いろはにほへど

朝起きて本を読んで寝てます。

1巻完結、1冊で大満足できるお勧めの面白い漫画 傑作15選

みなさんは1巻完結の漫画にどんなイメージを持っていますか?なんとなく物足りないような気もする人も多いかもしれませんが、全然そんなことはありませんよー!むしろ1冊の中に伝えたい事がブレずにぎゅっと詰まっているので、どっぷりとその漫画の世界に浸り思い切り楽しむ事が出来るんです。


今回はそんな一巻完結漫画の中でも、特に完成度がとても高いと感じた作品をご紹介していきたいと思います。どの作品も世界観がしっかりと造りこまれていて大満足出来ること間違いありません!読まず嫌いな人、もちろん大好きな人、誰が読んでもきっと面白いと感じて貰えるはずの超おすすめ作品ばかりですので是非目を通してみてください。

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面白い!おすすめの一巻完結漫画

ラブコメから青春モノ、ファンタジーまで様々なジャンルの、ストーリーものから短編集までまんべんなくご紹介しています(短編集が多い気もします)。お気に入りの一冊を見つけて思い切りその漫画の世界観を楽しんで下さいね。作品は随時更新予定です。ごゆっくりどうぞ!

うどんの女


出典:©︎うどんの女

「好きです」……うどんが。バツイチ出戻りの村田チカ(35)の仕事は学食の「うどんのおばちゃん」。連日、うどんオンリーの男子学生・木野(21)と目が合うようになり──。ビンボーなの? うどんが好きなの?それとも私のこと……!?年上女と草食男子の、じれったいほどの年の差ラブコメディ。(Feelコミックスより引用)


安くて庶民の味方のうどんがまさかこんな…大学の学食でいつもうどんを食べる男子学生と、そのうどんを作っている厨房の女性とが、うどんを挟んで何となく意識し始めて、妄想が進み出す様子が面白いラブコメ。


確証を持ってみたり、がっかりしたり、お互いの妄想と現実が交差します。最初からジワジワ来る良い二人の距離感。まさかうどんで一冊話を持たせるとは思わなかったのでびっくりしたおすすめ漫画。『このマンガがすごい』2012のオンナ編で第3位を獲得した作品です。



ネムルバカ


出典:©︎ネムルバカ

大学の女子寮で同室のセンパイ&コウハイ。バンド活動に打ち込むセンパイは、いつも金欠ピーピー状態。これといって打ち込むもののないコウハイは、とりあえず「古本MAX」でバイト中。ぬるま湯に頭まで浸かったような、でも当人にはそれなりに切実だったりもする「大学生」という不思議な時間…。ぐるぐる廻る青春のアレやコレやを描いた大学生日常ストーリー♪(リュウコミックスより引用)


何かしたいけど何ができるかわからない、学生のモラトリアム期(社会人になる自信がなくて大学の卒業なんかを延ばしている)を暖かい視点で描いている作品。夢を追いかけ続けている鯨井先輩とテンプレ大学生である入巣さんの対比でそれが上手く表現されています。


内容としてはひねった感じを予想していましたが結構直球で大学生がうだうだしています。でもそこからの流れが最高すぎる!けだるい雰囲気から始まってラストの爽やかなネムルバカ。何回でも読み返せるおすすめ漫画です!



外天楼


出典:©︎外天楼

外天楼と呼ばれる建物にまつわるヘンな人々。宇宙刑事がいて、ロボットがいて、殺人事件が起こって……? 謎を秘めた姉弟を追い、刑事・桜場冴子は自分勝手な捜査を開始する。“迷”推理が解き明かすのは、外天楼に隠された驚愕の真実……!? 奇妙にねじれて、愉快に切ない――石黒正数が描く不思議系ミステリ!!(KCデラックスより引用)


もう一冊石黒正数さんの作品をご紹介。ギャグ、ミステリ、SF、サスペンスと様々なジャンルをこれでもかと詰め込んでしかもたった一冊で見事に伏線回収を行っている凄い漫画。


前半の登場人物たちのたわいない日常から、オムニバス形式で話がだんだんと繋がって一つの大きなお話になって行きます。ミステリーではよくあるのですが、漫画では初めて見ました。万人ウケするのかどうかは分かりませんが、すさまじい完成度のおすすめの一冊です。


アンダーカレント


出典:©︎アンダーカレント

ほんとうはすべて知っていた。心の底流(undercurrent)が導く結末を。夫が失踪し、家業の銭湯も手につかず、途方に暮れる女。やがて銭湯を再開した女を、目立たず語らずひっそりと支える男。穏やかな日々の底で悲劇と喜劇が交差し、出会って離れる人間の、充実感と喪失感が深く流れる。 映画一本よりなお深い、至福の漫画体験を約束します。(アフタヌーンKCDXより引用)


作品紹介の通り素敵な映画を一本見終わった時のような読後感。哀愁漂う人間ドラマが描かれた完成度の高いおすすめの漫画。


失踪した夫の帰宅を待ちつつ銭湯を営業する女性と周囲の人々のお話。パッと目立つ様な絵柄ではないところも、物語の中心でもある心理描写を引き立てていると思います。



珈琲時間


出典:©︎珈琲時間

コーヒーがあるだけで、世界はこんなに美しい。「コーヒー」をモチーフにした芳醇な短編集。チェロ弾きの女性が出会った、怪しいイタリア人(?)。映画監督を名のり、コーヒーをたかる彼の振る舞いはいかにもうさんくさいが……? 登校拒否の少女が一人暮らしの叔母を訪れ、いっしょに生豆を焙煎し淹れたてのコーヒーを味わう……。などコーヒーにまつわる様々な物語を17編収録。(アフタヌーンKCより引用)


豊田徹也さんの作品ももう一冊。珈琲に纏る悲喜交々をユーモラスに、シリアスに、時にブラックに描いたおすすめの17話収録短編集。1話あたり12ページと短めで、基本的に軽やかな作風なので凄く読みやすいです。もちろん、え?終わり?ってなることもありますが…。


率直にコーヒーのネタがここまで味わい深いものとは思いませんでした。また読み直したくなる不思議な雰囲気を醸し出した傑作だと思います。この漫画を読める上質な時間のお供にはぜひ珈琲を。



バス走る。


出典:©︎バス走る。

バス停から切り取られた、淡くて優しい恋模様。『バス走る。』 ファン待望の単行本化!本誌未掲載のエピソードに加え、傑作短編を2本収録!(BUNCH COMICSより引用)


バスにまつわる短編集。どの話も爽やかでサラッとしているのにとっても印象深い作品ばかり。優しいタッチの絵柄と水彩のイラストがストーリーの透明感を際立たせています。


大きな力に流されるしかない2人。繋げない手。見つめあう瞳。ひたむきに相手を思う心。どの作品もドキドキしながら読んで最後にはキュンとなる読めば幸せな気分になれる一冊です。バスは想いを乗せて走る。



アイリウム


出典:©︎アイリウム

1錠飲めば1日分の記憶を飛ばすことができる薬、アイリウム。薬が効きはじめると、他人から見れば意識もあり普段通りの生活をしているように見えて、その間の記憶がまったくなくなってしまう。つまり、嫌な思いをする出来事の前に飲んでおけば、その事を思い出すことなく日常生活が送れるのだ。記憶を薬でコントロールできるようになった時、その人の生はどんな彩りになるのか…。(モーニング KCより引用)


1錠飲めば24時間の記憶を喪失することができる薬、アイリウムの短編集。ほろ苦なヒューマンドラマもあればママ友会を舞台にしたドロドロもあったりとバラエティに富んだ作品集。


アイリウムに頼る人間を描いたオムニバスなのですが、カラクリが分かっているだけに最初の1・2話目以降は新鮮さに欠けてしまった感じが少し残念。負の感情に対しての洞察と切り込み方が凄くて結構どれもテンションの下がる漫画…まあ面白いんですけどね。



ききみみ図鑑


出典:©︎ききみみ図鑑『視える音』より

「僕は音楽が嫌いだ」。高校生の智原くんは、音楽が目に見えることで周囲から変わり者扱いされ、すっかりひねくれていた。ところが或る日、ひとりの少女が奏でるギターから、とびきり素敵な生き物が飛び出してきた……!宮田紘次の初連載作が、待望の単行本化!コミックビーム誌上に掲載された“音”にまつわる8本の読切作品と、人気の高かった第1話「視える音」の後日談を収録した嬉しい1冊。(バンブーコミックスより引用)


音楽にまつわる連作短編集。この漫画、台詞も効果音も書かれてないのに『音』がわかるんです。もちろん漫画で音を聞くことはできませんが、リズムを感じることはできるんです!


連続するコマの瞬間の切りとり方やコマの配置、構図やアングルのとり方でリズムは変わり、爽快なリズムを奏でます。ストーリーを追うだけではなく気持ちの良さを体感できる漫画。ワクワクできる1冊ですよ。


GOTH


出典:©︎GOTH

天才・乙一の本格ミステリーをコミック化! 人間の暗黒部分に惹かれる主人公「僕」と森野夜。森野の死体を夢見る「僕」は彼女の禁断の過去へ遡る…。(角川コミックス・エースより引用)


人間の暗がりを常に求める僕と夜のなかなか猟奇的なお話。乙一さんの小説がうまく要約され、雰囲気もそっくりそのまま再現できていて、上手くコミカライズされていると話題にもなった漫画です。


残酷な描写が酷く淡々と当然のように描写されているので、グロ耐性がないと辛いかもしれませんが、この漫画を一言で表現すれば『グロいのに美しい』…いけない欲望を駆り立てられる感じです。


ひかりのまち


出典:©︎ひかりのまち

駆け出しの漫画家・野津は、自分の描く漫画に行き詰まりを感じていた。そして、締切が迫っているにも関わらず、学生時代の友人たち(全員フリーター)とついつい夜遊びしてしまう始末。そんなある日、野津は彼女のさよちゃんと一緒に“ひかりのまち”と呼ばれる新興住宅地へ取材に訪れるが。(サンデーGXコミックスより引用)


新しく綺麗な住宅地・ひかりのまちに住む人たちの、泥臭い日常と非日常を垣間見る短編集。人々の負の感情が溢れていて、爽快感とかはあまり無いのですが、突き付けられるリアリティがあります。


なんの変哲もない一つの街で起こる様々な出来事は、最後に全てが繋がって『生きること』とは何かについて少し考えさせられます。ネットでは叩かれたり称賛されたり忙しい、浅野にいおさんの初期の名作です。



竜のかわいい七つの子


出典:©︎竜のかわいい七つの子

竜と人、人魚と野球少年、神様と小学生――それぞれの絆を題材とした過去の6作品に加え、全38ページの新作描き下ろし作品を収録。笑いあり、涙あり、きっとあなたが忘れていた、親と子の絆を思い出す7つの物語。(ビームコミックスより引用)


『ダンジョン飯』の九井諒子さんが、色々な世界を自在に操って魅せてくれる短編集。ちょっと不思議で独特な世界観が素敵すぎます。


竜、人魚、狼男、神様、日本昔話風など色々な話が詰まっていて、1話ごとにまったく違う世界を創りあげています。異世界をうまく日常に組み込んでいて、違和感なく架空生物を受け入れられるのも凄い。心地よく現実逃避できる超おすすめの漫画、一冊の満足度がめちゃくちゃ高いですよ!それから同作者の『ひきだしにテラリウム』もかなりおすすめです。


ハルコイ


出典:©︎ハルコイ

心を桜色に染めるハートフル短編集。結婚を夢見て揺れる心に響く「指輪の片想い」。情熱が生まれる瞬間に出会う「美彩食堂」。春の始まりのような恋が薫る「ハルコイ」。つないだ手の温もりが甦る「ななつの約束」。末次由紀が贈る、切ないほどに優しい愛の物語。(BE LOVE KCより引用)


帯に涙なしには…と書いてあってまさかねと思ったら全部の話でうるうるしていた本。いろんな恋のお話が詰まった『ちはやふる』の作者が描く珠玉の4話短編集です。


派手なドラマ性はないのですが、だからこそキャラクターの心情描写の繊細さが光る名作。どの話も最高なんですが私個人がいいなと思ったのは、すっぴんでも酷い手荒れをしていても一生懸命全力で食堂を立て直した美彩ちゃんが素敵な『美彩食堂』がおすすめ。桜の季節がちょっと切なくなる一冊です。


終末のラフター


出典:©︎終末のラフター

世界に闇が訪れ、滅びを迎えた時代。人々に憎まれながらも生きる「悪魔」と呼ばれる者たち。彼らはどうして生まれたのか?その目的は?悪魔として生きる一人の青年とその妹。二人がある街を訪れたところからストーリーは始まる…。(少年サンデーコミックススペシャルより引用)


かつて世界を恐怖に落とした白い悪魔は倒されるも、その後悪魔の口と呼ばれる紋様を持つ不老不死の人間が各地に現れる…。1巻で終わってしまうのがもったいなく感じるくらい、キャラも設定も世界観もきちんと作られているダークファンタジー。読後も思わず物語のその後を考えてしまいます。


