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胸キュン必至!ときめきで心潤うおすすめの恋愛小説 厳選15作品!


キュンキュンしていますか?ときめきやドキドキは悩みやストレスでカサカサになってしまっている心に潤いを与えてくれる大切な要素。今回は、胸キュン必至のおすすめ恋愛小説を厳選してご紹介していきたいと思います。しっかり心を潤わして癒されて下さいね。

おすすめの恋愛小説 厳選15作品

それでは胸キュン必至!おすすめの恋愛小説を厳選してご紹介していきたいと思います。あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にして下さい。

その手をにぎりたい

八十年代。都内で働いていた青子は、二十五歳で会社を辞め、栃木の実家へ帰る決意をする。その日、彼女は送別会をかね、上司に連れられて銀座の高級鮨店のカウンターに座っていた。彼女は、そのお店で衝撃を受ける。そこでは、職人が握った鮨を掌から貰い受けて食べるのだ。青子は、その味にのめり込み、決して安くはないお店に自分が稼いだお金で通い続けたい、と一念発起する。そして東京に残ることを決めた。お店の職人・一ノ瀬への秘めた思いも抱きながら、転職先を不動産会社に決めた青子だったが、到来したバブルの時代の波に翻弄されていく。(小学館文庫より引用)


高度経済成長期からバブル崩壊にかけて高級寿司屋のカウンターを挟んでの、淡い恋心を描いた1人の女性の話。はじめは大人しい感じの主人公が、1人の男性との深い関係を築く為、仕事に恋に力強く生きはじめます。その関係は、最高にプラトニックなのにどんな関係よりも濃密。ほろ苦いけれど後味は最高です。

週末は彼女たちのもの

婚約者に結婚の延期を告げられた女、新しい恋を失ったシングルマザー、彼氏の代役をさせられた大学生、永遠を信じない実業家。そんな男女に突然訪れる新しい恋の予感。信号待ちの横断歩道、偶然立ち寄ったバーのカウンター…。いつでも、どこででも恋は生まれる。臆病なあなたに贈る、人を好きになることのときめきと切なさに溢れた恋愛小説。(幻冬舎文庫より引用)


島本理生さんの連作短編集。LUMINEの広告の為に作った作品ということで、おしゃれで可愛い雰囲気の作品。短い話の中で思いがけない出会いやサラリとした恋愛模様が、少しずつ詰め込まれていて心地のいい読み心地です。

真夜中の果物

久しぶりに再会した元彼と飲むビールの味、男友達と初めて寝てしまった夜の記憶、不倫相手が帰っていった早朝の電車の音…。まっすぐ進まない恋をしている人にだけ見える景色がある。せつない記憶を切り取った三十七のショートストーリーに短歌を添えて贈る、『ハニービターハニー』の原点。(幻冬舎文庫より引用)


不倫から純愛まで様々な恋愛模様の描かれたショートショート。1つ1つの作品は5分程度で読めてしまう短い話なのですが、知らないうちにその世界に入り込んでしまいます。各話の最後に添えられている短歌に気持ちがギュッと凝縮されていて素敵な余韻が残ります。

試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。

年下に片思いする文系女子、不倫に悩む美容マニア、元彼の披露宴スピーチを頼まれる広告代理店OL…。恋愛下手な彼女たちが訪れるのは、路地裏のセレクトショップ。不思議な魅力のオーナーと一緒に自分を変える運命の一着を探すうちに、誰もが強がりや諦めを捨て素直な気持ちと向き合っていく。繊細な大人たちの心模様を丁寧に綴った恋物語。(幻冬舎文庫より引用)


路地裏にあるclosetというセレクトショップに買い物に来る女性達の恋物語。一見、颯爽としていそうで実は恋に不器用な女性達の言葉や心情描写が繊細でリアル!このお店に訪れた後の彼女たちの前向きになった様子や満足した様子に癒されまくります。心がトキメキ過ぎて一気読み間違いなしな一冊。

流れ星が消えないうちに

忘れない、忘れられない。あの笑顔を。一緒に過ごした時間の輝きを。そして流れ星にかけた願いを―。高校で出会った、加地君と巧君と奈緒子。けれど突然の事故が、恋人同士だった奈緒子と加地君を、永遠に引き離した。加地君の思い出を抱きしめて離さない奈緒子に、巧君はそっと手を差し伸べるが…。悲しみの果てで向かい合う心と心。せつなさあふれる、恋愛小説の新しい名作。(新潮文庫より引用)


一方にとっては恋人、もう一方にとっては親友、それぞれにとってかけがえのない人を亡くした後に恋人同士になった2人の物語です。恋愛だけに留まらず、傷ついた人々の再生物語でもあるのでとても印象に残る作品。文章の美しさが物語をより引き立てています。

かわいそうだね?

「許せないなら別れる」――恋人の隆大が求職中の元彼女・アキヨを居候させると言い出した。愛しているのは私だけと彼は言うけれど、奇妙な三角関係の中で悩む樹理絵。これもすべて彼の優しさゆえ、と思ってみたり、帰国子女同士の彼と元彼女の間には日本とは違う習慣があるのかも、と自分も「アメリカナイズ」を目指してみたり。「就職が見つかるまでごめんね」と悪びれない元彼女のアキヨや優柔不断の彼氏に、ついに我慢しきれなくなった樹理絵がとった「最終手段」とは? (文春文庫より引用)


タイトル作『かわいそうだね? 』は、彼氏が求職中の元カノと同居生活を始めたことを知った主人公が、彼氏の愛を信じてやめてと言えないまま…乱れる女子心を描いた作品。ありえない発言と展開に読む手が止まりません。そしてラストの一言でスッキリ。一緒に収録されてるい『亜美ちゃんは美人』も面白いですよ。

愛がなんだ

「私はただ、ずっと彼のそばにはりついていたいのだ」―OLのテルコはマモちゃんに出会って恋に落ちた。彼から電話があれば仕事中でも携帯で長話、食事に誘われればさっさと退社。すべてがマモちゃん最優先で、会社もクビになる寸前。だが、彼はテルコのことが好きじゃないのだ。テルコの片思いは更にエスカレートしていき…。直木賞作家が濃密な筆致で綴る、全力疾走片思い小説。
(角川文庫より引用)


都合のいい女だと分かってはいるけど、何ヶ月も無視されても、会えなくなるよりかはマシ…こんなの絶対に辛いだけ。とはいえアラサー主人公の完全な片想いは、執着がもの凄くて若干引きながらも楽しく読めます。極端な恋愛体質の主人公、極端だからこそリアルですし共感出来る部分もあります。

君の膵臓を食べたい

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて―。読後、きっとこのタイトルに涙する。(Amazonより引用)


高校生の闘病の様子と恋愛模様が丁寧に描かれた話題のベストセラー。2人の会話シーンが多くてサクサク読み進められて…ラスト辺りから号泣。ここまで泣ける本はなかなかありません。インパクトがありますが、読み進めていけば真意のわかるタイトルも秀逸です。

好きと嫌いのあいだにシャンプーを置く

七年前、年下の男の子に、好きだといわれた。それから、手も握らせないまま恋人のような関係をずっと続けている。そして、私はまた、彼とは別の人を好きになる―(好きと嫌いのあいだにシャンプーを置く)。神戸の街を舞台に、一緒に暮らす三姉妹それぞれの恋の、始まりと、真ん中と、終わり。同じ時間を過ごす三人の恋を、三篇の短編で描く、切なくて優しいラブストーリー。(メディアワークス文庫より引用)


神戸の街を舞台に、三姉妹の恋を綴った
甘さひかえめの連作短編集。恋愛に臆病な長女、奔放な次女、失った想いを忘れられない三女…性格のバラバラな3人それぞれの視点から同じ時系列、同じ場面が描かれていて面白い。

トーキョー・クロスロード

別人に変装して、ダーツにあたった山手線の駅で降りてみる。これが休日の栞の密かな趣味。そこで出会ったかつての同級生、耕也となぜか縁がきれなくて…。素直になれない二人をジャズ喫茶のバンドマン、一児の母、辛口の秀才、甘えん坊の美少女(すべて高校生!)が支える。「東京」という街の中ですれ違う人間関係が静かなジャズの音にのせて描かれる極上の青春小説。(ポプラ文庫ピュアフルより引用)


友情と恋の微妙な距離感に揺れ動く2人を描いた恋愛物語。どうにかして想いを押し込めようとする不器用な主人公の、どうしようもなく募っていく愛しさや切なさを痛いほど感じます。恋の甘酸っぱさを楽しめるおすすめの一冊。

スローグッドバイ

「涙を流さなくちゃ、始まらないことだってあるんだよ」。恋人にひどく傷つけられ、泣けなくなった女の子。彼女に青年の心は届くのか(「泣かない」)。上手に別れるため最後にいちばんの思い出の場所へいく。そんな「さよならデート」に出かけたふたりが見つけた答え―(「スローグッドバイ」)など普通の人たちの少しだけ特別な恋を綴った10篇。(集英社文庫より引用)


小さな思いやりの積み重ねや、ボタンの掛け違いで近づいたり離れたりする男女を描いた短編集。サクサク読める軽めの展開ですが、胸キュンもドキドキもしっかり楽しめます。何度も読み返したくなる不思議な魅力のある作品。

センセイの鞄

センセイ。わたしは呼びかけた。少し離れたところから、静かに呼びかけた。ツキコさん。センセイは答えた。わたしの名前だけを、ただ口にした。駅前の居酒屋で高校の恩師・松本春綱先生と、十数年ぶりに再会したツキコさん。以来、憎まれ口をたたき合いながらセンセイと肴をつつき、酒をたしなみ、キノコ狩や花見、あるいは列車と船を乗り継ぎ、島へと出かけた。その島でセンセイに案内されたのは、小さな墓地だった――。(文春文庫より引用)


歳の離れたかつての高校の先生と再会した主人公。30代後半の女性と70代のセンセイ、不器用で頑固で寂しがりな2人の朴訥としていますが色濃く鮮やかな恋を描いた優しくて切ない物語。ゆっくりと余韻を楽しみたい名作です。

クジラの彼

『元気ですか?浮上したら漁火がきれいだったので送ります』彼からの2ヶ月ぶりのメールはそれだけだった。聡子が出会った冬原は潜水艦乗り。いつ出かけてしまうか、いつ帰ってくるのかわからない。そんなクジラの彼とのレンアイには、いつも7つの海が横たわる…。表題作はじめ、『空の中』『海の底』の番外編も収録した、男前でかわいい彼女たちの6つの恋。(角川文庫より引用)


自衛官を主人公とした、甘々な恋愛小説。厳しく硬いイメージのある自衛官たちのみせる甘い一面にはもうキュンキュン、仕事へのプライドと好きな人を思う気持ちは、とても格好良くて素敵すぎます。かなりおすすめの傑作。

ストーリー・セラー

妻の病名は、致死性脳劣化症候群。複雑な思考をすればするほど脳が劣化し、やがて死に至る不治の病。生きたければ、作家という仕事を辞めるしかない。医師に宣告された夫は妻に言った。「どんなひどいことになっても俺がいる。だから家に帰ろう」。妻は小説を書かない人生を選べるのか。極限に追い詰められた夫婦を描く、心震えるストーリー。(幻冬舎文庫より引用)


こちらも有川浩さんの作品で、side:Aとside:Bの中編2部構成。side:Aは、小説家の妻がいずれ死に至る不治の病にかかる話。side:Bは病気が見つかり亡くなる夫と小説家の妻が最後までの時を過ごしていく話。残された時間で相手のために何ができるのか、何を残せるか…。この2篇の繋がりも絶妙です!

