いろはにほへど

朝起きて本を読んで寝てます。

原田マハおすすめの10作品!穏やかな雰囲気、爽やかな読後感を楽しめる!


著者自身が深く愛する芸術、映画、旅行などをテーマとして、読みやすく美しい文章とストーリーでそれらの世界を擬似体験させてくれる。そして、どの作品も読後は爽やかで幸せな気分になれるものばかり!今回は、そんな素敵な作品を生み出し続ける『原田マハ』さんの魅力を思う存分味わえるおすすめの作品をご紹介していきたいと思います。

原田マハさんプロフィール

まずはじめに原田マハさんのプロフィールからご紹介します。

1962(昭和37)年、東京都小平市生まれ。関西学院大学文学部日本文学科および早稲田大学第二文学部美術史科卒業。馬里邑美術館、伊藤忠商事を経て、森ビル森美術館設立準備室在籍時、ニューヨーク近代美術館に派遣され同館にて勤務。その後2005(平成17)年『カフーを待ちわびて』で日本ラブストーリー大賞を受賞しデビュー。2012年に発表したアートミステリ『楽園のカンヴァス』は山本周五郎賞、R-40本屋さん大賞、TBS系「王様のブランチ」BOOKアワードなどを受賞、ベストセラーに。2016年『暗幕のゲルニカ』がR-40本屋さん大賞、2017年『リーチ先生』が新田次郎文学賞を受賞。引用: 原田マハ | 著者プロフィール | 新潮社


原田マハさんのおすすめ小説

表記はタイトル、あらすじ、感想の順になっています。それでは原田マハさんの傑作、名作の数々を思う存分堪能してくださいね!

楽園のカンヴァス

ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。リミットは7日間。ライバルは日本人研究者・早川織絵。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに篭めた想いとは―。山本周五郎賞受賞作。(新潮文庫より引用)


ルソーの絵を巡って、2人の研究者がその真贋を明らかにしていく、名作を題材としてミステリー調に仕上げた物語。絵と向き合い、画家を研究しそこに自分の人生をかける2人の情熱は読んでいてとても面白く、美術の知識がほとんどなくてもグイグイと引き込まれていきます。


原田マハさんの美術に対する愛情が全面に出ているのを感じる事が出来て、単純にストーリーが面白いというのは勿論のこと、芸術や美術に普段あまり触れることのない方にとってこの世界への入り口にもなり得る傑作だと思います。

ジヴェルニーの食卓

ジヴェルニーに移り住み、青空の下で庭の風景を描き続けたクロード・モネ。その傍には義理の娘、ブランシュがいた。身を持ち崩したパトロン一家を引き取り、制作を続けた彼の目には何が映っていたのか。(「ジヴェルニーの食卓」)新しい美を求め、時代を切り拓いた芸術家の人生が色鮮やかに蘇る。マティス、ピカソ、ドガ、セザンヌら印象派たちの、葛藤と作品への真摯な姿を描いた四つの物語。(集英社文庫より引用)


マティス、ドガ、セザンヌ、モネら絵画の巨匠たちの人生を彼らの周りにいる女性たちの目線で見つめ、疑似体験ができる物語で名作が生まれた背景に触れることができます。


どの話も穏やかな雰囲気につつまれ、いつまでも読んでいて画家達の人生に浸っていたいと思わせてくれる傑作です。

たゆたえども沈まず

1886年、栄華を極めたパリの美術界に、流暢なフランス語で浮世絵を売りさばく一人の日本人がいた。彼の名は、林忠正。その頃、売れない画家のフィンセント・ファン・ゴッホは、放浪の末、パリにいる画商の弟・テオの家に転がり込んでいた。兄の才能を信じ献身的に支え続けるテオ。そんな二人の前に忠正が現れ、大きく運命が動き出すーー。『楽園のカンヴァス』『暗幕のゲルニカ』の著者によるアート小説の最高傑作、誕生!(幻冬舎より引用)


19世紀末のパリを舞台に、売れない画家・ゴッホと彼の才能を信じて支え続けた弟・テオを日本人画商の視点から描いた物語。美術に造詣の深い原田マハさんらしく、まるで観てきたかように物語が描かれていてフィクションとノンフィクションの境目がわからない程リアル。


幸せを感じさせるようなシチュエーションも大小描かれているものの、全体的には悲劇的な読後感…でも完読した後に序章を読むと少し温かい気持ちにもなれました。ゴッホに纏わるエピソードを、愛のある物語で読ませてくれる良作です。

暗幕のゲルニカ

反戦のシンボルにして20世紀を代表する絵画、ピカソの〈ゲルニカ〉。国連本部のロビーに飾られていたこの名画のタペストリーが、2003年のある日、突然姿を消した――誰が〈ゲルニカ〉を隠したのか? ベストセラー『楽園のカンヴァス』から4年。現代のニューヨーク、スペインと大戦前のパリが交錯する、知的スリルにあふれた長編小説。(新潮文庫より引用)


9・11後のニューヨークと第二次世界大戦のヨーロッパという2つの時代を交互に描く2軸進行で、ピカソの反戦の思いを込めた作品『ゲルニカ』をめぐって繰り広げられる物語。


反戦への強い思いに胸が熱くなるストーリーで、読者の関心を集めてグイグイとページを捲らせる技術はやっぱり凄いですし、ピカソに関する入念な下調べも圧巻!最初にご紹介した『楽園のカンヴァス』を先に読んでおくとより楽しめる作品だと思いますよ。

旅屋おかえり

あなたの旅、代行します!売れない崖っぷちアラサータレント“おかえり”こと丘えりか。スポンサーの名前を間違えて連呼したことが原因でテレビの旅番組を打ち切られた彼女が始めたのは、人の代わりに旅をする仕事だった―。満開の桜を求めて秋田県角館へ、依頼人の姪を探して愛媛県内子町へ。おかえりは行く先々で出会った人々を笑顔に変えていく。感涙必至の“旅”物語。(集英社文庫より引用)


ガラッとかわって旅の話。帰れない故郷やもう一度見たい風景など、依頼人に代わって日本全国を旅する「旅屋」。この事業を立ち上げたのは人生どん底でも明るく前向きな元アイドルの「おかえり」こと丘えりか。


依頼者の重い過去を背負いつつ旅をするおかえりが、自身の境遇にさえ悩みながらも、この旅で皆を幸せにしてしまう様子に心もほんわか!楽しく、愉快にマハさんの文章に引き込まれていくこと間違いなしのおすすめ作品です。

カフーを待ちわびて

もし絵馬の言葉が本当なら、私をあなたのお嫁さんにしてください―。きっかけは絵馬に書いた願い事だった。「嫁に来ないか。」と書いた明青のもとに、神様が本当に花嫁をつれてきたのだ―。沖縄の小さな島でくりひろげられる、やさしくて、あたたかくて、ちょっぴりせつない恋の話。選考委員から「自然とやさしい気持ちになれる作品」と絶賛された第1回『日本ラブストーリー大賞』大賞受賞作品。( 宝島社文庫 より引用)


沖縄の与那喜島を舞台にしたラブストーリー。素直で素朴な主人公の明青と外から来た謎の美女・幸。純粋な2人の思いは、じれったくて少し切なくて、ハラハラして…。


マハさんの巧みなストーリー展開に南国の穏やかな時の流れも相まって、心温まる読後感。そして、まるでその場にいるかのような感覚を呼び起こす爽やかな描写に沖縄の雰囲気も楽しめます。凄く沖縄へ行きたくなりますよ!

さいはての彼女

25歳で起業した敏腕若手女性社長の鈴木涼香。猛烈に頑張ったおかげで会社は順調に成長したものの結婚とは縁遠く、絶大な信頼を寄せていた秘書の高見沢さえも会社を去るという。失意のまま出かけた一人旅のチケットは行き先違いで、沖縄で優雅なヴァカンスと決め込んだつもりが、なぜか女満別!?だが、予想外の出逢いが、こわばった涼香の心をほぐしていく。人は何度でも立ち上がれる。 (角川文庫より引用)


旅を軸とした全4編からなる短編集。人生にいきづまった女性が、旅先での出会いを通じて寂しさや挫折を受け入れて乗り越えて、前を向いてゆく話。


どの話も最後には爽やかな気持ちにさせてくれるので、前向きになりたいときや元気がでないときに是非読んで欲しい一冊。もちろんこちらの作品も景色や場面が鮮明に浮かんでくるので旅をしたくなっちゃいますよ!

生きるぼくら

いじめから、ひきこもりとなった二十四歳の麻生人生。頼りだった母が突然いなくなった。残されていたのは、年賀状の束。その中に一枚だけ記憶にある名前があった。「もう一度会えますように。私の命が、あるうちに」マーサばあちゃんから?人生は四年ぶりに外へ!祖母のいる蓼科へ向かうと、予想を覆す状況が待っていた―。人の温もりにふれ、米づくりから、大きく人生が変わっていく。(徳間文庫より引用)


高校でのいじめ、就活での悩みが原因で引きこもりになってしまった人生くんは、母の荒療治で祖母の住む蓼科へ。


なかなか一筋縄では行かない田舎暮らしですが、そこで出会ったお米作りや周囲のカッコいい大人たちと関わり合う中で、生きることに彷徨っていた人生くんが、人間らしさを取り戻し成長していく様子に心奪われます。優しくて心温まるおすすめの一冊。

翼をください

暁星新聞の記者である青山翔子は、社内の資料室で一枚の写真を見つけた。それは、1939年に世界初の世界一周を成し遂げた「ニッポン号」の写真だった。翔子は当時、暁星新聞社が社運をかけて取り組んでいたプロジェクトにカメラマンとして参加していた男を追って、カンザス州アチソンへと飛ぶ。老人ホームで暮らす山田は、翔子から渡された古い写真を見て、重い口を開いた。そこには、ある米国人女性パイロットの姿が―。(角川文庫より引用)


