いろはにほへど

朝起きて本を読んで寝てます。

夏に読みたい!爽やかで甘酸っぱい恋愛小説 8冊!

暑い!こんな日はクーラーの効いた涼しい部屋で小説を楽しむのが一番!今回は、爽やかで甘酸っぱい『夏っぽい恋愛小説』をご紹介していきたいと思います。素敵な作品ばかりを厳選してご紹介していきますので是非参考にしてみて下さいね。

夏に読もう!おすすめの恋愛小説

どれもおすすめの恋愛小説ばかりですので、是非お気に入りの作品を見つけて下さいね。涼しい部屋で思い切り夏を満喫して下さい!

ハローサマー、グッドバイ


出典:©︎ハローサマー、グッドバイ

夏休暇をすごすため、政府高官の息子ドローヴは港町パラークシを訪れ、宿屋の少女ブラウンアイズと念願の再会をはたす。粘流が到来し、戦争の影がしだいに町を覆いゆくなか、愛を深める少年と少女。だが壮大な機密計画がふたりを分かつ…少年の忘れえぬひと夏を描いた、SF史上屈指の青春恋愛小説(河出文庫より引用)


地球ではない惑星を舞台にしたボーイミーツガールの王道といった展開。ひと夏の甘酸っぱい気持ちを感じながら読める最高のSF作品です。不思議な生物が幾種類も出てきますし、ドローヴとブラウンアイズの恋模様は爽やか、SFというよりファンタジー物語を読み終えた気分。通して読んだ後のこの作品のラストは心の底から気持ち良い!


夏のバスプール


出典:©︎夏のバスプール

夏休みまであと5日! 青春初恋物語 2012年、世界は12月で滅亡するとの噂だが、高校1年生の涼太は、仙台から来た同級生に恋をする。一風変わった彼女には複雑な事情が・・・? 小説すばる新人賞受賞第一作、胸キュン青春小説!(集英社文庫より引用)


高校1年生、夏休み前のたった5日間で起こったトマトから始まる恋。主人公と仙台からの転校生、久野ちゃんの関係はトマトみたいに甘酸っぱい!大人の恋と違ってもどかしいところが良さでもありました。ジャケットの雰囲気そのままに爽やかで、夏、トマトって感じの一冊。


あのとき始まったことのすべて


出典:©︎あのとき始まったことのすべて

社会人3年目、営業マンとして働く僕は、中学時代の同級生、石井さんと10年ぶりに再会した。奈良の東大寺を訪れた修学旅行や、複雑な気持ちを秘めて別れた卒業式。当時の面影を残す彼女を前に、楽しかった思い出が一気に甦る。そして新たに芽生えた思い…。しかし、一夜を共にした僕らに待っていたのは意外な結末だった―。きらきらと輝いていたあの頃を丹念に掬い上げた、切なくて甘酸っぱい最高純度のラブストーリー。(角川文庫より引用)


中学校の同級生が十年振りに再会することで始まる甘酸っぱい物語。これは爽やか!とっても爽やかです。中学生の頃に仲良しだった同級生とは、永遠に続くような思い込みがありますよね!結末は少し切ないのですが、その切なさを微塵も感じさせない岡田くんの晴々しさにもまた爽やかな読了感!


おいしいコーヒーのいれ方・キスまでの距離


出典:©︎おいしいコーヒーのいれ方

膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから―「常野」から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。穏やかで知的で、権力への思向を持たず、ふつうの人々の中に埋もれてひっそりと暮らす人々。彼らは何のために存在し、どこへ帰っていこうとしているのか?不思議な優しさと淡い哀しみに満ちた、常野一族をめぐる連作短編集。優しさに満ちた壮大なファンタジーの序章。(集英社文庫より引用)


『おいしいコーヒーのいれ方』ってなんだか良い響きですよね。こちらは青臭くも甘酸っぱい、勝利とかれんの関係を描いた恋愛小説、ただただ幸せになれるハッピーな作品です。余分な描写がなくてシンプル、すらすら読めますよ。感情移入というよりは、ドキドキしながら見守る形で読み進められる爽やかな一冊です。


恋人はいつも不在


出典:©︎恋人はいつも不在

大学の頃から好きだった時男と三年かけて、ようやく恋人関係になれた奈月。なのに、この頃、時男のやさしさが見えない…。そんな時、時男の昔の恋人・小夜子が現れる。派手な化粧がよく似合う小夜子にひかれる時男。そして、奈月の前にも、以前に告白された協介が…。社会人としても三年目を迎え、すれ違う恋人たちの心と、その成長を女と男、それぞれの視点から丹念に綴った長編小説。(集英社文庫より引用)


恋人同士のお互いの目線から物語が進んでゆき、男女の考え方の違いが細やかに描かれています。同じ時を過ごしていても、こんなに感じ方が違かったんですね…男女の気持ちのビミョーなすれ違いってこんなところからくるのかと納得。最後は気持ちよくハッピーエンドで読後感も爽やかな一冊です。


僕の好きな人が、よく眠れますように


出典:©︎僕の好きな人が、よく眠れますように

「こんなに人を好きになったのは生まれて初めて」。東京の理系大学で研究を続ける大学院生の僕の前に、運命の人が現れた。春、北海道からゲスト研究員でやって来た斉藤恵―めぐ。だが直後の懇親会で、彼女はある事情から誰ともつきあえないことを知る。やがて日夜研究を続けて一緒に過ごすうちに、僕はめぐへの思いを募らせ、遂に許されない関係に踏み出してしまった。お互いに幸福と不安を噛みしめる2人の恋の行方は。(角川文庫より引用)


中村航さんの作品をもう一冊。大学院生2人の不倫なのですが純愛というか清々しい恋愛話。こんなに誰かを好きになることって現実にあるの?と思うくらいの恋に落ちてしまう話です。あくまで不倫ですので好みはあると思いますが、お腹いっぱいになれる作品です。

不倫をテーマにしたおすすめの小説


ぼくは勉強ができない


出典:©︎ぼくは勉強ができない

ぼくは確かに成績が悪いよ。でも、勉強よりも素敵で大切なことがいっぱいあると思うんだ―。17歳の時田秀美くんは、サッカー好きの高校生。勉強はできないが、女性にはよくもてる。ショット・バーで働く年上の桃子さんと熱愛中だ。母親と祖父は秀美に理解があるけれど、学校はどこか居心地が悪いのだ。この窮屈さはいったい何なんだ!凛々しい秀美が活躍する元気溌刺な高校生小説。(新潮文庫より引用)


新潮文庫の100冊2017でも紹介されている『ぼくは勉強ができない』一見すれているけど、中身はとても素直で純粋な少年のお話。秀美くんの言葉に頷いたり、自分でも自覚していなかった気持ちに気付いてはっとしたり。とても素直な感覚で生きている主人公の目線に、いろんなことを教わる小説です。せりふまわしの軽快なリズムと爽快感もくせになりますよ!


夜は短し歩けよ乙女


出典:©︎夜は短し歩けよ乙女

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する“偶然の出逢い”にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。そんな2人を待ち受けるのは、個性溢れる曲者たちと珍事件の数々だった。山本周五郎賞を受賞し、本屋大賞2位にも選ばれた、キュートでポップな恋愛ファンタジーの傑作。(角川文庫より引用)


天真爛漫な女の子と、それに恋した先輩のお話。宙に浮く自称天狗の青年、街中を走る巨大な三階建ての電車、身の丈程ある鯉のぬいぐるみを縄で背負う少女や、くしゃみをすると竜巻を起こす老人…。ギリギリ頭の中で画にできるとても不思議な世界、読むのがワクワクするファンタジーな一冊です。エンディングもかわいらしいですよ!

壮大な世界観!SF・ファンタジー小説


あとがき

いかがでしたか?夏を感じる爽やかな恋愛小説を厳選してご紹介してきました。どれも甘酸っぱくて素敵な作品ばかりです!気になるものが見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

おすすめの恋愛漫画。良質なラブストーリーを楽しめる15作!

良質な恋愛漫画を読むと幸せな気分になって心が潤いますよね。今回は数多くある恋愛漫画の中から特におすすめのラブストーリーを厳選してご紹介していきたいと思います。


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おすすめの『胸キュン』漫画 厳選30作品!【2017年後半版】 - いろはにほへど


おすすめの恋愛漫画

お気に入りの恋愛漫画を見つけて思い切り胸キュンを満喫して下さいね。作品は随時更新予定です。それでは思う存分お楽しみ下さい。

まいりました、先輩/馬瀬 あずさ


出典:©︎まいりました、先輩

ある日、世里奈の机に書いてあったラブソングの歌詞のラクガキ。それを書いたのは1コ上の水川先輩。なんとか先輩に近づきたい世里奈だけど、めちゃめちゃ冷たいし、明らかに脈ゼロ…。でも先輩の不器用だけど優しいところをしって、思わず先輩に告白しちゃって…!? 毎日がドキドキ!! 先輩彼氏との憧れスクールラブ!(KC デザートより引用)


すごくベタだけど羨ましいほど幸せそうで心が潤います。凄くリアルな理想の高校生カップルと言う感じで、付き合うまでも可愛いけれど、付き合ってからはもっと可愛い。ストレートなきゅんきゅんが詰まってます! 等身大の恋愛、そう、恋愛って付き合ってからが大変なんだよねってわかる良作。超おすすめです!



水神の生贄/藤間 麗


出典:©︎水神の生贄

平和な日常から一転、突然異世界へと引き込まれてしまった有紗陽。ムラの豪族の息子、翠葉流に助けられるが翠葉流の母によって水神への生贄として湖へと沈められてしまう…。無慈悲な水神の妻となることを約束させられた有紗陽は!?「こんな幼子とは愚かな」「いいだろう妻にしてやる」少女の数奇な運命がいま動き出す――。(Cheeseフラワーコミックスより引用)


ファンタジーものが好きな方は確実に楽しめる恋愛漫画。神様と人間の成長する愛に涙が止まらないこの漫画、文字が少ないのですが絵だけですごく感情が伝わってきて、胸にグッときます。水神様が少しずつ感情を持っていく様子にはキュンキュン。すごく不思議な世界観に引き込まれること間違いなしです。



僕の家においで/優木 なち


出典:©︎僕の家においで

チョー貧乏ネガティブ純情少女×美男子×同居=ドキドキMAX!! ちょー貧乏ネガティブ純情少女の美玲は、人並の高校生活を送るため、アルバイトに励む日々。そんな中、美玲は不注意から、国宝級美男子・真野さんにケガをさせてしまい…!? 女の子のアコガレがいっぱい詰まった、とびっきりのドキドキストーリー!(りぼんマスコットコミックスより引用)


超貧乏で卑屈にならざるを得なかった主人公という設定が面白い。始めは、あまりのネガティブ具合に胸焼け気味になるかもしれませんが、読んでいくうちに心地よくなって来ます。そして甘々な真野さんの、大好きな美玲ちゃんへの愛がだだもれで、イチャイチャしながらもグッと一線は堪えてるおあずけ具合が◎



素敵な彼氏/河原 和音


出典:©︎素敵な彼氏

小桜ののかは小さい頃みた年末のカウントダウンでのカップルの姿に憧れている。高校生になれば、自然と彼氏ができると思っていたが、できないまま12月を迎える。あせって彼氏作りのため出かけた合コンで桐山直也と出会う。冷静で何を考えてるかわからないけど、さりげない気遣いができる直也。直也は、彼氏作りにがんばるけれど少しずれているののかのことを面白がって、カウントダウンまで見守ることに。ののかに「素敵な彼氏」ができる日はやってくるの──!?(マーガレットコミックスより引用)


純粋で一生懸命で面白い小桜さんと冷めてるけど優しい桐谷くんとの関係が素敵すぎる作品。河原和音さんの漫画の主人公はいつも素直でとても可愛いし、ストーリーもすごく面白い!きゅんきゅん、にやにや、大事な気持ちを思い出させてくれますよ!読み終わったあとのもどかしさとトキメキが半端ありません。かなりおすすめのラブストーリーです。



ハツ*ハル/藤沢 志月


出典:©︎ハツ*ハル

これが恋。きっと恋。たぶん初恋。誰かが言ってた。恋はするもんじゃなくて、堕ちるもんだって。そんなこと、俺には一生関係ないと思っていた。・・・・・・のにっ!学校イチのモテ&チャラ男・一ノ瀬海にある日訪れた、初恋という名の天変地異!その相手とは・・・!?(フラワーコミックスより引用)


チャラ男だった主人公が幼なじみ・リコへの本気の恋愛に目覚める過程が上手く描かれています。男の子が主人公というのはめずらしいのですが、これぞまさに恋愛漫画という感じです。キュンキュンはもちろんモヤモヤしたり何でこのタイミング⁉︎とか色々な感情が沢山つまった作品。周りの友達やリコの友達も巻き込んでの青春学園ラブトーリー。



きみはかわいい女の子/いちのへ 留美


出典:©︎きみはかわいい女の子

恋なんて、自分には必要ないものだって、思ってた――。ちっちゃくてうすっぺらな体型がコンプレックスの、小枝つぐみ(高1)。ある日、隣のクラスの瀬名マサムネに、偶然自分の身体を見られてしまい……!? でも、自然体でまっすぐなマサムネと一緒にいると、ずっとずっと隠してた、ホントは「女の子」でいたいっていう気持ちが、どんどん膨らんできて……。すべての恋愛不器用女子に贈る、純情☆スローステップ・ラブ!(講談社コミックス別冊フレンドより引用)


体がガリガリで自分に自信が持てない女の子という設定はあまり無くて新鮮。小枝ちゃん、名前のとおり小さなかわいい女の子と、優しいピュアな男子のラブストーリー。コンプレックス抱いてる女の子が変わって行く姿がとってもいいし、可愛いくてキュン。安心して読めるラブストーリーです。



王子が私をあきらめない!/アサダニッキ


出典:©︎王子が私をあきらめない!

