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最高に怖いおすすめのホラー小説 20選!


【更新情報】2017.7.19『ししりばの家』追加

今回は、とにかく怖くて面白いおすすめの『ホラー小説』をご紹介していきたいと思います。すごく怖いのにページをめくる手が止まらない…そんな小説として面白い作品ばかりですので、ホラーはちょっと…という方も是非チャレンジしてみて下さい。



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おすすめの『ホラー小説』

  • 掲載の順番はランキング形式ではありません、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・出版・作者・あらすじ・書評の順です。

  • 一部軽いネタバレが含まれます。


夜行/森見 登美彦

僕らは誰も彼女のことを忘れられなかった。 私たち六人は、京都で学生時代を過ごした仲間だった。 十年前、鞍馬の火祭りを訪れた私たちの前から、長谷川さんは突然姿を消した。 十年ぶりに鞍馬に集まったのは、おそらく皆、もう一度彼女に会いたかったからだ。 夜が更けるなか、それぞれが旅先で出会った不思議な体験を語り出す。 私たちは全員、岸田道生という画家が描いた「夜行」という絵と出会っていた。 旅の夜の怪談に、青春小説、ファンタジーの要素を織り込んだ最高傑作! 「夜はどこにでも通じているの。世界はつねに夜なのよ」(小学館より引用)


10年前、鞍馬の火祭で起きた失踪事件と、再び集まった仲間たちが語る不思議な体験を描いたホラーファンタジー作品です。森見ワールドというべきなのか、何処までが現実なのか理解出来ずちょっと戸惑いましたが凄く引き込まれました。曖昧なまま終わるのが嫌いな人にはあわないかもしれません。


玩具修理者/小林 泰三

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。壊れたものを一旦すべてバラバラにして、一瞬の掛け声とともに。ある日、私は弟を過って死なせてしまう。親に知られぬうちにどうにかしなければ。私は弟を玩具修理者の所へ持って行く…。現実なのか妄想なのか、生きているのか死んでいるのか―その狭間に奇妙な世界を紡ぎ上げ、全選考委員の圧倒的支持を得た第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作品。(角川ホラー文庫より引用)


『玩具修理者』と『酔歩する男』の二本立て。玩具修理者に直せないモノは無い、玩具修理者が直したモノのその後は...所々グロが入るホラー作品でジワジワした怖さがあります。ラストでは背筋が冷えるような感じを味わうことが出来ますよ!『酔歩する男』はSFホラー、過去に死んだ女性を助けるためにタイムトラベルを試みるおすすめの小長編です。寝て起きたら過去未来どこにタイムトラベルするのかわからないまさに酔歩する男、読後当たり前のように時間が過ぎていくことが有り難く思うようになるはず!


ぼぎわんが、来る/澤村 伊智

幸せな新婚生活をおくっていた田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。取り次いだ後輩の伝言に戦慄する。それは生誕を目前にした娘・知紗の名前であった。原因不明の噛み傷を負った後輩は、入院先で憔悴してゆく。その後も秀樹の周囲に不審な電話やメールが届く。一連の怪異は、今は亡き祖父が恐れていた“ぼぎわん”という化け物の仕業なのか?愛する家族を守るため秀樹は伝手をたどり、比嘉真琴という女性霊媒師に出会う。真琴は田原家に通いはじめるが、迫り来る存在が極めて凶暴なものだと知る。第22回日本ホラー小説大賞大賞受賞作。(KADOKAWAより引用)


『ぼぎわん』と呼ばれる怪異のものに憑かれた家族と、その周辺の人たちの話。章を進めるにつれておどろおどろしいホラーから、だんだんアクションへと読む方としては飽きずにすごく楽しめました。家にピンポンされても絶対に出ないぞ!!


鬼談/京極 夏彦

鬼とは見えぬもの。鬼とは隠れたるもの。魅入られる人の裡に、鬼はいる。愛とは情欲である。執着に溺れ、永遠に煩悩の虜になる。それを――鬼と云うのだ。(KADOKAWAより引用)


人の内にある得体の知れない鬼を描く短編集です。終始不気味な雰囲気で後味の悪い物語ばかりですが…嫌いじゃないです、むしろちょっと癖になるおすすめ作品。どの話もラスト1行で恐怖のどん底に落とされます!