アメリカの女性飛行士エイミーと、純国産飛行機「ニッポン」で前人未踏の世界一周に挑む日本の男たち。その飛行機さえ戦争に利用されようとしていた悲しい時代に本当の自由を求めて世界一周飛行に挑戦する人々の、実話を基にした感動の物語。愛と勇敢な心が詰め込まれたとても素敵な作品で、こんなにも胸が熱くなる本にはなかなか出会えませんよ。

キネマの神様

39歳独身の歩は突然会社を辞めるが、折しも趣味は映画とギャンブルという父が倒れ、多額の借金が発覚した。ある日、父が雑誌「映友」に歩の文章を投稿したのをきっかけに歩は編集部に採用され、ひょんなことから父の映画ブログをスタートさせることに。“映画の神様”が壊れかけた家族を救う、奇跡の物語。
(文春文庫より引用)


仕事につまづいた娘とギャンブル依存症の父親との映画を通じた交流が数々の奇跡を生み出す、あり得ないくらいのサクセスストーリー。


心から映画を愛している魅力的な登場人物たちによる劇場の中のワクワクやドキドキ感が伝わってくるような展開に終始引き込まれっぱなし!マハさんの映画愛に溢れた良作で、映画が好きな方には特におすすめしたい一冊です。

本日は、お日柄もよく

OL二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみ厚志の結婚式に最悪の気分で出席していた。ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞だった。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された!目頭が熱くなるお仕事小説。(徳間文庫より引用)


幼馴染の結婚式で感動的なスピーチを聞き、スピーチライターへの世界に飛び込んだ平凡なOL・こと葉がスピーチライターとして人として成長し、幸せを掴み取る素敵な物語。


『言葉が持つ力』をテーマとしながら舞台はドンドン移り変わっていきます。文中のスピーチに引き込まれ、それを楽しみつつも言葉の美しさや大切さを素直に理解出来る作品。読後のスッキリ感や幸せ感も最高です。

一分間だけ

ファッション雑誌編集者の藍は、ある日ゴールデンリトリーバーのリラを飼うことになった。恋人と一緒に育てはじめたものの、仕事が生き甲斐の藍は、日々の忙しさに翻弄され、何を愛し何に愛されているかを次第に見失っていく……。恋人が去り、残されたリラとの生活に苦痛を感じ始めた頃、リラが癌に侵されてしまう。愛犬との闘病生活のなかで「本当に大切なもの」に気づきはじめる藍。働く女性と愛犬のリアル・ラブストーリー。 ( 宝島社文庫 より引用)


殺処分寸前の仔犬リラと出会い看取るまでの物語。リラのために通勤に時間のかかる郊外に転居したことを皮切りに順風満帆の日々にも綻びが…雑誌編集者として忙しさに流され何を愛し、何に愛されているかを次第に見失っていく主人公。


途中、ストレスからリラにあたってしまうような場面もありますが、最後はリラへの愛が溢れ出していて涙腺崩壊。意外な展開はなく結末も分かってしまう日常の話でここまで惹きつけられ、涙する作品はなかなかありませんよ。

あとがき

原田マハさんのおすすめ作品をご紹介してきました。どの作品もあっという間に物語の世界に惹きこまれ.読後も爽やかで幸せな気分を楽しめる最高の作品ばかりです。気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

ゾクゾクする怖い本 厳選7冊!ヒンヤリしたい人におすすめ!


暑くて寝苦しい夜は、怖い本を読んでゾクゾク、ヒンヤリするのがおすすめ。思わず足の先まで布団に潜り込んでしまって余計に暑い、怖くて寝れないなんて事にならないように注意しで下さいね。

暑い夜におすすめの怖い本

それではおすすめの怖い本、怖い小説を厳選してご紹介していきたいと思います。あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にして下さい。それではゆっくりと涼んでいってくださいね。

事故物件怪談 恐い間取り

「事故物件」を転々としている、「事故物件住みます芸人」の松原タニシ、初の書き下ろし単行本。「ワケあり物件」の不思議な話を、すべて間取り付きで紹介しています。自分の部屋に入るのが恐くなる…、「普通の部屋が実はいちばん恐い」という実話を揃えた怪談集です。

◎震撼させた殺人犯が住んだ部屋
◎ 住むとひき逃げに遭う部屋
◎ 気絶する程体調が悪くなる部屋
◎ 前も前々住人も自殺した部屋
◎ 二年に一回死ぬ部屋
◎ 住人がすぐに出ていく部屋
◎ 霊感があると住めない部屋
◎ 特殊清掃アルバイトをやった部屋
◎ インターホンに幽霊が映る部屋
◎ 黒い人がゆっくり近付く部屋
◎ 中庭に墓石のある長屋
◎ 黒いシミが浮き出てくる部屋
◎ 天井の穴から顔が出ている部屋
◎ インターホンに謎の声が聞えた部屋etc (小学館文庫より引用)


様々な事故物件に住む芸人さんの本。全ての話に間取りや地図がついているので想像力が膨らんで怖い!さらに、分かり易い文章で読みやすいため、恐いのに話がどんどん頭に入ってきしまう恐怖…思わず本を閉じたくなってしまうほどの背筋がゾッとする話も多くあってかなり満足できます。大阪周辺の話が多いので土地勘があればさらに楽しめるかと思いますよ。

一行怪談

一ページに一つ、一文の物語で構成される怪談小説集。想像力が喚起され、不思議な怖さが込み上げてくる怪談を二百近く収録。現実と空想の境目を見失うような、奇妙で恐ろしい世界を味わえるだろう。(PHP研究所より引用)


短いので想像力が刺激されて、行間に潜むものが色々見え隠れするので、短くても猛烈にイメージを掻き立ててくれる…一文に恐怖を凝縮した怪談集。ゾッとしたり、不気味だったりお手軽に真夏のホラー気分を味わえますよ。

神恐ろしや 宮司が語る、神社をめぐる不思議な話

西暦807年に創建された由緒ある神社の現職宮司が見聞し体験した、震えるほど怖い話を集めました。今も続く恐ろしい「丑の刻参り」、黄昏時が逢魔が時と言われる訳、見えないけれどそこにいることを知らせてくる浮遊霊・地縛霊、そのお祓いの方法、神職さえも迷わせる霊の力、ご神像や神域や古くからの言い伝えを軽んじたときに下る神罰、みちのくの悲しく恐ろしい記憶、童謡「通りゃんせ」の歌詞そのままに「行きはよいよい、帰りは怖い」の真実……など。 (PHP研究所より引用)


神社の宮司をしている筆者による実体験や関係者から聞いた話。無念や恨みから来る、背筋がゾクゾクするような話から始まり、後半は、目に見えないものへの畏怖や自然や神様を大切にする気持ちが大切なのだという事が感じられる素敵な内容にもなっています。

里山奇談 めぐりゆく物語

山や里に現れるという”わらい女”の秘密、落ちている土塊を踏んではならない忌むべき理由、どこか歪んで見える羽化したてのヒグラシ……野山を歩きつくした”生き物屋”が遭遇する、奇妙でノスタルジックな物語。(Amazonより引用)


虫や動物だったり里山にまつわる、ただ怖いというよりも私達が失ってしまったものを思い出させてくれるような不思議な物語が現実味をおびていてとても面白い。もちろんゾッとするような話もありますが、怪談や怖い話が苦手な人でも読みやすい作品です。

凡人の怪談

おばけが見えたり不思議な体験をする著者のちょっと笑える不思議な日常。霊感はそれほどないのに奇妙な出来事にいつも遭遇してしまう。自宅のクローゼットにあった骨壷、あの世からの電話回線。心霊写真の話から背中に乗っかった悪魔さんのこと、まで。不思議がひょんと現れていつも笑いとともに去っていく。 (中央公論新社より引用)


筆者が身近で遭遇した、怪異を題材に特に盛り上げることもせず淡々と綴ったエッセイ集。なにげない日常に現れる不思議、 遭遇した時は特になんとも思わなかったけど後から考えれば…程度の怪異が妙にリアルでジワジワときます。

山怪 山人が語る不思議な話

著者の田中康弘氏が、交流のある秋田・阿仁のマタギたちや、各地の猟師、山で働き暮らす人びとから、実話として聞いた山の奇妙で怖ろしい体験談を多数収録。話者が自分で経験したこととして語る物語は、リアリティがあり、かつとらえどころのない山の裏側の世界を垣間見させてくれる。山の怪談。現代版遠野物語。 (山と渓谷社より引用)


東北のマタギから聞いた話や全国の山で体験した怪奇現象を集めた一冊。強烈に怖い話もありますが、あれは一体何だったんだろう…という感じで、ジンワリとした恐怖感が残るだけの話もあります。理解の及ばない世界が、確かに存在していると感じさせてくれます。

日本現代怪異事典

戦後から二〇〇〇年前後にネット上に登場する怪異まで日本を舞台に語られた一千種類以上の怪異を紹介!類似怪異・出没場所・使用凶器・都道府県別など、充実の索引付き。こっくりさん、カシマさん、口裂け女、トイレの花子さん、ベートーベンの怪、ひきこさん…など。 (笠間書院より引用)


昭和から平成にかけて日本での都市伝説が集められた本。とにかく事例が辞書並みに膨大で、あいうえお順に並べられた怪異はなんと1092事例!できる限り出典も調べられている中で、出典があやふやな事例もあり、それがまた不気味さを強くしています。怪談好きな方ならかなり重宝できる本だと思いますよ。

まとめ

暑い夜、ヒンヤリしたい人におすすめなゾクッとする怖い本をご紹介してきました。強烈に怖い話、後からジンワリと怖くなってくる話など涼しくなるにはもってこいの良作ばかりを紹介していますので、気になる作品があれば是非手に取ってしっかり恐怖を楽しんで下さいね。

おすすめのラブストーリー。ニヤニヤの止まらない恋愛漫画 15選!


ニヤニヤしながら恋愛模様を楽しめるラブストーリー。ニヤニヤ・キュンキュン時には切なくなって涙しながら読めるおすすめの『ラブストーリー』を少女漫画の中から厳選してご紹介していきたいと思います。気になる恋愛漫画が見つかれば是非気軽に手に取ってみてくださいね!