IQ500、王家の血筋、石油王etc.数々の称号を持つ学園の王子・一文字初雪。一方、特に取り柄なし、THE庶民・吉田小梅。まるで接点のない2人だが、突然、王子が庶民に恋をしたから事態は急変! 庶民の常識は一切通用しない、王子の猛攻に小梅はタジタジ。「僕と交際してくれ」「む、無理です!」王子の異常で過剰な愛情の行方は…? 溺愛系ハイパー格差ラブコメ!(KCデラックス ARIAより引用)


期待通り王子はまったく諦める気配がないのですがそれがいい!可愛くて笑ってしまいます。恋愛要素メインなはずなのですが、なにぶんツッコミが激しいというか、ヒロインの声枯れる勢いのハイテンション!コメディ要素が強めな気もします。もちろんきゅんポイントもちゃんとありますよ。



春待つ僕ら/あなしん


出典:©︎春待つ僕ら

本当の友達が欲しかっただけなのに……高校こそ脱ぼっちを目指して意気込んでいた美月(みつき)。だけど、突然出会ったバスケ部イケメン四天王にかまわれ振り回され、新生活は思わぬ方向に……!? イケメン4人とのハチャメチャ青春DAYS始まる!!? あなしんが描く、イケメンたちとのキラめく青春ラブストーリー!(KC デザートより引用)


ひょんな事から出会う一人の女の子と四人の男の子、ふざけあってる姿がとてもキラキラしていて青春を感じます。そして出てくる男の子はイケメン揃い、キュンキュンするのはもちろん、ちょっとしたコマでもツボにハマる会話なんかがあって笑えます。学園物好きでキュン死にしたい方には物凄くおすすめです。


理想的ボーイフレンド/綾瀬 羽美


出典:©︎理想的ボーイフレンド

マイペース・ラブストーリー、始まります。 強引男子が好みの結沙は、バスケ部の先輩がタイプ。でも、友だちの奈々未と先輩が急接近! 奈々未の恋を応援するため「好きな人ができたの!」とウソをついた結沙。たまたま近くにいたクラスメイトの春田くんがその作戦を察して、彼氏のフリをしてくれました。淡々としているけど、ときどき、とっても優しい。そんな春田くんに、結沙の気持ちは…?(マーガレットコミックスより引用)


ストーリーはゆっくりしているのに、全然飽きず、ほっこりとするお話。主人公の2人ともド天然の、最高に可愛いカップルでさらに和みます。特に、楓くんが初めての恋に戸惑いながら受け入れていく過程がとっても可愛くてキュンときます。変に波風のない平和な物語がずっと続いてほしい作品。



うそカノ/林 みかせ


出典:©︎うそカノ

片思いの入谷くんが「彼女のふりをしてくれる人=うそカノ」を探していると知り、すばるは思わず立候補!! いつかほんとの彼女になりたい…」一緒の下校、初デート、毎日ドキドキばかりだけれど、入谷くんがうそカノ探していた理由を知って…? 「大好き」はほんと、「彼女」はうそ。すばるの恋のゆくえは……!?(花とゆめCOMICSより引用)


主人公の健気さと、入谷くんのツンデレ具合がなかなか良い作品。両思いなのに片思いみたいな感覚から抜け出せないすばるちゃんが可愛いし、結構早い段階ですばるちゃんを好きになってる入谷くんのちょろさが可愛い!なかなか進展しないので、じれったさはありますがピュアな恋愛で癒やされたいならお勧めです。



恋と呼ぶには気持ち悪い/もずく


出典:©︎恋と呼ぶには気持ち悪い

恋に落ちたら、愛が止まらない。ひょんなことから妹の親友の女子高生・有馬一花と出会った 女癖の悪い高スペック社会人・天草亮は、彼女に狂信的な恋をする。一方、彼の直球すぎるアプローチをひたすら気持ち悪がる一花は 亮を容赦なく罵倒するが、いつも愛情表現の裏返しとして受け取られてしまう……。 (一迅社より引用)


コレは気持ち悪い!でも、こんなに変態的に想われるのは素敵でもあり、亮さんの一途なアタックがだんだん愛おしく見えてきます。そして、一花ちゃんの切り捨てる拒絶も潔い!出てくる人達がみんなそれぞれ愛おしく感じるし、笑える場面もあるし終始ニヤニヤしながら読めますよ。



由良くんの10%には秘密がある/吉田夢美


出典:©︎由良くんの10%には秘密がある

いつも気だるげなクラスメイト由良くんのことが気になる杏子。もしかして吸血鬼なのでは? と妄想していたら…なんと本当に(10%だけ)吸血鬼だった! 杏子の血液が珍しい型だと知った由良くんはなぜか好意を抱き告白してきて…!? 由良くんの気持ちって、本当に恋? ちょっと吸血鬼な彼に迫られまくる毎日が始まる──!(マーガレットコミックスより引用)


ラブコメちっくなライトファンタジー、吸血鬼もののほんわかバージョンといった感じの作品。10%だけ吸血鬼というちょっと面白い設定です。1巻の最後でまさかの…こうくるとは夢にも思わずこれは新しいと思わず唸ってしまいした。絵が可愛くてサラッと読める恋愛漫画が好きな人は楽しめると思いますよ。



コーヒー&バニラ/朱神宝


出典:©︎コーヒー&バニラ

大学デビューをしたものの、いつの間にか高嶺の花になっていたリサ、そんなリサのピンチを救ってくれたイケメンスーツ男子・深見さん!レンアイ超初心者なリサに彼がくれるのは・・・!?人気急上昇中のシンデレララブストーリー!(Cheeseフラワーコミックスより引用)


男性キャラがあまりにも完璧過ぎてなにか裏があるのかな?と思いきやそんなことも全然なく…こんなひと現実にいないわとツッコミたくなるような本当に甘々な漫画です。お互い凄く想いあってるのがわかりやすく描かれているので、ただただキュンキュンしたい時に読みたくなる作品です。



午前0時、キスしに来てよ/みきもと 凛


出典:©︎午前0時、キスしに来てよ

『近キョリ恋愛』『きょうのキラ君』のみきもと凜最新ラブ。誰もが認める優等生・日奈々のヒミツの願い──それは“おとぎ話のような恋”をすること。ある日、日奈々の高校に超絶イケメン俳優・綾瀬楓が映画撮影で来たことが、日奈々の平凡な毎日を変えていく──。今はじまる、リアル・シンデレラStory。(講談社コミックス別冊フレンドより引用)


芸能人と突然接点を持ち、仲良くなるという王道のシンデレラストーリー。誰もが1度は想像したであろう羨ましいシチュエーションでの展開で、胸キュンしまくりです!こんなアイドルが居たら…と思ったらニヤニヤしてしまいました。そしてなんといってもみきもと凛先生の作品は絵が良いですよね!



最×愛/みつきかこ


出典:©︎最×愛

おっとり、マイペースなつぐみはまだ恋をしたこともない、のんびり屋の高校生。そんなある日、学校の大温室で白衣を着た青年と出会う。そして、彼の優しい瞳と、つよい森の香りに惹きつけられる。初めての恋に胸をときめかせるつぐみ。でも、彼と再会した時にわかったのは彼がつぐみの「教師」だという事実でーーー!?みつきかこが贈る、禁断、だからこそ甘い極上の恋をどうぞ。(Betsucomiフラワーコミックスより引用)

大人の先生と可愛らしいヒロインの恋のお話。先生のちょっとした動作から、色気や年上の余裕が垣間見えてドキドキ。 教師と生徒の禁断の関係といっても、2人を阻む障害はそれほど多くない感じでドキドキとハラハラもしましたが、胸キュン炸裂の作品です。



たいようのいえ/たあも


出典:©︎たいようのいえ

「今、この家に帰ってこなきゃいけないのが、すごくすごくうれしい--」……子供の頃、むかいの基(ひろ)の家に入りびたっていた真魚(まお)。その家に行くと必ず元気になれたから。数年後……父の再婚で家に居場所がなくなった真魚は、両親を亡くして以来、独りで家を守る基の家に住まわせてもらうことになったけれど……!?年の差幼なじみ2人の、明るく切ないラブストーリー!(KC デザートより引用)


家出少女と家族と離ればなれになった青年とのお話。家族愛は泣けますし、恋愛はじりじりと進む感じにもどかしくなりながらも、とてもキュンキュンします。恋愛要素も家族のこともすべて丁寧に気持ちを込めて描かれていて、タイトルの通り温かい気持ちになれる作品です。



あとがき

いかがでしたか?おすすめの恋愛漫画漫画をご紹介してきました。どの作品も素敵なラブストーリーばかりです、たくさんキュンキュンし心を潤わせてくださいね。気になるものが見つかれば是非一度手に取ってみて下さい!


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壮大な世界観!SF・ファンタジー小説 超おすすめ15作品!

今回は、SF・ファンタジー小説の中でも特に面白いと感じた作品をご紹介していきたいと思います。ライトに読めるものからディープなものまで、色々な楽しみ方ができる素敵なSF・ファンタジー小説を厳選してご紹介していきますので是非参考にしてみて下さいね。

おすすめのSF・ファンタジー小説

  • 表記はタイトル、あらすじ、感想の順になっています。
  • 作品は随時追加していきます。


どれもおすすめの良質なSF・ファンタジー作品ばかりですので、是非お気に入りの作品を見つけて下さいね。それでは思う存分お楽しみ下さい!

あなたの人生の物語


出典:©︎あなたの人生の物語

地球を訪れたエイリアンとのコンタクトを担当した言語学者ルイーズは、まったく異なる言語を理解するにつれ、驚くべき運命にまきこまれていく…ネビュラ賞を受賞した感動の表題作はじめ、天使の降臨とともにもたらされる災厄と奇跡を描くヒューゴー賞受賞作「地獄とは神の不在なり」、天まで届く塔を建設する驚天動地の物語―(ハヤカワ文庫SFより引用)


SF短編8作品、難解なものもあれば、基本的な数学が分かれば読みやすい作品も収録されています。どの話にも世界の常識や秩序が突然大きく変化し、その変化に向き合う人々が描かれていて、ぶっ飛んだ着想から紡がれたストーリーが変に面白い!短編で語るにはもったいないほどの世界観です。文章も易しいし、基本的に作品に流れる雰囲気も優しいのでおすすめです。


リライト


出典:©︎リライト

過去は変わらないはずだった―1992年夏、未来から来たという保彦と出会った中学2年の美雪は、旧校舎崩壊事故から彼を救うため10年後へ跳んだ。2002年夏、作家となった美雪はその経験を元に小説を上梓する。彼と過ごした夏、時を超える薬、突然の別れ…しかしタイムリープ当日になっても10年前の自分は現れない。不審に思い調べるなかで、美雪は記憶と現実の違いに気づき…。(ハヤカワ文庫JAより引用)


静岡を舞台にしたタイムリープSF+ミステリー。未来からきたという少年を救うためにヒロインは、10年前から来る自分を待っていたのだが…来るはずの未来が来ない、気付いたら過去が改変されてる。なにが起きているのか分からない恐怖感。正直、話が複雑で理解出来てないこともある気がしますが勢いで面白い。『SF史上最悪のパラドックス』というだけあってブラックなラストもよかったです。


新世界より


出典:©︎新世界より

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力」を得るに至った人類が手にした平和。念動力の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた…隠された先史文明の一端を知るまでは。(講談社文庫より引用)


和風ハリーポッターともいえる学園モノ呪術ファンタジー作品。1000年後の日本、現在の世界は既に崩壊した世界でのお話。不気味で、とても不穏な世界が描かれていて、簡単に言うと『呪力』VS『バケモノ』の物語。次々起こる恐怖を含んだ展開に、ハラハラドキドキが止まりません。使われている言葉がおどろおどろしいというか、徐々に恐怖感を煽ります。貴志祐介さんの紡ぎ出す新世界は、実際に見ているようにリアルで引き込まれますよ!


