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1巻完結、1冊で大満足できるお勧めの面白い漫画 傑作15選

みなさんは1巻完結の漫画にどんなイメージを持っていますか?なんとなく物足りないような気もする人も多いかもしれませんが、全然そんなことはありませんよー!むしろ1冊の中に伝えたい事がブレずにぎゅっと詰まっているので、どっぷりとその漫画の世界に浸り思い切り楽しむ事が出来るんです。


今回はそんな一巻完結漫画の中でも、特に完成度がとても高いと感じた作品をご紹介していきたいと思います。どの作品も世界観がしっかりと造りこまれていて大満足出来ること間違いありません!読まず嫌いな人、もちろん大好きな人、誰が読んでもきっと面白いと感じて貰えるはずの超おすすめ作品ばかりですので是非目を通してみてください。

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面白い!おすすめの一巻完結漫画

ラブコメから青春モノ、ファンタジーまで様々なジャンルの、ストーリーものから短編集までまんべんなくご紹介しています(短編集が多い気もします)。お気に入りの一冊を見つけて思い切りその漫画の世界観を楽しんで下さいね。作品は随時更新予定です。ごゆっくりどうぞ!

うどんの女


出典:©︎うどんの女

「好きです」……うどんが。バツイチ出戻りの村田チカ(35)の仕事は学食の「うどんのおばちゃん」。連日、うどんオンリーの男子学生・木野(21)と目が合うようになり──。ビンボーなの? うどんが好きなの?それとも私のこと……!?年上女と草食男子の、じれったいほどの年の差ラブコメディ。(Feelコミックスより引用)


安くて庶民の味方のうどんがまさかこんな…大学の学食でいつもうどんを食べる男子学生と、そのうどんを作っている厨房の女性とが、うどんを挟んで何となく意識し始めて、妄想が進み出す様子が面白いラブコメ。


確証を持ってみたり、がっかりしたり、お互いの妄想と現実が交差します。最初からジワジワ来る良い二人の距離感。まさかうどんで一冊話を持たせるとは思わなかったのでびっくりしたおすすめ漫画。『このマンガがすごい』2012のオンナ編で第3位を獲得した作品です。



ネムルバカ


出典:©︎ネムルバカ

大学の女子寮で同室のセンパイ&コウハイ。バンド活動に打ち込むセンパイは、いつも金欠ピーピー状態。これといって打ち込むもののないコウハイは、とりあえず「古本MAX」でバイト中。ぬるま湯に頭まで浸かったような、でも当人にはそれなりに切実だったりもする「大学生」という不思議な時間…。ぐるぐる廻る青春のアレやコレやを描いた大学生日常ストーリー♪(リュウコミックスより引用)


何かしたいけど何ができるかわからない、学生のモラトリアム期(社会人になる自信がなくて大学の卒業なんかを延ばしている)を暖かい視点で描いている作品。夢を追いかけ続けている鯨井先輩とテンプレ大学生である入巣さんの対比でそれが上手く表現されています。


内容としてはひねった感じを予想していましたが結構直球で大学生がうだうだしています。でもそこからの流れが最高すぎる!けだるい雰囲気から始まってラストの爽やかなネムルバカ。何回でも読み返せるおすすめ漫画です!



外天楼


出典:©︎外天楼

外天楼と呼ばれる建物にまつわるヘンな人々。宇宙刑事がいて、ロボットがいて、殺人事件が起こって……? 謎を秘めた姉弟を追い、刑事・桜場冴子は自分勝手な捜査を開始する。“迷”推理が解き明かすのは、外天楼に隠された驚愕の真実……!? 奇妙にねじれて、愉快に切ない――石黒正数が描く不思議系ミステリ!!(KCデラックスより引用)


もう一冊石黒正数さんの作品をご紹介。ギャグ、ミステリ、SF、サスペンスと様々なジャンルをこれでもかと詰め込んでしかもたった一冊で見事に伏線回収を行っている凄い漫画。


前半の登場人物たちのたわいない日常から、オムニバス形式で話がだんだんと繋がって一つの大きなお話になって行きます。ミステリーではよくあるのですが、漫画では初めて見ました。万人ウケするのかどうかは分かりませんが、すさまじい完成度のおすすめの一冊です。


アンダーカレント


出典:©︎アンダーカレント

ほんとうはすべて知っていた。心の底流(undercurrent)が導く結末を。夫が失踪し、家業の銭湯も手につかず、途方に暮れる女。やがて銭湯を再開した女を、目立たず語らずひっそりと支える男。穏やかな日々の底で悲劇と喜劇が交差し、出会って離れる人間の、充実感と喪失感が深く流れる。 映画一本よりなお深い、至福の漫画体験を約束します。(アフタヌーンKCDXより引用)


