いろはにほへど

朝起きて本を読んで寝てます。

最新版!おすすめの面白すぎる文庫本【随時更新】


【更新情報】2018.8.16作品追加

お手頃な価格で購入できて尚且つ面白いなんてお得過ぎ!今回は、数ある文庫本のなかでも特におすすめの面白すぎる小説をご紹介していきたいと思います。素敵な本を気軽に持ち歩いてお気に入りの場所で読む…至福ですね。文庫化されるのを待っていてそのまま忘れている方も参考にして下さいね!

絶対に読んで欲しい!おすすめの文庫本

表記はタイトル、筆者、あらすじ、書評の順になっています。新しく文庫化された小説の中からおすすめの作品を随時追加して行く予定ですので是非お気に入りの一冊を見つけて下さいね!それではおすすめの文庫本、思う存分堪能してくださいね!

ポイズンドーター・ホーリーマザー

女優の弓香の元に、かつての同級生・理穂から届いた故郷での同窓会の誘い。欠席を表明したのは、今も変わらず抑圧的な母親に会いたくなかったからだ。だが、理穂とメールで連絡を取るうちに思いがけぬ訃報を聞き…。(「ポイズンドーター」)母と娘、姉と妹、友だち、男と女。善意と正しさの掛け違いが、眼前の光景を鮮やかに反転させる。( 光文社文庫 より引用)


毒親に苦しめられる主人公たち。子供から見れば悪い親でも実際の親の思いはこんなにも違うもの?ひとつの事柄でもこまで捉え方が違うものかと感じました。嫉妬と視野の狭さから引き起こされる6つの悲惨な物語は、嫌な感じの話のオンパレード、さすが湊かなえさん!本当に恐ろしくて面白い短編集です。

ツバキ文具店

鎌倉で小さな文具店を営むかたわら、手紙の代書を請け負う鳩子。今日も風変わりな依頼が舞い込みます。友人への絶縁状、借金のお断り、天国からの手紙…。身近だからこそ伝えられない依頼者の心に寄り添ううち、仲違いしたまま逝ってしまった祖母への想いに気づいていく。大切な人への想い、「ツバキ文具店」があなたに代わってお届けします。( 幻冬舎文庫 より引用)


依頼者の希望を丁寧に聴いて文章にし、使用する紙や筆記具、ペンの色や切手までを吟味して手紙を書き上げる『代書屋』を営む鳩子さんのほっこりとした日常が描かれています。淡々と綴られているのに、穏やかでとても心地良く感じる素敵な一冊。鎌倉という舞台も堪らなくいい感じです。

水曜日の凱歌

昭和20年8月15日水曜日。戦争が終わったその日は、女たちの戦いが幕を開けた日。世界のすべてが反転してしまった日―。14歳の鈴子は、進駐軍相手の特殊慰安施設で通訳として働くことになった母とともに各地を転々とする。苦しみながら春を売る女たち。したたかに女の生を生き直す母。変わり果てた姿で再会するお友だち。多感な少女が見つめる、もうひとつの戦後を描いた感動の長編小説。( 新潮文庫 より引用)


終戦直後からの1年間、それまで強制的に叩き込まれてきた価値観が一瞬でガラリと変わった時代。14歳の少女の多感な目を通して描かれる、生活の為になりふりかまわず生き抜く母の姿。敗戦の現実と女性の強さやしたたかさ、そして切なさが胸に迫る良作です。

サイレント・ブレス

大学病院の総合診療科から、「むさし訪問クリニック」への“左遷"を命じられた37歳の水戸倫子。そこは、在宅で「最期」を迎える患者専門の訪問診療クリニックだった。命を助けるために医師になった倫子は、そこで様々な患者と出会い、治らない、死を待つだけの患者と向き合うことの無力感に苛まれる。けれども、いくつもの死と、その死に秘められた切なすぎる“謎"を通して、人生の最期の日々を穏やかに送れるよう手助けすることも、大切な医療ではないかと気づいていく。そして、脳梗塞の後遺症で、もう意志の疎通がはかれない父の最期について考え、苦しみ、逡巡しながらも、大きな決断を下す。その「時」を、倫子と母親は、どう迎えるのか?( 幻冬舎文庫 より引用)


終末期医療について深く考える機会を与えてくれて、温かみもある良作。大学病院から在宅医療専門クリニックへの異動となり、最初は屈辱さえ感じていた主人公・倫子。彼女が在宅医として寄り添い看取ったいくつもの命を通して成長していく姿を描いた短編集で、それぞれにミステリー要素が含まれています。とても読みやすいのにズシリとくる、そして読み進めていく程に心が穏やかになっていく感覚が新鮮なおすすめの医療ミステリー。

あの家に暮らす四人の女

ここは女たちの地上の楽園?! シングルだけど、〝一人〟じゃない。女たちの本音と夢があふれ出す、阿佐ヶ谷の古びた洋館・牧田家。家の平和を守る老人、「開かずの間」の秘密、ストーカー男の闖入など、今日も牧田家の暮らしは豊かでかしましい。( 中公文庫 より引用)


ある古い家で暮らす母と娘とその友達2人、この4人の女性のありふれた日常が淡々と描かれた作品。日常の中で小さなトラブルは起こるのですが、お互い支え合って良いバランスでいる4人の関係性が、くすっと笑えるポイントを散りばめながら軽妙な文章で描かれています。気負わずに読めてほのぼのとした読後感を味わえる一冊です。

ユートピア

太平洋を望む美しい景観の港町・鼻崎町。先祖代々からの住人と新たな入居者が混在するその町で生まれ育った久美香は、幼稚園の頃に交通事故に遭い、小学生になっても車椅子生活を送っている。一方、陶芸家のすみれは、久美香を広告塔に車椅子利用者を支援するブランドの立ち上げを思いつく。出だしは上々だったが、ある噂がネット上で流れ、徐々に歯車が狂い始め―。緊迫の心理ミステリー。( 集英社文庫 より引用)


自然豊かな海辺の町、鼻崎町に暮らす3人の女性の物語。湊かなえさんの作品ながら、ラストの衝撃をあまり感じることはなく、なんとなく希望の感じられるような雰囲気。といっても狭いコミュニティでの女性達の妬みや僻みなど、負の感情の描き方はいかにも湊さん!とても読み応えがあります。全体的に暗い作品ですが、先が読みたくてたまらないと思えてしまうのはさすがです。

リアルフェイス

美を創り出す芸術家のように、依頼者の顔を変える天才美容外科医・柊貴之。金さえ積めばどんな要望にも応える彼のもとに、奇妙な依頼が舞い込む。いまの妻の顔を前妻の顔に変えろ、ある男を別人にしてほしいなど。さらに、整形美女連続殺人事件の謎が…。予測不能の一気読み医療サスペンス×ミステリー!( 実業之日本社文庫 より引用)


シリアスさと軽妙さが程よくミックスされていて楽しく読める美容外科医ミステリーなんですが、医療ミステリーにありがちな小難しさは一切ありません。主人公は、自分の腕に自信があって、お金次第でどんな手術も引き受ける天才美容外科医のもとで働く麻酔科医。4年前に起きた殺人事件の謎を追ううち、クリニックの過去まで探ることになり…。登場人物たちのやりとりは癖になるほど楽しいですし、少ない残りページからのどんでん返しも爽快!かなりおすすめの一冊です。

人魚の眠る家

「娘の小学校受験が終わったら離婚する」。そう約束していた播磨和昌と薫子に突然の悲報が届く。娘がプールで溺れた―。病院で彼等を待っていたのは、“おそらく脳死”という残酷な現実。一旦は受け入れた二人だったが、娘との別れの直前に翻意。医師も驚く方法で娘との生活を続けることを決意する。狂気とも言える薫子の愛に周囲は翻弄されていく。( 幻冬舎文庫 より引用)


脳死・臓器移植がテーマの重い話ですが展開が面白くてスラスラと読めるのは流石、東野圭吾さん。脳死や臓器移植について、立ち位置の違う登場人物たちがそれぞれどのように受け止め生きていくのかという物語です。色々と考えさせらえる作品ですがラストは美しくまとめられてとても良かったですよ。

dele

「死後、誰にも見られたくないデータを、その人に代わってデジタルデバイスから削除する」。それが『dele.LIFE』の仕事だ。淡々と依頼をこなす圭司に対し、新入りの祐太郎はどこか疑問を感じていた。詐欺の証拠、謎の写真、隠し金―。依頼人の秘密のデータを覗いてしまった2人は、思わぬ真相や事件に直面してゆく。死にゆく者が依頼に込めた想い。遺された者の胸に残る記憶。生と死、記録と記憶をめぐる、心震わすミステリ。( 角川文庫 より引用)


ドライな所長とすぐに感情移入してしまう祐太郎のコンビで、依頼人の死亡を確認したらPCやスマホからデータを削除するお仕事の話。削除するデータや事情の異なる5つのストーリーが楽しめるます。データ1つで依頼人の人生の見え方がガラッと変わって面白い!

グレイ

情報こそが金を生む時代が、すぐそこに迫る1983年東京。貧乏に苦しむ大学生の波田は、経済評論家北川のシンクタンクで働き始めるが……。悪に染まっていく青年が見た世界とは!( 集英社文庫 より引用)


バブル前後の東京が舞台、苦学生にスポットを当てて、アルバイトを通じて少し怪しい世界に入ってのめり込んでいく様子を描いた作品。そこでの出会いや出来事の中で成長していく姿にワクワクしてきます。好みは分かれそうですが個人的には面白かった!

逢魔が時に会いましょう

民俗学者布目准教授と助手の真矢。座敷わらしを探す旅で、子供が8人いる家族を訪問。いつしか子供が9人になり……。座敷わらし、河童、天狗と怪しいもの探しの笑って泣ける珍道中。( 集英社文庫 より引用)


実在するのかどうかわからない不思議な生き物を追い求める…妖怪オタクな名物教授とアシスタントの金欠女子大生コンビによるもののけ探しのお話。『座敷わらしの右手』『河童沼の水底から』『天狗の来た道』の3話からなる、笑って泣けてゆったりとした気分で楽しめるユーモア短編集です。とても面白いので、できればシリーズ化して欲しい!

家族シアター

真面目な姉を鬱陶しく思う妹。趣味で反発し合う姉と弟。うまく息子と話せない父。娘の考えていることが理解できない母……あなたの家族もこの中に。家族を描く、心温まる全7編。( 講談社文庫 より引用)


家族のあまり上手くいっていない関係が描かれているのですが、ほんのちょっとしたきっかけでほっこりと関係を見直していきます。家族だから憎いけど、家族だから分かるみたいな感じがとても上手くて共感しまくり、どの章も最後には温もりが残ります。心理描写が素晴らしくて、作品の順番も抜群な良作揃いの超おすすめ短編集です。

火星に住むつもりかい?

住人が相互に監視し、密告する。危険人物とされた人間はギロチンにかけられる―身に覚えがなくとも。交代制の「安全地区」と、そこに配置される「平和警察」。この制度が出来て以降、犯罪件数が減っているというが…。今年安全地区に選ばれた仙台でも、危険人物とされた人間が、ついに刑に処された。こんな暴挙が許されるのか?そのとき!全身黒ずくめで、謎の武器を操る「正義の味方」が、平和警察の前に立ちはだかる! (光文社文庫より引用)


正義とは何か…立場が違えば正義の形も変わる。ネットやSNSのフェイク情報が蔓延する中で行われる魔女狩り。登場人物全員が悪人に思えてくるような不安を味わいながらも、緊張しながら読み進められる面白さがあります。拷問の描写などが結構キツめですが、最後には伊坂さんらしくスッキリと爽快感をもってまとめられています。

真実の10メートル手前

高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。週刊深層編集部の都留は、フリージャーナリストの太刀洗と合流して取材を開始するが、徐々に事件の有り様に違和感を覚え始める…。太刀洗はなにを考えているのか?滑稽な悲劇、あるいはグロテスクな妄執―己の身に痛みを引き受けながら、それらを直視するジャーナリスト、太刀洗万智の活動記録。日本推理作家協会賞受賞後第一作「名を刻む死」、本書のために書き下ろされた「綱渡りの成功例」など。優れた技倆を示す粒揃いの六編。 (創元推理文庫より引用)


クールなフリージャーナリスト・大刀洗万智。第3者の視点で彼女の寡黙な推理の凄さを物語る短編集。警察視点ではないので、証拠が見つかっても手を出さなかったり、終わり方があっけなかったりもしますが、彼女の洞察力によって真実が2回も3回も開いていくのがいい!その結果が残酷で切なかったとしても、それを明らかにしようとする主人公に惹き付けられます。ピリッとビターな感じがたまらない秀作です!

米澤 穂信さんのおすすめ作品


ラプラスの魔女

ある地方の温泉地で硫化水素中毒による死亡事故が発生した。地球化学の研究者・青江が警察の依頼で事故現場に赴くと若い女の姿があった。彼女はひとりの青年の行方を追っているようだった。2か月後、遠く離れた別の温泉地でも同じような中毒事故が起こる。ふたりの被害者に共通点はあるのか。調査のため青江が現地を訪れると、またも例の彼女がそこにいた。困惑する青江の前で、彼女は次々と不思議な“力”を発揮し始める。( 角川文庫 より引用)


未来を予測できる能力を身につけた少年と少女のお話。テーマは『脳』。序盤に色々な人たちの視点が行き交い徐々に話が見えてくると一気に盛り上がり目が離せなくなりました。人智を越えた力の話なので普通のミステリー小説とは一味違います。また、ラプラスの悪魔という有名な理論を下敷きに書かれていて、少し難しいところもありますがそこはさすがの東野圭吾さん、グイグイ引き込まれて一気に読み終えましたよ!

羊と鋼の森

ゆるされている。世界と調和している。それがどんなに素晴らしいことか。言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。ピアノの調律に魅せられた一人の青年。彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った、祝福に満ちた長編小説。( 文春文庫 より引用)


調律師の男の子の平凡だけど優しい成長物語。ピアノと真摯に向き合う主人公の穏やかながらも情熱溢れる懸命な姿が繊細で豊かな文章で綴られていて吸い込まれます。そしてピアノの音色をこんなにも美しい言葉で表現できるってすごい!静かで深い森にいるようなとても美しい小説でした。おすすめします。

透明カメレオン

ラジオパーソナリティの恭太郎は、素敵な声と冴えない容姿の持ち主。バー「if」に集まる仲間たちの話を面白おかしくつくり変え、リスナーに届けていた。大雨の夜、びしょ濡れの美女がバーに迷い込み、彼らは「ある殺害計画」を手伝わされることに。意図不明の指示に振り回され、一緒の時間を過ごすうち、恭太郎は彼女に心惹かれていく。「僕はこの人が大好きなのだ」。秘められた想いが胸を打つ、感涙必至のエンタメ小説。(角川文庫より引用)


声イケメン顔ブサイクなラジオDJが、バー「if」の常連達とついたある嘘を発端に謎多き女性の企てた事件に巻き込まれていくお話。 中盤あたりまでは軽快な描写で、時折吹き出してしまう程なのに後半から一気に圧倒されラストには涙…。ドタバタのネタ振りが凄かったので、どんでん返しも気持ち良かったですよ!

Killers/堂場瞬一

2014年、渋谷。東京五輪にむけ再開発が進む中、古いアパートで老人の他殺体が発見された。老人の額には“十字の傷”が付けられていた。新聞記者の河東怜司、捜査一課の生沢薫は、その傷痕より1961年から続く連続殺人事件を思い出す。この老人は何者なのか?半世紀にわたる殺人者の系譜と追う者たち。(講談社文庫より引用)


渋谷で起こった殺人事件。被害者の老人は、戦後に起こった連続殺人事件の容疑者と目されていた男だったー。渋谷周辺で起こる殺人事件を犯人側視線と刑事視線で交互に語られ、約50年に渡る殺人者と警察の攻防がリアル過ぎる街の描写とともに描かれています。殺人者に共感はできないものの50年間逃げきったストーリーが面白くて一気読み。ラストはかなりゾクッとしました…。

がん消滅の罠/岩木一麻

呼吸器内科の夏目医師は生命保険会社勤務の友人からある指摘を受ける。夏目が余命半年の宣告をした肺腺がん患者が、リビングニーズ特約で生前給付金を受け取った後も生存、病巣も消え去っているという。同様の保険金支払いが続けて起きており、今回で四例目。不審に感じた夏目は同僚の羽島と調査を始める。連続する奇妙ながん消失の謎。がん治療の世界で何が起こっているのだろうか―。( 宝島社文庫 より引用)


第15回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。専門用語が次々と出てくるわりには読みやすい医療ミステリーです。生前給付金を受け取るとがんが消滅した…。余命半年とされた4人のがんが消えた謎をがんセンター医師の夏目が追います。


医療ミステリーのトリック方法なんて検討もつきませんでしたが、緻密すぎる医療現場や、がん細胞の描写でがん治療の現状も知ることができてとても考えさせられました。ただ、登場人物の特徴が薄いのと、医学を基にした推理が進んで行く過程に中弛み感があって少し残念な気もしましたが、ラストは見事なドンデン返しで読み応えのある作品でした。

物語のおわり/湊かなえ

病の宣告、就職内定後の不安、子どもの反発…様々な悩みを抱え、彼らは北海道へひとり旅をする。その旅の途中で手渡された紙の束、それは「空の彼方」という結末の書かれていない小説だった。そして本当の結末とは。あなたの「今」を動かす、力強い物語。( 朝日文庫 より引用)


本当に湊かなえさんの作品?と思うくらい、イヤミスの女王らしからぬ読後感の爽やかな優しいお話。8編からなる連作短編集です。


物語の舞台は北海道、『空の彼方』という名もなき少女による書きかけの小説が次々と心にぽっかりと穴を持つ人達に渡り、読み手じわりじわりと好影響を波及させていきます。そして、最後に手にするのは‥という素敵な奇跡の物語。イヤなことを昇華させたときに人は前を向いて進めると気づかせてくれる作品です。こんなタイプの湊さんの作品も好きだなと思わせてもらえました。

