いろはにほへど

朝起きて本を読んで寝てます。

壮大な世界観!SF・ファンタジー小説 超おすすめ15作品!

今回は、SF・ファンタジー小説の中でも特に面白いと感じた作品をご紹介していきたいと思います。ライトに読めるものからディープなものまで、色々な楽しみ方ができる素敵なSF・ファンタジー小説を厳選してご紹介していきますので是非参考にしてみて下さいね。

おすすめのSF・ファンタジー小説

  • 表記はタイトル、あらすじ、感想の順になっています。
  • 作品は随時追加していきます。


どれもおすすめの良質なSF・ファンタジー作品ばかりですので、是非お気に入りの作品を見つけて下さいね。それでは思う存分お楽しみ下さい!

あなたの人生の物語


出典:©︎あなたの人生の物語

地球を訪れたエイリアンとのコンタクトを担当した言語学者ルイーズは、まったく異なる言語を理解するにつれ、驚くべき運命にまきこまれていく…ネビュラ賞を受賞した感動の表題作はじめ、天使の降臨とともにもたらされる災厄と奇跡を描くヒューゴー賞受賞作「地獄とは神の不在なり」、天まで届く塔を建設する驚天動地の物語―(ハヤカワ文庫SFより引用)


SF短編8作品、難解なものもあれば、基本的な数学が分かれば読みやすい作品も収録されています。どの話にも世界の常識や秩序が突然大きく変化し、その変化に向き合う人々が描かれていて、ぶっ飛んだ着想から紡がれたストーリーが変に面白い!短編で語るにはもったいないほどの世界観です。文章も易しいし、基本的に作品に流れる雰囲気も優しいのでおすすめです。


リライト


出典:©︎リライト

過去は変わらないはずだった―1992年夏、未来から来たという保彦と出会った中学2年の美雪は、旧校舎崩壊事故から彼を救うため10年後へ跳んだ。2002年夏、作家となった美雪はその経験を元に小説を上梓する。彼と過ごした夏、時を超える薬、突然の別れ…しかしタイムリープ当日になっても10年前の自分は現れない。不審に思い調べるなかで、美雪は記憶と現実の違いに気づき…。(ハヤカワ文庫JAより引用)


静岡を舞台にしたタイムリープSF+ミステリー。未来からきたという少年を救うためにヒロインは、10年前から来る自分を待っていたのだが…来るはずの未来が来ない、気付いたら過去が改変されてる。なにが起きているのか分からない恐怖感。正直、話が複雑で理解出来てないこともある気がしますが勢いで面白い。『SF史上最悪のパラドックス』というだけあってブラックなラストもよかったです。


新世界より


出典:©︎新世界より

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力」を得るに至った人類が手にした平和。念動力の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた…隠された先史文明の一端を知るまでは。(講談社文庫より引用)


和風ハリーポッターともいえる学園モノ呪術ファンタジー作品。1000年後の日本、現在の世界は既に崩壊した世界でのお話。不気味で、とても不穏な世界が描かれていて、簡単に言うと『呪力』VS『バケモノ』の物語。次々起こる恐怖を含んだ展開に、ハラハラドキドキが止まりません。使われている言葉がおどろおどろしいというか、徐々に恐怖感を煽ります。貴志祐介さんの紡ぎ出す新世界は、実際に見ているようにリアルで引き込まれますよ!


精霊の守り人


出典:©︎精霊の守り人

老練な女用心棒バルサは、新ヨゴ皇国の二ノ妃から皇子チャグムを託される。精霊の卵を宿した息子を疎み、父帝が差し向けてくる刺客や、異界の魔物から幼いチャグムを守るため、バルサは身体を張って戦い続ける。(新潮文庫より引用)


『短槍使いのバルサ』の異名をとり、用心棒として闘いの場に身を置く主人公が、父親である帝に命を狙われる皇子チャグムの命を救ったことで、その運命が大きく動いていく…。約20年前のものとは思えないファンタジー小説、世界中で翻訳され読まれている名作です。異世界ファンタジーでありながら、世界をイメージしやすくて、伏線も明快でわかりやすい!けれど戦闘シーンや生活シーンがリアルでバルサたちの住む世界にどっぷり浸かることができますよ。


光の帝国


出典:©︎光の帝国

膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから―「常野」から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。穏やかで知的で、権力への思向を持たず、ふつうの人々の中に埋もれてひっそりと暮らす人々。彼らは何のために存在し、どこへ帰っていこうとしているのか?不思議な優しさと淡い哀しみに満ちた、常野一族をめぐる連作短編集。優しさに満ちた壮大なファンタジーの序章。(集英社文庫より引用)