何が正義で何が悪なのかを読者に探らせる良作で、更に書き下ろしが話に深みを与えています。ダークファンタジーが好きな方は、評判など気にせずにとにかく読んでみることをお勧めします。

おすすめのファンタジー漫画 15選



運命の女の子


出典:©︎運命の女の子 『無敵』より

少女の周囲に、死体の山が築かれていく――。女刑事が大量殺人犯と対峙するホラーサスペンス『無敵』。誰もが自分を愛した。そう、彼女以外は……。苦い初恋の呪縛から逃れられない青年をリリカルに描く『君はスター』。世界を救えるのは、祝福を受けなかった私だけ。使命を背負わされた少女と少年の冒険譚。(アフタヌーンKCより引用)


それぞれ異なる作風の3つの短編集です。最初の女の子は怖い。 二番目の女の子は賢い。 三番目の女の子は何にもしてないけど、私はこの話が好きかな。


どれもまさに運命の女の子のお話でぴったりなタイトル。思春期の残酷さと自己愛と拒絶と孤立と共感とピュアさが入り混じった漫画です。そして3作品それぞれの読後感が全然違うので、その振り幅も楽しむ事ができますよ。それにしても『無敵』がもし3作目だったら、怖すぎて夜寝れなかったかも…ってくらい怖い。



サンドランド


出典:©︎サンドランド

幻の泉をみつけだせ!! 魔物も人間も慢性の水不足にあえぐ砂漠世界で、悪魔の王子・ベルゼブブと元天才軍人・シバが強力タッグを組み、水源を求めて冒険に旅立った!! 灼熱の荒野で彼らを待ち受けるのは!?(ジャンプコミックスより引用)


みんな大好き鳥山明さんの描く短編集。これぞ少年漫画といった感じ。ドラゴンボールの天下一武道会までのような楽しさを追体験できる作品です。


水不足に苦しむ砂漠の世界、保安官ラオが悪魔王子ベルゼブブと魔物シーフと組み、幻の泉を探す冒険アクション。緻密に描き込まれた絵としっかりと立ったキャラクターたち、1人で手書きで描き上げた純度100%の鳥山漫画というだけでも大満足の一冊!



アオとハル


出典:©︎アオとハル

高校3年進級時、仲良しとクラスが別になってしまったハルオは、ぼっちな毎日を過ごしていたが、孤独をごまかすためにたどり着いた図書館で美少女・アオに出会う。 だがアオには壮絶な家庭環境があった……!? 胸に突き刺さる青春ラプソディ!(YKコミックスより引用)


ここからは少し面白いのベクトルが変わります。高三のハルが出会った冷めた視線の可愛い女子高生・アオは昔ハルが暴力から救った女の子だった..。メインの男女二人の周りはDVなどかなりヘビーな感じの青春モノ。


最初の方はラヴコメタッチなのですが、途中からは絵柄にそぐわず、とにかく気分が悪くなるくらいの不条理と暴力と無力感の連続で少し覚悟して読んだ方がいいような気もします。ここまで痛みを描く青春モノはある意味貴重だと思いおすすめします。


ちーちゃんはちょっと足りない


出典:©︎ちーちゃんはちょっと足りない

あれも欲しい、これも欲しい…。いつも何か物足りない気がする中2女子、ちーちゃんとナツ。少し不満で平凡な毎日は、ある事件をきっかけに揺らぎ始めて?(少年チャンピオン・コミックスエクストラもっと!より引用)


想像以上に胸に突き刺さるインパクトのある鬱漫画。みんなただただ一生懸命生きているだけなのに、なんでこんなに『未来がない』ところに追い詰められてしまうんでしょう。


幼いちーちゃんと、平凡だけど真面目で心優しいナツと、頭がよくてシニカルな旭ちゃんの、ほのぼのした中学生活を描いた漫画…途中から崖に突き落とされたような気分になります。読んだら確実にブルーになるのになぜか読んでしまう…共感と反発と、怒りと悲しみと、どうしようもないやり切れなさにかられるすごい漫画です。


神様がうそをつく。


出典:©︎神様がうそをつく。

転校先の学校で、同級生・理生(りお)の秘密を知ったなつる。少年と少女の、幼い恋と冒険の物語。――七尾(ななお)なつるは東京から転校してきた小学6年生。クラスの女子に無視され、サッカーチームの新任コーチともソリが合わない。そんな時、大人びたクラスメイト・鈴村理生(すずむら・りお)の、誰にも言えない秘密を知ることに……。夕立、お祭り、「とうふ」という名の白い猫。小学校最後の夏。ふたりの、ひそやかな冒険が始まる。(アフタヌーンKCより引用)


読後感の良い作品に戻ります。『神様がうそをつく』どこか悲観的にも聞こえたタイトルが、読み終えた後は優しく聞こえる作品。


序盤小6の男女のひと夏のお話から一転、大人でも驚きの展開が…。2人の不安な気持ちや、束の間の安らぎにすっかりと引き込まれてしまいました。ものすごくヘビーにもなりうる題材を、前向きに爽やかさに徹して描いている傑作。おすすめです。




あとがき

爽やかな青春漫画から鬱漫画まで、とにかく面白くて満足出来ること間違いなしのおすすめ『1巻完結漫画』をご紹介してきました。1冊ですので何処にでも持ち歩けるという利点もありますよね、お気に入りの場所で魅力たっぷりの漫画の世界を思い切り愉しんでみてはいかがですか?気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。それでは、最後まで読んで頂きありがとうございました。

読みやすくて面白い歴史・時代小説 おすすめの10冊!

小説のジャンルの中でも人気の高い『時代小説』ですが、少し難しそうでとっつきにくいという方も多いと思います。そんなあなた!損していますよー!いざ読んでみると想像以上に面白いんです!今回は歴史・時代小説の魅力を充分味わってもらう為、読みやすくて面白い作品ばかりを、新作・名作・人気作の中からよりすぐってご紹介していきたいと思います。どれもサクサク読めてどっぷりとはまれる作品ばかりですので是非参考にしてみて下さいね。

読みやすくて面白い時代小説

超おすすめの時代小説ばかりですので、是非お気に入りの作品を見つけて下さいね。

関ヶ原/司馬 遼太郎


出典:©︎関ヶ原

東西両軍の兵力じつに十数万、日本国内における古今最大の戦闘となったこの天下分け目の決戦の起因から終結までを克明に描きながら、己れとその一族の生き方を求めて苦闘した著名な戦国諸雄の人間像を浮彫りにする壮大な歴史絵巻。秀吉の死によって傾きはじめた豊臣政権を簒奪するために家康はいかなる謀略をめぐらし、豊家安泰を守ろうとする石田三成はいかに戦ったのか。(新潮文庫より引用)


人間模様を描いた司馬文学の真骨頂と言われる作品。映画化もされるということで話題になっていますね。戦国大名の姿が目に浮かぶようなわかりやすくて活き活きとした描写、そしてキャラクターが独り立ちして、グングン引っ張る面白さ。時代小説をほとんど読んだことがない方にも、とても読みやすい作品だと思います。


上・中・下巻からなる壮大な物語の本作では、歴史上最も有名な合戦の中で各武将の頭脳戦が繰り広げられます。いつにもまして極悪な徳川家康、どうすれば家康の野望を止められるのかついつい一緒に考えてしまいますよ。この面白さ、もちろんおすすめです。


漂流/吉村 昭


出典:©︎漂流

江戸・天明年間、シケに遭って黒潮に乗ってしまった男たちは、不気味な沈黙をたもつ絶海の火山島に漂着した。水も湧かず、生活の手段とてない無人の島で、仲間の男たちは次次と倒れて行ったが、土佐の船乗り長平はただひとり生き残って、12年に及ぶ苦闘の末、ついに生還する。その生存の秘密と、壮絶な生きざまを巨細に描いて圧倒的感動を呼ぶ。(新潮文庫より引用)


鳥島に流された江戸時代の土佐の船乗りが、12年の歳月をかけて島から脱出するまでを実話を元に書いた作品。スピッツの草野マサムネさんも絶賛していました。


島は岩だらけ、植物は育たず水もないあほうどりの群棲地。仲間たちは次々死に、水主長平はただ一人となり生存をかけた壮絶な戦いが始まります。淡々としてシンプルな文体にかえって恐ろしさがあり、過酷さがひしひしと伝わってきました。圧倒的な臨場感で情景が迫ってくるおすすめの一冊です。


蜩ノ記/葉室 麟


出典:©︎蜩ノ記

豊後・羽根藩の奥祐筆・檀野庄三郎は、城内で刃傷沙汰に及んだ末、からくも切腹を免れ、家老により向山村に幽閉中の元郡奉行・戸田秋谷の元へ遣わされる。秋谷は七年前、前藩主の側室と不義密通を犯した廉で、家譜編纂と十年後の切腹を命じられていた。庄三郎には編纂補助と監視、七年前の事件の真相探求の命が課される。だが、向山村に入った庄三郎は秋谷の清廉さに触れ、その無実を信じるようになり…。命を区切られた男の気高く凄絶な覚悟を穏やかな山間の風景の中に謳い上げる、感涙の時代小説。(祥伝社文庫より引用)


第146回直木賞受賞作。江戸時代の大分の藩、切腹を命じられた日を迎えるまで丁寧に日々をすごす秋谷と家族。実直なまでの武士の心や生きざまが描かれ、心に残るおすすめの小説。


こちらの作品はなんといっても描写が綺麗。ひぐらしが鳴き始める初夏の日に、命の終わりは知りながらも凛と生きる武士の姿、竹林の静けさ、山々の情景がとても美しく描かれています。友情や愛、人生などたくさんのテーマが一つに絡み合って胸を打つ感動的な作品です。


黄砂の籠城/松岡 圭祐


出典:©︎黄砂の籠城

一九〇〇年春、砂塵舞う北京では外国人排斥を叫ぶ武装集団・義和団が勢力を増していた。暴徒化して教会を焼き討ち、外国公使館区域を包囲する義和団。足並み揃わぬ列強十一ヵ国を先導したのは、新任の駐在武官・柴五郎率いる日本だった。日本人の叡智と勇気を初めて世界が認めた、壮絶な闘いが今よみがえる。(講談社文庫より引用)


1900年の北京。義和団に囲まれた列強を日本がとりまとめて立ち向かったというお話。ミステリー作家が史実を元に書いた初めての歴史小説ということでミステリー要素もあります。


教科書で見たこともあるような気もする義和団の乱、北京でこんな籠城状態になっていたとを本作で初めて知りました。迫る義和団の緊張感が伝わってきてとても読み応えのある作品です。そして、全体を理解し調和しようとする日本人が世界で理解されにくいという状況はこの時代からあったということが良く分かります。


あきない世傳 金と銀/髙田 郁


出典:©︎あきない世傳 金と銀

物がさっぱり売れない享保期に、摂津の津門村に学者の子として生を受けた幸。父から「商は詐なり」と教えられて育ったはずが、享保の大飢饉や家族との別離を経て、齢九つで大坂天満にある呉服商「五鈴屋」に奉公へ出されることになる。慣れない商家で「一生、鍋の底を磨いて過ごす」女衆でありながら、番頭・治兵衛に才を認められ、徐々に商いに心を惹かれていく。果たして、商いは詐なのか。あるいは、ひとが生涯を賭けて歩むべき道か―(角川春樹事務所より引用)


大ベストセラー作『みをつくし料理帖』の著者が描く新シリーズで、今度は大阪商人のお話。 享保17年、学者の家に生まれながら飢饉と病気で兄、父を相次いで亡くしたために、父が最も嫌った商人の家に奉公にでることになった9歳の女の子の物語。


そんな幼い彼女の奉公先は始終ゴタゴタ続き。次々と襲いかかる試練の数々と、それを懸命に乗り越えていこうとする姿は心をうつものがあります。みをつくしに続いて、また追いかけたい女子に出逢ってしまいました。


影法師/百田 尚樹


出典:©︎影法師

頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男がなぜ不遇の死を遂げたのか。下級武士から筆頭家老にまで上り詰めた勘一は竹馬の友、彦四郎の行方を追っていた。二人の運命を変えた二十年前の事件。確かな腕を持つ彼が「卑怯傷」を負った理由とは。その真相が男の生き様を映し出す。(講談社文庫より引用)


百田尚樹さんの書く時代小説。やっぱり面白いエンタメ小説に仕上がっていてさすがだなと感心の一冊。江戸時代の武士の生き様を描いたおすすめの作品。


真っ直ぐな武士の立身出世物語なのですが、その人生の岐路で迷わずに上り詰めたのは彼だけの力ではありませんでした。それは堕ちたようにみえたかつての友の何の見返りも求めない影の献身。とても読みやすい涙の感動作です。


まるまるの毬/西條 奈加


出典:©︎まるまるの毬

親子三代で菓子を商う「南星屋」は、売り切れご免の繁盛店。武家の身分を捨てて職人となった治兵衛を主に、出戻り娘のお永とひと粒種の看板娘、お君が切り盛りするこの店には、他人に言えぬ秘密があった。愛嬌があふれ、揺るぎない人の心の温かさを描いた、読み味絶品の時代小説。(講談社文庫より引用)