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キャロリング/有川浩

クリスマスに倒産が決まった子供服メーカーの社員・大和俊介。同僚で元恋人の柊子に秘かな思いを残していた。そんな二人を頼ってきたのは、会社に併設された学童に通う小学生の航平。両親の離婚を止めたいという航平の願いを叶えるため、彼らは別居中の航平の父親を訪ねることに――。逆境でもたらされる、ささやかな奇跡の連鎖を描く感動の物語。
( 幻冬舎文庫 より引用)


クリスマスにもたらされるささやかな奇跡の連鎖―といっても全然ほっこりしないけれども…。クリスマスの日に倒産を迎える子供服会社の大和と、子供服会社と合わせて経営する児童スクールに通う航平の、クリスマスに終わりクリスマスに始まるお話。


虐待や葛藤、色々とシビアなトッピクが取り上げられている作品で、心に傷を負った登場人物が多いのですが、根がいい人ばかりなのが救い。一般的なハッピーエンドとは言えないですが、行くべき場所があるだけで人は救われるんだと感じました。人の繋がりの大切さにも気づかされる素敵な1冊、やっぱり有川さんの作品はどれもやさしくて素敵ですね。

レオナルドの扉/真保裕一

腕利きの時計職人ジャンは突如侵攻してきたフランス軍に幼いころ失踪した父のことを話せと脅される。祖父によると父はレオナルド・ダ・ヴィンチが遺した秘密のノートの行方を知るという。仏皇帝ナポレオンは戦争に利用しようとノートを狙っているのだ。謎の修道女に助けられたが彼女にも企みが…。ジャンは知恵と勇気を胸に、隠された数々の仕掛けに挑み、強大な敵に立ち向かう!実在の手稿が題材の手に汗握る歴史冒険小説。(角川文庫より引用)


レオナルドダビンチとミケランジェロの一族、ナポレオンが300年前のレオナルドダビンチが残した発明ノートをめぐり三つどもえの争奪戦を繰り広げる冒険小説。あとがきに「昔のアニメ映画用の脚本」として書いたものをベースにしたとあり、中学生以上なら誰でも面白く読めると思います。


所々に史実が盛り込まれているせいか、もしかしたら本当にこんな出来事があったのかもと楽しく読めましたよ!スリル満点で、ワクワクできる作品です。

海よ、やすらかに/喜多嶋隆

湘南の海岸に打ち上げられた大量の白ギスの屍骸。原因を明らかにするため、藤沢市はハワイから1人の海洋研究員を招聘する。彼女の持つ“魚類保護官”という肩書きに群がるマスコミたち。それにまったく動じない浩美は、調査を開始するものの、嫌がらせの手紙が届いたり、夜中に襲われたりと、執拗な妨害に遭う。真相を追い求めた先に見えてきたものは…。魚の大量死に隠された、謎と陰謀を暴く!著者渾身の海洋ミステリ。(角川文庫より引用)


環境問題をベースにした、本格海洋ミステリー。魚の大量死、自然によるものか、環境汚染であってもそれが故意によるものか、それとも悪意によるものか…。


故郷の海を守るため、ハワイの海洋生物研究所で働く浩美は日本へと戻ってきて行政とは別に独自の切り口から「真相」に迫っていきます。結末は怖く、こんなことが現実の世界でもいつかは起こるかも知れないと感じました。サラリと読みやすいので是非読んでみて下さい。

キャプテンサンダーボルト/伊坂幸太郎・阿部和重

ゴシキヌマの水をよこせ―突如として謎の外国人テロリストに狙われることになった相葉時之は、逃げ込んだ映画館で旧友・井ノ原悠と再会。小学校時代の悪友コンビの決死の逃亡が始まる。破壊をまき散らしながら追ってくる敵が狙う水の正体は。(文春文庫より引用)


このタイトル、そしてダブルネーム!内容はと言うと軽妙な語り口と大風呂敷は伊坂幸太郎さん、緻密な描写は阿部和重さんといった印象を受けました。


強大な組織に追われ、しかしお金欲しさに逆に追いかけもする二人と一匹。序盤から伊坂さんならではの伏線が張られ、最後まで楽しめるエンターテイメントです。国家の陰謀とか壮大なテーマながら、バカバカしい会話や軽快な掛け合いが絶妙にツボをついていて読んでいて楽しくなります。本当に面白い!そして、ラストはと言うと…最高です。

甦る殺人者/知念実希人

都内近郊で若い女性が次々と首を絞められ、惨殺された。警察は現場に残された血痕のDNA鑑定を行い、容疑者を割り出すが、それは四年前に死んだ男だった…。止まない殺人劇。メディアに送りつけられる犯行声明文。これは死者の復活か。あるいは、真犯人のトリックか。天医会総合病院の天才女医・天久鷹央は事件の裏に潜む“病”を解き明かし、シリアルキラーに“診断”を下す。殺人鬼は、何者なのか。戦慄の医療ミステリー!(新潮文庫より引用)


4年前に死んだはずの男が、殺人を繰り返しているのか?現場に残されたDNAを調べた結果、死んだ人間のDNAが検出された。その男の死亡宣告をした鷹央が事件の真相を解明するために奔走するが…。


医師であり小説家である知念実希人さんによる天久鷹央シリーズ長編は、医療的な事件ではなく、猟奇的なシリアルキラーを相手に鷹央の推理が冴え渡ります。正直真相は医療関係者の方じゃないと分からないよねっていうところですが、凄いです!個人的にはシリーズの中で一番ミステリーとしての緊迫感が強くて面白かった作品です。それにしても毎回よくこんなレアな症例を見つけてきて、それに絡めた事件を考えるものです。

鍵の掛かった男/有栖川 有栖

中之島のホテルで梨田稔(69)が死んだ。警察は自殺と断定。だが同ホテルが定宿の作家・影浦浪子は疑問を持った。彼はスイートに5年住み周囲に愛され2億円預金があった。影浦は死の謎の解明を推理作家の有栖川有栖と友人の火村英生に依頼。が調査は難航。彼の人生の闇で鍵の掛かった状態だった。梨田とは誰か?他殺なら犯人は…驚愕の悲劇的結末!(幻冬舎文庫より引用)


火村・アリスシリーズの少し前の大阪・中之島を舞台とした長編。中之島の銀星ホテルで亡くなった一人の男の死が自殺なのか他殺なのか、調べてほしいという依頼を受けたアリスがまず地道に頑張って単独調査。徐々に徹底した秘密主義者だった死者の波乱万丈の人生と人間模様が明らかになっていきます…そして満を持して火村が登場して鮮やかに謎解き。


シリーズとしても推理小説としても、普通ではない事件へのアプローチが新鮮!犯人探しのようなものはあまりなくて、被害者と仮定される一人の男を謎といていく様子がとても楽しい!かなりのボリュームですが大満足の一冊です!

罠/西川 三郎

自動車販売会社で働く石田真人は、社内結婚の妻・紗栄子と平穏な日々を送っていた。しかし同じタワーマンションに住む玲子と出会い、人生が狂い始める。社長から支店勤務を命じられ、妻の莫大な借金が発覚。さらに本社の不正疑惑をリークしたと疑われ――。果たして石田の周りで何が起こっているのか?幾重にも張られた”罠”の目的とは。(幻冬舎文庫より引用)


みなとみらいのタワーマンションが舞台。奥底に潜む人間の欲、その欲が連鎖するいくつもの罠…サラリーマンとして平穏な人生を送る主人公とそれを取り巻く女性たち、主人公の哀れさと女性のずるがしこさ、怖さが次々と鮮明に描かれています。とても読みやすいですし、読み始めると間違いなく引き込まれる面白さ、おすすめの一冊です!

サラバ!/西 加奈子

僕はこの世界に左足から登場した――。
圷歩は、父の海外赴任先であるイランの病院で生を受けた。その後、父母、そして問題児の姉とともに、イラン革命のために帰国を余儀なくされた歩は、大阪での新生活を始める。幼稚園、小学校で周囲にすぐに溶け込めた歩と違って姉は「ご神木」と呼ばれ、孤立を深めていった。 そんな折り、父の新たな赴任先がエジプトに決まる。メイド付きの豪華なマンション住まい。初めてのピラミッド。日本人学校に通うことになった歩は、ある日、ヤコブというエジプト人の少年と出会うことになる。 ( 小学館文庫 より引用)


イランで生まれ、日本帰国後、エジプトで過ごすことになった少年の誕生してから37才までの物語です。相性の悪い母と姉、空気のような父と暮らす中で、周囲を伺い波風をたてないよう無難な立ち位置を探す主人公ですが、あるつまずきをきっかけに自意識と戦わなければならなくなります。頂点からどん底へと物語が反転していく様子は面白くもあるし辛くもあって、同じような事がいろんな家庭や個人でも起きてるんじゃないかなと思います。


淡々と語られる西加奈子さんの作品ですが、生きるパワーに満ち溢れていて、『自分の信じるものを見つけなさい』という強烈なメッセージをうけとりました。登場人物の誰かに感情移入することができれば主人公とともにあたたかな結末に出会えるかもしれませんよ!

螺旋の手術室/知念 実希人

純正会医科大学附属病院の教授選の候補だった冴木真也准教授が、手術中に不可解な死を遂げた。彼と教授の座を争っていた医師もまた、暴漢に襲われ殺害される。二つの死の繋がりとは。大学を探っていた探偵が遺した謎の言葉の意味は。父・真也の死に疑問を感じた裕也は、同じ医師として調査を始めるが…。「完全犯罪」に潜む医師の苦悩を描く、慟哭の医療ミステリー。(新潮文庫より引用)


難解過ぎず、読みやすい医療ミステリ。大嫌いな父が簡単なはずの手術で死んだ…外科医の冴木裕也は、死の謎を独自に調べ始めます。医学部教授をめぐる疑惑、末期癌の母、並行して主人公と妹の確執やその妹と婚約者、その母の話が進んでいきます。


色々な事が絡み合って親子の思いが紐解かれるお話。そして最後には驚きの真相が待っています。プロローグが病院とは無関係だったのでどう繋がってくるのか……さすがでした。

ぬばたまおろち、しらたまおろち/白鷺 あおい

両親を失い、田舎にある伯父の家に引き取られた綾乃には秘密の親友がいた。幼いころ洞穴で見つけた小さな白蛇アロウ。アロウはみるみる成長し、今では立派な大蛇だ。十四の夏、綾乃は村祭の舞い手に選ばれた。だが、祭の当日、サーカスから逃げ出したアナコンダが現れ村は大混乱に。そんななか、綾乃は謎の男に襲われるが、そこに疾風のように箒で現れ、間一髪彼女を救ったのは、村に滞在していた民俗学者の大原先生だった。綾乃はそのまま先生の母校ディアーヌ学院に連れていかれ、そこで学ぶことになるが、そこはとても変わった学校で……。(創元推理文庫より引用)


異類恋愛+全寮制魔法学校。雪女やのっぺらぼうといったお馴染みの妖怪たちが『魔女』を目指して箒で空を飛ぶというカオスで賑やかな世界観。魔女学校の非日常な描写にワクワクできるハリーポッターとRDG(レッドデータガール)を足して2で割ったような雰囲気の現代ファンタジーな物語です。


主人公・綾乃と小さな白蛇アロウの人外恋愛譚から始まるこの物語は、ジェットコースターな展開の中にも様々な伏線を見事に回収しながらハッピーエンドに着地。これはまさに和製ハリポタ!ニヤニヤしながら読みましょう。凄く面白いですよ!おすすめです。

ハケンアニメ!/辻村 深月

伝説の天才アニメ監督王子千晴が、9年ぶりに挑む『運命戦線リデルライト』。プロデューサー有科香屋子が渾身の願いを込めて口説いた作品だ。同じクールには、期待の新人監督・斎藤瞳と人気プロデューサー行城理が組む『サウンドバック 奏の石』もオンエアされる。ネットで話題のアニメーター、舞台探訪で観光の活性化を期待する公務員…。(マガジンハウス文庫より引用)


辻村さんの『愛』を感じさせる熱い熱いお仕事小説。女性が主役の連作短篇集です。アニメ制作を舞台に、全力投球する監督やプロデューサー、作画家達の活躍が描かれています。


いろいろなトラブルが盛りだくさんなのですが周囲に支えられながら一つ一つ乗り越えて成長していく様子は、読んでいて思わず涙腺が緩みました。誠実に仕事していたら、見ている人はきちんと見てくれてるってお話。読了後、幸福感で満たされるおすすめの一冊です。

辻村深月さんのおすすめ小説 6選!


銀翼のイカロス/池井戸 潤

出向先から銀行に復帰した半沢直樹は、破綻寸前の巨大航空会社を担当することに。ところが政府主導の再建機関がつきつけてきたのは、何と500億円もの借金の棒引き!?とても飲めない無茶な話だが、なぜか銀行上層部も敵に回る。銀行内部の大きな闇に直面した半沢の運命やいかに?無敵の痛快エンタメ第4作。(文春文庫より引用)


やっぱり半沢直樹シリーズは面白い!お約束パターンにより、前半はとにかくヒールキャラに腹が立つばかり。怒りが沸点に達したところで猛反撃で倍返し全4作の中でもスケールが最も大きくて今回は霞が関も絡んできます。


大手航空会社の企業再生と政治と金。メインの相手は政治屋とそれに付随する弁護士。結構現実を連想させる政党とか政治家もいたりとどんどん大きな相手になっていますが、今回は、とうとう大臣まで論破した半沢にやっぱり最後はスカッと爽やかです。

アイネクライネナハトムジーク/伊坂幸太郎

妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL…。人生は、いつも楽しいことばかりじゃない。でも、運転免許センターで、リビングで、駐輪場で、奇跡は起こる。情けなくも愛おしい登場人物たちが仕掛ける、不器用な駆け引きの数々。明日がきっと楽しくなる、魔法のような連作短編集。(幻冬舎文庫より引用)


泥棒や強盗、殺し屋などが全く登場せず、反社会要素のない『普通の人しか出てこない』6編からなる出会いをテーマにした連作短編の恋愛小説で、実際に十分あり得そうな物語。


ボクシングの試合の結果で告白しようかどうか決める人。ズボラな妻に腹を立てて出て行った几帳面な夫、銀行の通帳に記された『オレモワルカッタ』の文字。昔のイジメっ子が広告のプレゼンテーションに来る、復讐の機会到来か?みんなが幸福とまで言えなくても、少なくとも不幸ではなくなり、なんとなく良い感じの人生を送っていく感じが最高。各話の登場人物たちが時空を超えて不思議なくらい繋がっていくところは、伊坂ワールド全開でもちろん圧巻なのですが、まさか伊坂さんの作品でキュンキュンするとは…。

ミュージシャンの斉藤和義さんから歌詞の作成を頼まれた伊坂さんが、『歌詞はできないので小説を』というのがきっかけでできたおすすめの短編集。

満願/米澤穂信

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。鮮やかな幕切れに真の動機が浮上する表題作をはじめ、恋人との復縁を望む主人公が訪れる「死人宿」、美しき中学生姉妹による官能と戦慄の「柘榴」、ビジネスマンが最悪の状況に直面する息詰まる傑作「万灯」他、全六篇を収録。(新潮文庫より引用)


あらゆるミステリーの賞を受賞した傑作短編集です。どの作品にも漂う拭い去れない不穏な空気、常に気がかりなことを抱えながら生きている気分にさせられるあの不快な感じは、先へ先へと読ませます。まさにイヤミス。


短篇集は長編に比べると満足感が少なくて苦手という方も多いと思いますが、こちらの『満願』は、そんな心配いりません。無駄の無い濃い作品ばかりで、どの作品も終盤まで読んで『だからかー』と思える作りと『ざわっ』とくる後味の悪さが最高に面白いですよ。

あらゆるミステリーの賞というのは、山本周五郎賞(新潮社)受賞、直木三十五賞(文藝春秋)候補、ミステリが読みたい!(早川書房)1位、このミステリーがすごい!(宝島社)1位、週刊文春ミステリーベスト10(文藝春秋)1位、本屋大賞(NPO法人 本屋大賞実行委員会)7位…凄い。

米澤穂信さんのおすすめ作品


イノセント・デイズ/早見和真

田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で、彼女は死刑を宣告された。凶行の背景に何があったのか。産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人、刑務官ら彼女の人生に関わった人々の追想から浮かび上がる世論の虚妄、そしてあまりにも哀しい真実。幼なじみの弁護士たちが再審を求めて奔走するが、彼女は…筆舌に尽くせぬ孤独を描き抜いた慟哭の長篇ミステリー。(新潮文庫より引用)


死刑判決を受けたひとりの女性の過去を、色々な人の視点から回想していく物語。『読後あまりの衝撃で3日ほど寝込みました』と帯にもあるのですが、 3日は言い過ぎにしても読後の罪悪感・無力感が半端のない1冊。


元カレの妻と子供2人を放火で殺害したとして死刑が求刑された田中幸乃。彼女がどんな人間だったのかが語られてゆき、今回の事件について考えさせられていく展開…犯人のその後及び償いに焦点をあてたとにかく切ない作品です。あらすじでも紹介されている通り『筆舌に尽くせぬ孤独を描き抜いた』ミステリー、最初から最後まで引き込まれ続けます。

夏の祈りは/須賀しのぶ

文武両道の県立北園高校にとって、甲子園への道は遠かった。格下の相手に負けた主将香山が立ち尽くした昭和最後の夏。その十年後は、エース葛巻と豪腕宝迫を擁して戦った。女子マネの仕事ぶりが光った年もあった。そして今年、期待されていないハズレ世代がグラウンドに立つ。果たして長年の悲願は叶うのか。先輩から後輩へ託されてきた夢と、それぞれの夏を鮮やかに切り取る青春小説の傑作。(新潮文庫より引用)


何代にも渡る県立北園高校の夏。甲子園出場を期待されるものの、なかなか達成できない野球部の物語。高校の野球部を舞台にしながら、誰もが共感できる感情が織り込まれています。


5話からなる連作短編集で、各話とも舞台は同じなのですが、登場する世代が10年間隔位で異なります。先輩から後輩へ託されてきた夢と、それぞれの熱い夏が描かれる爽やかな青春小説で、色々な登場人物を通して、共通の悲願に向けて突き進む姿を見ることができて、積み重ねてきた重みの先にある結末にはぐっと来るものがあります。爆笑しながら感動の涙を流せるおすすめの一冊ですよ。

こちらの作品は、偶然にも埼玉県を舞台にした物語なんですよ。埼玉代表 花咲徳栄高校優勝おめでとう!!