精霊の守り人


出典:©︎精霊の守り人

老練な女用心棒バルサは、新ヨゴ皇国の二ノ妃から皇子チャグムを託される。精霊の卵を宿した息子を疎み、父帝が差し向けてくる刺客や、異界の魔物から幼いチャグムを守るため、バルサは身体を張って戦い続ける。(新潮文庫より引用)


『短槍使いのバルサ』の異名をとり、用心棒として闘いの場に身を置く主人公が、父親である帝に命を狙われる皇子チャグムの命を救ったことで、その運命が大きく動いていく…。約20年前のものとは思えないファンタジー小説、世界中で翻訳され読まれている名作です。異世界ファンタジーでありながら、世界をイメージしやすくて、伏線も明快でわかりやすい!けれど戦闘シーンや生活シーンがリアルでバルサたちの住む世界にどっぷり浸かることができますよ。


光の帝国


出典:©︎光の帝国

膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから―「常野」から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。穏やかで知的で、権力への思向を持たず、ふつうの人々の中に埋もれてひっそりと暮らす人々。彼らは何のために存在し、どこへ帰っていこうとしているのか?不思議な優しさと淡い哀しみに満ちた、常野一族をめぐる連作短編集。優しさに満ちた壮大なファンタジーの序章。(集英社文庫より引用)


全国に散らばりながら生活している、不思議な力を持つ一族常野の者達それぞれを主人公にした10篇の連作短編集。彼らは目立たずひっそりと人々の生活に紛れて古から存在しており、その力は多彩。哀しみの中に、優しさ、温もりを感じたり、ぞっとしたり、思わず涙したり…一話一話が壮大な世界観です。


空色勾玉


出典:©︎空色勾玉

輝の大御神の双子の御子と、闇の氏族とが烈しく争う戦乱の世に、闇の巫女姫と生まれながら、光を愛する少女狭也。輝の宮の神殿に縛められ、地底の女神の夢を見ていた、〈剣の主〉稚羽矢との出会いが、狭也を不思議な運命へと導く…。神々が地上を歩いていた古代の日本を舞台に、絢爛豪華に織り上げられた、人気沸騰のファンタジー。(徳間文庫より引用)


日本神話を素材にした壮大で人気の高いファンタジー、不老不死の輝の一族、転生で蘇る闇の一族、神々の戦いの物語です。大地を草木が覆い、まだ人々が国つ神に畏れをもって暮らしていた時代が舞台で、清らかな水の流れや土の匂いが伝わってくる上質な作品です。自然と人と神々の距離がごく近い世界を楽しめます。


妖怪アパートの優雅な日常


出典:©︎妖怪アパートの優雅な日常

夕士が高校入学と同時に始めた、あこがれの下宿生活。幼い頃に両親を事故で亡くしたため、早く独り立ちをするのが彼の夢。ところがそこには、ちょっと変わった、しかし人情味あふれる“住人たち”が暮らしていた…。(講談社文庫より引用)


就寝前にちょっぴり活字を読みたいときにうってつけの一冊。主人公の男子高校生が一人で入居したのは、妖怪や幽霊が暮らすアパート。個性的な住人も強烈なインパクトのある妖怪もはじめはおっかなびっくりだけど馴染んでしまえばとても魅力的で居心地がよさそう。すごく温かくて、人間関係や、自分をみつめる感動の作品ですよ!きっと大人が忘れていた何かを思い出させてくれるはず。


家守綺譚


出典:©︎家守綺譚

これは、つい百年前の物語。庭・池・電燈つき二階屋と、文明の進歩とやらに棹さしかねてる「私」と、狐狸竹の花仔竜小鬼桜鬼人魚等等、四季折々の天地自然の「気」たちとの、のびやかな交歓の記録。(新潮文庫より引用)


豊かな風土と季節、その時代を堪能できる連作短編集。四季折々の植物、河童や小鬼…亡き友人の家守を任された主人公の体験する不思議なお話で、ほのぼの、ゆるゆる、日本情緒も味わえるファンタジー。淡々とした美しい文章から色が見え音が聴こえてきます。お伽話のような心にすっと入ってくる一冊です。


夜は短し歩けよ乙女


出典:©︎夜は短し歩けよ乙女

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する“偶然の出逢い”にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。そんな2人を待ち受けるのは、個性溢れる曲者たちと珍事件の数々だった。山本周五郎賞を受賞し、本屋大賞2位にも選ばれた、キュートでポップな恋愛ファンタジーの傑作。(角川文庫より引用)


天真爛漫な女の子と、それに恋した先輩のお話。宙に浮く自称天狗の青年、街中を走る巨大な三階建ての電車、身の丈程ある鯉のぬいぐるみを縄で背負う少女や、くしゃみをすると竜巻を起こす老人…。ギリギリ頭の中で画にできるとても不思議な世界、読むのがワクワクするファンタジーな一冊です。エンディングもかわいらしいですよ!

爽やかで甘酸っぱい恋愛小説


はてしない物語


出典:©︎はてしない物語

バスチアンはあかがね色の本を読んでいた――ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前。その国を救うには、人間界から子どもを連れてくるほかない。その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年――ぼくのことだ! 叫んだとたんバスチアンは本の中にすいこまれ、この国の滅亡と再生を体験する。(岩波書店より引用)


『ネバーエンディングストーリー』の原作本、これぞファンタジーという名作。自分が読んでいる本と同じ装丁の本を主人公が手にして読み進めていく展開にワクワク!主人公のいる『人間世界』と物語中の『ファンタージェンの世界』が絡み合っていき、自分までがその世界に入り込む感覚を味わえます。子どもの純粋な気持ちを持ち続けたい!と思える素敵な一冊。


クラバート


出典:©︎クラバート

ヴェンド人の少年3人組で村から村への浮浪生活をしていたクラバートは、ある時から奇妙な夢を見るようになる。「シュヴァルツコルムの水車場に来い。お前の損にはならぬだろう!」という声と止まり木に止まった11羽のカラスの夢。その声に従って水車場の見習となったクラバートは、昼は水車場の職人として働き、金曜の夜には12羽目のカラスとなって、親方から魔法を習うことになる。(偕成社より引用)


ポーランド周辺の民話を編み直した物語『千と千尋の神隠し』に影響を与えた本だそうです。水車場の職人見習となった少年クラバートが闇の魔法の組織に加わり、やがて親方と対決するまでが描かれています。個性の溢れる職人仲間、味わい豊かな自然描写など、魅力を挙げればきりがありません。全体的に薄暗い物語ですが、静けさの中に興奮が詰まっていて何度でも読み返したい一冊。


月の影 影の海


出典:©︎月の影 影の海

「お捜し申し上げました」―女子高生の陽子の許に、ケイキと名乗る男が現れ、跪く。そして海を潜り抜け、地図にない異界へと連れ去った。男とはぐれ一人彷徨う陽子は、出会う者に裏切られ、異形の獣には襲われる。なぜ異邦へ来たのか、戦わねばならないのか。怒濤のごとく押し寄せる苦難を前に、故国へ帰還を誓う少女の「生」への執着が迸る。(新潮文庫より引用)


ごく平凡な生活していた陽子だが、ある日学校に現れた青年に、連れ去られるような形で異世界に放り込まれてしまいます…。現代日本から異世界に迷い込んだ主人公視点、次から次へと妖魔に襲われたり、助けられたと思ったら裏切られたりとなかなか過酷な物語。次の展開がどうなるのか全然読めないので、ドキドキハラハラで楽しいですよ!


ネバー×エンド×ロール


出典:©︎ネバー×エンド×ロール

この街は壁に囲まれている。札幌を襲った天災から十六年、復興という名の再開発事業のせいで、街は厚く高い壁の中にすっぽり収まっていた。そんな街で育った十五歳の少年・駆は外の世界への憧れを抱いている。怖いもの知らずの彼は、街一番の秀才・勇夢と幼なじみの夏月を巻き込み、無謀な脱出作戦を計画するが…ある夏の日、放課後の屋上に“過去へ駆ける少女”が落っこちてきて―!?(メディアワークス文庫より引用)


過去へ進む少女と時間に抗う人達の青春タイムトラベルSF。閉鎖された札幌が舞台、未来から来たという少女を軸にして2029年、2053年、3367年の三つの世界が描かれています。読後にタイトルを見直すと『なるほど』と思うはず!ただ、最後のオチは好みが分かれそうで、ハッピーエンドと取るかどうかは読み手次第な気がします。


獣の奏者


出典:©︎獣の奏者

リョザ神王国。闘蛇村に暮らす少女エリンの幸せな日々は、闘蛇を死なせた罪に問われた母との別れを境に一転する。母の不思議な指笛によって死地を逃れ、蜂飼いのジョウンに救われて九死に一生を得たエリンは、母と同じ獣ノ医術師を目指すが―。苦難に立ち向かう少女の物語が、いまここに幕を開ける。(講談社文庫より引用)


先にご紹介した『精霊の守り人』の作者、上橋菜穂子さんが贈る人と獣のファンタジー。主人公は探究心があり、動物を愛する10歳くらいの女の子、エリン。闘蛇や蜜蜂、そして王獣などの生き物を通して、生命とは何かを探求する物語。ファンタジーの独特な世界観も上橋さんの作品だと、すっと入ってきて読みやすく、彼女を取り巻く優しさと厳しさの世界を一緒に体験できますよ!


火星の人


出典:©︎火星の人

有人火星探査が開始されて3度目のミッションは、猛烈な砂嵐によりわずか6日目にして中止を余儀なくされた。だが、不運はそれだけで終わらない。火星を離脱する寸前、折れたアンテナがクルーのマーク・ワトニーを直撃、彼は砂嵐のなかへと姿を消した。ところが―。奇跡的にマークは生きていた!?不毛の赤い惑星に一人残された彼は限られた物資、自らの知識を駆使して生き延びていく。宇宙開発新時代の傑作ハードSF。(ハヤカワ文庫SFより引用)


アクシデントで火星に一人取り残された宇宙飛行士の運命は…持ちうる限りの知力体力を駆使し、工夫とユーモアとありえないくらいのポジティブさで生き延びた植物学者でメカニカルエンジニアのマークワトニーと、彼を救出する方法を必死に模索するNASAの人々の18ヵ月が描かれています。絶望的な状況でも悲観せずにサバイバルするその姿が最高にかっこいい!読むとジャガイモを食べたくなくなるかもしれません。



あとがき

いかがでしたか?おすすめのSF・ファンタジー小説を厳選してご紹介してきました。どれもとても素敵な作品ばかりです!気になるものが見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

何でこんなに美味しそうなの?絶品グルメ漫画 おすすめ15選


【更新情報】2017.7.22作品追加。

ゆったりとながれる時間、美味しそうな料理、それを味わう主人公の幸せそうな顔、グルメ漫画は読むだけで幸せな気分になりますよね。今回は数多くある作品の中から特におすすめの絶品グルメ漫画を厳選してご紹介していきたいと思います。

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おすすめの絶品グルメ漫画

お気に入りのグルメ漫画を見つけて思い切りお腹を空かせて下さいね。作品は随時更新予定です。それでは思う存分お楽しみ下さい!

リトル・フォレスト/五十嵐 大介


出典:©︎リトル・フォレスト

スローフードって楽じゃない。手間ひまかけて、汗かいて。だけど、そうやって辿り着いたひとくちには、本当の美味しさが満ちているのです。(ワイドKC アフタヌーンより引用)


素朴な画風と食を通して地域文化に思いを馳せる空気感が凄くいい!淡々と田舎暮らしと食事の描写が続きます。こういう暮らしを地に足をつけたっていうんだろうなと羨ましく感じながら読みました。グルメ漫画が好きな方なら、絶対に後悔しない作品です!