作品紹介の通り素敵な映画を一本見終わった時のような読後感。哀愁漂う人間ドラマが描かれた完成度の高いおすすめの漫画。


失踪した夫の帰宅を待ちつつ銭湯を営業する女性と周囲の人々のお話。パッと目立つ様な絵柄ではないところも、物語の中心でもある心理描写を引き立てていると思います。



珈琲時間


出典:©︎珈琲時間

コーヒーがあるだけで、世界はこんなに美しい。「コーヒー」をモチーフにした芳醇な短編集。チェロ弾きの女性が出会った、怪しいイタリア人(?)。映画監督を名のり、コーヒーをたかる彼の振る舞いはいかにもうさんくさいが……? 登校拒否の少女が一人暮らしの叔母を訪れ、いっしょに生豆を焙煎し淹れたてのコーヒーを味わう……。などコーヒーにまつわる様々な物語を17編収録。(アフタヌーンKCより引用)


豊田徹也さんの作品ももう一冊。珈琲に纏る悲喜交々をユーモラスに、シリアスに、時にブラックに描いたおすすめの17話収録短編集。1話あたり12ページと短めで、基本的に軽やかな作風なので凄く読みやすいです。もちろん、え?終わり?ってなることもありますが…。


率直にコーヒーのネタがここまで味わい深いものとは思いませんでした。また読み直したくなる不思議な雰囲気を醸し出した傑作だと思います。この漫画を読める上質な時間のお供にはぜひ珈琲を。



バス走る。


出典:©︎バス走る。

バス停から切り取られた、淡くて優しい恋模様。『バス走る。』 ファン待望の単行本化!本誌未掲載のエピソードに加え、傑作短編を2本収録!(BUNCH COMICSより引用)


バスにまつわる短編集。どの話も爽やかでサラッとしているのにとっても印象深い作品ばかり。優しいタッチの絵柄と水彩のイラストがストーリーの透明感を際立たせています。


大きな力に流されるしかない2人。繋げない手。見つめあう瞳。ひたむきに相手を思う心。どの作品もドキドキしながら読んで最後にはキュンとなる読めば幸せな気分になれる一冊です。バスは想いを乗せて走る。



アイリウム


出典:©︎アイリウム

1錠飲めば1日分の記憶を飛ばすことができる薬、アイリウム。薬が効きはじめると、他人から見れば意識もあり普段通りの生活をしているように見えて、その間の記憶がまったくなくなってしまう。つまり、嫌な思いをする出来事の前に飲んでおけば、その事を思い出すことなく日常生活が送れるのだ。記憶を薬でコントロールできるようになった時、その人の生はどんな彩りになるのか…。(モーニング KCより引用)


1錠飲めば24時間の記憶を喪失することができる薬、アイリウムの短編集。ほろ苦なヒューマンドラマもあればママ友会を舞台にしたドロドロもあったりとバラエティに富んだ作品集。


アイリウムに頼る人間を描いたオムニバスなのですが、カラクリが分かっているだけに最初の1・2話目以降は新鮮さに欠けてしまった感じが少し残念。負の感情に対しての洞察と切り込み方が凄くて結構どれもテンションの下がる漫画…まあ面白いんですけどね。



ききみみ図鑑


出典:©︎ききみみ図鑑『視える音』より

「僕は音楽が嫌いだ」。高校生の智原くんは、音楽が目に見えることで周囲から変わり者扱いされ、すっかりひねくれていた。ところが或る日、ひとりの少女が奏でるギターから、とびきり素敵な生き物が飛び出してきた……!宮田紘次の初連載作が、待望の単行本化!コミックビーム誌上に掲載された“音”にまつわる8本の読切作品と、人気の高かった第1話「視える音」の後日談を収録した嬉しい1冊。(バンブーコミックスより引用)


音楽にまつわる連作短編集。この漫画、台詞も効果音も書かれてないのに『音』がわかるんです。もちろん漫画で音を聞くことはできませんが、リズムを感じることはできるんです!