天盆/王城夕紀

蓋の国を動かすのは、盤戯「天盆」を制した者。人々は立身を目指し研鑽に励むが、長い間、平民から征陣者は出ていない。そんな中、貧しい十三人きょうだいの末子・凡天が激戦を勝ち進み―少年が歴史に挑むとき、国の運命もまた動き始める。圧倒的疾走感で描き出す放熱ファンタジー!(中公文庫より引用)


将棋に似た盤上遊戯『天盆』を制する者が国を動かすという架空の国でのお話。貧しい13人兄弟の末っ子・凡天は10歳ながらも天盆にのめり込んでいき、異様な強さで難敵を倒していきます。ですが権力者に睨まれて少しずつ追い詰められてゆくその家族…。


頂点を目指す天盆を巡る戦いはどんどん熱くなっていって、劣勢を覆し上り詰めてゆく戦いぶりは痛快の一言。凡天一家の家族愛や天盆の白熱する試合ぶりに引き込まれること間違いなしの魅力あるファンタジー小説。もちろん将棋が分からない方でも問題なく楽しめますよ。

こちらの作品の最大の魅力は、勝負の勝ち負けというよりも、勝負を通じて観戦している人達の心の動きを描いているので、自分も一観戦者として熱くなれる事だと思います!

君の膵臓をたべたい/住野よる

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて―。読後、きっとこのタイトルに涙する。「名前のない僕」と「日常のない彼女」が織りなす、大ベストセラー青春小説!(双葉文庫より引用)


病を心に秘めながらも天真爛漫に生きる咲良、彼女とは真逆で物静かで捻くれた、人を避けて歩く僕。僕らが必然的に出会った事に気がつき、心の中の彼女の存在の大きさを知った時、彼女はいない…。号泣しすぎて頭が痛くなる恋愛小説です。


余命1年…前向きで明るい桜良のセリフや行動から感じる死への恐怖と覚悟。自分とは正反対の彼と無意識に惹かれ合う恋心。それを知ったとき『君の膵臓を食べたい』のタイトルに込められた思いに気づき感動しすぎ。心に沁みるおすすめの一冊です。

あとがき

文庫化されたばかりのおすすめの小説をご紹介してきました。どの作品もとても面白くて、物語の世界にどっぷり引き込まれる作品ばかり、読み始めると手が止まらなくなるはずですよ!これからも素敵な文庫本を随時追加して行く予定です。気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

おすすめのミステリー小説 50選!

おすすめの異世界転生漫画 ワクワクのとまらない厳選20作品!


今や大人気となっている異世界転生系漫画。膨大な数の作品が日々登場していますね。そんな中から個人的におすすめの異世界漫画・ゲーム世界ものコミックを人気作、新作から面白い作品を厳選してご紹介していきます。随時追加・更新もしていく予定ですので是非お気に入りの1冊を見つけて下さい。

おすすめの異世界転生漫画

それではここからおすすめの異世界転生系漫画を人気作、新作から厳選してご紹介していきたいと思います!あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にして頂ければ幸いです。ちなみに掲載の順番はランキング形式ではありませんが個人的によりおすすめしたいコミックを先にご紹介しています。どうぞごゆっくりお楽しみ下さい。

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レジェンド


出典:©︎ レジェンド

事故死したはずの高校生・レイの前に姿を現した異世界の魔術師・ゼパイル。その後継者に選ばれたレイは、強力な魔力と伝説級のアイテム、そして相棒の魔獣セトとともに、異世界エルジィンで第二の生を歩み始める!


なろうで絶大な人気を誇る神無月さんのコミカライズ。世界最強クラスのチートで転生した主人公とその相棒、グリフォンのセト。 女性からアプローチもありますが、あまり気にしない感じでセトと楽しく冒険者をやっています。初期パラメーターが高いのですが、セトとともに更に強くなるポテンシャルもあってこの先の展開も楽しみ!スカッとする最強物を求めている方におすすめです。


望まぬ不死の冒険者


出典:©︎ 望まぬ不死の冒険者

最高位の神銀級冒険者を目指して十年。いまだ銅級冒険者のレントは、いつものように単独で《水月の迷宮》に潜り、鍛錬と日銭稼ぎをするつもり――だった。だが、初心者向けの迷宮にいるはずもない《龍》と遭遇。圧倒的な力の前に為す術なく喰われてしまう。そして、死んだはずのレントは“目覚めた”――『骨人(スケルトン)』の姿で。途方にくれたレントだったが魔物の持つ『存在進化』を用い人間を目指すことを決意。迷宮でひとり魔物へと挑み始める!


万年銅級の冒険者が、龍に喰われて命を落としスケルトンに転生してしまいます。なんとか進化をして、街を歩いても怪しまれない見た目になり再び冒険者を目指す為、腕力や魔法力にたよらない冒険をしていく物語。転生ものとしては珍しくチート性能はないのですが、生前に強さよりも信頼感や人間関係を重視していたという設定が今後の展開に繋がりそうで楽しみなおすすめの作品。


異世界魔法は遅れてる!


出典:©︎ 異世界魔法は遅れてる!

現代に生きる魔術師・八鍵水明は、突如現れた魔法陣によって友人とともに異世界へ転移してしまう。だけど勇者として呼び出されたのは友人で、自分はそれに巻き込まれただけ!? 水明は魔王討伐の旅に同行することを断り、ありとあらゆる現代魔術を駆使しながら、帰る方法を探しはじめる――。


召喚された友人に巻き込まれたものの、実は主人公の方もチートだったという無双ダークヒーロー系。無双ポジションのキャラが2人いて、目立たない方の視点で話が進むのは読んでいて新鮮!力を隠し、周りから見下されここぞという時に俺TUEEE。魔法の演出や戦闘シーンもしっかりと描かれていて面白い!


駆除人


出典:©︎ 駆除人

害虫、害獣のお悩みお聞かせください。異世界で"駆除"承ります――! 清掃員兼害虫駆除業者のナオキは、不慮の事故で死亡後、転生して異世界に来ていた。生前の知識を活かし駆除の仕事をしていたら、大量駆除のせいかアッという間に成長し――!? ツナギを着た転生者の異世界漫遊記!(角川コミックス・エースより引用)


タイトルの通り主人公の職業は駆除人。戦闘ではなく手に入れた材料を使って知識と経験を活かしモンスターの駆除をしていくという設定が面白い。マイペースな主人公がまとめて数百匹単位で根こそぎモンスターを駆除、どんどんレベルが上がっていく様子は爽快。それでも相変わらず自分の仕事に没頭する性格は斬新です。


神達に拾われた男


出典:©︎ 神達に拾われた男

スライムたちと第二の人生を謳歌するやさしく幸せな異世界転生。日本の中年サラリーマン竹林竜馬は、死後、三柱の神に協力を求められ、子どもの姿で異世界へ転生!森で一人、のんびり暮らし始めた竜馬は、魔法でテイムしたスライムたちの研究にのめり込んで行き…。(ガンガンコミックスUP!より引用)


不遇な前世の埋め合わせに好きなように生きて欲しいという神達の願いの元、スライム達に囲まれて幸せな第二の人生。パートナーのスライム達が様々な進化を遂げて…いろんな事をしていきます!原作の穏やかな雰囲気が、表情ゆたかなキャラクターと、綺麗な背景でコミカライズされていてとても心地良く読めるおすすめの一冊です。


ナイツ&マジック


出典:©︎ ナイツ&マジック

「異世界転生」×「メカヲタ」!? 本格ロボットファンタジー起動!! 敏腕プログラマーの青年が転生したのは、剣と魔法と「巨大人型兵器」が存在する異世界――しかも青年は重度の「メカヲタク」で!? そして始まる――ロボット操縦者『騎操士』目指す、狂喜乱舞&猪突猛進な本格ロボットファンタジー!!


ロボオタのプログラマーが魔法と巨大ロボットのある世界に転生して、自分だけのロボを手に入れるために活動する話。見た目が可愛いのに中身は男前な主人公、ロボットに乗っている主人公からは狂気さえ感じますが、好きなことに対する熱意や楽しさに共感できて、ワクワクしながら楽しめますよ。


老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます


出典:©︎ 老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます

山野ミツハは18歳でありながら中学生に見られてしまう童顔小柄な少女。高校卒業を目前にして両親と頼れる兄を一度に失い、いきなり天涯孤独の身になってしまう。ショックで大学受験にも失敗して途方に暮れていたミツハは、たまたま謎の存在から「世界間転移」という能力を与えられる。そこから彼女が思いついた将来設計は、世間一般の常識の斜め上をいっていた──!!( シリウスKCより引用)


家族を失い受験に失敗した主人公が、自堕落な生活を送る事を目的に、日本に売っている物を異世界の雑貨屋で割高で売って、異世界の金貨を現代で金として換金するという、わかりやすくて楽しい異世界交易物語です。異世界転移ものですがいい感じに現実的で面白い!


超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!


出典:©︎ 超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!

日本には、政治や経済などの各分野で卓越した能力を発揮し、世界に名を轟かせる七人の超人高校生たちがいる。ある日、飛行機事故に巻き込まれた彼らが目を覚ますと、そこは魔法や獣人が存在する異世界だった。突然の事態に七人は混乱―――するどころか、地球へ戻るために異世界でやりたい放題!?「気楽に行こう。我々が本気を出すと、この世界を壊してしまうからね。」地球最高の叡智と技術を持つドリームチームによる異世界革命物語、堂々開幕───!!


気楽に行こう。我々が本気を出すと、この世界を壊してしまうからね…タイトルのとおり、超人的な高校生7人が異世界にいってもやっぱりできる人で、好き放題する話。あまりにも気持ち良く進む無双展開の数々は、読んでいて清々しい。7人の高校生達それぞれに見せ場がしっかりとあるのも良い!


没落予定なので、鍛冶職人を目指す


出典:©︎ 没落予定なので、鍛冶職人を目指す

没落(予定)貴族の逆転コメディ! 待望のコミカライズ化!! 現代日本からゲーム『幻想学園』の嫌われモブ貴族に転生した、主人公のクルリ・ヘラン。しかし、将来は悪役令嬢と結婚するも没落する未来が待っていて……!? 没落ルート回避の物語、堂々開幕――!!(Amazonより引用)


ゆるゆるな逆転コメディ。没落予定な貴族の少年が、没落しないように領地で頑張ったり没落した時のために手に職つけたりと、色々と手を尽くしていく話。といっても、冒頭でいきなり鍛冶職人の免許皆伝を貰ってしまっているのでわりと安心感のある日常が描かれています。


賢者の弟子を名乗る賢者


出典:©︎ 賢者の弟子を名乗る賢者

とあるオンラインゲームの九賢者の一人、召喚士ダンブルフこと咲森鑑はある日ゲームが現実となった世界へ飛ばされてしまう。しかも老練な賢者の姿ではなく可憐な少女の姿で。築き上げた賢者の威厳を守るためにも賢者の弟子「ミラ」と名乗ることになる。


老賢者キャラでプレイをしていた主人公が、たまたま少女に容姿を変えていたときにVRMMO世界に取り込まれて…。外見は美少女、口調はおじいちゃん、中身は青年と少し混乱しますが可愛い!従者たちも主人公に対して可愛がるように接しているのは読んでいて楽しいです。ほんわかとした面白さのある作品。


ポーション頼みで生き延びます!


出典:©︎ ポーション頼みで生き延びます!

長瀬香は、世界のゆがみを調整する管理者の失敗により、肉体を失ってしまう。しかも、元の世界に戻すことばできず、より文明の遅れた世界へと転生することしかできないらしい。そんなところに放り出されてはたまらないと香が要求したのは『私が思った通りの効果のある薬品を、自由に生み出す能力』さらにアイテムボックスと言語理解能力と少し若返った身体を手に入れた15歳の少女カオル、生み出した薬品―ポーションを使って安定した生活を目指します!


転生した先では、ポーションを作成できる能力に加えて現代知識もあるので事実上無敵状態。平和に安定した暮らしをしたい主人公の想いに反して、その能力に周りが騒ぎ始めてしまい住む場所を転々とせざるを得ません。それでも強く生きていこうとするしたたかな主人公のスタンスに惹かれます。


宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する


出典:©︎ 宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する

宝くじで40億当たった!会社辞めて異世界で本気のボランティアと恋! 大金持ったら異世界へ!? 宝くじが当たった俺、会社を辞めて田舎の屋敷にしばらくこもる予定だったんですよねー。そしたらなんと、屋敷の通路を抜けたらどうやら異世界だった模様です。困ってる人を日本円で助けちゃおうか冒険譚――!!!!! 素朴な村人たちとの異世界スローライフ!


こちらは、異世界と自由に行き来ができるタイプ。現実世界で宝くじの高額当選。幸運の絶頂にある状況なのに、敢えて文化レベルの低い異世界のとある村で、現代の知識とお金の力を使って貢献する物語。スローライフ好きな方におすすめです。


村人ですが何か?


出典:©︎ 村人ですが何か?

村人だけど、勇者だって救ってみせる! ぶっちぎり最強譚――誕生!!!


転生後の世界、幼なじみが勇者になって主人公はなんと村人。地味なスキルでどんなに努力してもステータスの上がらないはずの「村人」が、知恵を使ってどのようにして強くなっていくのかをワクワクしながら楽しめる作品です。


転生したらスライムだった件


出典:©︎ 転生したらスライムだった件

通り魔に刺されて死んだと思ったら、異世界でスライムに転生しちゃってた!?相手の能力を奪う「捕食者」と世界の理を知る「大賢者」、2つのユニークスキルを武器に、スライムの大冒険が今始まる! ( シリウスKCより引用)


すくすくと無敵スライムへと進化していく過程がめちゃくちゃ面白い『転生したらスライムだった件』。異世界を現代社会の知恵で無双する、未開の村を文明化する、様々な生物非生物を取り込んでスキルを増やしていくなどなどワクワクする展開で楽しすぎます!今のところ異世界モノの中で個人的に一番好きな作品です。


スライム倒して300年知らないうちにレベルMAXになってました


出典:©︎ スライム倒して300年知らないうちにレベルMAXになってました

スローライフ300年。いつの間にか世界最強になってました!? 相沢梓、女、独身、社畜。仕事のためだけに生きた人生を終え、不老不死の魔女に転生して、スローライフを300年続けてたら、レベル99になってました。世界最強の噂を聞きつけ、やってくる冒険者やドラゴンetc。私のスローライフはどうなるの!? ( ガンガンコミックスONLINE より引用)


スライム倒して300年という響きの通り、最強ですがゆるくてまったりなスローライフもの。まずドラゴン娘やスライムの精霊などでてくるキャラがどれも可愛い!バトルも割とありますが、終始ゆるふわな雰囲気なのでストレスなく読めます。数ある異世界転生漫画の中でも「スローライフ」という言葉が一番合う作品だと思ってます。ゆるゆるしていて読み心地の良い作品ですよ。


とあるおっさんのVRMMO活動記


出典:©︎ とあるおっさんのVRMMO活動記

冒険に興じるもよし、独自の料理や武器を作るもよし、超自由度を誇るVRMMO「ワンモア・フリーライフ・オンライン」。この世界で38歳、独身の会社員・田中大地が選んだのは不遇スキルを極める地味プレイ。最初は苦労していたが上達と共に不遇スキルが驚異の力を発揮して…! 冴えないおっさんのほのぼの生産系VRMMOファンタジー待望のコミカライズ!!( アルファポリスCOMICS より引用)


ソロプレイのために前情報からハズレスキルをあえて選び、のんびり世界を楽しむはずだったおっさんゲーマーが、様々な苦労を切り抜けていくお話。こちらも個人的に大好きなゲーム世界もの漫画。戦闘やクエストのようにシステム側で用意した部分だけでなく、想像と発想でオリジナルな楽しみ方を見つけて楽しむこの雰囲気は最高です!かなりおすすめ。


聖者無双


出典:©︎ 聖者無双

銃弾に倒れた一人のサラリーマン。気付けば聖属性魔法の才能を授かり、ルシエル・15歳・治癒士として異世界に転生した。新たな世界で生き残ることを目標にまずは身体を鍛えることを決意し、厳しい訓練をひたすら受けるのだった。( シリウスKCより引用)


なろうコン大賞「金賞」作品のコミカライズ。サラリーマンからの転生ということでお礼言いまくりの謝りまくり…社畜気質がいかに異世界で役に立つのかと、 日本人特有の非差別体質の貴重さが読み取れて楽しめます。世界が変わっても、目の前の状況に必死に対応力をつけて対応し、起こりうる状況を想定していかないといけないことを痛感できるおすすめの作品です!


金色の文字使い


出典:©︎ 金色の文字使い

食事と読書を愛する“ぼっち”高校生の丘村日色が、クラスのリア充四人と異世界に飛ばされた! ≪勇者≫の称号にリア充たちがはしゃぐなか、確認された日色の称号は≪巻き込まれた者≫…ってどういうことー!?(ドラゴンコミックスエイジ より引用)


勇者として召喚された4人に巻き込まれて召喚された文字魔法の使える少年の一人旅。一人で試行錯誤しながらやってる辺りが好き。最初から無敵状態ではなく適度に強くなる主人公に、それに合わせて周りに増える仲間、敵もパワーバランスが程よくてパワーインフレを起こし易い異世界バトル物と違って飽きがきませんよ。


Re:Monster


出典:©︎ Re:Monster

前世で不運な死を遂げ、目覚めると最弱ゴブリンに転生していたゴブ朗。しかし、喰えば喰うほど強くなる【吸喰能力】で異常な進化を遂げ、あっという間にゴブリン・コミュニティのトップに君臨!弱肉強食の異世界で、有能な部下や仲間達とともに繰り広げられる (アルファポリスCOMICSより引用)


最弱種族ゴブリンからの下剋上ストーリー、とにかくゴブリン尽くしの漫画です。こちらの作品が他の転生ものと異なるのは前世の世界観もSF設定で既にチートなところ。そんな転生前の能力が残っていたためそれを生かしてゴブリンなのに着実にステップアップしていく姿には爽快感があるものの、ちょっと過剰なところもあるので好き嫌いが分かれそう。主人公無双系が好きな人におすすめです。


蜘蛛ですが、なにか?