娘お永と孫娘お君の三人で店を切り盛りする江戸時代の菓子職人のお話。章ごとにほっこりとした話と、食べたくなるような御菓子が出てくる時代小説です。


ぎりぎりの儲けで、日替わりで様々な菓子を庶民価格で提供している和菓子屋が舞台の人情物語。和菓子がとても美味しそうで興味深く読んでいたら思わぬ展開に…面白いですよ。お茶とお菓子を用意して、ゆっくり読みましょう。


野火/大岡 昇平


出典:©︎野火

敗北が決定的となったフィリッピン戦線で結核に冒され、わずか数本の芋を渡されて本隊を追放された田村一等兵。野火の燃えひろがる原野を彷徨う田村は、極度の飢えに襲われ、自分の血を吸った蛭まで食べたあげく、友軍の屍体に目を向ける……。平凡な一人の中年男の異常な戦争体験をもとにして、彼がなぜ人肉嗜食に踏み切れなかったかをたどる戦争文学の代表的名作。(新潮文庫より引用)


結核ゆえに部隊から見放された兵隊が野戦病院からも見放され彷徨する。孤独や飢えに苛まれ、兵隊の心には狂気が宿っていきます。それをかろうじて食い止めたのは信仰心だった…。


『人は要するに死ぬ理由がないから、生きているにすぎない』この話に一切の救いはありません。 戦闘場面ではないからこその戦争の深淵な悲惨さや人の残酷さ、人の尊厳などが思い知らされます。なかなかヘビーな内容ですが、年に1度くらいこんな気持ちになるのも悪くないと思います。戦争文学の傑作ですね。


荒神/宮部 みゆき


出典:©︎荒神

時は元禄、東北の山間の仁谷村が一夜にして壊滅状態となる。隣り合う二藩の因縁、奇異な風土病を巡る騒動…不穏さをはらむこの土地に“怪物”は現れた。仁谷擁する香山藩では病みついた小姓・直弥や少年・蓑吉らが、香山と反目する永津野藩では専横な藩主側近の弾正や心優しきその妹・朱音らが山での凶事に巻き込まれていく。恐るべき怪物の正体とは?交錯する北の人々はそれぞれの力を結集し、“災い”に立ち向かう!(新潮文庫より引用)


五代将軍綱吉時代の東北小藩を舞台にした作品。シリアスな場面とくすっと笑える場面がバランス良く配置されていて、登場人物も大半がいい人なのでサクサクと読めます。


内容は、怪物が人間を襲うスペクタクルに東北の敵対する小さな2つの藩の人間ドラマを絡めた感じ。・・え?怪物?実は江戸時代版シン・ゴジラとの呼び声も高い、歴史小説にファンタジーを足したような作品なのですが、読み始めたらやめられません。宮部みゆきさんらしく読みやすくわかりやすい文章でものすごく具体的に怪物の姿が思い浮かびますよ。


火怨/高橋 克彦


出典:©︎火怨

辺境と蔑まれ、それゆえに朝廷の興味から遠ざけられ、平和に暮らしていた陸奥の民。八世紀、黄金を求めて支配せんとする朝廷の大軍に、蝦夷の若きリーダー・阿弓流為は遊撃戦を開始した。北の将たちの熱い思いと民の希望を担って。古代東北の英雄の生涯を空前のスケールで描く、吉川英治文学賞受賞の傑作。(講談社文庫より引用)


岩手出身の作家が描く、平安遷都の少し前の東北を舞台に、蝦夷が朝廷軍から楽土を守る物語。蝦夷が一丸となって無謀と思われる兵力差を覆し、朝廷軍を蹴散らしていく様は爽快。


いくつもの部族を束ねたのは、まだ若いアテルイ(阿弖流為)。どこまでが史実で、そこまでがフィクションなのかはまったくわかりませんがアテルイは東北では有名な英雄なのだそうです。上・下巻からなる本作、ダイナミックな物語で面白いですよ。


上杉鷹山/童門 冬二


出典:©︎上杉鷹山

灰の国はいかにして甦ったか。九州高鍋の小藩から養子に入り、十七歳で名門上杉家の藩主の座についた治憲は、自滅か藩政返上かの瀬戸際にある米沢十五万石を再建すべく、冷メシ派を登用し改革に乗り出す。藩主や藩のために領民がいるのではない、との考えのもとに人びとの心に希望の火種をうえつけてゆく…。(人物文庫より引用)


多大な財政赤字に陥った米沢藩の再建に挑む、17歳の青年藩主のお話。 これを読めばジョン・F・ケネディが尊敬する日本人として上杉鷹山を挙げた理由が納得できます。


若いながらも改革に着手せざるをえない上杉鷹山。改革反対派の嫌がらせは読んでいて腹も立ちましたが、それでも領民を守るため『種火』を広げ努力します。藩士たちへの素直な詫び、激励、そして改革の火に油を注ぐための献杯…上に立つ者としての大切な心構え・人が持つ心情が上手く描かれ読んでいて楽しかったです。上・下巻からなる伝記であり歴史小説でありビジネス書でもあるちょっと凄い一冊。おすすめです。


家康、江戸を建てる/門井 慶喜


出典:©︎家康、江戸を建てる

「北条家の旧領関東二百四十万石を差し上げよう」天正十八年、落ちゆく小田原城を眺めながら、関白・豊臣秀吉は徳川家康に囁いた。その真意は、水びたしの低湿地ばかりが広がる土地と、豊饒な現在の所領、駿河、遠江、三河、甲斐、信濃との交換であった。愚弄するかのような要求に家臣団が激怒する中、なぜか家康はその国替え要求を受け入れた…。ピンチをチャンスに変えた究極の天下人の、面目躍如の挑戦を描く快作誕生!(祥伝社より引用)


秀吉の策略で江戸に国替えさせられた家康によって未開の地だった江戸が、現在の東京へとつながっていく基盤を作る様子が描かれた作品。奮闘する家臣や技術者達にスポットを当てた連作短編集となっています。


水浸しの低湿地だった江戸を利根川の流れを変えて治水工事をしたり、小判を作って経済の土台を作ったり、天守の外壁を白くした理由までわかります。新しい時代を作った人の観点はおもしろいなあととにかく感心。困難を乗り越える爽快感も最高です。うん、家康が天下をとってくれて本当に良かった!


のぼうの城/和田 竜


出典:©︎のぼうの城

戦国期、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じた。そのなかに支城、武州・忍城があった。周囲を湖で取り囲まれた「浮城」の異名を持つ難攻不落の城である。秀吉方約二万の大軍を指揮した石田三成の軍勢に対して、その数、僅か五百。城代・成田長親は、領民たちに木偶の坊から取った「のぼう様」などと呼ばれても泰然としている御仁。武・智・仁で統率する、従来の武将とはおよそ異なるが、なぜか領民の人心を掌握していた。(小学館文庫より引用)


石田三成2万の軍勢に、たった2千で立ち向かった男がいた─。ゾクゾクするようなあらすじの先に、こんなにも面白くて、感動的な物語が詰まっていたなんて!痛快感・爽快感が最初から最後まで止まらない史実を元にしたおすすめの時代小説です。


のぼうと揶揄される城代の主人公が、石田三成の大軍と如何に戦ったかというお話。 戦どころか、田植えもできない不器用なのぼう様が農民達に慕われるシーンには思わずほろり。 上・下巻からなる作品ですが、各巻ともページ数が少なめで内容の濃さの割にはコンパクト。


あとがき

読みやすくて面白いおすすめの歴史・時代小説を厳選してご紹介してきました。一見難しそうなジャンルですが感動・爽快感・ワクワクやドキドキがたくさん詰まった時代小説。一度読めば絶対にハマります!気になるものが見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

穏やかなラブストーリー、大人の恋愛を描いたおすすめの漫画


楽しいだけの恋とは少し違う、キュンキュン・ドキドキワクワクは少なめかもしれませんが、ほろ苦くて、静かで穏やかな大人の恋愛を、漫画の世界で味わってみませんか?

はじめに

ほのぼの、ニヤニヤ読むだけで幸せな気分を楽しめるとおもいますよ。大人のラブストーリーを描いた漫画の中でも特におすすめの作品を厳選してご紹介していきたいと思います。


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大人の恋愛を描いたおすすめ漫画

お気に入りの漫画を見つけて思い切り穏やかなラブストーリーを楽しんで下さいね。作品は随時更新予定です。

Bread&Butter/芦原 妃名子


出典:©︎Bread&Butter

柚季は、ある事件をきっかけに教師を辞め婚活をはじめるがうまくいかない。自信をなくしかけた矢先、文具店の片隅でパンを焼く風変わりな洋一と出会う。少しずつ優しく分かり合っていく、大人の恋の行方は?(マーガレットコミックスより引用)


婚活中の34歳元教師と謎多き39歳パン屋さんのお話。文房具店なのにパンも売っているお店に買い物へいったら、なぜか店主と婚約することに。出会いや展開は若干ファンタジーですが、緩やかな気持ちの変化は自然でリアル。絵の雰囲気とか話の展開とかとてもゆったりとしていて大好きな漫画。


甘酸っぱい恋愛話ではないですが、挫折とか大人の事情なんかを含めつつ少しずつ寄り添っていく2人の間に流れる穏やかで優しい時間が、読んでいていいなーと思います。まさに大人の恋ですね。それからもう一つ魅力なのがたくさん登場する美味しそうなパン!読後は絶対にパンが食べたくなりますよ。



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カツカレーの日/西 炯子


出典:©︎カツカレーの日

同棲相手と別れ、お見合いを始めた会社員・美由紀、28歳。だが、思うような相手とはなかなか巡り会えず、揺れる想いを読書カフェのノートに書き綴っていた。そこに見知らぬ男からの辛辣な返事が書き込まれていたことから、やりとりが始まって・・・!?(フラワーコミックスアルファより引用)


西炯子さんの代表作ともいえる『娚の一生』や『姉の結婚』のように長い物語が始まると思ったら2巻完結と結構あっさりめの作品。恋愛結婚だったのにあっけなく離婚し、散々苦労して若くして亡くなった両親。それを見て育った美由紀はお見合い結婚に将来を賭けます。


愛を信じられないOLが恋愛や結婚について悩みながらも人と出会い答えを見つけ出していくお話で、この作品の肝となるのがイケメンな50代のオヤジと主人公のやりとり、そしてそれに伴う主人公の悩みや心の揺れ動き。淡々としていますが心にじわじわ響いてくるものがあって最後には泣いてしまいました。カツカレーが食べたくなったので夕飯はカツカレーです。


願ったり 叶ったり/和久原 にこ


出典:©︎願ったり 叶ったり

自分のことを平凡なOLだと思う琴音は、きらきらしたものや、不思議なものに対して興味津々。そんな中、社内のイケメン上司・獅子堂が謎の「恋愛地蔵」であることが発覚!彼に願えば、たちどころに恋が叶ってしまうという噂を聞き、琴音は獅子堂をたずねてゆく。「恋愛地蔵」って何!?そんなナナメ上の興味をむき出しにした琴音に、獅子堂もたじたじで…?そして琴音がまとわりつくうちに、獅子堂の秘密が明かされてゆく…ちょっと不思議な年の差ラブの結末は…!?(フラワーコミックスアルファより引用)


1巻完結済。キラキラしたものや不思議なものに対して強く惹かれる新入社員の琴音(23歳)が出逢ったのが、『恋愛地蔵』と言われる獅子堂さん(35歳)。そんな2人の年の差ラブが描かれています。彼を甘やかしてあげたいと、空回りしつつ頑張る琴音がすごく可愛いくてなんだかほのぼの。


そして、クールな獅子堂さんが照れながらも彼女を大切にするところも素敵で思わずオヤジ萌え、ニヤニヤしながら読みましょう。オマケの4コマにも2人の可愛さ凝縮です。



30デビュー/安倍 夜郎


出典:©︎30デビュー

恋より大事なことでいっぱいいっぱいだった20代。30にして婚活デビューした律子に紹介されたのはまさかの超イケメン!!…と思ったら、とある事情で「彼女」ではなく「彼女のフリ」をしてくれる女募集中の男性・浩二郎だった。なりゆきで引き受けてしまう律子だったが、意外と二人は気が合う。しかし浩二郎は実は片想いしていて、しかもその相手は自分と正反対の女性…そのことに気づいた時、律子は…!?(フラワーコミックスアルファより引用)


いかにも大人の恋愛という感じで落ち着きのある4話のラブストーリー短編集。それぞれのヒロインの性格がワンパターンでないところが秀逸、どの話もハッピーでこのエンディングが最良と思える構成だから気持ちよく読めます。


短編集と言えども194ページあるのでどのお話しも、しっかりとしたストーリー。大人の恋愛だからこそ、言葉で上手く伝えられなかったり、伝わってるつもりで誤解して…といったお話が多めです。恋愛下手な大人にイライラしそうですが、その感じが絶妙で面白いですよ。



