がん患者が、リビングニーズ特約で生前給付金を受け取った後も生存、病巣も消え去っているという。同様の保険金支払いが続けて起きており、今回で四例目。不審に感じた夏目は同僚の羽島と調査を始める。連続する奇妙ながん消失の謎。がん治療の世界で何が起こっているのだろうか―。( 宝島社文庫 より引用)


第15回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。専門用語が次々と出てくるわりには読みやすい医療ミステリーです。生前給付金を受け取るとがんが消滅した…。余命半年とされた4人のがんが消えた謎をがんセンター医師の夏目が追います。


医療ミステリーのトリック方法なんて検討もつきませんでしたが、緻密すぎる医療現場や、がん細胞の描写でがん治療の現状も知ることができてとても考えさせられました。ただ、登場人物の特徴が薄いのと、医学を基にした推理が進んで行く過程に中弛み感があって少し残念な気もしましたが、ラストは見事なドンデン返しで読み応えのある作品でした。

物語のおわり/湊かなえ

病の宣告、就職内定後の不安、子どもの反発…様々な悩みを抱え、彼らは北海道へひとり旅をする。その旅の途中で手渡された紙の束、それは「空の彼方」という結末の書かれていない小説だった。そして本当の結末とは。あなたの「今」を動かす、力強い物語。( 朝日文庫 より引用)


本当に湊かなえさんの作品?と思うくらい、イヤミスの女王らしからぬ読後感の爽やかな優しいお話。8編からなる連作短編集です。


物語の舞台は北海道、『空の彼方』という名もなき少女による書きかけの小説が次々と心にぽっかりと穴を持つ人達に渡り、読み手じわりじわりと好影響を波及させていきます。そして、最後に手にするのは‥という素敵な奇跡の物語。イヤなことを昇華させたときに人は前を向いて進めると気づかせてくれる作品です。こんなタイプの湊さんの作品も好きだなと思わせてもらえました。

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キャロリング/有川浩

クリスマスに倒産が決まった子供服メーカーの社員・大和俊介。同僚で元恋人の柊子に秘かな思いを残していた。そんな二人を頼ってきたのは、会社に併設された学童に通う小学生の航平。両親の離婚を止めたいという航平の願いを叶えるため、彼らは別居中の航平の父親を訪ねることに――。逆境でもたらされる、ささやかな奇跡の連鎖を描く感動の物語。
( 幻冬舎文庫 より引用)


クリスマスにもたらされるささやかな奇跡の連鎖―といっても全然ほっこりしないけれども…。クリスマスの日に倒産を迎える子供服会社の大和と、子供服会社と合わせて経営する児童スクールに通う航平の、クリスマスに終わりクリスマスに始まるお話。


虐待や葛藤、色々とシビアなトッピクが取り上げられている作品で、心に傷を負った登場人物が多いのですが、根がいい人ばかりなのが救い。一般的なハッピーエンドとは言えないですが、行くべき場所があるだけで人は救われるんだと感じました。人の繋がりの大切さにも気づかされる素敵な1冊、やっぱり有川さんの作品はどれもやさしくて素敵ですね。

レオナルドの扉/真保裕一

腕利きの時計職人ジャンは突如侵攻してきたフランス軍に幼いころ失踪した父のことを話せと脅される。祖父によると父はレオナルド・ダ・ヴィンチが遺した秘密のノートの行方を知るという。仏皇帝ナポレオンは戦争に利用しようとノートを狙っているのだ。謎の修道女に助けられたが彼女にも企みが…。ジャンは知恵と勇気を胸に、隠された数々の仕掛けに挑み、強大な敵に立ち向かう!実在の手稿が題材の手に汗握る歴史冒険小説。(角川文庫より引用)


レオナルドダビンチとミケランジェロの一族、ナポレオンが300年前のレオナルドダビンチが残した発明ノートをめぐり三つどもえの争奪戦を繰り広げる冒険小説。あとがきに「昔のアニメ映画用の脚本」として書いたものをベースにしたとあり、中学生以上なら誰でも面白く読めると思います。


所々に史実が盛り込まれているせいか、もしかしたら本当にこんな出来事があったのかもと楽しく読めましたよ!スリル満点で、ワクワクできる作品です。

海よ、やすらかに/喜多嶋隆

湘南の海岸に打ち上げられた大量の白ギスの屍骸。原因を明らかにするため、藤沢市はハワイから1人の海洋研究員を招聘する。彼女の持つ“魚類保護官”という肩書きに群がるマスコミたち。それにまったく動じない浩美は、調査を開始するものの、嫌がらせの手紙が届いたり、夜中に襲われたりと、執拗な妨害に遭う。真相を追い求めた先に見えてきたものは…。魚の大量死に隠された、謎と陰謀を暴く!著者渾身の海洋ミステリ。(角川文庫より引用)


環境問題をベースにした、本格海洋ミステリー。魚の大量死、自然によるものか、環境汚染であってもそれが故意によるものか、それとも悪意によるものか…。


故郷の海を守るため、ハワイの海洋生物研究所で働く浩美は日本へと戻ってきて行政とは別に独自の切り口から「真相」に迫っていきます。結末は怖く、こんなことが現実の世界でもいつかは起こるかも知れないと感じました。サラリと読みやすいので是非読んでみて下さい。

キャプテンサンダーボルト/伊坂幸太郎・阿部和重

ゴシキヌマの水をよこせ―突如として謎の外国人テロリストに狙われることになった相葉時之は、逃げ込んだ映画館で旧友・井ノ原悠と再会。小学校時代の悪友コンビの決死の逃亡が始まる。破壊をまき散らしながら追ってくる敵が狙う水の正体は。(文春文庫より引用)


このタイトル、そしてダブルネーム!内容はと言うと軽妙な語り口と大風呂敷は伊坂幸太郎さん、緻密な描写は阿部和重さんといった印象を受けました。


強大な組織に追われ、しかしお金欲しさに逆に追いかけもする二人と一匹。序盤から伊坂さんならではの伏線が張られ、最後まで楽しめるエンターテイメントです。国家の陰謀とか壮大なテーマながら、バカバカしい会話や軽快な掛け合いが絶妙にツボをついていて読んでいて楽しくなります。本当に面白い!そして、ラストはと言うと…最高です。

甦る殺人者/知念実希人

都内近郊で若い女性が次々と首を絞められ、惨殺された。警察は現場に残された血痕のDNA鑑定を行い、容疑者を割り出すが、それは四年前に死んだ男だった…。止まない殺人劇。メディアに送りつけられる犯行声明文。これは死者の復活か。あるいは、真犯人のトリックか。天医会総合病院の天才女医・天久鷹央は事件の裏に潜む“病”を解き明かし、シリアルキラーに“診断”を下す。殺人鬼は、何者なのか。戦慄の医療ミステリー!(新潮文庫より引用)


4年前に死んだはずの男が、殺人を繰り返しているのか?現場に残されたDNAを調べた結果、死んだ人間のDNAが検出された。その男の死亡宣告をした鷹央が事件の真相を解明するために奔走するが…。


医師であり小説家である知念実希人さんによる天久鷹央シリーズ長編は、医療的な事件ではなく、猟奇的なシリアルキラーを相手に鷹央の推理が冴え渡ります。正直真相は医療関係者の方じゃないと分からないよねっていうところですが、凄いです!個人的にはシリーズの中で一番ミステリーとしての緊迫感が強くて面白かった作品です。それにしても毎回よくこんなレアな症例を見つけてきて、それに絡めた事件を考えるものです。

鍵の掛かった男/有栖川 有栖

中之島のホテルで梨田稔(69)が死んだ。警察は自殺と断定。だが同ホテルが定宿の作家・影浦浪子は疑問を持った。彼はスイートに5年住み周囲に愛され2億円預金があった。影浦は死の謎の解明を推理作家の有栖川有栖と友人の火村英生に依頼。が調査は難航。彼の人生の闇で鍵の掛かった状態だった。梨田とは誰か?他殺なら犯人は…驚愕の悲劇的結末!(幻冬舎文庫より引用)


火村・アリスシリーズの少し前の大阪・中之島を舞台とした長編。中之島の銀星ホテルで亡くなった一人の男の死が自殺なのか他殺なのか、調べてほしいという依頼を受けたアリスがまず地道に頑張って単独調査。徐々に徹底した秘密主義者だった死者の波乱万丈の人生と人間模様が明らかになっていきます…そして満を持して火村が登場して鮮やかに謎解き。


シリーズとしても推理小説としても、普通ではない事件へのアプローチが新鮮!犯人探しのようなものはあまりなくて、被害者と仮定される一人の男を謎といていく様子がとても楽しい!かなりのボリュームですが大満足の一冊です!

罠/西川 三郎

自動車販売会社で働く石田真人は、社内結婚の妻・紗栄子と平穏な日々を送っていた。しかし同じタワーマンションに住む玲子と出会い、人生が狂い始める。社長から支店勤務を命じられ、妻の莫大な借金が発覚。さらに本社の不正疑惑をリークしたと疑われ――。果たして石田の周りで何が起こっているのか?幾重にも張られた”罠”の目的とは。(幻冬舎文庫より引用)


みなとみらいのタワーマンションが舞台。奥底に潜む人間の欲、その欲が連鎖するいくつもの罠…サラリーマンとして平穏な人生を送る主人公とそれを取り巻く女性たち、主人公の哀れさと女性のずるがしこさ、怖さが次々と鮮明に描かれています。とても読みやすいですし、読み始めると間違いなく引き込まれる面白さ、おすすめの一冊です!