出典:©︎ 蜘蛛ですが、なにか?

女子高生だった私が目覚めると…何故か異世界で「蜘蛛」に転生していた! 種族底辺の蜘蛛として迷い込んだ先は毒ガエル・大蛇・果ては龍も跋扈する最悪ダンジョン!?メンタル最強女子が生き抜く迷宮生存戦略!!(角川コミックス・エースより引用)


こちらも個人的にかなり好きな『蜘蛛ですが、なにか?』。蜘蛛に転生してしまった女子高生のサバイバル物語で、最弱クラスの魔物というハンデを知恵を振り絞って乗り越え懸命に生き抜く姿が描かれています。獲物を捕食しながら少しずつ蜘蛛子さんが強くなってく感じが面白い!昆虫とかハ虫類系きらいな人は多分無理です。


異世界居酒屋「のぶ」


出典:©︎ 異世界居酒屋「のぶ」

古都アイテーリアの裏路地に繋がった、居酒屋「のぶ」。異世界の住民達は、馴染みのない異国風料理のあまりの美味さに次々と虜になっていくのだが…!?異世界グルメファンタジー開幕!(角川コミックス・エースより引用)


現代の日本食を異世界の住民達に振る舞って驚いたり感動したりする様子を楽しむ漫画。料理が美味しそうなのはもちろんのこと、食べる人の反応が凄く良い。店を出る頃にはみんな笑顔になってるのにほっこり癒されますよ!


無職転生~異世界行ったら本気だす


出典:©︎ 無職転生

34歳無職童貞のニートは無一文で家を追い出され、自分の人生が完全に詰んでいたと気付く。己を後悔していた矢先、彼はトラックに轢かれ呆気なく死んでしまう。しかし、ついで目覚めれば、そこはなんと剣と魔法の異世界! ルーデウスと名付けられた赤ん坊として生まれ変わった彼は、「今度こそ本気で生きて行くんだ……!」と後悔しない人生を送ると決意する。前世の知識を活かし、魔術の才能を開花させた彼の新たな人生とは!? 前世の知能を活かしたルーデウスは瞬く間に魔術の才能を開花させ、小さな女の子の家庭教師をつけてもらうことに。さらにはエメラルドグリーンの髪を持つ美しいクォーターエルフとの出会い。彼の新たな人生が動き始める。( MFコミックス より引用)


主人公の転生前が引きこもりデブニート34才、それが可愛い系男の子として転生。前世の記憶があるので、見た目は子供でも中身はおっさんだったりします。純真な顔してゲスな事考えているのが面白い!題名通り異世界に行ってから本気出して生活している感じが好きです。絵も丁寧でかわいいしバトルも魔法も迫力あって見ごたえあります。

とんでもスキルで異世界放浪メシ


出典:©︎ とんでもスキルで異世界放浪メシ

『勇者召喚』に巻き込まれ、異世界に転移してしまったサラリーマン・向田剛志。異世界の王様の話に胡散臭さを感じた向田は、早々に国外脱出を決意し一人旅に出ることに。旅で頼れるのは、召喚時に唯一得られたスキル【ネットスーパー】。それは、異世界にいながら現代日本のスーパーの商品を取り寄せられるという便利スキルだった! しかし、隣国への旅の途中、護衛に振舞った「猪肉の生姜焼き」の良い匂いが、とんでもないヤツを引き寄せてしまい――!?( ガルドコミックス より引用)


まったり系異世界召喚もの。大きな展開はそんなにないですが、ゆるっと読めるのが良かった。能力無しの主人公がネットスーパーの能力と知恵で生きていくというお話で、他の異世界モノと差別出来ていて新鮮。これからどんな現実世界のものと異世界のものの食コラボがなされていくのか楽しみ!

盾の勇者の成り上がり


出典:©︎ 盾の勇者の成り上がり

勇者として異世界に召喚された尚文は、冒険三日目にして仲間に裏切られ、すべてを失ってしまう…。他者を信じることのできなくなった尚文の前に、一人の少女が現れるのだが…!?(コミックフラッパーより引用)


異世界に四聖である楯の勇者として召還されるのですが、楯はハズレと言われ、裏切られ、犯罪者扱いされ、保障なども最低限、なのに周りからは嘲笑され罵倒され、邪魔ばかりされ…ここまで底辺から上がっていく話だとは。


そんな中でも周りに負けず自分の意思を貫いて戦っていくような物語なのでもちろん面白いのですが、ほとんど全てのキャラにイライラするので、そういうのが苦手な人は読まないほうがいいような気がします。

異世界で『黒の癒し手』って呼ばれています


出典:©︎ 異世界で『黒の癒し手』って呼ばれています

ある日突然、異世界トリップしてしまった神崎美鈴、22歳。着いた先は、王子や騎士、魔獣までいるファンタジー世界。ステイタス画面は見えるし、魔法も使えるしで、なんだかRPGっぽい!? オタクとして培ったゲームの知識を駆使して、魔法世界にちゃっかり順応したら、いつの間にか「黒の癒し手」って呼ばれるようになっちゃって…!?(レジーナコミックスより引用)


異世界に無理矢理連れてこられた主人公。ステータス画面があったりアイテム収納できたりと本当にゲームの世界に紛れてしまったようなワクワク感があって面白い!結構機転の利く主人公も魅力的です。

オーバーロード


出典:©︎オーバーロード

オンラインゲーム「ユグドラシル」サービス終了の夜、名残を惜しむためログインしていた主人公は異世界に飛ばされてしまう。見た目は骸骨!?最強で魔法使い!?おまけに悪役――!?カリスマ世界征服物語、開幕。(角川コミックス・エースより引用)


その日終わると覚悟していたオンラインゲーム「ユグドラシル」の世界に飛ばされた主人公が、驚きつつもとりあえず色々やってみるとこから、元の世界に戻れないのなら腹を括って世界征服してみるか!となるお話。


主人公は徐々に強くなっていくのではなく、既に世界を圧倒できるほどの実力者。絶対的な強さもありますが、カッコ良くしなければいけないという主人公の努力がチラチラ見られて面白いですよ。

デスマーチからはじまる異世界狂想曲


出典:©︎ デスマーチからはじまる異世界狂想曲

デスマーチ真っ只中のプログラマー、”サトゥー”こと鈴木。仮眠を取っていたはずの彼は、気がつけば見たこともない異世界に放り出され、そして目の前には蜥蜴人の大軍? 夢か現実か、ここにサトゥーの旅が始まる!( ドラゴンコミックスエイジ より引用)


自分が作っていたVRMMORPGの世界に入り込んでしまい、そこでチート的な強さと装備を得て、異世界で頑張るお話。転生した直後にカンストレベルのスキルをゲットするので苦もなく話が進みます。モンスターや街並み・背景・小道具・食べ物などがしっかりと描き込まれていて原作の異世界観光旅行記ノリが増幅された感じで良いコミカライズ。

まとめ

おすすめの異世界転生漫画 を人気作品、新作から厳選して20作品ご紹介してきました。どの作品も面白すぎる素敵な作品ばかり!気になる作品があれば是非手に取ってみて下さいね。

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原田マハおすすめの10作品!穏やかな雰囲気、爽やかな読後感を楽しめる!


著者自身が深く愛する芸術、映画、旅行などをテーマとして、読みやすく美しい文章とストーリーでそれらの世界を擬似体験させてくれる。そして、どの作品も読後は爽やかで幸せな気分になれるものばかり!今回は、そんな素敵な作品を生み出し続ける『原田マハ』さんの魅力を思う存分味わえるおすすめの作品をご紹介していきたいと思います。

原田マハさんプロフィール

まずはじめに原田マハさんのプロフィールからご紹介します。

1962(昭和37)年、東京都小平市生まれ。関西学院大学文学部日本文学科および早稲田大学第二文学部美術史科卒業。馬里邑美術館、伊藤忠商事を経て、森ビル森美術館設立準備室在籍時、ニューヨーク近代美術館に派遣され同館にて勤務。その後2005(平成17)年『カフーを待ちわびて』で日本ラブストーリー大賞を受賞しデビュー。2012年に発表したアートミステリ『楽園のカンヴァス』は山本周五郎賞、R-40本屋さん大賞、TBS系「王様のブランチ」BOOKアワードなどを受賞、ベストセラーに。2016年『暗幕のゲルニカ』がR-40本屋さん大賞、2017年『リーチ先生』が新田次郎文学賞を受賞。引用: 原田マハ | 著者プロフィール | 新潮社


原田マハさんのおすすめ小説

表記はタイトル、あらすじ、感想の順になっています。それでは原田マハさんの傑作、名作の数々を思う存分堪能してくださいね!

楽園のカンヴァス

ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。リミットは7日間。ライバルは日本人研究者・早川織絵。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに篭めた想いとは―。山本周五郎賞受賞作。(新潮文庫より引用)


ルソーの絵を巡って、2人の研究者がその真贋を明らかにしていく、名作を題材としてミステリー調に仕上げた物語。絵と向き合い、画家を研究しそこに自分の人生をかける2人の情熱は読んでいてとても面白く、美術の知識がほとんどなくてもグイグイと引き込まれていきます。


原田マハさんの美術に対する愛情が全面に出ているのを感じる事が出来て、単純にストーリーが面白いというのは勿論のこと、芸術や美術に普段あまり触れることのない方にとってこの世界への入り口にもなり得る傑作だと思います。

ジヴェルニーの食卓

ジヴェルニーに移り住み、青空の下で庭の風景を描き続けたクロード・モネ。その傍には義理の娘、ブランシュがいた。身を持ち崩したパトロン一家を引き取り、制作を続けた彼の目には何が映っていたのか。(「ジヴェルニーの食卓」)新しい美を求め、時代を切り拓いた芸術家の人生が色鮮やかに蘇る。マティス、ピカソ、ドガ、セザンヌら印象派たちの、葛藤と作品への真摯な姿を描いた四つの物語。(集英社文庫より引用)


マティス、ドガ、セザンヌ、モネら絵画の巨匠たちの人生を彼らの周りにいる女性たちの目線で見つめ、疑似体験ができる物語で名作が生まれた背景に触れることができます。


どの話も穏やかな雰囲気につつまれ、いつまでも読んでいて画家達の人生に浸っていたいと思わせてくれる傑作です。

たゆたえども沈まず

1886年、栄華を極めたパリの美術界に、流暢なフランス語で浮世絵を売りさばく一人の日本人がいた。彼の名は、林忠正。その頃、売れない画家のフィンセント・ファン・ゴッホは、放浪の末、パリにいる画商の弟・テオの家に転がり込んでいた。兄の才能を信じ献身的に支え続けるテオ。そんな二人の前に忠正が現れ、大きく運命が動き出すーー。『楽園のカンヴァス』『暗幕のゲルニカ』の著者によるアート小説の最高傑作、誕生!(幻冬舎より引用)


19世紀末のパリを舞台に、売れない画家・ゴッホと彼の才能を信じて支え続けた弟・テオを日本人画商の視点から描いた物語。美術に造詣の深い原田マハさんらしく、まるで観てきたかように物語が描かれていてフィクションとノンフィクションの境目がわからない程リアル。


幸せを感じさせるようなシチュエーションも大小描かれているものの、全体的には悲劇的な読後感…でも完読した後に序章を読むと少し温かい気持ちにもなれました。ゴッホに纏わるエピソードを、愛のある物語で読ませてくれる良作です。

暗幕のゲルニカ

反戦のシンボルにして20世紀を代表する絵画、ピカソの〈ゲルニカ〉。国連本部のロビーに飾られていたこの名画のタペストリーが、2003年のある日、突然姿を消した――誰が〈ゲルニカ〉を隠したのか? ベストセラー『楽園のカンヴァス』から4年。現代のニューヨーク、スペインと大戦前のパリが交錯する、知的スリルにあふれた長編小説。(新潮文庫より引用)


9・11後のニューヨークと第二次世界大戦のヨーロッパという2つの時代を交互に描く2軸進行で、ピカソの反戦の思いを込めた作品『ゲルニカ』をめぐって繰り広げられる物語。


反戦への強い思いに胸が熱くなるストーリーで、読者の関心を集めてグイグイとページを捲らせる技術はやっぱり凄いですし、ピカソに関する入念な下調べも圧巻!最初にご紹介した『楽園のカンヴァス』を先に読んでおくとより楽しめる作品だと思いますよ。

旅屋おかえり

あなたの旅、代行します!売れない崖っぷちアラサータレント“おかえり”こと丘えりか。スポンサーの名前を間違えて連呼したことが原因でテレビの旅番組を打ち切られた彼女が始めたのは、人の代わりに旅をする仕事だった―。満開の桜を求めて秋田県角館へ、依頼人の姪を探して愛媛県内子町へ。おかえりは行く先々で出会った人々を笑顔に変えていく。感涙必至の“旅”物語。(集英社文庫より引用)


ガラッとかわって旅の話。帰れない故郷やもう一度見たい風景など、依頼人に代わって日本全国を旅する「旅屋」。この事業を立ち上げたのは人生どん底でも明るく前向きな元アイドルの「おかえり」こと丘えりか。


依頼者の重い過去を背負いつつ旅をするおかえりが、自身の境遇にさえ悩みながらも、この旅で皆を幸せにしてしまう様子に心もほんわか!楽しく、愉快にマハさんの文章に引き込まれていくこと間違いなしのおすすめ作品です。

カフーを待ちわびて

もし絵馬の言葉が本当なら、私をあなたのお嫁さんにしてください―。きっかけは絵馬に書いた願い事だった。「嫁に来ないか。」と書いた明青のもとに、神様が本当に花嫁をつれてきたのだ―。沖縄の小さな島でくりひろげられる、やさしくて、あたたかくて、ちょっぴりせつない恋の話。選考委員から「自然とやさしい気持ちになれる作品」と絶賛された第1回『日本ラブストーリー大賞』大賞受賞作品。( 宝島社文庫 より引用)


沖縄の与那喜島を舞台にしたラブストーリー。素直で素朴な主人公の明青と外から来た謎の美女・幸。純粋な2人の思いは、じれったくて少し切なくて、ハラハラして…。


マハさんの巧みなストーリー展開に南国の穏やかな時の流れも相まって、心温まる読後感。そして、まるでその場にいるかのような感覚を呼び起こす爽やかな描写に沖縄の雰囲気も楽しめます。凄く沖縄へ行きたくなりますよ!

さいはての彼女

25歳で起業した敏腕若手女性社長の鈴木涼香。猛烈に頑張ったおかげで会社は順調に成長したものの結婚とは縁遠く、絶大な信頼を寄せていた秘書の高見沢さえも会社を去るという。失意のまま出かけた一人旅のチケットは行き先違いで、沖縄で優雅なヴァカンスと決め込んだつもりが、なぜか女満別!?だが、予想外の出逢いが、こわばった涼香の心をほぐしていく。人は何度でも立ち上がれる。 (角川文庫より引用)


旅を軸とした全4編からなる短編集。人生にいきづまった女性が、旅先での出会いを通じて寂しさや挫折を受け入れて乗り越えて、前を向いてゆく話。


どの話も最後には爽やかな気持ちにさせてくれるので、前向きになりたいときや元気がでないときに是非読んで欲しい一冊。もちろんこちらの作品も景色や場面が鮮明に浮かんでくるので旅をしたくなっちゃいますよ!

生きるぼくら

いじめから、ひきこもりとなった二十四歳の麻生人生。頼りだった母が突然いなくなった。残されていたのは、年賀状の束。その中に一枚だけ記憶にある名前があった。「もう一度会えますように。私の命が、あるうちに」マーサばあちゃんから?人生は四年ぶりに外へ!祖母のいる蓼科へ向かうと、予想を覆す状況が待っていた―。人の温もりにふれ、米づくりから、大きく人生が変わっていく。(徳間文庫より引用)


高校でのいじめ、就活での悩みが原因で引きこもりになってしまった人生くんは、母の荒療治で祖母の住む蓼科へ。


なかなか一筋縄では行かない田舎暮らしですが、そこで出会ったお米作りや周囲のカッコいい大人たちと関わり合う中で、生きることに彷徨っていた人生くんが、人間らしさを取り戻し成長していく様子に心奪われます。優しくて心温まるおすすめの一冊。

翼をください

暁星新聞の記者である青山翔子は、社内の資料室で一枚の写真を見つけた。それは、1939年に世界初の世界一周を成し遂げた「ニッポン号」の写真だった。翔子は当時、暁星新聞社が社運をかけて取り組んでいたプロジェクトにカメラマンとして参加していた男を追って、カンザス州アチソンへと飛ぶ。老人ホームで暮らす山田は、翔子から渡された古い写真を見て、重い口を開いた。そこには、ある米国人女性パイロットの姿が―。(角川文庫より引用)


アメリカの女性飛行士エイミーと、純国産飛行機「ニッポン」で前人未踏の世界一周に挑む日本の男たち。その飛行機さえ戦争に利用されようとしていた悲しい時代に本当の自由を求めて世界一周飛行に挑戦する人々の、実話を基にした感動の物語。愛と勇敢な心が詰め込まれたとても素敵な作品で、こんなにも胸が熱くなる本にはなかなか出会えませんよ。

キネマの神様

39歳独身の歩は突然会社を辞めるが、折しも趣味は映画とギャンブルという父が倒れ、多額の借金が発覚した。ある日、父が雑誌「映友」に歩の文章を投稿したのをきっかけに歩は編集部に採用され、ひょんなことから父の映画ブログをスタートさせることに。“映画の神様”が壊れかけた家族を救う、奇跡の物語。
(文春文庫より引用)


仕事につまづいた娘とギャンブル依存症の父親との映画を通じた交流が数々の奇跡を生み出す、あり得ないくらいのサクセスストーリー。


心から映画を愛している魅力的な登場人物たちによる劇場の中のワクワクやドキドキ感が伝わってくるような展開に終始引き込まれっぱなし!マハさんの映画愛に溢れた良作で、映画が好きな方には特におすすめしたい一冊です。

本日は、お日柄もよく

OL二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみ厚志の結婚式に最悪の気分で出席していた。ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞だった。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された!目頭が熱くなるお仕事小説。(徳間文庫より引用)


幼馴染の結婚式で感動的なスピーチを聞き、スピーチライターへの世界に飛び込んだ平凡なOL・こと葉がスピーチライターとして人として成長し、幸せを掴み取る素敵な物語。


『言葉が持つ力』をテーマとしながら舞台はドンドン移り変わっていきます。文中のスピーチに引き込まれ、それを楽しみつつも言葉の美しさや大切さを素直に理解出来る作品。読後のスッキリ感や幸せ感も最高です。

一分間だけ

ファッション雑誌編集者の藍は、ある日ゴールデンリトリーバーのリラを飼うことになった。恋人と一緒に育てはじめたものの、仕事が生き甲斐の藍は、日々の忙しさに翻弄され、何を愛し何に愛されているかを次第に見失っていく……。恋人が去り、残されたリラとの生活に苦痛を感じ始めた頃、リラが癌に侵されてしまう。愛犬との闘病生活のなかで「本当に大切なもの」に気づきはじめる藍。働く女性と愛犬のリアル・ラブストーリー。 ( 宝島社文庫 より引用)


殺処分寸前の仔犬リラと出会い看取るまでの物語。リラのために通勤に時間のかかる郊外に転居したことを皮切りに順風満帆の日々にも綻びが…雑誌編集者として忙しさに流され何を愛し、何に愛されているかを次第に見失っていく主人公。


途中、ストレスからリラにあたってしまうような場面もありますが、最後はリラへの愛が溢れ出していて涙腺崩壊。意外な展開はなく結末も分かってしまう日常の話でここまで惹きつけられ、涙する作品はなかなかありませんよ。

あとがき

原田マハさんのおすすめ作品をご紹介してきました。どの作品もあっという間に物語の世界に惹きこまれ.読後も爽やかで幸せな気分を楽しめる最高の作品ばかりです。気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。


暑い夜、ヒンヤリしたい人におすすめ!ゾクッとする怖い本 厳選7冊!