祝山/加門 七海

ホラー作家・鹿角南のもとに、旧友からメールが届く。ある廃墟で「肝試し」をしてから、奇妙な事が続いているというのだ。ネタが拾えれば、と軽い思いで肝試しのメンバーに会った鹿角。それが彼女自身をも巻き込む戦慄の日々の始まりだった。一人は突然の死を迎え、他の者も狂気へと駆り立てられてゆく―。著者の実体験を下敷きにした究極のリアルホラー。(光文社文庫より引用)


山の禁忌に触れた人たちが、少しずつ狂っていく様が描かれています。派手なシーンはないのですが、奇妙で薄気味悪い出来事が重なり静かに日常を侵していく描写がリアルホラーと書いてあるとおり、なんだか本当にありそうで怖かったです。


かにみそ/倉狩 聡

全てに無気力な私が拾った小さな蟹。何でも食べるそれは、頭が良く、人語も解する。食事を与え、蟹と喋る日常。そんなある日、私は恋人の女を殺してしまうが……。私と不思議な蟹との、奇妙で切ない泣けるホラー。(角川ホラー文庫より引用)


無気力ニートの主人公が海辺で蟹を拾い、家で育ててたらその蟹が何と人間と意志疎通できるという設定。蟹がやけに可愛くて、憎めないやつで、最後の蟹の覚悟には涙せずにはいられません!グロテスクなところもあるホラー小説ですけど謎の切なさがある凄い小説です。書き下ろし『百合の火葬』も収録されています。


残穢(ざんえ)/小野 不由美

この家は、どこか可怪(おか)しい。転居したばかりの部屋で、何かが畳を擦る音が聞こえ、背後には気配が……。だから、人が居着かないのか。何の変哲もないマンションで起きる怪異現象を調べるうち、ある因縁が浮かび上がる。かつて、ここでむかえた最期とは。怨みを伴う死は「穢(けが)れ」となり、感染は拡大するというのだが──山本周五郎賞受賞、戦慄の傑作ドキュメンタリー・ホラー長編!(新潮文庫より引用)


怪異現象が続くマンションの過去の因縁を探るドキュメンタリー風ホラー小説。主人公である作家と情報提供者が調べてみると、マンションの部屋のみならず、付近一帯の忌まわしい過去が明らかになっていきます。話の構成も、起きる事象の描写もリアルに自分にも『穢れ』が忍び寄ってくるような感じがして怖い!おすすめです。


私の骨/高橋 克彦

実家の床下から見つかった骨壷には、なぜか私の生年月日が記されていた…。旧家に残る因習と悲しい親心を描いた表題作をはじめ、心の奥に潜む恐怖を通して人間の本質に迫る七編を収録したホラー短編集。 (角川ホラー文庫より引用)


東北を主に舞台としたホラー七編の短編集、古い宿や、山、大木など、雰囲気が恐ろしくオチが怖くてざわつく感じ、得体の知れないものの怖さと、生きた人間の怖さを堪能できます。ゾクゾクとくる不気味で現実味のある怖さがたまらなく面白いですよ!


ダイナー/平山 夢明

ほんの出来心から携帯闇サイトのバイトに手を出したオオバカナコは、凄惨な拷問に遭遇したあげく、会員制のダイナーに使い捨てのウェイトレスとして売られてしまう。そこは、プロの殺し屋たちが束の間の憩いを求めて集う食堂だった―ある日突然落ちた、奈落でのお話。(ポプラ文庫より引用)


この作品はマトモな登場人物が1人もいないですしグロいです。でも冒頭の拷問シーンで挫折せずに読み続けると…止まらない…物凄く面白い!たまに描写される料理もすごく美味しそう、これは読むべきです。何故か爽やかな読了感がありますよ。


ついてくるもの/三津田 信三

高校二年生の私が、学校の帰り道にちらっと目にした、えも言われぬほど鮮やかな朱色。それは廃屋の裏庭に飾られたお雛様だった。どれも同じ箇所が傷付けられていた人形たちの中で、一体だけ無傷だったお姫様を助けなければと思った私は……(「ついてくるもの」)。正視に堪えない恐怖の、最新ホラー短篇集。表題作ほか6編を収録!(講談社文庫より引用)


うわあああ、まず表紙が怖い、そして中身も怖いです。表題作の『ついてくるもの』は廃屋にお雛様が置いてあるだけで怖すぎ、その後の展開も想像を越えていて、振り向くとあの人形がいそうでゾクゾクしました。全ての短編ともハズレなしで楽しめますよ!おすすめです!


