いろはにほへど

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甘酸っぱい青春を楽しめる!おすすめの青春ミステリー 10選!


思春期を迎えた人物の日常や成長を楽しむ、おすすめの青春ミステリーをご紹介していきたいと思います。甘酸っぱかったり、ほろ苦かったり、気分は高校生時代に戻りながらミステリーも楽しめる素敵な作品ばかり!ミステリーとともに思春期の複雑な感情をお楽しみ下さい!

おすすめの青春ミステリー小説

表記はタイトル、筆者、書評、あらすじの順になっています。本当に素敵な作品ばかり!それでは思う存分堪能してくださいね!

体育館の殺人/青崎 有吾

学校に住んでいるオタク探偵が謎を解決する裏染シリーズ1作目。いきなりといっても良いほど早々に発生する校内で起こった殺人事件を、部室に住み着く天才変人が解き明かすミステリー。状況証拠を積み上げて犯人をあぶり出す過程は読んでいてとても面白い!


軽いノリの学園ものの体裁をとっていても、中身は本格的な謎が仕掛けられている良作で、ミステリ初心者の人もガチ勢の人も楽しめそう。こちらの作品は(2017.9.9現在)Kindle Unlimitedでも配信されています。


Kindle Unlimitedは『月額980円で本と漫画が読み放題』になるサービスです。その数なんと16万冊以上!


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風ヶ丘高校の旧体育館で、放課後、放送部の少年が刺殺された。密室状態の体育館にいた唯一の人物、女子卓球部部長の犯行だと警察は決めてかかる。卓球部員・柚乃は、部長を救うために、学内一の天才と呼ばれている裏染天馬に真相の解明を頼んだ。アニメオタクの駄目人間に―。(創元推理文庫より引用)


青の炎/貴志 祐介

17才の純な少年が愛する者を守るために試みた完全犯罪、些細な事から生じるほころび、内から起こる自責の念と迫り来る捜査の脅威。


主人公はとても切れ者なんですが物凄くピュアで心優しい。トリックの緻密さもさることながら、そんな主人公の揺れ動く心の描写が最高です。最後の一行まで重く、深くて哀しい青春ミステリーの傑作。

櫛森秀一は湘南の高校に通う17歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との3人暮らし。その平和な家庭に、母が10年前に別れた男、曾根が現れた。曾根は秀一の家に居座って傍若無人に振る舞い、母の体のみならず妹にまで手を出そうとする。警察も法律も家族の幸せを取り返してはくれないことを知った秀一は決意した。自らの手で曾根を葬り去ることを……。完全犯罪に挑む少年の孤独な戦い。その哀切な心象風景を精妙な筆致で描き上げた、日本ミステリー史に残る感動の名作。(角川文庫より引用)


冷たい校舎の時は止まる/辻村深月

雪の降る中、学校に閉じ込められる8人の高校生。明らかに現実離れした状況下、一人また一人と『消えて』いくサスペンスフルな展開。


物語は二ヵ月前に起きた同級生の自殺を軸にしています。閉じ込められた八人はなぜだか皆、誰が自殺したのか思い出せなくて…。


ホラーを取り入れた展開と、心の中に抱えた生々しい青春像との意外なくみ合わせに惹かれた一冊です。手に取るのを躊躇うくらいの分厚さに加えて上下巻。かなりのボリュームなんですが面白くて一気読みしたおすすめ小説。

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう―。(講談社文庫より引用)


消失グラデーション/長沢 樹

舞台が学校でなければ発生しないであろうミステリーに、いろんなものを抱えている高校生それぞれが真剣に向き合う姿が、頼もしい青春ミステリー。


人気女子バスケ部員が転落した姿を目撃された直後に忽然と校内から消えた!そのまま消えた部員の謎を追う物語。真相は過去に何度も出てきたトリックですが、本作は徹底していて全て見破るのは至難の業ですよ。