おすすめのラブストーリーが描かれた恋愛漫画

それでは胸キュンもニヤニヤも切なさも詰まったおすすめのラブストーリーを少女漫画の中から厳選してご紹介していきたいと思います!あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にして頂ければ幸いです。どうぞごゆっくりお楽しみ下さい。

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絶対にときめいてはいけない!


出典:©︎ 絶対にときめいてはいけない!

「俺の姉ちゃん泣かすなよ。」…って、こんな弟に守られたら絶対ときめいちゃう!? 累計120万部突破(電子含む)『私たちには壁がある。』の築島治、待望の最新作は義理のきょうだいの一つ屋根の下ラブストーリー! 親の再婚で「弟」ができると喜んでいた高1の西山さくら。でも弟は同い年の男の子・楓だった。最初はぶっきらぼうな態度の楓を苦手に感じたけど、いつも自分を助けてくれる楓の優しさに気づいていき……!?( KC デザート より引用)


母親の再婚でそれまで2人きりだった日常にいきなり誕生日が1日だけ遅い弟のできた主人公さくら。まさにタイトルの通り、絶対ときめいてはいけない!と自制するさくらですが弟の楓がもう素敵過ぎるのなんの。


自爆系天然女子さくらの何かとあたふたする様子はとても可愛いですし、そんな姉をいつも守ろうとする楓もカッコ良くてドキドキ・キュンキュンしっぱなし。ときめかない方が無理なおすすめの一冊です。


椿町ロンリープラネット


出典:©︎椿町ロンリープラネット

大野ふみ、高校2年生。父親の借金返済のため住み込み家政婦をすることに。家主は…目つきも態度も悪い小説家・木曳野暁。新しい町での同居生活一体どうなるの──!?(マーガレットコミックスより引用)


そして2冊目は人気作『椿町ロンリープラネット』。時代小説家と家政婦という地味な組み合わせなのに、これだけスタイリッシュに仕立てるのは、やまもり三香さんの画力のなせる技。個人的に凄く好みの絵です。内容は、もともと貧困気味だったのに、さらに父親が借金を作り遠洋漁業へ…ヒロインは家を追われて住み込みで作家宅の家政婦になるというお話。


10代なのにすで主婦みたいに生活感漂うヒロインがじわじわっと恋に落ちてく様に引き込まれてドキドキしてきます。死んだ魚の目をしている小説家、暁先生もカッコ良い。華奢でやるき無しに見えるけど、やるときはやる男感の先生。どうやったってときめくにきまってます。ちなみに、完結済みの『ひるなかの流星』も超おすすめラブストーリーですよ。


どうせもう逃げられない


出典:©︎どうせもう逃げられない

「OLになること」が夢のなほ。 ついに内定確実の最終面談までこぎつけ、 採用が決まるまでのつなぎとしてデザイン事務所で短期バイトをすることに。 でもバイト先の代表・向坂には 最低で最悪、という印象しか持てず、しかもなほはなにかと 弄られてばかり。 そんなある日、信頼していた就活仲間に裏切られ、 面談をすっぽかすことになる。 それでも「悪いのは自分」、と決して相手を責めないなほを 向坂は優しく慰めて---? 「さあ 秘密をはじめよう」の一井かずみが贈る、 一筋縄ではいかないラブストーリー!(フラワーコミックスアルファより引用)


お次にご紹介するのは10巻完結済みの『どうせもう逃げられない』、作者は『さあ 秘密をはじめよう』の一井かずみさんです。普通のOLに憧れる『なほ』が、短期のバイトで行った小さなデザイン事務所で知り合った社長の向坂さんにかなり振り回されるお話。


まず、主人公・なほが全然スレてなくて真っ直ぐ!ここまで素直だと逆に清々しい可愛い女の子。そして社長の向坂さんはカッコよくてチャラいけど、意外と萌えポイントが多い人。そんな社長に完全に振り回され、冷たくされて泣きそうになるのに、何度も嫌いと思うのに、でも結局はもう好きから逃げられないなほ…。絵柄の雰囲気は、好き嫌いが別れるかもしれませんがふんわりとした可愛い絵で甘い甘いラブストーリー、キュンキュンが詰まってます。


Bread&Butter


出典:©︎Bread&Butter

柚季は、ある事件をきっかけに教師を辞め婚活をはじめるがうまくいかない。自信をなくしかけた矢先、文具店の片隅でパンを焼く風変わりな洋一と出会う。少しずつ優しく分かり合っていく、大人の恋の行方は?(マーガレットコミックスより引用)


名作『砂時計』の芦原妃名子さんが描く大人のラブストーリー。婚活中の34歳元教師と謎多き39歳パン屋さんのお話。文房具店なのにパンも売っているお店に買い物へいったら、なぜか店主と婚約することに。出会いや展開は若干ファンタジーですが、緩やかな気持ちの変化は自然でリアル。絵の雰囲気とか話の展開とかとてもゆったりとしていて大好きな漫画。



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甘酸っぱい恋愛話ではないですが、挫折とか大人の事情なんかを含めつつ少しずつ寄り添っていく2人の間に流れる穏やかで優しい時間が、読んでいていいなーと思います。まさに大人の恋ですね。かなりおすすめですよ!



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出典:©︎僕に花のメランコリー

高校2年の新学期、雨宮花は街で不良少年のケンカに巻き込まれる。乱暴で荒んだ様子の男の子には幼なじみ・弓弦の面影が…。 初恋の相手との予期せぬ再会に花の心は揺れて──(マーガレットコミックスより引用)


割と大人めな内容。幼馴染みの花と弓弦、親の転勤で離ればなれになった2人。高校生で再会するのですが久々出会った弓弦は喧嘩ばかりしていてあの頃とは全然別人に。でも花は彼のそばに居たくて…。


花は、純粋で可愛いいんですが何故か敬語キャラ。小森さんの描く女の子は可愛いのにとてもしたたかでとても魅力的だと思います。一方、幼なじみの弓弦は、かっこよく成長していますが荒れちゃっています。でも、時々見せる子どもっぽさが可愛い!そんな弓弦が花ちゃんを想う気持ちが焦れったくて好きだわー。イケメンで目の保養をしたいときにもおすすめですよ!


好きっていいなよ。


出典:©︎好きっていいなよ。

16年間、彼氏も友達も作らずにきた橘(たちばな)めいと、学校一のモテ男・黒沢大和(くろさわ・やまと)の交際も2年目に突入! 実はクリスマス当日が誕生日だっためいは、ついに大和と身も心も結ばれる。そんな高校2年生も終わりに近づき、将来についてそれぞれが真剣に考え始める時。 夢に向かって進み始める大和たちを見ためいも、自分のやりたいことを探し始め……? さらなる新キャラの登場で、恋の行方もますます波乱の予感……!!(KC デザートより引用)


18巻完結済み、2012年10~12月にアニメ化もされた作品。『となりの怪物くん』や『神様はじめました』と同時期に放映されて、少女漫画原作のアニメに注目が集まった年だったので知っている方も多いと思います。


内容は、学校1のモテメンと人が信じられず友達も恋人も作ってこなかった1匹狼な女の子の胸キュンラブストーリー。個人的にヒロインは、変な子認定を受けているのが不思議なくらいバランスのいい子だと思うんですけどね。そんなヒロイン・めいちゃんがイケメンの大和と出会い、少しずつ人と打ち解け成長いてく様子は王道とはいえ、いいなぁ。Amazonでのレビューではなぜか結構な酷評なんですが私はかなり面白いと思います!


コレットは死ぬことにした


出典:©︎コレットは死ぬことにした

薬師コレットと冥王ハデス様との神話級ロマンス☆薬師コレットは毎日大忙し。食事してるときも、寝てるときも、朝から夜までお構いなしで休む暇がない。逃げ場がない……。疲れたコレットがとびこんだのは井戸の底!目が覚めるとそこは冥府で!?(花とゆめCOMICSより引用)


タイトルは強烈ですが中身は普通に少女漫画。多忙を極める薬師のコレットは、寝食を削り仕事をするも、罵詈雑言を受ける日々。思い詰めて井戸に飛び込むのですが、そこは冥界につながりイケメン王子のハデス様が病にかかってるというところから始まるお話。


仕事にプライドを持つコレットはかっこいいなと思いますし、同様にハデス様も仕事に誇りを持っていてお似合いな2人のラブストーリー。お互いに自分の足りないところを補いあえる素敵な関係は見ていてほっこり。


アナグラアメリ


出典:©︎アナグラアメリ

ボサボサ髪にキツい目つき。「もののけ」と陰口たたかれようがおかまいなし。恋愛なんてするヤツはバカだ! 部屋に閉じこもって独りで映画観るのが幸せ!!な“おひとりさま生活”満喫中の主人公あめり。しかし!! 昔、恋心を踏みにじられた相手・帝斗(=今や学校一のモテ男!)が、本当はずっと自分のことを好きだったと知って、あめりはとんでもない行動に!?(マーガレットコミックスより引用)


アナグラ=インドアで恋愛には興味のない残念女子が学校1のイケメンに好かれるお話。ずっと好きだった幼馴染でイケメンの帝斗に中学2年の時に告白されていたのですが、冗談だと思い込んでいたヒロイン・あめり。でもその告白は本気だったみたいで、自分もあの時ちゃんと向き合っていたらと思い、みんなの前でその時の気持ちを打ち明けます…。



出典:©︎アナグラアメリ


恋愛経験豊富な彼と苦手なあめりはお試しで付き合うことに。不器用ながらもちゃんと自分の気持ちを伝えようとするあめり、そして帝斗は一途な想いがどんな形でも届いて嬉しくて仕方ない感じ。2人共本当にかわいい!帝斗の愛であめりはあなぐらから出てこれるのかな?おすすめです!