天使の囀り/貴志 祐介

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。恋人で作家の高梨は、病的な死恐怖症だったが、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加してからは、人格が異様な変容を見せ、あれほど怖れていた『死』に魅せられたように、自殺してしまう。さらに、調査隊の他のメンバーも、次々と異常な方法で自殺を遂げていることがわかる。アマゾンで、いったい何が起きたのか?高梨が死の直前に残した「天使の囀りが聞こえる」という言葉は、何を意味するのか?前人未到の恐怖が、あなたを襲う。(角川ホラー文庫より引用)


あるものの影響で怖いと思っていたものへの感覚が180度変わってしまいそれが行き過ぎて自殺してしまう、壊れて行く人間の表現が秀逸でゾッとします。半ばぐらいまでは『ホラー?』と首をかしげるほどですがが以降はグロいのと、怖いのと…ゾッとする場面も多々…涙目間違いなしの作品です!


黒い家/貴志 祐介

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。ある日、顧客の家に呼び出され、期せずして子供の首吊り死体の第一発見者になってしまう。ほどなく死亡保険金が請求されるが、顧客の不審な態度から他殺を確信していた若槻は、独自調査に乗り出す。信じられない悪夢が待ち受けていることも知らずに…。恐怖の連続、桁外れのサスペンス。読者を未だ曾てない戦慄の境地へと導く衝撃のノンストップ長編。第4回日本ホラー小説大賞大賞受賞作。(角川ホラー文庫より引用)


こちらも貴志祐介作100万部突破の最恐ホラー小説、生命保険会社で働く若槻が、保険金詐欺?に巻き込まれ、調べていくうちにどんどん危険な闇に飲み込まれていく話。貴志先生の作品は人間が怖すぎて面白いのでおすすめ。心拍数が急上昇する場面もありますので注意してくださいね!


夜市/恒川 光太郎

妖怪たちが様々な品物を売る不思議な市場「夜市」。ここでは望むものが何でも手に入る。小学生の時に夜市に迷い込んだ裕司は、自分の弟と引き換えに「野球の才能」を買った。野球部のヒーローとして成長した裕司だったが、弟を売ったことに罪悪感を抱き続けてきた。そして今夜、弟を買い戻すため、裕司は再び夜市を訪れた―。奇跡的な美しさに満ちた感動のエンディング!魂を揺さぶる、日本ホラー小説大賞受賞作。 (角川ホラー文庫より引用)


『今宵は夜市が開かれる。』子供の頃異世界の夜市で自分の望みと引き換えに幼い弟を売った主人公は大人になり弟を買戻しに再びその場所へ…ホラーというか、和風ダークファンタジーという印象、不思議な世界が描かれています。『千と千尋の神隠し』の雰囲気が好きな人にオススメです!


秋の牢獄/恒川 光太郎

十一月七日水曜日。女子大生の藍は秋のその一日を何度も繰り返している。何をしても、どこに行っても、朝になれば全てがリセットされ、再び十一月七日が始まる。悪夢のような日々の中、藍は自分と同じ「リプレイヤー」の隆一に出会うが…。世界は確実に変質した。この繰り返しに終わりは来るのか。表題作他二編を収録。(角川ホラー文庫より引用)


こちらも恒川光太郎さんの作品で、牢獄のようなところから出られない話が3つ、全て外れがないのがすごい。ホラーというほどの怖さは感じられないのですが、どれも何故か浸っていたくなるクセになる不気味さがあります。


夜は一緒に散歩しよ/黒史郎

作家の横田卓郎は妻を亡くし、娘の千秋と一緒に暮らしていた。妻の死後、千秋は奇妙な絵を描くようになる。人ではない異形のものを。そして、ある日をきっかけに「青い顔の女」ばかりを描くようになった。千秋はその絵を「ママ」と呼び、絵を描くことに執着するようになる。もうひとつの執着。それは夜の散歩だった。(MF文庫ダ・ヴィンチより引用)


妻に先立たれた作家と幼稚園に通う娘。娘は人を恐怖に陥れるような絵を毎日描いている。その中にいつも青い顔の女がいた…ものすごくビックリしたりする場面は無いけど、常に不気味でジワジワ怖い。お風呂に入れなくなるっ!


怪談のテープ起こし/三津田 信三

恐怖は全て、日常にひそむ。「自殺する間際に、家族や友人や世間に向けて、カセットテープにメッセージを吹き込む人が、たまにいる。それを集めて原稿に起こせればと、俺は考えている」。作家になる前の編集者時代、三津田信三は、ライターの吉柳から面白い企画を提案された。ところが突然、吉柳は失踪し、三津田のもとに三人分のテープ起こし原稿が届く。死ぬ間際の人間の声が聞こえる――。 (集英社より引用)


いわゆる実話系怪談の短編集、著者本人が見聞した話を小説風にまとめたという体裁の6編で、幕間に編集者との打合せシーンが挿入されるのもまたリアリティを高めています。ミステリ要素や人間ドラマなどは一切入る余地のない混じり気のないまさに『怪談』本当に怖かったです。おすすめです。