連続するコマの瞬間の切りとり方やコマの配置、構図やアングルのとり方でリズムは変わり、爽快なリズムを奏でます。ストーリーを追うだけではなく気持ちの良さを体感できる漫画。ワクワクできる1冊ですよ。


GOTH


出典:©︎GOTH

天才・乙一の本格ミステリーをコミック化! 人間の暗黒部分に惹かれる主人公「僕」と森野夜。森野の死体を夢見る「僕」は彼女の禁断の過去へ遡る…。(角川コミックス・エースより引用)


人間の暗がりを常に求める僕と夜のなかなか猟奇的なお話。乙一さんの小説がうまく要約され、雰囲気もそっくりそのまま再現できていて、上手くコミカライズされていると話題にもなった漫画です。


残酷な描写が酷く淡々と当然のように描写されているので、グロ耐性がないと辛いかもしれませんが、この漫画を一言で表現すれば『グロいのに美しい』…いけない欲望を駆り立てられる感じです。


ひかりのまち


出典:©︎ひかりのまち

駆け出しの漫画家・野津は、自分の描く漫画に行き詰まりを感じていた。そして、締切が迫っているにも関わらず、学生時代の友人たち(全員フリーター)とついつい夜遊びしてしまう始末。そんなある日、野津は彼女のさよちゃんと一緒に“ひかりのまち”と呼ばれる新興住宅地へ取材に訪れるが。(サンデーGXコミックスより引用)


新しく綺麗な住宅地・ひかりのまちに住む人たちの、泥臭い日常と非日常を垣間見る短編集。人々の負の感情が溢れていて、爽快感とかはあまり無いのですが、突き付けられるリアリティがあります。


なんの変哲もない一つの街で起こる様々な出来事は、最後に全てが繋がって『生きること』とは何かについて少し考えさせられます。ネットでは叩かれたり称賛されたり忙しい、浅野にいおさんの初期の名作です。



竜のかわいい七つの子


出典:©︎竜のかわいい七つの子

竜と人、人魚と野球少年、神様と小学生――それぞれの絆を題材とした過去の6作品に加え、全38ページの新作描き下ろし作品を収録。笑いあり、涙あり、きっとあなたが忘れていた、親と子の絆を思い出す7つの物語。(ビームコミックスより引用)


『ダンジョン飯』の九井諒子さんが、色々な世界を自在に操って魅せてくれる短編集。ちょっと不思議で独特な世界観が素敵すぎます。


竜、人魚、狼男、神様、日本昔話風など色々な話が詰まっていて、1話ごとにまったく違う世界を創りあげています。異世界をうまく日常に組み込んでいて、違和感なく架空生物を受け入れられるのも凄い。心地よく現実逃避できる超おすすめの漫画、一冊の満足度がめちゃくちゃ高いですよ!それから同作者の『ひきだしにテラリウム』もかなりおすすめです。


ハルコイ


出典:©︎ハルコイ

心を桜色に染めるハートフル短編集。結婚を夢見て揺れる心に響く「指輪の片想い」。情熱が生まれる瞬間に出会う「美彩食堂」。春の始まりのような恋が薫る「ハルコイ」。つないだ手の温もりが甦る「ななつの約束」。末次由紀が贈る、切ないほどに優しい愛の物語。(BE LOVE KCより引用)


帯に涙なしには…と書いてあってまさかねと思ったら全部の話でうるうるしていた本。いろんな恋のお話が詰まった『ちはやふる』の作者が描く珠玉の4話短編集です。


派手なドラマ性はないのですが、だからこそキャラクターの心情描写の繊細さが光る名作。どの話も最高なんですが私個人がいいなと思ったのは、すっぴんでも酷い手荒れをしていても一生懸命全力で食堂を立て直した美彩ちゃんが素敵な『美彩食堂』がおすすめ。桜の季節がちょっと切なくなる一冊です。


終末のラフター


出典:©︎終末のラフター

世界に闇が訪れ、滅びを迎えた時代。人々に憎まれながらも生きる「悪魔」と呼ばれる者たち。彼らはどうして生まれたのか?その目的は?悪魔として生きる一人の青年とその妹。二人がある街を訪れたところからストーリーは始まる…。(少年サンデーコミックススペシャルより引用)


かつて世界を恐怖に落とした白い悪魔は倒されるも、その後悪魔の口と呼ばれる紋様を持つ不老不死の人間が各地に現れる…。1巻で終わってしまうのがもったいなく感じるくらい、キャラも設定も世界観もきちんと作られているダークファンタジー。読後も思わず物語のその後を考えてしまいます。


何が正義で何が悪なのかを読者に探らせる良作で、更に書き下ろしが話に深みを与えています。ダークファンタジーが好きな方は、評判など気にせずにとにかく読んでみることをお勧めします。

おすすめのファンタジー漫画 15選



運命の女の子


出典:©︎運命の女の子 『無敵』より

少女の周囲に、死体の山が築かれていく――。女刑事が大量殺人犯と対峙するホラーサスペンス『無敵』。誰もが自分を愛した。そう、彼女以外は……。苦い初恋の呪縛から逃れられない青年をリリカルに描く『君はスター』。世界を救えるのは、祝福を受けなかった私だけ。使命を背負わされた少女と少年の冒険譚。(アフタヌーンKCより引用)