甘々と稲妻/雨隠 ギド


出典:©︎甘々と稲妻

妻を亡くし、ひとりで娘の子育てに奮戦する数学教師・犬塚。料理が苦手で小食で味オンチな彼は、ひょんなことから教え子・飯田小鳥と、一緒にごはんを作って娘と3人で食べることに!!(アフタヌーンKCより引用)


子育てに大奮闘するシングルファザーになったお父さんのストーリー、ちょっぴり切ないけれど、みんなで食べるご飯はおいしいんだなと気づかせてくれる癒し系飯テロ漫画。家族や食に対して愛情を注ぎたくなりますよ。



イケメン共よ メシを喰え/東田 基


出典:©︎イケメン共よ メシを喰え

このごはん漫画ムラムラします。28歳、オタク、彼氏ナシ。残念女子がイケメンをおかずにメシを喰う!アナタの食欲とオトメ心を刺激する 新感覚・食コメディ!! イケメンをこよなく愛す池田 好美(28)は文芸誌の編集者。超少食で食べる事が苦手だが、グルメ誌の編集部に配属される事に! 苦悩する好美の前に、美形の新人社員・細見が現れる。 彼が食事をする姿に性欲とはじめての食欲を感じた好美は少食改善のため、"イケメンごはん"を追求する事を誓う…!!(Be comicsより引用)


イケメン考察と食レポどちらもしっかりしてるのが魅力の漫画。豪快に食べる姿が気持ちいい!イケメン好きな主人公なのに相手からのアピールには気付かずにスルーする感じも面白いです。ただの食レポ系だといまいち面白く感じないという方には超オススメです。



深夜食堂/安倍 夜郎


出典:©︎深夜食堂

歓楽街の端にある小さな店『深夜食堂』。営業時間が夜の12時から朝の7時頃までだから、みんなが勝手にそう呼んでいる。そこは、メニューはわずか、あとは食べたいものを勝手に注文すれば、作れるものならなんでも作ってくれる変わった店だった…。(ビッグコミックススペシャルより引用)


しみじみと味のある食と人のお話です。 ストーリーは一つの料理とお客さんを絡めた短めのエピソード。特別な料理が出てくるのではなく日常の飾らないものばかりですのでグルメグルメしている漫画を求めている方には思っているのとは違うかもしれません。私は、こんな素敵なお店があったら行ってみたい。



八雲さんは餌づけがしたい。/里見U


出典:©︎八雲さんは餌づけがしたい。

「おかわりください」って、言ってください。 アパートにひとり暮らしする未亡人・八雲柊子(やくもしゅうこ)の趣味。それは隣り部屋に住む高校球児を、密かに“餌づけ"する事だった――。旦那を亡くし、大好きだった料理をする気力も失われていた日々。そんな色あせた日常の中で、ひょんな事から隣りに住むひとり暮らしの男子高校生・大和翔平(やまとしょうへい)に毎晩ご飯を振る舞う約束をしてしまった。「ご飯が4合じゃ足りない!?」「もっとご飯のおかずになるものを…! 」 凄まじい食欲を誇る男子高校生の胃袋を相手に、戸惑いながらも充実した毎日が幕を開ける――☆ ナイショの幸せ特盛りでお届けする、“餌づけ"ハートフルストーリー!(ヤングガンガンコミックスより引用)


未亡人と高校生、餌付けする方とされる方、そんな二人の展開も気になりますが…とにかく美味しそうにご飯が描かれていて、読んでいるとお腹が空いてきます。モリモリ食べてもらいたい、そして美味しいと言ってもらいたいという未亡人・八雲さんの願望が軸になっている物語。緩やかなテンポで進むのでとても心地よく読めますよ。



パパと親父のウチご飯/豊田 悠


出典:©︎パパと親父のウチご飯

気丈夫な元カノから子供をあずけられた、整体師・千石。子供を引き取り妻と離婚した、漫画編集者・晴海。子育てに奮闘する2人は、郊外でのルームシェア生活を選択したが――。(BUNCH COMICSより引用)


ほっこりとした家族のお話。そんなに凝ったものではなくて普通に作れるような料理ばっかりなのに、親父が一生懸命作って子供達も美味しそうに食べるので読んでいて同じものを食べたくなります。レシピもきちんとのっています。そしてなんといっても、子ども達がとても可愛いくてかなり癒されますよ。



きのう何食べた?/よしなが ふみ


出典:©︎きのう何食べた?

鮭とごぼうの炊き込みごはん、いわしの梅煮、たけのことがんもとこんにゃくの煮物、栗ごはん、トマトとツナのぶっかけそうめん、鶏肉のオーブン焼き、ナスとトマトと豚肉のピリ辛中華風煮込み、いちごジャムetc.……(モーニング KCより引用)


とにかくご飯がおいしそう!そして『これをしてる間にあれをしておく』『この残りを使って…』など現実的なことが丁寧に書かれていて、ストーリーもしっかりしてるBLグルメ漫画ですが、BLが苦手な人でも抵抗なくあっさり読めます。季節に合わせたお手頃な献立が出てくるのでとても参考になりますよ。



味噌汁でカンパイ!/笹乃 さい


出典:©︎味噌汁でカンパイ!

短期集中連載時に大反響を受け、話題の味噌汁マンガがコミックス発売&本格連載化!!制服+エプロン、幼なじみ+おふくろの味。心に沁みわたる新しいグルメコミックです!(ゲッサン少年サンデーコミックスより引用)


毎朝、朝ごはんを作りに来てくれる幼なじみの女子中学生。美味しそうな味噌汁が沢山出てくる、絵が可愛くてほのぼのとした漫画です。味噌汁の初歩からどんどん極めていく感じがなんか良い!穏やかな2人のやりとりに、ピュアな気持ちになって、朝ごはんやお弁当に対するモチベーションがゆるっと上がります。



ごはんのおとも/たな


出典:©︎ごはんのおとも

これさえあれば、何杯だって食べられる。わが友、ごはんの友。たまごの黄身のしょうゆづけ×独身男子。しそみその焼きおむすび×女子大生。なすの浅漬け×おばあちゃん。セロリのじゃこ炒め×おじいちゃん。とりそぼろ×料理人……路地裏の料理店「ひとくちや」にあつまる人たちを、心まであたためる8つのしあわせレシピ。(実業之日本社より引用)


グルメ漫画でこんなに泣くなんて…涙なしでは読めないのに、ほっこり気持ちが暖かくなる漫画。絵柄も可愛いですし、料理の絵もとても上手で美味しそう!一話ずつ話の最後にはレシピもついてきます。そんなに凝ったレシピではないので、すぐに作りたくなりますよ。



食戟のソーマ/附田 祐斗


出典:©︎食戟のソーマ

実家が下町の定食屋を営む中学生・幸平創真。目標である料理人の父を越える為、創真は修業の毎日を送っていた。しかし突然、父から料理学校への編入話を告げられ…!? 創造する新料理マンガ、ここに開演!!(ジャンプコミックスより引用)


料理学校でライバル達と切磋琢磨して料理で戦うお話。漫画ですから現実ではありえないことも多いですが、料理の話はとても勉強になって楽しく読めますし、レシピも見やすくて挑戦したくなります!出てくる料理は全て美味しそうで夜中に読んでるとお腹が空いてきますよ。



忘却のサチコ/阿部 潤


出典:©︎忘却のサチコ

佐々木幸子(ささき・さちこ)、29歳。職業、文芸誌編集者。仕事は順調、結婚も決まり、これまで完璧な人生を歩んできた。あの日までは…!!美味しいものを食べた時に得られる”忘却の瞬間”を求めて、ありとあらゆる美食を追いかける!!絶品グルメ・コメディー、開幕!!(ビッグコミックスより引用)


結婚式前に新婦が逃亡…その後、食べることに目覚めるサチコ。折り目正しく姿勢よくお辞儀はきっちり90度の生真面目なサチコが美味しいものを食べてふぁ〜とした顔をするだけのお話なんですけどとにかく面白い!グルメ漫画ってこんなにも面白くなるんですね。美味しいもの食べて頑張ろうと思わせてくれる作品です。



銀のスプーン/東田 基


出典:©︎銀のスプーン

律は受験を控えた高校3年生。弟の調、妹の奏、そして父を亡くしてからも温かく自分たちを育ててくれた母と4人暮らし。ところがある日、母の病気が発覚。入院する母に代わり、律がはじめて台所に立つことになり……。小沢真理がおくる、おいしくて優しい物語。 (ふゅーじょんぷろだくとより引用)


もう一つ東田さんの作品。料理をしたことのない男の子が母の入院を機に兄弟の為にご飯をつくりはじめます。その男の子が物静かでストーリーもほのぼのゆったりと進む感じ、家族のために料理を作ることの大事さと大変さ。そして、家族で食卓を囲むことの幸せを感じる作品。かなり泣けますよ。



にがくてあまい/小林ユミヲ


出典:©︎にがくてあまい

容姿端麗、仕事もでき、上司の信頼も厚く、後輩からも慕われるアラサー女・マキ。一方、ある事実を隠し、男子校で教師を務めるイケメン男・渚(なぎさ)。出会うべくして出会った2人の奇妙な同棲が始まった!“食”をテーマに、男に恵まれない女と女に興味のない男の同居生活を描く、食ライフラブコメディー!(エデンコミックスより引用)


掃除も料理も苦手な主人公が野菜大好き料理好きの男と同居することに。料理が絡みつつ、登場人物たちが成長していく物語。レシピや野菜などの知識もしっかり描いてありますがそれ以上に人間模様がこと細かく描かれていて面白い。どれも美味しそうな料理で、身体にも良さそうですよ!



山と食欲と私/信濃川 日出雄


出典:©︎山と食欲と私

27歳会社員の日々野鮎美は、「山ガール」と呼ばれるのを嫌う自称単独登山女子。美味しい食材をリュックにつめて今日も一人山を登るのでした。(BUNCH COMICSより引用)


山で食べるからこそおいしい簡単レシピがいっぱい!ご飯の絵とひとり山飯シーンはよだれが溜まります。そして登山の楽しみ方や歩き方なども参考になります。絶対、山に行って、ご飯を作りたくなりますよ!



孤高のグルメ/久住 昌之


出典:©︎孤高のグルメ

輸入雑貨商の井の頭五郎が下町で、仕事先で、味わう食の数々。山谷のぶた肉いため、中津のたこ焼き、西荻窪のおまかせ定食など、流行グルメが去った後に残ったものを探す。(扶桑社より引用)


主人公が仕事柄あちこちの街に商談に出向いて、その出先で毎度毎度食べる場所を探して昼食や甘味にありつくお話。おじさんの一人飯を題材にした、とても万人受けするとは思えないテーマですが、とても面白くて、全編を通じてのまったり感と脱力感が何ともいえません!雰囲気を持った不思議な一冊。



ラーメン大好き小泉さん/鳴見 なる


出典:©︎ラーメン大好き小泉さん

クールで無口、他人と馴れ合わないミステリアスな転校生・小泉さん。 彼女は、日ごと美味しいラーメンを求めるラーメンのプロだった――!? あんなラーメンやこんなラーメン、すべて美味しくいただきます! ガツンと本格派ラーメングラフィティ、いよいよ着丼!(バンブーコミックスより引用)


小泉さんのラーメンに対する情熱がすご過ぎる作品。クールな小泉さんと、そのラーメン愛とのギャップが面白い!色々なラーメンが出てきて、しかも美味しそうに食べるので、ものすごくラーメンが恋しくなります。絶対夜に読んではだめな一冊。



信長のシェフ/梶川 卓郎


出典:©︎信長のシェフ

現代の料理人・ケン。彼が目を覚ますとそこは戦国時代だった。京で評判の料理の噂を聞きつけた信長は、強引にケンを自分の料理人にするが…!?戦と料理が織りなす前代未聞の戦国グルメ絵巻!コラム&レシピ「戦国めし」も必見!(芳文社コミックスより引用)


信長の時代にタイムスリップした主人公が現代の料理を戦国の世で作りちょっとした出来事を解決に導いていくお話。当時の食材などが丁寧に描かれていてとても面白い!戦国時代の話なので途中涙する場面や残酷なシーンもありますが、そこは読みやすく描かれていますので安心して読めますよ!