きょうは会社やすみます/藤村 真理


出典:©︎きょうは会社やすみます

花笑は33歳の誕生日を彼氏いない歴33年&処女歴33年のまま迎えてしまった。大学1年のときに、1度だけあったチャンスを逃してしまったことを未だに悔やみながら、処女をヴィンテージレベルまでこじらせた花笑に、誕生日の奇跡が起きる!?(マーガレットコミックスより引用)


人生初一回り年下彼氏ということでピュアというか大人の恋愛感は薄めな気もしますが、33歳仕事が出来て彼氏ができたことなしのはなえさんに、二十歳そこそこのイケメン彼氏ができるお話。現実とかけ離れすぎない距離感で現実ではあり得ないキュンなシーンとストーリー展開が結構好き。


全13巻完結とまあまあの長さなので途中、引っ掻き回す脇役女子の登場なんかもありますが、最後はハッピーエンドで幸せな気持ちになれますよ。キュンキュンが多めの作品です。



にこたま/渡辺 ペコ


出典:©︎にこたま

いい年齢(トシ)だけど大人じゃなくて、仲良しだけど踏み切れなくて……私たち29歳で最後の思春期迎えます。交際9年・同棲5年の浅尾温子(あっちゃん)と岩城晃平(コーヘー)。仕事、結婚、子作り、アレコレ……三十路直前に訪れた最後の思春期。(モーニング KCより引用)


5巻完結で読みやすい、長年の同棲恋愛のお話。絵が綺麗でほんわかしてるからといって軽い気持ちで読むと、なかなかヘビーでジメジメしていて結構衝撃をうけてしまうと思います。主人公のあっちゃんの背負うものが多すぎて、胸が締め付けられる感じ。


問題は同棲相手の晃平、女性向け漫画なら多分こんなカッコ悪いヒーローはいないんじゃないかな?と思えるくらい情けない感じですが、そこにかえってリアリティを感じます。と言う訳で浮気とか苦手な人にはあまりおすすめできません。 そして賛否両論ありますが、この漫画のラスト、私は好きです。ところで、作中に散りばめられた生活雑貨たちが妙に可愛いなあ。



関根くんの恋/河内 遙


出典:©︎関根くんの恋

世にも稀なる残念な男関根圭一郎、三十路。仕事が出来て男にも女にもモテるイケメンエリートだが、「鈍感・受け身・器用貧乏」の三重苦がたたって、どこかピントのずれた人生を送ってきた。一念発起した関根君が向かったのは、小さな手芸用品店。編み目を数えるうちに思い出すのは、過去の忌まわしい記憶と、数音先輩の細い細い身体の感触......!?そして出会った手芸屋の孫娘・サラ。ついに関根くんの恋が始まる......かも。(エフコミックスより引用)


こちらも5巻完結。受け身のイケメンが恋をして、不器用ながらも一生懸命なところに癒されるおすすめ漫画。主人公の関根くんは一見完璧なのですが、恋に関しては本当に不器用、最初のうちはもしかしたら読んでいてイライラしてしまうかもしれません。


でも大丈夫、関根くんの苦悩がすごすぎて可愛くなります。きゅんとします。ジワジワ来ます。4〜5巻を繰り返し読んではハッピーエンドをかみしめてます。酸いも甘いも経験してきた女性に是非とも読んで欲しいほっこり作品。



カカフカカ/石田 拓実


出典:©︎カカフカカ

初めての相手でもある元彼とまさかのシェアハウスでの再会。そして、ふとしたはずみで彼と不可思議なヒミツを共有することに…!? イマとカコ、ココロとカラダ、いろんなものが交錯するやっかいな大人のラブストーリー!(KC KISSより引用)


珍しい設定で、面白くてハマってしまうゆるゆるな大人のラブストーリー。昔はイケイケな女子中学生だったのに、今や自分に全く自信の無い卑屈な女になってしまった主人公。男の子・本行の気持ちと態度が分かりにくくて振り回されてる主人公とそんなつもりはなくてただただマイペースな本行のお話。読んでるこっちも彼の感情が分からずモヤモヤしてしまいますが、その空気感がなんか好き。


そして、この漫画では大事な所でいつも横槍が入るのですが、そのタイミングがもう絶妙。でもその絶妙さ加減が面白いんです。社会人になって毎日バタバタしている女性には共感できるところが多いおすすめの作品だと思います。



東京タラレバ娘/東村 アキコ


出典:©︎東京タラレバ娘

「タラレバばかり言ってたら こんな歳になってしまった」そんなにイケていないはずじゃないのに気づいたらアラサ―になっていた倫子。6年後の東京オリンピックまでには結婚したいと思うけど…。東村アキコの女子に対する鋭い視点と笑いがさく裂する!!(KC KISSより引用)


一部の読者をズダボロになるまで殴る漫画。作者の観察力とデフォルメ力が高いし、キャラクターの落とし込みが上手くて、いるいる!あるある!がたくさん。これは流行るはずです。


33歳、脚本家、居酒屋オーナー娘、ネイリストの3人は、恋にも結婚からも遠く集まるといつもタラレバの話ばかり。 そこへイケメンモデルが絡んでくるというそれこそベタな少女漫画展開のギャップに戸惑いつつも面白い!大人の恋愛?ダメ恋作品です。



あとがき

穏やかなラブストーリー、大人の恋愛を描いたおすすめの漫画をご紹介してきました。胸キュンもいいけれど、たまには静かな大人の恋愛漫画もいいものですね。気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

面白いからサクサク読める!読書感想文にも最適、中学生に読んで欲しいおすすめの小説

多感な時期でもある中学生のうちに良質な小説に出逢えれば、きっと心豊かな大人になれるはず。そんな気持ちを込めて、中学生におすすめの小説をご紹介していきたいと思います。

はじめに

どれも大人になるまで付き合える素敵な本ばかり、もちろん大人が読んでも大満足の作品集です。すべて違う作家さんから選んでいますので気に入った本が見つかれば、ぜひその作家さんの別の小説も読んでみてくださいね。

中学生にもおすすめの小説

是非お気に入りの作品を見つけて下さいね。もちろん読書感想文の為の一冊を探している方にもおすすめの小説ばかりですよ。それでは思う存分お楽しみ下さい!

きみの友だち/重松 清


出典:©︎きみの友だち

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。足の不自由な恵美ちゃんと病気がちな由香ちゃんは、ある事件がきっかけでクラスのだれとも付き合わなくなった。学校の人気者、ブンちゃんは、デキる転校生、モトくんのことが何となく面白くない…。優等生にひねた奴。弱虫に八方美人。それぞれの物語がちりばめられた、「友だち」のほんとうの意味をさがす連作長編。(新潮社より引用)


大人になった今でもふと読み直したくなるおすすめの一冊。文章も、語り方も、とってもやさしい物語です。色々な主人公の登場する短編物語集なのですが、全ての物語は足の不自由な少女と、生まれつき重い病気をもつ少女の友情を中心とした、中学生の『友だち』をめぐって展開されています。


中学、高校時代の複雑な心の中や友達との距離感は、なかなか言葉になりません。それぞれたくさん悩んでいて、頑張っていて。少年少女の葛藤を感じることができ、この物語のそれぞれの人のストーリーを自分と重ね合わせながら読む事が出来ると思います。友だちの意味をこの本から学べますよ。


夜のピクニック/恩田 陸


出典:©︎夜のピクニック

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために――。学校生活の思い出や卒業後の夢など語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。(新潮社より引用)


みんなで夜歩く、ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう。この本には十代の等身大の感性が描かれています。


80kmもの距離を一昼夜歩き続ける『歩行祭』淡々と歩き続ける中で交わされる会話やエピソードが高校生の姿をリアルに描いてあって長い道のりも退屈する事がありません。じんわり沁みてくる様な静かな感動が読む度に深まる作品です。そうそう、みんな青春してたしてた、懐かしいな。中・高生のときに読んでおきたかったおすすめの青春小説です。


失はれる物語/乙一


出典:©︎失はれる物語

少年や少女だった日のひりひりするような魂を上質の文章力と定評のあるストーリーテリングで描く傑作短編集。ブロードバンドシネマ「手を握る泥棒の物語」原作など全6編を収録。 (角川文庫より引用)


読みながらいろいろな感覚が襲ってくるような乙一さんの短編集、不思議な体験をして、失って、少し成長するお話です。登場する主人公は、人とのコミュニケーションが苦手で、閉じこもるタイプが多いのですが、でも一筋の希望のような出来事を通じて少しづつ踏み出していく姿に、心地の良い温かさを感じます。


こちらの短編集、人間の弱さというか、思春期の不安みたいな感じが全編通してあり、ドキドキしながら読み進めることができますよ。


ツナグ/辻村 深月


出典:©︎ツナグ

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員…ツナグの仲介のもと再会した生者と死者。それぞれの想いをかかえた一夜の邂逅は、何をもたらすのだろうか。心の隅々に染み入る感動の連作長編小説。(新潮文庫より引用)


一生に一度だけ、死者と会わせてくれる『使者(ツナグ)』死ということがなにかを深く訴えかけられる作品です。


生きている人が死者に会いたいと思うのは、自分自身のため?相手を想ってのもの?愛おしさ寂しさ切なさといった美しい部分だけではありません。現実と向き合う事への覚悟が必要で、時に大きな痛みを伴います。そして痛みを抱えながらも前に進むしかない。


命について考えさせらるのと同時に、人との関わりについても深く考えさせられる一冊。辻村さんの作品はスラスラと読めて面白いので、中学生にも読みやすいと思いますよ。

辻村深月さんのおすすめ小説



リズム/森絵都


出典:©︎リズム

さゆきは中学1年生。近所に住むいとこの真ちゃんが、小さい頃から大好きだった。真ちゃんは高校には行かず、バイトをしながらロックバンドの活動に打ち込んでいる。金髪頭に眉をひそめる人もいるけれど、さゆきにとっては昔も今も変わらぬ存在だ。ある日さゆきは、真ちゃんの両親が離婚するかもしれないという話を耳にしてしまい…。(角川文庫より引用)


講談社児童文学賞と椋鳩十児童文学賞受賞。サラリと読みやすい作品で、子どもと大人の間、その葛藤を描いた青春小説です。どうして現実は自分の思い通りにならないんだっていう思春期の叫びみたいなものが詰まっていて、それでも嫌なことばかりじゃないよねと前向きな気持ちにさせてくれる物語。


『自分のリズムを大切にしろよ。一番大切なのはリズムなんだ』自分のリズムを刻む生き方や思考をもてるきっかけにもなり得るおすすめの一冊です。


空色勾玉/荻原規子


出典:©︎空色勾玉

輝の大御神の双子の御子と、闇の氏族とが烈しく争う戦乱の世に、闇の巫女姫と生まれながら、光を愛する少女狭也。輝の宮の神殿に縛められ、地底の女神の夢を見ていた、〈剣の主〉稚羽矢との出会いが、狭也を不思議な運命へと導く…。神々が地上を歩いていた古代の日本を舞台に、絢爛豪華に織り上げられた、人気沸騰のファンタジー。(徳間文庫より引用)


日本神話を素材にした壮大で人気の高い作品。不老不死の輝の一族、転生で蘇る闇の一族、神々の戦いの物語です。大地を草木が覆い、まだ人々が国つ神に畏れをもって暮らしていた時代が舞台で、清らかな水の流れや土の匂いが伝わってくる上質な作品です。自然と人と神々の距離がごく近い世界を楽しめます。


グイグイと本の世界に呑み込まれ気付けば夢中で読み進められるとても面白いファンタジー。児童書にしては文章が少し硬い感じもしますが、その分、大人でも楽しめます。

おすすめのファンタジー小説 15選



青の炎/貴志祐介


出典:©︎青の炎

こんなにもせつない殺人者がかつていただろうか。光と風を浴びて、17歳の少年は、海沿いの道を駆け抜ける。愛する妹と母のために、氷のように冷たい殺意を抱いて…。 (角川文庫より引用)


最初から最後までずっと面白い倒叙ミステリ。倒叙というのは最初に犯人が明かされ、犯人の視点で物語が展開されていくタイプの作品。


ただ家族を守る為、頭の良い高校生が綿密に計画実行した完全犯罪が、意図も簡単に崩れ去ってしまいます。物凄くピュアで心優しいだけに彼が選んでしまった道とその結末に胸が締め付けられる救いようのない話ですが、その中にそれぞれの愛や美しさのある素敵な作品。

おすすめのミステリー小説 50選



ぼくらの七日間戦争/宗田理


出典:©︎ぼくらの七日間戦争

夏休みを前にした、1学期の終業式の日、東京下町にある中学校の、一年2組の男子生徒全員が、姿を消した。いったいどこへ…?FMラジオから聞こえてきたのは、消えた生徒たちが流す“解放区放送”。彼らは河川敷の廃工場に立てこもり、ここを解放区として、大人たちへの“叛乱”を起こしたのだ。PTAはもちろん、テレビや警察、市長選挙汚職事件までも巻き込んだ、七日間に及ぶおとなたちとの大戦争。中高生たちの熱い支持を受けつづける大ベストセラー。(ポプラ社より引用)


一学期の終業式の日、1年2組の男子生徒が突如大人たちへ反旗を翻した。大人に『子ども時代を思い出しなさい』って言っているような、いい子に育てたい大人のエゴに真っ向からぶつかっていく『ぼくら』の物語。


1クラス40人のメンバーを覚えながら読むのはなかなか難しいですが笑、中学生の頃に読んでいればきっとドキドキしただろうなと思えた作品。ひとつ気になることと言えばこれを読んで急に反抗期に突入しないでね。


ブレイブ・ストーリー/宮部みゆき


出典:©︎ブレイブ・ストーリー

僕は運命を変えてみせる―。東京下町の大きな団地に住み、新設校に通う小学5年生の亘は、幽霊が出ると噂される建設途中のビルの扉から、剣と魔法と物語の神が君臨する広大な異世界―“幻界”へと旅立った!時代の暗雲を吹き飛ばし、真の勇気を呼び覚ます渾身の大長編。(角川文庫より引用)


初めはどこでもいそうな平和な家庭の子どもの物語。けれど親の離婚問題で生々しい物語になったと思ったら、RPGのようなファンタジーになったり、色々と興味深くて時間を忘れスラスラ読めます。


本作は上・中・下巻からなる大長編。宮部みゆきさん独特のとても細かな風景、心理描写が圧倒的ボリュームで描かれていて読み応えが凄いです。一貫して『勇気』という一点について登場人物の色々な解釈があって面白いですよ!