サラバ!/西 加奈子

僕はこの世界に左足から登場した――。
圷歩は、父の海外赴任先であるイランの病院で生を受けた。その後、父母、そして問題児の姉とともに、イラン革命のために帰国を余儀なくされた歩は、大阪での新生活を始める。幼稚園、小学校で周囲にすぐに溶け込めた歩と違って姉は「ご神木」と呼ばれ、孤立を深めていった。 そんな折り、父の新たな赴任先がエジプトに決まる。メイド付きの豪華なマンション住まい。初めてのピラミッド。日本人学校に通うことになった歩は、ある日、ヤコブというエジプト人の少年と出会うことになる。 ( 小学館文庫 より引用)


イランで生まれ、日本帰国後、エジプトで過ごすことになった少年の誕生してから37才までの物語です。相性の悪い母と姉、空気のような父と暮らす中で、周囲を伺い波風をたてないよう無難な立ち位置を探す主人公ですが、あるつまずきをきっかけに自意識と戦わなければならなくなります。頂点からどん底へと物語が反転していく様子は面白くもあるし辛くもあって、同じような事がいろんな家庭や個人でも起きてるんじゃないかなと思います。


淡々と語られる西加奈子さんの作品ですが、生きるパワーに満ち溢れていて、『自分の信じるものを見つけなさい』という強烈なメッセージをうけとりました。登場人物の誰かに感情移入することができれば主人公とともにあたたかな結末に出会えるかもしれませんよ!

螺旋の手術室/知念 実希人

純正会医科大学附属病院の教授選の候補だった冴木真也准教授が、手術中に不可解な死を遂げた。彼と教授の座を争っていた医師もまた、暴漢に襲われ殺害される。二つの死の繋がりとは。大学を探っていた探偵が遺した謎の言葉の意味は。父・真也の死に疑問を感じた裕也は、同じ医師として調査を始めるが…。「完全犯罪」に潜む医師の苦悩を描く、慟哭の医療ミステリー。(新潮文庫より引用)


難解過ぎず、読みやすい医療ミステリ。大嫌いな父が簡単なはずの手術で死んだ…外科医の冴木裕也は、死の謎を独自に調べ始めます。医学部教授をめぐる疑惑、末期癌の母、並行して主人公と妹の確執やその妹と婚約者、その母の話が進んでいきます。


色々な事が絡み合って親子の思いが紐解かれるお話。そして最後には驚きの真相が待っています。プロローグが病院とは無関係だったのでどう繋がってくるのか……さすがでした。

ぬばたまおろち、しらたまおろち/白鷺 あおい

両親を失い、田舎にある伯父の家に引き取られた綾乃には秘密の親友がいた。幼いころ洞穴で見つけた小さな白蛇アロウ。アロウはみるみる成長し、今では立派な大蛇だ。十四の夏、綾乃は村祭の舞い手に選ばれた。だが、祭の当日、サーカスから逃げ出したアナコンダが現れ村は大混乱に。そんななか、綾乃は謎の男に襲われるが、そこに疾風のように箒で現れ、間一髪彼女を救ったのは、村に滞在していた民俗学者の大原先生だった。綾乃はそのまま先生の母校ディアーヌ学院に連れていかれ、そこで学ぶことになるが、そこはとても変わった学校で……。(創元推理文庫より引用)


異類恋愛+全寮制魔法学校。雪女やのっぺらぼうといったお馴染みの妖怪たちが『魔女』を目指して箒で空を飛ぶというカオスで賑やかな世界観。魔女学校の非日常な描写にワクワクできるハリーポッターとRDG(レッドデータガール)を足して2で割ったような雰囲気の現代ファンタジーな物語です。


主人公・綾乃と小さな白蛇アロウの人外恋愛譚から始まるこの物語は、ジェットコースターな展開の中にも様々な伏線を見事に回収しながらハッピーエンドに着地。これはまさに和製ハリポタ!ニヤニヤしながら読みましょう。凄く面白いですよ!おすすめです。

ハケンアニメ!/辻村 深月

伝説の天才アニメ監督王子千晴が、9年ぶりに挑む『運命戦線リデルライト』。プロデューサー有科香屋子が渾身の願いを込めて口説いた作品だ。同じクールには、期待の新人監督・斎藤瞳と人気プロデューサー行城理が組む『サウンドバック 奏の石』もオンエアされる。ネットで話題のアニメーター、舞台探訪で観光の活性化を期待する公務員…。(マガジンハウス文庫より引用)


辻村さんの『愛』を感じさせる熱い熱いお仕事小説。女性が主役の連作短篇集です。アニメ制作を舞台に、全力投球する監督やプロデューサー、作画家達の活躍が描かれています。


いろいろなトラブルが盛りだくさんなのですが周囲に支えられながら一つ一つ乗り越えて成長していく様子は、読んでいて思わず涙腺が緩みました。誠実に仕事していたら、見ている人はきちんと見てくれてるってお話。読了後、幸福感で満たされるおすすめの一冊です。

辻村深月さんのおすすめ小説 6選!


銀翼のイカロス/池井戸 潤

出向先から銀行に復帰した半沢直樹は、破綻寸前の巨大航空会社を担当することに。ところが政府主導の再建機関がつきつけてきたのは、何と500億円もの借金の棒引き!?とても飲めない無茶な話だが、なぜか銀行上層部も敵に回る。銀行内部の大きな闇に直面した半沢の運命やいかに?無敵の痛快エンタメ第4作。(文春文庫より引用)


やっぱり半沢直樹シリーズは面白い!お約束パターンにより、前半はとにかくヒールキャラに腹が立つばかり。怒りが沸点に達したところで猛反撃で倍返し全4作の中でもスケールが最も大きくて今回は霞が関も絡んできます。


大手航空会社の企業再生と政治と金。メインの相手は政治屋とそれに付随する弁護士。結構現実を連想させる政党とか政治家もいたりとどんどん大きな相手になっていますが、今回は、とうとう大臣まで論破した半沢にやっぱり最後はスカッと爽やかです。

アイネクライネナハトムジーク/伊坂幸太郎

妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL…。人生は、いつも楽しいことばかりじゃない。でも、運転免許センターで、リビングで、駐輪場で、奇跡は起こる。情けなくも愛おしい登場人物たちが仕掛ける、不器用な駆け引きの数々。明日がきっと楽しくなる、魔法のような連作短編集。(幻冬舎文庫より引用)


泥棒や強盗、殺し屋などが全く登場せず、反社会要素のない『普通の人しか出てこない』6編からなる出会いをテーマにした連作短編の恋愛小説で、実際に十分あり得そうな物語。


ボクシングの試合の結果で告白しようかどうか決める人。ズボラな妻に腹を立てて出て行った几帳面な夫、銀行の通帳に記された『オレモワルカッタ』の文字。昔のイジメっ子が広告のプレゼンテーションに来る、復讐の機会到来か?みんなが幸福とまで言えなくても、少なくとも不幸ではなくなり、なんとなく良い感じの人生を送っていく感じが最高。各話の登場人物たちが時空を超えて不思議なくらい繋がっていくところは、伊坂ワールド全開でもちろん圧巻なのですが、まさか伊坂さんの作品でキュンキュンするとは…。

ミュージシャンの斉藤和義さんから歌詞の作成を頼まれた伊坂さんが、『歌詞はできないので小説を』というのがきっかけでできたおすすめの短編集。

満願/米澤穂信

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。鮮やかな幕切れに真の動機が浮上する表題作をはじめ、恋人との復縁を望む主人公が訪れる「死人宿」、美しき中学生姉妹による官能と戦慄の「柘榴」、ビジネスマンが最悪の状況に直面する息詰まる傑作「万灯」他、全六篇を収録。(新潮文庫より引用)


あらゆるミステリーの賞を受賞した傑作短編集です。どの作品にも漂う拭い去れない不穏な空気、常に気がかりなことを抱えながら生きている気分にさせられるあの不快な感じは、先へ先へと読ませます。まさにイヤミス。


短篇集は長編に比べると満足感が少なくて苦手という方も多いと思いますが、こちらの『満願』は、そんな心配いりません。無駄の無い濃い作品ばかりで、どの作品も終盤まで読んで『だからかー』と思える作りと『ざわっ』とくる後味の悪さが最高に面白いですよ。

あらゆるミステリーの賞というのは、山本周五郎賞(新潮社)受賞、直木三十五賞(文藝春秋)候補、ミステリが読みたい!(早川書房)1位、このミステリーがすごい!(宝島社)1位、週刊文春ミステリーベスト10(文藝春秋)1位、本屋大賞(NPO法人 本屋大賞実行委員会)7位…凄い。

米澤穂信さんのおすすめ作品


イノセント・デイズ/早見和真

田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で、彼女は死刑を宣告された。凶行の背景に何があったのか。産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人、刑務官ら彼女の人生に関わった人々の追想から浮かび上がる世論の虚妄、そしてあまりにも哀しい真実。幼なじみの弁護士たちが再審を求めて奔走するが、彼女は…筆舌に尽くせぬ孤独を描き抜いた慟哭の長篇ミステリー。(新潮文庫より引用)


死刑判決を受けたひとりの女性の過去を、色々な人の視点から回想していく物語。『読後あまりの衝撃で3日ほど寝込みました』と帯にもあるのですが、 3日は言い過ぎにしても読後の罪悪感・無力感が半端のない1冊。


元カレの妻と子供2人を放火で殺害したとして死刑が求刑された田中幸乃。彼女がどんな人間だったのかが語られてゆき、今回の事件について考えさせられていく展開…犯人のその後及び償いに焦点をあてたとにかく切ない作品です。あらすじでも紹介されている通り『筆舌に尽くせぬ孤独を描き抜いた』ミステリー、最初から最後まで引き込まれ続けます。