よるのふくらみ

同じ商店街で幼なじみとして育ったみひろと、圭祐、裕太の兄弟。圭祐と同棲しているみひろは、長い間、身体の関係がないことに悩み、そんな自分に嫌悪感を抱いていた。みひろに惹かれている弟の裕太は、二人がうまくいっていないことに感づいていたが――。抑えきれない衝動、忘れられない記憶、断ち切れない恋情。交錯する三人の想いと、熱を孕んだ欲望とが溶け合う、究極の恋愛小説。(Amazonより引用)


性格が対照的な兄弟とその幼馴染の女性との三角関係。章ごとに3人それぞれの視点から語られるので、個々の本音や想いをうかがい知ることができます。抑圧されていたものを解放していく物語。描写が生々しくてリアルなのでグッと引き込まれますよ。

まとめ

胸キュン必至!心潤うおすすめの恋愛小説をご紹介してきました。登場人物たちの甘い恋にキュンキュンするのはもちろん、余韻を楽しめる良作ばかりを紹介していますので、気になる作品があれば是非手に取ってしっかり心を潤わせて下さいね。

どのストーリーを読んでも大満足の面白さ!おすすめの短編小説 厳選15作!


ちょっとした時間でサクッと読める短編小説。1冊で様々なストーリーを楽しめますし、全ての短編を読み進めるとひとつの大きな物語がうまれる連作短編集なんかも魅力的。今回はおすすめの短編小説をご紹介していきたいと思います。1編1編は短くてもそれぞれが面白くて大満足できる良作、傑作ばかりをご紹介していますので気になる作品があれば是非手にとってみてください。

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おすすめの短編小説 厳選15作品

それではおすすめの短編小説を厳選してご紹介していきたいと思います。あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にしてみて下さい。

アイネクライネナハトムジーク

妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL…。人生は、いつも楽しいことばかりじゃない。でも、運転免許センターで、リビングで、駐輪場で、奇跡は起こる。情けなくも愛おしい登場人物たちが仕掛ける、不器用な駆け引きの数々。明日がきっと楽しくなる、魔法のような連作短編集。(幻冬舎文庫より引用)


伊坂幸太郎さんにしては珍しい恋愛もの短編集となっていますが、人物や時間軸をずらしながら1つの大きな物語としてすべての話が繋がっています。その繋がりは、どんな作品よりも複雑かもしれませんが、読んでいる間も後も、ニヤニヤしながら幸せな気持ちで満たされるおすすめの一冊です。

かばん屋の相続

池上信用金庫に勤める小倉太郎。その取引先「松田かばん」の社長が急逝した。残された二人の兄弟。会社を手伝っていた次男に生前、「相続を放棄しろ」と語り、遺言には会社の株全てを大手銀行に勤めていた長男に譲ると書かれていた。乗り込んできた長男と対峙する小倉太郎。父の想いはどこに?表題作他五編収録。(文春文庫より引用)


中小企業とそこに関わる銀行員の姿を描く短編小説。必死で会社と従業員たちを守ろうとする社長の立場、そんな企業をどうにか助けようとする銀行員。すべての短編がハラハラドキドキできてスッキリ感も味わえる秀作ぞろい。サクッとと読めて満足度も高い素敵な短編小説。

影踏み

深夜の稲村家。女は夫に火を放とうとしている。忍び込みのプロ・真壁修一は侵入した夫婦の寝室で殺意を感じた―。直後に逮捕された真壁は、二年後、刑務所を出所してすぐ、稲村家の秘密を調べ始めた。だが、夫婦は離婚、事件は何も起こっていなかった。思い過ごしだったのか?母に焼き殺された弟の無念を重ね、真壁は女の行方を執拗に追った…。(Amazonより引用)


主人公は耳の中で死んだ双子の弟と会話をする泥棒。36歳の泥棒が様々な事件に巻き込まれ問題を解決していくという少しハードボイルドで少しミステリーな連作短編集。悪と正義が逆転するような展開が、陰はありますが面白い!そしてなんとも切ないラスト。

箱庭図書館

僕が小説を書くようになったのには、心に秘めた理由があった(「小説家のつくり方」)。ふたりぼっちの文芸部で、先輩と過ごしたイタい毎日(「青春絶縁体」)。雪面の靴跡にみちびかれた、不思議なめぐり会い(「ホワイト・ステップ」)。“物語を紡ぐ町”で、ときに切なく、ときに温かく、奇跡のように重なり合う6つのストーリー。ミステリ、ホラー、恋愛、青春…乙一の魅力すべてが詰まった傑作短編集!(Amazonより引用)


一般の作家志望の人が書いた多岐にわたるジャンルのボツ作品を乙一さんがリメイクした短編集。いたるところに漂う独特の切なさや共感を誘う世界観は、まさに乙一ワールド。甘酸っぱい青春から不思議なファンタジー、少し不気味な話まで全て味わえるおすすめの一冊。

我が家の問題

夫は仕事ができないらしい。それを察知してしまっためぐみは、おいしい弁当を持たせて夫を励まそうと決意し―「ハズバンド」。新婚なのに、家に帰りたくなくなった。甲斐甲斐しく世話をしてくれる妻に感動していたはずが―「甘い生活?」。それぞれの家族に起こる、ささやかだけれど悩ましい「我が家の問題」。人間ドラマの名手が贈る、くすりと笑えて、ホロリと泣ける平成の家族小説。(Amazonより引用)


客観的に見るとそれ程重くはないのですが、それぞれの家庭にとっては結構大きな問題。これに様々な方法で立ち向かう家族を温かく見守る短編集。深く聞いちゃいけないけれどなんとか力になりたい…どの家族もお互いに思いやりを持って暮らしていて、ほっこり癒されます。ご近所さんの家庭を覗き見したような読了感を楽しめますよ。

昨夜のカレー、明日のパン

7年前、25歳で死んでしまった一樹。遺された嫁・テツコと今も一緒に暮らす一樹の父・ギフが、テツコの恋人・岩井さんや一樹の幼馴染みなど、周囲の人物と関わりながらゆるゆるとその死を受け入れていく感動作。 (河出文庫より引用)


夫が亡くなった後も義父との生活を続けるテツコ。遺された人たちがゆっくりと前を向いて進んでいく優しい話ばかりで、リラックスして読める連作短編集。派手な展開などはありませんが、こんな生活を送れたらいいなと思わせてくれる心穏やかな日々が描かれています。読めば前向きな気持ちになれる一冊。

満願

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。鮮やかな幕切れに真の動機が浮上する表題作をはじめ、恋人との復縁を望む主人公が訪れる「死人宿」、美しき中学生姉妹による官能と戦慄の「柘榴」、ビジネスマンが最悪の状況に直面する息詰まる傑作「万灯」他、全六篇を収録。史上初めての三冠を達成したミステリー短篇集の金字塔。(Amazonより引用)


とても読み易く、どの話もなかなか想像のできない結末への持って行き方が鮮やか!最後は背筋がゾクゾクするようなミステリー短編集。ホラーに近い怖さがあって読了後も余韻が続きます。さすがの米澤穂信さん!全編とも傑作で、作品毎その世界観に引きずり込まれますよ。

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その日のまえに

僕たちは「その日」に向かって生きてきた―。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか…。死にゆく妻を静かに見送る父と子らを中心に、それぞれのなかにある生と死、そして日常のなかにある幸せの意味を見つめる連作短編集。(Amazonより引用)


誰もが迎える「その日」をテーマに重松清さんの優しい文章で綴られる連作短編集。どの話も重たい話ですが、とても温かく涙があふれます。人の死について丁寧に見つめていて、当たり前の日常についてを深く考えさせられる一冊。

鍵のない夢を見る

直木賞受賞! 私たちの心の奥底を静かに覗く傑作集 。どこにでもある町に住む、盗癖のあるよそ者の女、婚期を逃した女の焦り、育児に悩む若い母親……彼女たちの疲れた心を待つ落とし穴。(文春文庫より引用)


閉塞的な地方の事件を巡って女性たちの心の闇を丁寧に描いた話。それぞれの話に出て来る主な人物の駄目なところがやけに際立つ….ですが、そこにリアルな人間味を感じて惹き込まれていく短編集。どれか一つくらいは誰かの心の中にありそうな闇…ダークな辻村深月さん作品もやっぱり面白い!

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天国旅行

現実に絶望し、道閉ざされたとき、人はどこを目指すのだろうか。すべてを捨てて行き着く果てに、救いはあるのだろうか。富士の樹海で出会った男の導き、命懸けで結ばれた相手へしたためた遺言、前世の縁を信じる女が囚われた黒い夢、一家心中で生き残った男の決意―。出口のない日々に閉じ込められた想いが、生と死の狭間で溶け出していく。すべての心に希望が灯る傑作短編集。(新潮文庫より引用)


心中や自ら選んだ死ををテーマにした短編集。あまり気持ちの良くない話もありますが、それぞれ生や死について考えさせられます。ですがそこは三浦しをんさん、各短編とも心にスッと入ってきますし、読み終えると何故か温かさを感じられる素敵な作品です。

ドミノ

一億円の契約書を待つ、締切直前のオフィス。オーディション中、下剤を盛られた子役の少女。推理力を競い合う大学生。別れを画策する青年実業家。待ち合わせ場所に行き着けない老人。老人の句会仲間の警察OBたち。真夏の東京駅、二七人と一匹の登場人物はそれぞれに、何かが起こる瞬間を待っていた。迫りくるタイムリミット。もつれ合う人々、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが次々と倒れてゆく!抱腹絶倒、スピード感溢れるパニックコメディの大傑作。(角川文庫より引用)


東京駅周辺を舞台に初めはバラバラだった28人分のストーリーが、最後にはドミノ倒しのように1本にまとまるドタバタコメディ。とにかく登場人物が多いのですがそれぞれのキャラがしっかりと立っているのでストレスフリーでさくさく読めます。テンポも良くハラハラ、ドキドキの連続でとても面白いですよ。

忘れ物が届きます

不動産会社の営業で訪れた家の主人が、小学生の頃の自分を知っているという。驚いた自分にその元教師が語ったのは、なぜか二十年前に起きた拉致事件の真相を巡る推理だった。当時の記憶が鮮やかに蘇る…(「沙羅の実」)。長い日々を経て分かる、あの出来事の意味。記憶を遡れば、過去の罪と後悔と、感動が訪れる。謎が仕組まれた、極上の「記憶」を五つ届けます。(光文社文庫より引用)


想い出の中に取り残された謎が、時を経て解き明かされるミステリー短編集。 短い作品の中に起承転結とどんでん返しがしっかりと盛り込まれていて、どのストーリーも意外性があって面白い!さらに読み終わると心がほっこりと温まります。普段、ミステリーをあまり読まない方にも読みやすいのでおすすめです。

フリークス

「J・Mを殺したのは誰か?」。私が読んだ患者の原稿は、その一文で結ばれていた。解決篇の欠落した推理小説のように…。J・Mは、自分より醜い怪物を造るため、5人の子供に人体改造を施した異常な科学者。奴を惨殺したのは、どの子供なのか?―小説家の私と探偵の彼が解明する衝撃の真相!(表題作)夢現、狂気と正常を往還する物語。読者はきっと眩暈する。(光文社文庫より引用)


綾辻行人さんが作家としてデビューする前に書いたミステリー短編小説で精神病棟に入院する3人の話。3編共に日記や手記が主軸となっている展開で、読めば読むほど謎に惑わされて最後に驚かされます。表題作の「フリークス」は読者への挑戦もあって読み応え抜群です。

夜の床屋

慣れない山道に迷い、無人駅での一泊を余儀なくされた大学生の佐倉と高瀬。だが深夜、高瀬は駅前の理髪店に明かりがともっていることに気がつく。好奇心に駆られた高瀬が、佐倉の制止も聞かず店の扉を開けると…。第4回ミステリーズ!新人賞受賞作の「夜の床屋」をはじめ、奇妙な事件に予想外の結末が待ち受ける全7編を収録。新鋭による不可思議でチャーミングな連作短篇集。(創元推理文庫より引用)


同一主人公による日常系ミステリー短編集。日常の小さな謎を積み重ねていくのですが、各短編ごとの色合いの違いが驚くほどハッキリとしています。少しネタバレになりますが終盤はまさかのファンタジー展開に…ここは賛否が分かれそうですが独特の世界観が楽しめる一冊。

さよなら神様

「犯人は○○だよ」。クラスメイトの鈴木太郎の情報は絶対に正しい。やつは神様なのだから。神様の残酷なご託宣を覆すべく、久遠小探偵団は事件の捜査に乗り出すが…。衝撃的な展開と後味の悪さでミステリ界を震撼させ、本格ミステリ大賞に輝いた超話題作。他の追随を許さぬ超絶推理の頂点がここに!(文春文庫より引用)


いきなり犯人の名前を告げられるところから始まる、どこまでも底意地が悪く、不穏な空気の漂うミステリー6編。犯人を先に教えられて、そこに至るまでの過程を推理していく展開は、普通の倒叙ミステリーと少し違って面白い!どの章も余すことなく後味の悪い作品です笑。

まとめ

おすすめの短編小説をご紹介してきました。1編毎に様々なストーリーを楽しめてそのどれもが面白い読み応え抜群の良作ばかりをご紹介してきました。気軽にに楽しめるのも短編小説の魅力、気になる作品があれば是非気軽に手にとってみて下さいね。

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手軽に読めて大満足!読む手の止まらないショートショートおすすめ10選!