西の魔女が死んだ/梨木香歩


出典:©︎西の魔女が死んだ

中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも…。(新潮文庫より引用)


心をリラックスさせたいときに読む本。美しい自然と共に暮らす素敵なおばあちゃん。孫へのあふれる愛情がすごく伝わってくる作品です。そしてまるで草花の感触や香り、鳥たちの鳴き声が聞こえるような描写がとても素敵。


一つ一つの文章が表現が心にスッと入ってきて、奥底にある自分の考えや想いに気づかせてくれるはず。この本は思春期の女の子を強くしてくれるのではないかなと思います。大切な気持ちがたくさん詰まった一冊。


夏の庭/湯本香樹実


出典:©︎夏の庭

町外れに暮らすひとりの老人をぼくらは「観察」し始めた。生ける屍のような老人が死ぬ瞬間をこの目で見るために。夏休みを迎え、ぼくらの好奇心は日ごと高まるけれど、不思議と老人は元気になっていくようだ―。いつしか少年たちの「観察」は、老人との深い交流へと姿を変え始めていたのだが…。喪われ逝くものと、決して失われぬものとに触れた少年たちを描く清新な物語。(新潮文庫より引用)


人が死ぬ瞬間を見てみたいという好奇心から、ご近所でいつ死んでもおかしくない、生きる屍と噂されているおじいさんを観察し始める小学校6年生の男の子3人組とおじいさんとの交流と友情が描かれた作品。


最初は怖れを抱いていた死という概念を、ある意味家族と同じように親密になったおじいさんの死を通して、彼等なりに消化し、前を向いて歩いていく…といっても物語自体は明るく描かれていて、微笑ましい描写もたくさん。穏やかでじんわりと心に染みるお話です。

絶対に泣ける小説 20選




あとがき

以上面白いからサクサク読める!本を読むのが好きになる。中学生に読んで欲しいおすすめの小説と題してご紹介してきました。どの作品も『読みやすく』て『面白く』そして『心に何かが残る』とても素敵な作品ばかりです。中学生に読んで欲しいとしましたが高校生、大学生、もちろん大人にも是非読んで欲しい名作ばかりですので気になるものが見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

熱くなる!絶対にハマる!おすすめ熱血スポーツ漫画 20選!

読んでいると熱くなれるスポーツ漫画が大好きという人は男女に関わらず少なくないと思いますが、人気なジャンルだけに作品数が多い!比較的長期連載されているものも多いのでとっかかりにくいという方もいると思います。今回は数多くある作品の中から特におすすめの読み出すと絶対にハマる熱血スポーツ漫画を厳選してご紹介していきたいと思います。

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熱い!おすすめスポーツ漫画

野球、サッカーをはじめバレエやテニス、ラグビーなど様々な熱血スポーツ漫画をご紹介しています。お気に入りの一冊を見つけて思い切り熱くなって下さいね。作品は随時更新予定です。それではごゆっくりお楽しみ下さい!

ダンス・ダンス・ダンスール


出典:©︎ダンス・ダンス・ダンスール

主人公・村尾潤平は中学二年生。幼い頃にバレエに魅了されるも、父の死をきっかけに「男らしくならねば」とその道を諦める。バレエへの未練を隠しながら格闘技・ジークンドーを習い、クラスの人気者となった潤平だが、彼の前に、ある日転校生の美少女・五代都が現れる。母親がバレエスタジオを経営する都に、バレエへの興味を見抜かれ、一緒にやろうよと誘われるが――!?(ビッグコミックスより引用)


男子がバレエをする事に最初は抵抗を感じながらもその魔力に取り憑かれ、次第にどっぷりとハマっていくお話。主人公の役にハマっている時の表情がちょっとあれな時もありますが、迫力がすごいですし、とにかくストーリーがハラハラドキドキとても良い!超おすすめです!


ボールルームヘようこそ


出典:©︎ボールルームヘようこそ

俊英が贈るダンススポーツ青春譚、開幕!その一歩(ステップ)で僕は変わる――。平凡な中学生、富士田多々良(ふじた・たたら)は将来の夢も特に無く、無為な日々を過ごしていた。そんなある日、謎のヘルメット男に出会った多々良は訳もわからず連れ去られてしまう。男が向かった先は……何と社交ダンスの教室だった。ダンスの世界に一歩を踏み出した多々良の日常が、みるみる変わり始める――!! 剥き出しの才能が描く“ボーイ・ミーツ・ダンス”!! 踊り手の魂が交錯する舞踏室(ボールルーム)で繰り広げられる、激アツ! ダンスストーリーに酔いしれろ!!(講談社コミックス月刊マガジンより引用)


国際大会もあるぐらいアスリートの面がある社交ダンス。夢中になるものが特に見つからず、進路に悩んでいた主人公が社交ダンスの道に進んでいくお話。躍動感や迫力、熱さが伝わってくる絵で鬼気迫る臨場感が半端ありません!主人公だけでなく出てくる全ての人物のファンになってしまう素敵な漫画です。



ベイビーステップ


出典:©︎ベイビーステップ

マジメ少年+美少女×テニス=熱血スポコン!?――成績はずっとオールA!几帳面でマジメな“エーちゃん”が、ちょっぴりいい加減!?でも、テニスに懸ける情熱だけはマジメな美少女“ナツ”と出会ったことで、テニスの魅力に取りつかれて人生激変!?快感、そして悶絶のらせん。数式じゃ表せない、衝撃的な人生の化学変化が始まった!!(講談社コミックスより引用)


テニスをしてる人にも、未経験者でも楽しめる作品。主人公が才能だけでなく地道な努力家なので思わず応援に熱がこもります。テニスという競技を戦略・知略的に描いていて、競技の奥深さや面白さが凄く伝わって来る素敵な漫画。テンポよくサクサクと読めてどんどんページが進む作品です。



少女ファイト


出典:©︎少女ファイト

「あの日から、友達は作らないって決めたんだから」大石練(おおいしねり)・15歳。バレーボールの名門・白雲山(はくうんざん)学園中等部に在籍。練はずっと自分を抑え続けていた。小学校時代に全国大会で準優勝したチームのキャプテンであったほどの実力を隠しながら。集団スポーツの中で、自分を殺さなければいけない理由は――。それでもバレーを辞められない想いとは――!! バレーボール群像劇スタート!(イブニングより引用)


主人公が悩みを抱えつつ進んでいく様子が応援したくなる、ポップな画風に似合わずすごく熱血スポ根マンガ。バレーのシーンは本当にかっこいいですし、さらっと入ってる恋愛の進展も気になり色々と楽しめます。独特の絵を受け入れられたら最高に面白い作品だと思いますよ!



ハイキュー‼︎


出典:©︎ハイキュー‼︎

おれは飛べる!!バレーボールに魅せられ中学最初で最後の公式戦に臨んだ日向翔陽。だが、「コート上の王様」と異名を取る天才選手・影山に惨敗してしまう。リベンジを誓い烏野高校バレー部の門を叩く日向だが!?(ジャンプコミックスより引用)


高校男子バレー部漫画、部活漫画は数多くありますがバレーボールというのは新鮮ですよね!内容もただの熱血スポ根物ではなく、エンターテイメント性があって面白い。バレーに真摯に打ち込む姿勢に、読んでいて胸が熱くなりますよ!読んだら最後…ハマります。



火の丸相撲


出典:©︎火の丸相撲

弱小の大太刀高校相撲部に現れた1年生、“小さき”少年・潮 火ノ丸! 「デカく」「重く」が絶対の競技に似合わぬ体格のこの新入部員、実はとんでもない過去が!? 頂点・横綱を目指す――ド白熱高校相撲、開幕!!(ジャンプコミックスより引用)


相撲というテーマでちょっと敬遠してしまいがちですが、すごく面白くてスポ根マンガ好きにはたまらないと思います。相撲をやるうえで身体特徴的に不利な主人公が努力と情熱で横綱を目指し、高校相撲で最強を目指すこの作品。夢を叶えるために個性的な仲間と共に闘う主人公の姿がすごく格好いい!



おおきく振りかぶって


出典:©︎おおきく振りかぶって

県外の高校に進学した卑屈で弱気なピッチャー・三橋廉(みはし・れん)。見学するだけと訪れたものの強引に入部させられたのは、全員1年生(くせ者揃い)に女監督(コワイ)という創設まもない野球部だった! オレらのエースは暗くて卑屈。勝つために、弱気なエースのために。行け、オレら! 読むとためになり、しかも血沸き肉躍り涙する。絶対に面白い本格高校野球漫画!(アフタヌーン KCより引用)


今までにないピッチャー像が印象的な漫画、才能はあるけれど、周りの力がないとそれを発揮できないよねっというお話です。中学時代のトラウマで卑屈な主人公が捕手の阿部くんのお陰で自信をつけていき、阿部くんも過去の事から投手を信用していませんが、バッテリーの信頼関係を徐々に築いていきます。練習シーンも試合も日常もうんちくも全部面白いおすすめのほんわか系野球漫画です!


ダイヤのA


出典:©︎ダイヤのA

中学全国大会を目標としていた沢村栄純(さわむら・えいじゅん)。最後の大会は自らの暴投で敗退してしまう。仲間とともに高校でリベンジを誓うなか、名門、青道高校野球部からスカウトが来る。見学に訪れた沢村は、いきなりエリート校の洗礼を受けることに!名キャッチャーの呼び声高い御幸一也(みゆき・かずや)との出会いが沢村の高校野球への情熱を目覚めさせる!!(講談社コミックスより引用)


野球推薦のスポーツエリート高校生がひしめく学校で、主人公がライバル達としのぎを削り切磋琢磨していくお話、男臭さがあってあっつい漫画です。キャラクターは個性的でかっこ良いですし、笑いあり、涙あり、熱血ありのストーリーで面白い!おすすめです!



MIX


出典:©︎MIX

舞台は明青学園。同年同月同日に生まれた同い年の兄弟とひとつ違いの妹。上杉兄弟の伝説から26年、運命の兄弟は今再び明青学園の扉を開く。そして、物語は始まる--- (ゲッサン少年サンデーコミックスより引用)


あの時代から数年後…。タッチと同じ『明青学園』を舞台にした熱血野球漫画。あだちワールド全開で、タッチを読んだことのある方は、共通点やあちこちに散りばめられた伏線を発見しながらワクワクして読めると思いますよ。



ALL OUT!!


出典:©︎ALL OUT!!

背が小さいことを気にしている祗園健次(ぎおんけんじ)は神奈川高校(ジンコー)の入学式当日、長身の石清水と、ひとつの球技に出会う。その球技とは――ラグビー。凸凹コンビが紡ぐ青春楕円物語、ここに開幕!! 男たちの熱いドラマを描く名手・かわぐちかいじも賞賛の本格高校ラグビー漫画!!(モーニング KCより引用)


高校の弱小ラグビー部に未経験の主人公が入部して、チームとともに成長していくこちらも王道的スポ根作品。この漫画を読むまでラグビーの知識はありませんでしたが、同じくラグビー初心者の主人公と同じ目線で読み進められるので話は難しくありません。キャラクターの一生懸命さに感動!