夏の祈りは/須賀しのぶ

文武両道の県立北園高校にとって、甲子園への道は遠かった。格下の相手に負けた主将香山が立ち尽くした昭和最後の夏。その十年後は、エース葛巻と豪腕宝迫を擁して戦った。女子マネの仕事ぶりが光った年もあった。そして今年、期待されていないハズレ世代がグラウンドに立つ。果たして長年の悲願は叶うのか。先輩から後輩へ託されてきた夢と、それぞれの夏を鮮やかに切り取る青春小説の傑作。(新潮文庫より引用)


何代にも渡る県立北園高校の夏。甲子園出場を期待されるものの、なかなか達成できない野球部の物語。高校の野球部を舞台にしながら、誰もが共感できる感情が織り込まれています。


5話からなる連作短編集で、各話とも舞台は同じなのですが、登場する世代が10年間隔位で異なります。先輩から後輩へ託されてきた夢と、それぞれの熱い夏が描かれる爽やかな青春小説で、色々な登場人物を通して、共通の悲願に向けて突き進む姿を見ることができて、積み重ねてきた重みの先にある結末にはぐっと来るものがあります。爆笑しながら感動の涙を流せるおすすめの一冊ですよ。

こちらの作品は、偶然にも埼玉県を舞台にした物語なんですよ。埼玉代表 花咲徳栄高校優勝おめでとう!!

天盆/王城夕紀

蓋の国を動かすのは、盤戯「天盆」を制した者。人々は立身を目指し研鑽に励むが、長い間、平民から征陣者は出ていない。そんな中、貧しい十三人きょうだいの末子・凡天が激戦を勝ち進み―少年が歴史に挑むとき、国の運命もまた動き始める。圧倒的疾走感で描き出す放熱ファンタジー!(中公文庫より引用)


将棋に似た盤上遊戯『天盆』を制する者が国を動かすという架空の国でのお話。貧しい13人兄弟の末っ子・凡天は10歳ながらも天盆にのめり込んでいき、異様な強さで難敵を倒していきます。ですが権力者に睨まれて少しずつ追い詰められてゆくその家族…。


頂点を目指す天盆を巡る戦いはどんどん熱くなっていって、劣勢を覆し上り詰めてゆく戦いぶりは痛快の一言。凡天一家の家族愛や天盆の白熱する試合ぶりに引き込まれること間違いなしの魅力あるファンタジー小説。もちろん将棋が分からない方でも問題なく楽しめますよ。

こちらの作品の最大の魅力は、勝負の勝ち負けというよりも、勝負を通じて観戦している人達の心の動きを描いているので、自分も一観戦者として熱くなれる事だと思います!

君の膵臓をたべたい/住野よる

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて―。読後、きっとこのタイトルに涙する。「名前のない僕」と「日常のない彼女」が織りなす、大ベストセラー青春小説!(双葉文庫より引用)


病を心に秘めながらも天真爛漫に生きる咲良、彼女とは真逆で物静かで捻くれた、人を避けて歩く僕。僕らが必然的に出会った事に気がつき、心の中の彼女の存在の大きさを知った時、彼女はいない…。号泣しすぎて頭が痛くなる恋愛小説です。


余命1年…前向きで明るい桜良のセリフや行動から感じる死への恐怖と覚悟。自分とは正反対の彼と無意識に惹かれ合う恋心。それを知ったとき『君の膵臓を食べたい』のタイトルに込められた思いに気づき感動しすぎ。心に沁みるおすすめの一冊です。

あとがき

文庫化されたばかりのおすすめの小説をご紹介してきました。どの作品もとても面白くて、物語の世界にどっぷり引き込まれる作品ばかり、読み始めると手が止まらなくなるはずですよ!これからも素敵な文庫本を随時追加して行く予定です。気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

おすすめのミステリー小説 50選!

胸キュンが止まらない!恋愛映画 厳選30作品【おすすめ】


今回は、胸キュンが止まらない!おすすめの恋愛映画をご紹介していきたいと思います。

はじめに

胸キュンしていますか?心を満たしたくて『キュンキュン』を求め、映画館やDVDをレンタルしに行く方も多いと思います。そんなあなたにおすすめの恋愛映画を新作・名作から厳選して、あらすじや感想と合わせてご紹介していきますので是非参考にしてみて下さいね。

胸キュン!おすすめ恋愛映画

  • 掲載の順番はランキング形式ではなく公開年順、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・公開年・あらすじ・感想の順です。

それでは胸キュンが止まらない!おすすめの恋愛映画をどうぞごゆっくりお楽しみください。

2019年公開 おすすめ恋愛映画

まず2019年度に公開された恋愛映画の中からおすすめ作品をご紹介していきますよ。

君は月夜に光り輝く


出典: 君は月夜に光り輝く

キャスト: 北村匠海・永野芽郁
映画配給: 東宝
上映時間:101分
公開年月:2019年3月15日

みどころ

余命僅かな(正確には余命ゼロ)ヒロイン、そして北村匠海さんが主演…ということで気づく方もいるかもしれませんが「君の膵臓をたべたい」の月川監督による作品。ラストに向けてジンワリと泣けるラブストーリーとなっています。


ヒロインは不治の病で余命宣告の時期を過ぎた女子高生。叶えたい願いを同級生の主人公に代行してもらい共有する事で生きる喜びを感じます。彼の方も代行をしているうちに徐々に彼女に惹かれていって…という話。


ストーリー的にどうしてもキミスイを意識してしまいましたが、永野芽郁さんの繊細な表情の変化や透明感に引き込まれながら最後は普通に感動。キミスイを観ている方の中には物足りないというレビューも多く見かけましたがこれはこれで良かったですよ。

九月の恋と出会うまで


出典: 九月の恋と出会うまで

キャスト: 高橋一生・川口春奈
映画配給: ワーナー・ブラザース映画
上映時間:105分
公開年月:2019年3月1日

みどころ

主演が高橋一生さんと川口春奈さんという爽やかなキャスティングの「九月の恋と出会うまで」。原作は「書店員が選ぶもう一度読みたい恋愛小説」で堂々の1位となった松尾由美さんの同タイトル小説です。


内容は、美人OL・志織と小説家志望の変わり者隣人・平野の、時空を超えて描く大人のラブストーリー。タイムパラドックスものは設定に無理を感じてしまったり、混乱してしまって苦手という方も多いのですが、個人的には、若干の無理矢理感こそありましたが結構スッキリとまとまっていた印象なので、それ程抵抗を感じることはないかと思います。


そんなファンタジー要素を含みつつ、描かれる2人の穏やかな恋愛は、クスッと笑えて可愛くて純粋に羨ましくなりました。高橋一生さん、このタイプの役が良くハマってるなあ…そして春奈ちゃん可愛いすぎる。

フォルトゥナの瞳


出典: フォルトゥナの瞳

キャスト: 神木隆之介・有村架純
映画配給: 東宝
上映時間:110分
公開年月:2019年2月15日

みどころ

「フォルトゥナの瞳」とは、死が近づいている人が透けて見えてしまう能力の事。この力を持つ慎一郎(神木隆之介)は、葵(有村架純)と出会い幸せな毎日を送っていたのですが、ある日、葵の身体が透け始めて…という話。


まず、神木さんにとっては、これが初めてのラブストーリーとゆうことなのでファンの方にはたまりませんよね。作中の2人で過ごす幸せそうな時間、デートシーンなんかは本当に可愛いくて、キュンとしながらずーっと見ていられるレベルでした。


ストーリーの展開としては、伏線っぽいシーンから先が想像しやすい、というか読めてしまってちょっと残念な気もしますし、これはこれで良かった気もします…そしてラストは感動。切なくて温かい素敵な作品ですよ。

おすすめの恋愛映画(洋画版)


次に恋愛映画のおすすめ作品を洋画からご紹介していきたいと思います。

ジュリエットからの手紙

出典: ©︎ ジュリエットからの手紙 (2011年)

ロンドンに暮らすクレア(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)のもとに1通の手紙が届く。その内容は、50年前に彼女がイタリアで恋に落ちた男性との愛を貫けなかった苦悩を、ジュリエット宛につづった手紙への返事だった。その男性と再会することを決めたクレアはイタリアへ向かい、返事を書いたソフィー(アマンダ・セイフライド)と共に初恋の人を捜す旅に出る。


偶然手にした50年前のラブレター、その送り主である老婆と一緒にその初恋の人を探す旅に出て…時を越えて恋を叶える物語。主人公をこんなにも幸せになってほしいっ!と応援したくなる映画はなかなかありません。作品を包み込むゆったりとした雰囲気が心地よくて、幸せな気持ちになれるおすすめの作品です。

ラ・ラ・ランド

出典: ©︎ ラ・ラ・ランド (2017年)

何度もオーディションに落ちてすっかりへこんでいた女優志望の卵ミア(エマ・ストーン)は、ピアノの音色に導かれるようにジャズバーに入る。そこでピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)と出会うが、そのいきさつは最悪なものだった。ある日、ミアはプールサイドで不機嫌そうに1980年代のポップスを演奏をするセバスチャンと再会し……。


かなり話題になったのでもう観てるという方も多いと思いますがやっぱり名作と言われる作品は良い!美しい映像と音楽に鮮やかな色彩の衣装が映える素敵なミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』は、挫折しながらも夢を追いかける男女の物語。シンプルなラブストーリーながら心踊るミュージカルシーンとともにストーリーが進むにつれて2人のやりとりの布石が徐々に回収され、ラストシーンでは胸が締め付けられるような感覚に…えっ…切なっっ!!