暑くて寝苦しい夜は、怖い本を読んでゾクゾク、ヒンヤリするのがおすすめ。思わず足の先まで布団に潜り込んでしまって余計に暑い、怖くて寝れないなんて事にならないように注意しで下さいね。

暑い夜におすすめの怖い本

それではおすすめの怖い本、怖い小説を厳選してご紹介していきたいと思います。あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にして下さい。それではゆっくりと涼んでいってくださいね。

事故物件怪談 恐い間取り

「事故物件」を転々としている、「事故物件住みます芸人」の松原タニシ、初の書き下ろし単行本。「ワケあり物件」の不思議な話を、すべて間取り付きで紹介しています。自分の部屋に入るのが恐くなる…、「普通の部屋が実はいちばん恐い」という実話を揃えた怪談集です。

◎震撼させた殺人犯が住んだ部屋
◎ 住むとひき逃げに遭う部屋
◎ 気絶する程体調が悪くなる部屋
◎ 前も前々住人も自殺した部屋
◎ 二年に一回死ぬ部屋
◎ 住人がすぐに出ていく部屋
◎ 霊感があると住めない部屋
◎ 特殊清掃アルバイトをやった部屋
◎ インターホンに幽霊が映る部屋
◎ 黒い人がゆっくり近付く部屋
◎ 中庭に墓石のある長屋
◎ 黒いシミが浮き出てくる部屋
◎ 天井の穴から顔が出ている部屋
◎ インターホンに謎の声が聞えた部屋etc (小学館文庫より引用)


様々な事故物件に住む芸人さんの本。全ての話に間取りや地図がついているので想像力が膨らんで怖い!さらに、分かり易い文章で読みやすいため、恐いのに話がどんどん頭に入ってきしまう恐怖…思わず本を閉じたくなってしまうほどの背筋がゾッとする話も多くあってかなり満足できます。大阪周辺の話が多いので土地勘があればさらに楽しめるかと思いますよ。

一行怪談

一ページに一つ、一文の物語で構成される怪談小説集。想像力が喚起され、不思議な怖さが込み上げてくる怪談を二百近く収録。現実と空想の境目を見失うような、奇妙で恐ろしい世界を味わえるだろう。(PHP研究所より引用)


短いので想像力が刺激されて、行間に潜むものが色々見え隠れするので、短くても猛烈にイメージを掻き立ててくれる…一文に恐怖を凝縮した怪談集。ゾッとしたり、不気味だったりお手軽に真夏のホラー気分を味わえますよ。

神恐ろしや 宮司が語る、神社をめぐる不思議な話

西暦807年に創建された由緒ある神社の現職宮司が見聞し体験した、震えるほど怖い話を集めました。今も続く恐ろしい「丑の刻参り」、黄昏時が逢魔が時と言われる訳、見えないけれどそこにいることを知らせてくる浮遊霊・地縛霊、そのお祓いの方法、神職さえも迷わせる霊の力、ご神像や神域や古くからの言い伝えを軽んじたときに下る神罰、みちのくの悲しく恐ろしい記憶、童謡「通りゃんせ」の歌詞そのままに「行きはよいよい、帰りは怖い」の真実……など。 (PHP研究所より引用)


神社の宮司をしている筆者による実体験や関係者から聞いた話。無念や恨みから来る、背筋がゾクゾクするような話から始まり、後半は、目に見えないものへの畏怖や自然や神様を大切にする気持ちが大切なのだという事が感じられる素敵な内容にもなっています。

里山奇談 めぐりゆく物語

山や里に現れるという”わらい女”の秘密、落ちている土塊を踏んではならない忌むべき理由、どこか歪んで見える羽化したてのヒグラシ……野山を歩きつくした”生き物屋”が遭遇する、奇妙でノスタルジックな物語。(Amazonより引用)


虫や動物だったり里山にまつわる、ただ怖いというよりも私達が失ってしまったものを思い出させてくれるような不思議な物語が現実味をおびていてとても面白い。もちろんゾッとするような話もありますが、怪談や怖い話が苦手な人でも読みやすい作品です。

凡人の怪談

おばけが見えたり不思議な体験をする著者のちょっと笑える不思議な日常。霊感はそれほどないのに奇妙な出来事にいつも遭遇してしまう。自宅のクローゼットにあった骨壷、あの世からの電話回線。心霊写真の話から背中に乗っかった悪魔さんのこと、まで。不思議がひょんと現れていつも笑いとともに去っていく。 (中央公論新社より引用)


筆者が身近で遭遇した、怪異を題材に特に盛り上げることもせず淡々と綴ったエッセイ集。なにげない日常に現れる不思議、 遭遇した時は特になんとも思わなかったけど後から考えれば…程度の怪異が妙にリアルでジワジワときます。

山怪 山人が語る不思議な話

著者の田中康弘氏が、交流のある秋田・阿仁のマタギたちや、各地の猟師、山で働き暮らす人びとから、実話として聞いた山の奇妙で怖ろしい体験談を多数収録。話者が自分で経験したこととして語る物語は、リアリティがあり、かつとらえどころのない山の裏側の世界を垣間見させてくれる。山の怪談。現代版遠野物語。 (山と渓谷社より引用)


東北のマタギから聞いた話や全国の山で体験した怪奇現象を集めた一冊。強烈に怖い話もありますが、あれは一体何だったんだろう…という感じで、ジンワリとした恐怖感が残るだけの話もあります。理解の及ばない世界が、確かに存在していると感じさせてくれます。

日本現代怪異事典

戦後から二〇〇〇年前後にネット上に登場する怪異まで日本を舞台に語られた一千種類以上の怪異を紹介!類似怪異・出没場所・使用凶器・都道府県別など、充実の索引付き。こっくりさん、カシマさん、口裂け女、トイレの花子さん、ベートーベンの怪、ひきこさん…など。 (笠間書院より引用)


昭和から平成にかけて日本での都市伝説が集められた本。とにかく事例が辞書並みに膨大で、あいうえお順に並べられた怪異はなんと1092事例!できる限り出典も調べられている中で、出典があやふやな事例もあり、それがまた不気味さを強くしています。怪談好きな方ならかなり重宝できる本だと思いますよ。

まとめ

暑い夜、ヒンヤリしたい人におすすめなゾクッとする怖い本をご紹介してきました。強烈に怖い話、後からジンワリと怖くなってくる話など涼しくなるにはもってこいの良作ばかりを紹介していますので、気になる作品があれば是非手に取ってしっかり恐怖を楽しんで下さいね。

おすすめの小説 35作!面白い小説だけを人気作・話題作中心にご紹介。

おすすめの面白い小説を人気作・話題作を中心にざっくりジャンル別にご紹介していきたいと思います。ジャンルとしてはミステリー小説、青春・恋愛小説、ファンタジー小説、家族・日常小説、その他あくまでもざっくりと分けています。どれも人気作品なだけによく目にしている作品が多くあると思いますが簡単な感想を添えていますので、まだ読んでいない作品で気になる小説があれば是非読んでみて下さい。

おすすめの面白い小説 厳選35作品

それではおすすめの面白い小説 2018年版をご紹介していきたいと思います。ごゆっくりとお楽しみくださいね。

ありえないほどうるさいオルゴール店

北の町の小さなオルゴール店では、風変わりな主人が、“お客さんの心に流れる音楽"をオルゴールに仕立ててくれます。耳の聞こえない少年。音楽の夢をあきらめたバンド少女。不仲だった父の法事で帰郷した男性。長年連れ添った妻が倒れ、途方に暮れる老人。彼らの心には、どんな音楽が流れているのでしょうかーー。 ( 幻冬舎 より引用)


北の港町にある小さなオルゴール店に来たお客さんの物語を集めた心温まる短編集。心の中に流れる曲を聞きとりオルゴールとして差し出してくれる不思議なお店。そのオルゴールの音色は、手にした人達の未来への一歩へと繋がっていきます。どの話も、ほんわかとした余韻で心地良くて、最後の2編では、全てがつながってさらにほっこり!優しさのつまったおすすめの作品です。

風神の手

彼/彼女らの人生は重なり、つながる。隠された“因果律”の鍵を握るのは、一体誰なのか―章を追うごとに出来事の“意味”が反転しながら結ばれていく。数十年にわたる歳月をミステリーに結晶化した長編小説。 (朝日新聞出版より引用)


海の側の川沿いの狭い地域、3世代にわたる連作短編集。ある事故が登場人物達の運命を変え、思わぬ影響を及ぼして行きます。ほんの些細なことがある人に影響を与え、またその人が誰かに影響を与えて…最初のきっかけは何てことのない出来事ですがバタフライエフェクト的に繋がる繋がる!それぞれの話でそれぞれの味わいがあって面白いですし、全てが繋がって集束して行く様はお見事です。読後は暖かで幸せな気持ちに包まれますよ!

さざなみのよる

小国ナスミ、享年43。その死は湖に落ちた雫の波紋のように家族や友人、知人へと広がり――命のまばゆさを描く感動と祝福の物語!( 河出書房新社 より引用)


主人公ナスミの死が家族や友人たちの視点から描かれた連作短編集で、人との繋がり、生きることの意味を考えさせられるおすすめの小説。ナスミの深い優しさからくるさばさばとした言葉と、それを受けとめる人のピュアな気持ちがひたすら胸を打ちます。とても幸せな読後感。

蜜蜂と遠雷

私はまだ、音楽の神様に愛されているだろうか?ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。(幻冬舎より引用)


国際的なピアノコンクールに挑む若きピアニスト達のお話。出演者の成長や心の動きがとにかく丁寧に描かれていて、本から音が聴こえてくる、色が浮かび上がってくる、光や闇、匂いや風や温度すらも感じる。こういった数々の感想が全て本当だったので驚きました。頭の中で壮大な音楽を感じることの出来る傑作です。

羊と鋼の森

ゆるされている。世界と調和している。それがどんなに素晴らしいことか。言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。ピアノの調律に魅せられた一人の青年。彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った、祝福に満ちた長編小説。
(文藝春秋より引用)


ひとりの青年が調律師を目指し、成長しながら今後の指針をみつけていくお話。丁寧で優しい文体なので、読み始めてすぐに物語への期待が高まります。ピアノ、そして調律、その2つだけがある世界を描き、静けさ漂う森の中にいるような感覚になりました。ものすごく盛り上がる訳ではないですが、しっとりと、でもしっかりと心に残る物語です。「蜜蜂と遠雷」とセットで読めば、より楽しめるかもしれません。

海の見える理髪店

伝えられなかった言葉。忘れられない後悔。もしも「あの時」に戻ることができたら…。母と娘、夫と妻、父と息子。近くて遠く、永遠のようで儚い家族の日々を描く物語六編。誰の人生にも必ず訪れる、喪失の痛みとその先に灯る小さな光が胸に染みる家族小説集。( 集英社 より引用)


第155回直木賞受賞作、ささいなことで意地をはったりするのが『日常』だけど、ちょっと違う角度から見るだけで、優しくなれるって気付かせてくれる6編からなる短編集。全てが家族に関係する話でどの話も切なさの中に温かさを感じる直木賞受賞作に相応しい珠玉の逸品。感動する本を読みたい人にはおすすめですよ!いい話だったなあ。

ののはな通信

横浜で、ミッション系のお嬢様学校に通う、野々原茜(のの)と牧田はな。庶民的な家庭で育ち、頭脳明晰、クールで毒舌なののと、外交官の家に生まれ、天真爛漫で甘え上手のはな。二人はなぜか気が合い、かけがえのない親友同士となる。しかし、ののには秘密があった。いつしかはなに抱いた、友情以上の気持ち。それを強烈に自覚し、ののは玉砕覚悟ではなに告白する。不器用にはじまった、密やかな恋。けれどある裏切りによって、少女たちの楽園は、音を立てて崩れはじめ……。( KADOKAWA より引用)


ののと、はなの2人の間で交わされた全編書簡形式の小説。多感な高校時代から40代までの20年間にわたって交わされる2人の激しい愛と友情を綴った物語です。手紙から浮かび上がる2人の姿は、危なっかしく感じたり、時には可愛らしかったりと目が離せませんでした。2人の結末がどうなるのかが気になって、一気読み間違いなしの傑作です。

旅猫リポート

野良猫のナナは、瀕死の自分を助けてくれたサトルと暮らし始めた。それから五年が経ち、ある事情からサトルはナナを手離すことに。『僕の猫をもらってくれませんか?』一人と一匹は銀色のワゴンで“最後の旅”に出る。懐かしい人々や美しい風景に出会ううちに明かされる、サトルの秘密とは。永遠の絆を描くロードノベル。(講談社文庫より引用)


5年暮らした愛猫・ナナの新しい飼い主を探す、サトルとナナの旅のお話です。動物は人の心が分かると言いますが、本当にナナみたいな感じなのかもしれません…猫視点なのでコミカルだけど内容に重みがあって、あたたかい絆に溢れた物語。私の中で、有川浩さんの作品では『阪急電車』が最高だと思っていましたがそれを超える作品かも。

ふたご

大切な人を大切にすることが、こんなに苦しいなんて――。彼は私の人生の破壊者であり想造者だった。異彩の少年に導かれた少女。その苦悩の先に見つけた確かな光。(文藝春秋より引用)


SEKAI NO OWARIのSaoriさんによる話題の初小説『ふたご』は、大好きな彼との、友達以上恋人未満の関係を綴ったお話。テレビで多くを語らない印象の彼女の中に溢れる言葉…読み終わりに幸せな気持ちになれる楽い本です。


自分だけを見つめて欲しいという恋心と手の届かない方へと行ってしまいそうな彼の気持ちに心が揺れながら、お互いに成長していく青春小説。一生懸命さとか初々しさみたいなものが伝わってきます。誰もが事実だろうと思うほどリアルな物語を書くということは、とてつもない勇気やエネルギーが必要だったと思います。魂を削って書き上げたということが痛いほど伝わってくる一冊。

青空と逃げる

深夜の電話が、母と息子の日常を奪い去った。疑心、恐怖、そして怒り。壊れてしまった家族が、たどり着く場所は―。母の覚悟と、息子の決意。( 中央公論新社 より引用)


こちらも辻村深月さんの作品で、母子の逃避行の物語。様々な町を舞台にたくさんの人たちの優しさに触れ、母子ともに成長して行く姿はとても良かったです。同時に逃避行の原因となった出来事の真相も少しずつ明らかにされていきます。逃げる動機があまり強く感じられなかった点は少し残念ながら、読了後の爽快感はさすが辻村さん。

毎年、記憶を失う彼女の救いかた

私は1年しか生きられない。毎年、私の記憶は両親の事故死直後に戻ってしまう。空白の3年を抱えた私の前に現れた見知らぬ小説家は、ある賭けを持ちかける。「1ヵ月デートして、僕の正体がわかったら君の勝ち。わからなかったら僕の勝ち」。事故以来、他人に心を閉ざしていたけれど、デートを重ねるうち彼の優しさに惹かれていき―。この恋の秘密に、あなたは必ず涙する。( 講談社タイガより引用)


メフィスト賞受賞作。両親の事故後、1年しか記憶を維持できない尾崎千鳥。彼女の前に現れた見知らぬ男に賭けを持ちかけられます。デートを重ねていく中で2人の想いが寄せては離れてを繰り返しつつ、次第に男の正体と真意も明らかになっていくのですが…終盤に想像していた形が一気に引っくり返されて予想出来なかったラストには思い切り泣かされました。主人公たちの気持ちがひしひしと伝わってくる素直で飾り気のない文章もとても良かったです。

幸福のパズル

倉沢みちるは葉山で生まれ育った純粋でひたむきな女の子。高3の夏、老舗ホテルの御曹司の蓮見優斗と恋に落ちるが、花火大会の夜、行き違いから悲しい別れを迎える。5年後、再会した二人は急速に惹かれ合う。好きな人と過ごし、好きな小説を書き、人生で初めて幸せに身を委ねたみちるだったが、それは束の間の“幸福”だった…。何度も引き裂かれながら愛し合う二人が“青い鳥”を探す現代の純愛小説。( 講談社 より引用)