アイシールド21


出典:©︎アイシールド21

泥門高校1年・小早川瀬那。気弱な性格が災いし、幼き頃よりパシリ人生を送ってきた。だがそのおかげで(?)ズバ抜けた俊足を持つ瀬那は、悪魔のごとき男・ヒル魔によりアメフト部へと引きずり込まれるが!?(ジャンプコミックスより引用)


ヘタレで弱虫、臆病なパシリくんがだんだんと成長して…。天才に焦がれる凡人や体格での不利を自分の得意分野を極めて対抗するキャラ個人毎の苦悩や努力が描かれていて、登場人物一人一人が本当に魅力的、絵も綺麗でアメフトというスポーツの迫力が凄く伝わってきます。



アオアシ


出典:©︎アオアシ

愛媛に暮らす中学三年生・青井葦人(あおいアシト)。粗削りながら、強烈なサッカーの才能を秘めているアシトだったが、まっすぐすぎる性格が災いして、大きな挫折を経験することに―――そんなアシトの前に、東京にある強豪Jクラブ「東京シティ・エスペリオン」のユースチーム監督・福田達也(ふくだたつや)が現れる。アシトの無限の可能性を見抜いた福田は、東京で開催される自チームのセレクションを受けるよう勧めて!?将来、日本のサッカーに革命を起こすことになる少年の運命は、ここから急速に回り始める!!(ビッグコミックスより引用)


ユースを舞台にしているワクワク感のすごいサッカー漫画。不器用だけれど、素直でひたむきな主人公が少しずつ開花していくのを見るのはやっぱりスポーツ漫画として面白い!がむしゃらに夢に向かって走るサッカー少年にきっと心を打たれますよ。



BE BLUES!~青になれ~


出典:©︎BE BLUES!~青になれ~

日本人に生まれたら、サッカーをやっているなら…日本代表のユニフォームを手に入れたい!誰だってそうだろ!一条龍は、本気で日本代表になることを夢みているサッカー少年だ。幼なじみの双子・優人と優希といっしょに、まずは全国少年サッカー大会で優勝を目指す!!1対1の躍動感!ゴール前の緊迫感!絶妙の連携プレーを成功させたときの高揚感!サッカーの醍醐味がここにある。本格サッカー大河ロマン堂々開幕!!(少年サンデーコミックスより引用)


サンデーのサッカー漫画に外れ無し!サッカーって面白いと強く思わせる作品です。主人公はただサッカーの天才なわけじゃなくて、強い心を持っています。だからこそどん底から這い上がる!胸が熱くなる漫画です。作者の躍動感のある絵も大好きです。



エリアの騎士


出典:©︎エリアの騎士

トップ選手も大絶賛!! これぞ本格サッカー漫画! “日本サッカーの至宝”“U-15の天才エース”と呼ばれる兄・逢沢傑(あいざわ・すぐる)に憧れながらも、とある過去の呪縛によって、マネージャー職に「逃げ」てしまった元FWの駆(かける)。人前ではボールを蹴れないそぶりを見せつつも、本当はサッカーをしたくてたまらない――。ジレンマだらけの駆だが、「お前は世界レベルのFWになれる!」という檄(げき)を浴びる。……厳しくやさしい「言葉」の主は、いつも仰ぎ見る兄だった!!(講談社コミックスより引用)


サッカーを愛する兄の傑、弟の駆、その幼なじみのセブンが織り成す壮大なサッカー物語。U-15日本代表の逢沢傑を兄に持つ駆は、過去の事故以来左足が使えず、サッカー部のマネージャーをしていました。そんな主人公が徐々にその実力を発揮し始め…。この作品は泥臭さがあまりないので賛否があると思いますが絵柄が可愛くて楽しく読めますよ。



DAYS


出典:©︎DAYS

少年たちは全力で、笑い、泣き、走る!心をジンジン刺激する!激熱サッカー漫画!!――何のとりえもない、特技もない。けれど人知れず、熱い心を秘めた少年・柄本(つかもと)つくし。孤独なサッカーの天才・風間陣(かざま・じん)。嵐の夜、交わるはずのないふたりが出会ったとき、高校サッカーに旋風を巻き起こす、灼熱、感動、奇跡の物語が幕を開ける!!(講談社コミックスより引用)


サッカー漫画4発目『DAYS』は、初心者つくしの成長物語。サッカー漫画にありがちな主人公が過剰に成長して活躍する漫画ではなく、不器用なまま成長してるのかわからないままちょっとだけ役にたったりたたなかったりが面白い!爽やかで読後感もとても良いですよ!



潔癖男子!青山くん


出典:©︎潔癖男子!青山くん

潔癖男子の青山くん――。 サッカー日本代表の天才イケメン少年はプレイスタイルも「潔癖」に仕上げます。ヘディング、タックル当然、NG。スローイン? グローブしてれば、まあOK。こんな男子が許されていいの!? 無菌系攻撃型サッカー部コメディ。(ヤングジャンプコミックスより引用)


ここら辺でコメディ枠もいれておきます!潔癖症ですごいサッカーセンスを持つ青山君。こんなにも笑えてかっこよくて潔癖なイケメンサッカー漫画が他にあるでしょうか?潔癖故の行動、思考がいちいち面白いです!そんな青山くんも汚れたくない、より負けたくないの方が勝ってるのが良い。



DEAR BOYS


出典:©︎DEAR BOYS

バスケの名門校・天童寺から瑞穂に転校してきた哀川和彦。哀川は廃部寸前だった瑞穂バスケ部への入部を希望した。175cmの身長でダンクを決める哀川の実力と、バスケにかける情熱で活動を再開した男子バスケ部。そして、最初の練習試合の相手が成田中央に決まった。(講談社コミックスより引用)


なんと15年以上前から連載していますが、漫画内では1年ちょっとしか経っていないという伝説の漫画 。本当にありそうなバスケ部が本当にありそうな出来事や問題を乗り越えながら一つになって、日本一を目指していきます。バスケに打ち込む姿、友情、恋愛まさに青春って感じの作品です。


少年ラケット


出典:©︎少年ラケット

記憶を失った少年・イチロー、そのイチローと2年前に再戦の約束をし、行方を追い続けたヨルゲン…。2人の少年の運命の再会をキッカケに、止まっていた“時間”が動き始める!! 世界最速の球技・卓球に青春を懸けた少年少女の物語が今、始まる!!(少年チャンピオンコミックスより引用)


可愛いらしい画風とは裏腹に、作品の世界観はすごく深い!この漫画は卓球の少し印象の暗い部分も変えてくれる位面白いです。 卓球という競技の魅力や奥深さにぐいぐいと引っ張られていきます。キャラクター全員を好きになってしまって、ライバル校も応援したくなってしまうのが難点。おすすめです!



KING GOLF


出典:©︎KING GOLF

最強のケンカ屋・蒼甫は、この日も朝から暴走族を潰し、彼らのバイクに乗って登校するという凶悪ぶり。だがそのとき、同じ高校の「霞見」という生徒が蔑むような視線で自分を見ていたことが気になり、しかも彼が有名なアマチュアゴルファーだと分かると、ますます気になってゴルフ部の練習場へ押しかける。そこで霞見に因縁をつけようとしたところ、谷川コーチが現れ「一打打ってみろ」という流れになって…!?(少年サンデーコミックスより引用)


ゴルフとヤンキーという異色の組み合わせのスポ根漫画。不良がゴルフにハマってとんでもない成長度で強くなっていきゴルファーのトップの座を目指すお話。不良がスポーツにハマる姿はなんとなく有名バスケ漫画を連想させられましたが面白いですよ!




あとがき

おすすめのスポーツ漫画をご紹介してきました。どの作品も凄く面白いですし、熱くなれるおすすめ作品ばかりです。読んでしまうときっと止まらなくなりますよ。もちろん『キャプテン翼』や『スラムダンク』、『タッチ』などの名作と言われる作品達も間違いなく面白いのでおすすめですよ。気になるものが見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。最後まで見て頂きありがとうございました!

本棚を見るのが楽しくなる!ジャケ買いして正解だったおすすめの漫画 【女性向け】

本屋さんをブラブラとしていると、漫画の表紙に惹かれて思わず買ってしまうことってありますよね。ジャケ買いのワクワク感は大好きですがやっぱり失敗はつきもの、今回は惹きつけられる表紙でなおかつストーリーも抜群に面白いおすすめの少女漫画・女性漫画を厳選してご紹介していきたいと思います。


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作品は随時更新予定です。それでは素敵な表紙とそれに負けない面白いストーリーをお楽しみ下さい。

アヤメくんののんびり肉食日誌


出典:©︎Feelコミックス

恋に落ちたら、愛が止まらない。ひょんなことから妹の親友の女子高生・有馬一花と出会った 女癖の悪い高スペック社会人・天草亮は、彼女に狂信的な恋をする。一方、彼の直球すぎるアプローチをひたすら気持ち悪がる一花は 亮を容赦なく罵倒するが、いつも愛情表現の裏返しとして受け取られてしまう……。 (Feelコミックスより引用)


化石や動物の骨などあまりないジャンルの『アヤメくんののんびり肉食日誌』。主人公は夢に向かって頑張る椿ちゃんと、それを応援する純粋ゆえ攻める男子のアヤメ君。肉食と恐竜好きをかけてあって、ヲタクさが面白い!もどかしいラブありアヤメ君の天然極まりない笑いありの満足な一冊です!



出典:©︎アヤメくんののんびり肉食日誌



まいりました、先輩


出典:©︎KC デザート

ある日、世里奈の机に書いてあったラブソングの歌詞のラクガキ。それを書いたのは1コ上の水川先輩。なんとか先輩に近づきたい世里奈だけど、めちゃめちゃ冷たいし、明らかに脈ゼロ…。でも先輩の不器用だけど優しいところをしって、思わず先輩に告白しちゃって…!? 毎日がドキドキ!! 先輩彼氏との憧れスクールラブ!(KC デザートより引用)


もうすごく好みの表紙です。そして内容も最高!ベタだけど羨ましいほど幸せそうで心が潤います。凄くリアルな理想の高校生カップルと言う感じで、付き合うまでも可愛いけれど、付き合ってからはもっと可愛い。ストレートなきゅんきゅんが詰まってます! 等身大の恋愛、そう、恋愛って付き合ってからが大変なんだよねってわかる良作。超おすすめです!

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町田くんの世界


出典:©︎マーガレットコミックス

物静かでメガネ。そんな外見とは裏腹に成績は中の下。アナログ人間で不器用。なのに運動神経は見た目どおりの町田くん。得意なことが何もないと本人は思っていますが周りからは愛されています。その理由とは…?(マーガレットコミックスより引用)


町田くんの毒のないピュアな心が知らず知らず周りを救っていくお話。真面目なのにいろんなことに不器用、でも人が好きな町田くんの持つ優しさや愛情を色々なところで感じていちいちキュン、とにかく優しい世界で心が癒されます。恐るべし町田くん…。

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出典:©︎町田くんの世界



水神の生贄


出典:©︎Cheeseフラワーコミックス

平和な日常から一転、突然異世界へと引き込まれてしまった有紗陽。ムラの豪族の息子、翠葉流に助けられるが翠葉流の母によって水神への生贄として湖へと沈められてしまう…。無慈悲な水神の妻となることを約束させられた有紗陽は!?「こんな幼子とは愚かな」「いいだろう妻にしてやる」少女の数奇な運命がいま動き出す――。(Cheeseフラワーコミックスより引用)


ファンタジーものが好きな方は確実に楽しめる恋愛漫画。神様と人間の成長する愛に涙が止まらないこの漫画、文字が少ないのですが絵だけですごく感情が伝わってきて、胸にグッときます。水神様が少しずつ感情を持っていく様子にはキュンキュン。すごく不思議な世界観に引き込まれること間違いなしです。



出典:©︎水神の生贄


久住くん、空気読めてますか?


出典:©︎ガンガンコミックスJOKER

すれちがっても、交わらなくても、片想いって面白い。 学校一のモテモテ女子高生・佐倉えりか。クラスでは「高嶺の花」として扱われ、羨望のまなざしを受ける彼女だが、最近は空気を読まない地味男子・久住くんが気になる様子で…。決して交わることのない二人が恋に落ちたとき、片想いはギャグへと変わるっ! 胸キュン必至の新感覚・非接触ショートラブコメ!(ガンガンコミックスJOKERより引用)


学年1の美少女・えりかが不思議キャラの男の子・久住くんを好きになるお話、久住くんをいつも気にしているえりかがとっても可愛い。超スローペースですが、それでもストーリーが進むにつれて2人の関係に進展が見えてくるのが微笑ましいですし、クスッと笑える展開も多い作品です。4コマ漫画のような独特のコマ割りなのですがこれが結構読みやすくていいなと思いました。



出典:©︎久住くん、空気読めてますか?