一編一編は少ないページ数で手軽に読めるのに、不思議で驚きに満ちた世界を楽しめる。今回は読み応え抜群なおすすめのショートショート本をご紹介していきたいと思います。面白くて読む手の止まらなくなる傑作ばかりご紹介していますので気になる作品があれば是非手にとってみてくださいね。

おすすめのショートショート本 厳選10作品

それではおすすめのショートショート本を厳選してご紹介していきたいと思います。あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にして頂ければ幸いです。どうぞごゆっくりお楽しみ下さい。

夢巻

久しぶりに再会した古い友人に連れられて入ったのは、とあるシガーバー。店員に渡された葉巻を口にすると、子どもの頃の光景が鮮やかによみがえった。この不思議な葉巻を、友人は「夢巻」というのだが―。(表題作)新世代ショートショートの旗手による大注目デビュー作。幻想的だったり、シュールだったり、ナンセンスだったり。一話5分で楽しめる、夢と驚きに満ちた世界がここに(Amazonより引用)


ありふれた日常から不可思議な世界への導き方が絶妙で自然とその世界へ誘導してくれる良作揃いのショートショート『夢巻』。不思議な話から少しゾクっとする作品もあってドキドキしながら読めます。ピースの又吉さんも絶賛していましたね。

海色の壜

初老のマスターが営むその小さなバーには、酒の種類がひとつしかないという。出されたグラスの美しさに驚いていると、マスターは酒の名前を告げた。口に含んだとたん、目の前に海の景色が広がって―。(「海酒」)不思議なのに懐かしさを感じさせる、新世代ショートショートの傑作集。(双葉文庫より引用)


こちらも、田丸さんの作品。ファンタジーの世界にスッと入れて、たくさんの美しいものを見たような気持ちになれる幻想的なショートショート。終わり方がすごく綺麗な作品が多いように感じました。ゆるくて摩訶不思議な心地のよい世界観に浸れますよ。

あやしい遊園地

平凡なサラリーマンのささやかな願いが、ふとしたきっかけで日常の亀裂に飲み込まれる恐怖を描く名作『地下鉄御堂筋線』をはじめショートショート界の鬼才が放つ選りすぐりの怪作70篇。一読、ほろ苦いユーモアに心くすぐられ、時に背筋がゾクッとする快感に酔うワンダーランド。(Amazonより引用)


ユーモアのあるものから、ゾクリとする怖いもの、シュールなものまで70篇からなる江坂遊さんのショートショートでその実力は星新一さんのお墨付き。星新一ショートショート・コンクールで最優秀作品に選ばれた「花火」も収録されています。

最後の喫煙者

ドタバタとは手足がケイレンし、血液が逆流し、脳が耳からこぼれるほど笑ってしまう芸術表現のことである。健康ファシズムが暴走し、喫煙者が国家的弾圧を受けるようになっても、おれは喫い続ける。地上最後のスモーカーとなった小説家の闘い「最後の喫煙者」。究極のエロ・グロ・ナンセンスが炸裂するスプラッター・コメディ「問題外科」。(Amazonより引用)


作者の非凡さが痛いほど伝わってくるかなり風刺の効いた短編集。どの作品もグロ要素がベースとなっていて、想像もつかないような話ばかり。思わず笑ってしまうような一文や軽妙な語り口も癖になります。とにかく面白いおすすめの作品です。

ショート・トリップ

「ならず者18号」に科せられた刑罰としての旅。道に迷った「奇跡の犬」の壮大な冒険。生涯、孤高の旅人として生きた伝説の「試食の人」―。ユーモアとサービス精神に溢れた旅を巡る48のショートショート集。 (Amazonより引用)


不思議でクスッと笑える、森絵都さんの各話3ページと1ページの挿し絵による旅物語48編。ブラックユーモアあり、奇想天外な話ありとバラエティ豊かでワクワクしながら楽しめます。たくさんの旅を満喫できますよ。とても読みやすくて面白いのでショートショート初心者にもおすすめです。

ボッコちゃん

スマートなユーモア、ユニークな着想、シャープな諷刺にあふれ、光り輝く小宇宙群! 日本SFのパイオニア星新一のショートショート集。表題作品をはじめ「おーい でてこーい」「殺し屋ですのよ」「月の光」「暑さ」「不眠症」「ねらわれた星」「冬の蝶」「鏡」「親善キッス」「マネー・エイジ」「ゆきとどいた生活」「よごれている本」など、とても楽しく、ちょっぴりスリリングな自選50編。 (新潮文庫より引用)


スラスラと読めて鮮やかに伏線回収。無駄がなく纏まっていてとにかく面白い作品が50作も収録されています。40年も前に描かれた作品なのに現代でも通じる面白さを持っていて、近い将来起こりうるかもなあと思わされる話も多くあります。自選短編集というだけあって全部傑作!

ようこそ地球さん

文明の亀裂をこじあけて宇宙時代をのぞいてみたら、人工冬眠の流行で地上は静まりかえり、自殺は信仰にまで昇華し、宇宙植民地では大暴動が惹起している――人類の未来に待ちぶせる悲喜劇を、皮肉げに笑い、人間の弱さに目を潤ませながら、奇想天外、卓抜なアイデアをとりまぜて描いたショートショート42編を収録。現代メカニズムの清涼剤とも言うべき大人のための寓話集です。(Amazonより引用)


こちらは、星新一さんの初期短編集。先程の『ボッコちゃん』よりもSF色が強め、全体的に長めでシュールな作品が多くなっています。こちらもやっぱりアイディアの豊富さに驚かされっぱなし。星新一ランキングでトップになった「処刑」も収録されています。あとがきも必読ですよ!

危険な童話

「おばちゃまの目はどうして、そんなに怖く光っているの?」「それはお前を殺すためだよ」…不意に暗転するメルヘンの世界。人間心理の狂暴な衝動を描く表題作。同級会で40年ぶりに会った男が1500万円もの大金をポンと貸してくれるというのだが、その真意は?―「茜色の空」。怠け者の女と結婚した男が女のためにした最後の仕事とは?―「女に向かない仕事」。夢と戦慄の全10編。(Amazonより引用)


何気ない日常と、非日常が混在するような世界観。現実的な恐怖と霊的な怖さの混ざった11作の「死」をテーマにした短編集。どこか不穏な雰囲気を漂わせながらストーリーは淡々と進んでいきます…そして最後にゾクッ。よく考えればかなり怖い話だと感じさせます。

ショートショートの広場

星新一ショートショート・コンテスト(1979年~1983年)に応募の2万5420編の中から、最優秀作、優秀作の58編を収録。どこにでもありそうな話から、空前絶後の空想の産物まで、プロも驚くアイデアの妙、そして文章の冴えをご満喫ください。編者による全作品への選評も同時収録!(講談社文庫より引用)


星新一ショートショートコンテストの優秀作品を集めた全58編が収録されている作品集。こちらのシリーズ初巻にして最高傑作といえる程どの作品もアマチュアの方が書いたとはとても思えない秀作ばかり!おすすめです。

4ページミステリー 60の奇妙な事件

バーで出会った男は荒れていた。なんでも、妻の浮気が判ったという。それを聞いた私の同伴者は、男に語り始めた。「あなたを見て、以前の自分を思い出したもので―」その意外な結末とは。(「遅すぎた忠告」)一編わずか4ページでも、面白さは長編並み!?巧みな謎と鮮やかな推理がぎっしり詰め込まれた、傑作ショートショート・ミステリー集の第2弾。60作収録で読み応え抜群の一冊!(双葉文庫より引用)


1話が4ページで完結、次々とつまんでしまうようなショートショートミステリー。たったの4ページなのであまり深く考えずにページを捲ればすぐに答えがあります。意味がわかるとホニャララ系の話が好きな人にはかなりオススメの一冊です。

まとめ

おすすめのショートショート本をご紹介してきました。一編一編は少ないページ数ですが、その面白さは決して長編小説にも負けていません!読み応え抜群の傑作揃いですので大満足出来ること間違いありません。気になる作品があれば是非手にとってみて下さいね。

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思わず吹き出す面白さ!おすすめの『エッセイ本』厳選10作品!


落ち込んでいる時や気分転換したい時にはユルっと気軽に楽しめるエッセイ本がおすすめ。どんなに落ち込んでいても読めば思わず吹き出してしまうおすすめの面白いエッセイを厳選してご紹介していきたいと思います。

おすすめエッセイ本 厳選10作!

それでは思わず吹き出してしまうほど面白い、おすすめのエッセイ本を厳選してご紹介していきたいと思います。あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にして下さい。

はい、泳げません

超がつく水嫌い。小学生の時にプールで溺れて救急車を呼ばれた。大人になっても、海・湖・川などたくさんの水を見るだけで足がすくむ。なのに、なぜか水泳教室に通う羽目に。悩みながら、愚痴りながら、「泳げる」と「泳げない」の間を漂った2年間。混乱に次ぐ混乱、抱腹絶倒の記録。史上初、“泳げない人”が書いた水泳読本。(新潮文庫より引用)


泳ぐということについて意識しすぎて立ってしまい、先生に叱られる。泳げない言い訳や先生の言葉に対する反応がいちいち面白すぎますし、その悪戦苦闘ぶりが、真剣なだけに笑えます。泳げるようになりたいから、何故か進化論や禅まで広がっていって…何でもいいから早く泳いで!