老舗ホテルの御曹司・優斗と人気作家になったみちるとの恋物語。次々に降りかかる不幸な出来事やありえない展開は、少女漫画のようでもありましたが、みちるの純粋さと一生懸命なところに惹かれ応援しながら読みました。章ごとに違う人物の一人称視点で描かれる形式なので誰かしらの登場人物に思わず感情移入して読み進められますよ。

百貨の魔法

時代の波に抗しきれず、「閉店が近いのでは?」と噂が飛び交う星野百貨店。エレベーターガール、新人コンシェルジュ、宝飾品売り場のフロアマネージャー、テナントのスタッフ、創業者の一族らが、それぞれの立場で街の人びとに愛されてきたデパートを守ろうと、今日も売り場に立ちつづける―。百貨店で働く人たちと館内に住むと噂される「白い猫」が織りなす、魔法のような物語!(ポプラ社より引用)


村山早紀さんの書く話は暖かい気持ちになるからやっぱり好き。戦後多くを失った人々が力を合わせて復興した奇跡の建物には魔法や奇跡の力が備わり、多くの人々に笑顔を与えてくれます。星野百貨店で起こる素敵な魔法の数々に、日々の生活でやさぐれた私の心も癒やされました。本当に素敵な物語です。

猫だまりの日々

仕事を失った青年の願いを叶えるべく、彼を訪ねてきた猫。かつて飼っていた猫に会えるという噂のある、ちょっと不思議なホテル。猫飼い放題の町で出会った彼と彼女の恋。猫が集まる縁結びの神社で起きた、恋と友情にまつわる出来事。死後に猫となり、妻に飼われることになった男―。人気作家が描く、どこかにあるかもしれない猫と誰かの日々。全五編を収録。( オレンジ文庫 より引用)


猫好きさんには表紙からたまらない、5人の作家さんによる猫と人を結ぶファンタジーな物語5編。ちょっと切なさの混じった優しさとぬくもりが胸に残る話が揃っていました。個人的には椹野道流さんの、突然勤務先の倒産を知らされた1日の話『ハケン飯友』が好みでしたが、どの作品もそれぞれの作家さんの個性が出ていてとても面白い一冊です。

ナミヤ雑貨店の奇蹟

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。廃業しているはずの店内に、突然シャッターの郵便口から悩み相談の手紙が落ちてきた。時空を超えて過去から投函されたのか?3人は戸惑いながらも当時の店主・浪矢雄治に代わって返事を書くが…。次第に明らかになる雑貨店の秘密と、ある児童養護施設との関係。悩める人々を救ってきた雑貨店は、最後に再び奇蹟を起こせるか!?(角川文庫より引用)


ナミヤ雑貨店のポストに悩み事を書いた手紙を入れておくと翌日、返事が返ってくる…。ポストを通じて、過去と現在がつながる素敵なファンタジー。雑貨店の悩み相談と養護施設にまつわるパズルのピースが時空を超えて結びついていく様子は爽快!読書初心者さんにもおすすめしたいとても読みやすい感動作です。

ウズタマ

周作(28歳)は、シングルマザーの紫織との結婚を控えたある日、唯一の肉親である父親から、謎の通帳を渡される。“誰か”が自分のために振込を続けてくれていたことはわかったが全く心当たりがない。唯一の真相を知る父は、脳梗塞で昏睡状態に。そうなって初めて、父の過去や自分の過去も詳しく知らないことに気づく。その“誰か”を探し始めた周作は、25年前のある傷害致死事件に行く着くのだが…。(小学館より引用)


28歳の結婚を控えた青年が主人公。そして唯一の肉親である父との別れが迫り自分のルーツにつながるものを手繰り寄せていくお話。ミステリーが隠し味となっている、幸せとはなにかを問う家族小説です。不穏な始まりと重たい内容、少しずつ明らかになる隠されていた出来事と、合間に語られる過去の生活。すごく優しくて素敵な読後感でした。読み終えた後で表紙を見ると再び温かい気持ちになれますよ。

ツバキ文具店

ラブレター、絶縁状、天国からの手紙…。鎌倉で代書屋を営む鳩子の元には、今日も風変わりな依頼が舞い込む。伝えられなかった大切な人への想い。あなたに代わって、お届けします。( 幻冬舎より引用)


鎌倉を舞台に古い文具店を営みながら人の手紙を代筆する代書屋を営む鳩子さんと、代書の依頼に来た人や個性的なご近所の方々との交流が柔らかく描かれています。実際の肉筆の手紙が挿し絵のように挿入されていて、受け取った人はどんな気持ちになるだろうと想像せずにはいられませんでした。読後とても優しい気持ちになれる一冊。続編となる『キラキラ共和国』もおすすめですよ。

マカン・マラン

ある町に元超エリートのイケメン、そして今はドラァグクイーンのシャールが営むお店がある。様々な悩みを持つ客に、シャールが饗する料理とは?(中央公論新社より引用)


社会のはざまで疲れた人たちが、様々な理由で立ち寄る隠れ家夜食カフェ『マカンマラン』。ここを訪れる常連客達は亭主であるシャールさんの温かいご飯と温かい言葉で抱える悩みや不安をそっとほぐしてもらいます。温かな料理の数々は読み手のこちらも温かな気持ちにさせてくれますよ。どれも特別な話ではないのに、心に染み入るように優しい気持ちになれる一冊。

リップヴァンウィンクルの花嫁

声の小さな皆川七海は、派遣教員の仕事を早々にクビになり、SNSで手に入れた結婚も、浮気の濡れ衣を着せられた。行き場をなくした七海は、月に100万円稼げるというメイドのバイトを引き受ける。あるじのいない大きな屋敷で待っていたのは、破天荒で自由なもうひとりのメイド、里中真白。ある日、真白はウェディングドレスを買いたいと言い出すが…。岩井俊二が描く現代の嘘と希望と愛の物語。(文藝春秋より引用)


家庭も仕事もなにもかも失った主人公・皆川七海が、嘘に翻弄されながらひとつの愛を見つけるお話で、現代のSNS事情が見事に描かれています。何かを強く訴えかけるでもなく静かに心に寄り添ってくる感じがすごく心地の良い一冊で、決してハッピーエンドではないのかもしれませんが、読了後には幸福感が残りました。

おらおらでひとりいぐも

74歳、ひとり暮らしの桃子さん。夫に死なれ、子どもとは疎遠。新たな「老いの境地」を描いた感動作!圧倒的自由!賑やかな孤独!( 河出書房新社 より引用)


第158回芥川賞受賞作品。75歳になろうとする夫に先立たれた老婆の1人語り、全て東北弁で書かれています。愛する夫の死、そして孤独、震えるような悲しみを背負いながら段々と自由になって行く心情が描かれていて、軽くもあり重くもあり、微笑ましかったり、落ち込むように下がったり。静かに泣ける一冊です。

さよなら、田中さん

田中花実は小学6年生。ビンボーな母子家庭だけれど、底抜けに明るくたくましいお母さんと、毎日大笑い、大食らいで生きている。この母娘を中心とした日常の事件を時に可笑しく、時にはホロッと泣かせる筆致で鮮やかに描ききる。( 小学館 より引用)


ユーモアに溢れていて、なお切なく温かい話題作『さよなら、田中さん』は、なんと作者が小学4年生と6年生時の作品を改稿したもの。出版時でもまだ14才の著者、すごい…。おちゃめな小学6年生の花ちゃんとお母さんの、貧乏だけれど力強さとお互いへの思い遣りに溢れる5編の連作短編で、言葉の使い方、心理描写の巧みさ、物語の展開の仕方など、どれをとっても巧いとしか言いようがありません。

ベイビー、グッドモーニング

寿命を三日ほど延長させて頂きました―入院中の僕の前に現れた“死神”を名乗る少女。なんでも死神には、リサイクルのため、濁った魂を集めるノルマがあり、その達成のため勝手に寿命を延ばしたというのだが…。綺麗に死にたいと言う嘘つきな少年、物語の中で自殺した小説家、世界を「良い人」で埋め尽くす計画を立てた青年、誇り高き老道化師。死が迫った濁った魂たちは、少女と出会い、何を選択したのか。優しくて切ない四つの物語。(角川文庫より引用)


ユニクロのTシャツとミニスカートで現れる現実味のない死神の少女と死にゆく人たちの物語が4編。死神に出会った人はやっぱり死んでしまうのですが、逆に『生』が際立つ物語でもあります。自分の運命に向き合ったそれぞれの人生がとても温かかったです。沢山の場面で涙腺が緩むおすすめの感動作品ですよ。

騙し絵の牙

大手出版社で雑誌編集長を務める速水。誰もが彼の言動に惹かれてしまう魅力的な男だ。ある夜、上司から廃刊を匂わされたことをきっかけに、彼の異常なほどの“執念”が浮かび上がってきて…。斜陽の一途を辿る出版界で牙を剥いた男が、業界全体にメスを入れる!(KADOKAWAより引用)


大泉洋さんを当て書きという話題性もあって読んだ社会派長編小説。大手出版社で雑誌編集長を務める速水。上司から自身の雑誌の廃刊を匂わされたことをきっかけに、組織の思惑に翻弄されながらも懸命に抗う物語です。出版業界の内情を通して「小説」にこだわり続けるひとりの男の生き様が描かれています。そして思わぬどんでん返し。最後には速水がなぜそこまで「小説」にこだわるのかが明かされますよ。

本のエンドロール

彼らは走り続ける。機械は動き続ける。電子化の波が押し寄せ、斜陽産業と言われようとも、この世に本がある限り。印刷会社の営業・浦本は就職説明会で言う。「印刷会社はメーカーです」営業、工場作業員、DTPオペレーター、デザイナー、電子書籍製作チーム。構想三年、印刷会社全面協力のもと、奥付に載らない本造りの裏方たちを描く、安藤祐介会心のお仕事小説。( 講談社 より引用)


読書離れが進んで廃れゆく行く印刷会社の若手営業マン視点での、本作りに携わる様々な人々の物語。本の売れない時代でも本を愛し熱意を持って仕事に向き合っていく姿が印象的。仕事に取り組む姿勢や営業スキルなど、大切なことも詰まっています。本が好きな方には是非読んで欲しいおすすめの作品です。

コンビニ人間

36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。これまで彼氏なし。日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は恥ずかしいと突きつけられるが…。( 文藝春秋より引用)


友人、家族から奇異な存在として見られコンビニ以外の仕事に適合せず、コンビニ店員として働く為に生まれてきた古倉恵子。恵子の世の中との関わり方や捉え方はとても奇妙なんですが、納得できない訳でもないですし、そんな人がいてもいいとも思いました。 この本を読んでいると『普通』とは何なのか、何が正しくて、何が間違っているのか?よく分からなくなってきます。個人的に面白かったというよりも心をザワつかせられた感じの作品。

消えない月

出版社に勤務する松原とマッサージ師のさくら、二人は、付き合いはじめ、やがて別れる。それで終わりのはずだった。婚約までした男と女の関係は、はじめから狂っていたのかもしれない。加害者と被害者、ふたつの視点から「ストーカー」に斬り込んだ、残酷にして無垢な衝撃作!!(新潮社より引用)


全て自分の都合の良いように解釈する勘違い男と、まわりに心配や迷惑をかけてはいけないと強く出れない女性。ストーカーの被害者と加害者、それぞれの視点から描かれた物語。ストーカーものと知っていて読み始めたのですが、想像以上でもうホラーの域、なのに著者の文章力が高くスラスラと読み進めてしまいました。そしてこの作家さんにしては驚きのラスト…。読み応えたっぷりですが読了後は本当に疲れます。笑

星の子

主人公・林ちひろは中学3年生。出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、その信仰は少しずつ家族を崩壊させていく。( 朝日新聞出版 より引用)


宗教にはまる親と、その子供のお話。信仰を推進するわけでもなく、否定するわけでもなく、ただ淡々と一人の人間が宗教と共に生きていく様子が描かれていてお見事でした。決して暗いだけの話ではなく家族の愛も伝わってくる、不穏さと優しさが混在した不思議な感触の作品でした。

罪人が祈るとき

自殺を決意した少年と、息子を自殺で亡くした父親──。同じ空を見上げたとき、ふたりはなにを祈るのだろうか。涙なくしては読めない感動のラスト! 衝撃のデビュー作『ジャッジメント』に続く、初の長編ミステリー。( 双葉社 より引用)


とても重いテーマの1冊。いじめによる自殺で息子と妻をなくした父親。時が経ち、更正の意志もなくターゲットを見つけていじめを続ける少年達。彼らにより同じ境遇に陥る子の前に親身に話を聞いてくれるピエロが現われます…。壮絶ないじめの描写が辛くて何度も挫折しそうになりましたが、読み進めるうちに父親の心が切なくて悲しくて、そしてピエロのペニーの優しさに涙がとまりませんでした。色々と考えさせられる素敵な作品です。

屍人荘の殺人

神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究部の夏合宿に加わるため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子と共にペンション紫湛荘を訪ねた。合宿一日目の夜、映研のメンバーたちと肝試しに出かけるが、想像しえなかった事態に遭遇し紫湛荘に立て籠もりを余儀なくされる。緊張と混乱の一夜が明け―。部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。しかしそれは連続殺人の幕開けに過ぎなかった…!!究極の絶望の淵で、葉村は、明智は、そして比留子は、生き残り謎を解き明かせるか?!(東京創元社より引用)


この状況下での密室殺人は、まさに極限。見取り図があったり登場人物の紹介があったりと期待が膨らむ形で読み始めたら、今までにない形でクローズドサークルが成立。あれを思う存分に使うとは思いもよりませんでした。世界が一転するような鮮やかなトリックというよりは、複数の謎を1つ1つ丁寧に解き矛盾のない答えを探すというテイストのミステリで、さり気ない伏線の張り方も巧い!緊迫感もあってめちゃくちゃ面白かったです!

このミステリーがすごい!2018年版【国内編】ベスト10作品


未来

「こんにちは、章子。わたしは20年後のあなたです」ある日、突然届いた一通の手紙。 送り主は未来の自分だという……。( 双葉社 より引用)


絶望的な状況にある2人の少女が、未来からの自分の手紙に救われる話。どんなファンタジー作品かと思っていたら、さすがの湊かなえワールド。ラストにつながる人間関係はもう絶品でした。もちろんイヤミスなんですが、2人に幸せになって欲しいという気持ちにさせられるいつもとは少し違った読後感でした。

湊かなえさんのおすすめ作品


かがみの孤城

学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた―― なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 (ポプラ社より引用)


個人的に大好きな作家、辻村深月さんの『かがみの孤城』は、些細なことで、学校での居場所を無くし、行けなくなってしまった少女こころが主人公。部屋の鏡の中に引き込まれ出会った、同じように学校に行けない少年少女たちと…あっという間に物語の世界に入り込んでしまいます。


最後の100ページくらいからは鳥肌がたちっぱなし。特別でない普通の子をこんなに素敵な物語にする力のある辻村さんはやっぱり凄い!色々な世代の人に読んでもらいたいおすすめの作品です。

辻村深月さんのおすすめ作品


希望が死んだ夜に

14歳の女子中学生が、同級生を殺害した容疑で逮捕された。少女は犯行を認めたけれど、動機は語らない。果たして真相は…。メフィスト賞作家が描く、社会派青春ミステリ。( 文藝春秋 より引用)


14歳の2人の少女。一人の少女が遺体で発見され、もう一人は「私が殺しました」と主張します。しかし動機については口を閉ざす…2人に何があったのか?貧困によって希望を失った少女たちの物語。メッセージ性の強い貧困問題を取り扱った作品で、ミステリーとしての真相にも驚かされました。

13・67

現在(2013年)から1967年へ、1人の名刑事の警察人生を遡りながら、香港社会の変化(アイデンティティ、生活・風景、警察=権力)をたどる逆年代記(リバース・クロノロジー)形式の本格ミステリー。どの作品も結末に意外性があり、犯人との論戦やアクションもスピーディで迫力満点。本格ミステリーとしても傑作だが、雨傘革命(14年)を経た今、67年の左派勢力(中国側)による反英暴動から中国返還など、香港社会の節目ごとに物語を配する構成により、市民と権力のあいだで揺れ動く香港警察のアイデェンティティを問う社会派ミステリーとしても読み応え十分。 (文藝春秋より引用)


大傑作との呼び声も高い全6編からなる本格ミステリ連作短編集『13・67』。香港の警察官クワンを主人公にして、2013年を舞台にしたストーリーから徐々に遡って行き最後は1967年と歴史をさかのぼる形で書かれています。上質な本格ミステリとしても、変わり行く香港社会を描いた小説としても、主人公の数奇な一生を辿る物語としても、とにかく面白い!あらゆるミステリージャンルの垣根を越えた傑作『13・67』についてはこちらで詳しくご紹介しています。

おすすめ!『13・67』は読みごたえ抜群の大傑作!