私立藤野学院高校のバスケ部員椎名康は、ある日、校舎の屋上から転落し、痛々しく横たわる少女に遭遇する。康は、血を流すその少女を助けようとするが、何者かに襲われ、一瞬意識を失ってしまう。ほどなくして目を覚ますと、少女は現場から跡形もなく消えていた!?開かれた空間で起こった目撃者不在の被害者消失事件。複雑に絡み合う青春の傷と謎に、多感な若き探偵たちが挑む。(角川文庫より引用)


サクリファイス/近藤 史惠

ロードバイクの競技を舞台にした小説。サクリファイスとは簡単にいえば犠牲心やアシストのこと。途中でタイトル和訳「犠牲」の真意に気付いた瞬間鳥肌が…。


タイトルにもストーリーにも深い意味や意図がありますし、ロードレースの醍醐味や面白さとミステリーの要素が上手く絡められていてワクワク・モヤモヤ。面白いですよ!

ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすこと――。陸上選手から自転車競技に転じた白石誓は、プロのロードレースチームに所属し、各地を転戦していた。そしてヨーロッパ遠征中、悲劇に遭遇する。アシストとしてのプライド、ライバルたちとの駆け引き。かつての恋人との再会、胸に刻印された死。青春小説とサスペンスが奇跡的な融合を遂げた!(新潮文庫より引用)


彼女の色に届くまで/似鳥 鶏

絵画にまつわるミステリーといえば原田マハさんですが、本作は似鳥鶏さんらしく学園もの。


凡才を自虐しつつ画家を目指す主人公が天才的な絵画センスを持ちながらも少し変わっている少女とともに絵画にまつわる事件と遭遇しながら才能と向き合う過程が描かれています。


少し固めな物語の入り口ですが、コミカルなキャラクターや美術初心者でもニヤリとできる注釈の面白さがあって気軽に入れて読みやすい青春ミステリー。

画廊の息子で幼い頃から画家を目指している緑川礼(僕)は、期待外れな高校生活を送っていた。友人は筋肉マニアの変わり者一人。美術展の公募にも落選続きで、画家としての一歩も踏み出せず、冴えない毎日だった。だが高校生活も半ばを過ぎた頃、僕は学校の絵画損壊事件の犯人にされそうになる。その窮地を救ってくれたのは、無口で謎めいた同学年の美少女、千坂桜だった。千坂は有名絵画をヒントに事件の真相を解き明かし、それから僕の日々は一変する。僕は高校・芸大・社会人と、天才的な美術センスを持つ千坂と共に、絵画にまつわる事件に巻き込まれていくことになり…。二人のもどかしい関係の行方は―?(KADOKAWAより引用)


人魚姫の椅子/森 晶麿

甘いだけじゃない、ちょっぴり苦い恋愛が好きな方にとっては最高の物語。そんな中で一片の狂気を含ませる作風は相変わらず面白い!


空想が好きな杏、椅子作りに情熱を傾ける慧斗、美人で明るい翠。翠が好きな人にラブレターを渡すところから事件が始まります。美しい文章で、瀬戸内の自然や杏の恋心を描いているぶん、内容の異様さがより際立っていると思います。それから杏のラブレター、とっても胸をうちますよ!

瀬戸内海に面した椅子作りがさかんな町、宝松市鈴香瀬町。高校生の海野杏は、毎朝海辺で小説を書きながら、椅子職人を目指す同級生・五十鈴彗斗と少しだけ話すことを日課としていた。そんなある日の朝、彗斗から「高校をやめて町を出る」と告げられる。特別仲がよかったわけではないが、傍にいて当然の存在がいなくなることに焦りを覚える杏。時を同じくして、杏は親友の翠からラヴレターの代筆を頼まれる。必死に頼む姿にほだされ、明るくてかわいい翠を思い浮かべながら、一文一文を丁寧に綴っていく。そのラヴレターから、小さな町を揺るがす失踪事件が始まるとも知らずに。“黒猫シリーズ”の著者が描く、新たな青春ミステリ。(早川書房より引用)


いまさら翼といわれても/米澤 穂信

おなじみ古典部シリーズ最新作。高校の古典部の4人のキャラそれぞれの日々の行き違いや信頼が描かれている6つの短編連作。シリーズとはいえ、1篇1篇が独立しているので、今までの話を知らなくても十分楽しめます。