世にも奇妙なマラソン大会

サハラ砂漠でマラソン!?ある深夜、ネットでサハラ・マラソンなるサイトを見つけた著者。酔った勢いで主催者に参加希望のメールを送ったところ、あっさりと参加を認める返信がきた。開催まではたった二週間あまり。15キロ以上は走ったこともないランニング初心者の闘いがいま始まる―。表題作のほか、「謎のペルシア商人」など著者の“間違う力”が炸裂する!(集英社文庫より引用)


マラソン初心者が酔った勢いでサハラ砂漠でのフルマラソンにエントリー…間違っていてもどんどん突き進む。好奇心が凄すぎる著者のドタバタエッセイ。入国禁止のインド入国に執念を燃やし、パスポートの名前を変えてしまおうという「名前変更物語」など、他の短編もそれぞれ奇妙な面白さが満載!読後の爽快感がかなり高いおすすめの短編集です。

この話、続けてもいいですか。

テヘランで生まれカイロと大阪で育った著者が、小説の舞台となった大阪のこと、いろんな人との関わり、日々の生活で思ったこと、こだわること、などを縦横無尽に語る。『ミッキーかしまし』『ミッキーたくまし』をテーマ別に整理しなおし1冊にまとめた、著者唯一のエッセイ集。世界とのかかわり方、楽しみ方、その存在の強度が圧巻。小説の根っこが顔を覗かせる。(Amazonより引用)


西加奈子さんによるニヤニヤの止まらないエッセイ集。30代独身女性のちょっとひねくれた視点での話や、酔った勢いをそのまま感じさせる話など、つっこみのセンスや言葉選びも抜群でどれもこれもめちゃくちゃ面白い!前半の勢いと後半の感動話のギャップにもやられます。

小生物語

多数の熱狂と興奮を喚んだ現代の「奇書」がついに文庫版で登場。希代のミステリー作家・乙一の波瀾万丈、奇々怪怪にして平穏無事な日常が独特の“ゆるゆる”な文体で綴られる。虚実入り交じった小説家の一六四日間をご堪能ください!文庫書き下ろし日記(三日分)付き。(Amazonより引用)


乙一さんがWEB上に掲載していた日記をまとめた作品。作者の日常を描いていると思って読んでいたら、いつの間にか別世界にスライドしているかのような不思議な感覚。どこからどこまでが本当で、どれが作り話なのか分かりませんが、その曖昧さが面白い。心地の良いゆるさが癖になります。

時をかけるゆとり

就活生の群像『何者』で戦後最年少の直木賞受賞者となった著者。この初エッセイ集では、天与の観察眼を駆使し、上京の日々、バイト、夏休み、就活そして社会人生活について綴る。「ゆとり世代」が「ゆとり世代」を見た、切なさとおかしみが炸裂する23編。『学生時代にやらなくてもいい20のこと』改題。"圧倒的に無意味な読書体験"があなたを待っている!?(Amazonより引用)


朝井リョウさんが、思い返せば少し恥ずかしいような大学時代の日常を、自虐的に面白おかしく書いているエッセイ集。内容はもちろん、独特な言葉のセンスもあって一気に引き込まれます。どんなに落ち込んでいても読めば必ず笑える素敵な一冊。

ザ・万歩計

少年時代に大阪で阿呆の薫陶を受け、大学時代に自分探しの旅先で全財産を失い、はては作家目指して単身東京へ。ホルモーでついに無職を脱するも「御器齧り」に苛まれ、噛みまくるラジオに執筆を阻まれ、謎の名曲を夢想する日常は相変わらず。そのすべてを飄々と綴った初エッセイ集。(Amazonより引用)


面白い小説を書く人のエッセイはやっぱり面白い!万城目さんの人柄が感じられるエッセイ。いたるところにツボにハマる話が散りばめられていて、普通にやり過ごしてしまうようなことを面白く伝えられる文章力は流石です。

そして生活はつづく

携帯電話の料金を払い忘れても、部屋が荒れ放題でも、人付き合いが苦手でも、誰にでも朝日は昇り、何があっても生活はつづいていく。ならば、そんな素晴らしくない日常を、つまらない生活をおもしろがろう。音楽家で俳優の星野源、初めてのエッセイ集。(文春文庫より引用)


星野源さんの肩の力の抜けたゆるいエッセイで、意外にも結構だらしのない星野さんの生活が垣間見えます。何でそんな事になるの?となる数々のエピソードと真面目な話の振れ幅も楽しい!テレビでは伺い知れない姿が読み取れてすごく面白いですよ。

大泉エッセイ 僕が綴った16年

大泉洋が大学在学中の1997年から雑誌連載で綴ってきた幻の原稿108編と、40歳になった自身を振り返りつつ執筆した4編を一挙収録した大人気エッセイ集。文庫版では「家族」をテーマに大量書き下ろし、装画を手掛けたあだち充との対談も追加収録。「水曜どうでしょう」裏話や「大泉洋の在り方」についての独白など、「大泉洋が喋っているよう」と評された“饒舌なエッセイ”は爆笑必至、そして胸が熱くなる大泉ワールド全開の一冊。(Amazonより引用)


笑えるエピソードから、ほろりと涙が出そうになる心温まる文章まで、大泉洋さんの性格がそのまま文字になったかのような素敵なエッセイ。ファンの方はもちろんそうでない方も、彼の事が絶対好きになるおすすめの一冊です。

大家さんと僕

1階に大家のおばあさん、2階にトホホな芸人の僕(カラテカ・矢部太郎)。一緒に旅行するほど仲良くなった不思議な「2人暮らし」の日々は、もはや「家族」! ?大切な人をもっと大切にしたくなる、泣き笑い、奇跡のコミックエッセイ(Amazonより引用)


こちらは心穏やかにしたいときにおすすめのコミックエッセイ。年老いた大家さんとの距離感に最初はドギマギしていたカラテカの矢部さん、徐々に大家さんのペースに無意識にも心地よさを感じているのが伝わってきます。大家さんと矢部さんの人柄の良さに和まされますよ。

われ笑う、ゆえにわれあり

人間とは何であるか、女とは何であるか。哲学的に考察していくと、こんな奇妙なエッセイ集になってしまった。笑う哲学者「プロフェッサー土屋」が世の中の問題、悩みごとを痛快に分析する。(Amazonより引用)


最後は人気の高い名作エッセイ集。日常のあらゆる事柄に、とにかく屁理屈をこねまくる。ひねくれ哲学者による一周回って哲学的な作品。細かいところでいちいち笑わせてくるので油断すると吹き出してしまいます。1つのエッセイが20ページ程度ですので、息抜きしたい時に数ページだけ読めば程良くリラックス出来ますよ。

まとめ

おすすめのエッセイをご紹介してきました。思わず吹出してしまうような面白い作品ばかりをご紹介していますので、気分が沈んでいるときや、息抜きしたい時に是非手に取ってサクッと気分転換して下さいね。

絶対に泣けるおすすめの映画!新作から名作まで泣ける映画25選!


みなさん涙活していますか?意識的に泣くという行為はストレス解消に繋がります。効果があるのは、悲しみや感動など情動の涙。とはいえ大人になると泣きたくてもなかなか泣けないものですよね。そこで今回は、おすすめの泣ける映画をご紹介していきたいと思います。ジャンルは恋愛映画、青春もの、ヒューマンドラマからファンタジーまで様々ですがどの作品も涙の止まらない素敵な作品ばかりです。気になる作品があれば是非鑑賞してみてくださいね。

おすすめの泣ける映画

  • 掲載の順番は公開年順にしています(ランキング形式ではありません)。また作品は随時追加予定です。
  • 表記はタイトル・公開年・上映時間・あらすじ・感想の順です。


心温まるもの、愛おしくなるもの、切なくなってしまうもの…思わず号泣してしまう作品からしっとりと泣ける作品まで幅広くご紹介しています。それではごゆっくりとお楽しみ下さい。

光をくれた人


出典: (C) 光をくれた人

2017年 The Light Between Oceans 133分

オーストラリア西部の孤島ヤヌス・ロックで暮らす、灯台守のトムとその妻イザベル。ふたりは強い絆で結ばれていたが、イザベルは2度の流産に傷ついていた。そんな中、女の子の赤ん坊が乗った謎のボートが流れ着き、自分たちの娘として育てたいというイザベルの懇願にトムは折れてしまう。それから4年、愛らしく育った娘と幸せの絶頂にいた夫婦は、娘の生みの親のハナと偶然出会うことになる。絶望の中を彷徨うハナを見たトムは、正しいことをするべきだと悔い改め始めるが、イザベルには娘のいない人生など耐えられなかった。娘の本当の幸せは、夫婦の愛の行方は? 苦悩の果てに二人が選んだ道とは──?


西オーストラリアの孤島に灯台守として暮らすことになった元軍人のトムと、その島で出会ったイザベル。ある日、手漕ぎボートが漂流し、ボートに生き残っていた赤ん坊を保護、2人の子どもとして育てはじめるのですが徐々に周囲に知れ始め…。


『光をくれた人』は、深い愛のお話。最初は暗くて淡々と進む感じですが、赤ちゃん流れ着く辺りからはなんだか胸が締め付けらて苦しかった…いろんなとこに愛があるから苦しい。心にしっかりと爪痕を残してくれるおすすめの作品です。エンドロールが終わっても涙が止まりませんでした。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス


出典: (C) ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス

2017年 Guardians of the Galaxy Vol. 2 136分

“スター・ロード”ことピーター・クイルをリーダーに、凶暴なアライグマのロケット、マッチョな破壊王ドラックス、ツンデレ暗殺者ガモーラなど、たまたま出会ったノリで結成された宇宙の“はみ出し者”チーム、<ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー>。小遣い稼ぎに請けた仕事をきっかけに、強大な力を持つ“黄金の惑星”の指導者アイーシャ率いる無敵艦隊から総攻撃を受け、彼らの宇宙船ミラノ号は壊滅寸前に…。間一髪、ガーディアンズを救ったのは“ピーターの父親”と名乗る謎の男エゴと、触れただけで相手の感情が分かる能力を持つマンティスだった。仲間からの忠告にも関わらずエゴに魅了されていくピーターの姿を見て、次第にチームの絆に亀裂が…。そこへ“ピーター育ての親”ヨンドゥが率いる宇宙海賊の襲撃や、さらに銀河全体を脅かす恐るべき陰謀が交錯していく。はたして、ピーターの出生に隠された衝撃の真実とは? そして、彼らは絆を取り戻し、銀河を救うことが出来るのか? その運命の鍵を握るのは、チーム一小さくてキュートな、ガーディアンズの最終兵“木”グルートだった…。


銀河を守る落ちこぼれチームが帰ってきた!「家族」がテーマのアメコミヒーロー映画。第5位は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』。他のヒーロー像とはまた違う、悲壮感のないゆるい雰囲気が大好きで、ところどころクスッと笑えるし、泣ける。何も難しいことを考えずに観られる映画です。

ラ・ラ・ランド


出典: (C) ラ・ラ・ランド

2017年 La La Land 128分

夢追い人が集まる街、ロサンゼルス。映画スタジオのカフェで働くミアは女優を目指していたが、何度オーディションを受けても落ちてばかり。ある日、ミアは場末のバーでピアノを弾くセバスチャンと出会う。彼はいつか自分の店を持ち、本格的なジャズを思う存分演奏したいと願っていた。やがて二人は恋におち、互いの夢を応援し合うが、セバスチャンが生活のために加入したバンドが成功したことから二人の心はすれ違い始める…。


『ラ・ラ・ランド』は、ミュージカル映画ですが、ロマンチックな要素も含まれていて感情を揺さぶられる作品。もちろんミュージカルシーンも色々なテイストで作られていてどれも凄く魅力的です。


夢見る男女の恋物語的な懐かしさがあってシンプルなストーリー。音とダンスから伝わる感情や叫びを細やかに伝える俳優たちの演技に注目です。少しネタバレになりますが2人が描いていた夢と現実。それらを讃え合うかのように見つめ合うラストに涙。

ボブという名の猫


出典: (C) ボブという名の猫

2017年 A Street Cat Named Bob 103分

ロンドンでプロのミュージシャンを目指すが夢破れ、家族にも見放されてホームレスとなった青年ジェームズ。人生に目的も目標も持てないまま、薬物治療中で精神的にも不安定な彼の前に突然現れた、一匹の茶トラ猫のボブ。彼らは支え合い、困難を1つ1つ乗り越え、やがて“一人と一匹”の人生は大きく変わっていくことになり……。

『ボブという名の猫』は、ボブと名付けられた猫が薬物中毒の純粋で優しい若者を救うお話です。主人公・ジェームズが持つ自己評価の低さに思い切り共感できてしまう私には、彼の何とかしてまともになろうと努力する姿が心に突き刺さってきます。


最低な人生に舞い降りた1匹の奇跡、猫を飼っている人や飼ったことのある人は、ボブの姿と自分の猫を重ねて見るシーンが必ずあるはず。心が温かく幸せになれる感動の実話です。