わざわざゾンビを殺す人間なんていない。

全人類がウイルスに侵され、死ねば誰もが活性化遺体になる世界。家畜ゾンビが施設で管理され、野良ゾンビが徘徊する日常のなか、とある細胞活性化研究者が、密室の中で突然ゾンビ化してしまう。彼はいつ死んだのか?どうやってゾンビになったのか?生者と死者の境目はどこだったのか?騒然とする現場にあらわれたのは、謎の探偵・八つ頭瑠璃。彼女とともに、物語は衝撃の真相が待ち受けるラストへと加速していく。世界もキャラクターもトリックも真相も予測不可!極上のゾンビ×ミステリー、開幕。(一迅社より引用)


ゾンビ×密室ミステリ。グロテスクな描写もありますがコミカルな文章に中和されていて読みやすい!死ねばゾンビになる世界で密室殺人事件が発生という異色の展開、トリックや伏線などもさらに異色で驚きの連続でした。作中の描写は全然爽やかじゃないんですがとても後味の良い作品です。

ホワイトラビット

楽しさを追求したら、こういう小説になりました。最新書き下ろし長編は、予測不能の籠城ミステリーです! 仙台の住宅街で発生した人質立てこもり事件。SITが出動するも、逃亡不可能な状況下、予想外の要求が炸裂する。息子への、妻への、娘への、オリオン座への(?)愛が交錯し、事態は思わぬ方向に転がっていく――。(新潮社より引用)


白兎事件という籠城事件の関係者たちによる物語。多彩な登場人物、スピード感、「えっ」という場面描写の連続、冒頭から伊坂ワールド全開です。場面展開や時系列の複雑さも愉快な語り手に導かれるまま読んでいけば違和感なく繋がります。主要人物の殆どが法を犯しているのですが徹底的に悪い人だけ滅びる爽快感も最高!ワクワク・ニマニマの止まらない傑作。

Y駅発深夜バス

運行しているはずのない深夜バスに乗った男は、摩訶不思議な光景に遭遇した―奇妙な謎とその鮮やかな解決を描く表題作、女子中学生の淡い恋と不安の日々が意外な展開を辿る「猫矢来」、“読者への挑戦”を付したストレートな犯人当て「ミッシング・リング」、怪奇小説と謎解きを融合させた圧巻の一編「九人病」、アリバイ・トリックを用意して殺人を実行したミステリ作家の涙ぐましい奮闘劇「特急富士」。(東京創元社より引用)


怪奇系、読者への挑戦状、学園もの、倒叙もの、アリバイものなど幅広いジャンルの短編集ですが、本格ミステリー的なしっかりとした推理が土台にある作品が揃っています。短編なのに何段階にもオチがあって、最後の一言まで気がぬけませんでした。個人的には表題作『Y駅発深夜バス』と『九人病』の怪奇系2作が特にお気に入りです。

盤上の向日葵

埼玉県天木山山中で発見された白骨死体。遺留品である初代菊水月作の名駒を頼りに、叩き上げの刑事・石破と、かつてプロ棋士を志していた新米刑事・佐野のコンビが捜査を開始した。それから四か月、二人は厳冬の山形県天童市に降り立つ。向かう先は、将棋界のみならず、日本中から注目を浴びる竜昇戦の会場だ。世紀の対局の先に待っていた、壮絶な結末とは―!?(中央公論新社より引用)


『盤上の向日葵』は、骨太な将棋ミステリー。名駒という将棋の駒と共に埋められた遺体の遺棄事件を追う刑事と異例の天才棋士の幼少期、2つの時間軸を交互に描きどう交わるのかを楽しむ作品。将棋に関してほとんど素人の私でも臨場感あふれる対局模様と、最後までどこへ行きつくのかという焦燥感で凄く楽しめましたし、題名の意味の切なさも心に残る作品でした。エンディングはまるで映画の様で味がありましたよ!

名探偵は嘘をつかない

「ただいまより、本邦初の探偵弾劾裁判を開廷する!」彼が本当に嘘をついていないのか、それは死者を含めた関係者の証言によって、あきらかにされる!名探偵・阿久津透。その性格、傲岸不遜にして冷酷非情。妥協を許さず、徹底的に犯人を追い詰める。しかし、重大な疑惑が持ちあがった。それは、彼が証拠を捏造し、自らの犯罪を隠蔽したというものだった――。(光文社より引用)


筆者デビュー作の本格ミステリ。警察の下部組織に探偵機関があって探偵は世間から人格者として尊敬されています。ただこの話に登場する探偵はお世辞にも人格者とは言えず弾劾裁判が行われようとしていて…。神様、転生などといったファンタジーな要素も入ってくるのに読みやすいですし、展開が読めなくてワクワク!終盤でたった1つの事実に気付きさえすれば謎が解けていくという流れがもう最高です。

崩れる脳を抱きしめて

広島から神奈川の病院に実習に来た研修医の碓氷は、脳腫瘍を患う女性・ユカリと出会う。外の世界に怯えるユカリと、過去に苛まれる碓氷。心に傷をもつふたりは次第に心を通わせていく。実習を終え広島に帰った碓氷に、ユカリの死の知らせが届く――。彼女はなぜ死んだのか? 幻だったのか? ユカリの足跡を追い、碓氷は横浜山手を彷徨う。そして、明かされる衝撃の真実!?( 実業之日本社 より引用)


父親に捨てられ借金を背負い、金の亡者となった研修医の主人公と、脳腫瘍で余命短い資産家の患者との物語。心に傷を持つ2人がお互いの傷を癒す謎解きをして距離を縮めていくのですが…。前半は、心理的な描写の多い恋愛小説、後半からは隠された謎を追うミステリーといった感じでとても楽しめました。謎を解いていきながら心も温かくなる素敵な作品です。

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あとがき

おすすめの面白い小説をご紹介しました。人気作品や話題作品は少し乗り遅れてしまうと読まず嫌いなんてこともありがちですが、やっぱり凄く面白い!少しでも気になる作品が見つかれば是非読んでみて下さいね!絶対満足出来ると思いますよ。

おすすめのミステリー小説 50選!

おすすめのラブストーリー。ニヤニヤの止まらない恋愛漫画 15選!


ニヤニヤしながら恋愛模様を楽しめるラブストーリー。ニヤニヤ・キュンキュン時には切なくなって涙しながら読めるおすすめの『ラブストーリー』を少女漫画の中から厳選してご紹介していきたいと思います。気になる恋愛漫画が見つかれば是非気軽に手に取ってみてくださいね!

おすすめのラブストーリーが描かれた恋愛漫画

それでは胸キュンもニヤニヤも切なさも詰まったおすすめのラブストーリーを少女漫画の中から厳選してご紹介していきたいと思います!あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にして頂ければ幸いです。どうぞごゆっくりお楽しみ下さい。

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絶対にときめいてはいけない!


出典:©︎ 絶対にときめいてはいけない!

「俺の姉ちゃん泣かすなよ。」…って、こんな弟に守られたら絶対ときめいちゃう!? 累計120万部突破(電子含む)『私たちには壁がある。』の築島治、待望の最新作は義理のきょうだいの一つ屋根の下ラブストーリー! 親の再婚で「弟」ができると喜んでいた高1の西山さくら。でも弟は同い年の男の子・楓だった。最初はぶっきらぼうな態度の楓を苦手に感じたけど、いつも自分を助けてくれる楓の優しさに気づいていき……!?( KC デザート より引用)


母親の再婚でそれまで2人きりだった日常にいきなり誕生日が1日だけ遅い弟のできた主人公さくら。まさにタイトルの通り、絶対ときめいてはいけない!と自制するさくらですが弟の楓がもう素敵過ぎるのなんの。


自爆系天然女子さくらの何かとあたふたする様子はとても可愛いですし、そんな姉をいつも守ろうとする楓もカッコ良くてドキドキ・キュンキュンしっぱなし。ときめかない方が無理なおすすめの一冊です。


椿町ロンリープラネット


出典:©︎椿町ロンリープラネット

大野ふみ、高校2年生。父親の借金返済のため住み込み家政婦をすることに。家主は…目つきも態度も悪い小説家・木曳野暁。新しい町での同居生活一体どうなるの──!?(マーガレットコミックスより引用)


そして2冊目は人気作『椿町ロンリープラネット』。時代小説家と家政婦という地味な組み合わせなのに、これだけスタイリッシュに仕立てるのは、やまもり三香さんの画力のなせる技。個人的に凄く好みの絵です。内容は、もともと貧困気味だったのに、さらに父親が借金を作り遠洋漁業へ…ヒロインは家を追われて住み込みで作家宅の家政婦になるというお話。


10代なのにすで主婦みたいに生活感漂うヒロインがじわじわっと恋に落ちてく様に引き込まれてドキドキしてきます。死んだ魚の目をしている小説家、暁先生もカッコ良い。華奢でやるき無しに見えるけど、やるときはやる男感の先生。どうやったってときめくにきまってます。ちなみに、完結済みの『ひるなかの流星』も超おすすめラブストーリーですよ。


どうせもう逃げられない


出典:©︎どうせもう逃げられない

「OLになること」が夢のなほ。 ついに内定確実の最終面談までこぎつけ、 採用が決まるまでのつなぎとしてデザイン事務所で短期バイトをすることに。 でもバイト先の代表・向坂には 最低で最悪、という印象しか持てず、しかもなほはなにかと 弄られてばかり。 そんなある日、信頼していた就活仲間に裏切られ、 面談をすっぽかすことになる。 それでも「悪いのは自分」、と決して相手を責めないなほを 向坂は優しく慰めて---? 「さあ 秘密をはじめよう」の一井かずみが贈る、 一筋縄ではいかないラブストーリー!(フラワーコミックスアルファより引用)


お次にご紹介するのは10巻完結済みの『どうせもう逃げられない』、作者は『さあ 秘密をはじめよう』の一井かずみさんです。普通のOLに憧れる『なほ』が、短期のバイトで行った小さなデザイン事務所で知り合った社長の向坂さんにかなり振り回されるお話。


まず、主人公・なほが全然スレてなくて真っ直ぐ!ここまで素直だと逆に清々しい可愛い女の子。そして社長の向坂さんはカッコよくてチャラいけど、意外と萌えポイントが多い人。そんな社長に完全に振り回され、冷たくされて泣きそうになるのに、何度も嫌いと思うのに、でも結局はもう好きから逃げられないなほ…。絵柄の雰囲気は、好き嫌いが別れるかもしれませんがふんわりとした可愛い絵で甘い甘いラブストーリー、キュンキュンが詰まってます。


Bread&Butter


出典:©︎Bread&Butter

柚季は、ある事件をきっかけに教師を辞め婚活をはじめるがうまくいかない。自信をなくしかけた矢先、文具店の片隅でパンを焼く風変わりな洋一と出会う。少しずつ優しく分かり合っていく、大人の恋の行方は?(マーガレットコミックスより引用)


名作『砂時計』の芦原妃名子さんが描く大人のラブストーリー。婚活中の34歳元教師と謎多き39歳パン屋さんのお話。文房具店なのにパンも売っているお店に買い物へいったら、なぜか店主と婚約することに。出会いや展開は若干ファンタジーですが、緩やかな気持ちの変化は自然でリアル。絵の雰囲気とか話の展開とかとてもゆったりとしていて大好きな漫画。



出典:©︎Bread&Butter


甘酸っぱい恋愛話ではないですが、挫折とか大人の事情なんかを含めつつ少しずつ寄り添っていく2人の間に流れる穏やかで優しい時間が、読んでいていいなーと思います。まさに大人の恋ですね。かなりおすすめですよ!



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僕に花のメランコリー


出典:©︎僕に花のメランコリー

高校2年の新学期、雨宮花は街で不良少年のケンカに巻き込まれる。乱暴で荒んだ様子の男の子には幼なじみ・弓弦の面影が…。 初恋の相手との予期せぬ再会に花の心は揺れて──(マーガレットコミックスより引用)


割と大人めな内容。幼馴染みの花と弓弦、親の転勤で離ればなれになった2人。高校生で再会するのですが久々出会った弓弦は喧嘩ばかりしていてあの頃とは全然別人に。でも花は彼のそばに居たくて…。


花は、純粋で可愛いいんですが何故か敬語キャラ。小森さんの描く女の子は可愛いのにとてもしたたかでとても魅力的だと思います。一方、幼なじみの弓弦は、かっこよく成長していますが荒れちゃっています。でも、時々見せる子どもっぽさが可愛い!そんな弓弦が花ちゃんを想う気持ちが焦れったくて好きだわー。イケメンで目の保養をしたいときにもおすすめですよ!


好きっていいなよ。


出典:©︎好きっていいなよ。

16年間、彼氏も友達も作らずにきた橘(たちばな)めいと、学校一のモテ男・黒沢大和(くろさわ・やまと)の交際も2年目に突入! 実はクリスマス当日が誕生日だっためいは、ついに大和と身も心も結ばれる。そんな高校2年生も終わりに近づき、将来についてそれぞれが真剣に考え始める時。 夢に向かって進み始める大和たちを見ためいも、自分のやりたいことを探し始め……? さらなる新キャラの登場で、恋の行方もますます波乱の予感……!!(KC デザートより引用)


18巻完結済み、2012年10~12月にアニメ化もされた作品。『となりの怪物くん』や『神様はじめました』と同時期に放映されて、少女漫画原作のアニメに注目が集まった年だったので知っている方も多いと思います。


内容は、学校1のモテメンと人が信じられず友達も恋人も作ってこなかった1匹狼な女の子の胸キュンラブストーリー。個人的にヒロインは、変な子認定を受けているのが不思議なくらいバランスのいい子だと思うんですけどね。そんなヒロイン・めいちゃんがイケメンの大和と出会い、少しずつ人と打ち解け成長いてく様子は王道とはいえ、いいなぁ。Amazonでのレビューではなぜか結構な酷評なんですが私はかなり面白いと思います!


コレットは死ぬことにした


出典:©︎コレットは死ぬことにした

薬師コレットと冥王ハデス様との神話級ロマンス☆薬師コレットは毎日大忙し。食事してるときも、寝てるときも、朝から夜までお構いなしで休む暇がない。逃げ場がない……。疲れたコレットがとびこんだのは井戸の底!目が覚めるとそこは冥府で!?(花とゆめCOMICSより引用)


タイトルは強烈ですが中身は普通に少女漫画。多忙を極める薬師のコレットは、寝食を削り仕事をするも、罵詈雑言を受ける日々。思い詰めて井戸に飛び込むのですが、そこは冥界につながりイケメン王子のハデス様が病にかかってるというところから始まるお話。


仕事にプライドを持つコレットはかっこいいなと思いますし、同様にハデス様も仕事に誇りを持っていてお似合いな2人のラブストーリー。お互いに自分の足りないところを補いあえる素敵な関係は見ていてほっこり。


アナグラアメリ


出典:©︎アナグラアメリ

ボサボサ髪にキツい目つき。「もののけ」と陰口たたかれようがおかまいなし。恋愛なんてするヤツはバカだ! 部屋に閉じこもって独りで映画観るのが幸せ!!な“おひとりさま生活”満喫中の主人公あめり。しかし!! 昔、恋心を踏みにじられた相手・帝斗(=今や学校一のモテ男!)が、本当はずっと自分のことを好きだったと知って、あめりはとんでもない行動に!?(マーガレットコミックスより引用)


アナグラ=インドアで恋愛には興味のない残念女子が学校1のイケメンに好かれるお話。ずっと好きだった幼馴染でイケメンの帝斗に中学2年の時に告白されていたのですが、冗談だと思い込んでいたヒロイン・あめり。でもその告白は本気だったみたいで、自分もあの時ちゃんと向き合っていたらと思い、みんなの前でその時の気持ちを打ち明けます…。



出典:©︎アナグラアメリ


恋愛経験豊富な彼と苦手なあめりはお試しで付き合うことに。不器用ながらもちゃんと自分の気持ちを伝えようとするあめり、そして帝斗は一途な想いがどんな形でも届いて嬉しくて仕方ない感じ。2人共本当にかわいい!帝斗の愛であめりはあなぐらから出てこれるのかな?おすすめです!


溺れるナイフ


出典:©︎溺れるナイフ

どうすればいいのかわからないけど、欲しいのはこの子だけだ――。小6の夏芽(なつめ)が越してきたのは、東京とあまりに違う田舎の町。そこで出会った一人の少年に、夏芽は自分の中の「何か」が、大きくうねるのを感じていた……。せめぎあい、追い上げ、追い込んでいく、破裂寸前の10代のこころを描いたジョージ朝倉の傑作長編!(講談社コミックス別冊フレンドより引用)


作者はジョージ朝倉さん、熱狂的なファンがつくのも納得の独特な作風です。17巻完結と少し長めですが、鮮烈な青春ラブストーリーで読みだしたら絶対にハマってしまう漫画。


スタイル抜群のヒロインなつめは12歳にしてモデルをやっています。両親が突然、旅館を引き継ぐ事になり東京から父親の田舎へ。東京でモデルをやっていた『なつめ』に田舎の子達は羨望の眼差し、でも影では悪口を言われたり…そんな中、地元の大地主の息子『コウ』と出会い惹かれあっていく2人のお話。荒ぶる十代の繊細さと不安定さが描かれた凄く惹きつけられる作品です。


ハニーレモンソーダ


出典:©︎ハニーレモンソーダ

中学時代、「石」と呼ばれ、泣くことも笑うことも忘れていた羽花。偶然出会ったレモン色の髪の男の子・三浦くんに憧れて、同じ高校に入学したけれど──!? ソーダ水のように甘く弾ける青春が、ここからはじまる!(りぼんマスコットコミックスより引用)


お次は、りぼんらしくてピュアなラブストーリー。孤独な中学時代を過ごした羽花が高校で出会った界によって変わっていくお話。引っ込み思案で、そんな自分を変えたいと望む羽花。


彼女に一歩踏み出すきっかけを与えた界は、羽花とは相性最悪に見えるのに、意外にもかなり面倒見がよく、恋愛に発展するまでにかなり時間がかかります。界の言う言葉一つ一つは少し厳しかったりグサッと来る言葉もあるかもしれませんがその中に優しさがあって心に響きますよ。ドロドロとか全く無く、ホント青春な爽やかな感じのおすすめ少女漫画です。


かわいいひと


出典:©︎かわいいひと

死神顔のせいで怖がられる花屋の花園くん。ところが大学生の美少女・日和に突然告白されて恋人同士に。とまどいながら付き合い始めた花園くんの、日和だけが知ってる「素顔」って…!?(花とゆめCOMICSより引用)


決してイケメン主人公とは言えませんが、これは癒されたい人、キュンキュンしたい人には絶対おすすめ!大きな問題がおきるわけでもなく、ゆったりと2人の関係を見ていく作品で、ほっこり、キュンキュン、ニヤニヤ、ホロリ、色々と心を温めてくれるお話です。


顔は恐怖の死神顏だけど中身は超がつくほど純粋で、美しい心の持ち主。そんな損な役回りばかりしてきた彼の前に突然現れたヒロインの日和さんは、花の妖精みたいな外見とは裏腹に実は肉食で、グイグイと花園くんを攻める最高なカップル。もう、可愛すぎます!