アバウト・タイム

出典: ©︎アバウト・タイム (2014年)

自分に自信がなく恋人のいないティム(ドーナル・グリーソン)は21歳の誕生日に、父親(ビル・ナイ)から一家の男たちにはタイムトラベル能力があることを告げられる。恋人を得るため張り切ってタイムトラベルを繰り返すティムは、やがて魅力的な女性メアリー(レイチェル・マクアダムス)と恋をする。しかしタイムトラベルによって生じたアクシデントにより、そもそもメアリーと出会っていなかったということになってしまい……。


こちらも結構話題になりましたね。『アバウト・タイム』は、過去に戻るタイムトラベルの能力を持った、不器用で自分に自信のない男性の話。タイムトラベル?と思うかもしれませんが、日常のささやかな幸せに気付かせてくれるものすごく穏やかで優しいラブストーリーです。恋人だけではなく家族との絆も温かく描かれていて、『キュンキュン』と『ジーン』が両方とも味わえる傑作ですよ。

あと1センチの恋

出典: ©︎ あと1センチの恋 (2014年)

ロージー(リリー・コリンズ)とアレックス(サム・クラフリン)は6歳のころからの友達同士。自分たちの住むイギリスの田舎町を出て、アメリカのボストンの大学へ進学しようと約束し、二人とも合格。ところがロージーは、クラスの人気者クレッグと軽い気持ちで関係を持ち、身ごもってしまう。アレックスはボストンへ移り、ロージーは一人で子育てに奮闘するが……。


幼馴染とのもどかしすぎる恋。こんなにもどかしくて胸がキュウッとする映画はなかなかありません。すれ違ってお互いに傷ついて、心にあいた大きな穴を埋めようとしてまたすれ違って…主人公のカラッとした明るい性格や素敵なBGMのおかげでそこまで落ち込む事もありませんしラストは…。それにしてもリリー・コリンズ可愛いすぎです!

きみに読む物語

出典: ©︎ きみに読む物語 (2005年)

家族とひと夏を過ごすためにノース・カロライナにやって来た良家の子女アリー(レイチェル・マクアダムス)は、地元の青年ノア(ライアン・ゴズリング)から熱烈なアプローチを受け、やがて愛し合うようになる。涙なしには見られない、珠玉のラブストーリー。


認知症の為、自分の事さえもわからなくなってしまった妻を愛し続ける夫。家の格差がありながら恋に落ち夫婦となったた2人を描いた『きみに読む物語』は、胸キュン要素の詰まった傑作!!夫が妻に読み聞かせる「物語」とは?…愛の深さを感じずにはいられません。そしてラストはほぼ間違いなく涙。まだ観ていないという方は取り敢えず観ましょう!

世界一キライなあなたに

出典: ©︎ 世界一キライなあなたに (2016年)

イギリスの田舎町で、ルーことルイーザ・クラーク(エミリア・クラーク)は失職を機に、交通事故で車いすの状態になってしまった青年実業家ウィル・トレイナー(サム・クラフリン)の介護と話し相手をする期間限定の職に就く。活力を失っていた当初は冷たい態度を取るウィルだったが、彼女の明るさに徐々に心を開き、二人は惹(ひ)かれ合う。そんなある日、ルーはウィルの秘密を知ってしまい……。


事故により車椅子の生活を送るウィルと仕事として彼の介護をすることなったルーの心の交流を描いたラブストーリー。素直で笑顔の素敵なルーが心を閉ざしていたウィルをあんなにも素敵な男性に変身させるなんて‼︎…決してハッピーエンドとは言えない切ないラストですがそこには愛が溢れています。

(500)日のサマー

出典: ©︎ (500)日のサマー (2010年)

グリーティングカード会社で働くトム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、新入りのサマー(ゾーイ・デシャネル)に一目ぼれしてしまう。ある日、好きな音楽をきっかけに意気投合し、いいムードになった二人。そんな中トムは、サマーに対して「彼氏はいるの?」と聞くと……。


運命を信じる主人公トムと、運命を信じない自由奔放でキュートな恋人サマーの過ごした500日を描く、ひたすら切なくてリアルなラブストーリー。男女それぞれの視点からの恋愛観がとても上手く描けていて感情移入しまくり、こんな恋あるある!という気持ちになりつつラストも最高!

パターソン

出典: ©︎ パターソン (2017年)

ニュージャージー州パターソンでバスの運転手をしているパターソン(アダム・ドライヴァー)は、朝、妻のローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)にキスをすることから始まる、変化のない毎日を過ごしている。そんな日々の中でパターソンは、周囲の会話やマッチ箱といった何げない物事に着想を得た詩をノートに書き留めていた。


バスの運転手パターソンさんとその奥さん、そして愛犬マーヴィンの1週間にわたる何気ない日常が描かれた『パターソン』。もう本当にただの日常。それが面白いの?と思うかもしれませんがそんな日常の中での小さな優しさや幸せ、発見がこの映画の醍醐味!途中で飽きてしまうようなことは全くありません。ラストまで優しさに包まれたとても心地の良い作品です。

ミッドナイト・サン

出典: ©︎ ミッドナイト・サン (2018年)

太陽の光線に過剰反応する“XP(色素性乾皮症)”という難病を患う17歳のケイティ(ベラ・ソーン)は、幼いころから日中は父親と二人でずっと家にこもっていた。夜しか外出できない彼女のたった一つの楽しみは、毎晩駅前でギターを手に歌うことだった。ある日、ケイティはチャーリー(パトリック・シュワルツェネッガー)と出会い……。


太陽に当たることの出来ない難病を患うケイティとその恋人チャーリー…彼女の不器用な可愛さと、チャーリーの包み込むような優しさが素敵すぎて開始早々からキュンキュン!最後まで胸キュンが止まりません。まさに王道のストーリーなのですが予想以上の良作です‼︎あともう一つ、シュワちゃんの息子(チャーリー)がイケメン過ぎ。

ティム・バートンのコープスブライド

出典: ©︎ ティム・バートンのコープスブライド (2005年)

恋人のビクトリアと結婚間近のビクターは、間違って別の女性と結婚の誓いをしてしまう。しかもその女性はすでに死んでいて……。


主人公は、結婚を控えたビクター。深夜、森の中で結婚式の誓いの練習をしていると、いつのまにか死体の花嫁と結婚の誓いを立ててしまったことに…。ちょっと切ないティムバートンワールド全開!ストップモーション・アニメのラブストーリーです。白黒と青い肌のキャラクターしか登場しないのに、その世界はとても美しく素敵で引き込まれます。ラストは切なくも感動の涙。

フランシス・ハ

出典: ©︎ フランシス・ハ (2014年)

バレエカンパニーの研究生で27歳のフランシス(グレタ・ガーウィグ)は、大学在籍時の親友ソフィー(ミッキー・サムナー)とニューヨークのブルックリンで共同生活をしていた。ある日、彼女は恋人に一緒に暮らそうと誘われるが断り、その後別れることに。ところがソフィーがアパートの契約更新を行わず、引っ越しすると言ったことで……。


特別感もない、ある非モテ女子の日常を描いた映画。決して大きなドラマがあるわけでもないのですが観ているうちにポジティブになれる作品。それは等身大の主人公フランシス思い切り共感できるから!そういった意味ではどこか地に足のついていない彼女に共感できる部分の少ない方にはあまり合わないかも…。最後に気になるタイトル『フランシス・ハ』の意味も分かって、観終わった後にジワジワくる良作です。

ナタリー

出典: ©︎ ナタリー (2011年)

チャーミングな女性と垢抜けない男性が繰り広げる恋愛物語。最愛の夫フランソワを亡くして3年。悲しみを乗り越えて仕事一筋に生きていたナタリーは、ある日同僚のマーカスに突然キスをしてしまう。密かにナタリーを狙っていた社長や、周囲の人々は困惑するばかり。それもそのはず、マーカスは存在感の薄い、女性にモテそうにないダサい風貌の男性だったのだ。


大人の男女ですがとても可愛い恋愛模様の描かれたフランス映画。交通事故で愛する人を亡くしたナタリーが、数年後に冴えないスウェーデン人マーカスと出会う話。彼の不器用な暖かさが優しくナタリーを包み込みます。そしてラストの庭のシーンは…素敵が度を過ぎてます。

ポルト

出典: ©︎ ポルト (2017年)

ポルトガル北部にある港湾都市・ポルト。家族に見放されてしまった26歳のアメリカ人ジェイク(アントン・イェルチン)と、恋人と一緒にこの地にやってきた32歳のフランス人留学生マティ(リュシー・リュカ)は、考古学調査の現場でお互いの存在を意識する。カフェでマティを見つけたジェイクは彼女に声を掛け、その後一夜を共にする。


舞台はポルトガル。異国の地になかなか馴染めず、放浪中のアメリカ人青年ジェイクと、考古学を学ぶ魅惑的なフランス人女性マティ。一夜の思い出がジェイク視点、マティ視点、2人の視点からそれぞれ描かれていてその目線の先がしっかりと交わります。同じ出来事でも男性と女性でこんなにも違うのか…雰囲気最高のラブストーリー。

一枚のめぐり逢い

出典: ©︎ 一枚のめぐり逢い (2012年)

アメリカ海軍軍曹のローガン(ザック・エフロン)は、イラクで3度目となる職務を無事に終了し、ついに祖国の土を踏む。そのとき彼が手にしていたのは、イラクで彼の支えとなった一度も会ったことのないベス(テイラー・シリング)という女性の写真だった。やがて彼女の所在を知ったローガンは家まで会いに行き、ベスと共に働き始め……。


先におすすめした『きみに読む物語』と同じ原作者の作品で、もちろんこちらも美しいラブストーリー。1枚の写真が巡り合わせる運命の物語です。美しすぎる映像ですがストーリーは王道中の王道でいたってシンプル!悪い意味ではなくて王道だから良いんです!