溺れるナイフ


出典:©︎溺れるナイフ

どうすればいいのかわからないけど、欲しいのはこの子だけだ――。小6の夏芽(なつめ)が越してきたのは、東京とあまりに違う田舎の町。そこで出会った一人の少年に、夏芽は自分の中の「何か」が、大きくうねるのを感じていた……。せめぎあい、追い上げ、追い込んでいく、破裂寸前の10代のこころを描いたジョージ朝倉の傑作長編!(講談社コミックス別冊フレンドより引用)


作者はジョージ朝倉さん、熱狂的なファンがつくのも納得の独特な作風です。17巻完結と少し長めですが、鮮烈な青春ラブストーリーで読みだしたら絶対にハマってしまう漫画。


スタイル抜群のヒロインなつめは12歳にしてモデルをやっています。両親が突然、旅館を引き継ぐ事になり東京から父親の田舎へ。東京でモデルをやっていた『なつめ』に田舎の子達は羨望の眼差し、でも影では悪口を言われたり…そんな中、地元の大地主の息子『コウ』と出会い惹かれあっていく2人のお話。荒ぶる十代の繊細さと不安定さが描かれた凄く惹きつけられる作品です。


ハニーレモンソーダ


出典:©︎ハニーレモンソーダ

中学時代、「石」と呼ばれ、泣くことも笑うことも忘れていた羽花。偶然出会ったレモン色の髪の男の子・三浦くんに憧れて、同じ高校に入学したけれど──!? ソーダ水のように甘く弾ける青春が、ここからはじまる!(りぼんマスコットコミックスより引用)


お次は、りぼんらしくてピュアなラブストーリー。孤独な中学時代を過ごした羽花が高校で出会った界によって変わっていくお話。引っ込み思案で、そんな自分を変えたいと望む羽花。


彼女に一歩踏み出すきっかけを与えた界は、羽花とは相性最悪に見えるのに、意外にもかなり面倒見がよく、恋愛に発展するまでにかなり時間がかかります。界の言う言葉一つ一つは少し厳しかったりグサッと来る言葉もあるかもしれませんがその中に優しさがあって心に響きますよ。ドロドロとか全く無く、ホント青春な爽やかな感じのおすすめ少女漫画です。


かわいいひと


出典:©︎かわいいひと

死神顔のせいで怖がられる花屋の花園くん。ところが大学生の美少女・日和に突然告白されて恋人同士に。とまどいながら付き合い始めた花園くんの、日和だけが知ってる「素顔」って…!?(花とゆめCOMICSより引用)


決してイケメン主人公とは言えませんが、これは癒されたい人、キュンキュンしたい人には絶対おすすめ!大きな問題がおきるわけでもなく、ゆったりと2人の関係を見ていく作品で、ほっこり、キュンキュン、ニヤニヤ、ホロリ、色々と心を温めてくれるお話です。


顔は恐怖の死神顏だけど中身は超がつくほど純粋で、美しい心の持ち主。そんな損な役回りばかりしてきた彼の前に突然現れたヒロインの日和さんは、花の妖精みたいな外見とは裏腹に実は肉食で、グイグイと花園くんを攻める最高なカップル。もう、可愛すぎます!


突然ですが、明日結婚します


出典:©︎突然ですが、明日結婚します

高梨あすかは「結婚したい女」。しかし、結婚直前と思われた矢先、つきあっていた彼氏に振られてしまう。そんな時に出会ったのは、PTVの人気アナウンサーの名波竜だった。竜に慰められ、少し前向きになれたものの、実は彼は「死んでも結婚なんてしたくない男」で!?正反対の価値観を持つ二人が、恋に落ちることはあるのか…!?終わりなき平行線のラブ・バトル開幕!(フラワーコミックスアルファより引用)


結婚直前と思われた矢先、つきあっていた彼氏に振られてしまう『結婚したい女』高梨あすか。そんな彼女が正反対の『死んでも結婚なんてしたくない』価値観を持つ人気アナウンサーの名波竜と出会う物語。まあベタといえばベタですがこの時点で面白そうじゃないですか?


需要と供給が合致してるのに、結婚への意識だけが全く逆な2人。この甘さとお互いの主張を曲げないやりとりは凄く楽しいです!個人的にはあすかの隙がある所が好き。そしてその隙をつく名波さんにドキドキ。上手くいけば最高の2人なんですがこの先どんな展開に?


たいようのいえ


出典:©︎たいようのいえ

「今、この家に帰ってこなきゃいけないのが、すごくすごくうれしい--」……子供の頃、むかいの基(ひろ)の家に入りびたっていた真魚(まお)。その家に行くと必ず元気になれたから。数年後……父の再婚で家に居場所がなくなった真魚は、両親を亡くして以来、独りで家を守る基の家に住まわせてもらうことになったけれど……!?年の差幼なじみ2人の、明るく切ないラブストーリー!(KC デザートより引用)


家庭に問題ありの真魚と幸せいっぱいだった家庭に育った基。基の家庭も両親の死をきっかけにバラバラに…。結構しんどい設定なのに、アットホームな空気感を出していて、2人の何気ないやりとりに心温まります。


どちらも家族というものに飢えていて、お互いに欠けたものを埋めあっているのかな。まだ自分の気持ちを自覚していない2人の距離感がもどかしくて好きな作品。少女漫画特有のもだもだ感が好きな人におすすめ!あ、13巻完結済み作品です。


王様に捧ぐ薬指


出典:©︎王様に捧ぐ薬指

ホテルのブライダル課勤務の綾華は、誰もが認める美貌の持ち主なのに性格は最悪。数多の男を手玉に取る姿から「悪女」と呼ばれている。そんな彼女に目をつけたのは、ホテルの新支配人にして街の権力者の息子・東郷!王様な彼が綾華に下した命令とは!?悪女VS王様のラブバトル、スタート!!(フラワーコミックスアルファより引用)


美人だけどやりたい放題で周囲に嫌われている綾華と地元の名士でホテルのオーナー。2人の思惑が一致して偽装結婚、から始まるラブストーリー。そんな2人の表面的やり取りと心の中のやり取りの違いが面白い。


そして、綾華の『悪女に見せかけて実はウブ』というのが凄く良い!美人なために辛い思いをしてきたのであえて悪女のふりしていたけど、実はとても優しい頑張り屋。王様・東郷の方も最初は嫌な男だと思ってたけど、実は本当の綾華を見てくれていて…。キュン所をよく分かってる作者さんです!


コーヒー&バニラ


出典:©︎コーヒー&バニラ

大学デビューをしたものの、いつの間にか高嶺の花になっていたリサ、そんなリサのピンチを救ってくれたイケメンスーツ男子・深見さん!レンアイ超初心者なリサに彼がくれるのは・・・!?(Cheeseフラワーコミックスより引用)


ドロドロした恋愛に疲れた女性のための癒し系ラブストーリー。ストーリーも設定もすごーく甘い、ライバルが何人出てこようとも、これでもかってくらい甘い。ずっと甘々の漫画。全てが愛されてる感がとてもキュンキュンです。


まず、大人なハイスペックイケメン深見とウブなリサのイチャイチャが甘くて楽しい。大学の講師として現れた深見はリサを狙っていそうな男の子に牽制。年上の溺愛&束縛も楽しい…ただし、イケメンにかぎる。特に溺愛ものが好きな方なら多分ニヤニヤが止まりません。


セキララにキス


出典:©︎セキララにキス

みんなに好かれるため「仮面」をかぶって生きてきた女子高生の千歳(ちとせ)。ある日、痴漢から助けてもらった少年・樹(いつき)の瞳が忘れられず、跡をつけていった先は、美術予備校だった!! 流れで予備校を樹に案内してもらう千歳だったけど、彼には嘘の顔を見抜かれてしまい…。仮面かぶり女子×自由すぎ男子の甘くてドSな放課後ラブストーリー!(KC デザートより引用)


美大の予備校に通う高校生たちの青春ラブストーリー。仮面を被って周りに合わせて本当の自分を出せなかった主人公・千歳。そこに、すべてをぶち壊す樹が現れて自分の本当の居場所を見つける、というお話。


少女漫画界にはドS男子があふれていますが、樹は大多数に埋もれぬ一味違った魅力を持っていて、人の心をザクザク刺してきます。個人的に樹のツンツン加減と 嬉しそうに話す時のデレ感のギャップがかなりツボです。


まとめ

おすすめのラブストーリーが描かれた少女漫画をご紹介してきました。大人の恋愛、青春もの、ファンタジーなどジャンルは様々ですがどの作品もニヤニヤ・キュンキュンが止まらなくなる素敵な恋愛漫画ばかり!最高な恋愛模様を楽しめると思います。気になる作品があれば是非手に取ってみて下さいね。

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胸キュン必至!ときめきで心潤うおすすめの恋愛小説 厳選15作品!