古典部員の青春ストーリーとしては、キーポイントになるかもしれません。もちろん日常の謎としてのミステリー要素も濃密に楽しむことができるとても贅沢なおすすめの一冊。

神山市が主催する合唱祭の本番前、ソロパートを任されている千反田えるが行方不明になってしまった。夏休み前のえるの様子、伊原摩耶花と福部里志の調査と証言、課題曲、ある人物がついた嘘―折木奉太郎が導き出し、ひとりで向かったえるの居場所は。そして、彼女の真意とは?(表題作)。奉太郎、える、里志、摩耶花―“古典部”4人の過去と未来が明らかになる、瑞々しくもビターな全6篇!(KADOKAWAより引用)


放課後スプリング・トレイン/吉野 泉

福岡を舞台にした青春ミステリー。と言っても誰も死なないですし、怖いこととは何も起こりません。


放課後、学祭、ボランティアやフィールドワーク。その途中で高校2年生の泉が出会った謎を、大学院生の飛木さんが、背中を押すようにあたたかく解いてゆきます。高校時代に一瞬戻れる爽やかな読後感が素敵なおすすめの一冊。こちらの作品は(2017.9.9現在)Kindle Unlimitedでも配信されています。

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四月のある日、私は親友から年上の彼氏を紹介され、同席していた大学院生の飛木さんと知り合う。彼は、天神に向かう電車で出会った婦人の奇妙な行動や、高校の文化祭でのシンデレラのドレス消失騒動など、私の周りで起こる事件をさらりと解き明かしてみせる不思議な人だった。「飛木さん、どうしたら謎が解けるようになりますか?」福岡を舞台に贈る、透明感溢れる青春ミステリ。(創元推理文庫より引用)


そして、君のいない九月がくる/天沢 夏月

ケイタの幽霊ケイが、友達4人のところに現れて、彼の願いのため旅をするお話。ふわふわっとしてサクサクっと読める一冊。


映画『スタンド・バイ・ミー』のように足跡を辿る旅の中で吐き出される、恵太に対する後悔や嫉妬、恋心。少年少女の複雑で多感な心情が表現された良い青春小説だなと思います。ケイタの死の真相にも驚かされますよ。

その夏、恵太が死んだ。恵太といつも一緒にいた美穂、大輝、舜、莉乃たちは、そのショックから立ち直れないまま呆然とした夏休みを送っていた。そんなある日、美穂の前に現れたのは、死んだ恵太に瓜二つの少年、ケイ。「君たちに頼みがある。僕が死んだ場所まで来てほしい」戸惑いながらも、美穂たちは恵太の足跡を辿る旅に出る。旅の中でそれぞれが吐き出す恵太への嘘、嫉妬、後悔、恋心。そして旅の終わりに待つ、意外な結末とは。(メディアワークス文庫より引用)


いなくなれ、群青/河野 裕

階段島シリーズ1作目。男子高生の七草は、ある日突然知らない場所に捨てられていました。『階段島』住んでいる住民は自分が何故ここにいるの記憶にない状態で、いつの間にかいる島。魔女によって管理されているこの島に七草の知っている少女が捨てられたことで七草の生活は一変していきます…。


元の世界に戻るために失くしたものを見つける物語なのですが、全体的に謎に包まれている感じ。再会が起こす出来事がたまらなく面白いのですが、少し曖昧な表現が淡々と続いていく文章には好みが分かれるかもしれません。

11月19日午前6時42分、僕は彼女に再会した。誰よりも真っ直ぐで、正しく、凛々しい少女、真辺由宇。あるはずのない出会いは、安定していた僕の高校生活を一変させる。奇妙な島。連続落書き事件。そこに秘められた謎…。僕はどうして、ここにいるのか。彼女はなぜ、ここに来たのか。やがて明かされる真相は、僕らの青春に残酷な現実を突きつける。(新潮文庫nexより引用)


あとがき

甘酸っぱい青春を思い切り楽しめる、おすすめの青春ミステリーをご紹介してきました。高校時代にタイムスリップできましたか?気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

おすすめのミステリー小説 50選!