永遠の僕たち

出典: ©︎ 永遠の僕たち (2011年)

交通事故によって両親を失い、臨死体験をした少年イーノック(ヘンリー・ホッパー)のただ一人の友人は、彼だけにしか見えない死の世界から来た青年ヒロシだけであった。他人の葬式に参列するのが日常的なイーノックは、ある日、病によって余命いくばくもない少女アナベル(ミア・ワシコウスカ)と出会う。


脳腫瘍のため余命短いアナベルと、事故で3分間の死を味わったイーラックの短くて儚いラブストーリー。2人がお互いを見つめる眼差しが愛おしくて可愛いくて悲しい最後に近づいてるのに何故かどんどん穏やかな気持ちになっていきます。死をテーマにしていますが笑顔で締めくくる素敵な恋愛映画。

おすすめの恋愛映画(邦画版)


ここからは、恋愛映画のおすすめ作品を邦画からご紹介していきたいと思います。

今夜、ロマンス劇場で


2018年【100分】

映画監督志望の健司(坂口健太郎)は、映画館「ロマンス劇場」に通い詰めていた。彼はそこで一人の女性と出会うが、彼女こそ健司がずっと恋い焦がれてきたスクリーンの中のお姫さま・美雪(綾瀬はるか)だった。美雪はモノクロの世界から抜け出して、色にあふれた現実の世界を満喫するが……。


カラーとモノクロの融合、古い映画を愛する青年と、そんな映画の世界から飛び出してきた女性の恋愛ストーリー。大好きな映画のヒロインが実際にとびだしてきて出会う事ができたのに、想いは深まっていっても超えることの出来ない秘密が...ピュアな涙を流したい方におすすめの恋愛映画です。

君が君で君だ


2018年【104分】

恋する女性ソン(キム・コッピ)の好きな人物に成り切って自分の名前を捨て、10年間彼女を見つめ続けてきた男3人(池松壮亮、満島真之介、大倉孝二)。彼らは、彼女を尾行して写真を撮り、彼女と同じ時間に同じものを食べ、向かいのアパートの一室から気付かれないようにその動向を見守ってきた。ある日、ソンへの借金取りが彼らの前に現れる。


ド直球な恋愛映画。確実にストーカーで異常な男子3人ですが、それは確かに愛だった!すこしいきすぎてる感はあるものの3人を見てるとニヤニヤがとまりません…。そして予想外のせつなさ。愛と狂気が入り混じったとても好みの分かれそうな作品です。笑

キスできる餃子


2018年【100分】

人気バンドCRUDE PLAYのメンバーだったものの、デビューする前に抜けた小笠原秋(佐藤健)。サウンドクリエイターとしてバンドに楽曲を作ってきたが、ビジネス優先な音楽業界にうんざりしていた。そんなある日、CRUDE PLAYのファンだという女子高生・小枝理子(大原櫻子)と出会い、彼女に正体を明かさず恋人同士になる。理子との日々に安らぎを覚える秋だったが、類いまれな歌声を持つ彼女を音楽プロデューサーの高樹(反町隆史)がスカウトしたことで……。


シングルマザーのヒロインが、故郷に帰って、休業している実家の餃子店を再興ととイケメンゴルファーとの恋に奮闘する話。なにかと失敗ばかりのヒロインですが一所懸命頑張って最後には… ほのぼのとして元気になれる作品。

カノジョは嘘を愛しすぎてる


2013年【117分】

人気バンドCRUDE PLAYのメンバーだったものの、デビューする前に抜けた小笠原秋(佐藤健)。サウンドクリエイターとしてバンドに楽曲を作ってきたが、ビジネス優先な音楽業界にうんざりしていた。そんなある日、CRUDE PLAYのファンだという女子高生・小枝理子(大原櫻子)と出会い、彼女に正体を明かさず恋人同士になる。理子との日々に安らぎを覚える秋だったが、類いまれな歌声を持つ彼女を音楽プロデューサーの高樹(反町隆史)がスカウトしたことで……。


現実に起こりそうな淡いラブストーリーにキュンキュン、才能と才能が重なり合うのも素敵ですがそれ以外の部分でも惹かれあっていて本当に素敵。この作品でデビューした大原櫻子さんがもう初々しくて◎歌唱力も抜群です!


一週間フレンズ。


2017年【120分】

クラスメートの藤宮香織(川口春奈)にひそかに思いを寄せる、高校2年生の長谷祐樹(山崎賢人)。彼女との距離を縮めようと友達になってほしいと声を掛けるが、香織はどんなに仲良くなってもその相手を毎週月曜日には忘れてしまうという記憶障害を抱えていた。それでも彼女の記憶がリセットされる1週間ごとに声を掛け、交換日記もスタートさせる祐樹。ところがある日、香織の過去を知っている生徒が転校してきて……。


こんなにも素直に語られる青春があるでしょうか。王道ですが嫌味はありません。素直に心が洗われる映画です。男性が一途に想うタイプの恋愛ものはあまりないのですごく新鮮!それから、健気な山崎賢人さんすごく需要あるのでまたお願いします!

ひるなかの流星


2017年【119分】

田舎育ちの高校生・与謝野すずめ(永野芽郁)は、両親の転勤がきっかけで、東京の高校に転校する。面倒見のいいイケメン担任教師・獅子尾五月(三浦翔平)に、生まれて初めて恋心を抱く。獅子尾も彼女の真っすぐな性格に同じ思いを抱くが、自分の立場を考えるとなかなか素直になれなかった。一方、不愛想なクラスメートの馬村大輝(白濱亜嵐)は、すずめのことをうっとうしいと思うが、いつしか彼女に惹かれていき……。


ピュアで切ない三角関係恋物語。上手いこと原作の最後まで映画に詰め込まれていて、最後のシーンは特にキュンキュン!主役の永野芽郁さんが普通ぽくて好感が持てますし、赤面する亜嵐さんには心臓持ってかれました。

溺れるナイフ


2016年【111分】

東京で雑誌モデルを務める望月夏芽(小松菜奈)は、急に父親の郷里である浮雲町に転居することになる。彼女は都会とはかけ離れた田舎での地味な生活に幻滅してしまうが、長谷川航一朗(菅田将暉)と出会ったことで人生が一変する。彼は田舎町で有名な神主の一族の出身で、夏芽はひねくれ者で一風変わった航一朗に強く惹き付けられる。


まるで写真集のような映画で雰囲気が抜群に良いです、内容が少し分かりにくいといった声も多くあった作品ですが、子供だからこその周りが見えてない感じや、エネルギッシュな姿がとても魅力的でした。

ストロボ・エッジ


2015年【115分】

高校1年生の木下仁菜子(有村架純)は、学校から帰る電車で女子生徒に人気の同級生・一ノ瀬蓮(福士蒼汰)と出会う。それを機に言葉を交わすようになり、冷たそうに見える彼の秘めた優しさに、これまで感じたことのない気持ちを抱く。恋愛経験ゼロの仁菜子は、これが恋であると悟る。蓮に年上の恋人・麻由香(佐藤ありさ)がいると知りながらも、自分の思いを懸命に伝える仁菜子。彼女を振った蓮だが、その真っすぐな感情に触れ、気持ちに変化が生じ……。


福士蒼汰さん、有村架純さん主演のハイスクール青春ラブストーリー。一途な恋、自分よがりじゃなくて相手の事を想える恋は素敵ですね。純粋で切なくてもどかしくてきゅんきゅんしますよ!

ピース オブ ケイク


2015年 The Visit【121分】

一人きりよりはいいという安易な理由で男性と付き合ってきた梅宮志乃(多部未華子)は、アルバイト仲間との浮気が発覚しDV体質の恋人からフラれ、バイト先から去ることに。状況を変えるべく引っ越した先で出会った隣に住む人は、新しい職場の店長・菅原京志郎(綾野剛)だった。京志郎に強く惹(ひ)かれる志乃だったが、彼には一緒に住んでいる恋人がいて……。


恋愛の綺麗なばかりではない部分もちゃんと映し出していて、青春時代の恋というよりすこし大人の恋が描かれた作品。会話や雰囲気、インテリアまですごく身近に感じて妙にリアル、日常にも転がっていそうなストーリーだからこそキュンとします!