花のズボラ飯/久住 昌之


出典:©︎花のズボラ飯

単身赴任の夫を持つ主婦、駒沢花(こまざわ・はな)、30歳。花は今日も自分のためだけに、ズボラだけど美味しいご飯を作ります!(秋田書店より引用)


かわいい。ズボラしたい時ってこんな感じだなあって思いながら読みました。ですので登場する料理は真似しようと思えば、ほぼ100%できるレシピばかり、それでも不思議と美味しそうに感じるのは花ちゃんがめちゃくちゃ美味しそうに食べるから!料理と一緒に花ちゃんのキャラクターと生活を楽しめる漫画です。



あとがき

おすすめの最強グルメ漫画をご紹介してきました。どの作品も凄く美味しそうな料理ばかり登場するし、美味しそうに食べるので読んでしまうときっとお腹がすきますよ。そして今回は『クッキングパパ』や『美味しんぼ』のような定番の名作(どちらも100巻超え笑)は入れていませんが、こういった名作達ももちろんすごく面白いので読んでみてはいかがでしょうか?それでは最後まで読んで頂いてありがとうございました。気になるものが見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

【自分磨き!】心を豊かにしてくれるおすすめの小説 5作!

良い本に出会うと心が豊かになります。それはもちろん自分磨きにも繋がります。今回は、きっと心を成長させてくれる素敵な小説を厳選してご紹介していきたいと思います!是非参考にしてみて下さいね。

心を豊かにするおすすめの小説

  • 表記はタイトル、あらすじ、感想の順になっています。
  • 作品は随時追加していきます。


お気に入りの作品を見つけて下さいね。それでは思う存分お楽しみ下さい!

日の名残り

品格ある執事の道を追求し続けてきたスティーブンスは、短い旅に出た。美しい田園風景の道すがら様々な思い出がよぎる。長年仕えたダーリントン卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で催された重要な外交会議の数々―過ぎ去りし思い出は、輝きを増して胸のなかで生き続ける。(早川書房より引用)


AmazonのCEOが心に残る一冊に上げていたので読んでみた作品、執事が休暇中にイギリスをドライブで旅行しながら自分の人生を振り返る物語。というよりも彼が振り返っているのは、自分から見た、自分の人生において大切であった人びとの物語。美しい情景が目に見えるかのようでした。


職務のために父親も、惹かれあっていた相手も突き放した彼には、執事として生き、執事として死ぬ道しか残されていません。しかし、その執事という役割そのものが消えようとしている…。その悲哀の中、ともに働いていた女中頭と再会することで、自分の人生の味気無さに思わず涙します。 英国の風景を描いているはずなのに、漂う郷愁がとても日本的。


執事が語り手というスタイルですので、自身や過去を美化しすぎているようにも思わせますが、この少し謎めいた記述も魅力の一つだと思います。最後に『ああ良かった』と心から思える良い作品でした。

アルジャーノンに花束を

32歳になっても幼児なみの知能しかないチャーリイ。そんな彼に夢のような話が舞いこんだ。大学の先生が頭をよくしてくれるというのだ。これにとびついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に検査を受ける。やがて手術によりチャーリイの知能は向上していく…天才に変貌した青年が愛や憎しみ、喜びや孤独を通して知る人の心の真実とは?全世界が涙した不朽の名作。(早川書房より引用)


チャーリイは、ただ、頭が良くなりたいと、人を愛し、愛されたいと願う…。ドラマなどで何度もリメイクされている、まさに不朽の名作『アルジャーノンに花束を』日記調で語られる主人公の実験結果は読んでいくとどんどん引き込まれます。


脳が発達し成長していくとともに世界の美しさ、同時に汚さを知ってしまうチャーリイ、知識とは?優しさとは?愛情とは?と問うメッセージが強くながれ続け、本当に認めて欲しい感情がなんだったのかを最後に理解します。


この本のラストは本当に泣けました。人間あるがままが1番幸せなのかなと思えるとても素敵な一冊、おすすめです。

涙が止まらない!泣ける小説20選


塩狩峠

結納のため、札幌に向った鉄道職員永野信夫の乗った列車は、塩狩峠の頂上にさしかかった時、突然客車が離れて暴走し始めた。声もなく恐怖に怯える乗客。信夫は飛びつくようにハンドブレーキに手をかけた……。明治末年、北海道旭川の塩狩峠で、自らを犠牲にして大勢の乗客の命を救った一青年の、愛と信仰に貫かれた生涯を描き、生きることの意味を問う長編小説。(新潮社より引用)


他人の犠牲になんてなりたかない、誰だってそうさ――そうだろうか、本当に?『塩狩峠』は、ある鉄道職員の生涯がモデルになった作品で、実話を元にしたフィクションです。


初めは無関心、むしろ嫌っていた主人公の宗教に対するとらえ方が、環境の変化や成長の過程で変ってゆく姿が描かれています。物語の基礎としてはキリストの信仰が大きいのでしょうけれど、信仰があろうとなかろうと、何事においてもブレない心の芯の強さが大切なのだと思えます。心の拠りどころを持つ人たちの心の穏やかさや充足感を感じました。こういう小説を読んでおくことで人は少しは優しくなれるのだと思える一冊です。

祈祷師の娘

祈祷師の家に育った主人公、春永はお父さん、お母さんとは血がつながっておらず、お祓いの能力を持っていません。姉の和花ちゃんには霊能力があり、祈祷師をつぐことになります。自分に霊能力のない春永は悩みますが、中学校での恋のまねごとのような人間関係や、霊能力を持ってしまった小学生の女の子とのふれあい、そして実の親に会いに行く小さな旅を通して、少しずつ自分らしさをつかんでいきます。(ポプラ社より引用)


祈禱師を生業としている一家で育ったけれど血の繋がっていない中一の春ちゃん。


血が繋がっていない故に祈祷師としての才能を持たない自分にはどんな存在意義があるのか、どうしたら家族の役に立てるのか、仲の良い4人家族ですがどんなに頑張っても超えられない一線があって…そこに悩み苦しむ春ちゃんの自分探しのお話。


祈祷所という舞台で、霊的なものが見える人や未来が分かるといった、ちょっと特殊な人も出てくる設定なのですが、奇抜でもないし俗っぽくもありません。静かで淡々として、優しくて強いお話でした。とても心温まります。

ほかならぬ人へ

「ベストの相手が見つかったときは、この人に間違いないっていう明らかな証拠があるんだ」…妻のなずなに裏切られ、失意のうちにいた明生。半ば自暴自棄の彼はふと、ある女性が発していた不思議な“徴”に気づき、徐々に惹かれていく…。(祥伝社より引用)


直木賞受賞作、大切な人ってなんなのかを探る一冊。『かけがえのない人』『ほかならぬ人』2つの恋愛中編集。2つの話は、恵まれた境遇に生まれた主人公が、自分とは考え方も生き方も違う恋人や大切な人と過ごしていく日々を描いた作品。出会うべき運命の人はいるのか。いたとして、それが運命の人だと何時どう分かるのか…。


読後の余韻に『愛する』ということをジワジワと考えさせてくれる良質の恋愛小説です。


あとがき

いかがでしたか?心を豊かにしてくれるおすすめの小説をご紹介してきました。どれもとても素敵な作品ばかりです!気になるものが見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

厳選20作品!おすすめの超面白いライトノベル【2017年版】


更新情報:2017.10.23作品追加
毎年驚くほど数多く出版されている『ライトノベル』いったいどの作品が面白いの?って悩んでいる方も多いとおもいます。

はじめに

今回は、読みやすくてとにかく面白いおすすめの超良作ラノベばかりを2016年・2017年に出版された新作を中心に厳選してご紹介していきたいと思います!是非参考にしてみて下さいね。

おすすめのライトノベル

  • 表記はタイトル、あらすじ、感想の順になっています。
  • 掲載順序はランキング形式ではありませんが、どの作品も超おすすめです。
  • 作品は随時追加していきます。


ジャンルはファンタジー・異世界・お仕事・青春・学園・恋愛ものと様々ですお気に入りの作品を見つけて下さいね。それでは思う存分お楽しみ下さい!

クズと天使の二周目生活

俺、雪枝桃也は三十歳の構成作家。先輩作家や知り合いから仕事をもらって食いつないでいる。同期はアイドルと結婚。かつての仕事仲間はそれぞれ栄達を果たすなか、一人まったく売れていない。誰が悪いんだ?頑張りすぎたあいつらか?頑張らなかった俺なのか?そんなあるとき、俺は工事現場の落下事故に巻き込まれ命を落とすが、それは天使のミスだった!?救済措置で過去に戻れる?それなんてチートですか?お笑い芸人、天津向がおくる勝ち組への再起を懸けた人生やり直しコメディ!! (ガガガ文庫より引用)


天使のミスで死んでしまった人生を挫折した放送作家が、10年前から人生をやり直し成功を目指すお話。はっきりいってこの主人公、折れまくったせいなのかクズすぎて勝ち組になる姿を見たくないと思える程、とはいえ過去改変に厳しい制限があったり、恋愛禁止だったりと制約の多い中、怠け者のクズ天使のサポートのもと、自分が犯してきた失敗を繰り返さない為にドタバタしながらも必死に足掻いている姿はどこか憎めません。作者は天津向さんということで、ちょいちょいお笑い芸人が登場しています。探しだしてみるのも楽しいと思いますよ!

リンドウにさよならを

想いを寄せていた少女、襟仁遙人の代わりに死んでしまったらしい神田幸久。二年後、自由かつ退屈な日々を過ごす地縛霊として目覚めた彼は、クラスでいじめに遭う穂積美咲にだけ存在を気づかれ、友達になることに。一緒に過ごす内に美咲の愛らしさを知った幸久は、イメチェンを勧め彼女を孤独から解放しようと試みる。少しずつ変わり始める美咲の境遇。それはやがて、幸久が学校に留まる真実に結びついていく―。(ファミ通文庫より引用)


女の子を助けるため屋上から一緒に落ちてしまった主人公。気がついたら学校にいて誰も気がつかない幽霊になっていた。ある日主人公のことが見えるヒロインに出会い…。いじめにあう少女と地縛霊の少年が紡ぐさらりと読めるおすすめの青春ストーリー。『好き』が、恋愛とは違った純粋な好意の方に近いのも、読んでいてとても心地よかったです。

物理的に孤立している俺の高校生活

この俺、波久礼業平には悲しいけどマジで友達がいない。周囲の人間の体力を奪う異能力のせいだ。クラスでも物理的に孤立してて、まさにスクールカースト範囲外!いや、理不尽すぎるだろこの立ち位置!そんな俺の前に現れたのが、高スペックなくせに毒舌のせいで友達ができない、通称「氷の姫」高鷲えんじゅ。こいつが友達を作る『同盟』をもちかけてきたんだけど、ぼっちが集まっても建設的な意見なんて出せないよね―とか言って諦められるか!残念系異能力者たちが全力で友達づくりだけに奮闘する青春未満ラブコメ、スタート!(ガガガ文庫より引用)


半径1m以内の人間の体力を吸い取ってしまう異能力を持つために高校で孤立している主人公が、似たような境遇の女の子と同盟を作ってわりと楽しげに過ごすお話。根強い人気のぼっち系と異能力ものが上手くミックスされています。『どこかで見たような話』感は否めませんが、個人的には好きなジャンルで面白かったです。毒舌ヒロインと主人公の掛け合いがとくに笑えますよ!

キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦

高度な科学力を有する帝国と、「魔女の国」と畏怖されるネビュリス皇庁。永く続く二国の戦場で、少年と少女は出会う。史上最年少で帝国の最高戦力となった剣士―イスカ。皇庁最強とうたわれる氷の魔女姫―アリスリーゼ。「わたしを捕えられれば、キミの夢も叶うかもしれないわ」「そっちこそ僕を倒せばいい。君の世界統一の前進になる」宿敵として殺し合う二人。しかし、少年は少女の美しさと高潔さに心奪われ、少女は少年の強さと生き方に惹かれていく。共に歩むことは許されず、互いを倒す以外に道はなくとも―。敵対する少年少女が世界を革新するヒロイックファンタジー!(ファンタジア文庫より引用)


戦いの最中出会った、最強の騎士イスカと氷禍の魔女姫アリス。2つの敵対している国の軍に所属している2人のボーイミーツガール作品です。お互い戦場では思いっきりぶつかりながらも日常として中立都市で出会うという流れがすごく良い。2人の恋愛感情への戸惑いが初々しくてニマニマしてしまいます。おすすめですよ。

読者と主人公と二人のこれから

この物語さえあれば、他に何もいらない。この小説『十四歳』と、その中に確かに息づく主人公、トキコがいれば―。だが、彼女は俺の前に現れた。灰色の毎日の始まりになるはずだった、新学年のホームルーム。黒板の前に立った彼女こそは、俺が手にした物語の中にいたはずの「トキコ」だった。物語の中にいる「トキコ」と、目の前にいる「柊時子」のあいだで、奇妙に絡まってゆく想い。出会うはずがなかった読者と主人公の物語。その結末に、あるものは―。(電撃文庫より引用)


もしも好きな作品のヒロインが実際に目の前に現れたら…一冊の小説を通じて出会い、お互いにそれを利用して一歩ずつ近づいていく少年と少女のピュアな恋愛物語。高校生ものにはありがちのこじらせぼっちな細野と、彼が好きな小説の主人公そのものな柊。それぞれに思春期独特の臆病さや傷つきやすさ、繊細な気持ちが上手く描かれています。柊の方が微妙にしたたかなのもまた良い!初恋の一瞬の輝きを、見事に切り取ってみせた傑作です!