全国に散らばりながら生活している、不思議な力を持つ一族常野の者達それぞれを主人公にした10篇の連作短編集。彼らは目立たずひっそりと人々の生活に紛れて古から存在しており、その力は多彩。哀しみの中に、優しさ、温もりを感じたり、ぞっとしたり、思わず涙したり…一話一話が壮大な世界観です。


空色勾玉


出典:©︎空色勾玉

輝の大御神の双子の御子と、闇の氏族とが烈しく争う戦乱の世に、闇の巫女姫と生まれながら、光を愛する少女狭也。輝の宮の神殿に縛められ、地底の女神の夢を見ていた、〈剣の主〉稚羽矢との出会いが、狭也を不思議な運命へと導く…。神々が地上を歩いていた古代の日本を舞台に、絢爛豪華に織り上げられた、人気沸騰のファンタジー。(徳間文庫より引用)


日本神話を素材にした壮大で人気の高いファンタジー、不老不死の輝の一族、転生で蘇る闇の一族、神々の戦いの物語です。大地を草木が覆い、まだ人々が国つ神に畏れをもって暮らしていた時代が舞台で、清らかな水の流れや土の匂いが伝わってくる上質な作品です。自然と人と神々の距離がごく近い世界を楽しめます。


妖怪アパートの優雅な日常


出典:©︎妖怪アパートの優雅な日常

夕士が高校入学と同時に始めた、あこがれの下宿生活。幼い頃に両親を事故で亡くしたため、早く独り立ちをするのが彼の夢。ところがそこには、ちょっと変わった、しかし人情味あふれる“住人たち”が暮らしていた…。(講談社文庫より引用)


就寝前にちょっぴり活字を読みたいときにうってつけの一冊。主人公の男子高校生が一人で入居したのは、妖怪や幽霊が暮らすアパート。個性的な住人も強烈なインパクトのある妖怪もはじめはおっかなびっくりだけど馴染んでしまえばとても魅力的で居心地がよさそう。すごく温かくて、人間関係や、自分をみつめる感動の作品ですよ!きっと大人が忘れていた何かを思い出させてくれるはず。


家守綺譚


出典:©︎家守綺譚

これは、つい百年前の物語。庭・池・電燈つき二階屋と、文明の進歩とやらに棹さしかねてる「私」と、狐狸竹の花仔竜小鬼桜鬼人魚等等、四季折々の天地自然の「気」たちとの、のびやかな交歓の記録。(新潮文庫より引用)


豊かな風土と季節、その時代を堪能できる連作短編集。四季折々の植物、河童や小鬼…亡き友人の家守を任された主人公の体験する不思議なお話で、ほのぼの、ゆるゆる、日本情緒も味わえるファンタジー。淡々とした美しい文章から色が見え音が聴こえてきます。お伽話のような心にすっと入ってくる一冊です。


夜は短し歩けよ乙女


出典:©︎夜は短し歩けよ乙女

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する“偶然の出逢い”にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。そんな2人を待ち受けるのは、個性溢れる曲者たちと珍事件の数々だった。山本周五郎賞を受賞し、本屋大賞2位にも選ばれた、キュートでポップな恋愛ファンタジーの傑作。(角川文庫より引用)


天真爛漫な女の子と、それに恋した先輩のお話。宙に浮く自称天狗の青年、街中を走る巨大な三階建ての電車、身の丈程ある鯉のぬいぐるみを縄で背負う少女や、くしゃみをすると竜巻を起こす老人…。ギリギリ頭の中で画にできるとても不思議な世界、読むのがワクワクするファンタジーな一冊です。エンディングもかわいらしいですよ!

爽やかで甘酸っぱい恋愛小説


はてしない物語


出典:©︎はてしない物語

バスチアンはあかがね色の本を読んでいた――ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前。その国を救うには、人間界から子どもを連れてくるほかない。その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年――ぼくのことだ! 叫んだとたんバスチアンは本の中にすいこまれ、この国の滅亡と再生を体験する。(岩波書店より引用)


『ネバーエンディングストーリー』の原作本、これぞファンタジーという名作。自分が読んでいる本と同じ装丁の本を主人公が手にして読み進めていく展開にワクワク!主人公のいる『人間世界』と物語中の『ファンタージェンの世界』が絡み合っていき、自分までがその世界に入り込む感覚を味わえます。子どもの純粋な気持ちを持ち続けたい!と思える素敵な一冊。


クラバート


出典:©︎クラバート

ヴェンド人の少年3人組で村から村への浮浪生活をしていたクラバートは、ある時から奇妙な夢を見るようになる。「シュヴァルツコルムの水車場に来い。お前の損にはならぬだろう!」という声と止まり木に止まった11羽のカラスの夢。その声に従って水車場の見習となったクラバートは、昼は水車場の職人として働き、金曜の夜には12羽目のカラスとなって、親方から魔法を習うことになる。(偕成社より引用)