キュンキュンしていますか?ときめきやドキドキは悩みやストレスでカサカサになってしまっている心に潤いを与えてくれる大切な要素。今回は、胸キュン必至のおすすめ恋愛小説を厳選してご紹介していきたいと思います。しっかり心を潤わして癒されて下さいね。

おすすめの恋愛小説 厳選15作品

それでは胸キュン必至!おすすめの恋愛小説を厳選してご紹介していきたいと思います。あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にして下さい。

その手をにぎりたい

八十年代。都内で働いていた青子は、二十五歳で会社を辞め、栃木の実家へ帰る決意をする。その日、彼女は送別会をかね、上司に連れられて銀座の高級鮨店のカウンターに座っていた。彼女は、そのお店で衝撃を受ける。そこでは、職人が握った鮨を掌から貰い受けて食べるのだ。青子は、その味にのめり込み、決して安くはないお店に自分が稼いだお金で通い続けたい、と一念発起する。そして東京に残ることを決めた。お店の職人・一ノ瀬への秘めた思いも抱きながら、転職先を不動産会社に決めた青子だったが、到来したバブルの時代の波に翻弄されていく。(小学館文庫より引用)


高度経済成長期からバブル崩壊にかけて高級寿司屋のカウンターを挟んでの、淡い恋心を描いた1人の女性の話。はじめは大人しい感じの主人公が、1人の男性との深い関係を築く為、仕事に恋に力強く生きはじめます。その関係は、最高にプラトニックなのにどんな関係よりも濃密。ほろ苦いけれど後味は最高です。

週末は彼女たちのもの

婚約者に結婚の延期を告げられた女、新しい恋を失ったシングルマザー、彼氏の代役をさせられた大学生、永遠を信じない実業家。そんな男女に突然訪れる新しい恋の予感。信号待ちの横断歩道、偶然立ち寄ったバーのカウンター…。いつでも、どこででも恋は生まれる。臆病なあなたに贈る、人を好きになることのときめきと切なさに溢れた恋愛小説。(幻冬舎文庫より引用)


島本理生さんの連作短編集。LUMINEの広告の為に作った作品ということで、おしゃれで可愛い雰囲気の作品。短い話の中で思いがけない出会いやサラリとした恋愛模様が、少しずつ詰め込まれていて心地のいい読み心地です。

真夜中の果物

久しぶりに再会した元彼と飲むビールの味、男友達と初めて寝てしまった夜の記憶、不倫相手が帰っていった早朝の電車の音…。まっすぐ進まない恋をしている人にだけ見える景色がある。せつない記憶を切り取った三十七のショートストーリーに短歌を添えて贈る、『ハニービターハニー』の原点。(幻冬舎文庫より引用)


不倫から純愛まで様々な恋愛模様の描かれたショートショート。1つ1つの作品は5分程度で読めてしまう短い話なのですが、知らないうちにその世界に入り込んでしまいます。各話の最後に添えられている短歌に気持ちがギュッと凝縮されていて素敵な余韻が残ります。

試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。

年下に片思いする文系女子、不倫に悩む美容マニア、元彼の披露宴スピーチを頼まれる広告代理店OL…。恋愛下手な彼女たちが訪れるのは、路地裏のセレクトショップ。不思議な魅力のオーナーと一緒に自分を変える運命の一着を探すうちに、誰もが強がりや諦めを捨て素直な気持ちと向き合っていく。繊細な大人たちの心模様を丁寧に綴った恋物語。(幻冬舎文庫より引用)


路地裏にあるclosetというセレクトショップに買い物に来る女性達の恋物語。一見、颯爽としていそうで実は恋に不器用な女性達の言葉や心情描写が繊細でリアル!このお店に訪れた後の彼女たちの前向きになった様子や満足した様子に癒されまくります。心がトキメキ過ぎて一気読み間違いなしな一冊。

流れ星が消えないうちに

忘れない、忘れられない。あの笑顔を。一緒に過ごした時間の輝きを。そして流れ星にかけた願いを―。高校で出会った、加地君と巧君と奈緒子。けれど突然の事故が、恋人同士だった奈緒子と加地君を、永遠に引き離した。加地君の思い出を抱きしめて離さない奈緒子に、巧君はそっと手を差し伸べるが…。悲しみの果てで向かい合う心と心。せつなさあふれる、恋愛小説の新しい名作。(新潮文庫より引用)


一方にとっては恋人、もう一方にとっては親友、それぞれにとってかけがえのない人を亡くした後に恋人同士になった2人の物語です。恋愛だけに留まらず、傷ついた人々の再生物語でもあるのでとても印象に残る作品。文章の美しさが物語をより引き立てています。

かわいそうだね?

「許せないなら別れる」――恋人の隆大が求職中の元彼女・アキヨを居候させると言い出した。愛しているのは私だけと彼は言うけれど、奇妙な三角関係の中で悩む樹理絵。これもすべて彼の優しさゆえ、と思ってみたり、帰国子女同士の彼と元彼女の間には日本とは違う習慣があるのかも、と自分も「アメリカナイズ」を目指してみたり。「就職が見つかるまでごめんね」と悪びれない元彼女のアキヨや優柔不断の彼氏に、ついに我慢しきれなくなった樹理絵がとった「最終手段」とは? (文春文庫より引用)


タイトル作『かわいそうだね? 』は、彼氏が求職中の元カノと同居生活を始めたことを知った主人公が、彼氏の愛を信じてやめてと言えないまま…乱れる女子心を描いた作品。ありえない発言と展開に読む手が止まりません。そしてラストの一言でスッキリ。一緒に収録されてるい『亜美ちゃんは美人』も面白いですよ。

愛がなんだ

「私はただ、ずっと彼のそばにはりついていたいのだ」―OLのテルコはマモちゃんに出会って恋に落ちた。彼から電話があれば仕事中でも携帯で長話、食事に誘われればさっさと退社。すべてがマモちゃん最優先で、会社もクビになる寸前。だが、彼はテルコのことが好きじゃないのだ。テルコの片思いは更にエスカレートしていき…。直木賞作家が濃密な筆致で綴る、全力疾走片思い小説。
(角川文庫より引用)


都合のいい女だと分かってはいるけど、何ヶ月も無視されても、会えなくなるよりかはマシ…こんなの絶対に辛いだけ。とはいえアラサー主人公の完全な片想いは、執着がもの凄くて若干引きながらも楽しく読めます。極端な恋愛体質の主人公、極端だからこそリアルですし共感出来る部分もあります。

君の膵臓を食べたい

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて―。読後、きっとこのタイトルに涙する。(Amazonより引用)


高校生の闘病の様子と恋愛模様が丁寧に描かれた話題のベストセラー。2人の会話シーンが多くてサクサク読み進められて…ラスト辺りから号泣。ここまで泣ける本はなかなかありません。インパクトがありますが、読み進めていけば真意のわかるタイトルも秀逸です。

好きと嫌いのあいだにシャンプーを置く

七年前、年下の男の子に、好きだといわれた。それから、手も握らせないまま恋人のような関係をずっと続けている。そして、私はまた、彼とは別の人を好きになる―(好きと嫌いのあいだにシャンプーを置く)。神戸の街を舞台に、一緒に暮らす三姉妹それぞれの恋の、始まりと、真ん中と、終わり。同じ時間を過ごす三人の恋を、三篇の短編で描く、切なくて優しいラブストーリー。(メディアワークス文庫より引用)


神戸の街を舞台に、三姉妹の恋を綴った
甘さひかえめの連作短編集。恋愛に臆病な長女、奔放な次女、失った想いを忘れられない三女…性格のバラバラな3人それぞれの視点から同じ時系列、同じ場面が描かれていて面白い。

トーキョー・クロスロード

別人に変装して、ダーツにあたった山手線の駅で降りてみる。これが休日の栞の密かな趣味。そこで出会ったかつての同級生、耕也となぜか縁がきれなくて…。素直になれない二人をジャズ喫茶のバンドマン、一児の母、辛口の秀才、甘えん坊の美少女(すべて高校生!)が支える。「東京」という街の中ですれ違う人間関係が静かなジャズの音にのせて描かれる極上の青春小説。(ポプラ文庫ピュアフルより引用)


友情と恋の微妙な距離感に揺れ動く2人を描いた恋愛物語。どうにかして想いを押し込めようとする不器用な主人公の、どうしようもなく募っていく愛しさや切なさを痛いほど感じます。恋の甘酸っぱさを楽しめるおすすめの一冊。

スローグッドバイ

「涙を流さなくちゃ、始まらないことだってあるんだよ」。恋人にひどく傷つけられ、泣けなくなった女の子。彼女に青年の心は届くのか(「泣かない」)。上手に別れるため最後にいちばんの思い出の場所へいく。そんな「さよならデート」に出かけたふたりが見つけた答え―(「スローグッドバイ」)など普通の人たちの少しだけ特別な恋を綴った10篇。(集英社文庫より引用)


小さな思いやりの積み重ねや、ボタンの掛け違いで近づいたり離れたりする男女を描いた短編集。サクサク読める軽めの展開ですが、胸キュンもドキドキもしっかり楽しめます。何度も読み返したくなる不思議な魅力のある作品。

センセイの鞄

センセイ。わたしは呼びかけた。少し離れたところから、静かに呼びかけた。ツキコさん。センセイは答えた。わたしの名前だけを、ただ口にした。駅前の居酒屋で高校の恩師・松本春綱先生と、十数年ぶりに再会したツキコさん。以来、憎まれ口をたたき合いながらセンセイと肴をつつき、酒をたしなみ、キノコ狩や花見、あるいは列車と船を乗り継ぎ、島へと出かけた。その島でセンセイに案内されたのは、小さな墓地だった――。(文春文庫より引用)


歳の離れたかつての高校の先生と再会した主人公。30代後半の女性と70代のセンセイ、不器用で頑固で寂しがりな2人の朴訥としていますが色濃く鮮やかな恋を描いた優しくて切ない物語。ゆっくりと余韻を楽しみたい名作です。

クジラの彼

『元気ですか?浮上したら漁火がきれいだったので送ります』彼からの2ヶ月ぶりのメールはそれだけだった。聡子が出会った冬原は潜水艦乗り。いつ出かけてしまうか、いつ帰ってくるのかわからない。そんなクジラの彼とのレンアイには、いつも7つの海が横たわる…。表題作はじめ、『空の中』『海の底』の番外編も収録した、男前でかわいい彼女たちの6つの恋。(角川文庫より引用)


自衛官を主人公とした、甘々な恋愛小説。厳しく硬いイメージのある自衛官たちのみせる甘い一面にはもうキュンキュン、仕事へのプライドと好きな人を思う気持ちは、とても格好良くて素敵すぎます。かなりおすすめの傑作。

ストーリー・セラー

妻の病名は、致死性脳劣化症候群。複雑な思考をすればするほど脳が劣化し、やがて死に至る不治の病。生きたければ、作家という仕事を辞めるしかない。医師に宣告された夫は妻に言った。「どんなひどいことになっても俺がいる。だから家に帰ろう」。妻は小説を書かない人生を選べるのか。極限に追い詰められた夫婦を描く、心震えるストーリー。(幻冬舎文庫より引用)


こちらも有川浩さんの作品で、side:Aとside:Bの中編2部構成。side:Aは、小説家の妻がいずれ死に至る不治の病にかかる話。side:Bは病気が見つかり亡くなる夫と小説家の妻が最後までの時を過ごしていく話。残された時間で相手のために何ができるのか、何を残せるか…。この2篇の繋がりも絶妙です!