奴隷エルフちゃんを英雄にプロデュースします!

全世界で不規則に現れた“黙示録の獣”と呼ばれる怪物の存在により、人類は絶滅の危機に瀕していた。獣に対抗すべく二百年間、受け継がれてきた“英雄”の力により、世界はどうにか保ち続けていた。英雄の定めにより、一か月後には死が確定している現英雄、ヒューイ。死を目前にしても尚、やる気のない彼が自らの弟子に選んだのは、か弱い美少女の奴隷エルフ、フィオだった。呆れる周囲を他所に、当のヒューイはまじめに弟子の稽古をする訳でもなく…?「あの、なんで私は膝枕をさせられているのでしょうか?」「せっかく奴隷を買ったわけだし、なんかそれっぽいことしようかなって」世界の全てを託された継承は一体どうなる!?最も無謀な英雄譚、開幕!(MF文庫Jより引用)


魔獣の進行で人間たちの大半が滅びるという想像以上に崖っぷちな世界、エルフの少女と英雄としての運命を背負った主人公の物語。タイトルや絵の柔らかさから醸し出される日常ゆるふわ物語という想像は口絵まで、かなりのシリアス展開です。なんだかんだ苦難を抱える英雄とエルフは本当いいコンビ!面白いです。

友達いらない同盟

俺―新藤大輔は、中学生の時に友達の定義について考えてみた。俺にとっての友達とは何か?するとすぐに答えは出た。こいつになら、まあ、殺されても仕方ない。そう思える相手。俺にとっての友達の基準はそうなり―結果高校のクラスで友達を作ることはできず、中学からの友達が別のクラスに一人だけ。そんな俺に、クラスメイトの少女・澄田が声をかけてきた。「新藤君、わたしと―同盟を組んで下さい」同盟とはいったい何をするのかと思いきや、ノートを貸し借りしたり困ったときに助け合ったりするらしい。澄田は友達がほしくないので、孤立している俺に声をかけたらしいのだが―?第5回講談社ラノベチャレンジカップ受賞作が登場!(講談社ラノベ文庫より引用)


友達を作らず1人孤独に生きてる高校生の新藤が、同級生の澄田と友達いらない同盟を結び学園生活をおくるお話で、人と人の繋がりとはなんなのかが詰まったラノベ。表紙が地味ですし、タイトルや煽り等宣伝文がありきたりなところもありますが!かなり満足度の高い良作です。よくあるぼっちものと見せかけて、人間関係や自殺についての暗い問題に、徹底的な論理で切り込んでいて、新しい青春小説の形を見た気がします。おすすめですよ!

だからお兄ちゃんと呼ぶなって

目を覚ますとそこには息を呑むような美少女。そして彼女は、「お兄ちゃーんっ!」と俺に抱きついてきた!誰なんだこの子?いや俺は―。どうやら俺こと蓮杖アキは、事故によって記憶を失ってしまい、萌々と名乗るこの少女は俺の妹なのだそうだ。しかし、記憶を取り戻させるためと俺を襲うのは、過剰なまでの妹の愛!しかも記憶を失くす前の俺は、萌々よりヤバい兄だったようで!?(ファミ通文庫より引用)


一昔前の妹ものラブコメに、記憶喪失系ネタを仕込んだ古いラノベ感。記憶喪失になった主人公が本来の自分を手繰るドメスティックラブコメ。過去の記憶とかラストとかで全力で殴りに来てるからドメスティックラブコメです。記憶を取り戻すため自分を知る者たちに確認すると返ってくるのは超ブラコンの最低野郎という評価ばかり、そして時折顔を見せる不穏な影…。普通にラブコメとして読んでも、主人公の突っ込みが冴えわたっていてかなり面白い!

近すぎる彼らの十七歳の遠い関係

母と二人で暮らす家で、遠い親戚の女子、和泉里奈と同居することになった坂本健一。里奈の控えめな性格や気遣い、女子校育ちの無防備さは、他人との距離に悩む健一に、初めて思春期を意識させる。同じ十七歳の女子と一つ屋根の下で生活していることを友人達にも隠そうとしていた健一だが、幼い頃からの腐れ縁、森由梨子に知られてしまい、彼女との距離感にも微かな変化がもたらされることに―。多感に揺らめく十七歳を映し出す、恋愛ストーリー。(ファミ通文庫より引用)


ゆっくりとした時間の中で描かれる少しせつないおすすめの青春ラブストーリー。同い年の親戚の女の子と同居することになるところから始まり淡々と異性を意識し始めた『十七歳』のリアルが伝えられていきます。特別変わったキャラクターは出ないし、バトルもない、狙いすぎた萌えもないっていうのはラノベでは珍しいと思いますが、普通の恋愛モノもいいものだなあと再確認させてくれる作品。甘酸っぱいな…。

追伸 ソラゴトに微笑んだ君へ

二学期初日。空虚な日々を送っていた俺、篠山マサキは混乱した。慣れた様子で教室へ突然現れたのは、俺の記憶にだけ存在しない少女。しかも、優等生と評判のお前ときたら、猫被ってるわ、仮面恋人を演じるハメになるわで、もう散々だった。だけどお前は、俺にお手製の弁当を作ってくれた。一緒に登下校をしてくれた。誰にも言えない妙な関係だけど、そんな毎日を何よりも楽しんでる俺がいた。でも、気づいたんだ。出会うはずのないお前との時間は、結局絵空事に過ぎない、と。だから俺は―風間ハルカを消すことにした。(ファンタジア文庫より引用)


2学期初日、登校すると自分の記憶だけにはない少女が…寂れた場所にある郵便ポストに投函した1枚のハガキにまつわるお話、青春とSFが心地よく混ざり合った素敵な物語です。優等生の仮面を被って実は腹黒なハルカと、主人公・マサキの罵り合い、その中での唐突な変化。手紙を書くと、その通りになっているのですが、全てがかなうわけではない…その法則性とは?凄く面白くて、読んでいて青春してきた気分になれますよ!

異世界魔法は遅れてる

「―魔術師、八鍵水明。全ての理に辿り着くことを志す現代の神秘学者だ」現代に生きる魔術師である八鍵水明は、突如現れた魔法陣によって友人とともに異世界へ転移してしまう。だけど勇者として呼び出されたのは友人で、自分はそれに巻き込まれただけ!?しかも帰る方法がわからない!?水明は魔王討伐の旅に同行することを断り、ありとあらゆる現代魔術を駆使しながら、もとの世界に帰る方法を探しはじめる―。圧倒的な現代魔術と未知の異世界魔法が交錯する異世界ファンタジー、開幕!!(オーバーラップ文庫より引用)


手練れの魔法使いが文明の低い異世界に強制転移させられて怒るお話。結局俺TUEEなのですが、そこに至るまでの持っていき方が上手い!そして、聞きかじった程度では作れないような、実際に見たかのようなリアリティのありすぎる魔法描写が凄い!にじみ出る作者の中二病に思わず変な笑いがこみ上げてきます。おすすめです。

文句の付けようがないラブコメ

この俺、波久礼業平には悲しいけどマジで友達がいない。周囲の人間の体力を奪う異能力のせいだ。クラスでも物理的に孤立してて、まさにスクールカースト範囲外!いや、理不尽すぎるだろこの立ち位置!そんな俺の前に現れたのが、高スペックなくせに毒舌のせいで友達ができない、通称「氷の姫」高鷲えんじゅ。こいつが友達を作る『同盟』をもちかけてきたんだけど、ぼっちが集まっても建設的な意見なんて出せないよね―とか言って諦められるか!残念系異能力者たちが全力で友達づくりだけに奮闘する青春未満ラブコメ、スタート!(ダッシュエックス文庫より引用)


神様の少女セカイと神様に捧げられた少年ユウキ、千年を生きる孤独な神と、諦めず救おうとし続ける男のお話です。『ラブコメ』という言葉がこれほど皮肉な意味で使われるとは…。最初はどうかな?と思っていましたが最後の最後で凄い面白い!ってなった作品。神退廃的な世界観が魅力的で好きな人はとことん好きそう。

俺を好きなのはお前だけかよ

ここで質問。もし、気になる子からデートに誘われたらどうする?しかもお相手は一人じゃない。クール系美人・コスモス先輩と可愛い系幼馴染み・ひまわりという二大美少女!!意気揚々と待ち合わせ場所に向かうよね。そして告げられた『想い』とは!…親友との『恋愛相談』かぁハハハ。…やめだ!やめやめ!『鈍感系無害キャラ』から、つい本来の俺に戻ったね。でもここで俺は腐ったりなんかしない。恋愛相談に協力すれば、俺のことを好きになってくれるかもしれないからな!そんな俺の哀しい孤軍奮闘っぷりを、傍で見つめる少女がいた。パンジーこと三色院菫子。三つ編みメガネな陰気なヤツ。まぁなんというか、俺はコイツが嫌いです。なのに…俺を好きなのはお前だけかよ。(電撃文庫より引用)


気になる女子からは恋愛相談の相手にされ、大嫌いな地味女からは何故か好意を寄せられる振り回され系コメディ。難しいことを考えずにゲラゲラ読めるこちらの作品、ストーリーはあらすじからおおよそ察することができるのですが、それを逆手にとってのどんでん返しがとても面白い!斬新なラブコメを読みたい方にオススメです!

ゴブリンスレイヤー

その辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級にまで上り詰めた稀有な存在がいるという…。冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった。彼は手段を選ばず、手間を惜しまずゴブリンだけを退治していく。そんな彼に振り回される女神官、感謝する受付嬢、彼を待つ幼馴染の牛飼娘。そんな中、彼の噂を聞き、森人の少女が依頼に現れた―。(GA文庫より引用)


『このライトノベルがすごい! 2017』文庫新作ランキングで1位を獲得した作品、実力はあるのにゴブリンだけを倒す男を色々な視点で描いていくお話です。レベルを上げても『俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ』と豪語して、常に慎重に執拗にひたすら狩る作業が書いてあるのですがこれが結構面白い!ただしえぐい描写が多いので、苦手な方は注意が必要かも?

始まりの魔法使い

かつて神話の時代に、ひとりの魔術師がいました。彼は、“先生”と呼ばれ、言葉と文化を伝え、魔法を教えました。そんな彼を人々はこう呼びました。―始まりの魔法使い、と。そんな大層な存在ではないのだが―「だから火を吹かないで!」「ごめんごめん。私にとってはただの息だからさ」竜として転生した“私”は、エルフの少女・ニナとともに、この世界の魔法の理を解き明かすべく、魔法学校を建てることにした。そこで“私”は、初めての人間の生徒・アイと運命の出会いを果たした―。(ファンタジア文庫より引用)


竜としての転生先は6000年前の原始時代だったというなかなか斬新なお話、主人公である先生が様々な種族と出会い交流を深めながら生前の知識と、エルフや人間の少女たちとの地道な実験で魔法を研究しながら少しずつ文明を築いていく物語です。 魔法に限らず日々のなかには発見が満ちていて、読んでいてわくわくする気持ちが湧いてきます。優しくて、温かくて、悲しくて、愛しい素敵な作品です!