LION/ライオン 25年目のただいま


出典: (C) LION/ライオン 25年目のただいま

2017年 Lion 119分

オーストラリアで幸せに暮らす青年サルー。しかし、彼には隠された驚愕の過去があった。インドで生まれた彼は5歳の時に迷子になり、以来、家族と生き別れたままオーストラリアへ養子にだされたのだ――。成人し、幸せな生活を送れば送るほど募る、インドの家族への想い。人生を取り戻し未来への一歩踏み出すため、そして母と兄に、あの日言えなかった〝ただいま″を伝えるため、彼はついに決意する。「家を探し出す――」と。手がかりはおぼろげな記憶と、Google Earth。1歩近づくごとに少しずつ蘇る記憶のカケラは、次第にこれまで見えなかった真実を浮かび上がらせていく。 大いなる「探し物」の果てに、彼が見つけたものとは――。

『LION/ライオン 25年目のただいま』はまるで物語のような奇跡の実話。個人的に1位とかなり悩んだおすすめの作品です。


25年間迷子だった男がGoogle Earthで故郷を見つけるお話。様々な人々との出会いや予想外の困難を乗り越え離れ離れの家族と奇跡的な再会を果たすストーリーはもう圧巻!涙を流す暇もないくらい見入りました。エンディングが流れる頃、溢れるように泣いた作品です。

チア☆ダン


出典: (C)2017 映画「チア☆ダン」製作委員会
2017年【121分】

高校に入学した友永ひかりは、中学からの同級生の孝介を応援したいという軽い気持ちでチアダンス部に入部する。そんなひかりを待ち受けていたのは、顧問の早乙女薫子によるスパルタ指導。おでこ出しは絶対必須、恋愛は禁止という厳しく部員たちを指導する早乙女は全米大会制覇を目標に掲げていた。早乙女の指導に周りの部員たちが次々と退部していく中、チームメイトである彩乃とともに、チアダンスを続けていく決意をしたひかりは、仲間たち、そして早乙女とともに大きな目標に向かってまい進する。


スポ根×実話×サクセスストーリー。落ちこぼれがチームで優勝を目指す王道作品、広瀬すずさん主演です 。本気で何かをやっている時の悔し涙…大人になるとなかなかありませんよね。中盤から高校時代のくやしさとかうれしさとか思い出し涙がとまりません。最後の団体演技シーンは鳥肌ものです!

君と100回目の恋


出典: (C) 君と100回目の恋
2017年【116分】

誕生日である7月31日に、事故に遭ってしまった大学生の葵海(miwa)。だが、ふと目を覚ますと事故に遭う1週間前の教室にいた。混乱する彼女の前に幼なじみの陸(坂口健太郎)が現われ、時間をさかのぼれる不思議なレコードを使って何度もタイムリープしては、事故から救っていたと告げる。二人とも抱いていた恋心を伝えられずにいたが、この出来事を機に1年前へと戻って恋人同士になって楽しい時間を過ごす。こうして再び7月27日が近づき……。


坂口健太郎さん主演のシンプル感動系。事故で亡くなってしまう幼なじみの女の子を、タイムリープして何度も救おうとする話。こんな風に誰かのことを必死に想いたいし、こんな風に想われたい!そんな映画です。 miwaさんの劇中歌も涙を後押ししてくれる良い演出でした。

君の膵臓を食べたい


出典: (C) 君の膵臓を食べたい
2017年【115分】

高校の同級生・山内桜良(浜辺美波)がひそかにつづる闘病日記「共病文庫」を偶然見つけた僕(北村匠海)は、彼女が膵臓(すいぞう)の病気で余命わずかなことを知り、一緒に過ごすようになる。彼女の言葉をきっかけに母校の教師となった僕(小栗旬)は、桜良が亡くなってから12年後、教え子と会話をしていた際に、桜良と過ごした数か月を思い出す。一方、結婚を控えた桜良の親友・恭子(北川景子)も、桜良との日々を思い返し……。


原作も大好きなんですが、原作よりも映画の方がストーリーに入り込みやすい感じを受けました。当たり前に泣けました!桜良と出会い、振り回されつつ、主人公の言動が少しずつ変化していくところがいい!そして彼女の『生きるとは何か』の答えがとても心に響いて涙がボロボロ、病で苦しむ場面がなかったのも良かったです。メッセージ性が高くて、色々と考えさせられるおすすめの作品です。

ナミヤ雑貨店の奇蹟


出典: (C) ナミヤ雑貨店の奇蹟
2017年【129分】

2012年、古くからの友人たちと悪事をした敦也(山田涼介)は、かつて悩み相談を請け負っていた「ナミヤ雑貨店」に身を隠す。敦也は廃業しているはずの店の郵便受けからした音に気付き調べてみると、32年前に書かれた悩み相談の手紙があり、さらに郵便受けは1980年につながっていた。三人は困惑しつつも店主に代わり返事を書くと、また手紙が投函され……。


東野圭吾さんの長編小説を映画化した作品。地方の町の雑貨店と児童養護施設を通して繋がった人たちの群像劇で、時空を越えたファンタジー。現在と過去の繋がり方が素敵で、1つの手紙を通して心が通じ合っていく様に感動です!そしてなんといっても西田敏行さんの演技に何度泣かされたことか…。

湯を沸かすほどの熱い愛


出典: (C) 湯を沸かすほどの熱い愛
2016年【125分】

1年前、あるじの一浩(オダギリジョー)が家を出て行って以来銭湯・幸の湯は閉まったままだったが、双葉(宮沢りえ)と安澄(杉咲花)母娘は二人で頑張ってきた。だがある日、いつも元気な双葉がパート先で急に倒れ、精密検査の結果末期ガンを告知される。気丈な彼女は残された時間を使い、生きているうちにやるべきことを着実にやり遂げようとする。


これを観て泣くなというほうが無理!時には厳しく、時には優しく。母親の強い愛で娘や父親、周りの人たちも全て包む愛に溢れた映画です。宮沢りえさんの死にたくないよ、生きたいっていうセリフがもう涙なしには見れませんでした。こんな温かい家族理想です。

予告犯


出典: (C) 予告犯
2015年【119分】

インターネット上に、新聞紙製の頭巾にTシャツの男(生田斗真)が登場する動画が投稿され始める。彼は動画の中で、集団食中毒を起こしながらも誠意を見せない食品加工会社への放火を予告する。警視庁サイバー犯罪対策課の捜査官・吉野絵里香(戸田恵梨香)が捜査に着手するが、彼の予告通りに食品加工会社の工場に火が放たれる。それを契機に、予告犯=シンブンシによる予告動画の投稿とその内容の実行が繰り返される。やがて模倣犯が出没し、政治家殺害予告までもが飛び出すようになる。


愉快犯モノかと思って観たら泣けるやつでした。派遣やニート、外国人など社会的弱者のネットを使った復讐劇が描かれています。最後の最後まで展開が読めず、なぜ?と考えさせられるストーリー構成で本当に面白い作品です。生田斗真さんや戸田恵梨香さんなどキャスト陣もとても豪華ですよ!

あん


出典: (C) あん
2015年【113分】

刑務所から出所したのち、どら焼き屋「どら春」の雇われ店長となった千太郎の店に、徳江(樹木希林)という女性がやって来る。その店で働くことを強く希望した徳江を千太郎は採用。徳江が作る粒あんが評判となり、店は大繁盛。そんな中徳江は、つぶれたどら焼きをもらいに来ていた女子中学生のワカナと親しくなる。ところがある日、かつて徳江がハンセン病を患っていたことが近所に知れ渡り……。


ほのぼのした話かと思いきや、次第に明らかになる重いテーマ。その昔、不治の病として社会から完全隔離されたハンセン病患者。今は治療法も確立されていますが、それでも今なお残る差別や偏見とそれらとともに自分らしく生きようとする人々の姿が描かれている作品。映像がとてもきれいで、多くを語らないのが超よい !観終わってからもずっと胸が締め付けられる感覚が残りました。それにしても樹木希林さんの魅力はすさまじいですね!

世界から猫が消えたなら


出典: (C) 世界から猫が消えたなら
2015年【103分】

ある日、余命いくばくもないごく平凡な30歳の郵便配達員(佐藤健)の前に、自分と同じ容姿を持つ悪魔(佐藤健)が出現する。その悪魔は、彼の身の回りの大切なものと引き換えに一日の命をくれるというのだ。次々と電話や映画や時計などが消えていく中、彼は初恋の女性(宮崎あおい)と再会し、共に過ごした日々を振り返る。


死という重いテーマながらふんわりと優しい雰囲気で描かれています。1日ひとつづつ世界から何かを消す。その代わりに1日分の命を得る『悪魔』と取引した7日間。ゆっくりと自分を知り、死を受け入れていきます。人が生きてきた道に無駄なもの、無くていいものなんてないって教えてくれる映画。自然体の佐藤健さんを筆頭にキャスティングも素敵!

永遠の0


出典: (C) 永遠の0
2013年【144分】

太平洋戦争末期。勝利を目前にしたアメリカを大混乱に陥れた、たった一機の戦闘機。「悪魔」と呼ばれたそのゼロ戦は米軍最強の空母艦隊による一斉射撃・百万の銃弾をくぐり抜け、包囲網を突破してみせたのだ。その「悪魔」を操るパイロットは、実に意外な人物であった。宮部久蔵。天才的な操縦技術を持ちながら、生還することにのみ執着し、仲間から『臆病者』と罵られた男だった…。


ゼロ戦乗組員の勇敢さを別角度から、過去の出来事として老人達から話を聞くという形式で綴られています。この作品の前後から戦争映画が続々と出て来ましたが、個人的にその中でも一番心に残った作品です。正直戦争の映画は重たいものですがこの映画は『愛』がたくさん溢れていて引き込まれました。ただただ涙の止まらない何度も見たいなと思える良作です。

ツナグ


出典: (C)ツナグ
2012年【129分】

直木賞作家・辻村深月による同名小説を映画化したヒューマンドラマ。大切な人を亡くした者と死者を一度だけ再会させる仲介人「ツナグ」という職業を通じて、他人の人生に深くかかわっていく青年の葛藤と成長を描く。一見するとごく普通の男子高校生・歩美は、祖母アイ子からツナグを引き継ぐ見習いとして、死者との再会を望むさまざまな人と出会っていく。しかし、死者との再会が救いになるのか、人生は変わるのか、次第に自身の行為に疑問を抱くようになる。


『死者に会いたい』の願いを1度だけ叶える『ツナグ』個人的には、原作を読みながら想像していた映像がそのまま映画になっている感じをうけました。居なくなってしまうなんて思わなくてとうとう伝えられなかった自分の思い、確かめたかった相手の気持ちなど、どうしても届かない隔たりに橋を架ける『ツナグ』の物語。松坂桃李、樹木希林、佐藤隆太、桐谷美玲他、豪華なキャスト陣の丁寧な演技で最初から最後まで泣かせてくれる良作です。

八日目の蝉


出典: (C) 八日目の蝉
2011年【147分】

子どもを身ごもるも、相手が結婚していたために出産をあきらめるしかない希和子(永作博美)は、ちょうど同じころに生まれた男の妻の赤ん坊を誘拐して逃亡する。しかし、二人の母娘としての幸せな暮らしは4年で終わる。さらに数年後、本当の両親にわだかまりを感じながら成長した恵理菜(井上真央)は大学生になり、家庭を持つ男の子どもを妊娠してしまう。


地上に出てくるとたった七日で死んでしまう蝉。でももしも八日目を迎えた蝉がいたら…。他人の子供を誘拐し、自分の子供のように愛情を注ぎ、その両親と誘拐犯と成長した子供の心情が描かれています。誘拐はもちろん犯罪ですが、犯人目線ということもあって見つからないように願ってしまうぐらい感情移入してしまった作品。永作博美さんと小池栄子さんの演技が大好きになった映画です。

ソラニン


出典: (C) ソラニン
2010年【126分】

OL2年目で会社を辞めた芽衣子(宮崎あおい)と、音楽の夢をあきらめられないフリーターの種田(高良健吾)は不透明な未来に確信が持てず、互いに寄り添いながら東京の片隅で暮らしていた。ある日、芽衣子の一言で仲間たちと「ソラニン」という曲を書き上げた種田は、芽衣子と一緒にその曲をレコード会社に持ち込むが……。


作品全体がゆっくりゆったりとした切ないラブストーリー。バンドっていいな、仲間っていいな。できれば仲間が欠けずにみんなで幸せになってくれたら良かったのですが…最後、宮崎あおいさんがステージで歌うシーンは本当に素敵ですよ!