よるのふくらみ

同じ商店街で幼なじみとして育ったみひろと、圭祐、裕太の兄弟。圭祐と同棲しているみひろは、長い間、身体の関係がないことに悩み、そんな自分に嫌悪感を抱いていた。みひろに惹かれている弟の裕太は、二人がうまくいっていないことに感づいていたが――。抑えきれない衝動、忘れられない記憶、断ち切れない恋情。交錯する三人の想いと、熱を孕んだ欲望とが溶け合う、究極の恋愛小説。(Amazonより引用)


性格が対照的な兄弟とその幼馴染の女性との三角関係。章ごとに3人それぞれの視点から語られるので、個々の本音や想いをうかがい知ることができます。抑圧されていたものを解放していく物語。描写が生々しくてリアルなのでグッと引き込まれますよ。

まとめ

胸キュン必至!心潤うおすすめの恋愛小説をご紹介してきました。登場人物たちの甘い恋にキュンキュンするのはもちろん、余韻を楽しめる良作ばかりを紹介していますので、気になる作品があれば是非手に取ってしっかり心を潤わせて下さいね。

どのストーリーを読んでも大満足の面白さ!おすすめの短編小説 厳選15作!


ちょっとした時間でサクッと読める短編小説。1冊で様々なストーリーを楽しめますし、全ての短編を読み進めるとひとつの大きな物語がうまれる連作短編集なんかも魅力的。今回はおすすめの短編小説をご紹介していきたいと思います。1編1編は短くてもそれぞれが面白くて大満足できる良作、傑作ばかりをご紹介していますので気になる作品があれば是非手にとってみてください。

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おすすめの短編小説 厳選15作品

それではおすすめの短編小説を厳選してご紹介していきたいと思います。あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にしてみて下さい。

アイネクライネナハトムジーク

妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL…。人生は、いつも楽しいことばかりじゃない。でも、運転免許センターで、リビングで、駐輪場で、奇跡は起こる。情けなくも愛おしい登場人物たちが仕掛ける、不器用な駆け引きの数々。明日がきっと楽しくなる、魔法のような連作短編集。(幻冬舎文庫より引用)


伊坂幸太郎さんにしては珍しい恋愛もの短編集となっていますが、人物や時間軸をずらしながら1つの大きな物語としてすべての話が繋がっています。その繋がりは、どんな作品よりも複雑かもしれませんが、読んでいる間も後も、ニヤニヤしながら幸せな気持ちで満たされるおすすめの一冊です。

かばん屋の相続

池上信用金庫に勤める小倉太郎。その取引先「松田かばん」の社長が急逝した。残された二人の兄弟。会社を手伝っていた次男に生前、「相続を放棄しろ」と語り、遺言には会社の株全てを大手銀行に勤めていた長男に譲ると書かれていた。乗り込んできた長男と対峙する小倉太郎。父の想いはどこに?表題作他五編収録。(文春文庫より引用)


中小企業とそこに関わる銀行員の姿を描く短編小説。必死で会社と従業員たちを守ろうとする社長の立場、そんな企業をどうにか助けようとする銀行員。すべての短編がハラハラドキドキできてスッキリ感も味わえる秀作ぞろい。サクッとと読めて満足度も高い素敵な短編小説。

影踏み

深夜の稲村家。女は夫に火を放とうとしている。忍び込みのプロ・真壁修一は侵入した夫婦の寝室で殺意を感じた―。直後に逮捕された真壁は、二年後、刑務所を出所してすぐ、稲村家の秘密を調べ始めた。だが、夫婦は離婚、事件は何も起こっていなかった。思い過ごしだったのか?母に焼き殺された弟の無念を重ね、真壁は女の行方を執拗に追った…。(Amazonより引用)


主人公は耳の中で死んだ双子の弟と会話をする泥棒。36歳の泥棒が様々な事件に巻き込まれ問題を解決していくという少しハードボイルドで少しミステリーな連作短編集。悪と正義が逆転するような展開が、陰はありますが面白い!そしてなんとも切ないラスト。

箱庭図書館

僕が小説を書くようになったのには、心に秘めた理由があった(「小説家のつくり方」)。ふたりぼっちの文芸部で、先輩と過ごしたイタい毎日(「青春絶縁体」)。雪面の靴跡にみちびかれた、不思議なめぐり会い(「ホワイト・ステップ」)。“物語を紡ぐ町”で、ときに切なく、ときに温かく、奇跡のように重なり合う6つのストーリー。ミステリ、ホラー、恋愛、青春…乙一の魅力すべてが詰まった傑作短編集!(Amazonより引用)


一般の作家志望の人が書いた多岐にわたるジャンルのボツ作品を乙一さんがリメイクした短編集。いたるところに漂う独特の切なさや共感を誘う世界観は、まさに乙一ワールド。甘酸っぱい青春から不思議なファンタジー、少し不気味な話まで全て味わえるおすすめの一冊。

我が家の問題

夫は仕事ができないらしい。それを察知してしまっためぐみは、おいしい弁当を持たせて夫を励まそうと決意し―「ハズバンド」。新婚なのに、家に帰りたくなくなった。甲斐甲斐しく世話をしてくれる妻に感動していたはずが―「甘い生活?」。それぞれの家族に起こる、ささやかだけれど悩ましい「我が家の問題」。人間ドラマの名手が贈る、くすりと笑えて、ホロリと泣ける平成の家族小説。(Amazonより引用)


客観的に見るとそれ程重くはないのですが、それぞれの家庭にとっては結構大きな問題。これに様々な方法で立ち向かう家族を温かく見守る短編集。深く聞いちゃいけないけれどなんとか力になりたい…どの家族もお互いに思いやりを持って暮らしていて、ほっこり癒されます。ご近所さんの家庭を覗き見したような読了感を楽しめますよ。

昨夜のカレー、明日のパン

7年前、25歳で死んでしまった一樹。遺された嫁・テツコと今も一緒に暮らす一樹の父・ギフが、テツコの恋人・岩井さんや一樹の幼馴染みなど、周囲の人物と関わりながらゆるゆるとその死を受け入れていく感動作。 (河出文庫より引用)


夫が亡くなった後も義父との生活を続けるテツコ。遺された人たちがゆっくりと前を向いて進んでいく優しい話ばかりで、リラックスして読める連作短編集。派手な展開などはありませんが、こんな生活を送れたらいいなと思わせてくれる心穏やかな日々が描かれています。読めば前向きな気持ちになれる一冊。

満願

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。鮮やかな幕切れに真の動機が浮上する表題作をはじめ、恋人との復縁を望む主人公が訪れる「死人宿」、美しき中学生姉妹による官能と戦慄の「柘榴」、ビジネスマンが最悪の状況に直面する息詰まる傑作「万灯」他、全六篇を収録。史上初めての三冠を達成したミステリー短篇集の金字塔。(Amazonより引用)


とても読み易く、どの話もなかなか想像のできない結末への持って行き方が鮮やか!最後は背筋がゾクゾクするようなミステリー短編集。ホラーに近い怖さがあって読了後も余韻が続きます。さすがの米澤穂信さん!全編とも傑作で、作品毎その世界観に引きずり込まれますよ。

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その日のまえに

僕たちは「その日」に向かって生きてきた―。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか…。死にゆく妻を静かに見送る父と子らを中心に、それぞれのなかにある生と死、そして日常のなかにある幸せの意味を見つめる連作短編集。(Amazonより引用)


誰もが迎える「その日」をテーマに重松清さんの優しい文章で綴られる連作短編集。どの話も重たい話ですが、とても温かく涙があふれます。人の死について丁寧に見つめていて、当たり前の日常についてを深く考えさせられる一冊。

鍵のない夢を見る

直木賞受賞! 私たちの心の奥底を静かに覗く傑作集 。どこにでもある町に住む、盗癖のあるよそ者の女、婚期を逃した女の焦り、育児に悩む若い母親……彼女たちの疲れた心を待つ落とし穴。(文春文庫より引用)


閉塞的な地方の事件を巡って女性たちの心の闇を丁寧に描いた話。それぞれの話に出て来る主な人物の駄目なところがやけに際立つ….ですが、そこにリアルな人間味を感じて惹き込まれていく短編集。どれか一つくらいは誰かの心の中にありそうな闇…ダークな辻村深月さん作品もやっぱり面白い!

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天国旅行

現実に絶望し、道閉ざされたとき、人はどこを目指すのだろうか。すべてを捨てて行き着く果てに、救いはあるのだろうか。富士の樹海で出会った男の導き、命懸けで結ばれた相手へしたためた遺言、前世の縁を信じる女が囚われた黒い夢、一家心中で生き残った男の決意―。出口のない日々に閉じ込められた想いが、生と死の狭間で溶け出していく。すべての心に希望が灯る傑作短編集。(新潮文庫より引用)


心中や自ら選んだ死ををテーマにした短編集。あまり気持ちの良くない話もありますが、それぞれ生や死について考えさせられます。ですがそこは三浦しをんさん、各短編とも心にスッと入ってきますし、読み終えると何故か温かさを感じられる素敵な作品です。

ドミノ

一億円の契約書を待つ、締切直前のオフィス。オーディション中、下剤を盛られた子役の少女。推理力を競い合う大学生。別れを画策する青年実業家。待ち合わせ場所に行き着けない老人。老人の句会仲間の警察OBたち。真夏の東京駅、二七人と一匹の登場人物はそれぞれに、何かが起こる瞬間を待っていた。迫りくるタイムリミット。もつれ合う人々、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが次々と倒れてゆく!抱腹絶倒、スピード感溢れるパニックコメディの大傑作。(角川文庫より引用)


東京駅周辺を舞台に初めはバラバラだった28人分のストーリーが、最後にはドミノ倒しのように1本にまとまるドタバタコメディ。とにかく登場人物が多いのですがそれぞれのキャラがしっかりと立っているのでストレスフリーでさくさく読めます。テンポも良くハラハラ、ドキドキの連続でとても面白いですよ。