ポーランド周辺の民話を編み直した物語『千と千尋の神隠し』に影響を与えた本だそうです。水車場の職人見習となった少年クラバートが闇の魔法の組織に加わり、やがて親方と対決するまでが描かれています。個性の溢れる職人仲間、味わい豊かな自然描写など、魅力を挙げればきりがありません。全体的に薄暗い物語ですが、静けさの中に興奮が詰まっていて何度でも読み返したい一冊。


月の影 影の海


出典:©︎月の影 影の海

「お捜し申し上げました」―女子高生の陽子の許に、ケイキと名乗る男が現れ、跪く。そして海を潜り抜け、地図にない異界へと連れ去った。男とはぐれ一人彷徨う陽子は、出会う者に裏切られ、異形の獣には襲われる。なぜ異邦へ来たのか、戦わねばならないのか。怒濤のごとく押し寄せる苦難を前に、故国へ帰還を誓う少女の「生」への執着が迸る。(新潮文庫より引用)


ごく平凡な生活していた陽子だが、ある日学校に現れた青年に、連れ去られるような形で異世界に放り込まれてしまいます…。現代日本から異世界に迷い込んだ主人公視点、次から次へと妖魔に襲われたり、助けられたと思ったら裏切られたりとなかなか過酷な物語。次の展開がどうなるのか全然読めないので、ドキドキハラハラで楽しいですよ!


ネバー×エンド×ロール


出典:©︎ネバー×エンド×ロール

この街は壁に囲まれている。札幌を襲った天災から十六年、復興という名の再開発事業のせいで、街は厚く高い壁の中にすっぽり収まっていた。そんな街で育った十五歳の少年・駆は外の世界への憧れを抱いている。怖いもの知らずの彼は、街一番の秀才・勇夢と幼なじみの夏月を巻き込み、無謀な脱出作戦を計画するが…ある夏の日、放課後の屋上に“過去へ駆ける少女”が落っこちてきて―!?(メディアワークス文庫より引用)


過去へ進む少女と時間に抗う人達の青春タイムトラベルSF。閉鎖された札幌が舞台、未来から来たという少女を軸にして2029年、2053年、3367年の三つの世界が描かれています。読後にタイトルを見直すと『なるほど』と思うはず!ただ、最後のオチは好みが分かれそうで、ハッピーエンドと取るかどうかは読み手次第な気がします。


獣の奏者


出典:©︎獣の奏者

リョザ神王国。闘蛇村に暮らす少女エリンの幸せな日々は、闘蛇を死なせた罪に問われた母との別れを境に一転する。母の不思議な指笛によって死地を逃れ、蜂飼いのジョウンに救われて九死に一生を得たエリンは、母と同じ獣ノ医術師を目指すが―。苦難に立ち向かう少女の物語が、いまここに幕を開ける。(講談社文庫より引用)


先にご紹介した『精霊の守り人』の作者、上橋菜穂子さんが贈る人と獣のファンタジー。主人公は探究心があり、動物を愛する10歳くらいの女の子、エリン。闘蛇や蜜蜂、そして王獣などの生き物を通して、生命とは何かを探求する物語。ファンタジーの独特な世界観も上橋さんの作品だと、すっと入ってきて読みやすく、彼女を取り巻く優しさと厳しさの世界を一緒に体験できますよ!


火星の人


出典:©︎火星の人

有人火星探査が開始されて3度目のミッションは、猛烈な砂嵐によりわずか6日目にして中止を余儀なくされた。だが、不運はそれだけで終わらない。火星を離脱する寸前、折れたアンテナがクルーのマーク・ワトニーを直撃、彼は砂嵐のなかへと姿を消した。ところが―。奇跡的にマークは生きていた!?不毛の赤い惑星に一人残された彼は限られた物資、自らの知識を駆使して生き延びていく。宇宙開発新時代の傑作ハードSF。(ハヤカワ文庫SFより引用)


アクシデントで火星に一人取り残された宇宙飛行士の運命は…持ちうる限りの知力体力を駆使し、工夫とユーモアとありえないくらいのポジティブさで生き延びた植物学者でメカニカルエンジニアのマークワトニーと、彼を救出する方法を必死に模索するNASAの人々の18ヵ月が描かれています。絶望的な状況でも悲観せずにサバイバルするその姿が最高にかっこいい!読むとジャガイモを食べたくなくなるかもしれません。



あとがき

いかがでしたか?おすすめのSF・ファンタジー小説を厳選してご紹介してきました。どれもとても素敵な作品ばかりです!気になるものが見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。