今度は愛妻家


出典: (C) 今度は愛妻家
2010年【131分】

かつては売れっ子カメラマンだったが、今や仕事をせずプータロー同然の生活を送る俊介(豊川悦司)は、健康マニアの妻さくら(薬師丸ひろ子)に日々ニンジン茶を注がれ、子づくり旅行をせがまれていた。やがて、クリスマス直前のある日、二人は沖縄旅行に行くことにするが、その日を境に俊介とさくらに微妙な変化が訪れる。


ぶっきらぼうで奥さんに全然優しくない夫とそんなダメ夫でもかわいいと尽くす健気な妻。失って初めてその大切さがわかって…。序盤はコメディ色が強く、徐々に感動的な演出へと移ります。最初見たときには出演者の会話に違和感を感じていましたが、話が半分ほど進んでからはその会話は愛情とやさしさに溢れたものに聞こえました…。おすすめです!

僕の初恋を君に捧ぐ


出典: (C) 僕の初恋を君に捧ぐ
2009年【122分】

医師の孝仁(仲村トオル)を父に持つ少女・繭(井上真央)は、父の病院で入院生活を送る少年・逞(岡田将生)と出会う。逞に恋心を抱き始めた繭は、逞が重い病気により20歳まで生きられないと知りつつも「大人になったら結婚しよう」と約束。しかし、時が経って自らの余命を自覚した逞は恋心を封印し、繭を遠ざけようとする。


少女漫画原作。胸が苦しくなるほど切ないけど、胸が苦しくなるほどキュンキュンする映画。岡田将生さん、井上真央さんのキャスティングもぴったり、2人でひたすらくっついているシーンも嫌気なく微笑ましく見守れます。エンディングの平井堅さんの曲も映画に合っていて素敵で すよ。

余命1ヶ月の花嫁


出典: (C) 余命1ヶ月の花嫁
2009年【129分】

イベントコンパニオンをしている長島千恵(榮倉奈々)は、2005年の秋、左胸のしこりが乳ガンとの診断を受ける。そのころ、仕事先で出会った赤須太郎(瑛太)から交際を申し込まれ、一緒にガンと闘うという太郎の言葉に動かされて交際をスタートさせる。千恵の体調もいつしか安定し、次第に病気のことも忘れていくのだが……。


タイトルの通り、実話を基にした作品です。彼女の健気さや彼の誠実さ、周りの人間の彼女を愛する気持ちに感動。悲しい映画のイメージが強いですが人のあたたかさに包まれます。千恵の亡くなった病室での瑛太さんの演技には泣かされました…。

イキガミ


出典: (C) イキガミ
2008年【133分】

「国家繁栄維持法」で千人に一人の確率で選ばれた18歳から24歳の若者の命が奪われる世界で、厚生保健省の国家公務員・藤本賢吾(松田翔太)は、死亡予告証、通称“逝紙(イキガミ)”を死亡者に配達する仕事をしていた。しかし、死亡する人間の最期の輝きを目の当たりにした彼は、説明しがたい葛藤に苦しみ始める。


現実にはあり得ない設定ですので、なかなか実感は湧きませんが、病気でも寿命でもない余命を告げられた時に気付くことには考えさせられます。救われない世界ですがわずかに救いがあって、だからこそ余計に切なく感じました。山田孝之さんと成海璃子さんの兄妹の話では、温かい兄妹の顛末を見てあまりの感動に号泣、そして最後の最後に劇団ひとりでゾッ。

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン


出典: (C) 東京タワー
2007年【142分】

幼いボクを連れてオトンの家を出たオカンは、女手ひとつでボクを育て上げた。やがて美大に通うため上京したボクは、オカンへの罪悪感を感じながらも自堕落な日々を送ってしまう。数年後ようやくイラストやコラムの仕事が軌道に乗り始めた頃、オカンのガンが発覚し……。


リリー・フランキーさんが自身の半生を綴った小説が原作、母親に会いたくなる映画です。オダギリジョーさんと樹木希林さんが最高にいい組み合わせで、どちらの視点から見ても泣けます。ほんわかするし、悲しくなるし、切なくなるし、愛おしくなる名作です。

ただ、君を愛してる


出典: (C) ただ、君を愛してる
2006年【116分】

何も言わずに自分の前から姿を消した静流(宮崎あおい)に会うため、誠人(玉木宏)はクリスマスでにぎわうNYへとやってきた。6年前、誠人は個性的な静流と出会い、静流は一目で彼に恋をした。写真が趣味の誠人と一緒にいたい一心で、静流もカメラを扱い始めるが、誠人は別の女性みゆき(黒木メイサ)に片思いをしていた。


思いが突き動かしたひとつの恋。玉木宏さん演じる誠と宮崎あおいさん演じる静流の恋模様を描いた作品です。人を好きになるという真っ直ぐで純粋な気持ちを思い出させてくれる映画。映像が美しくて素敵な雰囲気をたのしめます。最後の写真には、心奪われました。

星になった少年


出典: (C) 星になった少年
2005年【113分】

学校でいじめにあっていた哲夢(柳楽優弥)だったが、両親が経営する動物プロダクションが購入した仔ゾウのランディと出会い、象使いになりたいと願うようになる。そして哲夢はタイのゾウ訓練センターへ留学するが……。


実話をもとにしたヒューマンドラマ。象に魅入られた主人公が、中学生にしてタイに象使いになるための修行に出ます。周りとぶつかりながらも諦めずに象と気持ちを通わせていく姿に心を打たれます。動物と少年を出したらそりゃ泣けるでしょうけど、想像以上に話が詰まっていて心をもっていかれました。柳楽優弥さんのあどけない感じが良いですし、坂本龍一さんの音楽も最高に素敵です!

天国の本屋~恋火


出典: (C) 天国の本屋~恋火
2004年【111分】

地上で、伝説の“恋する花火”を復活させようと奮闘する香夏子(竹内結子)。天国で、ある女性の未完成の組曲を完成させようとする健太(玉山鉄二)。2人が出会ったとき、愛の奇跡が起きる……。


現実世界で伝説の花火を復活させようと奮闘する女性と天国で未完成の組曲を完成させようとするピアニスト。その二人をつなぐ天国の本屋で短期バイトするピアニストのお話。静かで綺麗で花火がみたくなる穏やかな映画です。劇中で恋人の為に作り上げる曲が素敵すぎる!

いま、会いにゆきます


出典: (C) いま、会いにゆきます
2004年【119分】

秋穂巧(中村獅童)は妻の澪(竹内結子)に先立たれ、1人息子の佑司(武井証)とつつましく暮らしていた。ある雨の日、妻にそっくりの女性が現れるが、彼女は記憶喪失だという。


死んだはずの最愛の妻が雨の降る6週間、もう一度家族に会いにくるお話。全てに透明感があり、感情を揺さぶる映画です。優しい気持ちになりたい時におすすめ!あらすじから察して頂けると思いますが号泣間違いなしです。

あとがき

絶対に泣けるおすすめの泣ける映画を新作、名作からよりすぐってご紹介してきました。どの作品も涙の止まらない素敵な映画ばかりですので気になる作品が見つかれば是非一度鑑賞してみて下さいね。

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漫画のジャンルの中でも人気の高い歴史漫画。一言で歴史漫画といっても描かれる時代背景によってまるで別モノ。もちろん好みの時代も人によって違います。そこで今回は、舞台となっている時代毎におすすめの漫画を厳選してご紹介していきたいと思います。

はじめに

時代背景は大きく平安・鎌倉時代、戦国時代、江戸時代、明治時代と分けてご紹介しています。また参考として、作品毎にAmazon、BookLive、楽天ブックスのレビュー評価と総合評価を掲載しておきましたので参考にしてみて下さい。評価の高い作品はやっぱり素直に面白いです!気になる作品が見つかれば是非気軽に手に取ってみてくださいね!

おすすめの歴史漫画

それではおすすめの歴史漫画を厳選してご紹介していきたいと思います!あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にして頂ければ幸いです。ごゆっくりお楽しみ下さい。

平安・鎌倉時代


まずは平安時代・鎌倉時代でのおすすめ漫画をご紹介します。

応天の門


出典:©︎ 応天の門

時は平安、藤原家が宮廷の権力を掌握せんと目論んでいたその頃、都で突如起きた女官の行方不明事件。「鬼の仕業」と心配する帝から命を受けた・在原業平は、ひとりの青年と出会う。その少年の名は――菅原道真。ひきこもり学生の菅原道真と京で噂の艶男・在原業平――身分も生まれも違う、およそ20歳差のふたりが京で起こる怪奇を解決!?(BUNCH COMICSより引用)

Amazon 4.7 BookLive 4.0 楽天 4.5 総合 4.40

平安を舞台にした作品。主人公は架空人物ではなく在原業平と菅原道真という誰しもが授業で習う人物です。道真に関しては進撃の巨人のリヴァイ兵長ぽいですが、個人的には好みです。


内容は、平安を舞台に謎解きをしていく宮中ミステリーなのですが、トリックもわかりやすく細部のネタも歴史好きの心をくすぐる感じでとても楽しい!当時の遊びや恋など教科書でなんとなしに見た光景も出てきて面白いですよ。 歴史物として誰にでもおすすめしたい傑作です。


阿・吽


出典:©︎ 阿・吽

最澄x空海 ふたりの天才の物語が始まる! 日本仏教の要である、比叡山延暦寺の開祖である最澄、弘法大師の名で日本人なら誰もが聞いたことがある空海。レオナルド・ダ・ヴィンチにも匹敵するといわれる日本史上、比類ない天才である、最澄と空海がまさに華麗に、繊細にそして豪快に描かれる人間ドラマ! 平安の世、当時のニッポンを変えた!といっても過言でないこのふたりは、その青年期は人も羨むエリートコースを歩んでいたが・・・(BIG SPIRITS COMICS SPECIALより引用)

Amazon 4.1 BookLive 4.0 楽天 5.0 総合 4.37

中学校の歴史の授業で必ず覚えさせられるビッグネーム、比叡山・最澄と高野山・空海のお話。とゆうことで心穏やかに厳かに読むのだろうと思っていたら…かなり激しい内容になっています。美しい線で描かれる残酷な人間のすがたが痛くて辛くて、読むのに覚悟と勢いが必要な作品です。


平安初期、権力を持ち腐敗していた仏教を革新した最澄と空海。目指す道は同じだったはずなのに、袂を分かち別々の道を歩む事になる2人。静と動、内と外、理性と狂気、2人の対比・ベクトルの向き方がが面白い!描写には残虐な部分もありますが、嫌悪感を感じさせずむしろ生々しくてリアルに感じさせてくれる処も凄い!細かい文字を読むより、絵に引きずり込まれて体験する漫画です。


ぶっしのぶっしん


出典:©︎ ぶっしのぶっしん

半分人間、半分御仏、時は鎌倉時代。半身を失いし、少年仏師・想。彼には、神仏を喚び、ともに闘う“力”があっ――。東大寺を突如襲う異変を前に、想は己に眠る“力”の解放を迫られる…。時代が、仏師たちが、仏像たちが、いま動き出す!! (ガンガンコミックスONLINEより引用)