それぞれ異なる作風の3つの短編集です。最初の女の子は怖い。 二番目の女の子は賢い。 三番目の女の子は何にもしてないけど、私はこの話が好きかな。


どれもまさに運命の女の子のお話でぴったりなタイトル。思春期の残酷さと自己愛と拒絶と孤立と共感とピュアさが入り混じった漫画です。そして3作品それぞれの読後感が全然違うので、その振り幅も楽しむ事ができますよ。それにしても『無敵』がもし3作目だったら、怖すぎて夜寝れなかったかも…ってくらい怖い。



サンドランド


出典:©︎サンドランド

幻の泉をみつけだせ!! 魔物も人間も慢性の水不足にあえぐ砂漠世界で、悪魔の王子・ベルゼブブと元天才軍人・シバが強力タッグを組み、水源を求めて冒険に旅立った!! 灼熱の荒野で彼らを待ち受けるのは!?(ジャンプコミックスより引用)


みんな大好き鳥山明さんの描く短編集。これぞ少年漫画といった感じ。ドラゴンボールの天下一武道会までのような楽しさを追体験できる作品です。


水不足に苦しむ砂漠の世界、保安官ラオが悪魔王子ベルゼブブと魔物シーフと組み、幻の泉を探す冒険アクション。緻密に描き込まれた絵としっかりと立ったキャラクターたち、1人で手書きで描き上げた純度100%の鳥山漫画というだけでも大満足の一冊!



アオとハル


出典:©︎アオとハル

高校3年進級時、仲良しとクラスが別になってしまったハルオは、ぼっちな毎日を過ごしていたが、孤独をごまかすためにたどり着いた図書館で美少女・アオに出会う。 だがアオには壮絶な家庭環境があった……!? 胸に突き刺さる青春ラプソディ!(YKコミックスより引用)


ここからは少し面白いのベクトルが変わります。高三のハルが出会った冷めた視線の可愛い女子高生・アオは昔ハルが暴力から救った女の子だった..。メインの男女二人の周りはDVなどかなりヘビーな感じの青春モノ。


最初の方はラヴコメタッチなのですが、途中からは絵柄にそぐわず、とにかく気分が悪くなるくらいの不条理と暴力と無力感の連続で少し覚悟して読んだ方がいいような気もします。ここまで痛みを描く青春モノはある意味貴重だと思いおすすめします。


ちーちゃんはちょっと足りない


出典:©︎ちーちゃんはちょっと足りない

あれも欲しい、これも欲しい…。いつも何か物足りない気がする中2女子、ちーちゃんとナツ。少し不満で平凡な毎日は、ある事件をきっかけに揺らぎ始めて?(少年チャンピオン・コミックスエクストラもっと!より引用)


想像以上に胸に突き刺さるインパクトのある鬱漫画。みんなただただ一生懸命生きているだけなのに、なんでこんなに『未来がない』ところに追い詰められてしまうんでしょう。


幼いちーちゃんと、平凡だけど真面目で心優しいナツと、頭がよくてシニカルな旭ちゃんの、ほのぼのした中学生活を描いた漫画…途中から崖に突き落とされたような気分になります。読んだら確実にブルーになるのになぜか読んでしまう…共感と反発と、怒りと悲しみと、どうしようもないやり切れなさにかられるすごい漫画です。


神様がうそをつく。


出典:©︎神様がうそをつく。

転校先の学校で、同級生・理生(りお)の秘密を知ったなつる。少年と少女の、幼い恋と冒険の物語。――七尾(ななお)なつるは東京から転校してきた小学6年生。クラスの女子に無視され、サッカーチームの新任コーチともソリが合わない。そんな時、大人びたクラスメイト・鈴村理生(すずむら・りお)の、誰にも言えない秘密を知ることに……。夕立、お祭り、「とうふ」という名の白い猫。小学校最後の夏。ふたりの、ひそやかな冒険が始まる。(アフタヌーンKCより引用)


読後感の良い作品に戻ります。『神様がうそをつく』どこか悲観的にも聞こえたタイトルが、読み終えた後は優しく聞こえる作品。


序盤小6の男女のひと夏のお話から一転、大人でも驚きの展開が…。2人の不安な気持ちや、束の間の安らぎにすっかりと引き込まれてしまいました。ものすごくヘビーにもなりうる題材を、前向きに爽やかさに徹して描いている傑作。おすすめです。




あとがき

爽やかな青春漫画から鬱漫画まで、とにかく面白くて満足出来ること間違いなしのおすすめ『1巻完結漫画』をご紹介してきました。1冊ですので何処にでも持ち歩けるという利点もありますよね、お気に入りの場所で魅力たっぷりの漫画の世界を思い切り愉しんでみてはいかがですか?気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。それでは、最後まで読んで頂きありがとうございました。