ホットロード


2014年【119分】

母から愛されず、自分が誰からも必要とされていないと心を痛める14歳の宮市和希(能年玲奈)は、学校で周囲と打ち解けられず孤独を抱えていた。そんなある日、不良の春山洋志(登坂広臣)と出会い、彼らの世界に自らのよりどころを見いだすようになる。少しずつ洋志に惹かれていく和希だったが、Nightsのリーダーとなった洋志は反目し合うチームとの激しい争いにしのぎを削ることとなり……。


独特の雰囲気と透明感がありますが、暴走族の日常を覗く感じの内容ですので人によって好き嫌いがはっきり分かれそうな映画。ラストの綺麗なまとめ方や風景、曲、映像の美しさが印象的。

近キョリ恋愛


2014年【118分】

苦手科目は英語のみで、それ以外はパーフェクトという天才でクールな女子高生・枢木ゆに(小松菜奈)。そんな彼女が通う学校に、あり得ないほどかっこよくてプライドの高い英語教師・櫻井ハルカ(山下智久)が赴任し、彼から特別補習を受けることになる。毒舌なハルカに振り回されながらも、今まで体験したことのない感情が沸き上がってくるゆに。それが恋だと知った彼女は、困惑しながらもハルカに思いを告白。やがて二人は、教師と生徒という関係にありながらも心の距離が縮まっていき……。


表情をあまり顔に出さない女の子と、自分の気持ちに正直になれない教師の恋愛物語、禁断の恋だけどそれほど重くはありません。非現実的感が結構ありますが…。

陽だまりの彼女


2013年【128分】

取引相手を訪ねた新人営業マンの浩介(松本潤)は、そこで同じ中学校に通っていた幼なじみの真緒(上野樹里)と10年ぶりの再会を果たす。学年有数のバカとして名をはせ、何かといじめられていた彼女が、当時の姿から想像がつかないほど魅力的な女性になったことに驚く浩介。再会に運命めいたもの感じた二人は惹(ひ)かれ合うようになり、結婚を決意するまでに。だが、真緒は誰にも知られてはならない、とんでもない秘密を持っていて……。


ほっこりするシーンも泣けるシーンも、見るたびに江ノ島に行きたくなる恋愛ファンタジー。乙女心が揺さぶられます!それからビーチボーイズの主題歌がとにかくマッチしていますよ。

モテキ


2011年【118分】

金もなく恋人もいない藤本幸世(森山未來)に、怒とうのように恋のチャンスが訪れた“モテキ”から1年後。4人の女の子たちとの関係は終わってしまったが、再び新たな女の子たちが幸世に接近し始め、“セカンド・モテキ”がやって来ようとしていた。


『男って単純』を地でいく映画!サブカルクソ野郎な主人公のウジウジした性格に多少イライラしながらも、セリフの言い回しとか音楽がかかるタイミングが絶妙でどっぷりのめり込めます。最後の2人のシーンはたまりません!ところでモテ期は3回くるらしいですよ。

ソラニン


2010年【126分】

OL2年目で会社を辞めた芽衣子(宮崎あおい)と、音楽の夢をあきらめられないフリーターの種田(高良健吾)は不透明な未来に確信が持てず、互いに寄り添いながら東京の片隅で暮らしていた。ある日、芽衣子の一言で仲間たちと「ソラニン」という曲を書き上げた種田は、芽衣子と一緒にその曲をレコード会社に持ち込むが……。


こちらも宮崎あおいさん主演、涙無しには見れない映画。ストーリーは、生き方迷走中のバンドだいすき『種田』とそれを支える『芽衣子』ふたりのお話。最後のライブシーンが最高で、このシーンを熱く描くためにこの映画を撮ったんじゃないかと思うほどです。


君に届け


2010年 【128分】

見た目が暗く周りから「貞子」と呼ばれる黒沼爽子(多部未華子)は、クラスになじめないでいた。しかし、その外見とは裏腹にけなげで純粋な彼女に、誰からも好かれるクラスの中心的存在の風早翔太(三浦春馬)はひそかに好意を抱いていた。風早の言葉を励みに、爽子は徐々にほかのクラスメートたちと打ち解けるようになっていく。


売上1000万部、少女漫画の金字塔『君に届け』の実写版。爽やかすぎて怖い映画です。相手のことを思いやり、気持ちを伝える難しさを若々しく伝えています。三浦春馬さんがちゃんと風早くんでキュンとします!

僕の初恋をキミに捧ぐ


2009年【122分】

医師の孝仁(仲村トオル)を父に持つ少女・繭(井上真央)は、父の病院で入院生活を送る少年・逞(岡田将生)と出会う。逞に恋心を抱き始めた繭は、逞が重い病気により20歳まで生きられないと知りつつも「大人になったら結婚しよう」と約束。しかし、時が経って自らの余命を自覚した逞は恋心を封印し、繭を遠ざけようとする。


胸が苦しくなるほど切ないのですが、胸が苦しくなるほどキュンキュンする映画。学園ラブストーリーに多いありえない展開や、くさすぎる台詞もない甘酸っぱい作品です。

ハチミツとクローバー


2006年【116分】

浜美大に通う竹本(櫻井翔)は、ある日、一心不乱に絵を描く少女・はぐみ(蒼井優)に恋心を抱く。彼女は大学の教授・花本(堺雅人)の親戚で、天才少女とうわさされる転入生だった。はぐみのことが頭から離れない竹本だったが、彼と同様にはぐみを気にかける非凡な先輩・森田(伊勢谷友介)の存在が竹本の恋心をかき乱し……。


原作はかなり無視されていますけど、とてもみずみずしい青春映画。キャンパスライフと青春と夢と苦悩…わたしの目のフィルターもこんな風にキラキラ見えてたときがあったな。甘酸っぱい!

ただ、君を愛してる


2006年【116分】

何も言わずに自分の前から姿を消した静流(宮崎あおい)に会うため、誠人(玉木宏)はクリスマスでにぎわうNYへとやってきた。6年前、誠人は個性的な静流と出会い、静流は一目で彼に恋をした。写真が趣味の誠人と一緒にいたい一心で、静流もカメラを扱い始めるが、誠人は別の女性みゆき(黒木メイサ)に片思いをしていた。


ストーリーやシチュエーションはベタかもしれませんが恋の美しさや儚さ、残酷さが2人の恋に詰まっていて、クライマックスはしっかり泣かされます。号泣ですね。リアルでも無いしフィクションでも無い…浮遊感が素敵な作品。そしてラストの写真にはきっと心奪われます。

あとがき

いか胸キュンが止まらない!恋愛映画を洋画・邦画から厳選してご紹介してきました。どの作品もしっかりキュンキュンを楽しめるおすすめの映画ばかりですので気になる作品が見つかれば是非一度鑑賞してしっかり潤って下さいね。

東野圭吾おすすめの15作品!読みやすくて最高に面白い!


ミステリーに興味のない方でも著者の名前を御存知ない方は少ないでしょうね。今回は『東野圭吾』さんの魅力を思う存分味わえるおすすめの作品をご紹介していきたいと思います。

東野圭吾さんプロフィール

まずはプロフィールのご紹介から。

1958年大阪府生まれ。1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。1999年『秘密』で、第52回日本推理作家協会賞を受賞。2006年には『容疑者Xの献身』で、第134回直木賞を受賞した。 引用: 東野圭吾 | 著者プロフィール | 新潮社


東野圭吾さんのおすすめ小説

表記はタイトル、あらすじ、感想の順になっています。

それでは東野圭吾さんの傑作、名作の数々を思う存分堪能してくださいね!

秘密

みどころ

男性側の目線なのか、女性側からの目線で見るのかによって大きく感想は変わると思いますが、賛否両論の激しくわかれる作品。ミステリーの要素はあまりないように感じますが、その分とても温かで切ない物語。


バスの事故で無傷だった娘の体に、亡くなった妻の心が宿り夫と暮らすという設定。構成もストーリーも、そして言葉遣いもシンプルなのに、笑いも涙もしっかりとあって、それ以上に色々と考えさせられました。ラストシーンでの『秘密』の意味が分かった時の衝撃は、個人的にこれまで読んだ本のなかでも一番かもしれません。

白夜行

みどころ

東野圭吾さんの作品の中でも最上位の人気を誇り、200万部以上売れた大長編ミステリー作品。とある廃墟ビルで男の他殺体が見つかります。それは過酷な運命を背負わされた少年と少女の19年に及ぶ悲劇のはじまり…。


この2人の心情や直接描写はほとんどなくて、周囲を取り巻く人間たちの視点を通してのみ描写されて物語が解き明かされていくというスタイル。それでもここまで人物像が浮かび上がるって…ただただ凄い。


800ページ以上と文字通り大長編なのですが、それをを苦ともさせずに世界にズンズンと読者をのめり込ませてくれます!タイトルもこれしかないと思うほど秀逸ですし、どうみても傑作です。

容疑者Xの献身

みどころ

ガリレオシリーズ第3弾、直木賞受賞作。天才・湯川をもって「天才」と称される数学者・石神が計画した、驚嘆すべき完全犯罪とは…。誰もが知ってる名作ですよね。


天才によって仕掛けられた驚くべきトリックが、もう一人の天才によって暴かれた時、あの人への想いがこんなにも真剣で、重かったのかとその想いの強さに気付かされ胸が締めつけられます。そしてこの作品の醍醐味はメイントリックひとつが解かれたその瞬間!それまで見てきたものが鮮やかに一変するんです!是非体感してみて下さい。

悪意

みどころ

加賀恭一郎シリーズ第4弾『悪意』、このシリーズは巻を重ねれば重ねる程、凄まじくレベルアップしている気がします。犯人のトリックは割と早い段階で見破ることができるのですが、そこから加賀が炙り出していく犯人の『動機』はとてもスリリングで衝撃的。


人の『悪意』とは恐ろしく、犯人の淡々としてる様子が終始不気味。そんな中での加賀の論理的な推理には爽快感がありますし、次々にひっくり返されるトリックの複雑さには驚かされました。

麒麟の翼

みどころ

そしてこちらは加賀恭一郎シリーズ第9弾、人形町界隈を舞台とした作品。


胸を刺された男性が、日本橋の欄干にもたれかかるようにして息絶えた。そして同じ日に事故に遭った青年は男性の鞄や財布を所持していた。この青年が犯人なのでしょうか?…父と息子の再生のお話です。