忘れ物が届きます

不動産会社の営業で訪れた家の主人が、小学生の頃の自分を知っているという。驚いた自分にその元教師が語ったのは、なぜか二十年前に起きた拉致事件の真相を巡る推理だった。当時の記憶が鮮やかに蘇る…(「沙羅の実」)。長い日々を経て分かる、あの出来事の意味。記憶を遡れば、過去の罪と後悔と、感動が訪れる。謎が仕組まれた、極上の「記憶」を五つ届けます。(光文社文庫より引用)


想い出の中に取り残された謎が、時を経て解き明かされるミステリー短編集。 短い作品の中に起承転結とどんでん返しがしっかりと盛り込まれていて、どのストーリーも意外性があって面白い!さらに読み終わると心がほっこりと温まります。普段、ミステリーをあまり読まない方にも読みやすいのでおすすめです。

フリークス

「J・Mを殺したのは誰か?」。私が読んだ患者の原稿は、その一文で結ばれていた。解決篇の欠落した推理小説のように…。J・Mは、自分より醜い怪物を造るため、5人の子供に人体改造を施した異常な科学者。奴を惨殺したのは、どの子供なのか?―小説家の私と探偵の彼が解明する衝撃の真相!(表題作)夢現、狂気と正常を往還する物語。読者はきっと眩暈する。(光文社文庫より引用)


綾辻行人さんが作家としてデビューする前に書いたミステリー短編小説で精神病棟に入院する3人の話。3編共に日記や手記が主軸となっている展開で、読めば読むほど謎に惑わされて最後に驚かされます。表題作の「フリークス」は読者への挑戦もあって読み応え抜群です。

夜の床屋

慣れない山道に迷い、無人駅での一泊を余儀なくされた大学生の佐倉と高瀬。だが深夜、高瀬は駅前の理髪店に明かりがともっていることに気がつく。好奇心に駆られた高瀬が、佐倉の制止も聞かず店の扉を開けると…。第4回ミステリーズ!新人賞受賞作の「夜の床屋」をはじめ、奇妙な事件に予想外の結末が待ち受ける全7編を収録。新鋭による不可思議でチャーミングな連作短篇集。(創元推理文庫より引用)


同一主人公による日常系ミステリー短編集。日常の小さな謎を積み重ねていくのですが、各短編ごとの色合いの違いが驚くほどハッキリとしています。少しネタバレになりますが終盤はまさかのファンタジー展開に…ここは賛否が分かれそうですが独特の世界観が楽しめる一冊。

さよなら神様

「犯人は○○だよ」。クラスメイトの鈴木太郎の情報は絶対に正しい。やつは神様なのだから。神様の残酷なご託宣を覆すべく、久遠小探偵団は事件の捜査に乗り出すが…。衝撃的な展開と後味の悪さでミステリ界を震撼させ、本格ミステリ大賞に輝いた超話題作。他の追随を許さぬ超絶推理の頂点がここに!(文春文庫より引用)


いきなり犯人の名前を告げられるところから始まる、どこまでも底意地が悪く、不穏な空気の漂うミステリー6編。犯人を先に教えられて、そこに至るまでの過程を推理していく展開は、普通の倒叙ミステリーと少し違って面白い!どの章も余すことなく後味の悪い作品です笑。

まとめ

おすすめの短編小説をご紹介してきました。1編毎に様々なストーリーを楽しめてそのどれもが面白い読み応え抜群の良作ばかりをご紹介してきました。気軽にに楽しめるのも短編小説の魅力、気になる作品があれば是非気軽に手にとってみて下さいね。

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手軽に読めて大満足!読む手の止まらないショートショートおすすめ10選!


一編一編は少ないページ数で手軽に読めるのに、不思議で驚きに満ちた世界を楽しめる。今回は読み応え抜群なおすすめのショートショート本をご紹介していきたいと思います。面白くて読む手の止まらなくなる傑作ばかりご紹介していますので気になる作品があれば是非手にとってみてくださいね。

おすすめのショートショート本 厳選10作品

それではおすすめのショートショート本を厳選してご紹介していきたいと思います。あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にして頂ければ幸いです。どうぞごゆっくりお楽しみ下さい。

夢巻

久しぶりに再会した古い友人に連れられて入ったのは、とあるシガーバー。店員に渡された葉巻を口にすると、子どもの頃の光景が鮮やかによみがえった。この不思議な葉巻を、友人は「夢巻」というのだが―。(表題作)新世代ショートショートの旗手による大注目デビュー作。幻想的だったり、シュールだったり、ナンセンスだったり。一話5分で楽しめる、夢と驚きに満ちた世界がここに(Amazonより引用)


ありふれた日常から不可思議な世界への導き方が絶妙で自然とその世界へ誘導してくれる良作揃いのショートショート『夢巻』。不思議な話から少しゾクっとする作品もあってドキドキしながら読めます。ピースの又吉さんも絶賛していましたね。

海色の壜

初老のマスターが営むその小さなバーには、酒の種類がひとつしかないという。出されたグラスの美しさに驚いていると、マスターは酒の名前を告げた。口に含んだとたん、目の前に海の景色が広がって―。(「海酒」)不思議なのに懐かしさを感じさせる、新世代ショートショートの傑作集。(双葉文庫より引用)


こちらも、田丸さんの作品。ファンタジーの世界にスッと入れて、たくさんの美しいものを見たような気持ちになれる幻想的なショートショート。終わり方がすごく綺麗な作品が多いように感じました。ゆるくて摩訶不思議な心地のよい世界観に浸れますよ。

あやしい遊園地

平凡なサラリーマンのささやかな願いが、ふとしたきっかけで日常の亀裂に飲み込まれる恐怖を描く名作『地下鉄御堂筋線』をはじめショートショート界の鬼才が放つ選りすぐりの怪作70篇。一読、ほろ苦いユーモアに心くすぐられ、時に背筋がゾクッとする快感に酔うワンダーランド。(Amazonより引用)


ユーモアのあるものから、ゾクリとする怖いもの、シュールなものまで70篇からなる江坂遊さんのショートショートでその実力は星新一さんのお墨付き。星新一ショートショート・コンクールで最優秀作品に選ばれた「花火」も収録されています。

最後の喫煙者

ドタバタとは手足がケイレンし、血液が逆流し、脳が耳からこぼれるほど笑ってしまう芸術表現のことである。健康ファシズムが暴走し、喫煙者が国家的弾圧を受けるようになっても、おれは喫い続ける。地上最後のスモーカーとなった小説家の闘い「最後の喫煙者」。究極のエロ・グロ・ナンセンスが炸裂するスプラッター・コメディ「問題外科」。(Amazonより引用)


作者の非凡さが痛いほど伝わってくるかなり風刺の効いた短編集。どの作品もグロ要素がベースとなっていて、想像もつかないような話ばかり。思わず笑ってしまうような一文や軽妙な語り口も癖になります。とにかく面白いおすすめの作品です。

ショート・トリップ

「ならず者18号」に科せられた刑罰としての旅。道に迷った「奇跡の犬」の壮大な冒険。生涯、孤高の旅人として生きた伝説の「試食の人」―。ユーモアとサービス精神に溢れた旅を巡る48のショートショート集。 (Amazonより引用)


不思議でクスッと笑える、森絵都さんの各話3ページと1ページの挿し絵による旅物語48編。ブラックユーモアあり、奇想天外な話ありとバラエティ豊かでワクワクしながら楽しめます。たくさんの旅を満喫できますよ。とても読みやすくて面白いのでショートショート初心者にもおすすめです。

ボッコちゃん

スマートなユーモア、ユニークな着想、シャープな諷刺にあふれ、光り輝く小宇宙群! 日本SFのパイオニア星新一のショートショート集。表題作品をはじめ「おーい でてこーい」「殺し屋ですのよ」「月の光」「暑さ」「不眠症」「ねらわれた星」「冬の蝶」「鏡」「親善キッス」「マネー・エイジ」「ゆきとどいた生活」「よごれている本」など、とても楽しく、ちょっぴりスリリングな自選50編。 (新潮文庫より引用)


スラスラと読めて鮮やかに伏線回収。無駄がなく纏まっていてとにかく面白い作品が50作も収録されています。40年も前に描かれた作品なのに現代でも通じる面白さを持っていて、近い将来起こりうるかもなあと思わされる話も多くあります。自選短編集というだけあって全部傑作!

ようこそ地球さん

文明の亀裂をこじあけて宇宙時代をのぞいてみたら、人工冬眠の流行で地上は静まりかえり、自殺は信仰にまで昇華し、宇宙植民地では大暴動が惹起している――人類の未来に待ちぶせる悲喜劇を、皮肉げに笑い、人間の弱さに目を潤ませながら、奇想天外、卓抜なアイデアをとりまぜて描いたショートショート42編を収録。現代メカニズムの清涼剤とも言うべき大人のための寓話集です。(Amazonより引用)


こちらは、星新一さんの初期短編集。先程の『ボッコちゃん』よりもSF色が強め、全体的に長めでシュールな作品が多くなっています。こちらもやっぱりアイディアの豊富さに驚かされっぱなし。星新一ランキングでトップになった「処刑」も収録されています。あとがきも必読ですよ!