しょぼしょぼマン


出典:©︎ガンガンコミックスONLINE

戦う大豆しょぼしょぼマンは、しょぼくてもがんばる落ちこぼれヒーロー。しょぼ君の周りで、同居人のみのる君、黒大豆のわる君、お豆腐屋さん、ヤンキー君を中心に、あったかくて優しい世界が紡がれる。読むと心が潤う、日常イソフラボンコメディー♪(ガンガンコミックスONLINEより引用)


すごく可愛いしょぼしょぼマン、ほのぼのとしていて疲れた時に見ると絶対に癒されます。しょぼくんとワルくんがわちゃわちゃしてる所、可愛いすぎて悶えました!荒んだ心の時にオススメの一冊。



出典:©︎しょぼしょぼマン



とつくにの少女


出典:©︎BLADE COMICS

新たな人外×少女の物語、始まる――。分かたれる世界でも、繋がり合う心。 昔々、遠く遥けき地に二つの国ありて――。触れると呪われるという異形の者棲まう『外』と、人間が住まう『内』で分かたれた世界。本来であれば、交わらぬはずのふたりが出会った時、小さな物語が密やかに動き出す。これは朝と夜――その深い断絶の宵に佇む、ふたりの御伽話……。(BLADE COMICSより引用)


白黒の世界に広がるぞわっとするような怖さと、そっと寄り添うような優しさを感じる不思議なお話、まるで絵本のような雰囲気と美しさがあります。輸入雑貨なんかが好きな方には特におすすめ!おしゃれな雰囲気がストーリーからも絵柄からも滲み出していますよ。

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出典:©︎とつくにの少女



蓮住荘のさんかく


出典:©︎講談社コミックス別冊フレンド

カメラが大好きな麻子は、写真部が有名な高校に進学するため、地元を離れ、さんかく屋根の下宿・蓮住荘で暮らすことに。そこには、優しい幼なじみの蛍、写真嫌いで無愛想な雨村がいて……?『私のオオカミくん』の野切耀子が描くトライアングルラブ♪二人の男子とひとつ屋根の下、新生活始まります…!!(講談社コミックス別冊フレンドより引用)


カメラ女子が幼馴染、クラスメイトと同居生活、一つ屋根の下で巻き起こる三角関係のお話。超王道という感じの王道少女漫画ですが、決してテンションは高くないのにツボはしっかり押さえているゆったりとした独特な空気感。主人公はカメラ一筋でまだまだ恋愛のにおいには気付いていないようですが、この先どうなってしまうのか楽しみ!少女漫画好きなら誰にでも勧められる一冊です!



出典:©︎蓮住荘のさんかく



イケメン共よ メシを喰え


出典:©︎イケメン共よ メシを喰え

このごはん漫画ムラムラします。28歳、オタク、彼氏ナシ。残念女子がイケメンをおかずにメシを喰う!アナタの食欲とオトメ心を刺激する 新感覚・食コメディ!! イケメンをこよなく愛す池田 好美(28)は文芸誌の編集者。超少食で食べる事が苦手だが、グルメ誌の編集部に配属される事に! 苦悩する好美の前に、美形の新人社員・細見が現れる。 彼が食事をする姿に性欲とはじめての食欲を感じた好美は少食改善のため、"イケメンごはん"を追求する事を誓う…!!(Be comicsより引用)


イケメン考察と食レポどちらもしっかりしてるのが魅力の漫画。豪快に食べる姿が気持ちいい!イケメン好きな主人公なのに相手からのアピールには気付かずにスルーする感じも面白いです。ただの食レポ系だといまいち面白く感じないという方には超オススメです。

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出典:©︎イケメン共よ メシを喰え



ヲタクに恋は難しい


出典:©︎一迅社

隠れ腐女子のOL・成海(なるみ)と、ルックス良く有能だが重度のゲーヲタである宏嵩(ひろたか)とのヲタク同士の不器用な恋愛を描いたラブコメディ。(一迅社より引用)


ヲタクの人もそうでない人も楽しめる作品。最初ひた隠しにしていたヲタクっぷりをどんどん全面に押し出してくる登場人物たちが笑いをさそい、ヲタクの生態も良く分かって、その上ヲタクの恋愛も楽しめます!1つ1つのお話が短いのでさらっと読めますよ!



出典:©︎ヲタクに恋は難しい



地縛少年 花子くん


出典:©︎Gファンタジーコミックス

かもめ学園に伝わる七不思議の噂。旧校舎3階女子トイレの3番目には「花子さん」がいて、呼び出した者の願いをなんでも叶えてくれるという。自分の願いを叶えるため、八尋寧々は学校の怪談に身を委ねる…。学園の七不思議“花子くん”とオカルト少女が繰り広げるハートフル便所コメディ!(Gファンタジーコミックスより引用)


花子くんを含めて可愛らしいキャラクター達と、面白いだけではなく不穏でホラーな面もあるストーリー。といってもおどろおどろしさはあまりなく、謎解きに近い感じで、霊が苦手な人にも読みやすいと思います。 ヒロイン・寧々ちゃんとの恋愛の進展も気になります!



出典:©︎地縛少年 花子くん


理想的ボーイフレンド


出典:©︎理想的ボーイフレンド

マイペース・ラブストーリー、始まります。 強引男子が好みの結沙は、バスケ部の先輩がタイプ。でも、友だちの奈々未と先輩が急接近! 奈々未の恋を応援するため「好きな人ができたの!」とウソをついた結沙。たまたま近くにいたクラスメイトの春田くんがその作戦を察して、彼氏のフリをしてくれました。淡々としているけど、ときどき、とっても優しい。そんな春田くんに、結沙の気持ちは…?(マーガレットコミックスより引用)


ストーリーはゆっくりしているのに、全然飽きず、ほっこりとするお話。主人公の2人ともド天然の、最高に可愛いカップルでさらに和みます。特に、楓くんが初めての恋に戸惑いながら受け入れていく過程がとっても可愛くてキュンときます。変に波風のない平和な物語がずっと続いてほしい作品。



出典:©︎理想的ボーイフレンド



箱庭のソレイユ


出典:©︎マーガレットコミックス

美術教室の講師・戸張有希が殺害された。犯人はその教室に通う“天使”と呼ばれる少年だった。それから5年後、あさひは有希の弟である伊月と出会う。事件が風化しつつある今でも「天使が犯人ではない」と信じるあさひと「姉の死」の理由を知りたいと願う伊月は、ふたりで事件の真相を探ることを誓う。(マーガレットコミックスより引用)


謎解きを絡めた恋愛物、この作者さんの一癖あるストーリーは導入からグイグイ引き込まれます。少女漫画とミステリー要素が重なってとても深い作品になっていますが、ほっこりもするしキュンもたくさん。表紙を見ての通り絵もとても綺麗ですよ!



出典:©︎箱庭のソレイユ



春の呪い


出典:©︎春の呪い

妹が死んだ。名前は春。まだ19才だった。 妹が己のすべてだった夏美は、春の死後、家の都合で彼女の婚約者であった柊冬吾と付き合うことになり―・・・。 妹の心を奪った男との季節が巡り始める。(ZERO-SUMコミックスより引用)


ほの暗く胸を締め付けられるストーリー、全2巻でまとめられてる割には内容が濃いです。登場人物の動きが細かく描かれていて、セリフがないのにその心情がよく伝わってきます。絵柄は線が太くて独特なので好き嫌いがわかれそうですが静かな展開にグッとひきこまれます。



出典:©︎春の呪い



たいようのいえ


出典:©︎たいようのいえ

「今、この家に帰ってこなきゃいけないのが、すごくすごくうれしい--」……子供の頃、むかいの基(ひろ)の家に入りびたっていた真魚(まお)。その家に行くと必ず元気になれたから。数年後……父の再婚で家に居場所がなくなった真魚は、両親を亡くして以来、独りで家を守る基の家に住まわせてもらうことになったけれど……!?年の差幼なじみ2人の、明るく切ないラブストーリー!(KC デザートより引用)


家出少女と家族と離ればなれになった青年とのお話。家族愛は泣けますし、恋愛はじりじりと進む感じにもどかしくなりながらも、とてもキュンキュンします。恋愛要素も家族のこともすべて丁寧に気持ちを込めて描かれていて、タイトルの通り温かい気持ちになれる作品です。



出典:©︎たいようのいえ



私・空・あなた・私 (1)


出典:©︎私・空・あなた・私 (1)

血の繋がらない母親と異母姉妹二人が住む「安達家」に引き取られた中学生の鈴木れもん。ドラマ満載の日々が今、始まる!(バーズコミックス スピカコレクションより引用)


すこし暗くてすこし邪悪な加減が巧くて、すごいなと思えるいくえみ綾さんの作品。ちょっと複雑な家族構成に、母親の再婚相手を好きになるという展開。複雑な人間関係、少女のたんたんと過ぎていく日々、いくえみワールド全開です!



出典:©︎私・空・あなた・私 (1)



あとがき

以上、本棚を見るのが楽しくなる!ジャケ買いして正解だったおすすめの漫画と題してご紹介してきましたが、惹かれる表紙やストーリーの漫画は見つかりましたか?気になるものが見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。最後まで見て頂いてありがとうございました。


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【随時更新】2017年公開の映画化・実写化される小説まとめ



今回は、2017年度に映画化・実写化される小説をご紹介していきたいと思います。気になる作品があれば公開されるまでに予習として一度手に取ってみてはいかがでしょう。

2017年に映画化される原作小説

  • 表記はタイトル、公開日、映画概要、原作書評の順になっています。

どの作品も心を打つ名作ばかりです、映画では原作とは少し内容の異なる場合もありますが、原作の簡単なレビューも載せていますので参考にしてみて下さいね。それでは思う存分お楽しみ下さい!

君の膵臓をたべたい

(2017年7月28日公開)

出典:©︎君の膵臓をたべたい

高校時代のクラスメイト・山内桜良(浜辺美波)の 言葉をきっかけに母校の教師となった【僕】(小栗旬)。 彼は、教え子と話すうちに、彼女と過ごした数ヶ月を 思い出していく―。膵臓の病を患う彼女が書いていた「共病文庫」(=闘病日記)を偶然見つけたことから、 【僕】(北村匠海)と桜良は次第に一緒に過ごすことに。 だが、眩いまでに懸命に生きる彼女の日々はやがて、 終わりを告げる。桜良の死から12年。結婚を目前に控えた彼女の親友・恭子(北川景子)もまた、【僕】と同様に、桜良と過ごした日々を思い出していた―。そして、ある事をきっかけに、桜良が12年の時を超えて伝えたかった本当の想いを知る2人―。(映画『君の膵臓をたべたい』オフィシャルサイトより引用)


余命短い彼女とそれを偶然知ったクラスメイトとのお話。何度でも読み返したくなるような綺麗なラブストーリーです。友達がいない『ぼく』は、膵臓に病を抱える少女とあることがきっかけで関わるようになります。少女の強引なやり方に戸惑いつつも、『ぼく』は次第に人と触れ合う喜びを感じるようになっていきます。少女との日々は突然終わりますが、タイトルに込められた意味はとても深いものでした。読みやすく重い感じもないのに、しっかりと思いの詰まっている作品です。映画、見たいけど最初から泣いてしまいそう…。

泣ける!おすすめの恋愛小説



星砂物語

(2017年8月4日公開)

出典:©︎2017 The STAR SAND Team

1945年の沖縄。戦禍から遠く離れた小さな島の洞窟で日本人とアメリカ人、2人の脱走兵と出会った16歳の少女・洋海。戦うことが嫌になり軍から離れた敵同士の2人と洋海の3人の間に不思議な関係が築かれていく。しかし、隆康の兄・一(はじめ)が洞窟を訪れたことから、事態は大きく変わっていく。2016年の東京。大学生の志保は、卒業論文の資料として教授から一冊の日記を手渡される。その日記には1945年、戦時中に沖縄の小島で暮らす16歳の少女が見聞きした事柄が記されていた。(STAR SAND ─星砂物語─より引用)


沖縄の孤島『鳩間島』の洞窟が舞台、日米それぞれの脱走兵に16歳の少女『洋海』の3人を中心に描かれた終戦前の綺麗な物語。 敵どうし、お互いの人格を認めあいながらの平和な日々、戦争が終わればお互い友達になろうと言いながらそこまで生かせてくれなかった…。こんな静かな戦争小説があったのかと心揺さぶられます。筆者は外国人ですが、風景や日本人の心理描写が上手く描けていて、淡い絵本のような読後感でした。


幼な子われらに生まれ

(2017年8月26日公開)

出典:©︎幼な子われらに生まれ

バツイチ、再婚。一見良きパパを装いながらも、実際は妻の連れ子とうまくいかず、悶々とした日々を過ごすサラリーマン、田中信(浅野忠信)。妻・奈苗(田中麗奈)は、男性に寄り添いながら生きる専業主婦。キャリアウーマンの元妻・友佳(寺島しのぶ)との間にもうけた実の娘と3カ月に1度会うことを楽しみにしているとは言えない。実は、信と奈苗の間には、新しい生命が生まれようとしていた。血のつながらない長女はそのことでより辛辣になり、放った一言―「やっぱりこのウチ、嫌だ。本当のパパに会わせてよ」。今の家族に息苦しさを覚え始める信は、怒りと哀しみを抱えたまま半ば自暴自棄で長女を奈苗の元夫・沢田(宮藤官九郎)と会う決心をするが・・・。(「幼な子われらに生まれ」製作委員会より引用)


妻の連れ子との関係がうまくいかずストレスを抱える『私』。再婚の37歳男性が、連れ子2人と生まれてくる赤ちゃん、前妻との子供の間で揺れてる気持ちが描写されています。 とても複雑で繊細なテーマがささくれだった会話や巧みな感情表現で描かれていて、これぞ重松清ワールドという感じ。『家族』とは何なのか、深く考えさせられる一冊です。