ぼくたちのリメイク

僕、橋場恭也はしがないゲームディレクター。会社は倒産、企画もとん挫して実家に帰ることになる。輝かしいクリエイターの活躍を横目にふて寝して目覚めると、なぜか十年前の大学入学時に巻き戻っていた!?落ちたはずの大学に受かっていて憧れの芸大ライフ、さらにはシェアハウスで男女四人の共同生活と突如、バラ色の毎日に!ここから僕の人生を作り直すんだ―後の超有名クリエイター(の卵)と共に送る新生活がいま始まる!と、意気揚々と始めてみたもののそんなにうまくはいかないみたいで…。(MF文庫Jより引用)


もしあの時芸大に行っていたら…ゲーム会社が倒産して無職になった主人公が10年前にタイムスリップして、当時は入学しなかった芸大で人生をやり直す青春物語です。才能あるクリエイターの卵たちと協力し、ぶつかり合いながらも一つの作品を作り上げていく展開はすごく面白いですし、アクシデントにみまわれながらも、製作として全力を尽くす主人公が魅力的でとても良い!それぞれのキャラクターが才能を発揮するシーンなんか鳥肌ものです。4人の学生達の爽やかなシェアライフと、クリエイター達の熱い情熱を感じることが出来る良作です。

ラノベのプロ! 年収2500万円のアニメ化ラノベ作家

「バッキャロウ!こういう人気作は、発売日に買いたくねえんだって。俺より売れてる作家の初動に貢献したくないの!」アニメが爆死した、意識高い系ラノベ作家・神陽太の年収は2500万円。アニメがコケてもこれぐらい稼ぐことはできるが、この業界では全然たいしたことはない。上には本当に上がいる。そんなシビアな業界で陽太は“プロ”らしい日常を心がけるが―税金対策として雇った幼馴染み・希月結麻はラノベ知識ゼロ。後輩作家のJKとJCの才能には焦らされ、担当編集からはダメだしの嵐…。(ファンタジア文庫より引用)


望公太さんの描く最近流行りのラノベ作家モノですが『ラノベのプロ! 』はラノベ作家をこじらせた感が好き。ラノベ業界のかなりシビアな情報やリアルな数字が、ウソか本当か生々しい数字を多用して明かされていて興味深かく読めます。作者の書きたいことが詰まってる感じでとても面白いですよ!

14歳とイラストレーター

「ラノベの挿絵は1冊30万円。税金も家賃もPC代もここから支払うんだ」フェチズムの最前線を走るプロ・イラストレーター京橋悠斗はラノベ挿絵に心血を注いでいる。類は友を呼ぶのか、周りも曲者ぞろいで…巨乳と酒が大好きなチャラ系ベテランレーター倉山錦。いつも笑顔のほがらか美人レーター佐伯愛澄は「ストーカーほいほい」の異名に悩む。そして、14歳のコスプレイヤー乃木乃ノ香、イベント後に悠斗の部屋まで来て、とんでもないものをぶっかけられてしまい―!?理想と現実、そして欲望に振り回される。イラストレーターのガチな日常を大公開!(MF文庫Jより引用)


今までありそうでなかったイラストレーターもので、イラストレーターあるあるを盛り込みつつラノベらしいラブコメ作品。ほとんど馴染みのない世界で終始日常に徹しているので盛り上がりには欠けるのですが、読んでいて心地いい。文章がとても読みやすくてキャラクターも魅力的なので作品にとても引き込まれます!

妹さえいればいい

妹バカの小説家・羽島伊月の周囲には、いつも個性的な連中が集まっている。愛も才能もヘビー級、残念系美少女のハイエンド・可児那由多。恋に悩み友情に悩み夢に悩む青春三冠王・白川京。鬼畜税金セーバー・大悠アシュリー。天才イラストレーター・ぷりけつ―。それぞれ迷いや悩みを抱えながらもゲームをやったり旅行に行ったり仕事をしたり賑やかな毎日を繰り広げる伊月たち。そんな彼らを温かく見守る完璧超人の弟・千尋には、大きな秘密があって―。(ガガガ文庫より引用)


今秋にはアニメ化も予定されている『妹さえいればいい。』は、妹設定を愛しすぎたライトノベル作家が、変な仲間と沖縄や北海道に行ったり、TRPGをするお話。計算された薄さ軽さで読みやすい日常モノ青春物語です。感想は…めちゃくちゃおもしろい!裏事情みたいなものも含まれているので楽しく読めますよ。

ありふれた職業で世界最強

“いじめられっ子”の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。つぎつぎに戦闘向きのチート能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、錬成師という地味な能力のハジメ。異世界でも最弱の彼は、あるクラスメイトの悪意によって迷宮の奈落に突き落とされてしまい―!?脱出方法が見つからない絶望の淵のなか、錬成師のまま最強へ至る道を見つけたハジメは、吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす―。「俺がユエを、ユエが俺を守る。それで最強だ。全部薙ぎ倒して世界を越えよう」奈落の少年と最奥の吸血鬼による“最強”異世界ファンタジー、開幕!書き下ろし番外編「勝率0%の戦い」収録!(オーバーラップ文庫より引用)


クラス丸ごと異世界に飛ばされてしまうトリップ物、つぎつぎに戦闘向きの能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、錬成師という地味な能力のハジメ…。主人公の豹変がとにかく凄くて、最初は『もうこれ詰んだ!』としか思えない弱さなのに『これ卑怯!』ってくらい強くなるのが一周回って爽快。ヒロインと思われたクラス女子をよそに、異世界女子とくっつく展開は意外でした。

月が導く異世界道中

ある日、親の都合により月読命様に導かれ、異世界へ行くハメになった僕、深澄真。チート能力も授かり、これはまさに勇者フラグか!と思いきや、この世界の女神に「あんた、顔がブサイクだから」と断ぜられ、僕は「世界の果て」に飛ばされてしまう…。…まあ、仕方ない。開き直って異世界を楽しむか!こうして、裸一貫で人の温もりを求める旅を始めたわけだけど、出会ったのはフローラルな香りがするオークの娘、時代劇かぶれの竜の化け物、M属性のヘンタイ大蜘蛛etc―…僕の周りは見事なまでに人外祭りです。ちくしょー!ふざけんな!僕は絶対めげないぞ!(アルファポリスより引用)


面食い女神のクズ度がいい感じの異世界ファンタジー。冴えない見た目の主人公が性悪女神に疎外されて異世界で生き抜くのですが、見方になるのは魔物ばかり。主人公は基本的に力隠すスタンスですが、ここは暴れて欲しいってときにはちゃんとヒロインお供二人が暴れてくれるのは爽快で面白い!

放課後は、異世界喫茶でコーヒーを

魔法の息吹がかかったアイテムや食物が産出される『迷宮』。これを中心に栄える迷宮都市の外れに佇む一軒の喫茶店では、この異世界で唯一コーヒーが飲める。現代からやってきた高校生店主ユウが切り盛りするこの店には、コーヒーの芳しい香りにつられて、今日も喫茶店グルメを求めるエルフやドワーフ、冒険者たち、そして街の有力者までもが“常連”として足を運ぶ。近所にある魔術学院に通う少女リナリアもそのひとり。まだ、コーヒーは甘くしないと飲めないけど、ユウがいるこの店の雰囲気がお気に入り。でも、ライバルの女の子たちは他にもいて?恋のスパイスが効いたおいしい物語を異世界喫茶からお届け。(ファンタジア文庫より引用)


なにがなんだか分からないまま異世界に放り込まれた少年は、かつての世界との絆として喫茶店を経営します。主人公は基本的に店から外に出ないので、戦闘や冒険はありません。そして主人公がギリギリチートとは言えないレベルで現代文明の産物である料理を客に振る舞う事で物語は進行していきますのでドキドキもハラハラもなく、穏やかでゆっくりとした日常があります。この作品を読んでるとまるで自分も喫茶店にいるかのような気分になって心が癒されます。コーヒーを片手にどうぞ!


あとがき

いかがでしたか?おすすめの新作ライトノベルをご紹介してきました。どれもとても面白くて読み始めると絶対にはまる作品ばかりです!気になるものが見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

泣いてストレス解消したい方に超おすすめ!絶対に泣ける小説 20選!

大人になってめっきり泣かなくなっていませんか?『泣く』ということは心に溜まったストレスなんかをデトックスさせてくれる、とても大切な行為です。時には思いっきり泣いてすっきりしてみませんか?今回は、涙なしでは読めないようなおすすめの小説をジャンルを問わず厳選してご紹介していきたいと思います。

泣けるおすすめの小説

  • 表記はタイトル、著者、あらすじ、感想の順になっています。


それでは、ごゆっくりご覧になってあなたの『泣ける小説』を見つけてくださいね。

旅猫リポート/有川 浩

野良猫のナナは、瀕死の自分を助けてくれたサトルと暮らし始めた。それから五年が経ち、ある事情からサトルはナナを手離すことに。『僕の猫をもらってくれませんか?』一人と一匹は銀色のワゴンで“最後の旅”に出る。懐かしい人々や美しい風景に出会ううちに明かされる、サトルの秘密とは。永遠の絆を描くロードノベル。(講談社文庫より引用)


5年暮らした愛猫・ナナの新しい飼い主を探す、サトルとナナの旅のお話です。動物は人の心が分かるって言いますが、本当に『ナナ』みたいな感じなのかもしれません…猫視点なのでコミカルだけど内容に重みがあって、人と人、猫と人、あたたかい絆に溢れた物語、サトルとナナから『幸せ』とか『愛』とか『生きること』とか…すごく大切なことを教えてもらったような気がします。ふう…それにしても尋常じゃないくらい泣いてしまいました。私の中で、有川浩さんの作品では『阪急電車』が最高だと思っていましたが、それを超える作品かも。おすすめです!

その日のまえに/重松 清

僕たちは「その日」に向かって生きてきた―。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか…。死にゆく妻を静かに見送る父と子らを中心に、それぞれのなかにある生と死、そして日常のなかにある幸せの意味を見つめる連作短編集。(文春文庫より引用)


生と死がテーマの短編集なのですが、どの作品もどこまでも透き通っています。『その日』自分の大切な人が亡くなる日、それを分かっていて過ごす日常が描かれていて、簡単な言葉で永遠に解けない問題を解いているかのような内容…重松清さんってやっぱり凄い。最後のあたりで全ての内容がほんのり繋がってるところでは、もう鳥肌が立ってしまいました。心が癒されて人に優しくなれる一冊、涙が何度も何度も繰り返し込み上げてきます。


博士の愛した数式/小川洋子

[ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい"家政婦。博士は“初対面"の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。(新潮文庫より引用)


こちらは第1回本屋大賞受賞作品、事故によって80分しか記憶が続かない老数学者と家政婦、そしてその息子の交流が描かれています。毎朝同じように初対面の挨拶がおこなわれ、博士の体のあちこちには忘れてしまって困らないようにとメモが貼られています。そんな博士が『好き』だから、一生懸命に博士の話にあわせようとする息子、哀しいけれどとてもあたたかい…。こんなにも静かなあたたかさに満ちた世界が本の中に完成されていることに感動、泣きっぱなしでした。


小説 星守る犬/原田マハ

道ばたでないていた子犬の「ぼく」を、みくちゃんって女の子が拾ってくれた。ぼくの新しい生活がはじまった。みんな一緒の楽しいくらしは、ずっと続くと思ってた。でも、家族はだんだん離ればなれになって、ぼくは一人取りのこされたおとうさんと「旅」に出ることになったんだ―。(双葉文庫より引用)


「原生林の中に放置された車の中に 白骨化した遺体、その遺体の近くで白骨化した犬の遺体も発見された。男性の遺体は死後1年以上経過、犬は死後3ヵ月」…仕事も家族も健康も失ったおとうさんと飼い犬ハッピーは旅に出た…。物語は『ぼく』という犬の目線で話が進んでゆきます。どんな状況でもぼくに対する愛情が変わらないおとうさんと一緒に居られることが嬉しくてたまらない姿が健気で、ただひたすら飼い主を思う犬の姿に泣けて泣けて仕方ありませんでしたが、読後感はとてもさわやかで、心に温かいものが残ります。


ツナグ/辻村 深月

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員…ツナグの仲介のもと再会した生者と死者。それぞれの想いをかかえた一夜の邂逅は、何をもたらすのだろうか。心の隅々に染み入る感動の連作長編小説。(新潮文庫より引用)


死者と生者を一度だけ引き合わせる事が出来る使者(つなぐ)と様々な思いを抱く依頼人たちとの短編連作。会うことで、悲しみや後悔が和らぐこともあれば、もう二度と償うことが出来ない事実に打ちのめされることもある…。しっとりとした優しい終わり方が良かったです。読んでる間も泣けるし、思い出しても泣けた一冊。