Amazon 4.3 BookLive 4.0 楽天 -.- 総合 4.15

舞台は平家滅亡後の鎌倉時代、神仏を召喚して戦う力を持つ、半分仏、半分人間の少年仏師の歴史ファンタジー作品。鎌倉時代の仏師が、仏像に仏を降臨させて魔物と戦わせるという斬新な設定です。


ノリやセリフはライトですが平家物語のあれこれがモチーフになっているので、源平合戦に興味を持っている人ならかなり面白く読めると思います。魔物対仏像ということでファンタジー的にもワクワクの止まらない漫画です。


アンゴルモア


出典:©︎ アンゴルモア

中世ヨーロッパを席巻し、恐怖の大王=アンゴルモアの語源との説もあるモンゴル軍。1274年、彼らは遂に日本にやって来た! 博多への針路に浮かぶ対馬。流人である鎌倉武士・朽井迅三郎は、ここで元軍と対峙する!(カドカワコミックス・エースより引用)

Amazon 4.0 BookLive 4.0 楽天 3.5 総合 3.83

元寇時の対馬を舞台にした歴史漫画。学校の授業では北部九州での攻防戦しか教わることの無い「蒙古襲来」の緒戦ともいえる「対馬の攻防」からスタートします。このマニアックさが超素敵なアンゴルモア。


対馬に島流しにされた罪人、鎌倉武士『迅三郎』が博多を侵略すべく迫る蒙古軍数十万から島を守るため刀を振るいます。圧倒的戦力差を前に劣勢を強いられるも奮闘!去っても去っても矢継ぎ早に迫る危機…このギリギリ感が最高に面白いです。


戦国時代


次は大人気、戦国時代のおすすめ漫画をご紹介していきたいと思います。

レイリ


出典:©︎レイリ

長篠の戦いから4年、黄昏ゆく武田帝国と勃興する織田軍団の血戦のはざまで、数奇な運命を生きる少女の名はレイリ。巨匠渾身の原作を新感覚の鬼才が作品化! 衝撃の本格戦国時代劇、開幕!!( 少年チャンピオン・コミックス・エクストラより引用)

Amazon 3.9 BookLive 4.5 楽天 4.0 総合 4.13

歴史物語として大人気の戦国時代、幼いころに目の前で家族を殺され、心に大きなトラウマを抱えた少女レイリが主人公です。岡部丹波守に運良く救われたレイリは、岡部丹波守のため、胸に秘めた衝動を燃やしながら"殺されるため"に剣を振るい、ひたすらに強さを求めます。


「戦に連れていってください。殺して。殺しまくって。ちゃんと最後死にます」死に場所を戦地に求める歪んだ感情、何の躊躇いもなく人をいたぶる狂暴性。壊れてしまった"死にたがりの少女レイリ"の歪ながらも生きる姿が凄く上手く表現されています。会話の間も展開のあっけなさも表情の恐ろしさも全てが良い!作品に没入してしまいました。もうかなり面白いので是非読んでみて欲しいおすすめ作品です。


雪花の虎


出典:©︎ 雪花の虎

戦国の世を、義を貫いて駆け抜けた軍神・上杉謙信。毘沙門天の化身とされる名将中の名将は、実は、女だった―――時は享禄二年、1529年。越後の春日山城城主・長尾為景の第3子が誕生する。不甲斐ない嫡男・晴景に代わる後継ぎとして期待された赤子はしかし女児だった。失望する為景だったが、すぐに決意を新たにする。「この子を、姫武将として育てる」「名を虎千代とする」と――強い父、やさしい母、穏やかな兄、健気な姉に囲まれ、小さな山城でお転婆に育つ虎千代。その双肩に背負う運命の重さを、未だ知るよしもなく……。(ビッグコミックスより引用)

Amazon 3.7 BookLive 4.0 楽天 4.7 総合 4.13

林泉寺の人物画を見た作者・東村アキコさんの直感を史実に基づき描こうとする野心作。


上杉謙信女性説を元にした漫画、じゃじゃ馬なお姫様がどうなって冷徹な軍神に変わっていくのか、楽しみなところです。脱力ギャグは本作でも健在、全体的に読みやすく、ほんわかとしていて、歴史物は今まであまり手が出せなかったという方でも、すんなり入り込めると思います。これを読んだら"上杉謙信女性説"を信じてしまうかも。


センゴク


出典:©︎ センゴク

時は戦国時代。美濃(みの)・斉藤家の家臣、仙石権兵衛秀久(せんごくごんべえひでひさ)=センゴクは、落城寸前の稲葉山城にいた。敵は覇王・織田上総介信長(おだかずさのすけのぶなが)!! 強大な敵に茫然自失となるが、幼なじみ・侍女のお蝶とのある約束を守るために、織田軍団に囲まれた城から決死の脱出を試みるセンゴク。果たして生き残れることはできるのか!?( ヤンマガKCスペシャルより引用)

Amazon 4.2 BookLive 4.0 楽天 5.0 総合 4.40

個人的にはぜんぜん知らなかった武将"仙石権兵衛"視点のお話。初めは斉藤家家臣、斉藤家が負けてからは織田信長に拾われ、秀吉の家臣に。しっかりとした戦国時代漫画です。


当時の戦国期の様子、姉川の戦いや三方ヶ原の戦い、比叡山焼き討ちなど、誰もが知っている名場面が「実はこうだったのではないか」という提案とともに展開していてすごく面白い!戦国時代を深く気軽に楽しめるおすすめの一冊。


へうげもの


出典:©︎ へうげもの

群雄割拠、下剋上の戦国時代。立身出世を目指しながら、茶の湯と物欲に魂を奪われた男がいた。織田信長(おだのぶなが)の家臣・古田左介(ふるたさすけ)。天才・信長から壮大な世界性を、茶聖・千宗易(せんのそうえき=利休)から深遠な精神性を学び、「へうげもの」への道をひた走る。生か死か。武か数奇か。それが問題だ!!( モーニング KCより引用)

Amazon 4.6 BookLive 4.0 楽天 4.5 総合 4.36

いろいろな人間の欲が登場する醜くも痛快な戦国漫画。織田信長に仕えた茶人『古田織部』が主人公で、己の物欲と戦いながら手柄を目指すというお話です。


普通、戦国モノといえばストーリーの軸は合戦ですし、キャラクターにはカッコよさが求められてきましたが、本作でのストーリーの軸は文化、キャラクターは面白さ重視といった感じです。そして擬音、擬態語が面白いのもこの作品の特徴かなと思いますので、そのあたりにも注目しなが読むとより楽しめると思いますよ!作画の特徴上、ちょっと人物の顔の区別が付きにくかったのが残念。


イシュタルの娘~小野於通伝~


出典:©︎ イシュタルの娘

信長に見出され、秀吉に重用され、家康に信頼された才女、小野於通。その知られざる生涯を、斬新な解釈で描きます。かずかずの歴史小説に謎の美女として登場する小野於通とは、何者だったのか。(BE LOVE KCより引用)

Amazon 4.8 BookLive 4.0 楽天 4.4 総合 4.40

「はいからさんが通る」の作者さんの作品、戦国時代を武士側ではなく、京の公家社会に属する女性の視点から描いています。


神通力を持つ一族の生まれである小野於通は、一族の中でもとりわけ秀でた力の持ち主。それだけではなく、芸事にも秀でていて、才知と異能を使って戦国時代を乗り切っていきます。戦の血生臭さからはやや縁遠い場所で、公家や当時の教養といった面を軸に、戦国の英雄達を見ていく構成は新鮮で面白いですよ!


江戸時代


この時代のおすすめ作品も意外と多くあります。江戸時代のおすすめ漫画。

いちげき


出典:©︎ いちげき

時は幕末………大政奉還後、江戸幕府との武力決着を望む薩摩藩は幕府を挑発すべく、江戸にたむろする浪士たちをかき集めて「御用盗」なる武装集団を結成、「攘夷のための資金提供」を名目に夜な夜な江戸の商家を襲わせていた。そのころ、江戸近郊の村々から百姓たちを集めた「選抜試験」が行われ各村から力自慢で有名な猛者たちが終結していた。選抜試験を仕切る侍たちの狙いは? 選抜試験後に待っているものは?(リイド社より引用)

Amazon 4.4 BookLive 4.5 楽天 5.0 総合 4.63

大政奉還後の江戸が舞台、西郷率いる薩摩藩の、江戸での狼藉ぶりを諌めるために、勝海舟が屈強な農民を集め急造した『一撃必殺部隊』の物語。生き残ればサムライになれる、農民はサムライに勝てるのか?胡散臭い政治と権力闘争も描かれてものすごく面白い歴史漫画です。

天地明察


出典:©︎ 天地明察

幕府の碁打ち、渋川春海(二代目安井算哲)は、碁の名門四家の一員でありながら真剣勝負の許されないお城碁の現状に飽きており、趣味の算術や天文観測に没頭する始末。そんな時、算術絵馬が多数奉納されているという神社に出かけた春海は、全ての問題を一瞥のみで解いていった若い武士の存在に衝撃を受ける。その武士の名は「関」。春海の退屈な日常はこの日を境に大きく変わることになる……!(アフタヌーンKCより引用)

Amazon 4.8 BookLive 4.0 楽天 4.8 総合 4.53

日本史で「暦を作った」と習って名前だけ知っていた、渋川春海の物語。英数字のない江戸時代、算術に夢中になっている若者が、暦を日本に適用させるお話です。数学がわからなくても楽しめます。


自分の思う道に進みたい気持ちを抑え日々生活する春海の前にどんな難問も一瞥で解答する関さんが現れ、春海の人生は少し動き始めます。顔も知らない相手と言葉も交わさず、ピンポイントな知的活動のみを通して惹かれ合い、その刺激が人ひとりの人生を動かしていく様は最高に面白い!何かが大好きでしょうがない人って、どうしてこう魅力的なんでしょうね!


さくらん


出典:©︎さくらん

男の極楽、女の地獄。ここは遊郭・江戸吉原――。江戸吉原は男と女、女と女がだまし合う色の街。江戸吉原の「玉菊屋」に売られてきた、ふてぶてしくて意地っ張りだけどちょっと健気な少女。彼女が、ほかの遊女たちの生き様や悲劇的な最期を目の当たりにしながら位の高い遊女である花魁へと成長していく。のちに伝説の花魁となる「きよ葉」の型破りな生き方を描く、破天荒花魁ストーリー!(KCデラックス イブニングより引用)

Amazon 4.3 BookLive 4.0 楽天 4.3 総合 4.20

吉原の遊郭で廓のNo.3に君臨する売れっ妓・きよ葉。その幼少期から遊郭で過ごす少女時代を経て、やがて一人前の花魁となるまでを彼女の回想と言う形で描かれています。エグい所も沢山ありましたがそれをも越える絵の華やかさ、妖しさに魅力を感じる作品。


吉原は美化されてるお話が多い中、苦悩や汚い部分を分かりやすく描いてありました。いい感じの狂気と粋と華やかさと高慢さでしたよ。体調不良に伴い未完との事で、いつか第二部も読めることを願っています。


アサギロ


出典:©︎ アサギロ

無垢な少年は、幕末最強の「狼」となる。幕末――浅葱色の羽織を身にまとい京都の街を駆け抜けて、人々から「狼」と恐れられた「新選組」。時はさかのぼり、江戸――のちに沖田総司となる惣次郎12歳は、その「強さ」を持て余しながら少年時代を過ごしていたが、一転…!(ゲッサン少年サンデーコミックスより引用)

Amazon 4.2 BookLive 4.0 楽天 3.7 総合 3.97

幕末を駆け抜けた新撰組。その一番隊組長、沖田総司を中心に描いた漫画。幼少期から始まるので知らないエピソードがいっぱい!幕末の剣術事情を知るにも良い作品です。


沖田は、剣の達人だったのですが、人としてどこか欠落してるようなキャラとして描かれることが多いところ、この沖田少年は、ど天然!他の登場人物たちも個性豊かで魅力的です。幕末云々ではなく剣に絞った展開が、とても引き込まれる作品。