単純に事実を追うのではなくて、そこに隠された背景や人々の心情を読み解くような事件へのこだわった姿勢!加賀刑事の粘り強さが光る1冊。爽快感がありながらも少し含みを持たせたラストも良かったですよ。


それから『麒麟の翼』は、珍しく加賀シリーズ過去作品と明確にリンクしていて、シリーズに付き合ってきた読者に対するサービス精神も感じられました。

仮面山荘殺人事件

みどころ

東野圭吾さん初期の傑作で『クローズドサークル』『どんでん返し』ミステリーでほぼ必ずと言っていいほどおすすめされている一冊ですね。 わりと何を言ってもネタバレになると思うので紹介の仕方が難しいんですが。


シンプルな構成の上に物語が山荘内、300ページ程度で綺麗に収まっていてさくさく読めるのですが、突飛なアイデア抜きで読者を何重にも騙しきり、あげく想像以上の結末に驚かされます。あまりにも鮮やかですっきり爽快の読後感!この本をこれから読める人はある意味幸せだと本気で思える作品です。東野さんの作品の中で、ミステリー初心者の方におすすめするとしたら個人的にはダントツでこの本ですね。

宿命

みどころ

東野圭吾さんの初期ミステリー。主要な登場人物である2人の男性が数奇な運命の糸に縛られ翻弄されるまさに『宿命』を描いた作品です。


登場人物が多くて、章ごとで中心となる登場人物が変わりますし、時間軸やシチュエーションがかなり激しく移り変わるにも関わらず、すごく読みやすい作品です。ラストで明らかになる『宿命』に、そうだったのかとホッとする気持ちとこんな事が起きたら怖いという気持ちで複雑な読後感を楽しめますよ。

放課後

みどころ

東野圭吾さんのデビュー作で乱歩賞受賞作品です。何者かに命を狙われている教師が連続殺人事件の謎に挑む物語なんですが、犯人候補全員がもう怪し過ぎて事件解決まで飽きることなく読めました。


30年以上も前の作品なのに全く古さを感じないですし、トリック、動機、ラストも斬新!動機に関しては賛否ありますが、ハラハラ感が生々しくて大好きな一冊。初々しさもありますが、これがデビュー作とは恐ろしいですね。

むかし僕が死んだ家

みどころ

登場人物は、主人公と幼い頃の記憶を失っている元カノの二人だけ!元カノの記憶を探るために、2人は幻の家を訪れます。時が止まったようなその家で見つけたある少年の日記…。


徐々に掘り起こされる彼女の記憶。 たった2日間の山奥の家の中、薄気味悪さを漂わせながらも、謎を発見する毎に推理し真実が明らかになってゆく様に終始ハラハラドキドキ。登場人物2人だけと不思議な家一つでここまでのミステリーが出来るなんて!東野作品の隠れた名作だと思います。

分身

みどころ

タブーの領域、クローンのお話です。想像をはるかに超える複雑なストーリー展開で、鞠子と双葉ふたりの話が同時進行で章ごとで交互に展開します。


もしも自分と全く同じ人間がいたら…。まったく同じ姿かたちをしている北海道の鞠子と東京の双葉。それぞれがひょんなことから同じ時期に自らの不思議な出生に疑問を持ち、調べていきます。


クローンと言われると同年齢で考えがちなテーマですが、そこにオリジナルとの年齢差を持ってきたところが面白い。そして最後のシーンでは、それまでの重い雰囲気から一転、サッパリしたような、切ないような何とも言えない気分に。

殺人の門

みどころ

人の愚かさが詰まった作品。 主人公の田島は友人である倉持に、常にその人生を振り回されてきました。平気で人を騙す倉持に対して憎しみを抱きながらも、縁を切れない田島。少し順調に動き始めると 何故かいつも倉持が現れ、どうしても幸せになれません…。


文庫本で600ページを超える長編。暗くて救いようのない内容で、途中で何度もくじけそうになりました。はっきりいって東野圭吾さんの作品で、これほど途中で読むのを止めようと思った本は他にありません。だけど最後まで読めてしまう…そして時が経つと不意にまた読みたくなってしまう。不思議な一冊です。

ナミヤ雑貨店の奇蹟

みどころ

33年前と1日間だけ繋がっているナミヤ雑貨店を舞台に、過去と現在を繋ぐ不思議なストーリー。強盗に入ったはずの雑貨店でひょんなことから数々の人々の悩み相談に答えることになった若者3人組のお話です。


人の役に立たないと思っていた3人が、ナミヤの店主に変わり過去からの悩みを相談する手紙に返答をすることで、自分達も人の役に立つことが出来るのだと気づいていきます。愛にあふれた奇跡は気持ちよく、悩みを相談した人達全てのストーリーに涙しながら読みました。しばらく余韻に浸っていたいと思える最良の読後感!おすすめの一冊です。

【関連記事】

手紙

みどころ

弟の大学進学のために、兄は強盗殺人に手を染めた。毎月獄中から届く兄からの手紙。弟が幸せになろうとするたびにその手紙が、強盗殺人犯の弟は幸せになれないという事実を突きつけます。たったひとりの肉親が犯した罪により人生を狂わされた青年の物語。


心理描写が秀逸で、静かにそして力強く心に訴えかけてきます。兄からの手紙は無神経で腹立たしいとずっと感じていたはずなのに、最後の手紙を読んだ後は…涙が止まりませんでした。

パラレルワールド・ラブストーリー

みどころ

パラレルワールドとは、私たちの現行世界と並行して存在すると考えられているもう一つの世界。タイトルからはファンタジーのような印象を受けますが、実際は本格ミステリー。


描かれているのは、塗り替えられた記憶をもつ自分と、忘れられた本物の記憶をもつ自分との、ある意味でのパラレルワールド。親友から紹介された彼女と付き合っている記憶と、親友の彼女なのに好きになってしまい悲しい三角関係になってしまった記憶のどちらが正しいのか、脳科学を交えながら真実を探っていくミステリー。『変身』や『分身』に並び、科学の発達の危うさや科学と倫理の境界について考えさせられる作品です。

魔球

みどころ

東野圭吾さんの作品の中ではあまり有名ではないほうだと思いますがおすすめしたい一冊。高校野球を舞台にした青春推理小説『魔球』は、冒頭の爽やかな野球のシーンからは想像のできない哀しい想いが交錯します。


野球部のエースが見せた魔球の正体とは何か、なぜ彼は殺されたのか…。高校球児の殺人事件、それとは関係のない場所で起きた爆弾の爆破未遂事件、無関係かと思われていた2つの事件が見事に繋がっていきます。そうする他になかったのだろうかと思わずにはいられない結末と家族への想いが切なく悲しいお話、東野さん初期の名作です。

流星の絆

みどころ

幼い頃に両親を殺害された三兄妹は、児童養護施設を出た後、詐欺師としてお金を貯めながら、犯人を捜して復讐しようとしていた…。ふとした偶然から時効直前に犯人の手がかりを見つけだし奮闘する長編。


兄妹たちがテンポよく詐欺をやってのける場面から、殺された両親の復讐のために試行錯誤するシリアスな場面まで、畳み掛けるような展開で600頁を感じさせません。ラストは、相応の報いはあるものの、美しい瞬間を見せてくれる粋な締め方。読み進めている時は辛いのに、読後に少し幸せな気分になれる素敵な一冊です。

変身

みどころ

強盗事件で頭を撃ち抜かれた脳の一部に移植手術を受けた青年の人格がドナーの脳に乗っ取られていく悲劇を描いた医療サスペンス。


変わりゆく主人公の描写があまりにもなめらかにスライドしていくので、ついつい現在のページと冒頭を比べたくなりました。理不尽だらけの物語ですが、最後の1ページまでどう結末を迎えるのかとドキドキしながら読める1冊です。

使命と魂のリミット

みどころ

医療ミステリー。タイトルから受けるなんとなく難しそうなイメージは読み始めればすぐに吹き飛びます。帝都大学病院を舞台にした事件と、研修医・夕紀の西園教授に対するある疑念が絡み合いながら進むストーリー展開。


勤務先の病院で起こる事件の2つが解き明かされる過程はもうお見事。命に関わるストーリーなので、後半の緊迫感がすごいです。ラスト数ページでタイトルの意味が分かり、ラスト1行で気持ちよく読み終われました。読み終えた後の爽快感は群を抜いてますよ!

夢幻花

みどころ

追い求めると身を滅ぼす夢幻花__黄色い朝顔にまつわる宿命と責任の物語。こちらの作品は、連載で一度書き上げた話を、現在の科学考証に合わせて書き直したとのことです。


通り魔に襲われた夫婦の話と中学生のひと夏の思い出の話、何の関係もなさそうな2編のプロローグ。それが本編で綴られる青年の自殺とその祖父が殺された事件へと繋がっていきます。


キーとなるのは絶滅したはずの黄色の朝顔。一見何の関係もなさそうな事件がやっぱり安心の東野圭吾さん!次々と繋がっていっちゃいます。

あとがき

東野圭吾さんのおすすめ作品をご紹介してきました。もれなく傑作とよべる作品ばかり!本当に面白くて読後感も最高の作品ばかりです。気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。


ピュアすぎるラブストーリーを描いた恋愛漫画を厳選しておすすめ


ピュアなラブストーリーを読んでいると心が癒されませんか?少しじれったく感じてしまうこともありますが、そのまっすぐな恋、不器用な恋に惹きつけられて、いつのまにかニヤニヤしっぱなしみたいなこともよくあります。今回は読後感最高のピュアすぎるラブストーリーを描いた恋愛漫画を厳選してご紹介していきます。

厳選!ピュアラブ恋愛漫画

『ピュアすぎるラブストーリーを描いた恋愛漫画を厳選しておすすめ』と題して、個人的な評価を添えてご紹介していきます。ではどうぞ〜

恋するレイジー

作家名: 星森ゆきも
出版社: 小学館
出版年月:2018年3月〜

あらすじ

主人公桃沢かのは、マジメで几帳面だけど不器用すぎるポンコツ女子・・・ヒーローの宮野玲次は、頭脳明晰で長身なんでもできちゃう完璧王子だけど、究極の面倒くさがり屋・・・そんな2人が出会い、2人の世界が大きく動き出して・・・!?