鼻/曽根 圭介

人間たちは、テングとブタに二分されている。鼻を持つテングはブタに迫害され、殺され続けている。外科医の「私」は、テングたちを救うべく、違法とされるブタへの転換手術を決意する。一方、自己臭症に悩む刑事の「俺」は、二人の少女の行方不明事件を捜査している。そのさなか、因縁の男と再会することになるが…。日本ホラー小説大賞短編賞受賞作「鼻」他二編を収録。(角川ホラー文庫より引用)


ホラー小説大賞短編作を受賞した『鼻』と、人間の価値が株式になっている『暴落』、気づいたらビルの隙間のパイプに手錠で繋がれている『受難』の3編。3つとも系統が違うホラーでクセになる後味の悪さが楽しめます。えげつなさが心に響きます。


火の粉/雫井 脩介

元裁判官で、現在は大学教授を務める梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内真伍が越してきた。愛嬌ある笑顔、気の利いた贈り物、老人介護の手伝い…武内は溢れんばかりの善意で梶間家の人々の心を掴んでいく。(幻冬舎文庫より引用)


粘着質な異常性を持った人物に狙われるってやっぱり恐ろしい。平穏な日々の中にじわじわ、じわじわと侵食していく恐怖を感じながらも、つい次の展開が気になってどんどん読み進めてました。心情描写にリアリティがあり過ぎて、すぐにのめり込んでしまう作品です。


ぼっけぇ、きょうてえ/岩井 志麻子

―教えたら旦那さんほんまに寝られんようになる。…この先ずっとな。時は明治。岡山の遊郭で醜い女郎が寝つかれぬ客にぽつり、ぽつりと語り始めた身の上話。残酷で孤独な彼女の人生には、ある秘密が隠されていた…。岡山地方の方言で「とても、怖い」という意の表題作ほか三篇。文学界に新境地を切り拓き、日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞を受賞した怪奇文学の新古典。(角川ホラー文庫より引用)


幽霊などのホラーではなく人間の怖さがつまった短編集、冒頭から言葉に馴染めず挫折しそうになる頃に、盛り上がり始めるストーリー展開、恐怖と悲哀のバランスが絶妙。田舎の暮らしや人間関係に怖さを感じました。それにしてもホラー小説大賞受賞作にハズレなしですね!


再生ボタン/福澤 徹三

教師と学生たちがキャンプ地で、とっておきの怪談話を披露しあった末に起きた悲劇を綴る「怪の再生」。さえない中年男が帰宅途中に美女と出会い、夜な夜な夢現の狭間で情事に耽る「幻日」。得体の知れない黒い影にすがり、期限付きの命を手に入れた男の”生への執着”を描く「お迎え」ほか、全十編。深夜、ひとりで読んでほしい恐怖小説の傑作!(幻冬舎文庫より引用)


怪談短編集、ジワジワきます。最初はこんなものかと平気で読んでいたのに、夜中にカタッとか音がすると、『ひいっ』となってる自分がいました。ただちょっと落ちが似たりよったりな印象もありますが、怪談の雰囲気を味わいたいときに読みたいおすすめの本。


ししりばの家/澤村 伊智

夫の転勤に伴う東京生活に馴染めずにいた笹倉果歩は、ある日幼馴染の平岩敏明と再会する。彼の家に招かれ平岩の妻や祖母と交流をしていく中で果歩の心は癒されていくが、平岩家にはおかしなことがあった。さあああという不快な音、部屋に散る不気味な砂。怪異の存在を訴える果歩に対して、平岩は異常はないと断言する。一方、平岩家を監視する一人の男。彼はこの家に関わったせいで、砂が「ザリザリ」といいながら脳を侵蝕する感覚に悩まされていた。果たして本当に、平岩家に怪異は存在するのか―。 (KADOKAWAより引用)


家にとりつき頭の中に働きかける魔物ししりば。家が怖いのか、そこにいるものが怖いのか、それとも人間が怖いのか。怪異を引き寄せる人間の歪みも気持ち悪いと感じる作品。読んでる最中に物音がしてビクッとなりました。読みやすいけどしっかりと後味の悪いホラーです。


あとがき

最高に怖いおすすめのホラー小説をご紹介してきました。


一言にホラーといっても怖いと感じる対象は様々、今回ご紹介した作品には人間の怖さが描かれたものが多くなっています、やっぱり人間が一番怖いのかも…ともあれ気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて色んなゾクゾクを楽しんで下さいね!最後まで読んで頂いてありがとうございました!


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