突然ですが、明日結婚します


出典:©︎突然ですが、明日結婚します

高梨あすかは「結婚したい女」。しかし、結婚直前と思われた矢先、つきあっていた彼氏に振られてしまう。そんな時に出会ったのは、PTVの人気アナウンサーの名波竜だった。竜に慰められ、少し前向きになれたものの、実は彼は「死んでも結婚なんてしたくない男」で!?正反対の価値観を持つ二人が、恋に落ちることはあるのか…!?終わりなき平行線のラブ・バトル開幕!(フラワーコミックスアルファより引用)


結婚直前と思われた矢先、つきあっていた彼氏に振られてしまう『結婚したい女』高梨あすか。そんな彼女が正反対の『死んでも結婚なんてしたくない』価値観を持つ人気アナウンサーの名波竜と出会う物語。まあベタといえばベタですがこの時点で面白そうじゃないですか?


需要と供給が合致してるのに、結婚への意識だけが全く逆な2人。この甘さとお互いの主張を曲げないやりとりは凄く楽しいです!個人的にはあすかの隙がある所が好き。そしてその隙をつく名波さんにドキドキ。上手くいけば最高の2人なんですがこの先どんな展開に?


たいようのいえ


出典:©︎たいようのいえ

「今、この家に帰ってこなきゃいけないのが、すごくすごくうれしい--」……子供の頃、むかいの基(ひろ)の家に入りびたっていた真魚(まお)。その家に行くと必ず元気になれたから。数年後……父の再婚で家に居場所がなくなった真魚は、両親を亡くして以来、独りで家を守る基の家に住まわせてもらうことになったけれど……!?年の差幼なじみ2人の、明るく切ないラブストーリー!(KC デザートより引用)


家庭に問題ありの真魚と幸せいっぱいだった家庭に育った基。基の家庭も両親の死をきっかけにバラバラに…。結構しんどい設定なのに、アットホームな空気感を出していて、2人の何気ないやりとりに心温まります。


どちらも家族というものに飢えていて、お互いに欠けたものを埋めあっているのかな。まだ自分の気持ちを自覚していない2人の距離感がもどかしくて好きな作品。少女漫画特有のもだもだ感が好きな人におすすめ!あ、13巻完結済み作品です。


王様に捧ぐ薬指


出典:©︎王様に捧ぐ薬指

ホテルのブライダル課勤務の綾華は、誰もが認める美貌の持ち主なのに性格は最悪。数多の男を手玉に取る姿から「悪女」と呼ばれている。そんな彼女に目をつけたのは、ホテルの新支配人にして街の権力者の息子・東郷!王様な彼が綾華に下した命令とは!?悪女VS王様のラブバトル、スタート!!(フラワーコミックスアルファより引用)


美人だけどやりたい放題で周囲に嫌われている綾華と地元の名士でホテルのオーナー。2人の思惑が一致して偽装結婚、から始まるラブストーリー。そんな2人の表面的やり取りと心の中のやり取りの違いが面白い。


そして、綾華の『悪女に見せかけて実はウブ』というのが凄く良い!美人なために辛い思いをしてきたのであえて悪女のふりしていたけど、実はとても優しい頑張り屋。王様・東郷の方も最初は嫌な男だと思ってたけど、実は本当の綾華を見てくれていて…。キュン所をよく分かってる作者さんです!


コーヒー&バニラ


出典:©︎コーヒー&バニラ

大学デビューをしたものの、いつの間にか高嶺の花になっていたリサ、そんなリサのピンチを救ってくれたイケメンスーツ男子・深見さん!レンアイ超初心者なリサに彼がくれるのは・・・!?(Cheeseフラワーコミックスより引用)


ドロドロした恋愛に疲れた女性のための癒し系ラブストーリー。ストーリーも設定もすごーく甘い、ライバルが何人出てこようとも、これでもかってくらい甘い。ずっと甘々の漫画。全てが愛されてる感がとてもキュンキュンです。


まず、大人なハイスペックイケメン深見とウブなリサのイチャイチャが甘くて楽しい。大学の講師として現れた深見はリサを狙っていそうな男の子に牽制。年上の溺愛&束縛も楽しい…ただし、イケメンにかぎる。特に溺愛ものが好きな方なら多分ニヤニヤが止まりません。


セキララにキス


出典:©︎セキララにキス

みんなに好かれるため「仮面」をかぶって生きてきた女子高生の千歳(ちとせ)。ある日、痴漢から助けてもらった少年・樹(いつき)の瞳が忘れられず、跡をつけていった先は、美術予備校だった!! 流れで予備校を樹に案内してもらう千歳だったけど、彼には嘘の顔を見抜かれてしまい…。仮面かぶり女子×自由すぎ男子の甘くてドSな放課後ラブストーリー!(KC デザートより引用)


美大の予備校に通う高校生たちの青春ラブストーリー。仮面を被って周りに合わせて本当の自分を出せなかった主人公・千歳。そこに、すべてをぶち壊す樹が現れて自分の本当の居場所を見つける、というお話。


少女漫画界にはドS男子があふれていますが、樹は大多数に埋もれぬ一味違った魅力を持っていて、人の心をザクザク刺してきます。個人的に樹のツンツン加減と 嬉しそうに話す時のデレ感のギャップがかなりツボです。


まとめ

おすすめのラブストーリーが描かれた少女漫画をご紹介してきました。大人の恋愛、青春もの、ファンタジーなどジャンルは様々ですがどの作品もニヤニヤ・キュンキュンが止まらなくなる素敵な恋愛漫画ばかり!最高な恋愛模様を楽しめると思います。気になる作品があれば是非手に取ってみて下さいね。

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キュンキュンしていますか?ときめきやドキドキは悩みやストレスでカサカサになってしまっている心に潤いを与えてくれる大切な要素。今回は、胸キュン必至のおすすめ恋愛小説を厳選してご紹介していきたいと思います。しっかり心を潤わして癒されて下さいね。

おすすめの恋愛小説 厳選15作品

それでは胸キュン必至!おすすめの恋愛小説を厳選してご紹介していきたいと思います。あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にして下さい。

その手をにぎりたい

八十年代。都内で働いていた青子は、二十五歳で会社を辞め、栃木の実家へ帰る決意をする。その日、彼女は送別会をかね、上司に連れられて銀座の高級鮨店のカウンターに座っていた。彼女は、そのお店で衝撃を受ける。そこでは、職人が握った鮨を掌から貰い受けて食べるのだ。青子は、その味にのめり込み、決して安くはないお店に自分が稼いだお金で通い続けたい、と一念発起する。そして東京に残ることを決めた。お店の職人・一ノ瀬への秘めた思いも抱きながら、転職先を不動産会社に決めた青子だったが、到来したバブルの時代の波に翻弄されていく。(小学館文庫より引用)


高度経済成長期からバブル崩壊にかけて高級寿司屋のカウンターを挟んでの、淡い恋心を描いた1人の女性の話。はじめは大人しい感じの主人公が、1人の男性との深い関係を築く為、仕事に恋に力強く生きはじめます。その関係は、最高にプラトニックなのにどんな関係よりも濃密。ほろ苦いけれど後味は最高です。

週末は彼女たちのもの

婚約者に結婚の延期を告げられた女、新しい恋を失ったシングルマザー、彼氏の代役をさせられた大学生、永遠を信じない実業家。そんな男女に突然訪れる新しい恋の予感。信号待ちの横断歩道、偶然立ち寄ったバーのカウンター…。いつでも、どこででも恋は生まれる。臆病なあなたに贈る、人を好きになることのときめきと切なさに溢れた恋愛小説。(幻冬舎文庫より引用)


島本理生さんの連作短編集。LUMINEの広告の為に作った作品ということで、おしゃれで可愛い雰囲気の作品。短い話の中で思いがけない出会いやサラリとした恋愛模様が、少しずつ詰め込まれていて心地のいい読み心地です。

真夜中の果物

久しぶりに再会した元彼と飲むビールの味、男友達と初めて寝てしまった夜の記憶、不倫相手が帰っていった早朝の電車の音…。まっすぐ進まない恋をしている人にだけ見える景色がある。せつない記憶を切り取った三十七のショートストーリーに短歌を添えて贈る、『ハニービターハニー』の原点。(幻冬舎文庫より引用)


不倫から純愛まで様々な恋愛模様の描かれたショートショート。1つ1つの作品は5分程度で読めてしまう短い話なのですが、知らないうちにその世界に入り込んでしまいます。各話の最後に添えられている短歌に気持ちがギュッと凝縮されていて素敵な余韻が残ります。

試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。

年下に片思いする文系女子、不倫に悩む美容マニア、元彼の披露宴スピーチを頼まれる広告代理店OL…。恋愛下手な彼女たちが訪れるのは、路地裏のセレクトショップ。不思議な魅力のオーナーと一緒に自分を変える運命の一着を探すうちに、誰もが強がりや諦めを捨て素直な気持ちと向き合っていく。繊細な大人たちの心模様を丁寧に綴った恋物語。(幻冬舎文庫より引用)


路地裏にあるclosetというセレクトショップに買い物に来る女性達の恋物語。一見、颯爽としていそうで実は恋に不器用な女性達の言葉や心情描写が繊細でリアル!このお店に訪れた後の彼女たちの前向きになった様子や満足した様子に癒されまくります。心がトキメキ過ぎて一気読み間違いなしな一冊。

流れ星が消えないうちに

忘れない、忘れられない。あの笑顔を。一緒に過ごした時間の輝きを。そして流れ星にかけた願いを―。高校で出会った、加地君と巧君と奈緒子。けれど突然の事故が、恋人同士だった奈緒子と加地君を、永遠に引き離した。加地君の思い出を抱きしめて離さない奈緒子に、巧君はそっと手を差し伸べるが…。悲しみの果てで向かい合う心と心。せつなさあふれる、恋愛小説の新しい名作。(新潮文庫より引用)


一方にとっては恋人、もう一方にとっては親友、それぞれにとってかけがえのない人を亡くした後に恋人同士になった2人の物語です。恋愛だけに留まらず、傷ついた人々の再生物語でもあるのでとても印象に残る作品。文章の美しさが物語をより引き立てています。

かわいそうだね?

「許せないなら別れる」――恋人の隆大が求職中の元彼女・アキヨを居候させると言い出した。愛しているのは私だけと彼は言うけれど、奇妙な三角関係の中で悩む樹理絵。これもすべて彼の優しさゆえ、と思ってみたり、帰国子女同士の彼と元彼女の間には日本とは違う習慣があるのかも、と自分も「アメリカナイズ」を目指してみたり。「就職が見つかるまでごめんね」と悪びれない元彼女のアキヨや優柔不断の彼氏に、ついに我慢しきれなくなった樹理絵がとった「最終手段」とは? (文春文庫より引用)


タイトル作『かわいそうだね? 』は、彼氏が求職中の元カノと同居生活を始めたことを知った主人公が、彼氏の愛を信じてやめてと言えないまま…乱れる女子心を描いた作品。ありえない発言と展開に読む手が止まりません。そしてラストの一言でスッキリ。一緒に収録されてるい『亜美ちゃんは美人』も面白いですよ。

愛がなんだ

「私はただ、ずっと彼のそばにはりついていたいのだ」―OLのテルコはマモちゃんに出会って恋に落ちた。彼から電話があれば仕事中でも携帯で長話、食事に誘われればさっさと退社。すべてがマモちゃん最優先で、会社もクビになる寸前。だが、彼はテルコのことが好きじゃないのだ。テルコの片思いは更にエスカレートしていき…。直木賞作家が濃密な筆致で綴る、全力疾走片思い小説。
(角川文庫より引用)


都合のいい女だと分かってはいるけど、何ヶ月も無視されても、会えなくなるよりかはマシ…こんなの絶対に辛いだけ。とはいえアラサー主人公の完全な片想いは、執着がもの凄くて若干引きながらも楽しく読めます。極端な恋愛体質の主人公、極端だからこそリアルですし共感出来る部分もあります。

君の膵臓を食べたい

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて―。読後、きっとこのタイトルに涙する。(Amazonより引用)


高校生の闘病の様子と恋愛模様が丁寧に描かれた話題のベストセラー。2人の会話シーンが多くてサクサク読み進められて…ラスト辺りから号泣。ここまで泣ける本はなかなかありません。インパクトがありますが、読み進めていけば真意のわかるタイトルも秀逸です。

好きと嫌いのあいだにシャンプーを置く

七年前、年下の男の子に、好きだといわれた。それから、手も握らせないまま恋人のような関係をずっと続けている。そして、私はまた、彼とは別の人を好きになる―(好きと嫌いのあいだにシャンプーを置く)。神戸の街を舞台に、一緒に暮らす三姉妹それぞれの恋の、始まりと、真ん中と、終わり。同じ時間を過ごす三人の恋を、三篇の短編で描く、切なくて優しいラブストーリー。(メディアワークス文庫より引用)


神戸の街を舞台に、三姉妹の恋を綴った
甘さひかえめの連作短編集。恋愛に臆病な長女、奔放な次女、失った想いを忘れられない三女…性格のバラバラな3人それぞれの視点から同じ時系列、同じ場面が描かれていて面白い。

トーキョー・クロスロード

別人に変装して、ダーツにあたった山手線の駅で降りてみる。これが休日の栞の密かな趣味。そこで出会ったかつての同級生、耕也となぜか縁がきれなくて…。素直になれない二人をジャズ喫茶のバンドマン、一児の母、辛口の秀才、甘えん坊の美少女(すべて高校生!)が支える。「東京」という街の中ですれ違う人間関係が静かなジャズの音にのせて描かれる極上の青春小説。(ポプラ文庫ピュアフルより引用)


友情と恋の微妙な距離感に揺れ動く2人を描いた恋愛物語。どうにかして想いを押し込めようとする不器用な主人公の、どうしようもなく募っていく愛しさや切なさを痛いほど感じます。恋の甘酸っぱさを楽しめるおすすめの一冊。

スローグッドバイ

「涙を流さなくちゃ、始まらないことだってあるんだよ」。恋人にひどく傷つけられ、泣けなくなった女の子。彼女に青年の心は届くのか(「泣かない」)。上手に別れるため最後にいちばんの思い出の場所へいく。そんな「さよならデート」に出かけたふたりが見つけた答え―(「スローグッドバイ」)など普通の人たちの少しだけ特別な恋を綴った10篇。(集英社文庫より引用)


小さな思いやりの積み重ねや、ボタンの掛け違いで近づいたり離れたりする男女を描いた短編集。サクサク読める軽めの展開ですが、胸キュンもドキドキもしっかり楽しめます。何度も読み返したくなる不思議な魅力のある作品。

センセイの鞄

センセイ。わたしは呼びかけた。少し離れたところから、静かに呼びかけた。ツキコさん。センセイは答えた。わたしの名前だけを、ただ口にした。駅前の居酒屋で高校の恩師・松本春綱先生と、十数年ぶりに再会したツキコさん。以来、憎まれ口をたたき合いながらセンセイと肴をつつき、酒をたしなみ、キノコ狩や花見、あるいは列車と船を乗り継ぎ、島へと出かけた。その島でセンセイに案内されたのは、小さな墓地だった――。(文春文庫より引用)


歳の離れたかつての高校の先生と再会した主人公。30代後半の女性と70代のセンセイ、不器用で頑固で寂しがりな2人の朴訥としていますが色濃く鮮やかな恋を描いた優しくて切ない物語。ゆっくりと余韻を楽しみたい名作です。

クジラの彼

『元気ですか?浮上したら漁火がきれいだったので送ります』彼からの2ヶ月ぶりのメールはそれだけだった。聡子が出会った冬原は潜水艦乗り。いつ出かけてしまうか、いつ帰ってくるのかわからない。そんなクジラの彼とのレンアイには、いつも7つの海が横たわる…。表題作はじめ、『空の中』『海の底』の番外編も収録した、男前でかわいい彼女たちの6つの恋。(角川文庫より引用)


自衛官を主人公とした、甘々な恋愛小説。厳しく硬いイメージのある自衛官たちのみせる甘い一面にはもうキュンキュン、仕事へのプライドと好きな人を思う気持ちは、とても格好良くて素敵すぎます。かなりおすすめの傑作。

ストーリー・セラー

妻の病名は、致死性脳劣化症候群。複雑な思考をすればするほど脳が劣化し、やがて死に至る不治の病。生きたければ、作家という仕事を辞めるしかない。医師に宣告された夫は妻に言った。「どんなひどいことになっても俺がいる。だから家に帰ろう」。妻は小説を書かない人生を選べるのか。極限に追い詰められた夫婦を描く、心震えるストーリー。(幻冬舎文庫より引用)


こちらも有川浩さんの作品で、side:Aとside:Bの中編2部構成。side:Aは、小説家の妻がいずれ死に至る不治の病にかかる話。side:Bは病気が見つかり亡くなる夫と小説家の妻が最後までの時を過ごしていく話。残された時間で相手のために何ができるのか、何を残せるか…。この2篇の繋がりも絶妙です!

よるのふくらみ

同じ商店街で幼なじみとして育ったみひろと、圭祐、裕太の兄弟。圭祐と同棲しているみひろは、長い間、身体の関係がないことに悩み、そんな自分に嫌悪感を抱いていた。みひろに惹かれている弟の裕太は、二人がうまくいっていないことに感づいていたが――。抑えきれない衝動、忘れられない記憶、断ち切れない恋情。交錯する三人の想いと、熱を孕んだ欲望とが溶け合う、究極の恋愛小説。(Amazonより引用)


性格が対照的な兄弟とその幼馴染の女性との三角関係。章ごとに3人それぞれの視点から語られるので、個々の本音や想いをうかがい知ることができます。抑圧されていたものを解放していく物語。描写が生々しくてリアルなのでグッと引き込まれますよ。

まとめ

胸キュン必至!心潤うおすすめの恋愛小説をご紹介してきました。登場人物たちの甘い恋にキュンキュンするのはもちろん、余韻を楽しめる良作ばかりを紹介していますので、気になる作品があれば是非手に取ってしっかり心を潤わせて下さいね。