みどころ

まっすぐ真面目だけどポンコツめな主人公、この手のキャラは下手するとあざとさを感じてイライラしてしまいがちですけどね。すごくバランスの良い性格で可愛いくて仕方ないんですよ。


そして、無気力ヒーローの格好良さにもわざとらしさをあまり感じない。登場キャラを好きになれるかどうかって重要ですね。ということで素直にピュアラブを楽しめる作品。

個人的おすすめ度:【A】

近キョリ恋愛

作家名: みきもと凜
出版社: 別冊フレンド
出版年月:2008年3月〜2011年6月
全10巻完結済み

あらすじ

ひょんなことから、つきあいはじめた学年トップの超天才にてクールな少女・枢木(くるるぎ)ゆにと臨時担任の櫻井(さくらい)ハルカ。担任じゃなくなったら正式にラブラブになるはずが、元担任2回目のご懐妊でハルカは引き続き担任に。絶対ナイショなこの関係には、キケンがいっぱいなのです――。

みどころ

2014年の実写化でも好評を得たこちらの作品。作者さんは『きょうのキラ君』や『午前0時、キスしに来てよ』など、最近もヒット作を連発しているみきもと凜さんですね。


チャラめな高校教師と超個性的でツンデレな生徒の禁断ラブストーリーですが、その中身はとにかくピュア!キャラに似合わないまっすぐな恋愛にキュンとくるはず。ただ、主人公の強烈キャラに馴染めないというレビューもよく見かけるのでまずは試し読みから。

個人的おすすめ度:【A】

高嶺の蘭さん

作家名: 餡蜜
出版社: 別冊フレンド
出版年月:2017年11月〜

あらすじ

勉強もスポーツもできてその上クールビューティーな蘭(らん)は、周りから“高嶺の花”と呼ばれ、一目置かれている。だけど同じクラスの晃(あきら)だけは、普通に明るく接してくれて…!?

みどころ

ヒロインは、周囲から高嶺の花と言われているけど中身はいたって普通の女の子。そしてヒーローは、心優しい花屋の息子。


この2人、めちゃくちゃ爽やかでピュア!可愛い2人をみているとずっとニヤニヤしてしまいます。花言葉なんかの花にまつわるエピソードと一緒にほのぼの楽しめる作品。

個人的おすすめ度:【A】

花君と恋する私

作家名: 熊岡冬夕
出版社: 別冊フレンド
出版年月:2011年8月〜

あらすじ

委員長×停学男=ハナマルの恋!?心にきゅんきゅん響く初恋ストーリー始まりです!――花(はな)君のなんてことない言葉にいちいち胸がぎゅってなるのは、なんでなのかな――優等生で委員長だけど、ちょっと抜けてる七世(ななせ)。暴力事件を起こして停学中の花君の意外な落とし物を拾ってから、花君の優しさと笑顔に気づいて……!?

みどころ

問題児と優等生、王道ですね。だけど王道だから面白い!ヒロインの一途さや高校生らしいピュアな2人の関係にキュンキュンしながら青春時代を思い返させてくれる作品です。


ただ、作者さんの体調不良の為、2015年から長らく休載中…それでも是非読んでみてほしい良作。残り3話で完結予定との事なのでその日を楽しみに待ちましょう。

個人的おすすめ度:【A】

モブ子の恋

作家名: 田村茜
出版社: コミックタタン
出版年月:2017年10月〜

あらすじ

20年間、ずっと片隅で“脇役”として過ごしてきた田中信子に芽生えた、初めての恋心。積極的な行動が苦手な彼女だが、勇気を振り絞って一歩ずつ距離を縮めようと努力する。ドキドキの大きさに、主役も脇役も関係ない。“主役”の恋に飽きたあなたに贈る、ささやかで爽やかな恋物語。

みどころ

いじらし〜。とてもピュアでゆっくりな2人の恋愛が絶妙に描かれていて、いじいじ、ニヤニヤしながら読みました。


内容は、タイトルの通り脇役として生きてきたネガティブ女子・モブ子と真面目男子の純愛ストーリー。心温まる、優しすぎる世界に浸らせてくれる良作だと思います。

個人的おすすめ度:【A】

富士山さんは思春期

作家名: オジロマコト
出版社:アクションコミックス
出版年月:2013年5月〜2016年2月
全8巻完結済み

あらすじ

女子バレー部のエース・富士山牧央(ふじやま・まきお)は身長181センチ。けれど心は思春期の女の子。ひょんなことから幼なじみの上場優一と付き合うことになって、思春期が大暴走!?

みどころ

高身長で優しい性格の中学生・富士山さんと、身長低めの幼なじみ・上場くんの青春ラブストーリーです。


描かれているのは中学生の恋愛そのものでその初々しさときたらもう可愛すぎ。何をするにもドキドキしている2人をながめているうちに自分の中学生時代を思い返して、どんどん引き込まれていきますよ〜!

個人的おすすめ度:【S】

大正処女御伽話

作家名: 桐丘さな
出版社: ジャンプコミックス
出版年月:2016年2月〜2017年10月
全5巻完結済み

あらすじ

時は大正――。事故がもとで母と右手の自由、父の期待を失い田舎に養生という名目で家を追われた青年・珠彦。世の中の全てに嫌気がさし、引き籠もりの厭世家となり果てていた珠彦のもとに、夕月という少女がやってきた。彼女は父が珠彦の世話をさせるため買ってきた嫁で…。

みどころ

完結してしまいましたが、個人的にはもっともっと読み続けたい作品です。まっすぐな愛でかたくなな珠彦の心を少しずつ溶かしていく夕月…なんて微笑ましいんだろう。


時代が大正ということもあって多少重めな展開もありますが、そんな閉ざされた世界で2人が紡ぎ出す物語は上質そのもの、読後感も最高。浸れます。ということで続編となる『昭和オトメ御伽話』も気になるわ〜。

個人的おすすめ度:【S】

I Love you Baby


©︎ I Love you Baby

作家名: 小森みっこ
出版社: マーガレットコミックス
出版年月:2014年5月〜2015年5月
全4巻完結済み

あらすじ

美少女の美玲は、その可愛さゆえ放課後は外出禁止。毎日、家、通学路、学校の繰り返し。でも、ある日、約束を破って初めて1人で乗った電車で痴漢にあってしまった美玲を助けてくれたのは、美玲よりも、小さくて、初めて怖くないと思えた男の子・智だった──。

みどころ

同作者連載中の人気作『僕に花のメランコリー』も青春ピュアラブですが今回はピュア度高めのこちらをおすすめ。


中学生どうしの恋愛ということもあってとにかく純粋!!ドロドロ展開なんて皆無です。可愛いすぎる2人の成長と、ゆっくりと進んでいく恋愛はニヤニヤすること間違いありませんよ。まったりと見守りましょう。

個人的おすすめ度:【A】

僕の初恋をキミに捧ぐ


©︎ 僕の初恋をキミに捧ぐ

作家名: 青木琴美
出版社: フラワーコミックス
出版年月:2005年12月〜2008年8月
全12巻完結済み

あらすじ

心臓病で入院している逞(たくま)と逞の主治医の娘・繭(まゆ)はとても仲がよく、いつも逞の病室で遊んでいた。ある日、繭は逞が「二十歳まで生きられない」と両親が話しているのを耳にしてしまう。逞の運命を知った繭は、なんとか逞の病気を治そうとする。そして、逞は自分の運命を知らないまま、繭に「大人になったら結婚してくれる?」と告げるのだが…!?

みどころ

20歳までしか生きることのできない男の子と、その幼馴染の純愛物語。ドラマ化でも話題になっていますよね。


ラストで賛否の分かれている作品ですが、ストーリー的には涙なしには読めない感動作品。同じ作者さんの他作品のキャラクターも登場するので、知っている方ならより楽しめるかも。

個人的おすすめ度:【B】

日々蝶々

作家名: 森下Suu
出版社: マーガレットコミックス
出版年月:2012年7月〜2015年5月
全12巻完結済み

あらすじ

学校一の美少女・すいれんが気になるのは硬派な空手男子・川澄。お互い気になるけどお互い異性が苦手な2人。純粋すぎて恋心にもまだ気づけない。ひらり、ふわりの恋物語がはじまります。

みどころ

波瀾の少ない穏やかな展開、そしてヒロインがあまり喋らない作品はチョット…という方以外ならまず大満足できると思える傑作。


理由あってほとんど他人と喋れないヒロインが、恋をした相手のために頑張る健気な姿にキュンとしながら、ゆっくりと距離を縮めていく2人の心の動きを楽しみましょう。


個人的おすすめ度:【S】

あとがき

こうしてみると、ピュアな恋愛を描いた作品って登場するキャラクターたちを全力で応援したくなりますね。読んでいると癒されるし優しい気持ちになれます。どの作品も本当に面白いので読みたくなるような作品が見つかれば是非お試し下さいね。


作品は徐々に追加していこうと考えていますよ。それでは最後まで読んでくださってありがとうございました!