トリガール

(2017年9月1日公開)

出典:©︎トリガール

鳥人間コンテストに挑む若者たちの青春をつづった中村航の同名小説を、「青空エール」の土屋太鳳主演で実写映画化。女子大生の鳥山ゆきなは、一目ぼれした先輩・高橋圭に誘われて人力飛行サークルに入部する。圭先輩との幸せなキャンパスライフに期待を膨らませるゆきなの前に現われたのは、サークル史上最高のパワーを持つ先輩・坂場大志だった。ヤンキー被れの坂場先輩を一瞬で大嫌いになるゆきなだったが、パイロット班は圭先輩、坂場先輩とゆきなのたった3人だけ。憧れの圭先輩と空を飛びたいというゆきなの夢は、早くも打ち砕かれてしまう。(映画『トリガール』公式より引用)


鳥人間コンテストに向けて奮闘する女の子のキラキラと眩しい青春小説。最初の動機が不純ながらもどんどんのめり込んでいく主人公・ゆきな。きっかけはどうであれ、パイロットとして懸命に努力するゆきなや、一年間寝る間も惜しんで作っていくパーツ毎の製作陣の模様や、人間関係が爽やかに描かれています。湖畔に吹き渡る爽やかな風が心にも吹きぬけていったような素敵な読後感ですよ。


二度目の夏、二度と会えない君

(2017年9月1日公開)

出典:©︎二度目の夏、二度と会えない君

バンド仲間の森山燐に思いを寄せていた高校3年生の篠原智は、不治の病を患う燐が他界する直前に思いを伝えるが、激しく拒絶されてしまう。燐がこの世を去ってから数カ月、智は「この世には伝えてはいけない事がある」という罪悪感で立ち直れずにいた。そんな智の身にタイムリープが起こり、燐と初めて出会った半年前のある夏の日に戻る。あの時と同じように燐のバンドに参加した智は、燐が最後まで笑顔のままでいられるよう、自分の気持ちを押し殺すことを心に決め、文化祭に向けてバンドのメンバーとして再び燐との夏を過ごすが……。(『二度目の夏、二度と会えない君』公式より引用)


病気で亡くなるヒロインを傷つけてしまった最初の世界。好きだって言ってしまったことを悔やんで自分を押し殺して過ごす二度目の世界。辛さを堪えながら燐からの好意はありえないと徹底するあまりに、二人の気持ちがすれ違うのがもどかしい…。タイムリープするというSF要素もありますが爽やかだったり切なかったりする青春ものが好きな人にはおすすめ。

散歩する侵略者

(2017年9月9日公開)

出典:©︎散歩する侵略者

数日間の行方不明の後、不仲だった夫がまるで別人のようになって帰ってきた。急に穏やかで優しくなった夫に戸惑う加瀬鳴海。夫・真治は会社を辞め、毎日散歩に出かけていく。一体何をしているのか…?その頃、町では一家惨殺事件が発生し、奇妙な現象が頻発する。ジャーナリストの桜井は取材中、天野という謎の若者に出会い、二人は事件の鍵を握る女子高校生・立花あきらの行方を探し始める。やがて町は静かに不穏な世界へと姿を変え、事態は思わぬ方向へと動く。「地球を侵略しに来た」真治から衝撃の告白を受ける鳴海。当たり前の日常は、ある日突然終わりを告げる。(映画『散歩する侵略者』公式より引用)


人から『概念』を奪う侵略者が街に現れるという意表を突く設定。彼らは人間の身体を乗っ取り、何食わぬ顔をして街を散歩しながら、概念を集めていきます。『家族』『禁止』『愛』……。淡々としていてちょっと残酷で、静かに不思議なお話、日常と非日常の境界が溶け合うような物語に引き込まれます。


ナミヤ雑貨店の奇蹟

(2017年9月23日公開)

出典:©︎ナミヤ雑貨店の奇蹟

2012年。幼馴染の敦也、翔太、幸平の3人は、ある日夜を明かすため1軒の廃屋に忍び込む。そこはかつて悩み相談を受けることで知られていた「ナミヤ雑貨店」だった。今はもう廃業しており、自分たち以外誰もいないはずの店内に、突然シャッターの郵便口から手紙が落ちてくる。なんとその手紙は32年前に書かれた悩み相談だった。敦也たちは戸惑いながらも、当時の店主・浪矢雄治に代わって返事を書く――。次第に明らかになっていく雑貨店の秘密と、相談者たちと敦也たちの共通点。彼らがこの雑貨店に忍び込んだのは偶然ではなかったのか――?そして、敦也たちがある人物からの"最後の手紙"を受け取ったとき、彼らの運命は一変する。隠された繋がりの謎が明らかになる時、思いもよらない感動と衝撃のラストが待ち受ける。(映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』公式より引用)


東野圭吾さんの描くSF風味の心温まるクロニクル。悪事を働いた若者3人組が逃げ込んだ古い家、そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店。ある晩、空家になったナミヤ雑貨店に次から次へと悩み相談の手紙が届きます。その店は、1日だけ過去と繋がる不思議な雑貨店…。相談者達や色々なストーリーが次々とつながっていくとっても素敵でほんわかするお話。温かく優しい気持ちになれる1冊です。


ユリゴコロ

(2017年9月23日公開)

出典:©︎ユリゴコロ

亮介は余命わずかな父の書斎で1冊のノートを見つける。「ユリゴコロ」と書かれたそのノートには、ある殺人者の記憶が綴られていた。その内容が事実か創作か、そして自分の家族とどんな関係があるのか、亮介は様々な疑念を抱きながらも強烈にそのノートに惹きつけられていく。謎に包まれた殺人者・美紗子役を吉高、彼女と運命的な出会いをする洋介役を松山ケンイチ、ノートを発見しその秘密に迫る亮介役を松坂桃李がそれぞれ演じる。(映画『ユリゴコロ』オフィシャルサイトより引用)


ホラーサスペンスなのですが、愛の話でもある不思議な物語。人の死が心の拠り所になっていく女性の殺人の記録を偶然見てしまった青年が、その手記に書かれている現実と向き合っていく事になるというお話。怪奇的な内容で話がどういう方向にいくのかと思いましたが、なんだかラストは穏やか。非人道的であるのは理解しつつも家族の愛情の深さに涙!

おすすめの恋愛ミステリー



ナラタージュ

(2017年10月7日公開)

出典:©︎ナラタージュ

高校教師と生徒として出会った二人が、時が経ち再会した後、決して許されはしない、けれど、一生に一度しか巡り会えない究極の恋に落ちる―。恋愛の痛みと、それに勝る幸せを余すことなく描く大人のための恋愛映画が。自分を救ってくれた教師・葉山(松本)に、どうしようもない運命に抗いながら、不器用でも止められない想いを貫こうとする泉(有村)の姿は、誰もが心に秘める忘れられない純愛を呼び覚まします。(映画『ナラタージュ』公式より引用)


天真爛漫な女の子と、それに恋した先輩のお話。宙に浮く自称天狗の青年、街中を走る巨大な三階建ての電車、身の丈程ある鯉のぬいぐるみを縄で背負う少女や、くしゃみをすると竜巻を起こす老人…。ギリギリ頭の中で画にできるとても不思議な世界、読むのがワクワクするファンタジーな一冊です。エンディングもかわいらしいですよ!

甘くて切ない大人の恋愛小説



月と雷

(2017年10月7日公開)

出典:©︎月と雷

あたしはこれから普通の家庭を築き、まっとうな生活を重ねていく。結婚を控え、そう考えていた泰子の前に現れた、かつて半年間だけ一緒に暮らした父の愛人の息子、智。20年前、愛人・直子と智が転がり込んできたことで、泰子の家族は壊れたはずだった。根無し草のまま大人になった智は、ふたたび泰子の人生を無邪気にかき回し始める。「邪魔しないであたしの人生」、そう普通の幸せを願っているはずなのに……。泰子は智とともに自分の母親、異父妹、そして智の母・直子を訪ねて行くことで、平板だった自分の人生が立ちどころに変わって行くのに気づき始める。(映画『月と雷』公式より引用)


心がざわつく家族小説。母親とともに根無し草のように生きてきた主人公が過ごす日常を描いた作品。登場する人物がどこかしら捻れていて、これを読んでいると、実は普通の人なんていないのかもしれないとさえ思ってしまいます。決してワクワクする内容ではなく、むしろ多少イライラしながらも楽しく読めるといった感じの作品です。


彼女がその名を知らない鳥たち

(2017年10月28日公開)

出典:©︎彼女がその名を知らない鳥たち

下品で貧相、金も地位もない15歳上の男・陣治と暮らす十和子は、8年前に別れた黒崎のことを忘れられずにいた。陣治に激しい嫌悪の念を抱きながらも、陣治の稼ぎのみで働きもせずに毎日を送っていた十和子は、黒崎に似た面影を持つ妻子ある水島と関係を持つ。ある日、十和子は家に訪ねてきた刑事から、黒崎が行方不明であることを告げられる。「十和子が幸せならそれでいい」と、日に何度も十和子に電話をかけ、さらには彼女を尾行するなど、異様なまでの執着を見せる陣治。黒崎の失踪に陣治が関係しているのではないかとの疑いを持った十和子は、その危険が水島にまでおよぶのではとないかと戦慄する。(映画『彼女がその名を知らない鳥たち』公式より引用)


こちらも沼田まほかるさんの作品。8年前に自分を捨てた男、黒崎を忘れられずにいる主人公の十和子。今、一緒に暮らす15歳年上の陣治は、不器用で不潔でだらしないのですが、十和子がどんなに怒鳴っても、いつも優しく接してくれる。誰も幸せになれない…憂鬱な感じが終始漂う作品です。出てくる人のほとんどがダメ人間で不快に描写されているのにどんどん読めるすごい筆力はお見事です!


ポンチョに夜明けの風はらませて

(2017年10月28日公開)

出典:©︎ポンチョに夜明けの風はらませて

男子高校生の又八、ジン、ジャンボの3人組は、将来に希望を持てないまま平凡な日々を過ごす一方で、「変わりたい」という漠然とした願望を抱えていた。仲間の中田と企てた卒業式乗っ取りライブを目前にしたある日、3人はジャンボの父親の車に乗って高校最後の旅に出る。一癖も二癖もある人々との出会いを通して少しずつ成長しながら、何かに導かれるようにそれぞれの生き方を発見していく3人だったが……。(映画『ポンチョに夜明けの風はらませて』公式より引用)


卒業式が明後日に迫った今、何か大きなことをしたいっていう高校生が車で旅に出るっていうお話。卒業式までには帰るから!と始まった無茶苦茶な旅、途中でどんどん人が増え、どんどんおかしな方向へ。くだらなくって馬鹿馬鹿しくて、羨ましい!今すぐにでも旅に出たくなるような、心躍らせてくれる一冊です。


氷菓

(2017年11月3日公開)

出典:©︎氷菓

「やらなくてもいいことなら、やらない」を信条とする折木奉太郎は、入学したばかりの神山高校でも平穏な日々を望んでいたが、姉の命令で廃部寸前の古典部に入るハメに。ある事情から古典部に入部してきた美少女・千反田えると出会った奉太郎は、好奇心のかたまりのような彼女の行動に巻き込まれ、学園内で起こる不思議な出来事を持ち前の推理力で次々と解き明かしていく。そんなある日、えるは奉太郎に「10年前に失踪した伯父が残した言葉を思い出させてほしい」という奇妙な依頼をする。(映画『氷菓』公式より引用)


自ら省エネと称するほど、物事に積極的には関わろうとしない奉太郎が、入る気のなかった古典部に入部して、日常に起こる様々な謎を解き明かしていく物語。ミステリーとは言いつつもそこまで奇抜な謎は出てきませんが、キャラクターの魅力でドンドン読み進められます。

米澤穂信さんのおすすめ作品



火花

(2017年11月23日公開)

出典:©︎火花

お笑いコンビ・スパークスを結成するも、売れない芸人として下積み生活を送る徳永。そんな時、営業で訪れた熱海の花火大会で、先輩芸人で、お笑いコンビ・あほんだらとしても活躍する神谷と出会う。その後、徳永は「俺(神谷)の伝記を書く」という条件つきで、天才肌としても知られる神谷の弟子入りを果たすことになります。人間味があるものの人付き合いの悪い神谷は、徳永を弟子につけたことで次第に心を開くようになり、芸を伝授するようになっていきます。(映画『火花』公式より引用)


駆け出しの新人漫才師スパーク『徳永』の成長と挫折の物語、それと並行して自分の笑いを追求し続ける先輩芸人『神谷』の不器用な生き様が描かれた、喜怒哀楽のぜんぶ詰まった作品。芸人という職業の切なさを感じて胸が苦しくなったり、2人のやりとりにくすっと笑ってしまったり、すっかり物語の中に入り込んでしまいました!


あとがき

2017年映画化・実写化される予定の小説をご紹介してきました。どれもとても素敵な作品ばかりですね!映画化されてどの様になるのかとても楽しみです。気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。