辻村深月さんのおすすめ作品


くちびるに歌を/中田 永一

長崎県五島列島のある中学校に、産休に入る音楽教師の代理で「自称ニート」の美人ピアニスト柏木はやってきた。ほどなく合唱部の顧問を受け持つことになるが、彼女に魅せられ、男子生徒の入部が殺到。それまで女子部員しかいなかった合唱部は、練習にまじめに打ち込まない男子と女子の対立が激化する。一方で、柏木先生は、Nコン(NHK全国学校音楽コンクール)の課題曲「手紙~拝啓十五の君へ~」にちなみ、十五年後の自分に向けて手紙を書くよう、部員たちに宿題を課した。そこには、誰にもいえない、等身大の秘密が綴られていた。(小学館文庫より引用)


長崎の五島列島を舞台に、合唱部に所属する中学生たちが主人公のお話、とても爽やかな清々しい風を感じました。男女で対立が起こったり、淡い恋愛感情の描写があったり、中学生ならではの悩みや葛藤を抱えている姿がリアルに描かれていて、これぞ青春という感じでしっかりと感動させてもらいました。そしてラストの一文は、歌を聞き終った後の余韻のように心に響きました。


夏の庭/湯本 香樹実

町外れに暮らすひとりの老人をぼくらは「観察」し始めた。生ける屍のような老人が死ぬ瞬間をこの目で見るために。夏休みを迎え、ぼくらの好奇心は日ごと高まるけれど、不思議と老人は元気になっていくようだ――。いつしか少年たちの「観察」は、老人との深い交流へと姿を変え始めていたのだが……。喪われゆくものと、決して失われぬものとに触れた少年たちを描く清新な物語。(新潮文庫より引用)


人が死ぬ瞬間を見てみたいという好奇心から、ご近所でいつ死んでもおかしくない、生きる屍と噂されているおじいさんを観察し始める小学校6年生の男の子3人組とおじいさんとの交流と友情が描かれた作品。最初は怖れを抱いていた死という概念を、ある意味家族と同じように親密になったおじいさんの死を通して、彼等なりに消化し、前を向いて歩いていく…といっても物語自体は明るく描かれていて、微笑ましい描写もたくさん。穏やかでじんわりと心に染みるお話でした。


とんび/重松 清

つらいときは、ここに帰ってくればいい。昭和37年、ヤスさん28歳の秋、長男アキラが生まれた。愛妻・美佐子さんと、我が子の成長を見守る日々は、幼い頃に親と離別したヤスさんにとって、ようやく手に入れた「家族」のぬくもりだった。しかし、その幸福は、突然の悲劇によって打ち砕かれてしまう―。我が子の幸せだけを願いながら悪戦苦闘する父親の、喜びと哀しみを丹念に描き上げた、重松清渾身の長編小説。(角川文庫より引用)


ホリエモンが独房で読んで咽び泣いたという『とんび』は、潮の香りが今にも漂ってきそうななつかしい物語。不器用なのだけど、お互いを想う愛に溢れているベタベタな家族愛ものですがどうしようもなく心に沁みて、涙がぼろぼろと出てきます。 人肌のような温もりがひしひしと伝わってきて、素直に温かい気持ちになれる一冊です。


椿山課長の七日間/浅田 次郎

働き盛りの46歳で突然死した椿山和昭は、家族に別れを告げるために、美女の肉体を借りて七日間だけ“現世”に舞い戻った!親子の絆、捧げ尽くす無償の愛、人と人との縁など、「死後の世界」を涙と笑いで描いて、朝日新聞夕刊連載中から大反響を呼んだ感動巨編、待望の文庫化。(朝日文庫より引用)


椿山課長ら3人の死者が現世に戻ってやり残していたことに片をつけていく結構悲しいお話なのに、ユーモアがあふれていて、もう爆笑しながら号泣。死後の世界をこんなふうに描ける人はそういないと思います。知って良かった、知らなければ良かった、色んなケースが三者三様で描かれていて、心温まる一冊でした。


昨夜のカレー、明日のパン/木皿 泉

7年前、25歳で死んでしまった一樹。遺された嫁・テツコと今も一緒に暮らす一樹の父・ギフが、テツコの恋人・岩井さんや一樹の幼馴染みなど、周囲の人物と関わりながらゆるゆるとその死を受け入れていく感動作。(河出文庫より引用)


若くして夫の一樹を亡くしたテツコと、一樹の父であるギフ。主人公の二人や一樹と関わりのあった周囲の人達のエピソードが短編集の形で綴られています。『死』がテーマの小説なのにどこかほのぼのしていて、独特の雰囲気があって、一話読み終わるたびに気持ちがほんわか。とても心地のよい読後感を味わえますよ。


永遠の0/百田 尚樹

「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、1つの謎が浮かんでくるーー。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。(講談社文庫より引用)


零戦に乗り特攻で亡くなったという祖父。彼は実際はどういう人間だったのか。彼を知る人物を訪ね、戦争とは何か、当時を生きた人の真実とは何かを考えるお話。言わずと知れた百田尚樹さんのデビュー作。途中何度も感動して涙してしまって、その時々で立ち止まりその先を読むのが辛くなります。愛する人を限りなく想い、必死に戦ってくれた人がいるから今がある。賛否両論あるかもしれませんがおすすめします。


カラフル/森 絵都

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになるのだが…。不朽の名作ついに登場。 (文春文庫より引用)


死後の運命を抽選で決めたり、プラプラという力の抜けた名前の天使が出てきたり。ゆるい設定のためか、死にまつわる物語なのに暗い感じはせず、ポップで爽やかな印象で凄く読みやすかったです。『どんな人もどんな人生も、いろんな絵の具を持っている。きれいな色も、汚い色も』その言葉にフッと心が軽くなります。とてもカラフルな物語で綺麗な世界観でした!


神様のカルテ/夏川 草介

栗原一止は信州にある「二四時間、三六五日対応」の病院で働く、悲しむことが苦手な二十九歳の内科医である。職場は常に医師不足、四十時間連続勤務だって珍しくない。ぐるぐるぐるぐる回る毎日に、母校の信濃大学医局から誘いの声がかかる。大学に戻れば最先端の医療を学ぶことができる。だが大学病院では診てもらえない、死を前にした患者のために働く医者でありたい…。悩む一止の背中を押してくれたのは、高齢の癌患者・安曇さんからの思いがけない贈り物だった。 (小学館文庫より引用)


変人と呼ばれる内科医の栗原一止の心のこもった医療の物語。厳しい現場や思い通りにいかないもどかしい現実の中でも、人へ寄り添い、思いやる大切さを描いたとても読みやすくて優しいお話でした。ほっこり読み終えられますよ!シリーズものとなっています。


君の膵臓をたべたい/住野 よる

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて―。読後、きっとこのタイトルに涙する。「名前のない僕」と「日常のない彼女」が織りなす、大ベストセラー青春小説!(双葉文庫より引用)



不治の病の彼女と本と孤独を愛する彼の不思議な関係が描かれたお話。普段人と関わらない男の子、周りの人にどんな時にでも明るく接することで生を実感する女の子。明るいヒロインと、淡々とした主人公のやり取りが、読んでいてとても気持ちいい。2人とも実は完全に心を開ききっていないのですが、お互いがお互いだけに徐々に心を開いていきます…切なくもあたたかい気持ちになれるとても素敵な作品。特に後半は外で読むのは危険、すごく泣けますよ!

2017年映画化される小説まとめ


君と会えたから・・・/喜多川 泰

将来に対する漠とした不安を抱えながらも、自分のやるべきこともやりたいことも見つけられずに何もせず、無気力に過ごしていた平凡な高校生の僕のもとに、ある夏の日、美しい女の子がやってきた。そして、彼女から、その後の僕の人生を変える教えを聞くことになる。いつしか彼女に恋心を募らせていた彼の前に次第に明らかになっていく彼女の秘密とは……。(ディスカヴァー・トゥエンティワンより引用)


無気力に毎日を過ごす主人公がふと知りあった女の子に恋心を抱き、彼女と会う内に自分の人生に必要な何かに気づいゆく…ストーリーは短いのですが、余韻はとても長いです。文体がシンプルでとても読みやすく、やりたいこと、これからやるべき事を見つける手がかりになるかもしれない素敵すぎる一冊。今自分のやりたいことがわからなくなり、悩んでる人にオススメです!この作者さんの話は悲しかったり、切なかったりする中で人生について、本当に大事なことを考えさせてくれるものが多いと思います。もちろん泣けます。


八日目の蝉/角田 光代

逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか…。東京から名古屋へ、女たちにかくまわれながら、小豆島へ。偽りの母子の先が見えない逃亡生活、そしてその後のふたりに光はきざすのか。心ゆさぶるラストまで息もつがせぬ傑作長編。(中公文庫より引用)


映画から入って、小説がもっといいと思えた作品。1つの事件を通して、2人の女性の人生が綴られています。愛する既婚男性の子供を身ごもりながらも抱きかかえることは叶わず、男の赤子を連れ去って幾多の困難に見舞われながら逃げ惑う女性…。主人公のどうしようもない母性に、読んでいて息が詰まり、母とは何か、家族とは何かを考えさせられました。小豆島が舞台となるこの物語、きれいな瀬戸内の海を見て、ゆっくり読むのがおすすめ!


十二番目の天使/オグ マンディーノ

私の人生は素晴らしいものだった、ほんの二週間前まで。妻子を失い、絶望の果てに自殺を決心した私の命をそのとき、ある天使が救ってくれた…。全米が泣いたベストセラー小説。 (求龍堂より引用)


ここから海外の作品を何冊かご紹介。人生を終えようとしていた人間が、小さな小さな少年に救われ…そして、人を救う側にまで立ち直ることができた。『十二番目の天使』は、人生再起の感動小説で、展開は正直予想できてしまいますが、それでも最後はウルっときてしまいます。絶対に、絶対に、絶対に、諦めない!少年の健気な姿とチームメイトの温かさが、心に沁みる素敵な一冊。


青空のむこう/アレックス シアラー

「この世」に思いを残したまま死んだ少年が、「この世」にゴーストとなって戻ってくる。友達、家族に思いを伝える術がなかったが、最後に奇跡が起きて「あの世」に旅立ってゆく。 (求龍堂より引用)


物語は主人公の少年が事故で亡くなり死者の国に来たところから始まります。生前に大きな後悔がある彼は死者の国から舞い戻り自分の人生を振り返る冒険に出ます…。死生観について書かれていながら暗くなりすぎておらず、むしろ前向きな気持ちになれる本。ユーモラスな語りでとても面白い本なのに、途中からずっと泣いてしまいました。


アルジャーノンに花束を/D・キイス

32歳になっても幼児なみの知能しかないチャーリイ・ゴードン。そんな彼に夢のような話が舞いこんだ。大学の先生が頭をよくしてくれるというのだ。これにとびついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に検査を受ける。やがて手術によりチャーリイの知能は向上していく…天才に変貌した青年が愛や憎しみ、喜びや孤独を通して知る人の心の真実とは? (早川書房より引用)


不朽の名作。チャーリーの日記で進む物語。小さな子どもが書いたような文章が徐々に高度なものになって、論文調になり、そしてゆっくりゆっくり最初に戻っていく…読んでいくとどんどん引き込まれていきます。『知識』とは、『優しさ』とは、『愛情』とはと問うメッセージが強くながれ続け、本当に認めて欲しい感情がなんだったのかを最後に主人公は理解します。何度読んでもラストは涙します。

心を豊かにしてくれる小説5選


あの空をおぼえてる/J・L・ケアリー

事故で妹を失い自身も重傷を負った11歳のウィルは、死んだ妹に宛てた手紙を書きつづけるが、それは誰も知らない二人だけの秘密だった…。かざらぬ少年の優しさと家族の愛が胸に響く、生きている幸せを感じられる物語。 (ポプラ社より引用)


タイトルと表紙に惹かれて読んだのですが、哀しくて優しいお話。死んだ妹に手紙を書く兄、家族の悼みがだんだん癒されるまでが丁寧に描かれています。素直でどこまでも子供な『ウィル』の健気な優しさや、ずっと心に抱えてた気持ちに最後の最後で泣いてしまいましたが、こちらも読んだあとにはほっこり温かい気持ちになるそんな一冊でした。


あとがき

いかがでしたか?涙がとまらない。絶対になけるおすすめの小説 20選をご紹介してきました。人の死をテーマにした作品が多めですが、どの作品もとても優しくて、あたたかくて、心に沁みる世界が描かれていて素敵な読後感を味わえる小説ばかりです!気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。


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