危険な童話

「おばちゃまの目はどうして、そんなに怖く光っているの?」「それはお前を殺すためだよ」…不意に暗転するメルヘンの世界。人間心理の狂暴な衝動を描く表題作。同級会で40年ぶりに会った男が1500万円もの大金をポンと貸してくれるというのだが、その真意は?―「茜色の空」。怠け者の女と結婚した男が女のためにした最後の仕事とは?―「女に向かない仕事」。夢と戦慄の全10編。(Amazonより引用)


何気ない日常と、非日常が混在するような世界観。現実的な恐怖と霊的な怖さの混ざった11作の「死」をテーマにした短編集。どこか不穏な雰囲気を漂わせながらストーリーは淡々と進んでいきます…そして最後にゾクッ。よく考えればかなり怖い話だと感じさせます。

ショートショートの広場

星新一ショートショート・コンテスト(1979年~1983年)に応募の2万5420編の中から、最優秀作、優秀作の58編を収録。どこにでもありそうな話から、空前絶後の空想の産物まで、プロも驚くアイデアの妙、そして文章の冴えをご満喫ください。編者による全作品への選評も同時収録!(講談社文庫より引用)


星新一ショートショートコンテストの優秀作品を集めた全58編が収録されている作品集。こちらのシリーズ初巻にして最高傑作といえる程どの作品もアマチュアの方が書いたとはとても思えない秀作ばかり!おすすめです。

4ページミステリー 60の奇妙な事件

バーで出会った男は荒れていた。なんでも、妻の浮気が判ったという。それを聞いた私の同伴者は、男に語り始めた。「あなたを見て、以前の自分を思い出したもので―」その意外な結末とは。(「遅すぎた忠告」)一編わずか4ページでも、面白さは長編並み!?巧みな謎と鮮やかな推理がぎっしり詰め込まれた、傑作ショートショート・ミステリー集の第2弾。60作収録で読み応え抜群の一冊!(双葉文庫より引用)


1話が4ページで完結、次々とつまんでしまうようなショートショートミステリー。たったの4ページなのであまり深く考えずにページを捲ればすぐに答えがあります。意味がわかるとホニャララ系の話が好きな人にはかなりオススメの一冊です。

まとめ

おすすめのショートショート本をご紹介してきました。一編一編は少ないページ数ですが、その面白さは決して長編小説にも負けていません!読み応え抜群の傑作揃いですので大満足出来ること間違いありません。気になる作品があれば是非手にとってみて下さいね。

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思わず吹き出す面白さ!おすすめの『エッセイ本』厳選10作品!


落ち込んでいる時や気分転換したい時にはユルっと気軽に楽しめるエッセイ本がおすすめ。どんなに落ち込んでいても読めば思わず吹き出してしまうおすすめの面白いエッセイを厳選してご紹介していきたいと思います。

おすすめエッセイ本 厳選10作!

それでは思わず吹き出してしまうほど面白い、おすすめのエッセイ本を厳選してご紹介していきたいと思います。あらすじと簡単なレビューも記載していますので参考にして下さい。

はい、泳げません

超がつく水嫌い。小学生の時にプールで溺れて救急車を呼ばれた。大人になっても、海・湖・川などたくさんの水を見るだけで足がすくむ。なのに、なぜか水泳教室に通う羽目に。悩みながら、愚痴りながら、「泳げる」と「泳げない」の間を漂った2年間。混乱に次ぐ混乱、抱腹絶倒の記録。史上初、“泳げない人”が書いた水泳読本。(新潮文庫より引用)


泳ぐということについて意識しすぎて立ってしまい、先生に叱られる。泳げない言い訳や先生の言葉に対する反応がいちいち面白すぎますし、その悪戦苦闘ぶりが、真剣なだけに笑えます。泳げるようになりたいから、何故か進化論や禅まで広がっていって…何でもいいから早く泳いで!

世にも奇妙なマラソン大会

サハラ砂漠でマラソン!?ある深夜、ネットでサハラ・マラソンなるサイトを見つけた著者。酔った勢いで主催者に参加希望のメールを送ったところ、あっさりと参加を認める返信がきた。開催まではたった二週間あまり。15キロ以上は走ったこともないランニング初心者の闘いがいま始まる―。表題作のほか、「謎のペルシア商人」など著者の“間違う力”が炸裂する!(集英社文庫より引用)


マラソン初心者が酔った勢いでサハラ砂漠でのフルマラソンにエントリー…間違っていてもどんどん突き進む。好奇心が凄すぎる著者のドタバタエッセイ。入国禁止のインド入国に執念を燃やし、パスポートの名前を変えてしまおうという「名前変更物語」など、他の短編もそれぞれ奇妙な面白さが満載!読後の爽快感がかなり高いおすすめの短編集です。

この話、続けてもいいですか。

テヘランで生まれカイロと大阪で育った著者が、小説の舞台となった大阪のこと、いろんな人との関わり、日々の生活で思ったこと、こだわること、などを縦横無尽に語る。『ミッキーかしまし』『ミッキーたくまし』をテーマ別に整理しなおし1冊にまとめた、著者唯一のエッセイ集。世界とのかかわり方、楽しみ方、その存在の強度が圧巻。小説の根っこが顔を覗かせる。(Amazonより引用)


西加奈子さんによるニヤニヤの止まらないエッセイ集。30代独身女性のちょっとひねくれた視点での話や、酔った勢いをそのまま感じさせる話など、つっこみのセンスや言葉選びも抜群でどれもこれもめちゃくちゃ面白い!前半の勢いと後半の感動話のギャップにもやられます。

小生物語

多数の熱狂と興奮を喚んだ現代の「奇書」がついに文庫版で登場。希代のミステリー作家・乙一の波瀾万丈、奇々怪怪にして平穏無事な日常が独特の“ゆるゆる”な文体で綴られる。虚実入り交じった小説家の一六四日間をご堪能ください!文庫書き下ろし日記(三日分)付き。(Amazonより引用)


乙一さんがWEB上に掲載していた日記をまとめた作品。作者の日常を描いていると思って読んでいたら、いつの間にか別世界にスライドしているかのような不思議な感覚。どこからどこまでが本当で、どれが作り話なのか分かりませんが、その曖昧さが面白い。心地の良いゆるさが癖になります。

時をかけるゆとり

就活生の群像『何者』で戦後最年少の直木賞受賞者となった著者。この初エッセイ集では、天与の観察眼を駆使し、上京の日々、バイト、夏休み、就活そして社会人生活について綴る。「ゆとり世代」が「ゆとり世代」を見た、切なさとおかしみが炸裂する23編。『学生時代にやらなくてもいい20のこと』改題。"圧倒的に無意味な読書体験"があなたを待っている!?(Amazonより引用)


朝井リョウさんが、思い返せば少し恥ずかしいような大学時代の日常を、自虐的に面白おかしく書いているエッセイ集。内容はもちろん、独特な言葉のセンスもあって一気に引き込まれます。どんなに落ち込んでいても読めば必ず笑える素敵な一冊。

ザ・万歩計

少年時代に大阪で阿呆の薫陶を受け、大学時代に自分探しの旅先で全財産を失い、はては作家目指して単身東京へ。ホルモーでついに無職を脱するも「御器齧り」に苛まれ、噛みまくるラジオに執筆を阻まれ、謎の名曲を夢想する日常は相変わらず。そのすべてを飄々と綴った初エッセイ集。(Amazonより引用)


面白い小説を書く人のエッセイはやっぱり面白い!万城目さんの人柄が感じられるエッセイ。いたるところにツボにハマる話が散りばめられていて、普通にやり過ごしてしまうようなことを面白く伝えられる文章力は流石です。

そして生活はつづく

携帯電話の料金を払い忘れても、部屋が荒れ放題でも、人付き合いが苦手でも、誰にでも朝日は昇り、何があっても生活はつづいていく。ならば、そんな素晴らしくない日常を、つまらない生活をおもしろがろう。音楽家で俳優の星野源、初めてのエッセイ集。(文春文庫より引用)


星野源さんの肩の力の抜けたゆるいエッセイで、意外にも結構だらしのない星野さんの生活が垣間見えます。何でそんな事になるの?となる数々のエピソードと真面目な話の振れ幅も楽しい!テレビでは伺い知れない姿が読み取れてすごく面白いですよ。

大泉エッセイ 僕が綴った16年

大泉洋が大学在学中の1997年から雑誌連載で綴ってきた幻の原稿108編と、40歳になった自身を振り返りつつ執筆した4編を一挙収録した大人気エッセイ集。文庫版では「家族」をテーマに大量書き下ろし、装画を手掛けたあだち充との対談も追加収録。「水曜どうでしょう」裏話や「大泉洋の在り方」についての独白など、「大泉洋が喋っているよう」と評された“饒舌なエッセイ”は爆笑必至、そして胸が熱くなる大泉ワールド全開の一冊。(Amazonより引用)


笑えるエピソードから、ほろりと涙が出そうになる心温まる文章まで、大泉洋さんの性格がそのまま文字になったかのような素敵なエッセイ。ファンの方はもちろんそうでない方も、彼の事が絶対好きになるおすすめの一冊です。

大家さんと僕

1階に大家のおばあさん、2階にトホホな芸人の僕(カラテカ・矢部太郎)。一緒に旅行するほど仲良くなった不思議な「2人暮らし」の日々は、もはや「家族」! ?大切な人をもっと大切にしたくなる、泣き笑い、奇跡のコミックエッセイ(Amazonより引用)


こちらは心穏やかにしたいときにおすすめのコミックエッセイ。年老いた大家さんとの距離感に最初はドギマギしていたカラテカの矢部さん、徐々に大家さんのペースに無意識にも心地よさを感じているのが伝わってきます。大家さんと矢部さんの人柄の良さに和まされますよ。

われ笑う、ゆえにわれあり

人間とは何であるか、女とは何であるか。哲学的に考察していくと、こんな奇妙なエッセイ集になってしまった。笑う哲学者「プロフェッサー土屋」が世の中の問題、悩みごとを痛快に分析する。(Amazonより引用)


最後は人気の高い名作エッセイ集。日常のあらゆる事柄に、とにかく屁理屈をこねまくる。ひねくれ哲学者による一周回って哲学的な作品。細かいところでいちいち笑わせてくるので油断すると吹き出してしまいます。1つのエッセイが20ページ程度ですので、息抜きしたい時に数ページだけ読めば程良くリラックス出来ますよ。

まとめ

おすすめのエッセイをご紹介してきました。思わず吹出してしまうような面白い作品ばかりをご紹介していますので、気分が沈んでいるときや、息抜きしたい時に是非手に取ってサクッと気分転換して下さいね。