JIN −仁−


出典:©︎JIN −仁−

現代の脳外科医・南方仁は頭部裂傷の緊急手術の執刀中、頭蓋骨内封入奇形胎児を発見、摘出する。手術後、謎の声が“元ヘ戻シテ”と仁に囁き、更に仁は逃走したオペ患と揉み合ううち、何と幕末へワープしてしまう。近代器具なき現代医・仁の医術は幕末に通じるか?(ジャンプ・コミックスデラックスより引用)

Amazon 4.5 BookLive 4.5 楽天 4.7 総合 4.57

現代の脳外科医がタイムスリップ、幕末の江戸で医療技術を駆使して坂本龍馬を救おうというお話。史実をしっかりと踏まえていて、幕末歴史好きならたまらない作品だと思います。


医療ものなので、わからない用語満載なんですが、それでも読者をおいてけぼりにしない面白さがありました。沖田総司始め、幕末の志士たちの姿にはもう涙、涙。全20巻完結済みのおすすめ漫画。


明治時代


この時代を舞台にした作品は少なめですが人気作ばかり!明治時代のおすすめ漫画。

ゴールデンカムイ


出典:©︎ゴールデンカムイ

『不死身の杉元』日露戦争での鬼神の如き武功から、そう謳われた兵士は、ある目的の為に大金を欲し、かつてゴールドラッシュに沸いた北海道へ足を踏み入れる。そこにはアイヌが隠した莫大な埋蔵金への手掛かりが!? 立ち塞がる圧倒的な大自然と凶悪な死刑囚。そして、アイヌの少女、エゾ狼との出逢い。『黄金を巡る生存競争』開幕ッ!!!!(ヤングジャンプコミックスより引用)

Amazon 4.6 BookLive 4.0 楽天 5.0 総合 4.53

明治時代の北海道が舞台、日露戦争において「不死身」と呼ばれた杉元佐一。かつての想い人である親友の妻のために、一攫千金を夢見て北海道に来た彼でしたが、アイヌの莫大な金塊が隠されているという話を聞かされます…。


バトルあり、ギャグあり、グルメありととにかく様々な要素をこれでもかと詰め込まれているのに、話はシンプルでテンポが良くとても読みやすい作品。設定もストーリーも説得力を持たせるだけの作者の知識と画力があります。面白くなる要素しかない大人気作品。ただ、結構グロ描写があるのでそこだけは注意が必要です。


乙嫁語り


出典:©︎乙嫁語り

中央ユーラシアに暮らす、遊牧民と定住民の昼と夜。 美貌の娘・アミル(20歳)が嫁いだ相手は、若干12歳の少年・カルルク。遊牧民と定住民、8歳の年の差を越えて、ふたりは結ばれるのか……? 『エマ』で19世紀末の英国を活写した森薫の最新作はシルクロードの生活文化。馬の背に乗り弓を構え、悠久の大地に生きるキャラクターたちの物語!(BEAM COMIXより引用)

Amazon 4.4 BookLive 4.0 楽天 4.7 総合 4.37

最後は少し日本をはなれて19世紀の中央アジアが舞台、現代ではカザフスタン、ウズベキスタンの辺り。姉さん女房で嫁いできたアミルの目からそこでの生活や文化を描いた作品です。


こちらの漫画、とにかく絵がきれいで、絨毯や来ている服、パンにいたるまで1つ1つ驚くほど細かいところまで書かれて凄い!ちょっとした仕草や表情も一人一人とても綺麗で、読んでいて幸せな気分になれる一冊です。


まとめ

おすすめの歴史漫画を時代別にご紹介してきました。時代にかかわらずどれも本当に面白すぎる傑作ばかりです!気になる作品があれば是非手に取ってみて下さいね。

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臨場感や追い詰められる緊張感で心臓の鼓動が早くなる!そんな恐怖を楽しめるのがパニックホラー。多少のグロ描写が含まれる作品が多いものの、このドキドキ感は癖になるはず。今回はおすすめのパニックホラー漫画をご紹介していきたいと思います。

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それではおすすめのパニックホラー漫画を厳選してご紹介していきたいと思います。あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にして頂ければ幸いです。どうぞごゆっくりお楽しみ下さい。

屍町アンデッド


出典:©︎ 屍町アンデッド

先生は、地獄の底まで堕ちてでも生き延びる覚悟です。 圧倒的に巨大な黒い箱が存在する街、鹿羽市鹿羽町。 ある日高校教師・葛城柘榴の担任するクラスで突如生徒が生徒を喰らい始め、学校は大パニックに陥るが…⁉ そして教師・葛城には裏の顔が…⁉ (Amazonより引用)


兄が妹の為に屍体を倒しまくるバイオレンスパニックホラーもの。妹への愛情が全てに勝っている主人公が割と強くて、容赦なく無表情で屍体を狩る姿はなかなか爽快で面白い。ちなみに屍体とはゾンビ的な存在、ということでグロ要素強めの作品です。

呪街


出典:©︎ 呪街

ただそう願うだけで、人を殺傷せしめる力、呪力。超能力とも違う、人間を害するためだけの呪力は生まれながらに、あるいは突然なんの脈絡もなく発症する。呪力を発症した人間は、社会に致命的な害を与えるので、行政の方針で地図にない街・月ノ見村、通称「呪街」へ集められる。そこでは呪力者同士の戦いが繰り広げられ、今日も新しい呪力者が訪れる。(Amazonより引用)


人を呪い殺せる呪力という力が存在して、それ以外は普通の世界。そんな力をもった人間を集めた街での権力抗争で、呪いをぶつけ合うという一瞬で終わる戦い方で、対峙する相手との緊張感がとてもよく伝わってきます。作画のバランスが不安定な気もしますが、これがさらに恐怖心を煽って良い感じですよ。


終末の天気


出典:©︎ 終末の天気

「要らない人間が多すぎる」――そう思ったことのある人に捧ぐ、とある破滅の物語。25歳。金なし、職なし、彼女なし。メロメロメロディーズというアニメにメロメロの黒川。その下り坂人生の中で<相手に指を向け、「BAN」と発することで、その人間を消せる能力>を得たことによりはじまるカタストロフィサスペンス。(Amazonより引用)


無気力フリーターが、夢の中でフードを被った謎の人物と出会い、自分が要らないと思った人間を消せる能力を授かったことで混乱と破滅を描く物語。彼は復讐や気に入らない人物にその力を使うのですが、最後はフードの男が再び現れ話は思いもよらない展開に…。


オンライン The Comic


出典:©︎ オンライン The Comic

恐怖値レベル100の死亡遊戯。どこにでもいるごく普通のOL・八城舞、22歳。ある日、彼女の家の郵便ポストに1台の
ゲーム機が届いた。本人の意志に関係なく強制的に参加させられたゲーム「ナイトメア」──、それは大切な人の命と自分自身の肉体をかけた命がけのゲームだった!! (Amazonより引用)


普通のOLの家に突然携帯ゲーム機が届いて、命をかけた全世界感染型のデスゲームに強制参加させられる話。読み進めていくうちに段々と一緒にゲームをしている感覚になってきて、臨場感にドキドキしながら楽しめますよ。


渋谷金魚


出典:©︎ 渋谷金魚

【注意】この金魚、人を喰います。 平凡で、冴えない毎日を過ごす少年・月夜田初。その予定調和な日常は突如として終わりを告げる…。大都市・渋谷に大量発生した〝人喰い金魚〟! 大きい〝金魚〟も小さい〝金魚〟も、人を喰って、喰って、喰いまくる!! ハチ公も、スクランブル交差点も、センター街も。渋谷に襲い来る未曾有の大パニック!! 覚悟を決めろ。絶望に挑め。史上最悪の生存競争が始まる!!!(Amazonより引用)


突如渋谷に空中を泳ぐ人食い金魚が現れる理不尽系のパニックホラー。色々な人にスポットを当てて、どう生き抜こうとするのかが描かれています。焦点の合っていない瞳…これを読んでしまうと多分金魚に嫌悪感が湧いてくるので注意。


ジンメン


出典:©︎ ジンメン

転校で七年ぶりに故郷へ戻ってきた動物好きの主人公・神宮マサト。幼馴染みの女子高生・ヒトミをデートに誘い、訪れた動物園で二人は人間の顔が付いた動物に突如襲われてしまう・・・逃げ惑うマサトとヒトミ。しかし、それは彼らが思いがけない世界に放り出される序章に過ぎなかったーーーー!! (Amazonより引用)


顔が人間っぽくなった動物たち「ジンメン」が人間を殺しまくるパニックホラー。ジンメンの形相は、生理的な部分に訴えかけるような恐怖があります。個人的に話が進むごとに面白さが増している気がします!


モンキーピーク


出典:©︎ モンキーピーク

社員の結束を高める為の、登山レクリエーション。 雄大な自然を感じる爽やかな山は、夜と共に惨劇の舞台と化す! 藤ヶ谷製薬36名が体験した、未体験の悪意とは・・・! ? 凍牌の志名坂高次が初の原作を手がけ、俊英・粂田晃宏が入魂の筆致で迫る。 戦慄と衝撃の山岳パニックホラー開幕! !(Amazonより引用)


製薬会社のレクリエーションで登山に訪れた一行に、突然襲いかかる得体の知れない猿。裏切りあり、グロありの山岳パニックホラー。同僚たちはバタバタと猿の餌食になっていきます。理不尽すぎる状況にもう心臓がバクバク!



リバーシブルマン


出典:©︎ リバーシブルマン

“ウラガエリ"と呼ばれる変死体が首都圏各地で見つかる。それは皮膚がまるでウラガエったかのような死体であった。怪事件に巷ではまことしやかな都市伝説が流れる。ある者は伝染病だと決め付け、ある者はマフィアの臓器売買だとつぶやく。その真相を知るのは、ひとりの女子高生だった。(Amazonより引用)


とんでもなくグロい描写でインパクトのあるウラガエリ現象が描かれていますし、内容も重めなので調子の悪い時は読まない方がいいかもしれません。でも、この発想は凄いと思います。一般受けは絶対しなさそうな作品。


インセクツ


出典:©︎ インセクツ

製薬会社・テルバイド化学が開発した「ペレナドウイルス」。有用なタンパク質を生み出すためのウイルスであったはずが、被験体となった昆虫の巨大化、凶暴化という予期せぬ結果を招いてしまった。緊急事態として閉鎖された街の中で住民たちは…!?(バーズコミックスより引用)


こちらはタイトルからお察しの通り昆虫パニックもの。昆虫が巨大化するというのはそれだけで生理的な嫌悪感があって面白い。絵柄は好き嫌いあると思いますが、ものすごくきちんと設定が作られていて引き込まれます。昆虫が苦手な人にこそおすすめしたい作品。


ハカイジュウ


出典:©︎ ハカイジュウ

東京・立川。鷹代陽はバスケに打ち込む普通の高校生。その日も順調な一日を送るはずだった……。昼下がり、市内を襲った突然の大地震。崩壊した学校の中で陽は目撃する。同級生たちの死体の山。そして、ソレらに喰らいつく未知なる怪生物を……。圧倒的画力が紡ぎ出す、完膚なきまでの衝撃!!超絶都市型モンスターパニック!!(少年チャンピオン・コミックスより引用)


突如として現れたモンスターに惨殺され、わけもわからず逃げ惑う高校生達。最初は局所的なところから、世界規模の恐怖になっていく広がり方が面白い!凄惨な死に方をするシーンがかなり多いので、苦手な方は卒倒するかもしれませんが迫力のある作画で作品の中に引きずり込まれます。


まとめ

おすすめのパニックホラー漫画をご紹介してきました。迫り来る恐怖を主人公達と一緒になって味わえる良作ばかりです。気になる作品があれば是非手に取ってハラハラ、ドキドキをしっかりと味わって下さいね。